JP4687196B2 - 配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、配線板に関するものである。
半導体搭載用の基板などに用いられる多層ビルドアップ配線板は、コア基板の両面に絶縁層と導体層とを交互に積層された構造を有するものであり、これに半導体チップを搭載する場合は、配線板の外層表面にソルダーレジスト層を形成し、該ソルダーレジスト層に開口部を設け、該開口部に外部接続用の半田バンプを設け、半導体チップの電極と接続を行っている。従来は、前記ソルダーレジスト層には、前記ビルドアップ配線板の絶縁層とは、組成が異なる感光性樹脂を用い、開口部を形成する位置にパターンが形成されたフォトマスクを積層して、ネガ型の場合、露光により前記ソルダーレジスト層を硬化させて、未露光部を現像、またポジ型の場合、露光部を現像することにより、開口部を形成していた(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−364089号公報
しかしながら、上記露光現像工程によって形成されるソルダーレジスト層において、前記コア基板の絶縁層とは異なる従来の感光性のソルダーレジストにより構成されると、前記コア基板の絶縁層と前記ソルダーレジスト層との、ガラス転移温度、線膨張係数、弾性係数の差が大きく、また、密着性も低いため、半導体装置の製造工程において半導体を搭載するときなどの熱履歴を経過した際や、半導体装置の温度サイクル試験に投入した際に、層間に熱応力により剥離やクラックなどを生じ接続信頼性が低いものとなり、多層ビルドアップ配線板に要求される性能を満たしていない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、絶縁層とソルダーレジスト層界面での応力集中を回避し、製造工程における熱履歴に対して、高い接続信頼性を有する配線板を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜()に記載の本発明により達成される。
(1)導体回路が設けられた絶縁層と、ソルダーレジスト層とを含んでなり、前記ソルダーレジスト層は前記導体回路と相対する位置に開口部を有する配線板であって、前記絶縁層とソルダーレジスト層とが、絶縁樹脂と無機充填材とを含む絶縁樹脂組成物より構成され、また、前記絶縁層とソルダーレジスト層とは、同一の絶縁樹脂組成物より構成され、さらに、前記絶縁樹脂組成物はシアネート樹脂と、フェノール樹脂と、エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂と、エポキシ樹脂とを含むものであることを特徴する配線板。
(2)前記絶縁層とソルダーレジスト層とは、加熱硬化して得られるものである第(1)項に記載の配線板。
)前記配線板は、コア基板の片面または両面に、前記導体回路が設けられた絶縁層と、前記ソルダーレジスト層とを有し、該ソルダーレジスト層が最外層に形成されたものである第(1)項または(2)項に記載の配線板。
)前記ソルダーレジスト層の開口部は、レーザー照射により設けられたものである第(1)乃至第()項のいずれかに記載の配線板。
)前記レーザーは、炭酸ガスレーザー、3次高調波UV−YAGレーザー、4次高調波UV−YAGレーザーまたはエキシマレーザーである第()項に記載の配線板。
本発明によれば、絶縁層とソルダーレジスト層界面での応力集中を回避し、製造工程における熱履歴に対しても、高い接続信頼性を有する配線板を提供することができる。
本発明の配線板は、導体回路が設けられた絶縁層と、ソルダーレジスト層とを含んでなり、前記ソルダーレジスト層は前記導体回路と相対する位置に開口部が設けられた構造を有するものであって、前記絶縁層とソルダーレジスト層とが、絶縁樹脂と無機充填材とを含む絶縁樹脂組成物より構成されたものであることを特徴するものである。これにより、絶縁層とソルダーレジスト層界面での応力集中を回避し、配線板の製造工程における熱履歴に対しても、高い接続信頼性を有するものを提供できる。
また、本発明の配線板において、前記絶縁層とソルダーレジスト層とを、同一の絶縁樹脂組成物より構成されたものとすることにより、絶縁層とソルダーレジスト層界面の応力集中を回避すると共に、密着性を向上させ、例えば半田接続端子パッドに無電解めっきをほどこす際、界面部からのめっき液の浸入を回避することで、吸湿時の絶縁性低下を抑制することができる。
さらに、シアネート樹脂を用いた絶縁樹脂組成物より構成されるソルダーレジスト層によれば、レーザー照射で開口部を設ける際に、レーザー加工後のスミア除去工程、例えば過マンガン酸カリウム溶液による湿式デスミア工程において、樹脂表面が劣化し表面乃至ビア側壁のクラック及び過度の粗化を回避することができる。
加えて、絶縁樹脂組成物に環状オレフィン系樹脂、中でも、ノルボルネン系樹脂、特に、その付加型重合体を用いることで、高耐熱かつ、低誘電率という特長を有し、絶縁層およびソルダーレジスト層において電気信号の劣化が少なく、高速伝送用の電子機器に用いることができる。
本発明の配線板は、例えば、多層ビルドアップ配線板からなるモジュール接続用基板のリジッド部分、フリップチップBGA搭載用インターポーザー、受動部品乃至前記インターポーザー搭載用マザーボードとして用いることができる。
以下に、本発明の配線板について、説明する。
本発明の配線板を用いた具体例としては、半導体搭載用の多層ビルドアップ配線板が挙げられるが、ここでは多層ビルドアップ配線板の一例を、図を用いて説明する。
本発明の配線板の構造を有するものとして、図3に示す構造を有する配線板の構造の例により説明すると、基板内部にスルーホールと、基板両面に前記スルーホールと接続する導体回路が形成されたコア基板と、前記両面の導体回路上に、絶縁樹脂層と、別の導体回路とが交互に形成された構造と、最外層の両面にソルダーレジスト層が形成され、該ソルダーレジスト層において、最外層の導体回路と相対する位置に、開口部が設けられた構造と、を有する多層ビルドアップ配線板が挙げられる。
上記多層ビルドアップ配線板の一方の最外層に設けられた開口部には、半導体チップの電極と接続するための半田ボールを搭載し、これを介して、半導体チップの電極と半田接合をすることができ、もう一方の最外層に設けられた開口部には、マザーボードと接続するための半田ボールを搭載し、これを介して、半導体チップが搭載された多層ビルドアップ配線板をマザーボードと接続することができる。
本発明の配線板の構造を有する多層ビルドアップ配線板について、その製造方法の一例について説明する。
まず、スルーホールを有するコア基板0を用意し、セミアディティブ法などの方法により、前記スルーホール上に導体回路を形成する。
次いで、前記導体回路形成面に、絶縁樹脂組成物から構成される絶縁層を形成し、前記絶縁層における導体回路上の層間接続用導体ポストを形成する位置に、貫通孔を設け、前記貫通孔に導電体を充填して層間接続用導体ポストを形成する。
前記絶縁層を形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁樹脂組成物をワニスとして、前記絶縁層形成面に直接塗布して樹脂層を形成し、セミアディティブ法により導体回路を形成する方法、予めPETなどの樹脂基材や銅箔などの金属箔基材上に、前記ワニスを塗布・乾燥して基材付き樹脂層を作製し、基材付き樹脂層は、絶縁層形成面に、前記樹脂層側をラミネートし、前記基材が樹脂基材の場合はこれを剥がし、セミアディティブ法により導体回路を形成する方法、また、前記基材付き樹脂層を用いる方法において、前記基材が金属箔基材の場合は基材をエッチングすることにより導体回路として用いる方法などが挙げられる。さらに、これらの方法において、塗布またはラミネートした樹脂層は加熱硬化させて、絶縁層とすることができる。ここで、加熱硬化の条件としては、樹脂層の厚みなどにもよるが、例えば、180〜250℃にて30〜120分保持することが好ましく、特に190〜210℃にて30〜120分保持することが好ましいが、これらに限定されない。
前記絶縁層に貫通孔を設ける方法としては、レーザー加工による方法が挙げられるが、例えば3次高調波UV−YAGレーザー装置に、貫通孔を設ける位置データを入力し、貫通孔が至る下層導体回路のサイズに応じた直径となるような出力及びショット数にて加工を行うことができる。また、上記基材付き樹脂層を用い、前記基材としての金属箔基材を導体回路に用いた場合は、金属箔を全面エッチングで取り去った後、前記同様にしてレーザー加工を行うことができる。また、金属箔の全面エッチングは行わず、金属箔上から直接レーザーを照射して金属箔および絶縁層の2層を貫通して加工する方法も挙げられる。
前記層間接続用導体ポストは、絶縁層両面、すなわち層間の電気的導通をとるために設けられるもので、所定の位置に前記絶縁層を貫通して設けられものであり、それを形成する方法としては、特に限定されるものではないが、前記貫通孔を銅めっきにて被覆するコンフォーマルビアや、銅めっきもしくは導電性ペーストにて充填するフィルドビア法が挙げられる。
次いで、上記で得た層間接続用導体ポストに接続して、上記同様の方法により導体回路を形成する。なお、上記絶縁層の形成において、金属箔基材付き樹脂層により絶縁層を形成し、該金属箔基材より導体回路を形成する場合は、ここでの導体回路形成は省略できる。この後、絶縁層、層間接続用導体ポストおよび導体回路の形成を繰返し、ビルドアップ層1が形成された基板10を得る(図1)。
次いで、上記で得たビルドアップ層が形成された基板10の最外層面に、絶縁樹脂組成物から構成されるソルダーレジスト層2を形成して、最外層にソルダーレジスト層が形成された基板11を得る(図2)。
ソルダーレジスト層を形成する方法としては、上記絶縁層を形成する方法を用いることができるが、中でも樹脂基材付き樹脂層において、樹脂層をソルダーレジスト層とした樹脂基材付きソルダーレジスト層をラミネートする方法が好ましい。ソルダーレジスト層の厚みとしては、実装するICチップの半田ボールサイズや絶縁層上の導体回路高さにもよることから、特に限定されるものではないが、10〜50μmが好ましいが、これに限定されるものではない。
前記ラミネートする方法としては、真空ラミネートが好ましく、具体的な方法の例を説明すると、まず、真空ラミネーターのチャンバー内を、減圧雰囲気とし、前記基板10を所定の位置に載置し、好ましくは80〜100℃に予熱する。また前記樹脂基材付きソルダーレジスト層を好ましくは100〜150℃、より好ましくは120〜130℃に、予め熱して、準備しておくことが望ましい。これにより、導体回路1b間への樹脂の埋め込み性と密着性を向上できる。
前記減圧雰囲気としては、例えば、10−4〜500Pa程度の真空度に調整されることが好ましい。
次いで、前記樹脂基材付きソルダーレジスト層を、上記基板10上の所定の位置に載置し、加圧して密着させる。
次いで、樹脂基材を剥がし、前記ソルダーレジスト層を加熱して硬化することでソルダーレジスト層として形成される。前記加熱硬化の条件としては、ソルダーレジスト層の厚みなどにもよるが、180〜250℃にて30〜120分保持することが好ましく、特に190〜210℃にて30〜120分保持することが好ましいが、これに限定されるものではない。
次いで、上記で得た最外層にソルダーレジスト層が形成された基板11において、前記ソルダーレジスト層の外部接続用半田ボールが搭載され前記導体回路と相対する位置に、開口部を設けて、本発明の配線板の構造を有する基板を得る(図3)。
前記開孔部を設ける方法としては、レーザー加工やドリル加工などによる加工方法が挙げられるが、レーザー加工によるものが好ましい。レーザーとしては、特に限定されるものではないが、炭酸ガスレーザー、3次高調波UV−YAGレーザー、4次高調波UV−YAGレーザーおよびエキシマレーザーが好ましい。開孔径が20〜100μmである場合、3次高調波UV−YAGレーザー、4次高調波UV−YAGレーザーおよびエキシマレーザーが好ましく、微細加工性などから、3次高調波UV−YAGレーザーがより好ましく、4次高調波UV−YAGレーザーがさらに好ましく、エキシマレーザーが特に好ましい。またその開孔径が100μm〜300μmである場合、炭酸ガスレーザーにて加工することが望ましい。
さらに、上記で得た開孔部が設けられた基板に半導体チップを搭載した例について説明する(図3および図4)。
半導体チップが搭載された基板においては、半導体チップ3は前記ソルダーレジスト層の貫通孔上に搭載され、さらに熱履歴をかけることで、前記半導体チップの半田バンプ3aと、絶縁樹脂層の導体回路1bとの接続を行うことができる。さらに、前記半導体チップ3と前記ソルダーレジスト層2の間隙に、一般的な方法により、アンダーフィル4を充填して、半導体チップを搭載した基板を得ることができる。
さらに図4に示した例においては、最上層のソルダーレジスト層2に加工した貫通孔と同様に、レーザー加工機にてマザーボードと最下層の導体回路1cとの接続を介する2次実装用半田バンプ5を搭載する貫通孔2bを設け、これに2次実装用半田バンプ5を搭載したものである。
本発明の配線板におけるソルダーレジスト層および絶縁層は、それぞれの樹脂層の線膨張係数(α1)が25ppm/℃以下であることが好ましい。すなわち、ガラス転移温度以下の領域(α1領域)における樹脂層の線膨張係数(α1)を前記上限値以下とすることにより、配線板の接続信頼性を向上することができる。
例えば、導体回路、層間接続用導体ポストやスルーホールに用いる銅の線膨張係数が17ppm/℃であることから、配線板の線膨張係数が17ppm/℃付近になれば銅と、絶縁層およびソルダーレジスト層との加熱時熱膨張量の差は少なくなり応力は軽減することができる。よって、熱衝撃による半導体チップの半田バンプと絶縁層の導体回路およびスルーホールメッキの断線が減少することにより、接続信頼性を向上することができる。
また、前記樹脂層の線膨張係数(α1)は、10ppm/℃以上25ppm/℃以下が好ましく、特に15ppm/℃以上20ppm/℃以下が好ましい。線膨張係数が上記範囲内であると、特に多層ビルドアップ配線板の接続信頼性に優れることができる。前記線膨張係数は、例えば、樹脂層となる硬化物を熱機械分析装置(TMA)を用いて、10℃/minの昇温速度で測定することができる。
前記ソルダーレジスト層および絶縁層のガラス転移温度は、特に限定されないが、210℃以上が好ましく、特に230℃以上が好ましい。これにより、α1以下の温度領域が広くなり、加工工程中の銅との熱膨張差が少なくなり、接続信頼性を向上することができる。また、前記ソルダーレジスト層および絶縁層の弾性率の低下も抑えられ、半導体用途において、金ワイヤーのボンディング性、半導体チップのバンプ接続性も向上させることができる。前記ガラス転移温度は、例えば、樹脂層となる硬化物を熱機械分析装置(TMA)、動的粘弾性分析装置(DMA)、熱示差分析(DSC)を用いて測定することができる。なお、前記硬化物を硬化する条件は、例えば層間絶縁層およびソルダーレジスト層を190〜210℃で、30〜120分加熱する場合を挙げることができる。
本発明において、層間における樹脂の熱物性、例えばガラス転移温度や線膨張係数を同一とし、全体としての熱時物性挙動は一律と見なせるように、前記絶縁層とソルダーレジスト層とは、同一の絶縁樹脂組成物より構成されたものであることが好ましい。
本発明に用いる絶縁樹脂組成物としては、シアネート樹脂、環状オレフィン系樹脂、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂などの絶縁樹脂と、無機充填材を含むものを挙げることができる。
前記シアネート樹脂としては、そのプレポリマーをも含むものであり、これらは例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。具体的には、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上と、積層板の難燃性を向上することができる。ノボラック型シアネート樹脂は、その構造上ベンゼン環の割合が高く、炭化しやすいためと考えられる。
前記ノボラック型シアネート樹脂としては、例えば式(1)で示されるものを使用することができる。
前記式(1)で表されるノボラック型シアネート樹脂のnは、特に限定されないが、1〜10が好ましく、特に1〜7が好ましい。これより少ないとノボラック型シアネート樹脂は結晶化しやすくなり、汎用溶媒に対する溶解性が比較的低下するため、取り扱いが困難となる場合がある。また、これより多いと架橋密度が高くなりすぎ、耐水性の低下や、硬化物が脆くなるなどの現象を生じる場合がある。
前記シアネート樹脂及び/またはそのプレポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量500〜4,500が好ましく、特に600〜3,000が好ましい。これより小さいとタック性が生じ、層間絶縁層同士が接触したとき互いに付着したり、樹脂の転写が生じたりする場合がある。また、これより大きいと反応が速くなりすぎ、積層板とした場合に、成形不良を生じたり、層間ピール強度が低下したりする場合がある。
前記シアネート樹脂等の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の5〜60重量%が好ましく、特に10〜50重量%が好ましい。シアネート樹脂等の含有量が前記下限値未満では、耐熱性や低熱膨張化する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると架橋密度が高くなり自由体積が増えるため耐湿性が低下する場合がある。
本発明に用いる環状オレフィン系樹脂としては、例えば、シクロヘキセン、シクロオクテン等の単環体、ノルボルネン、ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジエン、ジヒドロトリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、ジヒドロテトラシクロペンタジエン等の多環体、これらのモノマーに官能基が結合した置換体などの環状オレフィンモノマーの重合体を挙げることができる。
このような環状オレフィンモノマーの重合体には、例えば、環状オレフィンモノマーの(共)重合体、環状オレフィンモノマ−とα−オレフィン類等の共重合可能な他のモノマ−との共重合体、およびこれらの共重合体の水素添加物等が挙げられる。これらの公知の重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等が挙げられる。これら環状オレフィン系樹脂は、公知の重合法により製造することが可能であり、その重合方法には付加重合法と開環重合法とが挙げられる。前記環状オレフィン系樹脂の中でも、一般に、ノルボルネン系樹脂は、その主鎖骨格が脂環構造であるため低吸湿性を有する。
環状オレフィン系樹脂の付加重合体としては、例えば、(1)ノルボルネン系モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン系モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体が挙げられる。これらの樹脂は公知のすべての重合方法で得ることができる。このうち、ノルボルネン系モノマーを重合(特に、付加(共)重合)することによって得られたポリマーが好ましいが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
このような環状オレフィン系樹脂の付加重合体は、金属触媒による配位重合またはラジカル重合によって得られる。このうち、配位重合においては、モノマーを、遷移金属触媒存在下、溶液中で重合することによってポリマーが得られる(NiCOLE R. GROVE et al. Journal of Polymer Science:part B,Polymer Physics, Vol.37, 3003−3010(1999))。
配位重合に用いる金属触媒として代表的なニッケルと白金触媒は、PCT WO 9733198とPCT WO 00/20472に述べられている。配位重合用金属触媒の例としては、(トルエン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(メシレン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(ベンゼン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(テトラヒドロ)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(エチルアセテート)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ジオキサン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル等の公知の金属触媒が挙げられる。
また、ラジカル重合技術については、Encyclopedia of Polymer Science, John Wiley & Sons,13,708(1998)に述べられている。
一般的にはラジカル重合はラジカル開始剤の存在下、温度を50℃〜150℃に上げ、モノマーを溶液中で反応させる。ラジカル開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル、アゾビスイソカプトロニトリル、アゾビスイソレロニトリル、t−ブチル過酸化水素等である。
環状オレフィン系樹脂の開環重合体としては、例えば、(4)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン系モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂が挙げられる。これらの樹脂は公知のすべての重合方法で得ることができる。
このような環状オレフィン系樹脂の開環重合体は、公知の開環重合法により、チタンやタングステン化合物を触媒として、少なくとも一種以上のノルボルネン系モノマ−を開環(共)重合して開環(共)重合体を製造し、次いで、必要に応じて、通常の水素添加方法により、前記開環(共)重合体中の炭素−炭素二重結合を水素添加して、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造することによって得られる。
前記付加重合および開環重合に用いる重合溶媒としては、炭化水素や芳香族溶媒が挙げられる。炭化水素溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンやシクロヘキサンなどであるがこれに限定されない。芳香族溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどであるがこれに限定されない。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、エステル、ラクトン、ケトンやアミドも使用できる。これら溶剤を単独や混合しても重合溶媒として使用できる。
本発明における環状オレフィン系樹脂の分子量は、開始剤とモノマーの比を変えたり、重合時間を変えたりすることにより制御することができる。上記の配位重合が用いられる場合、米国特許No.6,136,499に開示されるように、分子量を連鎖移動触媒の使用により制御することができる。この発明においては、エチレン、プロピレン、1−ヘキサン、1−デセンや4−メチル−1−ペンテン、などα−オレフィンが分子量制御するのに適当である。
前記環状オレフィン系樹脂は、側鎖に重合可能な官能基を有しているものを用いることができる。また、前記重合可能な官能基は、これらの官能基を含む有機基であっても良く、例えば、前記官能基と、アルキル基、エーテル基およびエステル基などの基で構成される基が挙げられる。これにより、樹脂層を形成した場合に基材との密着性や耐熱性などの特性を向上することができる。
前記官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、エポキシ基(グリシジルエーテル基)等が挙げられる。前記側鎖に重合可能な官能基を有している環状オレフィン系樹脂は、下記に記載の側鎖に重合可能な官能基を有する環状オレフィンモノマーの重合体、またはそれと他の環状オレフィンモノマーとの共重合体であっても良い。
前記側鎖に重合可能な官能基を有する環状オレフィンモノマーとしては、具体的に、5−ノルボルネン−2−メタノール、酢酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、プロピオン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、酪酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、吉草酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプロン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ラウリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ステアリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、オレイン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、リノレン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸i−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸イソボニルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボン酸メチルエステル、ケイ皮酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチルエチルカルボネ−ト、5−ノルボルネン−2−メチルn−ブチルカルボネ−ト、5−ノルボルネン−2−メチルt−ブチルカルボネ−ト、5−メトキシ−2−ノルボルネン、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−エチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−デシルエステル、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシプロピル)−2−ノルボルネン、5−(4−トリメトキシブチル)−2−ノルボルネン、5−トリメチルシリルメチルエーテル−2−ノルボルネン、5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。これらの環状オレフィンモノマーを重合した付加重合体、およびこれらの環状オレフィンモノマーと他の環状オレフィンモノマーとの付加共重合体が最も好ましい。これにより、より耐熱性に優れることができる。
前記重合可能な官能基の置換量は、特に限定されないが、前記環状オレフィン系樹脂全体の3〜70モル%が好ましく、特に5〜40モル%が好ましい。置換量が前記範囲内であると、特に誘電率に優れる。また、このような側鎖に重合可能な官能基を有する環状オレフィン系樹脂は、例えば、1)前記環状オレフィン系樹脂に重合開始可能な官能基を有する化合物を変性反応により導入することによって、2)重合開始可能な官能基を有する単量体を重合することによって、3)重合開始可能な官能基を有する単量体を共重合体成分として他の成分と共重合することによって、または4)エステル基等の重合可能な官能基を有する単量体を共重合成分として共重合した後、エステル基を加水分解することによって得ることができる。
さらに、環状オレフィンモノマーと共重合可能な不飽和モノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコセン等の炭素数2〜20のエチレン又はα−オレフィン、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。
次に、ノルボルネン系樹脂の付加(共)重合体について説明する。
前記側鎖に重合可能な官能基を有しているノルボルネン系樹脂は、具体的には下記式(2)で表される繰り返し単位を有していることが好ましい。
式(2)中のXは、それぞれ独立して−CH−、−CHCH−または−O−を示す。R〜Rは、それぞれ独立して水素、または、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、エポキシ基およびこれらの官能基を含む有機基から選ばれた1種以上の基を示し、少なくとも1つは官能基または該官能基を含む有機基を示す。nは0〜5の整数を示し、その繰り返しは異なっていても良い。上記官能基を含む有機基としては、前記官能基と、アルキル基、エーテル基、エステル基などの基で構成される基が挙げられる。
また、前記側鎖に重合可能な官能基を有しているノルボルネン系樹脂は、さらに、側鎖に重合可能な官能基を有するノルボルネン型モノマーと、下記式(3)で表されるモノマーとの付加共重合体であることが好ましい。これにより、密着性と電気特性とのバランスが特に優れる樹脂層を得ることができる。
式(3)中のXは、それぞれ独立して−CH−、−CHCH−または−O−を示す。R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、環状脂肪族基またはアリール基から選ばれた1種以上の置換基を示す。nは0〜5の整数を示し、その繰り返しは異なっていても良い。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基およびドデシル基等が挙げられ、アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アリル基、ブチニル基およびシクロヘキセニル基等が挙げられ、アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基および2−ブチニル基等が挙げられ、前記環状脂肪族基の具体例としては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基およびメチルシクロヘキシル基等が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基およびアントラセニル基等が挙げられ、アラルキル基の具体例としてはベンジル基およびフェネチル基等が挙げられるが、本発明は何らこれらに限定されない。
前記環状オレフィン系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1,000〜1,000,000が好ましく、特に5,000〜500,000が好ましく、最も10,000〜250,000が好ましい。重量平均分子量(Mw)が前記範囲内であると、耐熱性、成形物表面の平滑性等の特性がバランスに優れる。
前記重量平均分子量は、例えば、シクロヘキサン又はトルエンを有機溶剤とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で評価することができる。
前記環状オレフィン系樹脂の分子量分布[重量平均分子量:Mwと、数平均分子量:Mnとの比(Mw/Mn)]は、特に限定されないが、5以下が好ましく、特に4以下が好ましく、特に1〜3が好ましい。分子量分布が前記範囲内であると、電気特性に特に優れる。
前記分子量分布を測定する方法としては、例えば、シクロヘキサンまたはトルエンを有機溶剤とするGPCで測定することができる。
また、上記方法で、重量平均分子量や分子量分布が測定できない環状オレフィン系樹脂の場合には、通常の溶融加工法により、樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有するものを使用することができる。前記環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択できるが、通常50℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは125℃以上である。
前記一般式(1)で表される構造を有するノルボルネン系樹脂において、置換基R、R、R、およびRは、目的に応じて、その置換基の種類と該置換基を有する繰り返し単位の割合を調整することにより、特性を好ましいものとすることができ、特に上記付加共重合体とすると好ましいものを得ることができる。例えば、前記一般式(1)を用いて説明すると、Xは−CH−とし、R〜Rは水素とし、nは0の場合、Rとして、例えば、n−ブチル基およびデシル基などの前記アルキル基を導入した繰返し単位を有する場合、可とう性に優れるノルボルネン系樹脂フィルムを得ることができるので好ましい。また、これらの置換基として、重合可能な官能基である、グリシジル基、グリシジルエーテル基およびグリシジルメチルエーテル基などのエポキシ基、トリメトキシシリル基およびトリエトキシシリル基などのシリル基を導入した繰返し単位を有する場合、銅などの金属との密着性が向上するので好ましい。エポキシ基を有するノルボルネンの繰返し単位の場合の割合としては、5〜95モル%が好ましく、より好ましくは、20〜80モル%、さらに好ましくは30〜70モル%であり、トリエトキシシリル基および/またはトリメトキシシリル基を有するノルボルネンの繰り返し単位の場合の割合としては、5〜80モル%が好ましく、さらに好ましくは5〜50モル%である。
本発明に用いる環状オレフィン系樹脂の含有量としては、好ましくは1重量%以上50重量%以下であり、なお好ましくは5重量%以上20重量%以下である。前記含有量において、高耐熱で、より低誘電率である樹脂層を得ることができる。
前記絶縁樹脂層を構成する樹脂組成物においては、前記絶縁樹脂以外の成分として、必要に応じてフィラーを添加することもでき、また、光および/または熱硬化剤、開始剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などの添加剤を添加することができる。
本発明に用いるフェノール樹脂としては、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アリールアルキレン型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中でもアリールアルキレン型フェノール樹脂が好ましい。これにより、シアネート樹脂及び/またはそのプレポリマーの反応性を向上させることができ、これにより積層板の成形性が良好となる。さらに吸湿半田耐熱性を向上させることができる。
前記アリールアルキレン型フェノール樹脂としては、例えばキシリレン型フェノール樹脂、ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂等が挙げられる。ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂は、例えば式(4)で表されるものが挙げられる。
前記式(4)で表されるビフェニルジメチレン型フェノール樹脂のnは、特に限定されないが、1〜12が好ましく、特に2〜8が好ましい。これより少ないと耐熱性が低下する場合がある。また、これより多いと他の樹脂との相溶性が低下し、作業性が悪くなる場合がある。
前述のシアネート樹脂及び/またはそのプレポリマー(特にノボラック型シアネート樹脂)とアリールアルキレン型フェノール樹脂との組合せにより、架橋密度をコントロールし、金属と樹脂との密着性を向上することができる。
前記フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の1〜55重量%が好ましく、特に5〜40重量%が好ましく、最も8〜20重量%が好ましい。フェノール樹脂が前記下限値未満では耐熱性が低下する場合があり、前記上限値を超えると低熱膨張の特性が損なわれる場合がある。前記フェノール樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量400〜18,000が好ましく、特に500〜15,000が好ましい。重量平均分子量が前記範囲より少ないと層間絶縁層にタック性が生じるなどの問題が起こる場合が有り、これより多いと層間絶縁層作製時、粘度が上昇し、均一な厚みの製品が得られないなどの問題が起こる場合がある。
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもアリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性を向上することができる。
前記アリールアルキレン型エポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に一つ以上のアリールアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいう。例えばキシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂が好ましい。ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は、例えば式(5)で表されるものが挙げられる。
前記式(5)で表されるビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂のnは、特に限定されないが、1〜10が好ましく、特に2〜5が好ましい。これより少ないとビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は結晶化しやすくなり、汎用溶媒に対する溶解性が比較的低下するため、取り扱いが困難となる場合がある。また、これより多いと樹脂の流動性が低下し、成形不良等の原因となる場合がある。
更に、前述のシアネート樹脂及び/またはそのプレポリマー(特にノボラック型シアネート樹脂)とフェノール樹脂とアリールアルキレン型エポキシ樹脂(特にビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂)との組合せを用いて積層板を作製した場合、優れた寸法安定性を得ることができる。また、前記環状オレフィン系樹脂との組合わせにおいても密着性などを向上することができる。
前記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の1〜55重量%が好ましく、特に2〜40重量%が好ましく、最も5〜20重量%が好ましい。樹脂が前記下限値未満では、シアネート樹脂の反応性が低下したり、得られる製品の耐湿性が低下したり場合があり、前記上限値を超えると耐熱性が低下する場合がある。前記エポキシ樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量500〜20,000が好ましく、特に800〜15,000が好ましい。重量平均分子量が前記下限値未満であるとタック性が生じるなどの問題が起こる場合が有り、前記上限値を超えると層間絶縁層作製時、粘度が上昇し、均一な厚みの製品が得られないなどの問題が起こる場合がある。
前記樹脂組成物には、上記シアネート樹脂、環状オレフィン系樹脂、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂の一部を、ビニルエステル樹脂、メラミン樹脂等の他の熱硬化性樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の熱可塑性樹脂と併用しても良い。
前記無機充填材としては、例えばタルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ等を挙げることができる。これらの中でも、シリカが好ましく、溶融シリカが低膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、ガラス基材への含浸性を確保するために樹脂組成物の溶融粘度を下げるには球状シリカを使うなど、その目的にあわせた使用方法が採用される。
前記無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜5μmが好ましく、特に0.2〜2μmが好ましい。無機充填材の平均粒径が前記下限値未満であるとワニスの粘度が高くなるため、層間絶縁層作製時の作業性に影響を与える場合がある。また、前記上限値を超えると、ワニス中で無機充填剤の沈降等の現象が起こる場合がある。更に平均粒径5μm以下の球状溶融シリカが好ましく、特に平均粒径0.01〜2μmの球状溶融シリカが好ましい。これにより、無機充填剤の充填性を向上させることができる。前記無機充填材の含有量は、樹脂組成物全体の30〜80重量%が好ましく、特に40〜70重量%が好ましく最も50〜65重量%が好ましい。無機充填材の含有量が前記範囲内であると低熱膨張、低吸水とすることができる。前記平均粒径は、例えばレーザー光散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
前記樹脂組成物には、特に限定されないが、更にカップリング剤を用いることが好ましい。カップリング剤は樹脂と無機充填剤の界面の濡れ性を向上させることにより、基材に対して樹脂および充填剤を均一に定着させ、耐熱性、特に吸湿後の半田耐熱性を改良するために配合する。カップリング剤としては通常用いられるものなら何でも使用できるが、これらの中でもエポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤及びシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが無機充填剤界面との濡れ性が高く、耐熱性向上の点で好ましい。本発明でカップリング剤は、無機充填剤に対して0.05重量%以上、3重量%以下が望ましい。これより少ないと充填剤を十分に被覆できず十分な耐熱性が得られない場合があり、これより多いと反応に影響を与え、曲げ強度等が低下するようになるためこの範囲での使用が望ましい。
前記樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を用いてもよい。硬化促進剤としては公知の物を用いることが出来る。たとえば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾール等のイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノー等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等、またはこの混合物が挙げられる。
前記樹脂組成物には、必要に応じて、上記成分以外の添加物を、特性を損なわない範囲で添加することが出来る。
前記樹脂組成物をワニスとして用いる場合の溶媒は、前記樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量部が好ましく、特に50〜65重量部が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材例えばPETフィルムへの塗布性を更に向上できる。
以下、本発明を実験例、実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実験例1)
(配線板の製造)
両面銅張積層板A(図5、住友ベークライト、ELC4785GS、以下両面板と記す)にドリルにて貫通スルーホールbを穿設(図6)し、上面と下面を導通させるためのスルーホールめっきcを施した。(図7)
次に、サブトラクティブ法により回路dの形成を行なった前記両面板(図8)に絶縁層となる樹脂付PETフィルムを真空ラミネートにより形成し、170℃にて30分プレ硬化した後、基材であるPETフィルムを剥離し、続いて200℃にて60分オーブン中で熱硬化させ、ビルドアップ層eとした。(図9)また、前記ビルドアップ層eにCOレーザーで層間接続用ビアf1を加工(図10)した後、銅めっきによりビアf1を充填しフィルドビアf2とした。(図11)さらに、セミアディテブ法により導体回路gを形成し、ソルダーレジスト層形成前のビルドアップ多層配線板Bを得た。
前記ビルドアップ多層配線板Bに、上記ビルドアップ層eに用いた樹脂と同組成の樹脂付PETフィルムを真空ラミネータにて形成し、170℃にて30分プレ硬化した後、基材であるPETフィルムを剥離し、続いて200℃にて60分オーブン中で熱硬化させ、ソルダーレジスト層h1およびh2を形成したビルドアップ多層配線板Cを得た。(図13)
ここでビルドアップ層eとソルダーレジスト層h1およびh2に用いた樹脂の組成は、ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製、プリマセットPT−60)20重量部、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、NC−3000P)11重量部、ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂(明和化成株式会社製、MEH−7851−S)9重量部、およびエポキシシラン型カップリング剤(日本ユニカー株式会社製)0.3重量部、球状溶融シリカ(平均粒径0.53μm、株式会社アドマテックス社製))60重量部である。
次に上記ビルドアップ多層配線板Cの導体回路gと半田バンプとの接続用ビアをCOレーザーにてh1層の1次実装側には直径100μmのビアi1、2次実装側には直径500μmのビアi2を加工した。また、1次実装側に、評価時に使用する1mm四方の外周の導通試験用測定パッド部i3も同様にCOレーザーにて加工した。全ての開孔部は無電解ニッケル・金めっきをそれぞれ3μm・0.1μmの厚さで施した。この結果、1次実装前のビルドアップ多層配線板Dを得た。
(1次実装工程)
前記ビルドアップ多層配線板Dにテスト用半導体チップj(日立超LSI社製、PHASE2)を搭載し窒素雰囲気下260℃のリフローにより半田バンプj1と導体回路gの接続を行なった。更に、前記テスト用半導体チップjと前記ビルドアップ多層配線板Dとの間隙にアンダーフィルk(住友ベークライト社製、スミレジンエクセルCRP−4152D1)を充填し150℃にて熱硬化させ、1次実装を完了した。
この結果、ビルドアップ層eとソルダーレジスト層h1およびh2を同組成の樹脂で形成した1次実装済ビルドアップ多層配線板E1を得た。
(実施例2)
実験例1において、ビルドアップ層eとソルダーレジスト層h1用の樹脂に、さらに、環状オレフィン系樹脂として2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン(90/10)モノマーの付加共重合体(Mw=100、000)を1重量部ほど用いh2とした以外は、実験例1と同じにした。
この結果、ビルドアップ層eとソルダーレジスト層の組成は異なるものの熱物性は同じである樹脂で形成した、1次実装済ビルドアップ多層配線板E2を得た。
なお、環状オレフィン系樹脂は、下記の方法で合成した。
[環状オレフィン系樹脂の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、2−ノルボルネン18.47g(0.09mol)、5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン1.8g(0.01mol)、重合溶剤としてエチルアセテート130g、シクロヘキサン115g(0.53M)を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)0.69g(1.4×10−3mol)をトルエン5gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸47ml、30%過酸化水素水87ml、純水300mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き環状オレフィン系樹脂を得た。
(比較例1)
前記ビルドアップ多層配線板E1のソルダーレジスト層h1に、アクリル系樹脂を主骨格とする組成のドライフィルム型感光性ソルダーレジスト(PFR800−AUS402:太陽インキ製造社製)h3を使用したことと、前記ドライフィルム型ソルダーレジストに由来する形成方法以外は、全て実験例1と同様にした。
前記ドライフィルム型感光性ソルダーレジストの形成方法は、前記ビルドアップ多層配線板Bの両面に真空ラミネートし、上記ビルドアップ多層配線板Cの導体回路gと半田バンプとの接続用ビアおよび測定パッド部を写真法にて開孔した後、80℃のオーブン中で60分熱硬化させた。
これによりビルドアップ層eとソルダーレジスト層h3が異なる樹脂組成の、1次実装済ビルドアップ多層配線板E3を得た。
(比較例2)
前記ビルドアップ多層配線板E1のソルダーレジスト層h1に、アクリル系樹脂を主骨格とする組成の液状型感光性ソルダーレジスト(PSR4000−AUS308:太陽インキ製造社製)h4を使用したことと、前記液状型感光性ソルダーレジストに由来する形成方法以外は全て実験例1と同様にした。
前記液状型感光性ソルダーレジストの形成方法は、前記ビルドアップ多層配線板Bの両面に印刷法で塗布し、60℃のオーブン中で60分プレ熱硬化させ、上記ビルドアップ多層配線板Cの導体回路gと半田バンプとの接続用ビアおよび測定パッド部を写真法にて開孔した後、80℃のオーブン中で60分熱硬化させた。
これによりビルドアップ層eとソルダーレジスト層h4が異なる樹脂組成の、1次実装済ビルドアップ多層配線板E4を得た。
(評価項目と評価結果)
実験例、実施例および比較例で得られたテスト用半導体チップ実装済のビルドアップ多層配線板について、次の評価を行った。 また、表3では実験例1、実施例2、比較例1、2で用いたソルダーレジスト層樹脂のフィルム単体を熱硬化後、ガラス転移温度、ガラス転移温度前後での線膨張係数α1・α2、および1MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した結果について示した。
(試験内容)
温度サイクル試験機(ESPEC社製:Thermal Shock Chamber TSA−101S)による、熱衝撃試験を表1に示す条件で行なった。
表1中の導通試験とは、実験例、実施例および比較例のビルドアップ配線板の外周部に設けられた導通測定用パッドを導通試験機(HIOKI:X=YCHightester1116)により接合不良または回路の断線発生の有無を検証する試験である。
表1中の剥離観察とは、ビルドアップ配線板の内層界面(例えば図5におけるb1とc1)を非破壊超音波式観察機(日立建機ファインテック株式会社:mi−scopehyper)にて密着しているか否かを判別する試験である。ここで、不良が発見された場合、断面観察によりサンプルを破壊してどの層間の剥離であるかの確認を行なった。結果を表2に示す。
表2において、導通試験の項目で、完全に接続しているものは○、一箇所でも導通が為されていない場合は×としている。剥離観察の項目では、剥離が観察されなかったサンプルを○、層間での剥離が観察されたサンプルを×としている。なお、ビルドアップ層とソルダーレジスト層の層間にて樹脂同士の剥離が確認されたものについては※としている。
また、表3では実験例1、実施例2、比較例1、2で用いたソルダーレジスト層樹脂のフィルム単体を熱硬化後、ガラス転移温度、ガラス転移温度前後での熱線膨張率α1・α2、および1MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した結果について示した。
これら特性の測定方法としては、次のとおりである。
[ガラス転移温度測定]
上記で作製した樹脂付PETフィルム(樹脂厚30μm)からPETを剥離したものを3枚積層して、90μm厚のフィルムを作製し、200℃、1時間で硬化したものを試験片(幅5mm×長さ30mm×厚さ90μm)に切り出し用いた。
測定には、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメント社製 DMS6100)を用い3℃/分の割合で昇温しながら、周波数10Hzの歪みを与えて動的粘弾性の測定を行い、tanδのピーク値からガラス転移温度(Tg)を判定した。
[線膨張係数]
上記で作製した樹脂付PETフィルム(樹脂厚30μm)からPETを剥離したものを2枚積層して、60μm厚のフィルムを作製し、試験片(幅3mm×長さ20mm×厚さ60μm)を成形し、200℃、1時間で硬化したものを試験片(幅3mm×長さ20mm×厚さ60μm)に切り出し用いた。測定にはTMA(TAインスツルメント(株)製)を用いて線膨張係数を10℃/分で測定した。線膨張係数は30℃から50℃の平均で判定した。
[誘電率および誘電正接]
上記で作製した樹脂付PETフィルム(樹脂厚30μm)を70μm厚銅箔の光沢面に常圧ラミネータを用い形成し、PETを剥離し、200℃、1時間で硬化させた。次に樹脂表面に銀ペーストにて80mmφの電極を印刷し、150℃、1時間で乾燥させ試験片とした。測定にはプレシジョンメーター4284A(ヒューット・パッカード社製)を用いて周波数1MHzにおける電気容量および誘電正接を測定した。誘電率は電気容量と樹脂厚み、電極面積を併用して、算出した。
本発明の配線板を説明するためのソルダーレジスト層が形成前の多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板を説明するためのソルダーレジスト層が形成された多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板を説明するためのソルダーレジスト層に開口部が設けられた多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板を説明するためのテスト用半導体を実装した多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、銅張積層板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、スルーホールを形成した銅張積層板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、スルーホールめっきを形成した銅張積層板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、サブトラクティブ法にて導体回路を形成した銅張積層板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、ビルドアップ層を形成した多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、ビルドアップ層にCO2レーザーにて層間接続用ビア加工を行なった多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、ビルドアップ層に形成した層間接続用ビアを金属充填しフィルドビアを形成した、多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例、実施例および比較例を説明するための、ビルドアップ層上にセミアディティブ法にて導体回路を形成した、多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例1を説明するための、ソルダーレジスト層を形成した、多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例1を説明するための、ソルダーレジスト層に半田バンプ接続用ビアおよび導通試験用測定パッドをCO2レーザー加工後、無電解ニッケル金めっきを施した多層ビルドアップ配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実験例1を説明するための、ソルダーレジスト層形成後1次実装を完了したビルドアップ多層配線板の一例を示す断面図である。 本発明の実施例2を説明するための、ソルダーレジスト層形成後1次実装を完了したビルドアップ多層配線板の一例を示す断面図である。 本発明の比較例1を説明するための、ソルダーレジスト層形成後1次実装を完了したビルドアップ多層配線板の一例を示す断面図である。 本発明の比較例2を説明するための、ソルダーレジスト層形成後1次実装を完了したビルドアップ多層配線板の一例を示す断面図である。
符号の説明
0 銅張積層板のコア層
1 ビルドアップ層
1a 最外層のビルドアップ層
1b 導体回路
1c 導体回路
2 ソルダーレジスト層
2a 1次実装側のソルダーレジスト層レーザー開孔部
2b 2次実装側のソルダーレジスト層レーザー開孔部
3 半導体チップ
3a 半導体チップの半田バンプ
4 アンダーフィル
5 2次実装用半田バンプ
10 ビルドアップ層が形成された基板
11 ソルダーレジスト層が形成された基板
20 1次実装を完了した基板
A 銅張積層板
B ビルドアップ層に導体回路が形成された多層ビルドアップ配線板
実験例1のソルダーレジストを形成された多層ビルドアップ配線板
実験例1のソルダーレジストを形成したソルダーレジスト層に半田バンプ接続用および導通試験用測定パッドが形成された多層ビルドアップ配線板
E1 1次実装を完了した実験例1のソルダーレジストを形成した多層ビルドアップ配線板
E2 1次実装を完了した実施例2のソルダーレジストを形成した多層ビルドアップ配線板
E3 1次実装を完了した比較例1のソルダーレジストを形成した多層ビルドアップ配線板
E4 1次実装を完了した比較例2のソルダーレジストを形成した多層ビルドアップ配線板
a 銅張積層板
b スルーホール
c めっきを施したスルーホール
d コア層上導体回路
e ビルドアップ層
f1 層間接続用ビア
f2 層間接続用フィルドビア
g ビルドアップ層上導体回路
h1 実験例1のソルダーレジスト層
h2 実施例2のソルダーレジスト層
h3 比較例1のソルダーレジスト層
h4 比較例2のソルダーレジスト層
i1 テスト用半導体半田バンプ接続用ビア
i2 2次実装半田バンプ接続用ビア
i3 導通試験用測定パッド
j テスト用半導体
j1 テスト用半導体半田バンプ
k アンダーフィル

Claims (5)

  1. 導体回路が設けられた絶縁層と、ソルダーレジスト層とを含んでなり、前記ソルダーレジスト層は前記導体回路と相対する位置に開口部を有する配線板であって、前記絶縁層とソルダーレジスト層とが、絶縁樹脂と無機充填材とを含む絶縁樹脂組成物より構成され、また、前記絶縁層とソルダーレジスト層とは、同一の絶縁樹脂組成物より構成され、さらに、前記絶縁樹脂組成物はシアネート樹脂と、フェノール樹脂と、エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂と、エポキシ樹脂とを含むものであることを特徴する配線板。
  2. 前記絶縁層とソルダーレジスト層とは、加熱硬化して得られるものである請求項1に記載の配線板。
  3. 前記配線板は、コア基板の片面または両面に、前記導体回路が設けられた絶縁層と、前記ソルダーレジスト層とを有し、該ソルダーレジスト層が最外層に形成されたものである請求項1または2に記載の配線板。
  4. 前記ソルダーレジスト層の開口部は、レーザー照射により設けられたものである請求項1乃至のいずれかに記載の配線板。
  5. 前記レーザーは、炭酸ガスレーザー、3次高調波UV−YAGレーザー、4次高調波UV−YAGレーザーまたはエキシマレーザーである請求項に記載の配線板。
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