JP4691924B2 - 農事用換気扇 - Google Patents

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本発明は、温室のビニールハウスやガラスハウスおよび畜舎等において使用される換気扇をパイプやブレス等に取り付ける固定金具に関する。
従来、ビニールハウスに作物の生育促進に対する換気扇をパイプやブレス等に取り付ける場合、循環用換気扇を2つの取り付け脚で支持してパイプやブレス等に建築用取り付け金具を介して取り付けているのが一般的であった。そして、2つの取り付け脚で取り付けているため送風方向の変更には角度の制限を余儀なくされていた。また、パイプやブレス等への取り付けに関しては、作物の生育促進ではなくビニールハウス内の高温多湿の作業環境の改善に用いた扇風機の取り付けは、ブレス掛止部材をパイプやブレスに引っ掛けて吊り下げていた(例えば、特許文献1参照)。このようなブレス掛止部材は、扇風機のような軽いものには有効であった。
特開2000−350522号公報(第1図、第2図)
従来、建築物である温室のハウスや畜舎等の桁、梁などに張架した建築部材であるパイプやブレス等の所定の位置に換気扇等を部材取り付け具で取り付け固定している。その中でも、ビニールハウス内の空気を循環してハウス内の温度ムラを解消する場合に、背丈の小さい作物の場合はパイプやブレス等の下部に吊り下げ、背丈の高い作物の場合はパイプやブレス等の上に取り付けるなど、作物の種類および建築物の構造に応じて換気扇の取り付け状態が異なっている。その取り付けに際し、特にパイプやブレス等の上に取り付ける場合は高所であるため、取り付けが1人ではできず2人がかりでしなければならない等の多くの作業工数を要しているという課題があった。
また、作物の生育において、送風を直接作物に風をあてるのではなく、作物の周辺の気流を動かして生育の促進に役立てている中、つまりいかに作物に風を当てず植物周辺の気流を動かすことができるかによって作物の環境を作ることが要望されている。そこで、植付けから成長段階で作物のない部分を捜して送風には、送風時は首を振らず、作物の成長段階における一定期間ごとに換気扇の吹出し方向を調整することが必要である。その場合に、従来一般に取り付けられている換気扇では、風向調整の角度に制限があり、きめ細かな気流分布を作るのが難しいという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、換気扇の施工時の取り付け易さ、および風向調整する場合にも360度角度変更でき、構造体のパイプやブレス等に換気扇を設置する状況に応じて調整が容易にでき、作業が簡易で確実にできると共に、作業工数の低減および作業の安全性が確保できる換気扇の固定金具を提供することを目的としている。
請求項記載の本発明は、換気扇本体と、農事用のビニールハウスの天井および側壁に
請求項記載の本発明は、換気扇本体と、農事用のビニールハウスの天井および側壁に張架された建築資材のパイプやブレス等の上側に取り付けられる取付金具と、前記換気扇本体を支持する支持台とで構成され前記取付金具と前記支持台には、それぞれ支持支柱と取付金具支柱を植設し、両支柱の開放端部位の近傍に円周方向に沿って突条を設け、前記取付金具と前記支持台とは、この両支柱の前記開放端部位を対向して配置し、この両支柱の対向した前記開放端部位の周囲を対称の2片の支持固定金具で挟み込み、この支持固定金具は、前記突条に倣う嵌合部を有し、前記支持固定金具で前記開放端部位の周囲を挟み込む際、前記突条を前記嵌合部に嵌合させてネジ締めなどの締結手段で固定したビニールハウス内の温度ムラを解消する農事用換気扇であって、送風方向の位置調節の際には前記締結手段にて任意の位置に調節を行なうことができることを特徴とする。
また、嵌合部は取付金具支柱の軸方向に複数段設け、嵌合箇所の間隔を調節可能としたことを特徴とする。
また、突条を設けた支持支柱の他端には、換気扇本体の係止部を設け、ボルト等の係止具の頭部および軸部を挿入するダルマ穴を設けたことを特徴とする。
また、突条を設けた取付金具支柱の他端には、換気扇を設置する建築資材のパイプやブ
レス等との係止部を設け、ボルト等の係止具を挿入する長穴を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、固定金具の支柱の突条が軸方向への位置決めと、円周方向への位置調整を可能することにより換気扇の設置場所の環境変化に応じた運転状況を実現し、作物の育成を促進する効果がある。
また、換気扇本体との係止部には、ボルト等の係止具を挿入する鍵穴を設けることにより高所等においても取付作業の安全性を確保できる効果がある。
また、設置する構造体との係止部にボルト等の係止具を挿入する長穴を設けることにより、設置する構造体の形状に対応でき、設置の自由度が向上するという効果のある換気扇の固定金具を提供できる。
本発明の換気扇の固定金具は上記目的を達成するために、嵌合しようとする複数の支柱の端部に設けた突条と、この支柱外周に沿った半円状部を有する一対の支柱固定金具とからなり、一対の対向する端部の突条を支柱固定金具で連設し、2片の嵌合部にネジ締めなどの締結手段を設けた支柱固定金具を固定するものである。
これにより、設置状態を保持したまま支柱固定金具の取り付けネジを緩めることにより簡単に円周方向への位置調整が容易となり、送風方向を360度自由に変えられる換気扇の固定金具が得られる。
また、支柱固定金具の嵌合はパイプの軸方向に複数段設ける構成により、軸方向への位置調整が容易となる。
また、突条を設けたパイプの他端には、換気扇本体との係止部を設け、この係止部にはボルト等の係止具の頭部および軸部を挿入する鍵穴を設けたものである。
この手段により、換気扇本体の仮止めが簡易かつ安全にできる換気扇の固定金具が得られる。
また、突条を設けたパイプの他端には、換気扇を設置する構造体との係止部を設け、この係止部にはボルト等の係止具を挿入する長穴を設けたものである。
この手段により、設置する構造体の形状に対応して係止具を安全確実に取付できる換気扇の固定金具が得られる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1について、図1から図6に基づいて説明する。図1は本発明の実施例1のハウス内に取り付けられた換気扇の状態図であり、図1に示すように、農事用のハウス内1は高温多湿であり、作物の周辺の空気溜まりがあると作物の生育を阻害する要因となるが、作物の周辺に適当な気流を流すことにより作物の生育が良くなる。そのため、換気扇2をパイプ3の上部に取り付けて、作物に直接風が当たらないよう送風を行なっている。図2から図6において、その換気扇をハウス内のパイプの上に固定する固定金具について説明を行なう。図2は本発明の実施例1の換気扇に固定金具を取り付けた図、図3は本発明の実施例1の固定金具を示す斜視図、図4は本発明の実施例1の固定金具の支持支柱を示す正面図、図5は本発明の実施例1の固定金具の取付金具支柱を示す正面図、図6は本発明の実施例1の支柱固定金具の斜視図である。図2に示すように、電動機4に羽根5を取り付け、前記電動機4に支持台である支持台6を設け、その支持台6には、ガード7と送風筒8を設けている。そして、前記支持台6には、固定金具11を取り付けている。この固定金具11は、軸方向に対向して嵌合される鋼管製で所要長さとした2本の支柱であり、前記支持台6側に取り付ける支持支柱12と、前記ハウスに張架したパイプ3側に取り付ける取付金具支柱13を軸方向に並べたとき対向する開放端部位14a、14bを有し、その開放端部位の近傍には円周方向に沿って、支柱のまわりに細長い突起形状をした突条15a、15b設けている。そして、開放端部位14a、14bの外周を抱くように挟み込む鋼板製の2片の支柱固定金具21Aで挟み込むことができるものとして、両支柱の外周に沿った半円部22の両端に端縁部23を形成し締付用のねじ貫通穴24を設け、半円部22には突条15a、15bが嵌設する円周方向の溝穴25を所要の間隔で二箇所設ける。
また、支持支柱12の換気扇2の電動カバー6への係止部31は厚鋼板を所要の長方形に裁断し、中央部に支持支柱12が嵌着する穴を設けて支持支柱12の端部を覗かせ加締め又は溶接で固定する。そして換気扇2の支持台6への固定用ねじ穴位置に合せてパイプ固定箇所の両側に縦列して鍵穴32を二箇所設ける。また、同様に取付金具支柱13の係止部33は厚鋼板を所要の長方形に裁断し、略中央部に穴を設けて取付金具支柱13の端部を覗かせるように嵌着し、加締又は溶接で固定する。そして取付金具支柱13の固定箇所の両側に平行して二つ縦列する長穴34を設けている。
上記構成において先ず固定金具11は、支持支柱12および取付金具支柱13の対向する端部外周の突条15a、15bを抱くように2片の支柱固定金具21Aの半円部22に設けた溝穴25に嵌め込み、ボルト、ナットで端縁部23を締付て構成する。このとき、換気扇本体の構造体への設置する向きを考慮して支持支柱12の係止部31の縦列する鍵穴32と、取付金具支柱13側の係止部33の両側に平行して二つ縦列する長穴34との円周方向の位置関係を調節する。その調節は360度に無段階で可能である。次に、固定金具をハウスのパイプ3の構造体への設置するには、係止部33の平行して縦列する長穴34の必要箇所を使用してボルトでパイプ3へ締付固定する。そして換気扇2の支持台6の固定用ねじを支持支柱12の鍵穴32に挿入して細穴側へ寄せて引っ掛けることで仮止め後、本締めを行い固着する。
そして、作物の生育過程および季節に応じて、換気扇2の送風方向を変更したい場合には、換気扇2の設置状態を保持したまま支柱固定金具21A、21Bの取り付けネジを若干緩めることにより簡単に円周方向の変更が行なえる。そして、方向変更した後は、本締めをおこない固定する。このとき、送風方向を360度自由に位置調整が容易に行なうことができる。
なお、本実施例では支持支柱12および取付金具支柱13を支柱としているが、角パイプにすることも可能であり、円周方向の位置関係の調節は角度の刻みは付くが同様の機能は得ることができる。
(実施例2)
図7は本発明の実施例2の固定金具の複数の嵌合部を示す正面図である。図7に示すように、換気扇2の固定金具の支柱固定金具21Bは、実施例1において嵌合する所要の間隔で二箇設けた溝穴25を5箇設けた構成としたものである。
この構成によれば、換気扇本体の構造体への設置する円周方向の向き調節の他に軸方向の長さ(高さ)調節を合わせて行えるものである。
固定金具は、軸方向に対向して嵌合される2本の支柱それぞれの一端に異なる係止部を固着し、軸方向に対向する端部の外周を2片の支柱固定金具で抱くように挟み込み、異なる係止部間の円周方向並びに軸方向の関係位置調節が容易にでき、異なる係止部それぞれの形状を変えることで、照明器具、音響機材等、多種多様な機器の用途にも適用できる。
本発明の実施例1のハウス内に取り付けられた換気扇の状態図 本発明の実施例1の換気扇に固定金具を取り付けた図 本発明の実施例1の固定金具を示す斜視図 本発明の実施例1の固定金具の支持支柱を示す正面図 本発明の実施例1の固定金具の取付金具支柱を示す正面図 本発明の実施例1の支柱固定金具の斜視図 本発明の実施例2の固定金具の複数の嵌合部を示す正面図
符号の説明
1、ハウス内
2、換気扇
3、パイプ
4、電動機
5、羽根
6、支持台
7、ガード
8、送風筒
11、固定金具
12、支持支柱
13、取付金具支柱
14a、14b、開放端部位
15a、15b、突条
21A、21B、支柱固定金具
22、半円部
23、端円部
24、貫通穴
25、溝穴
31、33、係止部
32、鍵穴
34、長穴

Claims (4)

  1. 換気扇本体と、
    農事用のビニールハウスの天井および側壁に張架された建築資材のパイプやブレス等の上側に取り付けられる取付金具と、
    前記換気扇本体を支持する支持台とで構成され
    前記取付金具と前記支持台には、それぞれ支持支柱と取付金具支柱を植設し、
    両支柱の開放端部位の近傍に円周方向に沿って突条を設け、
    前記取付金具と前記支持台とは、この両支柱の前記開放端部位を対向して配置し、
    この両支柱の対向した前記開放端部位の周囲を対称の2片の支持固定金具で挟み込み、
    この支持固定金具は、前記突条に倣う嵌合部を有し、
    前記支持固定金具で前記開放端部位の周囲を挟み込む際、前記突条を前記嵌合部に嵌合させてネジ締めなどの締結手段で固定したビニールハウス内の温度ムラを解消する農事用換気扇
  2. 嵌合部は取付金具支柱の軸方向に複数段設け、嵌合箇所の間隔を調節可能としたことを特徴とする請求項1記載の農事用換気扇
  3. 突条を設けた支持支柱の他端には、換気扇本体の係止部を設け、ボルト等の係止具の頭部および軸部を挿入する鍵穴を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の農事用換気扇
  4. 突条を設けた取付金具支柱の他端には、換気扇を設置する建築資材のパイプやブレス等との係止部を設け、ボルト等の係止具を挿入する長穴を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の農事用換気扇
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