JP4690258B2 - 外装材用埋込金具 - Google Patents
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Description
このようなパネル工法では、建物の構造壁となる壁パネルと、防水透湿シートや胴縁を介して壁パネルに取り付けられる外装材とから外装材付き壁パネルを構成し、この外装材付き壁パネルを現場へ搬送することで、現場での施工効率を大幅に向上している。
すなわち、このような建築用資材からなる外装材は、例えばポルトランドセメントと、石英及び溶融シリカを含む珪砂と、水とを混練してスラリーを製造し、このスラリーを格子状に組まれた鉄筋が配置された型枠に流し込み、さらに高温、高圧下のオートクレーブ内で蒸気養生させることにより製造されており、断熱性や防水性、防腐性、耐候性、デザイン性等に優れる。
また、この外装材は、この外装材を壁パネルに取り付けるための取付金具を、外装材裏面に固定する埋込金具が、予め前記鉄筋の所定位置に溶接されて埋め込まれた構成となっているので、外装材の壁パネルへの取付作業を容易に行うことが可能となっている。
そして、埋込金具の位置がずれてしまうと、この埋込金具によって外装材の裏面に固定される取付金具にも位置ずれが生じてしまうため、外装材の取付作業に手間取ったり、外装材を壁パネルの正確な位置に取り付けることができない場合があった。
埋込金具本体10と、この埋込金具本体10の縦横の設置位置を調整するための調整金具20と、前記埋込金具本体10と前記取付金具5とを連結する連結手段とからなり、
前記埋込金具本体10は、この埋込金具本体10と前記調整金具20とを連結するための第1連結ボルト31が挿通される挿通孔11を備え、
前記調整金具20は、隣り合う縦鉄筋3a,3a間に跨設される跨設部21と、この跨設部21に一体的に形成されて前記埋込金具本体10に当接する当接部22と、前記埋込金具本体10の縦横の設置位置を調整するための位置調整手段とを備えており、
この位置調整手段は、前記当接部22に形成され、前記埋込金具本体10の挿通孔11に挿通された第1連結ボルト31が挿通される横方向に長い長孔21aと、前記跨設部21の両端に設けられ、前記隣り合う縦鉄筋3a,3aに沿って縦方向に摺動可能に係合するとともに、かしめられることで前記隣り合う縦鉄筋3a,3aに固定されるかしめ部22b,22bとで構成され、
さらに、前記連結手段は、前記挿通孔11および長孔21aに挿通される前記第1連結ボルト31と、前記取付金具5に設けられ、この取付金具5と前記埋込金具本体10とを連結するための第2連結ボルト32とに螺合する連結用高ナット33であることを特徴とする。
一方、前記かしめ部22b,22bは、かしめられることで前記隣り合う縦鉄筋3a,3aに固定されるので、前記埋込金具本体10の縦方向の位置調整を終えた時点でかしめ部22b,22bをかしめることによって、前記調整金具20を前記隣り合う縦鉄筋3a,3a上の所定位置に固定し、延いては、前記埋込金具本体10を所定位置に固定することができる。また、前記第1連結ボルト31には前記連結用高ナット33が螺合するので、前記埋込金具本体10の横方向の位置調整を終えた時点で、第1連結ボルト31を連結用高ナット33に螺合させて締め付けることによって、前記埋込金具本体10を所定位置に固定することができる。
これによって、例えば外装材2の製造段階で縦鉄筋3aや横鉄筋3bが反ってしまったり、配筋に位置ずれが生じてしまった場合でも、前記埋込金具本体10の位置調整を行うことができるので、この埋込金具本体10と連結する前記取付金具5を外装材2の裏面に位置ずれなく固定でき、延いては外装材2を外壁4表面に容易、かつ確実に取り付けることが可能となる。
前記調整金具20の当接部22には、前記跨設部21と反対方向に延出し、かしめられることで前記埋込金具本体10を挟持する挟持部24が設けられていることを特徴とする。
前記埋込金具本体10は、前記隣り合う縦鉄筋3a,3aよりも外装材2表面側に位置するようにして、これら隣り合う縦鉄筋3a,3a間に跨設されていることを特徴とする。
前記埋込金具本体10には、この埋込金具本体10の一端から外装材2裏面側に突出することによって、前記隣り合う縦鉄筋3a,3aのうち、少なくとも一方の縦鉄筋3aに引っ掛かる引掛片13が設けられていることを特徴とする。
前記埋込金具本体10には、前記挿通孔11に並列して補助挿通孔12が形成されるとともに、この補助挿通孔12に挿通される第1補助ボルト34と、前記埋込金具本体10と前記取付金具5とを連結するための第2補助ボルト35とに螺合する補助高ナット36が設けられていることを特徴とする。
また、このように並列する複数の箇所で前記埋込金具本体10と取付金具5とを連結することができるので、例えば埋込金具本体10と取付金具5とを1箇所で連結することで、前記取付金具5が外装材2に対して回転してしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態における外装材2は、正面視矩形状に形成されており、長さ方向一端が上端部、長さ方向他端が下端部、幅方向一端が左側端部、幅方向他端が右側端部とされている。
すなわち、前記引掛片13が、前記隣り合う縦鉄筋3a,3aのうち、少なくとも一方の縦鉄筋3aに引っ掛かるので、例えば埋込金具本体10の縦方向の位置調整作業を行っている最中に、前記埋込金具本体10が前記隣り合う縦鉄筋3a,3aからずれて落ちることを確実に防ぐことができるようになっている。
なお、本実施の形態おいて前記引掛片13は、一方の縦鉄筋3aに引っ掛かるように前記埋込金具10の一端に設けられているが、これに限られず、前記埋込金具本体10の両端に設けるようにしても良い。
また、前記当接部22は、板状に形成されており、前記埋込金具本体10に直交するようにして覆い被さって当接している。
そして、このように前記挟持部24をかしめて前記埋込金具本体10を挟持することによって、前記調整金具20を埋込金具本体10に強固に固定することができるので、位置調整後の埋込金具本体10のずれを確実に防ぐことができる。なお、本実施の形態おける挟持部24は、図中において、略逆凹字状に形成されているが、これに限られるものではない。
そして、前記調整金具20は、前記跨設部21の本体板部22aを、隣り合う縦鉄筋3a,3aよりも外装材2裏面側に位置するようにして、これら隣り合う縦鉄筋3a,3a間に跨設し、前記かしめ部22b,22bを隣り合う縦鉄筋3a,3aに係合させる。
ここで、前記鉄筋3の1つのメッシュ内において、隣り合う横鉄筋3b,3b間の距離が、前記調整金具20を含む前記埋込金具本体10の縦方向の調整幅となる。
なお、前記かしめ部22b,22bをかしめる際、かしめ部22b,22bの内周面に接着剤を塗布しておき、かしめると同時に接着することが望ましい。
これによって、前記埋込金具本体10の前記隣り合う縦鉄筋3a,3aに対する固定強度を高めることができる。
ここで、前記埋込金具本体10の横方向の調整幅は、前記当接部22に形成された長孔21aの横幅寸法となっている。
なお、この挟持部24をかしめる際、挟持部24の内側面に接着剤を塗布しておき、かしめると同時に接着することが望ましい。
これによって、前記調整金具20を埋込金具本体10に、より強固に固定することができる。
2 外装材
3 鉄筋
10 埋込金具本体
20 調整金具
21a 長孔
22b かしめ部
31 第1連結ボルト
32 第2連結ボルト
33 連結用高ナット
Claims (5)
- 縦横に配筋した鉄筋が埋設された外装材に埋め込まれ、この外装材を外壁表面に取り付けるための取付金具が、外装材の裏面に固定される外装材用埋込金具において、
埋込金具本体と、この埋込金具本体の縦横の設置位置を調整するための調整金具と、前記埋込金具本体と前記取付金具とを連結する連結手段とからなり、
前記埋込金具本体は、この埋込金具本体と前記調整金具とを連結するための第1連結ボルトが挿通される挿通孔を備え、
前記調整金具は、隣り合う縦鉄筋間に跨設される跨設部と、この跨設部に一体的に形成さて前記埋込金具本体に当接する当接部と、前記埋込金具本体の縦横の設置位置を調整するための位置調整手段とを備えており、
この位置調整手段は、前記当接部に形成され、前記埋込金具本体の挿通孔に挿通された第1連結ボルトが挿通される横方向に長い長孔と、前記跨設部の両端に設けられ、前記隣り合う縦鉄筋に沿って縦方向に摺動可能に係合するとともに、かしめられることで前記隣り合う縦鉄筋に固定されるかしめ部とで構成され、
さらに、前記連結手段は、前記挿通孔および長孔に挿通される前記第1連結ボルトと、前記取付金具に設けられ、この取付金具と前記埋込金具本体とを連結するための第2連結ボルトとに螺合する連結用高ナットであることを特徴とする外装材用埋込金具。 - 請求項1に記載の外装材用埋込金具において、
前記調整金具の当接部には、前記跨設部と反対方向に延出し、かしめられることで前記埋込金具本体を挟持する挟持部が設けられていることを特徴とする外装材用埋込金具。 - 請求項1または2に記載の外装材用埋込金具において、
前記埋込金具本体は、前記隣り合う縦鉄筋よりも外装材表面側に位置するようにして、これら隣り合う縦鉄筋間に跨設されていることを特徴とする外装材用埋込金具。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の外装材用埋込金具において、
前記埋込金具本体には、この埋込金具本体の一端から外装材裏面側に突出することによって、前記隣り合う縦鉄筋のうち、少なくとも一方の縦鉄筋に引っ掛かる引掛片が設けられていることを特徴とする外装材用埋込金具。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の外装材用埋込金具において、
前記埋込金具本体には、前記挿通孔に並列して補助挿通孔が形成されるとともに、この補助挿通孔に挿通される第1補助ボルトと、前記埋込金具本体と前記取付金具とを連結するための第2補助ボルトとに螺合する補助高ナットが設けられていることを特徴とする外装材用埋込金具。
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---|---|---|---|---|
JPH01125449A (ja) * | 1987-11-07 | 1989-05-17 | Onoda Autoclaved Light Weight Concrete Co Ltd | 軽量コンクリートパネル |
JPH0524726U (ja) * | 1991-09-11 | 1993-03-30 | 旭硝子建材株式会社 | 軽量気泡コンクリートパネル |
JPH0653110U (ja) * | 1992-11-11 | 1994-07-19 | 住友金属鉱山株式会社 | パネル埋設ナット用栓および該栓を用いて製造したパネル |
JPH11172844A (ja) * | 1997-12-09 | 1999-06-29 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | Alcパネルおよびその製造方法 |
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2006
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