以下、図面を参照しつつ、本発明に従った携帯型情報端末について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の携帯型情報端末の第1の実施の形態である携帯型テレビの概観図である。また、図2は、当該携帯型テレビの制御ブロック図である。
図1および図2を参照して、携帯型テレビ1は、その外郭を筐体で構成されている。また、携帯型テレビ1は、当該筐体の所定の一面に、液晶タブレット2を備え、また、側面に、電源ボタン80を備えている。
携帯型テレビ1は、外部の電源100から電力を供給されることにより、動作する。
また、携帯型テレビ1は、アンテナ9を備え、当該アンテナ9により、衛星モバイル放送および地上デジタル放送を受信する。そして、携帯型テレビ1では、アンテナ9の受信した放送信号は、生成部3に入力される。生成部3は、チューナモジュール31、当該チューナモジュール31の動作を制御するチューナ制御部32、音声データおよび映像データを記憶する映像記憶部33、映像信号を生成する映像生成部34、音声信号を生成する音声生成部35、および、タイマ36を含む。
映像生成部34は、アンテナ9によって入力された放送信号、または、映像記憶部33に記録されているデータに基づいて映像信号を生成する。生成された映像信号は、映像表示データとして表示画面制御部4に送られる。具体的には、映像生成部34は、携帯型テレビ1がテレビモードに設定されている際に、チューナモジュール31から出力される映像信号を受け、映像表示データとして再生し、後述する表示画面制御部4に出力する。
音声生成部35は、アンテナ9によって入力された放送信号、または、映像記憶部33に記録されているデータに基づいて、音声データを生成する。生成された音声信号は、スピーカ5を介して音声として出力される。また、音声生成部35は、携帯型テレビ1がテレビモードに設定されている際には、チューナモジュール31から出力される音声信号を受け、音声データとして再生し、スピーカ5に出力する。さらに、音声生成部35は、音量レベルが変更された際には、表示画面制御部4に対して、変更後の音量レベルに対応した音量マークの画像情報(後述する図4の画像351〜355のいずれか)を重ねて表示するように指示を発行する。
また、映像生成部34および音声生成部35は、ビデオモードに設定されている際には、映像記憶部33に蓄積されている音声信号を取り出し、後述するコマンド制御部7から送られてくるコマンドに応じて、音量レベルの変更、ならびに、映像記憶部33の記憶するコンテンツの再生についての早送り、巻き戻し、再生開始、および、再生停止などに対応した映像表示データおよび音声信号を生成する。
チューナモジュール31は、アンテナ9の受信した電波から、所望の映像信号および音声信号を取り出す回路である。携帯型テレビ1がテレビモードに設定されている際には、映像信号を映像生成部34に、音声信号を音声生成部35に、それぞれ出力する。
映像記憶部33は、チューナモジュール31から出力される映像信号および音声信号を蓄積する。携帯型テレビ1がビデオモードに設定されている際には、蓄積している映像信号および音声信号を、映像生成部34および音声生成部35に提供(出力)する。
チューナ制御部32は、放送される複数の番組の中から所望の番組を選択し、チューナモジュール31を制御する。また、チューナ制御部32は、後述するコマンド制御部7から送られてくるコマンドに対応して、アンテナ9に受信させるチャンネルの切り換える。
表示画面制御部4は、映像生成部34から受けた映像データを液晶タブレット2に表示させるとともに、音声生成部35から送られる指示に基づいて画像情報(後述する図4の画像351〜355のいずれか)を表示させる。
液晶タブレット2は、表示画面制御部4からの映像データを表示し、また、タブレットと一体的に構成された液晶モニタ20を備えている。液晶モニタ20に対する操作は、ペン10を用いて行なわれても良いし、たとえば人の指等、液晶モニタ20に対して操作された部位の座標を特定可能なものであれば、他の物を用いて行なわれても良い。
タブレット制御部6は、液晶タブレット2の液晶モニタ20に対するペン10等を用いた操作による入力を検出する。タブレット制御部6は、具体的には、液晶モニタ20に対する、ペンダウンおよびペンアップの操作のタイミングならびにそれらの操作がなされた座標位置や、現在のペン10等の操作手段の液晶モニタ20上の座標位置を検出する。
コマンド制御部7は、タブレット制御部6の検出した座標位置と制御用情報記憶部70に記憶されたテーブルの内容とに基づいて、スピーカ5から出力する音量のレベルの変更、アンテナ9に受信させるチャンネルの切り換え、ならびに、映像記憶部33に記憶されたコンテンツの再生についての早送り、巻き戻し、再生開始、および、再生停止などの制御情報を、コマンドとして、生成部3に出力する。
電源制御部8は、携帯型テレビ1への電源の投入態様を制御する。携帯型テレビ1では、電源ボタン80が操作されることにより電源の投入が開始されるが、電源制御部8は、電源の投入が開始された際に、映像生成部34に対して、液晶モニタ20に、当該液晶モニタ20に対して定義されているタッチ領域を表示させるコマンドを出力する。
ここで、液晶モニタ20に対するタッチ領域の定義について、図3を説明する。
図3では、液晶タブレット2の液晶モニタ20内に、線20A〜20Dの4本の仮想の線が記されている。この線20A〜20Dによって、液晶モニタ20は、中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および、右側タッチ領域25の5つの領域に分割されている。タブレット制御部6は、液晶モニタ20が、これらの5つの領域の中のどの領域に対して操作がなされたかを検出する。そして、コマンド制御部7は、どの領域に対して操作がなされたかに基づいて、携帯型テレビ1の動作を制御するコマンドを選択して生成部3に出力する。
線20A〜20Dの位置を特定する情報は、制御用情報記憶部70に、表1に示されるように、左側タッチ領域24を定義するためのX座標Xl、右側タッチ領域を定義するためのX座標Xr、上側タッチ領域22を定義するためのY座標Yu、下側タッチ領域23を定義するためのY座標Ydとして、記憶されている。
ここで言う座標とは、液晶モニタ20の左端の、上下方向の中心にある点を原点とし、図3中の、左右方向をX方向、上下方向をY方向とした場合の座標であり、X座標としては0から640の座標が定義され、Y座標としては−240から+240の座標が定義されている。そして、表1から理解されるように、線20AはX(Xl)=160の直線として、線20BはX(Xr)=480の直線として、線20CはY(Yu)=−80の直線として、線20DはY(Yd)=+80の直線として、それぞれ定義される。
なお、表1に示される各直線の情報は、携帯型テレビ1に設置された図示せぬ操作部等を操作することにより、変更可能に構成されている。表1に示される各直線の情報が変更されると、それに応じて、中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および/または、右側タッチ領域25の領域が変更されることになる。
本実施の形態の携帯型テレビ1では、コマンド制御部7によって、テレビ番組を受信している際に操作を検出された領域に応じたコマンドが生成部3に出力される。表2に、操作を検出された領域と、出力されるコマンドとの関係を示す。なお、このような関係を示すものは、制御用情報記憶部70に記憶されている。
表2から理解されるように、左側タッチ領域24には、「PrevChannel」という、受信するチャンネルを1つ前の順序のチャンネルに切換えるためのコマンドが対応している。ここで言う順序とは、後述する表6に示されるような、テーブルにおける、チャンネルについての情報が記憶される順序(CH1〜CH15)である。また、右側タッチ領域25には、「NextChannel」という、受信するチャンネルを1つ後の順序のチャンネルに切換えるためのコマンドが対応している。また、上側タッチ領域22には、「VolumeUp」という、スピーカ5から出力される音量を1段階上昇させるためのコマンドが対応している。なお、携帯型テレビ1では、図4を参照して後述するように、5段階で、音量が定義されている。また、下側タッチ領域23には、「VolumeDown」という、スピーカ5から出力される音量を1段階下降させるためのコマンドが対応している。そして、中央タッチ領域21には、オプションで決定できる制御内容についてのコマンドが対応している。
本実施の形態では、上記のようなオプションで決定できる制御内容を、液晶モニタ20に対する操作の無効化(ロック)/有効化(アンロック)を切換える制御として、説明を続ける。なお、このような制御内容は、たとえば、携帯テレビ1に対する電源の投入をオフする制御であっても良いし、受信するチャンネルを初期設定として決められているチャンネル(後述する「初期CH」)に変更しかつスピーカ5から出力される音量を初期設定として決められている音量(後述する「初期音量」)に変更する制御であっても良い。
次に、音声生成部35の動作について説明する。
音声生成部35では、スピーカ5における音量の出力に関して、表3および表4に示すような種々の情報が記憶されている。
表3には、携帯型テレビ1における、電源の投入時および音量の変更時にその時点の音量に対応した音声マークの表示を開始した時刻(音声マーク表示時刻)、当該音声マークを表示させる時間(音量表示タイマ)、電源投入時の音量の初期値として設定されているレベル(初期音量)、その時点の音量のレベル(設定音量)、出力できる最大および最小の音量のレベル(最大音量、最小音量)が示されている。音声マーク表示時刻、および、設定音量は、図5等を参照して後述するテレビ番組出力処理の中で適宜記憶内容が更新される。また、その他の情報についても、ユーザによって、適宜変更が可能に構成されている。
表4には、携帯型テレビ1において設定される音量レベルと、各音量レベルに対応した音量値が示されている。本実施の形態の携帯型テレビ1では、音量レベルとして、レベル0〜レベル4の5段階が設定されている。音量値は、音量の大きさを表す所定の単位で記載されている。音量レベル0に対応した音量値が「0」とされているのは、音量レベル0では音声が出力されないことを意味する。
さらに、音声生成部35には、上記したような音声マークを表示させるための画像情報が記憶されている。図4に、音声マークを示す。
図4には、レベル4〜レベル0のそれぞれに対応する音声マーク351〜355が示されている。音声マーク351〜355は、それぞれ、スピーカから音声が出力される画像によって構成されており、出力される音声が大きくなるほど(レベル0、レベル1、レベル2…となるほど)、画像において着色される部分が多くなっている。なお、図4では、ハッチングにより着色を表現している。
次に、チューナ制御部32において記憶されている情報を説明する。
チューナ制御部32では、表5および表6に示される情報が記憶されている。
表5には、携帯型テレビ1において、電源投入時に受信されるチャンネル(初期CH)、現在受信されているチャンネル(設定CH)、有効チャンネル(携帯型テレビ1において受信可能なチャンネル)の下限値(スタートCH)および上限値(エンドCH)が示されている。設定CHは、図5等を参照して後述するテレビ番組出力処理の中で適宜記憶内容が更新される。また、その他の情報についても、ユーザによって、適宜変更が可能に構成されている。
表6には、携帯型テレビ1において受信可能なチャンネル(有効チャンネル)であるCH1〜CH15についての、放送種別IDおよびチューニング情報が示されている。放送種別IDにおいて、「TV」は地上デジタル放送を意味し、「MB」は衛星モバイル放送を意味する。
次に、ユーザがアンテナ9より受信するテレビ番組の放送をそのまま視聴する際に、携帯型テレビ1において実行される、テレビ番組出力処理について、図5〜図9を参照しつつ説明する。なお、図5〜図7は、テレビ番組出力処理の際に携帯型テレビ1において実行される処理のフローチャートであり、図8および図9は、液晶モニタ20における表示態様を例示する図である。
携帯型テレビ1では、電源ボタン80が操作されると、ステップSA1(以下、「ステップ」を省略する)で、電源制御部8によって、携帯型テレビ1に電源を投入する処理がなされ、さらに、SA2で、図3を用いて説明したように、映像生成部34に対して、液晶モニタ20に、当該液晶モニタ20に対して定義されている各タッチ領域を表示させるコマンドを出力する。これにより、液晶モニタ20には、図8に示されるように、中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および、右側タッチ領域25の5つの領域が、その内側に、表2を参照して説明したようなコマンドに対応した機能を表す文字列(「音量アップ」「チャンネルアップ」等)とともに、表示されている。なお、図8に示された状態では、液晶モニタ20では、線20A〜20Dが、各タッチ領域を定義するための境界線として、表示されている。
液晶モニタ20においてこのような表示がなされることにより、ユーザは、各タッチ領域を操作することによってどのような機能を達成できるかを、容易に認識することができる。
なお、SA2では、さらに、表示画面制御部4は、タイマ36の計時時刻を参照することにより、図8に示したような領域の表示を開始した時刻を領域表示時刻Paとして記憶する。
次に、SA3で、映像生成部34によって、タイマ36の計時する現在の時刻と上記したPaとの差が、予め表示画面制御部4に記憶された領域表示タイマVaを越えたか否かが判断される。なお、領域表示タイマVaの計時時間は、たとえば「2秒」と設定される。そして、越えたと判断されると、SA4で、映像生成部34によって、液晶モニタ20における、図8に示されたような各タッチ領域およびその境界線の表示が解除される。これにより、液晶パネル20には、通常の表示(初期CHのチャンネルの番組表示等)がなされる。これにより、液晶パネル20における各タッチ領域の表示が、電源投入の開始から、Vaとして規定される時間だけ、行なわれることになる。
次に、SA5で、電源制御部8によって、電源ボタン80に対して電源をOFFするための操作がなされたか否かが判断され、そのような操作がなされていないと判断されるとSA6に処理が進められ、そのような操作がなされたと判断されるとSA34に処理が進められる。
SA6では、タブレット制御部6により、液晶モニタ20に対してペン10等による入力(押圧操作)があったか否かが判断される。そして、入力があったと判断されるとSA7に処理が進められ、入力がないと判断されるとSA5に処理が戻される。
SA7では、コマンド制御部7は、タブレット制御部6によって検出される、操作があったと判断された位置の座標(Xon,Yon)を読み込む。
そして、コマンド制御部7は、SA8で、SA7で読み込んだ座標が、液晶パネル20における、線20A〜20Dで示されたような境界線上の座標であるか否かを判断する。そして、境界線上の座標であると判断すると、SA2に処理を戻して、液晶パネル20に各タッチ領域や境界線を表示させる。一方、境界線上の座標ではないと判断すると、SA9に処理を進める。
SA9では、コマンド制御部7は、SA7で読込まれた座標のX座標(Xon)が、Xl(表1参照)よりも値が小さいか、つまり、左側タッチ領域24に対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSA10へ、そうでなければSA14へ、それぞれ処理を進める。
SA10では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「PrevChannel」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、チューナ制御部32が、SA11において、設定CHとスタートCH(表5参照)を比較する。そして、設定CH=スタートCH(すなわち、現在、順序を1番目とされるチャンネルの番組を再生していた場合)には、SA12において、設定CHにエンドCHを設定し、設定CH=スタートCHでない場合には、SA13において、設定CHを1つ前の順序のチャンネルに変更する。そして、チューナ制御部32は、SA19で、新たな設定CHに対応した放送種別IDとチューニング情報とを表6を参照することにより選択し、これらに基づいてチューナモジュール31の放送種別とチューニングを制御してアンテナ9の受信するチャンネルを切換えた後、SA5に処理を戻し、携帯型テレビ1を、電源ボタン80または液晶タブレット2への入力待ちの状態とする。
一方、SA14では、コマンド制御部7は、SA7で読込まれた座標のX座標(Xon)が、Xr(表1参照)よりも値が小さいか否か、つまり、液晶モニタ20の中央部分(中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、および、下側タッチ領域23)に対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSA20へ、そうでなければSA15へ、それぞれ処理を進める。
SA15では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「NextChannel」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、チューナ制御部32が、SA16において、設定CHとエンドCH(表5参照)を比較する。そして、設定CH=エンドCH(すなわち、現在、順序が最後とされるチャンネルの番組を再生していた場合)には、SA17において、設定CHにスタートCHを設定し、設定CH=エンドCHでない場合には、SA18において、設定CHを1つ後の順序のチャンネルに変更する。そして、SA18の処理の後、SA19に処理が進められる。
SA20では、コマンド制御部7は、SA7で読込まれた座標のY座標(Yon)が、Yu(表1参照)よりも値が小さいか否か、つまり、上側タッチ領域22をに対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSA21へ、そうでなければSA26へ、それぞれ処理を進める。
SA21では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「VolumeUp」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、音声生成部35が、SA22において、設定音量と最大音量(表3参照)を比較する。そして、設定音量が最大音量と異なっている場合には、SA23において設定音量のレベルを1段階上げた後SA24に処理を進め、設定音量が最大音量と等しい場合にはそのままSA24に処理を進める。
SA24では、音声生成部35は、表示画面制御部4に対して、現在の設定音量の音量レベルに対応した音量マークの画像情報(図4の画像351〜355のいずれか)を選択し、当該画像情報を液晶モニタ20におけるテレビ番組の表示に重ねて表示させるように指示を発行し、また、タイマ36の計時する現在の時刻を音声マーク表示時刻Pt(表3参照)として記憶して、SA25に処理を進める。これにより、液晶モニタ20では、たとえば図9に示されるように、テレビ番組の表示に重ねられて画像352(音声マークの画像情報の一例)が表示される。
SA25では、音声生成部35は、再度タイマ36の計時する現在時刻をチェックし、SA24で記憶したPtとの差がVt(表3参照)を越えたか否かを判断する。そして、越えたと判断すると、SA33に処理を進める。
SA33では、音声生成部35は、SA24(または後述するSA30)で液晶モニタ20に表示させた音声マークの表示を解除させた後、SA5に処理を戻し、携帯型テレビ1を、電源ボタン80または液晶タブレット2への入力待ちの状態とする。これにより、液晶モニタ20には、音量表示タイマ(表2参照)で規定される時間だけ音声マークが表示された後、音声マークの表示がなくなり、その全面にテレビ番組の映像のみが表示されることになる。
SA26では、コマンド制御部7は、SA7で読込まれた座標のY座標(Yon)が、Yd(表1参照)よりも値が大きいか否か、つまり、下側タッチ領域23をに対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSA27へ、そうでなければSA32へ、それぞれ処理を進める。
SA27では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「VolumeDown」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、音声生成部35が、SA28において、設定音量と最小音量(表3参照)を比較する。そして、設定音量が最小音量と異なっている場合には、SA29において設定音量のレベルを1段階下げた後SA30に処理を進め、設定音量が最小音量と等しい場合にはそのままSA30に処理を進める。
SA30では、音声生成部35は、表示画面制御部4に対して、現在の設定音量の音量レベルに対応した音量マークの画像情報(図4の画像351〜355のいずれか)を選択し、当該画像情報を液晶モニタ20におけるテレビ番組の表示に重ねて表示させるように指示を発行し、また、タイマ36の計時する現在の時刻を音声マーク表示時刻Pt(表3参照)として記憶して、SA31に処理を進める。これにより、液晶モニタ20では、たとえば図9に示されるように、テレビ番組の表示に重ねられて画像352(音声マークの画像情報の一例)が表示される。
SA31では、音声生成部35は、再度タイマ36の計時する現在時刻をチェックし、SA30で記憶したPtとの差がVt(表3参照)を越えたか否かを判断する。そして、越えたと判断すると、SA33に処理を進める。
SA32では、上記したような、中央タッチ領域21に対応する制御内容を実行するためのコマンドが発行され、SA5に処理が戻される。たとえば、中央タッチ領域21に対応する制御内容として、液晶モニタ20に対する操作のロック/アンロックを両者間で切換える制御が設定されている場合には、SA32では、コマンド制御部7においてそのような切替えのためのコマンドの発行がなされる。
以上説明した本実施の形態の携帯型テレビ1では、液晶タブレット2の液晶モニタ20において、図8に示されるように、中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および、右側タッチ領域25の5つの領域が定義され、また、各領域には、それぞれ、「画面操作のロック/アンロックの切替え」「音量アップ」「音量ダウン」「チャンネルダウン」「チャンネルアップ」という機能が関連付けられている。そして、携帯型テレビ1では、テレビ番組の視聴中に各領域に対して操作がなされると、液晶モニタ20における上記の領域および機能についての表示が行なわれることなく、操作された領域に関連付けられた機能が実行される。
また、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および、右側タッチ領域25は、液晶モニタ20の上下左右の端部をそれぞれ含む領域とされている。これにより、ユーザは、液晶モニタ20に図8に示されたような各領域の表示がなされない場合でも各領域の位置を容易に認識できるとともに、各領域に対して容易に操作することができる。
[第2の実施の形態]
本実施の形態の携帯型情報端末として、マルチメディア情報を記憶可能であり、そして、記憶しているマルチメディア情報を再生可能である携帯型ビデオプレーヤについて説明する。なお、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤの構成は、特記する場合を除いて第1の実施の形態において説明した携帯型テレビ1と同じものとすることができるため、可能な範囲で、図2等を用いて説明した携帯型テレビ1の構成要素を利用して、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤについての説明を行なう。
なお、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤでは、制御用情報記憶部70は、表1に示したような線20A〜20Dの位置を特定する情報とともに、表7に示すような、映像記憶部33に記憶された情報が再生されている際に、液晶パネル20において操作がなされた領域に対応してコマンド制御部7が出力するコマンドが記憶されている。
表7から理解されるように、上側タッチ領域22が操作されたときに出力されるコマンドは、スピーカ5から出力される音量を1段階上昇させるための「VolumeUp」であり、下側タッチ領域23が操作されたときに出力されるコマンドは、スピーカ5から出力される音量を1段階下降させるための「VolumeDown」である。
また、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤにおいて映像記憶部33に記憶された情報が再生されている際に、左側タッチ領域24、右側タッチ領域25、および、中央タッチ領域21が操作されたときに出力されるコマンドは、表8に詳細に記載されている。
表8に示されるように、映像記憶部33に記憶された情報が再生されている際に、左側タッチ領域24、右側タッチ領域25、および、中央タッチ領域21が操作されたときに出力されるコマンドは、その時点での再生状態(現在のstate)に応じて異なる。なお、「現在のstate」という情報は、映像生成部34および音声生成部35に記憶され、また、後述するビデオ再生処理において逐次更新される情報である。
表8に記載の内容を説明する前に、表8に記載された文字列について説明する。
まず、現在のstateの欄に記載された、「forward10」「forward15」「forward20」「forward05」とは、それぞれ、映像生成部34および音声生成部35が、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の順送りで情報の再生を行なっている状態を意味する。また、「rewind10」「rewind15」「rewind20」「rewind05」は、それぞれ、映像生成部34および音声生成部35が、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の逆送りで情報の再生を行なっている状態を意味する。また、「stop」は、映像生成部34が液晶モニタ20に静止画を表示させている状態を意味する。なお、本実施の形態では、1.0倍速の順送りの再生を、標準の方向および速度の再生とする。また、1.0倍速の順送り再生以外の再生、つまり、静止画の再生、逆送り再生、および、1.0倍速以外の速度での順送り再生を、特殊再生とする。
コマンドの欄に記載された、「Forwarding10」「Forwarding15」「Forwarding20」「Forwarding05」は、それぞれ、映像生成部34および音声生成部35に、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の順送りで情報の再生を行なわせるためのコマンドである。また、「Rewinding10」「Rewinding15」「Rewinding20」「Rewinding05」は、それぞれ、映像生成部34および音声生成部35に、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の逆送りで情報の再生を行なわせるためのコマンドである。また、「PreviousPicture」は、映像生成部34に、液晶モニタ20にその時点で再生させているフレームの前の1フレーム分の映像信号のみを映像記憶部33から取り出して静止画として再生させるためのコマンドである。また、「NextPicture」は、映像生成部34に、液晶モニタ20にその時点で再生させているフレームの次の1フレーム分の映像信号のみを映像記憶部33から取り出して静止画として再生させるためのコマンドである。
そして、表8から理解されるように、情報の再生中に、左側タッチ領域24が操作されると、順送りの再生が行なわれているときには、その速さに関係なく「Rewinding10」というコマンドが出力され、逆送りの再生が行なわれているときには、逆送り再生の速さが変更されるためのコマンドが出力され、静止画が表示されているときには、その静止画の1フレーム前のフレームの静止画を表示させるためのコマンドが出力される。
なお、逆送りの再生が行なわれているときに左側タッチ領域24への操作に対応して出力されるコマンドは、具体的には、1.0倍速の逆送り再生中であれば1.5倍速で逆送りするためのコマンドであり、1.5倍速の逆送り再生中であれば2.0倍速で逆送りするためのコマンドであり、2.0倍速の逆送り再生中であれば0.5倍速で逆送りするためのコマンドであり、0.5倍速の逆送り再生中であれば1.0倍速で逆送りするためのコマンドである。つまり、左側タッチ領域24への操作が行なわれるたびごとに、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の順に、逆送り再生の速度が循環するようにコマンドが出力されることになる。
つまり、左側タッチ領域24に対する操作は、情報の再生を戻す方向の制御に関連した操作と言える。
また、表8から理解されるように、情報の再生中に、右側タッチ領域25が操作されると、逆送りの再生が行なわれているときには、その速さに関係なく「Forwarding10」というコマンドが出力され、順送りの再生が行なわれているときには、順送り再生の速さが変更されるためのコマンドが出力され、静止画が表示されているときには、その静止画の1フレーム後のフレームの静止画を表示させるためのコマンドが出力される。
なお、順送りの再生が行なわれているときに右側タッチ領域25への操作に対応して出力されるコマンドは、具体的には、1.0倍速の順送り再生中であれば1.5倍速で順送りするためのコマンドであり、1.5倍速の順送り再生中であれば2.0倍速で順送りするためのコマンドであり、2.0倍速の順送り再生中であれば0.5倍速で順送りするためのコマンドであり、0.5倍速の順送り再生中であれば1.0倍速で順送りするためのコマンドである。つまり、左側タッチ領域24への操作が行なわれるたびごとに、1.0倍速、1.5倍速、2.0倍速、0.5倍速の順に、順送り再生の速度が循環するようにコマンドが出力されることになる。
つまり、右側タッチ領域25に対する操作は、情報の再生を進める方向の制御に関連した操作と言える。
また、表8から理解されるように、情報の再生中に、中央タッチ領域21が操作されると、1.0倍速で順送り再生が行なわれているときには、再生を停止して液晶モニタ20に静止画を表示するためのコマンドが出力され、液晶モニタ20に静止画が表示されているときおよび1.0倍速の順送り以外の速度で再生が行なわれているときには、1.0倍速の順送り再生を行なうためのコマンドが出力される。このことから、1.0倍速の順送り再生が行なわれているときには、中央タッチ領域21が1回操作されることにより、また、それ以外の速度での順送り再生および逆送り再生が行なわれているときには、中央タッチ領域21が2回操作されることにより、再生が停止され、液晶モニタ20に静止画が表示されることになる。また、再生が停止されているときには、中央タッチ領域21が1回操作されることにより、1.0倍速の順送り再生が開始されることになる。
つまり、中央タッチ領域21に対する操作は、情報の再生に関し、再生/停止を切り替える制御に関連した操作と言える。
以上、表8を参照して説明したように、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤでは、左側タッチ領域24、右側タッチ領域25、および、中央タッチ領域21が操作されたとき、情報を再生している状態に応じて、異なったコマンドが出力され、これに応じて、コマンドの出力によって制御が行なわれた後の再生の状態も異なったものとなる。表9に、左側タッチ領域24、右側タッチ領域25、および、中央タッチ領域21が操作される前の再生の状態(「現在のstate」)と操作された後の状態(コマンド実行後の状態)をまとめて示す。
次に、本実施の形態の携帯型ビデオプレーヤにおいて、映像記憶部33に記憶された情報が再生される際に実行される、ビデオ再生処理について、図10〜図14を参照しつつ説明する。図10〜図12は、ビデオ再生処理の際に携帯型ビデオプレーヤにおいて実行される処理のフローチャートであり、図13は、液晶モニタ20における表示態様を例示する図であり、図14は、ビデオ再生処理におけるビデオコマンド実行処理のサブルーチンのフローチャートである。
携帯型ビデオプレーヤでは、電源ボタン80が操作されると、まずSB1で、電源制御部8が、携帯型ビデオプレーヤに電源を投入する処理を実行し、さらに、SB2で、映像生成部34に対して、液晶モニタ20に各タッチ領域を表示させるコマンドを出力する。これにより、液晶モニタ20には、図13に示すような、中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、下側タッチ領域23、左側タッチ領域24、および、右側タッチ領域25の5つの領域を定義するための線20A〜20Dと、各領域に対する操作に対応した制御内容を表す文字列(「音量アップ」「再生/停止」等)とが表示されている。なお、SB2では、さらに、表示画面制御部4は、タイマ36の計時時刻を参照することにより、図13に示したような領域の表示を開始した時刻を領域表示時刻Paとして記憶する。
次に、SB3で、映像生成部34によって、タイマ36の計時する現在の時刻と上記したPaとの差が、予め表示画面制御部4に記憶された領域表示タイマVaを越えたか否かが判断される。なお、領域表示タイマVaの計時時間は、たとえば「2秒」と設定される。そして、越えたと判断されると、SB4で、映像生成部34によって、液晶モニタ20における、図13に示されたような境界線および文字列の表示が解除される。これにより、液晶パネル20には、その全面に、予め定められた初期画面または再生中の画面が表示される。これにより、液晶パネル20における各タッチ領域の表示が、電源投入の開始から、Vtとして規定される時間だけ、行なわれることになる。
次に、SB5で、電源制御部8によって、電源ボタン80に対して電源をOFFするための操作がなされたか否かが判断され、そのような操作がなされていないと判断されるとSB6に処理が進められ、そのような操作がなされたと判断されるとSB30に処理が進められる。
SB6では、タブレット制御部6により、液晶モニタ20に対してペン10等による入力(押圧操作)があったか否かが判断される。そして、入力があったと判断されるとSB7に処理が進められ、入力がないと判断されるとSB5に処理が戻される。
SB7では、コマンド制御部7は、タブレット制御部6によって検出される、操作があったと判断された位置の座標(Xon,Yon)を読み込む。
そして、コマンド制御部7は、SB8で、SB7で読み込んだ座標が、液晶パネル20における、線20A〜20Dで示されたような境界線上の座標であるか否かを判断する。そして、境界線上の座標であると判断すると、SB2に処理を戻して、液晶パネル20に各タッチ領域や境界線を表示させる。一方、境界線上の座標ではないと判断すると、SB9に処理を進める。
SB9では、コマンド制御部7は、SB7で読込まれた座標のX座標(Xon)が、Xl(表1参照)よりも値が小さいか、つまり、左側タッチ領域24に対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSB10へ、そうでなければSB12へ、それぞれ処理を進める。
SB10では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、現在のstateに応じたコマンド(表8の「左側タッチ領域」の欄参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、SB11で、映像生成部34および音声生成部35が、表9を参照し、その時点で記憶している「現在のstate」と出力されたコマンドとに基づいて、「現在のstate」を更新し、SB15に処理を進める。
SB12では、コマンド制御部7は、SB7で読込まれた座標のX座標(Xon)が、Xr(表1参照)よりも値が小さいか否か、つまり、液晶モニタ20の中央部分(中央タッチ領域21、上側タッチ領域22、および、下側タッチ領域23)に対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSB16へ、そうでなければSB13へ、それぞれ処理を進める。
SB13では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、現在のstateに応じたコマンド(表8の「右側タッチ領域」の欄参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、SB14で、映像生成部34および音声生成部35が、表9を参照し、その時点で記憶している「現在のstate」と出力されたコマンドとに基づいて、「現在のstate」を更新し、SB15に処理を進める。
SB16では、コマンド制御部7は、SB7で読込まれた座標のY座標(Yon)が、Yu(表1参照)よりも値が小さいか否か、つまり、上側タッチ領域22をに対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSB17へ、そうでなければSB22へ、それぞれ処理を進める。
SB17では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「VolumeUp」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、音声生成部35が、SB18において、設定音量と最大音量(表3参照)を比較する。そして、設定音量が最大音量と異なっている場合には、SB19において設定音量のレベルを1段階上げた後SB20に処理を進め、設定音量が最大音量と等しい場合にはそのままSB20に処理を進める。
SB20では、音声生成部35は、表示画面制御部4に対して、現在の設定音量の音量レベルに対応した音量マークの画像情報(図4の画像351〜355のいずれか)を選択し、当該画像情報を液晶モニタ20におけるビデオ再生の表示に重ねて表示させるように指示を発行し、また、タイマ36の計時する現在の時刻を音声マーク表示時刻Pt(表3参照)として記憶して、SB21に処理を進める。これにより、液晶モニタ20では、映像記憶部33に記憶された映像の表示に重ねられて(図9参照)表示される。
SB21では、音声生成部35は、再度タイマ36の計時する現在時刻をチェックし、SB20で記憶したPtとの差がVt(表3参照)を越えたか否かを判断する。そして、越えたと判断すると、SB30に処理を進める。
SB30では、音声生成部35は、SB20(または後述するSB26)で液晶モニタ20に表示させた音声マークの表示を解除させた後、SB5に処理を戻し、携帯型ビデオプレーヤを、電源ボタン80または液晶タブレット2への入力待ちの状態とする。
SB22では、コマンド制御部7は、SB7で読込まれた座標のY座標(Yon)が、Yd(表1参照)よりも値が大きいか否か、つまり、下側タッチ領域23をに対して操作がなされたか否かを判断し、そうであればSB23へ、そうでなければSB28へ、それぞれ処理を進める。
SB23では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、「VolumeDown」というコマンド(表2参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、音声生成部35が、SB24において、設定音量と最小音量(表3参照)を比較する。そして、設定音量が最小音量と異なっている場合には、SB25において設定音量のレベルを1段階下げた後SB26に処理を進め、設定音量が最小音量と等しい場合にはそのままSB26に処理を進める。
SB26では、音声生成部35は、表示画面制御部4に対して、現在の設定音量の音量レベルに対応した音量マークを選択し、当該画像情報を液晶モニタ20におけるビデオ再生の表示に重ねて表示させるように指示を発行し、また、タイマ36の計時する現在の時刻を音声マーク表示時刻Pt(表3参照)として記憶して、SB27に処理を進める。
SB27では、音声生成部35は、再度タイマ36の計時する現在時刻をチェックし、SB26で記憶したPtとの差がVt(表3参照)を越えたか否かを判断する。そして、越えたと判断すると、SB30に処理を進める。
SB28では、コマンド制御部7は、生成部3に対して、現在のstateに応じたコマンド(表8の「中央タッチ領域」の欄参照)を発行する。これに応じて、生成部3では、SB29で、映像生成部34および音声生成部35が、表9を参照し、その時点で記憶している「現在のstate」と出力されたコマンドとに基づいて、「現在のstate」を更新し、SB15に処理を進める。
SB15では、映像生成部34および音声生成部35によってビデオコマンド実行処理が実行された後、SB5に処理が戻される。
次に、主に図14を参照して、ビデオコマンド実行処理の内容を説明する。
ビデオコマンド実行処理では、映像生成部34および音声生成部35は、まずSC1で、コマンド制御部7から出力されたコマンドに基づいて、次に実行する処理を選択する。
出力されたコマンドが「Forwarding10」であれば、SC2で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを1.0倍速順送りとする。これにより、映像生成部34は、1.0倍の速度で映像記憶部33から映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、1.0倍の速度で映像記憶部33から音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Forwarding15」であれば、SC3で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを1.5倍速順送りとする。これにより、映像生成部34は、1.5倍の速度で映像記憶部33から映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、1.5倍の速度で映像記憶部33から音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Forwarding20」であれば、SC4で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを2.0倍速順送りとする。これにより、映像生成部34は、2.0倍の速度で映像記憶部33から映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、2.0倍の速度で映像記憶部33から音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Forwarding05」であれば、SC5で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを0.5倍速順送りとする。これにより、映像生成部34は、0.5倍の速度で映像記憶部33から映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、0.5倍の速度で映像記憶部33から音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Rewinding10」であれば、SC6で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを1.0倍速逆送りとする。これにより、映像生成部34は、1.0倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、1.0倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Rewinding15」であれば、SC7で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを1.5倍速逆送りとする。これにより、映像生成部34は、1.5倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、1.5倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Rewinding20」であれば、SC8で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを2.0倍速逆送りとする。これにより、映像生成部34は、2.0倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、2.0倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Rewinding05」であれば、SC9で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを0.5倍速逆送りとする。これにより、映像生成部34は、0.5倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で映像信号を取り出して、映像表示データを生成し、表示画面制御部4に出力する。また、音声生成部35は、0.5倍の速度で映像記憶部33から逆戻りする形で音声信号を取り出して、音声データを生成し、スピーカ5に出力する。
出力されたコマンドが「Stopping」であれば、SC10で、映像生成部34および音声生成部35は、再生モードを停止とする。これにより、液晶モニタ20には静止画が表示され、スピーカ5からの音声出力は停止される。
出力されたコマンドが「NextPicture」であれば、SC11で、映像生成部34および音声生成部35の再生モードを停止とし、かつ、映像生成部34は、それまで表示していた映像信号の次の1フレーム分の映像信号のみを映像記憶部33から取り出して、それを再生し、映像表示データとして表示画面制御部4に出力する。これにより、液晶モニタ20には「次の1フレーム分」の静止画が表示され、スピーカ5からの音声出力は停止される。
出力されたコマンドが「PreviousPicture」であれば、SC12で、映像生成部34および音声生成部35の再生モードを停止とし、かつ、映像生成部34は、それまで表示していた映像信号の前の1フレーム分の映像信号のみを映像記憶部33から取り出して、それを再生し、映像表示データとして表示画面制御部4に出力する。これにより、液晶モニタ20には「前の1フレーム分」の静止画が表示され、スピーカ5からの音声出力は停止される。
以上説明した各実施の形態では、携帯型テレビ1および携帯型ビデオレコーダが、液晶タブレット2の液晶モニタ20に対して複数の領域を定義され、それぞれの領域に対して操作されることにより異なる制御動作を実行できるように構成されていた。
なお、図8および図13に示されるような、定義された領域を特定する表示は、電源の投入が開示されるときまたは領域の境界線上に操作がなされたときにのみ一定時間だけ行なわれ、通常のテレビ番組の視聴や映像記憶部33に記憶された映像の再生の際には行なわれない。
また、図8および図13に示されるような画面の一定時間の表示が開始されるタイミングは、電源の投入開始時の代わりに、電源の投入が開始されてから初めて液晶パネル20に対してペン10等によって操作がなされたときとされても良いし、携帯型ビデオレコーダにおいて映像の再生が開始されたときとされても良いし、また、携帯型テレビ1が所定のソフトウェアを起動されることによりテレビ番組の視聴が可能に構成されている場合には当該ソフトウェアが起動されたときとされても良いし、液晶タブレット2の電源のオン/オフが携帯型テレビ1または携帯型ビデオレコーダの全体的な電源のオン/オフと独立して切り替えられるように構成されている場合には液晶タブレット2の電源がオンされたときとされても良い。
また、第2の実施の形態では、携帯型ビデオレコーダは、内蔵する記録媒体(映像記憶部33)に記憶された映像を再生するものとされたが、本発明に従った携帯情報端末はこのような構成に限定されず、当該携帯情報端末に対して着脱可能に構成されたDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録された映像を再生するような携帯情報端末に対しても本発明は適用可能である。
また、各実施の形態では、液晶モニタ20に対して上下左右および中央の5つの領域が定義され、上下の領域には、音量のアップ/ダウンという制御内容が、左右の領域には、チャンネルのダウン/アップまたはビデオ再生について戻る/送るという制御内容が、関連付けられていた。
このことから、携帯型テレビ1および携帯型ビデオレコーダでは、上下の領域の間で、または、左右の領域の間で、つまり、所定の方向について一方側と他方側に位置する領域の間で、相対する制御内容が関連付けられていることになる。これにより、ユーザは、相反する2つの制御内容に対応した操作位置を、直感的に理解できるようになる。
また、上下の領域に割り当てられた音量のアップ/ダウンという制御内容に関しては、音量が最大音量とされている状態では、それ以上、上の領域(上側タッチ領域22)を操作されても音量が変化せず、また、音量が最小音量とされている状態では、それ以上下の領域(下側タッチ領域23)を操作されても音量が変化しない。
一方、左右の領域に割り当てられた、チャンネルのダウン/アップ、または、ビデオ再生についての戻る/送るという制御内容に関しては、操作回数に応じて、受信されるチャンネルが循環したり、順送りまたは逆送りの再生速度が循環したりする。
つまり、各実施の形態では、上下の領域には、当該領域に対する操作に応じた制御内容の変化に限度のあるような制御内容が対応し、左右の領域には、当該領域に対する操作回数に応じて制御内容が循環して変化するような制御内容が対応していると言える。
また、各実施の形態では、上下の領域に割り当てられた制御内容は、左右の領域に割り当てられても良いし、逆に、左右の領域に割り当てられた制御内容は、上下の領域に割り当てられても良い。なお、制御内容に対する領域の割り当ては、表2や表7〜表9に示した領域と出力されるコマンドとの関係を変更することにより、容易に変更することができる。
また、各実施の形態では、各領域に割り当てられる制御内容は、それぞれ、或る項目(音量や再生速度)について一種類の変化を及ぼす制御内容であったが、本発明において液晶モニタ20上に割り当てられる制御内容はこのようなものに限定されない。たとえば、携帯型テレビ1は、図15に示すように、上側タッチ領域22がさらに複数の領域(領域221,222)に分割され、また、下側タッチ領域23がさらに複数の領域(領域231,232)に分割され、液晶モニタ20の端部(上端または下端)に近い位置を操作されなるほど、つまり、液晶モニタ20の中央からの距離が長くなる位置を操作されるほど、或る項目についての変化の割合を大きくなるようなコマンドが作成されるように構成されても良い。具体的には、図15に示された変形例によると、携帯型テレビ1は、領域222を操作されることにより音量レベルが2段階上げられるが、領域222よりも液晶モニタ20の上端から離れた位置にある領域221を操作されることにより音量レベルが1段階上げられるよう構成されている。また、図15に示された変形例によると、携帯型テレビ1は、領域232を操作されることにより音量レベルが2段階下げられるが、領域232よりも液晶モニタ20の下端から離れた位置にある領域231を操作されることにより音量レベルが1段階下げられるよう構成されている。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態は、単独でも実施可能であるし、可能な限り組合わされて実施することも可能である。
1 携帯型テレビ、2 液晶タブレット、3 生成部、4 表示画面制御部、5 スピーカ、6 タブレット制御部、7 コマンド制御部、8 電源制御部、9 アンテナ、10 ペン、20 液晶モニタ、21 中央タッチ領域、22 上側タッチ領域、23 下側タッチ領域、24 左側タッチ領域、25 右側タッチ領域、31 チューナモジュール、32 チューナ制御部、33 映像記憶部、34 映像生成部、35 音声生成部、36 タイマ、70 制御用情報記憶部、80 電源ボタン、100 電源。