JP2007303407A - 排気ガス再循環装置の異常判定装置 - Google Patents

排気ガス再循環装置の異常判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の運転状態によらず排気ガス再循環(EGR)の異常判定を精度良く実行することのできる装置を提供することである。
【解決手段】この発明の提供する排気ガス再循環(EGR)装置の異常判定装置は、内燃機関の各気筒の筒内圧を検出する手段と、内燃機関のクランク角度を検出する手段と、クランク角度に基づいて気筒の容積を算出する手段と、気筒の容積を含む演算式により、内燃機関のモータリング圧力を推定する手段と、内燃機関の圧縮行程において、筒内圧と前記モータリング圧力との偏差を最小にするように、筒内圧を補正するための補正パラメータを同定する手段と、排気ガス再循環装置が実行された状態で同定された補正パラメータと、排気ガス再循環装置が実行されていない状態で同定された補正パラメータとを比較することにより、排気ガス再循環装置の異常を判定する手段と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガスの一部を吸気系に還流させる排気ガス再循環装置の異常を判定する装置に関する。
筒内圧に基づいて排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation:EGR)装置の異常を検出する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、排気還流の実行有無に基づいて筒内圧が変化することに着目し、EGR装置の実行時および停止時の筒内圧の偏差を算出し、この偏差を判定値と比較することによってEGRの異常を判別する。
特開平9−25851号
しかしながら、筒内圧は機関負荷などの運転条件に応じて変化するため、異常判別に用いる判定値を運転状態の変化に応じて変更する必要がある。また、判定値の設定に不具合があった場合には、異常の誤判定が生じる可能性がある。
本発明の目的は、内燃機関の運転状態によらずEGRの異常判定を精度良く実行することのできる装置を提供することである。
この発明の提供する排気ガス再循環(EGR)装置の異常判定装置は、内燃機関の各気筒の筒内圧を検出する手段と、内燃機関のクランク角度を検出する手段と、クランク角度に基づいて気筒の容積を算出する手段と、気筒の容積を含む演算式により、内燃機関のモータリング圧力を推定する手段と、内燃機関の圧縮行程において、筒内圧と前記モータリング圧力との偏差を最小にするように、筒内圧を補正するための補正パラメータを同定する手段と、排気ガス再循環装置が実行された状態で同定された補正パラメータと、排気ガス再循環装置が実行されていない状態で同定された補正パラメータとを比較することにより、排気ガス再循環装置の異常を判定する手段と、を有する。
この発明により、モータリング圧力はエンジン回転数や吸入空気量の変動も考慮して推定されており、モータリング圧力に基づいて同定される補正パラメータは運転状態による影響が小さいため、内燃機関の運転状態によらずEGRの異常判定が精度良く実行されることが可能となる。
次に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(以下「エンジン」という)およびその制御装置の構成を示す概略図である。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)17は、車両各部から送られてくるデータを受け入れる入力インタフェース17a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU17b、読取り専用メモリ(ROM)および一時記憶用のランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ17c、および車両の各部に制御信号を送る出力インタフェース17dを備えるコンピュータである。メモリ17cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。
本発明に従うEGR装置27の異常判定処理のためのプログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、メモリ17cのROMに格納されている。このROMは、EEPROMのような書替え可能なROMであっても良い。RAMには、CPU17bによる演算の作業領域が設けられ、車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号が一時的に記憶される。
ECU17に向けて送られたセンサ出力等の各種信号は入力インタフェース17aに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU17bは、変換されたデジタル信号を、メモリ17cに格納されているプログラムに従って処理し、車両の各部へ送るための制御信号を作り出す。出力インタフェース17dは、これらの制御信号を、EGRバルブ27aまたはその他不図示の各部位へと送る。
筒内圧力センサ25が、エンジン11の各気筒(シリンダ)の点火プラグ付近に設けられている。圧力センサ25は、圧電素子であり、気筒内の圧力に応じた電荷信号をECU17に出力する。
クランク角センサ29が、エンジン11に設けられている。クランク角センサ29は、クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号をECU17に出力する。CRK信号は、所定のクランク角(たとえば、30度)で出力されるパルス信号である。ECU17は、CRK信号に応じ、エンジン11の回転数NEを算出する。
水温センサ31が、エンジン11に取り付けられている。水温センサ31は、エンジンの冷却水の温度TW検出し、その信号をECU17に出力する。
排気ガス再循環(EGR)装置27が、吸気管13および排気管15の間に設置されている。EGR装置27は、吸気管13および排気管15を連通するEGR通路27bを介して、排気ガスを再び吸気管13に導入して吸入空気と混合させる。EGR装置27は、排気ガスの一部を吸気に混ぜることにより、燃焼温度を低下させ、窒素酸化物NOxを低減することができる。
EGR装置27は、EGR通路27bに設けられたEGRバルブ27aの開度を調整することにより、再循環させる排気ガスの量を制御する。EGRバルブ27aは、ECU17から送られる制御指令に応じてバルブの開度を調整する。
なお、本実施形態におけるEGR装置27は、吸気管13内のインテークマニホールドより下流側でEGR通路27bが排気管15から気筒別に連通され、排気ガスの還流量が気筒ごとに制御できる「ポーテッドEGR装置」である。
温度センサ21および圧力センサ23が、吸気管13内に設置されており、それぞれ吸気温Taおよび吸気圧Pbを示す電気信号をECU17に出力する。また、吸気管13内には、エアフローメータ19が設置されており、吸入空気量を示す電気信号をECU17に出力する。
図2は、本実施形態によるEGR装置27の異常を判定する装置の全体的構成を示すブロック図である。図2では、ECU17をこの発明に関連する機能ブロックで示している。
まず図3を参照して、本実施形態でEGR装置27の異常判定処理の前段階で行われる筒内圧センサ25の出力補正処理について説明する。図3は、クランク角度-180度から180度の領域における気筒の燃焼室の圧力を示しており、およそクランク角度-180度から0度の範囲が圧縮行程であり、0度から180度までが膨張(燃焼)行程である。曲線1は、エンジンの1つの気筒のモータリング圧力(失火時の圧力)の推移を示し、曲線3は、同じ気筒において正常な燃焼が行われたときの筒内圧力の推移を示す。クランク角0度が上死点であり、モータリング圧力は上死点でピークとなり、燃焼時の筒内圧力(曲線3)は、上死点を過ぎた時点付近でピークとなる。
この実施形態では、圧縮行程において上死点に達する前の期間、たとえば図2に”a”で示す期間において、圧力検出手段(図1の筒内圧力センサ25)の検出出力を補正する補正式のパラメータを同定する。黒色のドット5は、筒内圧力センサ25による検出出力を示す。筒内圧力センサ25は、エンジンの燃焼室という過酷な環境に置かれており、温度の影響、経年変化などによって特性が変化する。この実施形態では、筒内圧力センサ25の検出出力がほぼモータリング圧力の曲線1上にくるよう、検出出力を補正する。こうして補正された検出出力を白色のドット7で示す。
検出出力の補正は、筒内圧力センサの検出出力PD(θ)に、補正式 PS = PD(θ)K1 + C1 を適用することによって行われる。K1 は補正係数であり、C1 は定数である。θはクランク角度である。この補正式の2つのパラメータK1およびC1は、圧縮行程の、たとえば図2に”a”で示す期間において、モータリング圧力の推定値PMと、筒内圧力センサの検出出力を上述の補正式によって補正した値PSとの差(PM−PS)の二乗が最小になるよう、最小二乗法により演算して算出される。
再び図2を参照すると、筒内圧力センサ25は、圧電素子であり、エンジンの各気筒(シリンダ)の点火プラグ付近に設けられている。筒内圧力センサ25は、気筒内の圧力に応じた電荷信号を出力する。この信号をチャージアンプ55により電圧信号に変換して出力し、ローパスフィルタ56を介して入力インタフェース17aに出力する。入力インタフェース17aは、筒内圧力センサ25からの信号をサンプリング部43に送る。サンプリング部43は、この信号を所定の周期、たとえば10kHz分の1の周期でサンプリングし、サンプル値をセンサ出力検出部45に渡す。
センサ出力補正部47は、上述の補正式 PS = PD(θ)K1 + C1 に従って、センサ出力PD(θ)を補正する。センサ出力補正部47は、所定のクランク角度間隔で補正されたセンサ出力値PSを算出する。
一方において、燃焼室容積計算部49は、クランク角θに応じた気筒の燃焼室の容積Vcを次の数式により計算する。
Figure 2007303407
上の式で、mは、図4の関係から計算される、ピストン8の上死点からの変位を示す。rをクランク半径、l(エル)をコンロッド長とすると、λ=l/r である。Vdeadは、ピストンが上死点にあるときの燃焼室の容積、Apstnは、ピストンの断面積である。
一般に燃焼室の状態方程式は、次の(3)式で表されることが知られている。
Figure 2007303407
(3)式で、Gは、例えばエアフローメータ、またはエンジン回転数NEおよび吸気圧Pbに基づいて得られる吸入空気量、Rは気体定数、Tは、例えば吸気温度センサ、またはエンジン水温などの運転状態に基づいて得られる吸気温度である。kは補正係数、Cは定数である。
本実施形態では、予めセンサ取り付け部の温度変化等の影響を受けない水晶圧電式の圧力センサを用いて燃焼室の圧力を実測し、この実測値を(3)式と対応させることによりkの値k0およびCの値C0を求めておく。これを(3)式に代入して得られる次の(4)式を用いてモータリング圧力を推定する。
Figure 2007303407
モータリング圧力推定部50は、基本モータリング圧力計算部51およびモータリング圧力補正部52から構成される。基本モータリング圧力計算部51が(3)式の中の基本項目である基本モータリング圧力GRT/Vを計算する。モータリング圧力補正部52は、上述のようにして予め求められているパラメータk0およびC0を用いて、基本モータリング圧力を補正する。このパラメータk0およびC0は、吸気管圧力またはエンジン回転数などエンジンの負荷状態を表すパラメータに従って参照することができるテーブルとして用意されている。
なお、モータリング圧力推定部50は、代替的に、基本モータリング圧力計算部51のみで構成する形式でも良い。この場合、モータリング圧力PMは、基本モータリング圧力計算部51が算出した基本モータリング圧力GRT/Vである。
パラメータ同定部53は、圧縮行程においてモータリング圧力推定部50が算出するモータリング圧力推定値PMとセンサ出力補正部47が出力する筒内圧力センサ25に基づく筒内圧力PSとの誤差(PM−PS)が最小になるよう、最小二乗法によりセンサ出力を補正する補正式のパラメータk1およびC1を同定する。センサ出力検出部45は、たとえば10kHz分の1の周期で圧力センサの出力をサンプリングし、クランク角度に同期したタイミングでサンプル値の平均値をセンサ出力値PD(θ)として、パラメータ同定部53に渡す。パラメータ同定部53は、気筒の圧縮行程において補正式のパラメータを同定する演算を実行する。モータリング圧力補正部52から得られるクランク角度に応じたモータリング圧力推定値PM(θ)と、同じクランク角度におけるセンサ出力値PD(θ)に補正式PS = PD(θ)k1 + C1 を適用した値PSとの差の二乗、すなわち(PM(θ) - PD(θ)k1 - C12 が最小になる k1 および C1を既知の最小二乗法により求める。
PMの離散値をy(i)で表し、筒内圧力センサから得られる筒内圧力PDのサンプル値(離散値)をx(i)で表すと、X(i)T=[x(0), x(1), …,x(n)]、Y(i)T=[y(0), y(1), …,y(n)]と表される。誤差の離散値の二乗の和は、次の式(5)で表される。サンプル値は、10kHz分の1の周期でとられ、iの値は、たとえば100までとする。
Figure 2007303407
このFの値を最小にするkおよびCを求めるには、F(k,C)のkおよびCに関する偏微分が0となるkおよびCを求めればよい。これを数式で表すと、次のようになる。
Figure 2007303407
式(6)および(7)の右辺を整理すると、次のようになる。
Figure 2007303407
これを行列で表現すると、次のようになる。
Figure 2007303407
この式を逆行列を使って変形すると、次のようになる。
Figure 2007303407
ここで、右辺の逆行列は、次の式で表される。
Figure 2007303407
センサ出力補正部47は、こうして同定されたパラメータを用いて燃焼行程においてセンサ出力PD(θ)を補正する。センサ出力補正部47は、補正された所定のクランク角ごとに、補正されたセンサ出力PS(θ)を算出する。
EGR異常判定部58は、パラメータ同定部53で導出された筒内圧センサ25の出力補正用の補正係数K1に基づいてEGR装置27の異常を判定する。本実施形態では、気筒ごとに導出される補正係数K1を異常判定処理に利用するので、排気ガス還流量を気筒ごとに制御するポーテッドEGR装置において、気筒別にEGR装置の異常を判別することができる。以下、図5および図6を参照して、EGR異常判定部58における処理について説明する。
まず図5を参照して、本実施形態によるEGR装置27の異常検知処理の原理について説明する。図5は、任意の一気筒におけるEGR装置27の動作による補正係数K1を示す図である。グラフの横軸はクランク角度であり、主に圧縮行程中のパラメータ同定区間a(図3を参照)を表している。グラフの縦軸は筒内圧力である。
図5の曲線5aは、EGRバルブ27aを開弁して排気ガスを吸気系へ還流しているとき(以下「EGRオン状態」という)の筒内圧センサ25の出力PDを示す。図5の曲線5bは、EGRバルブ27aを閉弁してEGR装置27を停止させているとき(以下「EGRオフ状態」という)の筒内圧センサ25の出力PDを示す。EGRオン状態では、EGR装置27による排気ガスの還流量分だけ気筒への吸入空気量が増加するので、圧縮行程における筒内圧力は、EGRオフ状態に比べて増大している。
図5の曲線1は、モータリング圧力PMを示す。モータリング圧力は、上述のとおり、モータリング圧力推定部50において、式(4)を用いて算出される。ここで、式(4)の変数G(吸入空気量)に注目すると、本実施形態では、吸入空気量Gは、まずエアフローメータ19の計測値に基づいて基本吸入空気量G(AFM)を求め、エンジン回転数NEおよび吸気圧Pbに基づいてこの基本吸入空気量G(AFM)を補正することによって算出される。エアフローメータ19は、吸気管13内のEGR通路27bより上流側に設置されているので、G(AFM)の値はEGR装置27の動作に依存せず同一である。したがって、式(4)で用いる吸入空気量Gの値は、EGRオン状態およびEGRオフ状態に関係なく同一となる。また、式(4)の他の変数は、EGR装置27の動作による影響を受けない。つまり、EGRオン状態およびEGRオフ状態において、筒内圧センサ25の出力補正に利用されるモータリング圧力PMは図5の曲線1のように共通である。
本実施形態では、筒内圧センサ25の出力PD(図5の曲線5a、5b)は、同定区間aにおいて、モータリング圧力PM(図5の曲線1)に一致するように補正係数K1が導出される。図5に示すように、同定区間aにおいては、EGRオン状態の筒内圧5aがEGRオフ状態のもの5bより高いので、EGRオン状態において導出される補正係数K1は、EGRオフ状態のものよりも小さい値となる。
本実施形態では、EGRオン状態およびEGRオフ状態でそれぞれ導出された補正係数K1を比較することにより、EGR装置27の異常を気筒ごとに判定する。
図6は、EGR異常判定部58で実施される、EGR装置27の異常判定処理のフローチャートである。
まず、所定の判定許可条件が成立しているかどうかが確認される(S101)。本実施形態では、エンジン回転数NEなどに基づきエンジンが暖機状態であるかが確認され、エンジンが暖機状態のときに判定許可条件が成立する。判定許可条件が成立するときにはステップS103に進み、EGR異常判定処理が開始される。判定許可条件が成立しないときには処理を終了する。
以降の処理ステップは気筒ごとに行われる。
EGRオン状態のとき(S103のYES)、EGR還流率が所定値以上(S105のYES)の状態が所定時間経過すると(S107のYES)、パラメータ同定部53で導出された補正係数K1がなまし計算(平滑化)され、算出された値がEGRオン状態の判定パラメータK1_onとして設定される(S109)。なまし計算は、たとえば式(11)に従い行われる。
K1_on=C×K1+ (1−C)×K1_on (前回値) (11)
ここで、Cはなまし係数である。
EGRオフ状態のとき(S103のNO)、この状態が所定時間経過すると(S111のYES)、パラメータ同定部53で導出された補正係数K1がなまし計算(平滑化)され、算出された値がEGRオフ状態の判定パラメータK1_offとして設定される(S113)。なまし計算は、たとえば式(12)に従い行われる。
K1_off=C×K1+ (1−C)×K1_off (前回値) (12)
ここで、Cはなまし係数である。
このように、ステップS109において、EGRオン状態の判定パラメータK1_onが更新されたか、または、ステップS113において、EGRオフ状態の判定パラメータK1_offが更新されると、ステップS117以降の処理に進む。それ以外の場合は処理を終了する。
続いて、EGRオン状態の判定パラメータK1_onと、EGRオフ状態の判定パラメータK1_offとの比をとって、この比(K1_on/K1_off)がEGR異常判定処理の判定値(=K1_on/K1_off)として設定される(S117)。
判定値が所定のしきい値より大きいとき(S119のYES)、EGRオン状態およびEGRオフ状態における補正係数K1に有意差がないので、当該気筒のEGR装置27に異常があると判定される(S121)。判定値が所定のしきい値以下のとき(S119のNO)、EGRオン状態およびEGRオフ状態における補正係数K1に有意差があるので、当該気筒のEGR装置27は正常であると判定される(S123)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。本発明は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンのいずれに対しても使用することができる。
上述の実施形態では、排気ガスが気筒別に還流されるポーテッドEGR装置において気筒ごとに異常の判別を行ったが、本発明によるEGR装置の異常判別手法は、吸気管のインテークマニホールドより上流側に連通される従来のEGR装置にも適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る内燃機関およびその制御装置の構成を示す概略図である。 本実施形態によるEGR装置の異常判定装置の全体的構成を示すブロック図である。 モータリング圧力曲線および燃焼時の筒内圧センサ出力の補正値の曲線を示す図である。 ピストン位置を計算するための概念図である。 EGRオン状態およびEGRオフ状態における補正係数K1を示す図である。 EGR装置の異常判定処理のフローチャートである。
符号の説明
17 電子制御ユニット(ECU)
25 筒内圧センサ
27 排気ガス再循環(EGR)装置
29 クランク角センサ
49 燃焼室容積計算部
50 モータリング圧力推定部
53 パラメータ同定部
58 EGR異常判定部

Claims (1)

  1. 排気ガスの一部を吸気系に還流させる排気ガス再循環装置の異常判定装置であって、
    内燃機関の各気筒の筒内圧を検出する手段と、
    前記内燃機関のクランク角度を検出する手段と、
    前記クランク角度に基づいて気筒の容積を算出する手段と、
    前記気筒の容積を含む演算式により、前記内燃機関のモータリング圧力を推定する手段と、
    前記内燃機関の圧縮行程において、前記筒内圧と前記モータリング圧力との偏差を最小にするように、前記筒内圧を補正するための補正パラメータを同定する手段と、
    前記排気ガス再循環装置が実行された状態で同定された前記補正パラメータと、前記排気ガス再循環装置が実行されていない状態で同定された前記補正パラメータとを比較することにより、前記排気ガス再循環装置の異常を判定する手段と、
    を有する排気ガス再循環装置の異常判定装置。



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