JP4686428B2 - 壁面パネル - Google Patents

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Description

この発明は、躯体に取り付け、壁面を形成する壁面パネルに関するものである。
従来の壁面パネルの取付方法の一例を示すと、図15の平面図に相当する説明図に示すように、躯体としての内壁パネル1の外面(室外側面)に躯体としても機能する平断面が角張ったC字形状の支柱材2を、支柱材2の一端外面を内壁パネル1に当接(密接)させた状態に取付ねじ(タップねじ)3で取り付け、支柱材2の他端外面に、支柱材2を避ける状態で断熱材5を取り付けた外壁パネルなどの壁面パネル4の裏面を当接(密接)させた状態に取付ねじ(タップねじ)6で取り付ける。
なお、断熱材は、内壁パネル1と壁面パネル4との間に充填させてもよい(例えば、非特許文献1参照。)。
カタログ「ファイヤロック スーパーフォーム」 日東紡 平成17年12月作成
上記したように、内壁パネル1と壁面パネル4とを、内壁パネル1と壁面パネル4とに支柱材2を取付ねじ3,6で密接(密着)させて連結すると、取付ねじ3,6および密接部分を介して熱、音が伝達されるので、壁面パネル4に作用する熱、音が取付ねじ6、支柱材2、取付ねじ3および内壁パネル1を介して室内へ伝達されるため、断熱遮音効果の得られない壁面パネル4であった。
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、断熱遮音効果の得られる壁面パネルを提供するものである。
この発明は、以下のような発明である。
(1)躯体に取り付け、壁面を形成する壁面パネルであって、前記躯体にその前後方向へ転動可能に支持されるコロに、上側へ突出した円弧状面で接して前記躯体の前後方向へ転動可能に取り付けられ、上側へ開放する収容部を備えた2つの継手を、壁面パネル本体の裏側の上縁に左右方向へ設け、前記2つの継手に対応する前記壁面パネル本体の裏側の下縁に、下側の前記壁面パネル本体に設けた前記継手の収容部内へ挿入する挿入部を設けたことを特徴とする。
(2)躯体に取り付け、壁面を形成する壁面パネルであって、前記躯体にその前後方向へ転動可能に支持されるコロに、上側へ突出した円弧状面で接して前記躯体の前後方向へ転動可能に取り付けられ、上側へ開放する収容部を壁面パネル本体の裏面とでそれぞれ形成する2つの継手を、前記壁面パネル本体の裏側の上縁に左右方向へ設け、前記2つの継手に対応する前記壁面パネル本体の裏側の下縁に、下側の前記壁面パネル本体の裏側に形成された前記収容部内へ挿入する挿入部を設けたことを特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載の壁面パネルにおいて、前記2つの継手を、前記壁面パネル本体の重心を挟んで左右に設けたことを特徴とする。
(4)(1)から(3)のいずれか1つに記載の壁面パネルにおいて、上側の前記壁面パネルの前記挿入部を下側の前記壁面パネルの前記収容部内へ圧入することにより、前記挿入部が前記収容部の前後面に弾性的に当接することを特徴とする。
この発明によれば、コロが転動する円弧状面を有した継手で躯体に対して壁面パネルを取り付けるので、コロと継手とが線接触となって接触部分が少なくなることにより、熱が伝達されにくくなり、断熱効果が得られる。
また、コロが円弧状面で転動することにより、継手が移動するので、地震や音圧による振動の伝達をコロの転動で逃がすことによって免震構造となり、これまで困難であった地震波や低周波音の遮断特性が向上し、遮音効果が得られる。
さらに、継手の円弧状面の所定位置にコロを転動可能に位置決めするので、地震や音圧による振動などが壁面パネルに作用しない通常の状態では、躯体と壁面パネルとの間隔を一定に保つことができる。
そして、2つの継手を、壁面パネル本体の重心を挟んで左右に設けたので、コロが継手でそれぞれ押し付けられることにより、コロと継手との間にがたつきが生じなくなる。
また、上側の壁面パネルの挿入部が下側の壁面パネルの収容部内に挿入されるので、壁面パネルの下側を前後方向へ移動しないように位置決めすることができる。
また、上側の壁面パネルの挿入部が下側の壁面パネルの収容部の前後面に当接するので、壁面パネルの下側を前後方向へがたつかないように位置決めすることができる。
以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1(a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルの裏面図、図1(b)は図1(a)に示した壁面パネルの右側面図、図2はこの発明の第1実施例である壁面パネルの取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図、図3(a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の正面図に相当する説明図、図3(b)は図3(a)に示した壁面パネルを取り付けた状態の右側面図に相当する説明図、図4はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の平面図に相当する説明図、図5はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の右側面図に相当する説明図、図6(a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態におけるパネル継手とコロとの位置関係を示す説明図、図6(b)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態における継手とコロとの位置関係などを示す説明図、図7はコロのメカニズムを示す説明図である。
なお、以下の実施例は、例えば、遮音壁を構築する場合のものである。
図1(a),(b)において、51は壁面パネルを示し、例えば、横が800mmの長さで、縦が250mmの高さで、奥行き(厚み)が35mmとされた壁面パネル本体52と、この壁面パネル本体52の裏側の上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ、例えば、左端から200mm(全体の長さの1/4)の位置、および、右端から200mm(全体の長さの1/4)の位置に位置させ、縦方向(垂直方向)に起立させて設けられた2つの継手53と、この2つの継手53に対応する壁面パネル本体52の裏側の下縁に、すなわち、左右端から長さの1/4の位置に設けられ、下側の壁面パネル本体52に設けた継手53の切欠53b内へ挿入する挿入部としての、2つの弾性挿入片54とで構成されている。
そして、継手53には、後側の下側に、下側へ開放する凹部53aが設けられ、この凹部53aよりも前側の上側に、上側へ開放して壁面パネル本体52の裏側に位置する収容部としての切欠53bが設けられている。
なお、凹部53は、上側が、後述するコロ41を構成する軸部42の直径よりも大きな直径の、軸部42が当接する円弧状面を有する円弧で、この円弧の幅が最大になった円弧の直径の幅で下側へ切り欠かれている。
図2において、21は躯体として機能する、平断面が角張ったC字形の支柱材を示し、図3(a),(b)に示すように、例えば、400mmの間隔に立てた状態に設ける。
なお、住宅などの断熱遮音壁構造とする場合は、図4および図5に示すように、躯体としての内壁パネル11の外面(室外側面)に、例えば、400mmの間隔に取付ねじ(タップねじ)22で縦方向(垂直方向)に取り付けられる。
31はパネル継手を示し、縦方向(垂直方向)に起立して対面する矩形状の2つの支持片32Aと、この2つの支持片32Aの一端(後端)を連結し、ボルト33およびナット34によって支柱材21に取り付けられる取付片32Bとで構成されている。
そして、2つの支持片32Aには、保持部として機能する、コロ41の軸部42が当接する円弧状面を有した円形孔32aが同一中心線上に設けられている。
41はコロを示し、パネル継手31の円形孔32aの直径よりも小さく、また、継手53の凹部53aの幅(凹部53aの円弧の直径)よりも小さい直径の円柱からなる軸部42と、この軸部42の一端に設けられ、パネル継手31の円形孔32aの直径よりも大きな頭部43とで構成されている。
そして、コロ41は、軸部42の頭部43と反対側に設けられた貫通孔42aに挿通され、軸部42がパネル継手31の円形孔32aから横方向(水平方向)抜けるのを阻止する止めピン44により、パネル継手31に転動可能に取り付けられる。
次に、壁面パネル51の取付の一例について説明する。
まず、支柱材21を、図3(a),(b)に示すように、400mmの間隔に立てた状態に設ける。
なお、断熱遮音壁構造とする場合は、図3(a),(b)に示すように、内壁パネル11の外面に支柱材21を取付ねじ22(図4および図5参照)で400mmの間隔に取り付ける。
そして、各支柱材21の、下端から壁面パネル51の継手53に設けた凹部53aの円弧の中心の高さよりも少し低い高さ、例えば、235mmの高さと、この235mmに順次250mmを加えた高さとに、図4および図5に示すように、パネル継手31をボルト33およびナット34で取り付けた後、2つの支持片32Aの円形孔32aにコロ41の軸部42を挿通し、支持片32Aから突出した軸部42に設けられている貫通孔42aに止めピン44を挿通させて取り付けることにより、パネル継手31の円形孔32aに軸部42を、図6(a)に示すように、転動可能に取り付ける。
または、2つの支持片32Aの円形孔32aにコロ41の軸部42を挿通し、支持片32Aから突出した軸部42に設けられている貫通孔42aに止めピン44を挿通させて取り付けることにより、パネル継手31の円形孔32aに軸部42を、図6(a)に示すように、転動可能に取り付けたパネル継手31を、各支柱材21の、下端から、例えば、235mm高さと、この235mmに順次250mmを加えた高さとに、図4および図5に示すように、ボルト33およびナット34で取り付ける。
次に、壁面パネル51の裏面に取り付けられている2つの継手53を、例えば、図3(a)の下側の右端に位置する2つのコロ41の軸部42に乗せ掛け、各継手53の凹部53a内に軸部42をそれぞれ位置させてパネル継手31と継手53とに軸部42を狭持させることにより、支柱材21に壁面パネル51を取り付けることができ、軸部42は、図6(b)に示すように、継手53の凹部53aに転動可能に収容される。
以後、先に取り付けた壁面パネル51の左側へ順次並べるようにして一段(最下段)目の壁面パネル51を支柱材21に取り付ける。
なお、一段目の壁面パネル51には弾性挿入片54を設けずに支柱材21に取り付けて横方向へ順次並べたり、または、一段目の壁面パネル51に設けた弾性挿入片54を基礎に設けた穴(収容部)内へ挿入したり、または、挿入して固定する。
次に、二段目の壁面パネル51を取り付ける場合は、壁面パネル51を左右方向へ長さの半分(400mm)ずらせて一段目の壁面パネル51の切欠53b内へ二段目の壁面パネル51の弾性挿入片54をそれぞれ挿入(圧入)して壁面パネル51を支柱材21に取り付ける。
このように、弾性挿入片54を切欠53b内へ挿入(圧入)すると、図5、図6(b)に示すように、弾性挿入片54は、下端が切欠53bの底に当接せずに、切欠53bの前後面(切欠53bを形成する前後面)に弾性的に当接する。
以後の三段目、四段目、・・・も二段目と同様に順次壁面パネル51を支柱材21に取り付けることにより、図3(a),(b)に示すように、支柱材21に壁面パネル51を隙間なく取り付けることができる。
このようにしてコロ41を介してパネル継手31に継手53を取り付けると、パネル継手31の円形孔32aがコロ41の軸部42の直径よりも大きいので、図6(a)に示すように、軸部42は円形孔32aの最下部に転動可能に位置決めされ、また、継手53の凹部53aの上側がコロ41の軸部42の直径よりも大きい円弧なので、図6(b)に示すように、軸部42は凹部53aの最上部に転動可能に位置決めされる。
したがって、地震や音圧による振動などが壁面パネル51に作用しない通常の状態では、支柱材21(内壁パネル11)と壁面パネル51との間隔を一定に保つことができる。
次に、コロ41の作用について説明する。
上述したように、コロ41を介してパネル継手31に継手53を取り付けると、図7に示すように、継手53とコロ41とが線(または点)接触になるとともに、コロ41とパネル継手31とが線(または点)接触になり、継手53とコロ41、および、コロ41とパネル継手31との接触部分が少なくなるので、壁面パネル51に作用する熱は支柱材21(内壁パネル11)へ伝達されにくくなり、断熱効果が得られる。
また、図7に示すように、コロ41が転動することにより、パネル継手31に対して継手53が移動するので、地震や音圧による振動の伝達をコロ41の転動で逃がすことによって免震構造となり、これまで困難であった地震波や低周波音の遮断特性が向上し、遮音効果が得られる。
この発明の第1実施例によれば、コロ41が転動する円形孔32aを有したパネル継手31および凹部52aを有した継手53で躯体に対して壁面パネル51を取り付けるので、コロ41とパネル継手31および継手53とが線接触となって接触部分が少なくなることにより、熱が伝達されにくくなり、断熱効果が得られる。
また、コロ41が凹部53aで転動することにより、パネル継手31に対して継手53が移動するので、地震や音圧による振動の伝達をコロ41の転動で逃がすことによって免震構造となり、これまで困難であった地震波や低周波音の遮音効果が得られる。
さらに、パネル継手31の円形孔32a(保持部)、および、継手53の凹部53aの、所定位置にコロ41を転動可能に位置決めするので、地震や音圧による振動などが壁面パネル51に作用しない通常の状態では、支柱材21(躯体)と壁面パネル51との間隔を一定に保つことができる。
そして、2つの継手53を、壁面パネル本体52の重心を挟んで左右に設けたので、コロ41が継手53でそれぞれ押し付けられることにより、コロ41と継手53との間にがたつきが生じなくなる。
さらに、上側の壁面パネル51の弾性挿入片54が下側の壁面パネル51の切欠53bの前後面に当接するので、壁面パネル51の下側を前後方向へがたつかないように位置決めすることができる。
図8はこの発明の第1実施例である壁面パネルの他の取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図であり、図1〜図7と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図8において、パネル継手31の2つの支持片32Aには、保持部として機能する上側へ開放する凹部32bが同一中心線上に設けられている。
この凹部32bは、下側が、コロ41を構成する軸部42の直径よりも大きな直径の、軸部42が当接する円弧状面を有する円弧で、この円弧の幅が最大になった円弧の直径の幅で上側へ切り欠かれている。
したがって、パネル継手31は、凹部32bの最下部でコロ41の軸部42と線(または点)接触となり、凹部32bの最下部に軸部42を転動可能に位置決めする。
このパネル継手31を使用して図1に示す壁面パネル51を取り付ける場合は、止めピン44を取り付けたコロ41の軸部42を2つの支持片32Aの凹部32b内へ上側から落とし込む(挿入する)ことにより、コロ41をパネル継手31に、横方向(水平方向)へ抜けないように簡単に取り付けることができる。
なお、上記したコロ41の取付方法以外の、壁面パネルの取付方法、コロ41の作用、効果などは、図1〜図7に示す場合と同様になるので、その説明を省略する。
図9はこの発明の第2実施例である壁面パネルの取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図であり、図1〜図8と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図9において、図1に示すように、壁面パネル51の裏側上縁に突出させて取り付けられる継手53には、コロ41の軸部42よりも大きな直径で、コロ41の軸部42が当接する円弧状面を有した円形孔53cが設けられている。
したがって、継手53は、円形孔53cの最上部でコロ41の軸部42と線(または点)接触となり、円形孔53cの最上部に軸部42を転動可能に位置決めする。
このパネル継手31を使用して第2実施例の壁面パネルを取り付ける場合は、パネル継手31の2つの円形孔32aの間に円形孔53cを位置させるとともに、各円形孔32a,53cを同一中心線上に位置させた状態で、コロ41の軸部42を一方の円形孔32aから円形孔53c、他方の円形孔32aへと挿通し、他方の円形孔32aから突出した軸部42に設けられている貫通孔42aに止めピン44を取り付けることにより、パネル継手31にコロ41を介して継手53(壁面パネル)を取り付けることができる。
なお、上記したコロ41の取付方法以外の、壁面パネルの取付方法、コロ41の作用、効果などは、図1〜図7に示した場合と同様になるので、その説明を省略する。
図10はこの発明の第2実施例である壁面パネルの他の取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図であり、図1〜図9と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
このパネル継手31を使用して第2実施例の壁面パネルを取り付ける場合は、例えば、継手53の円形孔53cにコロ41の軸部42を挿通し、貫通孔42aに止めピン44を取り付けてコロ41を継手53に取り付けた状態で、2つの支持片32Aの間に継手53を位置させるとともに、軸部42を2つの凹部32b内へ挿入することにより、パネル継手31にコロ41を介して継手53(壁面パネル)を取り付けることができる。
なお、上記した継手53の取付方法以外の、壁面パネルの取付方法、コロ41の作用、効果などは、図1〜図7に示した場合と同様になるので、その説明を省略する。
図11(a)はこの発明の第3実施例である壁面パネルの裏面図、図11(b)は図11(a)に示した壁面パネルの右側面図であり、図1〜図10と同一または相当部分に同一符号を付してある。
図11(a),(b)において、51は壁面パネルを示し、例えば、横が800mmの長さで、縦が250mmの高さで、奥行き(厚み)が35mmとされた壁面パネル本体52と、この壁面パネル本体52の裏側の上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ、例えば、左端から200mm(全体の長さの1/4)の位置、および、右端から200mm(全体の長さの1/4)の位置に位置させ、縦方向(垂直方向)に起立させて設けられ、壁面パネル本体52の裏面とでそれぞれ収容部53Bを形成する2つの継手53と、この2つの継手53に対応する壁面パネル本体52の裏側の下縁に、すなわち、左右端から長さの1/4の位置に設けられ、下側の壁面パネル本体52に設けた継手53の収容部53B内へ挿入する挿入部としての、2つの弾性挿入片54とで構成されている。
そして、継手53には、後側の下側に、下側へ開放する凹部53aが設けられている。
この第3実施例の壁面パネル51を使用して壁面を形成する場合は、図1〜図10に示したいずれかの取付方法により、躯体に取り付けて壁面を形成することができる。
なお、この第3実施例の壁面パネル51においても、第1実施例の壁面パネル51と同様な効果を得ることができる。
図12(a)はこの発明の第4実施例である壁面パネルの裏面図、図12(b)は図12(a)に示した壁面パネルの右側面図、図13はこの発明の第4実施例である壁面パネルを取り付けた状態の切欠と挿入片との関係を示す説明図であり、図1〜図11と同一または相当部分に同一符号を付してある。
図12(a),(b)において、51は壁面パネルを示し、例えば、横が800mmの長さで、縦が250mmの高さで、奥行き(厚み)が35mmとされた壁面パネル本体52と、この壁面パネル本体52の裏側の上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ、例えば、左端から200mm(全体の長さの1/4)の位置、および、右端から200mm(全体の長さの1/4)の位置に位置させ、縦方向(垂直方向)に起立させて設けられた2つの継手53と、この2つの継手53に対応する壁面パネル本体52の裏側の下縁に、すなわち、左右端から長さの1/4の位置に設けられ、下側の壁面パネル本体52に設けた継手53の切欠53b内へ挿入する挿入部としての、2つの挿入片54Aとで構成されている。
そして、継手53には、後側の下側に、下側へ開放する凹部53aが設けられ、この凹部53aよりも前側の上側に、上側へ開放して壁面パネル本体52の裏側に位置する収容部としての切欠53bが設けられている。
なお、凹部53aは、上側が、図2に示すコロ41を構成する軸部42の直径よりも大きな直径の、軸部42が当接する円弧状面を有する円弧で、この円弧の幅が最大になった円弧の直径の幅で下側へ切り欠かれている。
この第4実施例の壁面パネル51を使用して壁面を形成する場合は、図1〜図10に示したいずれかの取付方法により、躯体に取り付けて壁面を形成することができる。
そして、この第4実施例の壁面パネル51においても、第1実施例の壁面パネル51と同様な効果を得ることができる。
なお、凹部53aと切欠53bおよび挿入片54Aとの位置関係から、挿入片54Aを切欠53bの後面へ押し付けるように壁面パネル51が回動するので、挿入片54Aが切欠53b内で前後方向へがたつかないはずであるが、挿入片54Aが切欠53b内で前後方向へがたつく恐れがある場合は、図13に示すように、固定剤56(弾性接着剤や弾性シーリング剤などの弾性固定剤、または、接着剤やシーリング剤などの固定剤)で、挿入片54Aを切欠53b内に固定すると、挿入片54Aが切欠53b内で前後方向へがたつくのを防止することができる。
そして、この第4実施例における挿入片54Aは、第2実施例および第3実施例の壁面パネル51における弾性挿入片54に代えてもよい。
図14(a)はこの発明の第5実施例である壁面パネルの裏面図、図14(b)は図14(a)に示した壁面パネルの右側面図であり、図1〜図13と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
この第5実施例の壁面パネル51が第1実施例の壁面パネル51と異なるところは、壁面パネル本体52の裏面形状(正面形状)を正六角形とした点である。
なお、壁面パネル本体52の裏側の上端寄りの上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ、例えば、左右端から長さの1/4の位置に2つの継手53が設けられ、壁面パネル本体52の下縁の継手53に対応する位置に、すなわち、左右端から長さの1/4の位置にそれぞれ弾性挿入片54が設けられている。
この第5実施例の壁面パネル51も、先の実施例の壁面パネル51と同様に、躯体に取り付けて壁面を形成することができる。
なお、この第5実施例の壁面パネル51においても、第1実施例の壁面パネル51と同様な効果を得ることができる。
そして、この第5実施例における切欠53bを第2実施例の円形孔53cや第3実施例の収容部53Bに代えたり、また、この第5実施例における弾性挿入片54を第4実施例の挿入片54Aに代えたり、また、それらを組み合わせてもよい。
上記した実施例では、壁面パネル本体52の裏面に断熱材を配置しない例を示したが、壁面パネル本体52の裏面に断熱材を配置したり、内壁パネル11と壁面パネル本体52と間に断熱材を充填することにより、さらに断熱効果を得ることができる。
また、壁面パネル51を破れ目地(縦方向の目地が階段状になる状態)で取り付ける例を示したが、第5実施例の壁面パネル51を除いた第1実施例〜第4実施例の壁面パネル51は、芋目地(縦方向の目地が直線になる状態)で躯体に取り付けて壁面を形成することができる。
このように、壁面パネル51を芋目地で躯体に取り付ける場合は、上記したように継手53、弾性挿入片54(または挿入片54A)を左右端から長さの1/4の位置に設けずに、壁面パネル本体52の裏側の上縁の所定の位置に継手53を2つ設けるとともに、この2つの継手53に対応する壁面パネル本体52の裏側の下縁の位置にそれぞれ弾性挿入片54(または挿入片54A)を設ければよい。
そして、壁面パネル本体52の裏側の上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ、左右端から長さの1/4である200mmの位置に継手53を設けた例を示したが、壁面パネル本体52の裏側の上縁に壁面パネル本体52の重心を挟んで左右方向へ2つの継手53が設けられていれば、重心から2つの継手53までの距離が等距離でなくても、また、左右端から2つの継手53までの距離が等距離でなくても、同様な効果を得ることができる。
(a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルの裏面図、(b)は図1(a)に示した壁面パネルの右側面図である。 この発明の第1実施例である壁面パネルの取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図である。 (a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の正面図に相当する説明図、(b)は図3(a)に示した壁面パネルを取り付けた状態の右側面図に相当する説明図である。 この発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の平面図に相当する説明図である。 この発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態の右側面図に相当する説明図である。 (a)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態におけるパネル継手とコロとの位置関係を示す説明図、(b)はこの発明の第1実施例である壁面パネルを取り付けた状態における継手とコロとの位置関係などを示す説明図である。 コロのメカニズムを示す説明図である。 この発明の第1実施例である壁面パネルの他の取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図である。 この発明の第2実施例である壁面パネルの取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図である。 この発明の第2実施例である壁面パネルの他の取付方法に使用するパネル継手、コロなどを示す分解斜視図である。 (a)はこの発明の第3実施例である壁面パネルの裏面図、(b)は図11(a)に示した壁面パネルの右側面図である。 (a)はこの発明の第4実施例である壁面パネルの裏面図、(b)は図12(a)に示した壁面パネルの右側面図である。 この発明の第4実施例である壁面パネルを取り付けた状態の切欠と挿入片との関係を示す説明図である。 (a)はこの発明の第5実施例である壁面パネルの裏面図、(b)は図14(a)に示した壁面パネルの右側面図である。 従来の壁面パネルの取付方法の一例を示す平面図に相当する説明図である。
符号の説明
1 内壁パネル(躯体)
2 支柱材(躯体)
3 取付ねじ(タップねじ)
4 壁面パネル
5 断熱材
6 取付ねじ(タップねじ)
11 内壁パネル(躯体)
21 支柱材(躯体)
22 取付ねじ(タップねじ)
31 パネル継手
32A 支持片
32a 円形孔(保持部)
32b 凹部(保持部)
32B 取付片
33 ボルト
34 ナット
41 コロ
42 軸部
42a 貫通孔
43 頭部
44 止めピン
51 壁面パネル
52 壁面パネル本体
53 継手
53a 凹部
53b 切欠(収容部)
53c 円形孔
53B 収容部
54 弾性挿入片(挿入部)
54A 挿入片(挿入部)
56 固定剤

Claims (4)

  1. 躯体に取り付け、壁面を形成する壁面パネルであって、
    前記躯体にその前後方向へ転動可能に支持されるコロに、上側へ突出した円弧状面で接して前記躯体の前後方向へ転動可能に取り付けられ、上側へ開放する収容部を備えた2つの継手を、壁面パネル本体の裏側の上縁に左右方向へ設け、
    前記2つの継手に対応する前記壁面パネル本体の裏側の下縁に、下側の前記壁面パネル本体に設けた前記継手の収容部内へ挿入する挿入部を設けた、
    ことを特徴とする壁面パネル。
  2. 躯体に取り付け、壁面を形成する壁面パネルであって、
    前記躯体にその前後方向へ転動可能に支持されるコロに、上側へ突出した円弧状面で接して前記躯体の前後方向へ転動可能に取り付けられ、上側へ開放する収容部を壁面パネル本体の裏面とでそれぞれ形成する2つの継手を、前記壁面パネル本体の裏側の上縁に左右方向へ設け、
    前記2つの継手に対応する前記壁面パネル本体の裏側の下縁に、下側の前記壁面パネル本体の裏側に形成された前記収容部内へ挿入する挿入部を設けた、
    ことを特徴とする壁面パネル。
  3. 請求項1または請求項2に記載の壁面パネルにおいて、
    前記2つの継手を、前記壁面パネル本体の重心を挟んで左右に設けた、
    ことを特徴とする壁面パネル。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の壁面パネルにおいて、
    上側の前記壁面パネルの前記挿入部を下側の前記壁面パネルの前記収容部内へ圧入することにより、前記挿入部が前記収容部の前後面に弾性的に当接する、
    ことを特徴とする壁面パネル。
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