JP4684944B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、クランク角センサにおける圧縮トップ位置のずれを筒内圧センサを用いて検出する技術に関する。
内燃機関の制御において、クランク角センサの出力は、制御タイミングの基準となるものである。例えば正確な失火検知や着火遅れ検出などを行うためには、クランク角センサの出力が正確であることが望まれる。しかし、このクランク角センサの出力は経年劣化等により狂いが生じることがあり、狂いが生じた場合は上記のような検出を精度よく行うことができない。
クランク角センサの出力を補正する技術が特許文献1に提案されている。特許文献1には、クランク角位置検出手段と、機関燃焼室内の圧力を検出する圧力センサと、圧力センサの出力から機関モータリング時の最高圧力を判定してそのときのクランク角位置を求める手段と、クランク角位置検出手段によるクランク角位置と圧力センサ出力からクランク角位置を求める手段により求められたクランク角位置との相対的なずれ量を演算する手段とを備えた内燃機関のクランク角位置検出補正装置が記載されている。
特開昭60-114734号
上記の従来技術では、圧力センサの出力から燃料カット運転中(モータリング時)の最高圧力を判定して、そのときのクランク角位置から相対的なずれ量を演算している。しかしながら、燃料カット運転中の筒内圧は比較的小さくて正確な値を得ることが困難であり、上記従来技術では、圧力センサへ混入されるノイズ等の影響により、モータリング時の最高圧力時におけるクランク角位置の正確な検出が不可能である。
そこで本発明の課題は、燃料カット中にクランク角センサにおける圧縮トップ位置のずれを精度よく検出することができる技術を提供することにある。
この発明の制御装置は、一形態(請求項1)では、内燃機関の燃焼室に設けられた圧力検出手段と、圧力検出手段の出力をサンプリングするサンプリング回路と、サンプリング回路が生成するサンプル値を平滑化する平滑化手段と、平滑化したサンプル値に基づいて検出される筒内圧力が最大となる時点のクランク角度θPmaxを検出するθPmax検出手段と、燃料カット運転中にθPmax検出手段によって検出されるθPmaxとモータリング圧力における上死点のクランク角度との差分を検出する差分検出手段と、を備えるものである。
この発明によると、燃料カット中にクランク角センサにおける圧縮トップ位置ずれを精度よく検出することができる。
この発明の制御装置は、一形態(請求項2)では、サンプリング回路は、サンプリング開始時点を、差分検出手段により検出される差分に基づいて補正するよう構成されている。この発明によると、クランク角センサの狂いやその他の各種の要因によって発生するクランク角位置のずれを補正することができる。
この発明の制御装置は、一形態(請求項3)では、平滑化手段は、サンプル値を移動平均することによる遅れを補正するよう構成されている。この発明によると、移動平均による遅れに起因したクランク角位置のずれが発生しない。
この発明の制御装置は、一形態(請求項4)では、サンプリング回路は、前記圧力検出手段のサンプリング開始時点を、エンジン回転数に応じた前記圧力検出手段の出力遅延に応じて遅延させるよう構成されている。この発明によると、ローパスフィルタ処理による遅延の影響のない圧力サンプル値を得ることができる。
次に図面を参照して、この発明の実施例を説明する。図1は、この発明の制御装置の全体的構成を示すブロック図である。電子制御ユニット10は、中央演算装置(CPU)を備えたコンピュータである。電子制御ユニットは、コンピュータ・プログラムを格納する読取専用メモリ(ROM)およびプロセサに作業領域を提供し、データおよびプログラムを一時記憶するランダムアクセス・メモリ(RAM)を備えている。入出力インタフェイス11は、エンジンの各部から検出信号を受け取って、A/D(アナログ・ディジタル)変換を行って次の段階に渡す。また、入出力インタフェイス11は、CPUの演算結果に基づく制御信号をエンジンの各部に送る。図1では、電子制御ユニットをこの発明に関連する機能を示す機能ブロックで示している。
図1において、筒内圧力センサ12は、圧電素子であり、エンジンの各気筒(シリンダ)の点火プラグ付近に設けられている。圧力センサ12は、気筒内の圧力に応じた電荷信号を出力する。この信号をチャージアンプ31により電圧信号に変換して出力し、ローパスフィルタ33を介して入出力インタフェイス11に出力する。入出力インタフェイス11は、圧力センサ12からの信号をサンプリング部13に送る。また、入出力インタフェイス11は、クランク角センサ18の出力もサンプリング部13に送る。
まず図面2を参照して、筒内圧力センサ12の特性変化を相殺するための補正について説明する。この補正処理は、特に本発明の要部に関連するものではない。ここでは、補正量を通常運転時に決定するものとして説明する。
図2は、通常運転時におけるクランク角度-180度から180度の領域における気筒の燃焼室の圧力を示しており、およそクランク角度-180度から0度の範囲が圧縮行程であり、0度から180度までが膨張(燃焼)行程である。曲線1は、エンジンの1つの気筒のモータリング圧力(燃焼がない時の圧力)の推移を示し、曲線3は、同じ気筒において正常な燃焼が行われたときの筒内圧力の推移を示す。クランク角0度が上死点であり、モータリング圧力は上死点でピークとなり、燃焼時の筒内圧力(曲線3)は、上死点手前で点火後、着火を経て上死点を少し過ぎた時点でピークとなる。
まず、圧縮行程において上死点に達する前の期間、たとえば図2に”a”で示す期間において、筒内圧力検出手段(図1の筒内圧力センサ12)の検出出力を補正する補正式のパラメータを同定する。黒色のドット5は、筒内圧力センサ12による検出出力を示す。筒内圧力センサ12は、エンジンの燃焼室という過酷な環境に置かれており、温度の影響、経年変化などによって特性が変化する。そこで、筒内圧力センサ12の検出出力がほぼモータリング圧力の曲線1上にくるよう、検出出力を補正する。こうして補正された検出出力を白色のドット7で示す。
検出出力の補正は、筒内圧力センサの検出出力PD(θ)に、補正式 PS = PD(θ)k1 + C1 を適用することによって行われる。k1 は補正係数であり、C1 は定数である。この補正式の2つのパラメータk1およびC1は、圧縮行程の、たとえば図2に”a”で示す期間において、モータリング圧力の推定値PMと、筒内圧力センサの検出出力を上述の補正式によって補正した値PSとの差(PM - PS)の二乗が最小になるよう、最小二乗法により演算して算出される。
センサ出力補正部17は、上述の補正式 PS = PD(θ)k1 + C1 に従って、センサ出力PD(θ)を補正する。センサ出力補正部17は、補正されたセンサ出力値PSをθPmax算出部41に渡す。
一方において、燃焼室容積計算部19は、クランク角θに応じた気筒の燃焼室の容積Vcを次の数式により計算する。
Figure 0004684944
上の式で、mは、図3の関係から計算される、ピストン8の上死点からの変位を示す。rをクランク半径、l(エル)をコンロッド長とすると、λ=l/r である。Vdeadは、ピストンが上死点にあるときの燃焼室の容積、Apstnは、ピストンの断面積である。
一般に燃焼室の状態方程式は、次の(3)式で表されることが知られている。
Figure 0004684944
(3)式で、Gは、例えばエアフローメータ、またはエンジン回転数および吸気圧に基づいて得られる吸入空気量、Rは気体定数、Tは、例えば吸気温度センサ、またはエンジン水温などの運転状態に基づいて得られる吸気温度である。kは補正係数、Cは定数である。
ここでは、燃焼室の気体状態方程式に基づくモータリング圧力推定値として、たとえばセンサ取り付け部の温度変化等の影響を受けない水晶圧電式の圧力センサを用いて燃焼室の圧力を実測し、この実測値を(3)式と対応させることにより算出されたkの値k0およびCの値C0を求め、これを(3)式に代入して得られる次の(4)式を用いてモータリング圧力を推定する。
Figure 0004684944
モータリング圧力推定部20は、基本モータリング圧力計算部21およびモータリング圧力補正部22から構成される。基本モータリング圧力計算部21が(3)式の中の基本項目である基本モータリング圧力GRT/Vを計算する。モータリング圧力補正部22は、上述のようにして予め求められているパラメータk0およびC0を用いて、基本モータリング圧力を補正する。このパラメータk0およびC0は、吸気管圧力またはエンジン回転数などエンジンの負荷状態を表すパラメータに従って参照することができるテーブルとして用意されている。
なお、モータリング圧力推定部20は、代替的に、基本モータリング圧力計算部21のみで構成する形式でもよい。この場合、モータリング圧力PMは、基本モータリング圧力計算部21が算出した基本モータリング圧力GRT/Vとなる。
パラメータ同定部23は、圧縮行程においてモータリング圧力推定部20が算出するモータリング圧力推定値PMとセンサ出力補正部17が出力する筒内圧力センサ12に基づく筒内圧力PSとの誤差(PM-PS)が最小になるよう、最小二乗法によりセンサ出力を補正する補正式のパラメータk1およびC1を同定する。センサ出力検出部15は、たとえば10kHz分の1の周期で圧力センサの出力をサンプリングし、クランク角度に同期したタイミングでサンプル値の平均値をセンサ出力値PD(θ)として、パラメータ同定部23に渡す。パラメータ同定部23は、気筒の圧縮行程において補正式のパラメータを同定する演算を実行する。モータリング圧力補正部から得られるクランク角度に応じたモータリング圧力推定値PM(θ)と、同じクランク角度におけるセンサ出力値PD(θ)に補正式PS = PD(θ)k1 + C1 を適用した値PSとの差の二乗、すなわち(PM(θ) - PD(θ)k1 - C12 が最小になる k1 および C1を既知の最小二乗法により求める。
PMの離散値をy(i)で表し、筒内圧力センサから得られる筒内圧力PDのサンプル値(離散値)をx(i)で表すと、P’T=[p’(0),p’(1), …,p’(n)] 、PT=[p(0), p(1), …,p(n)]、X(i)T=[x(0), x(1), …,x(n)]と表される。誤差(P’-P)の離散値の二乗の和は、次の式(5)で表される。サンプル値は、10kHz分の1の周期でとられ、iの値は、たとえば100までの値であり、たとえば10としてもよい。
Figure 0004684944
このFの値を最小にするkおよびCを求めるには、F(k,C)のkおよびCに関する偏微分が0となるkおよびCを求めればよい。これを数式で表すと、次のようになる。
Figure 0004684944
式(6)および(7)の右辺を整理すると、次のようになる。
Figure 0004684944
これを行列で表現すると、次のようになる。
Figure 0004684944
この式を逆行列を使って変形すると、次のようになる。
Figure 0004684944
ここで、右辺の逆行列は、次の式で表される。
Figure 0004684944
補正部17は、こうして同定されたパラメータを用いてセンサ出力PD(θ)を補正する。補正された所定クランク角ごとのセンサ出力PS(θ)がθPmax算出部41に渡される。このように補正することによって、θPmax算出部41に入力される際には、筒内圧力センサ12の特性変化が相殺される。以上が筒内圧力センサ12の特性変化を相殺するための補正についての説明である。
次に、本発明の概要について図1を参照しながら説明する。図1において、サンプリング部13は、入出力インタフェイス11から渡される信号を所定の周期、たとえば10kHz分の1の周期でサンプリングする。サンプリング部13は、ローパスフィルタ33のフィルタ処理による筒内圧力センサ12のセンシング遅れ分だけサンプリング開始タイミングを遅らせてセンシング遅れを補正する(第1の補正処理)。
また、サンプリング部13は、燃料カット運転時以外の時には、上記第1の補正処理に加え、後述する燃料カット運転時に検出した圧縮トップ位置ずれの分をさらに補正している(第2の補正処理)。この燃料カット運転時の圧縮トップ位置ずれを、燃料カット運転時に検出できるように、サンプリング部13は、第1の補正処理を加えた圧力センサのサンプル値をセンサ出力検出部15とセンサ出力補正部17とを介してθPmax算出部41に生成したサンプル値を送っている。
θPmax算出部41は、燃料カット運転時に筒内圧力センサ12に混入されるノイズに対してより精度よく圧力を検出するために、筒内圧力センサ12の出力、すなわちサンプリング部13から出力されるサンプル値の平滑化(移動平均処理)を行ってから最高圧力クランク角位置の検出を行なう。このとき、併せてクランク角位置に対して平滑化処理による遅れ角度の補正(第3の補正処理)行い、検出した最高圧力クランク角位置をトップ位置ずれ算出部43に送る。
トップ位置ずれ算出部43は、燃料カット運転時に、平滑化処理後の圧力サンプル値から求められた最高圧力クランク角位置と、所定の上死点位置(圧縮トップ位置のクランク角位置、例えば360度)との「ずれ」を算出する。また、算出した圧縮トップ位置のずれを、サンプリング部13に送る。
次に、本発明の処理の詳細について図5、図6のフローチャートに沿って説明する。図5は、クランク角位置の補正処理を示すフローチャートであり、図6は、圧縮トップ位置を検出する処理を示すフローチャートである。
まず、サンプリング部13は、ローパスフィルタ処理によるセンシング遅れについての補正(第1の補正処理)を行うために、エンジン回転数を受け取り、内蔵する図4に示すテーブルからエンジン回転数kに対応する筒内圧力センサ12のサンプリング取得開始ポイントの吸気トップからのオフセット角度Δk1を取得する(図7参照)。図4に示すテーブルには、エンジン回転数kと、オフセット角度k1との対応関係が予め記憶されており、オフセット角度Δk1には、エンジン回転数に対応したローパスフィルタ処理によるセンシング遅れが含まれている。
図7は燃料カット運転の時におけるローパスフィルタ処理による筒内圧力センサ12のセンシング遅れ角度がない場合の理想的なモデル波形(モータリング圧力の波形)を示す曲線Mと、燃料カット運転時における前述のセンシング遅れがある場合の筒内圧力センサ12の実際の検出出力を示す曲線Cを示している。
サンプリング部13は、エンジン回転数に対応するローパスフィルタ処理によるセンシング遅れが含まれるオフセット角度Δk1に対応する時点T2をサンプリング開始時点として特定し(S101)、ローパスフィルタ33を経由した筒内圧力センサ12の出力のサンプリングを開始する。オフセット角度Δk1には、エンジン回転数に対応するローパスフィルタ処理によるセンシング遅れについての補正(第1の補正処理)が行われることになる。
さらにサンプリング部13は、モータリング圧力推定部20からモータリング圧力(モデル波形)の算出開始ポイントT1の吸気トップからのオフセット角度Δk2を受け取る。このモデル波形についてのオフセット角度Δk2と、先のオフセット角度Δk1との差分をモデル波形の算出開始ポイントT1からのオフセット量Aとして算出している(S103)。
また、クランク角センサ18の狂いやその他の各種要因によって、モデル波形の曲線Mと実際の検出出力の曲線Cとの間にずれが生じており、そのためさらに以下の処理を行なっている。
サンプリング部13は、燃料カット運転中であるか否かを判断し(S105)、燃料カット運転中であるならば(S105:Yes)、前述した第1の補正処理を行ったサンプリング出力をセンサ出力検出部15とセンサ出力補正部17とを介してθPmax算出部41に送る。
θPmax算出部41は、受け取った第1の補正処理後のサンプリング出力を平滑化処理した後、筒内圧力最大時のクランク角位置を図6に示すサブフローに従って算出する(S107)。まず、θPmax算出部41は、移動平均を算出する(S121)。具体的には、受け取った検出出力のサンプル値P1を平滑化をするために、受け取った検出出力のサンプル値P1に次式(11)を適用して移動平均後のサンプル値P2を算出する。
Figure 0004684944
上記のように移動平均を算出することによって、図8に示すように移動平均前のサンプリング出力を示す曲線Fは平滑化され、曲線Aのように平滑化される。さらに移動平均後のサンプリング出力に基づいて筒内圧力最大のときのクランク角位置である圧縮トップ位置Aθを検出する。この圧縮トップ位置Aθの検出を複数サイクルにわたって実行する(S123)。
さらに、この複数サイクルについての圧縮トップ位置を平均して得られるクランク角位置を移動平均による圧縮トップ位置Hθとして特定する(S125)。
また、図8の下図は、移動平均前のサンプリング出力に基づく圧縮トップ位置の検出頻度分布と、移動平均前のサンプリング出力に基づく圧縮トップ位置の検出頻度分布を示すものである。移動平均を取ることにより、圧縮トップ位置の検出値のばらつき低減効果を得ることができるが、その反面所定の検出遅れ角度(ずれ量)Dが発生する。
そこで、θPmax算出部41は、特定した圧縮トップ位置Hθと移動平均によるずれ量Dとを次式(12)に適用することにより遅れ分を補正(第3の補正処理)して、正しい圧縮トップ位置θPmaxを算出する(S129)。算出した圧縮トップ位置θPmaxはトップ位置ずれ算出部43に送られる。
Figure 0004684944
以上のように圧縮トップ位置θPmaxが算出されると、図5に戻って、トップ位置ずれ算出部43は、受け取った圧縮トップ位置θPmaxとモータリング圧力における上死点のときの所定のクランク角位置θPMmax(たとえば360度)とを次式(13)に適用することによって気筒毎の圧縮トップ位置のずれ量δθを算出する(S111)。
Figure 0004684944
圧縮トップ位置のずれ量δθの算出は、全気筒について算出される。燃料カット運転時は燃焼行程がないので、正確な検出ができていれば圧縮トップ位置(上死点)のクランク角位置はモータリング圧力のものと一致するはずである。したがって、モータリング圧力が上死点となるときのクランク角位置との差がトップ位置のずれ量δθとして算出される。
さらに、トップ位置ずれ算出部43は、算出した各気筒の圧縮トップ位置のずれ量δθを用いて全気筒についての平均の圧縮トップ位置のずれ量Δθを算出する(S113)。全気筒についての平均の圧縮トップ位置のずれ量Δθは、例えば、算出した各気筒ごとの圧縮トップ位置のずれ量について最大値と最小値を除いてから平均をとることによって算出することができる。算出した圧縮トップ位置のずれ量Δθは、サンプリング部13に送られる。
一方、図5のS105に戻って、サンプリング部13において、燃料カット運転中でないと判断されると(S105:NO)、上記の燃料カット時に算出したオフセット量の補正量Δθ(=B)とオフセット量A(=Δk1−Δk2)とを次式(14)に適用することにより最終的なオフセット量C(C=T3―T1)を算出する。
Figure 0004684944
したがって燃料カット運転中でない場合は、サンプリング部13は、吸気トップからΔk2+Cの時点T3、あるいはモデル波形のサンプリング開始点T1からオフセット量Cだけオフセットしたクランク角位置T3をサンプリング開始時点として、ローパスフィルタを経由した筒内圧力センサ12の出力のサンプリングを開始する。このようにサンプリング開始点をずらすことによって、それ以降のサンプリング時点もずらすことになる。
以上にこの発明を具体的な実施例について説明したが、この発明はこのような実施例に限定されるものでなく、また、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンのいずれに対しても使用することができる。
この発明の実施形態の機能ブロック図。 モータリング圧力曲線および点火を生じたときの圧力曲線を表す図。 ピストン位置を計算するための概念図。 回転数とサンプリング開始点のクランク角との設定値を示す図。 正確なオフセット角を設定する処理を示すフローチャート。 トップ位置クランク角の算出方法を示すフローチャート。 燃料カット運転時におけるトップ位置ずれについて説明する図。 移動平均後のトップ位置検出を説明する図。
符号の説明
10 電子制御ユニット(ECU)
12 筒内圧力センサ
15 センサ出力検出部
19 燃焼室(シリンダ)容積計算部
20 モータリング圧力推定部
41 θPmax算出部
43 トップ位置ずれ算出部

Claims (3)

  1. 内燃機関を制御するための制御装置であって、
    前記内燃機関の燃焼室に設けられた圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段の出力をサンプリングするサンプリング回路と、
    前記サンプリング回路が生成するサンプル値を移動平均した値に対して該移動平均による遅れを補正して平滑化したサンプル値を算出する平滑化手段と、
    前記平滑化したサンプル値に基づいて検出される前記筒内圧力が最大となる時点のクランク角度θPmaxを検出するθPmax検出手段と、
    燃料カット運転中に前記θPmax検出手段によって検出される前記θPmaxとモータリング圧力における上死点のクランク角度との差分を検出する差分検出手段と、
    を備える、制御装置。
  2. 前記サンプリング回路は、サンプリング開始時点を、前記差分検出手段により検出される差分に基づいて補正する、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記サンプリング回路は、前記圧力検出手段のサンプリング開始時点を、エンジン回転数に応じた前記圧力検出手段の出力遅延に応じて遅延させる、請求項1又は2に記載の制御装置。
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