JP4693734B2 - クローラ式走行装置 - Google Patents
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Description
アイドラ保持部の上壁が鋳造により形成され、内側壁及び外側壁の上端に溶接等により固着され、
アイドラ保持部の上壁の左右両端部に一対の係合溝が形成され、これら係合溝に内外側壁の上端部がそれぞれ係合されて溶接等により固着されている点にある。
また、走行フレームは、旋回体を載せる中央部のセンターフレームと、センターフレームの左右両側に固定された左右一対のサイドフレームとを備え、一対のサイドフレームは、連結脚によりセンターフレームに連結された前後方向に長いメインフレームをそれぞれ備え、メインフレームの一端に連結板が固着され、この連結板に、アイドラ保持部の内側壁及び外側壁が溶接等により固着されると共に、上壁が溶接等により固着されて、メインフレームに連結板を介してアイドラ保持部が前後方向に突設されてもよい。
図1において、1は旋回作業機として例示するバックホーであり、該バックホー1は上部の旋回体2(機体)と、下部の走行装置3とから主構成されている。
なお、バックホー1の走行方向(図1の左右方向)を前後方向といい、この前後方向に直交する横方向(図1の紙面貫通方向)を左右方向という。
旋回体2は、走行装置3上に上下方向の旋回軸心X回りに旋回自在に支持された旋回台6と、旋回台6の前部に設けられた作業装置(掘削装置)7と、旋回台6に設けられた運転席8と、エンジン、燃料タンク、油圧ポンプ、作動油タンク,コントロールバルブ、ラジエータ、オイルクーラ、リザーブタンク、バッテリー等の旋回台6に搭載された各種機器等とを備えて構成されている。
旋回基板12の前部には、旋回台6から前方突出状した支持ブラケット16が設けられ、この支持ブラケット16に、揺動ブラケット17が上下軸廻りに左右揺動自在に支持されている。
図2〜図7において、走行装置3は、走行フレーム27を備え、走行フレーム27の左右両側に、後部に配置された駆動輪30、前部に配置されたアイドラ31(遊転輪)、これら駆動輪30とアイドラ31との間に配置された複数個の転輪(下部転輪)32及びキャリアローラ(上部転輪)33を回転自在に支持すると共に、これら駆動輪30、アイドラ31、キャリアローラ33及び転輪32にゴム製又は鉄製の無端ベルト状のクローラベルト34を巻き掛け、駆動輪30を油圧モータM等で駆動してクローラベルト34を循環回走させるように構成した左右一対のクローラ走行体36が設けられている。走行装置3の前部にはドーザ35が備えられている。
センタフレーム37は、上板39と、底板40とを有し、これら上板39と底板40との対向内面間に立設されていて、その上下端縁が上板39及び底板40に固着された左右の側縦壁42と、後縦壁と、前縦壁44とを有する。これら上板39、底板40、縦壁42,44は鉄板又は鋼板等で形成されている。すなわち、センタフレーム37の主要部は、上板39と底板40とを縦壁42,44等によって連結した立体構造物を構成している。
具体的には、センタフレーム37の中央部における上板39には、上下方向に貫通する円形の開口46が形成されるとともに、この開口46の周りに、旋回ベアリング11を取り付けるためのボルト孔が多数形成されている。
また、センタフレーム37の中央部の前部には、左右方向中央部に支持ブラケット53が左右一対設けられていると共に、この支持ブラケット53の左右両側にも支持ブラケット54が左右一対ずつ設けられている。
前記センタフレーム37の左右両側部の前後には、左右方向外方へ突出して左右のサイドフレーム38に連結される左右一対の前連結脚51と左右一対の後連結脚52とが設けられている。
左右のサイドフレーム38は、センタフレーム37の側方に配置されて前連結脚51及び後連結脚52によりセンターフレーム37に連結された前後方向に長いメインフレーム59を備える。メインフレーム59の後端側に連結板60を介してモータケース61が後方突設され、メインフレーム59の前部側に連結板63を介してアイドラ保持部64が後方突設されている。サイドフレーム38の前後に、駆動輪30とアイドラ31とが支持され、これら駆動輪30とアイドラ31とに亘ってクローラベルト34が巻き掛けられている。
上壁72は、左右方向内端から左右方向中央部に亘って水平状とされ、左右方向中央部から左右方向外端に亘って左右方向外方に向かうに従って下方に移行するように外方下がりに傾斜されている。前連結脚51の左右方向外端側はメインフレーム59の前部の上壁72と内側壁73とに亘って溶接され、後連結脚52の左右方向外端側はメインフレーム59の後部の上壁72と内側壁73とに亘って溶接されている。
モータケース61は、鋳造品又は板金により構成されて、左右方向内方側が開口した箱形に形成されている。油圧モータMはモータケース61に図8に示す取付用開口部68を介して内外突出状に支持されている。モータケース61は、メインフレーム59よりも左右方向内方寄りに配置され、メインフレーム59の後端に、溶接、締結具その他の固定手段によって固定されている。モータケース61には駆動輪30を駆動する油圧モータMが左右方向外方に突出状に保持され、この突出部分に駆動輪30が取付固定されており、クローラベルト34は、サイドフレーム38を外囲いするように、駆動輪30,アイドラ31、転輪32及びキャリアローラ33に巻回されている。
図15にも示すように、サイドフレーム38の前後方向中途部に支持腕77が上方突設されている。支持腕77の下部はサイドフレーム35の内側壁73の内面に溶接等により固着され(支持腕77の下部側がサイドフレーム38内で該サイドフレーム38に固着され)、支持腕77の上下方向中途部がサイドフレーム38の上壁72を該上壁72の挿通孔78を介して上下に挿通され、支持腕77の上部に、キャリアローラ33がサイドフレーム38の上方で左右方向の支軸79廻りに回転自在に支持されている。キャリアローラ33はクローラベルト34の中途部を上方に押圧している。支持腕77の上部に支軸79が左右方向外方に突設され、支軸79にキャリアローラ33が支軸79廻りに回転自在に支持され、支持腕77の上部に、左右方向に貫通した取付孔81が設けられると共に、支持腕77の取付孔81上方を前後に分割するように取付孔81から上方に向けてスリット82が設けられ、取付孔81に支軸79を挿通して、支持腕77の取付孔81上方を締付具で前後に締め付けることにより、支持腕77の上部に支軸79が左右方向外方に突設されている。
アイドラ保持部64の上壁88は、左右方向両端から左右方向中央に向けて徐々に高くなるように山形に傾斜され、上壁88の左右方向の中央部に切欠溝90が前後方向外方に向けて開口するように平面視U字状に形成されている。切欠溝90の開口縁部に添って上方突出した平面視U字形の補強突部89が上壁88に一体に設けられている。
アイドラ保持部64の内側壁86と外側壁87との下部側に、左右方向内方に突出した前後方向の係止凸部91が設けられ、上壁88の前記切欠溝90の左右方向両側と係止凸部91との間に、前後方向の係合溝92が左右一対形成されている。この一対の係合溝92にヨーク94が前後摺動自在に支持されている。ヨーク94にアイドラ31が左右方向の支軸93廻りに回転自在に取り付けられて、アイドラ31は切欠溝90から上下方向及び前後方向外方に突出した状態に支持されている。
上記実施の形態によれば、アイドラ保持部64の上壁88が鋳造により形成(鋳鋼製と)され、内側壁86及び外側壁87の上端に溶接等により固着されているので、溶接困難な部分を鋳造品で一体化することで溶接等の固着による歪みを低減し、高い剛性も確保できる。また、アイドラ保持部64の寸法精度を正確に維持できて、アイドラ保持部64の開口部等の摺動寸法が管理しやすくなり、しかも、剛性の高いアイドラ保持部64をできるだけシンプルな部材構成で構成にすることができ、部品点数削減と製作の容易さを実現することができて、製造工程の短縮にもつながる。
なお、前記実施の形態では、支持腕77の下部がサイドフレーム35の内側壁73の内面に溶接等により固着されているが、これに代え、支持腕77の下部を、サイドフレーム35の上壁72の挿通孔78の開口縁部の前後等に溶接又はボルトナットの締結具により固着するようにしてもよいし、また、支持腕77の下部を外側壁74の内面に溶接又はボルトナットの締結具等により固着するようにしてもよい。
2 旋回体
27 走行フレーム
31 アイドラ
33 キャリアローラ
34 クローラベルト
37 センタフレーム
38 サイドフレーム
51 前連結脚
52 後連結脚
59 メインフレーム
63 連結板
64 アイドラ保持部
72 上壁
73 内側壁
74 外側壁
77 支持腕
78 挿通孔
79 支軸
84 排出孔
86 内側壁
87 外側壁
88 上壁
89 補強突部
90 切欠溝
91 係止凸部
92 係合溝
93 支軸
94 ヨーク
Claims (2)
- 走行フレーム(27)の両側部にサイドフレーム(38)が具備され、このサイドフレーム(38)の前後方向の一端部に、アイドラ(31)を左右方向の支軸(93)廻りに回転自在に保持するアイドラ保持部(64)が設けられ、アイドラ保持部(64)は、内側壁(86)と外側壁(87)と内外側壁(86,87)の上端部を連結する上壁(88)とを備え、アイドラ保持部(64)の上壁(88)に、アイドラ(31)が上下方向及び前後方向外方に突出する切欠溝(90)が形成されたクローラ式走行装置において、
アイドラ保持部(64)の上壁(88)が鋳造により形成され、内側壁(86)及び外側壁(87)の上端に溶接等により固着され、
アイドラ保持部(64)の上壁(88)の左右両端部に一対の係合溝(98)が形成され、これら係合溝(98)に内外側壁(86,87)の上端部がそれぞれ係合されて溶接等により固着されていることを特徴とするクローラ式走行装置。 - アイドラ保持部(64)の内側壁(86)と外側壁(87)との下部側に、左右方向内方に突出した前後方向の係止凸部(91)が設けられ、上壁(88)の左右方向両側と係止凸部(91)との間に、前後方向の係合溝(92)が左右一対形成され、この一対の係合溝(92)にヨーク(94)が前後摺動自在に支持され、ヨーク(94)にアイドラ(31)が左右方向の支軸(93)廻りに回転自在に取り付けられて、アイドラ(31)は切欠溝(90)から上下方向及び前後方向外方に突出した状態に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のクローラ式走行装置。
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