JP4684175B2 - カード読取装置および該カード読取装置を利用したゲームプレイ装置 - Google Patents

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本発明は、2次元コードなどを合成することができるカードコードを読み取る読取装置および該カード読取装置を利用したゲームプレイ装置に関する。
一般的なコンピュータゲームと連動するカードゲームでは、カードに印刷されている個々のゲームカードの情報を表したバーコードまたは2次元コードは、コードが印刷されているカードを識別するための情報を内蔵しており、そのコードを読取装置が読み取ることにより、読み取ったコードに対応する情報が内部で選択される。選択される情報は読み取ったコードを印刷したカードに対し、1対1に対応するものである。すなわち、1枚のカードで読み取れるコードはそのカード対応に特定されてしまっている。
そこで本件出願人は1枚のカードを裏返して使用することにより、もう一つの情報を表現することができ、さらに複数枚のカードを重ねて装置に読み込ませることにより、さらに他の意味を持った2次元コードなどを生成できる、従来の1枚のカードでは実現し得ないカードを実現できないかを考察した。
上記とほぼ同様な効果を得られる方法として、複数のカードを連続して読み込むか、または複数の読取機器を装置に備えることにより、ある程度は実現可能であると考えられるが、このような方法では手間がかかるだけでなく、装置の規模が大きくなるという欠点がある。
そこで、複数枚のカードを重ねあわせて読み取る装置として遊技カードが提案されている(特許文献1)。
この提案は、各カードの厚み部分に光に反応するインクで複数ビットの2値のデータ群からなるコードが付されたカードを束にして、これらのコードが付されたカード束の端面に光を照射し、照射された光に反応して光る光をイメージセンサにて捕らえて読み取り、予め記憶しているコードパターンと照合して、各カードのコードを読み取るものである。カードには重なったカードと混同しないように、すべてのカードの表面に黒枠で縁取り印刷が施され、カードの端面はカード紙の材質の白を出している。
そのため、カードを複数枚重ねても光学的に読み取る際にはカード端面の材質の色である白とカード表面の黒の縁取りがあるので、重ねたカードの境界に黒線が入り、複数枚のカードが重ね合わされても各カード毎にIDを識別することができるようにしている。
この提案は、複数枚のカードを同時にそのIDを厚み方向に光学的に読取って各カード毎にそれぞれ識別データを得るものであり、多数のカードを重ねたとしても、重ねた状態で読み取って異なる意味の識別データを得るものではない。
特開2004−261603号公報 特願2006−083642号
また、本件出願人は1枚で読み取ったとき、2枚重ねて読み取ったとき、さらに3枚重ねて読み取ったときに、それぞれ異なるデータが得られる情報カードの構造を提案している(特願2006−083642号)が、この提案は1枚目のカード対応のデータに対し、2枚目を重ねると2枚目が持つデータが加わり、さらに3枚目を重ねるとさらに3枚目のデータが加わるものであり、多数枚重ねて1枚のカードの時とは全く異なるデータを作り出すものではない。
本発明の目的は、1枚のカードを表向き,裏向きおよび同種類または異種類のカードを複数枚重ねることにより、それぞれ異なるコードを読み出すことができるとともに、2値の複数ビットから表現できるコードのみだけでなく、多値の複数ビットから表現できるコードも作成しサイズの大きいデータを構成するコードを合成できるカードを用い、1枚または重ねられたカードで作成されるコードを読み取り、コード情報を認識するカード読取装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記カード読取装置を備えたゲームプレイ装置を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、コードを記入するコード記入領域をカード面上に有し、該コード記入領域は光透過部材で構成し、前記光透過部材に付されるコード形成部は黒色と光透過部分のいずれかで形成するか、または予め用意されている複数種類の色の内の1つの色で形成し、読取装置に1枚のカードを表向きに設置したとき、裏向きに設置したとき、および同種類もしくは異種類のカードを複数枚重ねて設置したとき、設置されたカードのコード形成部がそれぞれ異なるコードを形成し、形成したコードをコード記入領域を通過させた光によって読み取らせるコード合成可能なカードと、前記コード合成可能なカードを表向き,裏向き、およびカードを複数枚重ねて装着するカード装着部を有し、装着されたカードのコード記入領域を光学的に読み取る読取部と、前記読取部で読み取ったコードが色で表現されたコードの場合、読み取った色を判定する色判定処理手段と、前記色判定処理手段で判定した色毎に対応のレベル値に変換する色レベル変換手段とを備え、カードから読み取った多値レベルまたは2値で表現されるコードが意味する情報を得ることを特徴とする。
本発明の請求項2は請求項1記載の発明において前記色が付されるコード形成部は、所定の色を透過する色フィルタにより構成され、同種類または異種類のカードを複数枚重ねることにより色フィルタが重なったコード形成部は1枚のカードの時の色とは異なる色を形成することを特徴とする。
本発明の請求項3は請求項1または2記載の発明において前記コードは2次元コードであることを特徴とする。
本発明の請求項4は、請求項1,2または3記載の発明において前記カード読取装置を備え、該ード読取装置から読み込んだカードのコードに基づく情報をゲームに取り入れてゲーム実行を制御するゲーム処理手段を備えたことを特徴とする。
請求項1によれば、カードは1枚を表向き,裏向き、多数枚を重ねることによりそれぞれ異なるコードを得ることができるとともに、予め用意する色の種類が多ければ、それだけの数値レベルを持つこととなり、サイズの大きいデータのコードを作成でき、コードが色で表現され多数のカードを重ねたとき、種々の色になるが、色を判断するときは、例えば赤から青までの周波数領域を所定の間隔で区切り、コード形成部を検出した信号成分の多くが区切った周波数領域のいずれの領域に属するかによって色を判断することができる。
請求項2によれば、カードが1枚のときはコード形成部の色は色フィルタによる色であるが、色フィルタは光が透過するため複数枚重ね合わせた場合には異なる色が形成される。例えば赤を通過させる色フィルタのコード形成部と2枚目のカードを重ねることにより同じコード形成部に緑色を通過させる色フィルタが重なれば黄色となる。各色を多値に対応させておけば2値の場合に比較し、多くのカード情報を得ることができる。
さらに多数のカードを重ねて色フィルタのコード形成部が同じ色または他の色フィルタのコード形成部と重なれば、さらに異なる色となる。しかしカードを所定枚数以上重ねると光が殆ど通過しなくなるため、一定以下の明るさの色は黒色と判断する
以下、図面等を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は本発明にかかるコード合成カードの実施の形態を示す図で、(a)はカード表側を示す図,(b)はカード裏側を示す図,(c)はカードのA−A断面図である。
この例は2次元コードを用いたもので、この他に、バーコードや他の方式のコードを用いることが可能である。
カード1は大きくはタイトル記入領域2,カード図柄記載領域3およびコード印刷領域4より構成されている。タイトル記入領域2には「チュパカブラ」が表記され、カード図柄記載領域3には怪獣の顔が印刷されている。
コード印刷領域4は光透過部材で構成され、このコード印刷領域4に2次元コードが印刷されている。2次元コードを形成するコード形成部すなわちコード印刷素片5は半透明色の色フィルタであり、光を通すことができる。左上には2次元コードの基準マーク7が記入されている。
カード1の裏面の上方にはカード種類記入領域6があり、「生物大王、ライオンキング」が記載され、裏面の下方には上記コード印刷領域4が透過した状態となっている。
したがって、裏から見えるコード印刷領域4の2次元コードは表側から見る2次元コードとは裏返の状態で見えており、基準マーク7を表側の位置になるように回転すると、裏から読み取る2次元コードは表側から読み取る2次元コードとは異なるものとなる。
(c)のA−A断面図に示すように、カードを表向きで載置した場合は、矢印8に示す方向に光が透過し、カードを裏向きで載置した場合は矢印8とは反対方向の矢印9が示す方向に光が透過して読み取ることとなる。
図2は、カードの読み取り状態を説明するための図で、(a)は1枚のカードの2次元コードの読み取り状態を,(b)は他のカードの2次元コードの読み取り状態を、(c)は(a)と(b)のカードを重ねたときの読み取り状態をそれぞれ示している。
(a),(b)および(c)の状態の2次元コードはそれぞれ異なるコードである。
図2において、2次元コードのコード印刷素片を形成する色フィルタは赤は横線,緑は縦線,青色は斜線で、マゼンタは横線+斜線,黄色は横線+縦線,シアンは縦線+斜線でそれぞれ示されている。
(a)のコード例は、赤フィルタ,青フィルタおよび緑フィルタで構成されている。また(b)のコード例は、緑フィルタ,青フィルタで構成されている。(c)のコード例は、(a)と(b)の重ならない色フィルタはそのままの色であり、重なった部分はマゼンタ,黄色またはシアンのフィルタになって、(a)と(b)とは全く異なるコードが形成されている。
図3は、図2のB−B,C−CおよびD−D断面図である。
図2における2次元コードのB−B断面位置は赤フィルタと色フィルタの無い光透過部分で構成されており、B−B断面位置は緑フィルタと青フィルタと色フィルタの無い光透過部分で構成されている。カードを2枚重ねたD−D断面位置は黄色フィルタと緑フィルタと青フィルタと色フィルタの無い光透過部分で構成されている。
このように6色で表現できるコード印刷素片について、各色は図4に示すようにそれぞれ異なるレベル値に対応付けられている。赤はL1 レベル,緑はL2 レベル,青はL3 レベル,マゼンタはL4 レベル,黄色はL5 レベル,シアンはL6 レベルに対応付けられている。このように各色を多値で表現することにより2値表示に比較し、より多くのカード情報を表現できるようにしている。
図5は、本発明によるカード読取装置の詳細を説明するための図である。
カード読取装置30は、メモリ部20,バス28,CPU21,光学読取部23および読取制御部22を備えている。
光学読取部23は図1で説明したコード印刷領域の構成が同じカード27を表向き,裏向き、またはカードを多数枚重ねて置くことができるカード載置部26を有している。
カード載置部26にカード27を表向き,裏向きまたは多数枚重ねて置くと、カード27のコード印刷領域は光学走査部28により全域が走査され、その走査光はカード載置部26の貫通孔25を通り、光検知部29によりカードの各コード印刷素片を通った光が検知される。
光学読取部23にカード27が載置され読み込みを指示する操作がユーザによりなされると、読取制御部22は、光学走査部28を制御して光学走査を開始させ、光検知部29で検知した信号(各コード印刷素片を通った信号)をCPU21に転送する。
CPU21は2次元コード認識部21a,色判定処理部21bおよび色−レベル変換部21cの機能を備えている。CPU21に転送された各印刷素片の信号は、色判定処理部21bに渡され、色判定処理部21bは信号の周波数成分を抽出し、抽出した周波数成分を分析し最も多く分布する周波数領域を特定することにより色を判定する。
例えば、540nmを中心に予め決められた波長域内(例えば540nmの前後30nmの波長範囲)の分布が50パーセント以上に達する場合には黄色と判定する。このようにして例えば6色についてそれぞれ対応する波長範囲を定め、いずれの波長範囲に入るかを判定して色を決定する。
メモリ部20は各色に対するレベル値を表示する色−レベル変換テーブル20aを格納している。色−レベル変換部21cは色−レベル変換テーブル20aと判定した色を比較し、各コード印刷素片の色に対しレベルを対応付ける。2次元コード認識部21aは読み込んだコードの各コード印刷素片の得られた多値レベルよりコードを認識し、2次元コードが意味する情報を得ることができる。
図6は、本発明によるゲームプレイ装置の詳細を説明するためのブロック図である。
カード読取装置30はゲームプレイ装置本体に組み込まれ、カード読取装置30にプレイヤが載置したカードの読取情報(2次元コードを認識した情報)はゲーム処理部32に送られる。ここで、カードの読取情報は例えば、○○サウルスであって、××の攻撃が得意であるとする情報とし、恐竜のバトルゲームがゲーム処理部32で開始されるか、または行われていれば、操作部31を操作することにより、所定の場面において、○○サウルスをゲーム内に登場させることができる。ゲーム処理部32は××の攻撃を得意とする○○サウルスの情報を受けると、メモリ部34に記憶されている○○サウルスのキャラクタや属性などのデータを読み出し画像処理を行って○○サウルスのキャラクタ画像を表示部33に表示する。
プレイヤは操作部31を操作することによりゲーム処理部32がその信号に基づく処理を行って○○サウルスの行動を制御することができる。
このようにカード読取装置30を組み込んだゲームプレイ装置は、複数のカードでその複数カードの枚数以上の異なる2次元コードなどを入力することができる。また、各コード印刷素片を色によって多値表現できるので、少ないカードでより多くのカード情報をゲームプレイ装置に利用することができる。
以上の実施の形態は、2次元コードのコード形成部を6色の色フィルタで表現する場合の例について説明したが、色の数は6色に限るものではなく、6色より少ない色数または多い色数で表現してもよい。また、2枚のカードを重ねる場合について説明したが、3枚,4枚、それ以上に多く重ねてもよい。ただし、多数のカードを重ねると色フィルタ部分の光の透過率は下がるため、所定の暗さ(明度が所定以下)になった場合には色判定部はこれを黒と判断するようにもできる。さらにコード形成部を黒か光透過部分とする構成を採用すればコードは2値でのみ表現することも可能である。かかる場合には、色判定の処理は不要となり、そのままコード認識することとなる。なお、黒色の場合はコード形成部は透過しないので、カード読取装置はコード面の反射光により検知する構成となる。
また、色を付すコード形成部は光を透過する部材ではなく反射する部材で構成することも可能である。かかる場合には、コード読取装置は光をコード面に当てて反射する光を検知する構成にする必要がある。ただし、かかる場合には色を付したコード形成部を重ねても色が変わることはない。
イベント会場やゲームセンタなどに設置されるカードゲーム装置に用いられる。
本発明にかかるコード合成可能なカードの外観を説明するための図で、(a)はカードの表側を示す図,(b)はカードの裏側を示す図,(c)はカードのA−A断面図である。 カードの読み取り状態を説明するための図で、(a)は1枚のカードの2次元コードの読み取り状態を,(b)は他のカードの2次元コードの読み取り状態を、(c)は(a)と(b)のカードを重ねたときの読み取り状態をそれぞれ示している。 図2のB−B,C−CおよびD−D断面図である。 コードを形成するコード形成部の色に対するレベルの関係を説明するための図である。 本発明によるカード読取装置の詳細を説明するための図である。 本発明によるゲームプレイ装置の詳細を説明するためのブロック図である。
1,11,12,27 カード
2 タイトル記入領域
3 カードの図柄記載領域
4 コード印刷領域
5,5a,5b,5c 印刷素片(色フィルタ)
6 カードの種類記入領域
20,34 メモリ部
21 CPU
22 読取制御部
23 光学読取部
25 貫通孔
26 カード載置部
28 光学走査部
29 光検知部
30 カード読取装置
31 操作部
32 ゲーム処理部
33 表示部

Claims (4)

  1. コードを記入するコード記入領域をカード面上に有し、該コード記入領域は光透過部材で構成し、
    前記光透過部材に付されるコード形成部は黒色と光透過部分のいずれかで形成するか、または予め用意されている複数種類の色の内の1つの色で形成し、
    読取装置に1枚のカードを表向きに設置したとき、裏向きに設置したとき、および同種類もしくは異種類のカードを複数枚重ねて設置したとき、設置されたカードのコード形成部がそれぞれ異なるコードを形成し、形成したコードをコード記入領域を通過させた光によって読み取らせるコード合成可能なカードと、
    前記コード合成可能なカードを表向き,裏向き、およびカードを複数枚重ねて装着するカード装着部を有し、装着されたカードのコード記入領域を光学的に読み取る読取部と、
    前記読取部で読み取ったコードが色で表現されたコードの場合、読み取った色を判定する色判定処理手段と、
    前記色判定処理手段で判定した色毎に対応のレベル値に変換する色レベル変換手段とを備え、
    カードから読み取った多値レベルまたは2値で表現されるコードが意味する情報を得ることを特徴とするカード読取装置
  2. 前記色が付されるコード形成部は、所定の色を透過する色フィルタにより構成され、
    同種類または異種類のカードを複数枚重ねることにより色フィルタが重なったコード形成部は1枚のカードの時の色とは異なる色を形成することを特徴とする請求項1記載のカード読取装置
  3. 前記コードは2次元コードであることを特徴とする請求項1または2記載のカード読取装置
  4. 請求項1,2または3記載のカード読取装置を備え、
    ード読取装置から読み込んだカードのコードに基づく情報をゲームに取り入れてゲーム実行を制御するゲーム処理手段を備えたことを特徴とするゲームプレイ装置。
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