JP4682843B2 - 無線式線量計 - Google Patents
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Description
また、放射線管理区域内での作業時においても無線で被ばく線量測定データ等を通信するものが知られている。入退域管理装置との通信では入退出する人が所持する線量計に限定する必要がある。そのために入退域管理装置では人が所持するカードを接触式又は非接触式で人の識別情報を読み取り、この識別情報を線量計に書き込む作業を行う。
又は、入退域管理装置の前で線量計が備える起動ボタンを押す等の操作を行って入退域管理装置からの無線での呼びかけに応答する線量計を限定する等の手順によって、線量計の線量計番号と人の識別情報とを関連付けている。又は、線量計番号を人が入力することで線量計の線量計番号と人の識別情報とを関連付けている。
この他、同種の技術として特許文献2及び3も提案されている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、放射線管理区域内での線量計の管理を、設備コストを高くすることなく容易に行うことができる無線式線量計を提供することを目的としている。
この構成によれば、放射線管理区域へ入る時は確実に電磁誘導受信用アンテナで電磁放射信号のみを受信し、この受信後、即ち放射線管理区域へ入った後は確実に無線用アンテナのみで無線通信することができる。
この構成によれば、各アンテナでの通信周波数帯域が異なるので誤通信が無くなる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線式線量計を収納する充電貸出装置及び入退域管理装置の外観図である。また、図1に示す無線式線量計2の内部構成を図2に示し、入退域管理装置3の外部構成を図3に示す。
図1に示す充電貸出装置1は、多数の無線式線量計2を保管すると共に充電するためのものである。
無線式線量計2は、充電貸出装置1に保管された状態では、線量計番号(線量計識別符号)のみの情報を保持している。つまり、線量計番号以外の情報は保持しておらず待機状態にある。そして、無線式線量計2が充電貸出装置1から取り出されると起動待ち状態となる(S2−1)。
その起動信号を受信した無線式線量計2は、当該無線式線量計自体の図6(b)に示す線量計識別符号b1を載せた信号Bを入退域管理装置3へ無線送信する(S2−2)。なお、信号Bは、同期信号a1、送信元の線量計識別符号b1、送信先の入退域管理装置識別符号a2、誤り検出符号a3で構成されているが、誤り検出符号a3の代わりに誤り訂正符号でもよく、更には、その符号自体省略することも可能である。
上記通信を終了した無線式線量計2は、利用者のID情報c1が記憶されているので、この状態で無線受信待ちとなる(S2−6)。なお、放射線管理区域10で通信を行わないシステムにおいては、無線式線量計2は待ち受けではなく、起動待ちとなる。
無線式線量計2は、自分宛の電文を受信するとその指示に従った応答を送信する(S2−7)。そして受信待ち状態に戻る(S2−6)。一方、無線式線量計2からの応答を受信した無線送受信装置4は(S4−3)、システム監視装置6へ応答内容を送信し(S4−4)、システム監視装置6からの指示待ち状態に戻る。
以上説明したように第1の実施の形態の無線式線量計によれば、利用者が入退域管理装置3のIDカード読取部3−3にIDカードを翳してID情報c1を取得保持した際に、無線式線量計2を電磁誘導、赤外線通信、超音波通信の何れかによって起動させ、この起動した無線式線量計2に入退域管理装置3からID情報c1を送信して保持するようにした。
従って、従来のように、電波の干渉によって入退対象者の近隣にいる者の無線式線量計が応答してしまい、この線量計に対象者のID情報が書き込まれるといった不具合が無くなる。
入退域管理装置3からの起動信号に該当入退域管理装置識別符号a2を入れておくことにより、入退域管理装置3が複数台並んでいるような場所においても間違いなく利用者のID情報c1と線量計識別符号b1とを関連付けることができる。
つまり、放射線管理区域内での線量計の管理を、設備コストを高くすることなく容易に行うことができる。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る無線式線量計のアンテナの構成を示す図である。
上記第1の実施の形態で説明済みの無線式線量計2は、アンテナとして、RF部2−2に接続された無線用アンテナ2−1aと、電磁誘導回路2−7に接続された電磁誘導受信用アンテナ2−1bとを備えている。それらのアンテナ2−1a,2−1bは、樹脂製等の電波が透過可能な材料で形成されたアンテナケース2−10に収容されている。
また、図8に示すように、金属筐体2−11の表面には、液晶等による表示部2−12と、放射線量計測のための計測窓2−13とが配置されている。
この際、無線用アンテナ2−1aを小型化し、アンテナ周波数を所望の周波数で整合を取るために、集中定数部品であるインダクタ12やコンデンサ13をアンテナパターンに接続して実装している。つまり、インダクタ12は無線信号の波長短縮の目的の集中定数部品、コンデンサ13は所望の周波数で整合をとるための集中定数部品である。
電磁誘導受信用アンテナ2−1bは、コイルによって形成されており、そのコイル2−1bがコンデンサ14と配線パターンで接続されている。コンデンサ14は、所望の周波数でコイル2−1bと共振をとるためのものであり、本例では図9に示すようにアンテナケース2−10内に配置したが、電磁誘導回路2−7内に配置してもよい。
無線式線量計2は、最初、線量計番号以外の情報は保有しておらず、起動待ちとなっている(S2−1a)。
一方、入退域管理装置3は、人が所有するIDカードがIDカード読取部3−3に提示されると、IDカード内の識別情報(ID情報)を読み取り、そのID情報を保持する(S3−1a)。次に、入退域管理装置3は、近くにある線量計を呼び出すために、電磁誘導部3−5により起動信号を送信する(S3−2a)。
一方、入退域管理装置3は上記ステップS2−4aの無線式線量計2からの応答を確認すると(S3−5a)、通信を終了する。なお、ここで、入退域管理装置3は引き続き無線式線量計2に送信したいデータがあれば通信終了するのではなく、無線送信するようになっている。
このため、LF(Low Frequency)帯又はHF(High Frequency)帯の電磁誘導受信用アンテナと、VHF(Very High Frequency)帯又はUHF(Ultra High Frequency)帯の無線用アンテナとを共用し、切り替えて使うという構成が可能である。このアンテナ共用の回路構成例を図11に示して説明する。
VHF帯又はUHF帯のアンテナ端子26はRF部2−2に接続され、LF帯又はHF帯のアンテナ端子は電磁誘導回路2−7に接続されている。スイッチ制御端子29はCPU2−3に接続されている。
CPU2−3の制御に応じてスイッチ制御端子29にLF帯又はHF帯のスイッチ制御信号が入力されると、この制御信号に応じて、第1の切替スイッチ23の可動部23dが3つの端子23a,23b,23cを接続し、第2の切替スイッチ24の可動部24aが端子24cと接続状態となる。
これによって、アンテナケース2−10内に、電磁誘導受信用アンテナ2−1bとしてのコイル並びに共振用のコンデンサ14を設置するスペースを確保することができるので、アンテナケース2−10のサイズを小型のままとすることができ、結果的に、無線式線量計2のサイズを小型にすることができる。
また、LF帯又はHF帯の電磁誘導受信用アンテナとVHF帯又はUHF帯の無線用アンテナを共用することでも、アンテナケース2−10のサイズを小型のままとすることができ、結果的に、無線式線量計2のサイズを小型にすることができる。
2 無線式線量計
2−1 アンテナ
2−2 RF部
2−3 CPU
2−4 メモリ部
2−5 計測部
2−6 通知部
2−7 電磁誘導回路
3 入退域管理装置
3−1 ディスプレイ装置
3−2 操作スイッチ
3−3 IDカード読取部
3−4 アンテナ
3−5 電磁誘導部
4 無線送受信装置
5 通信ネットワーク
6 システム監視装置
Claims (7)
- 放射線管理区域への入退を管理する入退域管理装置との交信にて個人の識別情報を取得して記憶し、この記憶後に放射線管理区域にて被ばく線量の計測を行い当該計測値を通信装置を介して監視装置へ無線送信する無線式線量計において、
前記入退域管理装置から電磁誘導による電磁放射信号を受けた際に無線手段を無線通信できる状態に起動する手段と、
前記入退域管理装置からの電磁放射信号に、当該入退域管理装置の識別符号信号が含まれる際に前記識別符号信号を認識する手段と
を備えたことを特徴とする無線式線量計。 - 放射線管理区域への入退を管理する入退域管理装置との交信にて個人の識別情報を取得して記憶し、この記憶後に放射線管理区域にて被ばく線量の計測を行い当該計測値を通信装置を介して監視装置へ無線送信する無線式線量計において、
前記入退域管理装置から赤外線信号を受けた際に無線手段を無線通信できる状態に起動する手段と、
前記入退域管理装置からの赤外線信号に、当該入退域管理装置の識別符号信号が含まれる際に前記識別符号信号を認識する手段と
を備えたことを特徴とする無線式線量計。 - 放射線管理区域への入退を管理する入退域管理装置との交信にて個人の識別情報を取得して記憶し、この記憶後に放射線管理区域にて被ばく線量の計測を行い当該計測値を通信装置を介して監視装置へ無線送信する無線式線量計において、
前記入退域管理装置から超音波信号を受けた際に無線手段を無線通信できる状態に起動する手段と、
前記入退域管理装置からの超音波信号に、当該入退域管理装置の識別符号信号が含まれる際に前記識別符号信号を認識する手段と
を備えたことを特徴とする無線式線量計。 - 前記無線手段が無線通信を行う無線用アンテナを、プリント基板上に金属配線パターンを実装すると共に、アンテナ周波数を所望の周波数で整合を取るための集中定数部品を前記金属配線パターンに接続して実装することにより形成し、この無線用アンテナが形成されたプリント基板を電波透過材料により形成されたケースに収容した
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の無線式線量計。 - 前記無線手段が無線通信を行う無線用アンテナを、プリント基板上に金属配線パターンを実装すると共に、アンテナ周波数を所望の周波数で整合を取るための集中定数部品を前記金属配線パターンに接続して実装することにより形成し、また、同プリント基板上に電磁放射信号を受信する電磁誘導受信用アンテナを、コイルとコンデンサとを金属配線パターンで接続して実装することにより形成し、これらの無線用アンテナ及び電磁誘導受信用アンテナが形成されたプリント基板を電波透過材料により形成されたケースに収容した
ことを特徴とする請求項1に記載の無線式線量計。 - 前記プリント基板上に、前記無線用アンテナと前記電磁誘導受信用アンテナとの何れか一方が動作状態となるように切り替える切替スイッチを、それら無線用アンテナと電磁誘導受信用アンテナとの間に接続して備え、
前記電磁放射信号の受信前は、前記電磁誘導受信用アンテナのみが動作状態となるように前記切替スイッチを切替制御し、この動作状態の電磁誘導受信用アンテナで前記電磁放射信号が受信された際に、前記切替スイッチを前記無線用アンテナのみが動作状態となるように切替制御する制御手段
を備えたことを特徴とする請求項5に記載の無線式線量計。 - 前記電磁誘導受信用アンテナはLF帯又はHF帯の周波数信号を受信し、前記無線用アンテナはVHF帯又はUHF帯の周波数信号を受信することを特徴とする請求項5または6に記載の無線式線量計。
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