JP4691428B2 - 光変調器 - Google Patents

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Description

本発明は、光変調器に関し、特に、マッハツェンダー型光導波路を有する光変調器に対し、光変調に係るチャープ制御を施した光変調器に関する。
従来、光通信分野や光測定分野において、電気光学効果を有する基板上に光導波路や変調電極を形成した導波路型光変調器が多用されている。特に、長距離ファイバ通信システムにおいては、光変調に係るチャープ制御することが行われている。
チャープとは、光変調器において強度変調した際に、位相差変調成分がどれだけ重畳されるかを表すものであり、チャープ量を表すチャープパラメータαは、次の式1で表現される。
α=(dφ/dt)/(1/2S・dS/dt)・・・・式1
ここで、Sは光強度、φは位相変化量、tは時間を意味する。
図1(a)に示すように、基板1にマッハツェンダー型光導波路2を形成するマッハツェンダー干渉計型強度変調器の場合、チャープ量は、各分岐導波路3毎の位相変化量φ1,φ2を用いて、チャープパラメータとして、式2のように表すことができる。なお、図1(a)では、信号電極や接地電極などの変調電極は図示されていない。
α=(φ1+φ2)/(φ1−φ2)・・・・式2
電気光学効果を有する基板1としてLiNbO(以下、「LN」という。)を使用し、例えば、XカットのLN基板を用いて図1(a)のような光導波路を形成する場合には、図1(a)の点線Aにおける断面図である図1(b)のように、2つの分岐導波路3は、信号電極4及び接地電極5に対して左右対称に配置されることが多い。このため、各分岐導波路に印加される電界6は、強さが同じで方向が逆の関係となるため、各分岐導波路の位相変化量にはφ1=−φ2の関係が成立し、式2のチャープパラメータαの値はゼロとなり、チャープは発生しない。
一方、ZカットのLN基板を用いて光導波路を構成した場合、図1(a)の点線Aにおける断面図である図1(c)のように、一つの分岐導波路3は信号電極4の下に、また、他の分岐導波路3は接地電極5の下に配置されることが多い。このため、各分岐導波路に印加される電界6は、強さが異なるため、各分岐導波路の位相変化量にはφ1≠−φ2の関係が成立し、印加される電界の不均等分だけチャープが生じることとなる。なお、7は、変調電極などにより光導波路を伝搬する光波が散乱・吸収を受けることを抑制するための、バッファ層である。
通常、使用する伝送システム(伝送方式)により、要求される光変調器のチャープパラメータは異なるため、光変調器のチャープパラメータを任意に調整することが必要となる。
特許文献1では、大きな直流バイアス電圧を印加することなく、極性の異なるチャープを付与することを可能とするため、図2(a)に示すように、第1の接地電極11、信号電極10、並びに光導波路の長さ方向に分断された第1の部分12及び第2の部分13を有する第2の接地電極との配列方向を、基板1の主面15と平行な、基板1の結晶軸方向と逆向きにし、さらに、第1の接地電極、信号電極、及び第2の接地電極は、2つの分岐導波路3の中心に対して、左右対称な変調電極を構成している。なお、第1の部分12及び第2の部分13は、導電性薄膜14により電気的に接続されている。
特開2002−107682号公報
また、非特許文献1では、XカットのLN光変調器でZカットのLN光変調器並のチャープ量(α=0.65)を得るため、図2(b)に示すように、信号電極4と接地電極5との間隔が、信号電極4を挟んで左右で異なるよう構成することが開示されている。なお、基板1は、8.5μmの薄い薄板であり、補強板16が低誘電体層15を介して接合されている。
青木謙治、他,「非対称CPW電極を用いたプリチャープX−cut LiNbO3薄板型光変調器」,電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会予稿集(C-3-103),第235頁,2004年9月
しかしながら、図2(b)のように変調電極を非対称構造とした場合には、従来の対称型の電極構造(信号電極と2つの接地電極との距離が等しい構造)を有するXカットの光変調器と比較し、高周波までの広帯域化が難しくなるという欠点がある。しかも、図2(a),(b)のように変調電極や光導波路の配置は、製造段階で確定されるため、製造の後工程でチャープ量を調整することが困難となり、生産性が低下するという問題を生じる。
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、変調電極の構造を対称に維持し、高周波までの変調を可能とすると共に、チャープ量を調整可能な光変調器を提供することである。しかも、製造の後工程でも容易にチャープ量が調整可能であり、極めて生産性の高い光変調器を提供することである。
請求項1に係る発明では、電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の厚みが、各分岐導波路毎に異なる部分を有するように、該基板の裏面に傾斜面が形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明では、電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の厚みが、各分岐導波路毎に異なる部分を有するように、該基板表面にリッジが形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明では、電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に誘電体の厚みが異なる部材が配置されていることを特徴とする。
請求項に係る発明では、電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路のうち一方の分岐導波路が形成された領域の基板の裏面の少なくとも一部に、高屈折率部材又は導電性部材を近接して配置したことを特徴とする。
上記「高屈折率部材」の屈折率は、分岐導波路が形成された領域の基板裏面に配置される該部材とは異なる他の部材、例えば、接着剤層、補強板、誘電体あるいは空孔などの屈折率と比較して、より高い屈折率であることを意味する。
請求項に係る発明では、電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に厚みの異なる接着剤層を介して補強板を接着することを特徴とする。
請求項に係る発明では、請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器において、該基板の裏面側に補強板を接着することを特徴とする。
請求項1又は2に係る発明により、基板の厚みの最小値が50μm以下であるため、基板の厚みが50μm以下となる部分では、変調電極の形成する電界が基板の下まで漏れ出してくる。そして、マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の厚みが、各分岐導波路毎に異なる部分を有するように、該基板の裏面に傾斜面が形成されているため、又は該基板表面にリッジが形成されているため、各分岐導波路毎に電界の漏出量が異なり、結果として、各分岐導波路に印加される電界分布が異なるため、各分岐導波路で生じる位相変化量が異なり、チャープが発生することとなる。
しかも、基板の厚み調整は、変調電極や光導波路を形成した後の工程であっても、研磨・切削等の工程により容易に調整可能であり、光変調器の生産に係る歩留りを向上させることが可能となる。
なお、基板の厚みの最小値は、50μm以下、好ましくは20μm以下である。ただし、これらの数値範囲から外れた厚みを有する基板であっても、本発明のように基板の厚みを変化させることにより、チャープを変化させることができるものであれば、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
請求項に係る発明により、基板の厚みの最小値が50μm以下であるため、請求項1と同様に、基板の厚みが50μm以下となる部分では、変調電極の形成する電界が基板の下まで漏れ出してくる。そして、マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に誘電体の厚みが異なる部材が配置されているため、誘電体の厚みにより各分岐導波路毎に電界の漏出量が異なり、結果として、各分岐導波路に印加される電界分布が異なるため、各分岐導波路で生じる位相変化量が異なり、チャープが発生することとなる。また、基板裏面に配置する部材の調整は、変調電極や光導波路を形成した後の工程であっても可能であり、光変調器の生産に係る歩留りを向上させることが可能となる。
請求項に係る発明により、基板の厚みの最小値が50μm以下であり、マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路のうち一方の分岐導波路が形成された領域の基板の裏面の少なくとも一部に、高屈折率部材又は導電性部材を近接して配置したため、配置される部材の屈折率や導電性により各分岐導波路毎に電界の漏出量が異なり、結果として、各分岐導波路に印加される電界分布が異なるため、各分岐導波路で生じる位相変化量が異なり、チャープが発生することとなる。また、基板裏面に配置する各部材の調整は、変調電極や光導波路を形成した後の工程であっても可能であり、光変調器の生産に係る歩留りを向上させることが可能となる。
請求項に係る発明により、基板の厚みの最小値が50μm以下であり、マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に厚みの異なる接着剤層を介して補強板を接着するため、特に接着剤層の厚みや基板と補強板との距離などにより、各分岐導波路毎に電界の漏出量が異なり、結果として、各分岐導波路に印加される電界分布が異なるため、各分岐導波路で生じる位相変化量が異なり、チャープが発生することとなる。また、基板裏面に接着剤層の厚さ調整等は、変調電極や光導波路を形成した後の工程であっても可能であり、光変調器の生産に係る歩留りを向上させることが可能となる。
接着剤層の厚みについては特に限定されないが、例えば、50μm以下で、接着剤層の厚みによりチャープ量が変化する範囲において調整することが可能とである。
請求項に係る発明により、基板の裏面側に補強板を接着するため、基板の厚みの最小値が50μm以下の薄板を利用する場合であっても、機械的強度の高い光変調器を提供することが可能となる。
以下、本発明を好適例を用いて詳細に説明する。
本発明は、電気光学効果を有する材料で形成された基板の厚さの最低値が、50μm以下、特に、マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された領域における基板の厚みが、少なくとも50μm以下の厚みとなる部分を有している薄板を利用するものであり、該50μm以下の厚み部分では、基板の裏面に変調電極が形成する電界が漏れ出しており、該電界の漏出量を調整することで、分岐導波路に印加される電界分布を調整するものである。そして、電界分布が異なることで、分岐導波路で生じる位相変化量(φ1,φ2)が異なり、結果として、チャープを発生及び制御することが可能となるものである。
図3は、本発明に適用される光変調器の上面図であり、電気光学効果を有する材料で形成された基板1と、該基板の表面に形成されたマッハツェンダー型光導波路2と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極4,5とを有している。分岐導波路3近傍の変調電極の構造は、対称に維持されているため、高周波までの変調が可能となる。
電気光学効果を有する材料としては、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料及びこれらの組み合わせが利用可能である。特に、電気光学効果の高いニオブ酸リチウム(LN)結晶が好適に利用される。
光導波路の形成方法としては、Tiなどを熱拡散法やプロトン交換法などで基板表面に拡散させることにより形成することができる。信号電極4や接地電極5などの変調電極は、Ti・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより形成することが可能である。さらに、必要に応じて光導波路形成後の基板表面に誘電体SiO等のバッファ層(不図示)を設け、バッファ層の上に変調電極を形成することも可能である。
図4は、本発明に係る光変調器の第1の実施例を示す。
図4の各図は、図3の光変調器における点線Bでの断面図を示している。以下、図5〜7も同様である。
第1の実施例の特徴は、マッハツェンダー型光導波路2の2つの分岐導波路3が形成された領域の基板の厚さが、各分岐導波路毎に異なっていることである。そして、分岐導波路3が形成された領域の少なくとも一部の基板において、基板の厚さが50μm以下となることにより、2つの分岐導波路に印加される電界の分布が異なり、チャープが発生する。
具体的な構成としては、図4(a)は、基板1の裏面を傾斜面とすることにより、各分岐導波路毎に基板の厚さが異なるよう調整している。図4(b)では、基板裏面の右側半分を21のように除去し、また、図4(c)では、一方の分岐導波路の基板裏面に22のように切り込みを形成することにより、各々、2つの分岐導波路における基板の厚みを調整するよう構成されている。
さらに、図4(d)では、基板表面にリッジ23を形成し、2つの分岐導波路において、異なる基板の厚みを実現している。
なお、本発明の応用として、図4のように、基板1の裏面に傾斜面や凹部を形成した場合には、必要に応じて接着剤等を介し、他のLN基板や、基板1と誘電率が異なる材料で形成される部材などを接合し、基板1の裏面近傍の誘電率調整や基板1の機械的強度の補強などを行うことも可能である。
また、図4(b)や(c)では、基板裏面の一部を切除又は溝形成を行う場合を説明したが、これに限らず、例えば、導波路と電極とが共に基板表面にある場合には、該表面上の電極を除く場所に、溝や切除部を形成する方法や、導波路と電極とが異なる面にある場合には、電極が形成された面において電極が形成されていない場所に溝や切除部を形成し、チャープを制御することも可能である。
また溝と切除部を両方配置してチャープを調整することも可能である。
さらに、Xカットの基板を用いる場合には、接着剤などの低誘電率材料を、導波路上または導波路近傍に塗布等により配置し、電極が形成する電界分布を調整することも可能である。
図5は、本発明に係る光変調器の第2の実施例を示す。
第2の実施例の特徴は、マッハツェンダー型光導波路2の2つの分岐導波路3が形成された領域の基板1の厚さは同じであるが、基板の厚さを50μm以下とし、基板1の裏面に配置される誘電体の誘電率や厚みを調整することにより、2つの分岐導波路に印加される電界の分布を異ならせ、チャープを発生させるものである。
具体的な構成としては、図5(a)のように、各分岐導波路が形成された基板の裏面に、異なる誘電率を持つ部材30,31を配置するものである。図5(b)は、基板裏面に配置した誘電体30の一部を32のように除去し(又は、予め形成せずに)、各分岐導波路に関し、基板の裏面付近の誘電率を異なる状態とするよう構成したものである。また、図5(c)のように、誘電体層33の裏面を傾斜させ、各分岐導波路を形成した基板裏面では誘電体の厚みが異なるよう調整することも可能である。
本発明の光変調器に利用可能な誘電体材料としては、ZnO、TiO,Ta,SiOなどがあり、LN基板との接着性も良好な、SiO、TiOなどが、特に好適に用いることができる。
図9は、図5の第2の実施例の応用例を示したものである。
図9の(a)乃至(c)は、図5の(a)乃至(c)に各々対応しており、2つの分岐導波路3’を含むマッハツェンダー型光導波路を基板1の裏面に形成した点に特徴がある。
図9に示す基板1の裏面に導波路を有する光変調器の製造方法は、基板1の一方の面に光導波路を形成した後、他方の面を研磨し、所定の厚さの基板1に加工する。次に、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成する。そして、光導波路が形成された一方の面に30,31又は33などの誘電体を配置する。
図6は、本発明に係る光変調器の第3の実施例を示す。
第3の実施例の特徴は、マッハツェンダー型光導波路2の2つの分岐導波路3が形成された領域の基板1の厚さは同じであるが、基板の厚さを50μm以下とし、基板1の裏面側に、接着剤層41より屈折率(誘電率)の高い部材又は導電性部材を配置することにより、2つの分岐導波路に印加される電界の分布を異ならせ、チャープを発生させるものである。
具体的な構成としては、図6(a)のように、基板1の裏面近傍に接着剤層41より誘電率の高い部材40を配置し、2つの分岐導波路に印加される電界分布を異なるよう調整することが可能となる。また、40の材料としては、Alなどが使用可能である。また、図6(b)のように、導電性材料42を同様に配置することにより、分岐導波路に印加される電界分布を調整することも可能である。各部材40や42の配置場所は、図6(a)のように基板1に密着又は図6(b)のように離間しても良い。41,43は、基板裏面に各部材40,42を配置固定するための接着剤層であり、紫外線硬化性接着剤などが利用可能である。また、44は、補強板を示す。
図10は、図6の第3の実施例の応用例を示したものである。
図10の(a)及び(b)は、図6の(a)及び(b)に各々対応しており、2つの分岐導波路3’を含むマッハツェンダー型光導波路を基板1の裏面に形成した点に特徴がある。
図10に示す基板1の裏面に導波路を有する光変調器の製造方法は、基板1の一方の面に光導波路を形成した後、他方の面を研磨し、所定の厚さに基板1を加工する。次に、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成する。そして、光導波路が形成された一方の面に接着剤層41又は43、誘電率の高い部材40、導電性材料42、あるいは補強板44などを配置する。
なお、図10(b)のように補強板44を用いる場合には、上述した製造方法に代えて次のような製造方法も可能である。基板1の一方の面に光導波路を形成した後、該光導波路が形成された一方の面に接着剤層43、導電性材料42、及び補強板44を配置し、その後、該補強板を基板研磨時の保持部材として使用する。もしくは、補強板44に接着剤層43、導電性材料42を形成した後、基板1に配置する。この状態で、基板1の他方の面を研磨し、所定の厚さの基板1に加工する。次に、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成する。
図7は、本発明に係る光変調器の第4の実施例を示す。
第4の実施例の特徴は、マッハツェンダー型光導波路2の2つの分岐導波路3が形成された領域の基板1の厚さは同じであるが、基板の厚さを50μm以下とし、基板1の裏面に、各分岐導波路毎に厚みに異なる接着剤層50を介して補強板51を接着することにより、2つの分岐導波路に印加される電界の分布を異ならせ、チャープを発生させるものである。
第4の実施例では、電界分布に影響を与える要素は、接着剤層の厚みが薄い場合には、接着剤層の厚みの変化のみではなく、補強板の材料の誘電率や導電性なども影響を与える。また、接着剤の厚みを所定の厚さに調整するため、必要に応じて、基板1と補強板51との間にスペーサ(不図示)を配置することも可能である。
接着剤層50の材料としては、エポキシ系接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化性接着剤、半田ガラス、熱硬化性、光硬化性あるいは光増粘性の樹脂接着剤シートなど、種々の接着材料を使用することが可能である。特に、紫外線硬化性接着剤などが好適に利用可能である。
図11は、図7の第4の実施例の応用例を示したものである。
図11は、図7と比較して、2つの分岐導波路3’を含むマッハツェンダー型光導波路を基板1の裏面に形成した点に特徴がある。
図11に示す基板1の裏面に導波路を有する光変調器の製造方法は、基板1の一方の面に光導波路を形成した後、他方の面を研磨し、所定の厚さの基板1に加工する。次に、研磨治具に配置した状態で、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成する。そして、光導波路が形成された一方の面に接着剤層50及び補強板51を配置する。もしくは、光導波路が形成された一方の面に接着剤層50及び補強板51を配置した後、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成する。
また、上述した製造方法に代えて次のような製造方法も可能である。基板1の一方の面に光導波路を形成した後、該一方の面に接着剤層50及び補強板51を配置し、その後、該補強板を基板研磨時の保持部材として使用し、基板1の他方の面を研磨し、所定の厚さの基板1に加工する。次に、研磨した面にバッファ層や変調電極を形成してもよい。
以上は、Xカットの基板を用いた例を中心に説明したが、本発明は、Zカットの基板を用いた光変調器に対しても上記第1〜4の実施例又はその応用例を適用することが可能である。図8は、本発明に係る光変調器の第5の実施例を示す。
第5の実施例の特徴は、Zカットの基板を用いた光変調器に、上記第1の実施例に係る技術を適用したものである。つまり、従来のZカットの光変調器は、それ自体がチャープ量を有しているが、そのチャープ量をさらに大きくするため、あるいは、チャープ量ゼロに近付けるため、各分岐導波路が形成された基板の厚みを調整するものである。
例えば、図8(a)では、図の左側の分岐導波路は、右側のものより印加される電界強度が弱いが、その電界の強さをさらに弱くするため、基板の裏面に除去部60を形成し、基板の厚みを薄くすることで、基板裏面からの電界の漏出量を増加させている。図8(b)では、逆に、右側の分岐導波路に印加される電界を弱めるため、除去部61を設けている。
以上説明した第1〜5の実施例又はその応用例はいずれも、変調電極や光導波路を形成した後の工程で実施することが可能であり、光変調器の生産に係る歩留りを向上させることが可能となる。
また、上記各実施例は、各々を単独で実施することも可能であるが、必要に応じて組合わせて利用することも可能である。
さらに、本発明においては、厚さ50μm以下となる部分を有する基板(薄板)を使用するため、光変調器の機械的強度を高めることが必要であり、適宜、光変調素子を形成した基板の裏面に補強板を接着することが好ましい。
次に、本発明の光変調器に係る実施例について、チャープ量の変化をシミュレーションにより評価した。
薄板の光変調素子は、基板にXカット型のLN基板を使用し、Ti拡散によるマッハツェンダー型光導波路を形成すると共に、Auを用いてメッキプロセスで形成される高さ28μmの変調電極を仮定している。
(シミュレーション1)
上記薄板の光変調素子に対し、図4(b)に示すように、基板の厚みを、右側半分を10μm、左側半分を30μmと仮定し、チャープ量を算出したところ、α=0.3が得られた。
(シミュレーション2)
上記薄板の光変調素子に対し、基板の厚さを10μmとし、図6(a)に示すように、基板1の裏面にAuの厚さ5μmの金属部材40を配置すると共に、その周囲を誘電率4で厚さ30μmの接着剤層41を配置した場合を仮定した。この場合におけるチャープ量は、α=0.41であった。
このシミュレーションにより、本発明に係る光変調器の構成を採用することにより、任意のチャープ量を設定することが可能となることが理解される。
以上説明したように、本発明によれば、変調電極の構造を対称に維持し、高周波までの変調を可能とすると共に、チャープ量を調整可能な光変調器を提供することが可能である。しかも、製造の後工程でも容易にチャープ量が調整可能であり、極めて生産性の高い光変調器を提供することができる。
従来の光変調器の概略図である。 従来のチャープ制御を行う光変調器の例を示す図である。 本発明の光変調器の上面図である。 本発明の第1の実施例を示す図である。 本発明の第2の実施例を示す図である。 本発明の第3の実施例を示す図である。 本発明の第4の実施例を示す図である。 本発明の第5の実施例を示す図である。 本発明の第2の実施例の応用例を示す図である。 本発明の第3の実施例の応用例を示す図である。 本発明の第4の実施例の応用例を示す図である。
1 基板
2 マッハツェンダー型光導波路
3,3’ 分岐導波路
4 信号電極
5 接地電極
6 電界
7 バッファ層
20 傾斜部
21,22 除去部
23 リッジ部
30,31,33 誘電体
40 高屈折率部材
41,43,50 接着剤層
42 導電性部材
44,51 補強板

Claims (6)

  1. 電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
    該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の厚みが、各分岐導波路毎に異なる部分を有するように、該基板の裏面に傾斜面が形成されていることを特徴とする光変調器。
  2. 電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
    該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の厚みが、各分岐導波路毎に異なる部分を有するように、該基板表面にリッジが形成されていることを特徴とする光変調器。
  3. 電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
    該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された少なくとも一部の領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に誘電体の厚みが異なる部材が配置されていることを特徴とする光変調器。
  4. 電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
    該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路のうち一方の分岐導波路が形成された領域の基板の裏面の少なくとも一部に、高屈折率部材又は導電性部材を近接して配置したことを特徴とする光変調器。
  5. 電気光学効果を有する材料で形成された基板と、該基板の表面又は裏面に形成されたマッハツェンダー型光導波路と、該基板の表面に形成され、該光導波路内を通過する光を変調するための変調電極とを含む光変調器において、
    該基板の厚みの最小値が50μm以下であり、該マッハツェンダー型光導波路の2つの分岐導波路が形成された領域における基板の裏面に、各分岐導波路毎に厚みの異なる接着剤層を介して補強板を接着することを特徴とする光変調器。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の光変調器において、該基板の裏面側に補強板を接着することを特徴とする光変調器。
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