JP4681819B2 - コンテンツ取引システム、コンテンツ取引方法、コンテンツ配信制御用の媒体およびプログラム - Google Patents

コンテンツ取引システム、コンテンツ取引方法、コンテンツ配信制御用の媒体およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンテンツ取引システム、コンテンツ取引方法、コンテンツ配信制御用の媒体およびプログラムに関する。
現在、CD、DVD等の記録メディアを媒介とした、娯楽コンテンツ(音楽、映画等)の取引(流通)が日常的になされている。また、音楽、映像等のインターネットを利用した配信サービスも行われている。このような、コンテンツの流通、取引に関する技術については、多くの提案がなされている。
例えば、CDやDVDといった記録メディアを利用したコンテンツ流通については、特許文献1に記載されている。また、プリペイド式の光ディスクを利用したコンテンツの配信技術については、特許文献2に記載されている。
特開2000−242583号公報 特開2002−366776号公報
従来提案されている技術は、すべて、既存のコンテンツ記録メディア(CDやDVD等)の利用を前提としている。
例えば、コンテンツのネット配信を快適化する技術が提案されたとしても、配信されたコンテンツを保存するためには、既存の記録メディア(CDやDVD等)を利用する。また、音楽会社がコンテンツのネット配信を行っている場合でも、これと併行して、その音楽会社は、そのコンテンツをCDやDVD等に記録して正規の商品として販売している。
すなわち、現代の社会では、CDやDVD等の記録メディアを利用したコンテンツの保存、流通は当然のことのように、受け入れられている。
しかし、ここで検討すると、CDやDVD等の記録メディアは、常に、破損、損傷の危険性を有している。
また、CDやDVD等の記録メディアは、かなりの大きさを持ち、保存、運搬に不便である。特に、多数の記録メディアを持ち運ぶことは困難である。例えば、消費者が購入した(所有している)音楽コンテンツを屋外で視聴するには、CD等のメディアを持ち出す必要がある。その際には、CD等を再生するための機器も持ち出す必要がある。また、お気に入りのコンテンツを集めた独自のCD等を作成し、これを持ち出し用に利用する場合もあるが、持ち出せるコンテンツの数には限界がある。つまり、記録メディアは、ポータビリティ(可搬性)に欠ける。
また、CDやDVD等の記録メディアは、特に、戸外に持ち出した場合において、紛失、盗難の危険性がある。また、実際に、紛失、盗難が発生した場合に、迅速に対処することができない。
また、CDやDVD等の記録メディアを手軽に利用する社会では、コンテンツの違法コピー、および、違法コピーされたコンテンツの流通という問題が生じやすい。
このように、記録メディアを媒介としてコンテンツを管理、流通させるという形態は、便利ではあるが、その反面、多くの問題も有している。
本発明が解消しようとする課題としては、上記の問題を解決し、記録メディアを利用する場合のメリットは保持しつつ、記録メディアのもつ数々のデメリットを無くし、より進んだ形態のコンテンツ取引、流通を可能とすることが一例として挙げられる。
請求項1記載のコンテンツ取引システムは、所定のアクセス権に基づいたアクセスを受け付け、前記アクセス権に対応するコンテンツを、通信ネットワークを介して配信するコンテンツサーバと、コンテンツ毎の前記アクセス権が記録されたコンテンツ配信制御用の媒体と、このコンテンツ配信制御用の媒体に記録された前記アクセス権に基づき、前記コンテンツサーバにアクセスすると共に、前記コンテンツサーバから配信される、前記アクセス権に対応するコンテンツを受信する通信機能をもつ機器と、によって構築され、前記コンテンツ配信制御用の媒体は、前記コンテンツ配信制御用の媒体同士で通信する通信手段と、前記通信手段を用いて、複数の前記コンテンツ配信制御用の媒体から、前記通信機能をもつ機器に組み込まれた前記コンテンツ配信制御用の媒体に前記アクセス権を移し替える際に、前記アクセス権の有効期限を管理する管理手段と、を有し、前記複数のコンテンツ配信制御用の媒体は、前記通信機能をもつ機器に組み込まれたコンテンツ配信制御用の媒体に前記アクセス権を移し替えた後、前記アクセス権を失い、所定の有効期限が過ぎた後、再び前記アクセス権を回復するように前記管理手段により制御され、前記通信機能をもつ機器に組み込まれたコンテンツ配信制御用の媒体は、前記アクセス権の移し替えにより前記アクセス権を得てから前記所定の有効期限が過ぎた後、前記アクセス権を削除するように前記管理手段により制御される、ことを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
以下の実施の形態では、ユビキタス環境(コンピュータを、いつでもどこでも使用できる環境)を最大限に利用し、CDやDVD等の記録メディアを使用しない、新規なコンテンツ取引を実現する。
すなわち、以下の実施の形態では、オンデマンド配信形式(リアルタイム形式の配信も含む)のコンテンツ配信を制御するための、アクセス権情報が記録された媒体(例えば、ICチップあるいはICチップが埋め込まれたICカード)を、消費者に広く普及させると共に、その媒体(ICチップやICチップが埋め込まれているカード等)の利用を可能とするためのインフラ(社会基盤、設備)を整備して普及させることにより、CD、DVD等の記録メディアを使用しない、新規なコンテンツの取引(流通)形態を実現する。
すなわち、以下の本実施の形態では、基本的に、「記録メディアレスのコンテンツ取引システム」の構築をめざす。
したがって、以下の実施の形態では、音楽や映画等のコンテンツは、業者が用意するサーバ内に集中的に管理される。つまり、コンテンツは、消費者からみて遠隔地にある。そして、ユビキタス環境を活用して、どこでも自由にコンテンツを引き出して再生できるようにする。
直接取引されるのは、コンテンツ自体ではなく、コンテンツにアクセスし、配信を受け、そのコンテンツを再生する権利、すなわち、「コンテンツ単位のアクセス権」である。
ただし、“アクセス権”は、実体のないものであり、したがって、これを売買の対象とするためには、アクセス権を記録するための“媒体”が必要である。
以下の実施の形態では、この“媒体”として、“ECIPs(イーチップス)”と呼ばれるICチップ(あるいは、このICチップを組み込んだICカード等)を利用する。“ECIPs”とは、Entertainment Contents Identification and Protection with securedの略称である。
この媒体(ECIPs)には、業者が用意するコンテンツサーバにアクセスし、コンテンツの配信を受けるためのアクセス権情報が記録されている。つまり、そのアクセス権情報によってコンテンツ配信が制御されることから、この媒体(ECIPs)は、“コンテンツ配信制御用の媒体”ということができる。
本明細書では、“コンテンツ配信制御用の媒体”、“アクセス権が記録された(される)媒体”、“配信制御用メディア”あるいは“ECIPs”と記載する場合があるが、いずれも、同じ意味であり、アクセス権を記録した、あるいは、記録するための媒体を指すものとする。
ECIPsを利用できるインフラが整備されている環境下(例えば、ECIPsがセットされると、自動的にコンテンツサーバにアクセスしてコンテンツの配信を受け、そのコンテンツを再生する再生機器が整備されている環境下)では、「所望のコンテンツのアクセス権をECIPsという形で所有すること」は、「その所望のコンテンツを記録したCDやDVD等の記録メディアを所有していること」、と等価である。
よって、記録メディアレスのコンテンツ取引システムが実現することになる。
ただし、以下の実施の形態では、種々の消費者のニーズに幅広く対応できるように、豊富なバリエーションが用意されている。
すなわち、以下の実施の形態におけるコンテンツ取引の形態は、パッケージメディアの所有感を重視する消費者向けと、所有感を重視しない消費者向け(レンタル向け、オンライン購入向け)の、2つの形態に大別される(前者の詳細は第1の実施の形態にて具体的に説明し、後者の詳細は、第3の実施の形態にて具体的に説明する)。
所有感を重視する消費者向けのコンテンツ取引形態では、CDやDVDの販売形態と同じく、“ECIPs”(あるいは、これを内蔵したカードメディア等)を、ジャケットや歌詞カード等の付属物と共にパッケージメディア化して販売し、消費者の所有感を満たすようにする。
また、この場合の、販売の応用例としては、ジャケットや歌詞カードもサーバから配信されるようにする方法、所有感を満たすために、ジャケットや歌詞カードはパッケージメディアとして販売するが、例えば、初回限定販売品の特典として、他のジャケット写真、直筆のサイン画像、ミュージシャン等が挨拶する映像、ミニライブ映像等について、オンデマンド配信を受けることができるようにする、等が考えられる。
一方、パッケージメディアの所有感を重視しない消費者向け(レンタル向け、オンライン購入向け)の取引形態の概要は、以下のようになる。
コンテンツをレンタルする場合は、例えば、消費者は、レンタル店の会員となる。このとき、消費者は、“ECIPs”が組み込まれた、そのレンタル店の会員カードを購入する。
次に、レンタル店で、所望のコンテンツにアクセス、受信、再生するためのアクセス権利(ただし、有効期限付き)を、“ECIPs”に記録してもらう。
これにより、パッケージメディアを購入したのと同じ状態となって、自由に、コンテンツの配信を受けて楽しむことができるようになる。
また、コンテンツをオンライン購入する場合は、消費者が、ECIPs(ECIPsが組み込まれたカードメディア等を含む)を購入する(ECIPsが購入されるのは初回だけである)。
そして、消費者は、業者が運営するオンラインサイト上で、所望のコンテンツを購入し(代金は、例えば、クレジットカード等で支払う)、そして、ネットを介して上記アクセス権の配信を受け、自己のECIPsにその配信されたアクセス権を記録する。
これにより、パッケージメディアを購入したのと同じ状態となって、自由に、コンテンツの配信を受けて楽しむことができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、パッケージメディアの所有感を重視する消費者を意識したコンテンツの取引を実現させる。
したがって、本実施の形態では、以下の3点を重視する。
(1)消費者の所有感を満たすコンテンツ配信の仕組みの構築。
(2)従来の記録メディア操作方法を実現するコンテンツ配信の仕組みの構築。
(3)優れた可搬性(ポータビリティ)を実現するコンテンツ配信の仕組みの構築。
図1は、配信制御用メディア(ECIPs)の取引(売買)の形態の一例を示す図である。図1では、音楽コンテンツの取引(売買)を想定している。
従来より、CDやDVD等は、歌詞カードやジャケットなどと一体となるパッケージメディアとして販売されている。消費者は、パッケージされている、オリジナルの歌詞カードを手元に持つことで、所有感を感じている。
そこで、歌詞カード(ジャケット含む)とECIPs(コンテンツ配信を実現するための情報が記録されているICチップ)をパッケージとして販売する。これにより、消費者の所有感を満足させるパッケージメディアおよびコンテンツ取引システムが実現する。
すなわち、図1に示されるように、本実施の形態では、従来のCDの販売と同様に、配信制御用メディア(ECIPs)10を、ミュージックショップにて、ジャケット20や歌詞カード22(これらは、コンテンツの付属物であり、他に楽曲の解説冊子等であってもよい)と共に販売する。
すなわち、配信制御用メディア(ECIPs)10と、ジャケット20や歌詞カード22を一つのパッケージ12として、販売する。
このパッケージ12を購入した消費者は、そのパッケージを、CD等と同様に、自宅のライブラリに保管してコレクションを楽しんだり、あるいは、ジャケット10や歌詞カード20自体の所有感を楽しむことができる。そして、CD等を所有している場合とまったく同様に、コンテンツ(音楽)を楽しむことができる。
図2は、第1の実施の形態におけるコンテンツ取引(流通)システムの概要と、コンテンツの取引からコンテンツ再生までの手順を示す図である。
図示されるように、コンテンツ提供者30は、図1に示されるパッケージ12を店舗に販売し(手順1)、同時に、コンテンツを、コンテンツサーバ40に登録する(手順2)。
消費者60は、配信制御用メディア(ECIPs)10を含むパッケージ12を購入する(手順3)。
ECIPs10には、ネットワーク上に配置されているコンテンツ配信サーバにアクセスするための情報、購入したECIPsに対応するコンテンツを識別するための情報、ECIPsの認証や暗号に関する情報が記録されている。
また、このECIPs10は、CDやDVD等の記録メディアに代替するものであり、したがって、このECIPs10には、消費者によるコンテンツのコピー(記録媒体へのコピー)を禁止する管理機能が、基本的に含まれている。
ただし、その例外として、例えば、1回だけ記録メディアへのコピーを許可する等のバリエーションを与えることができる。そして、コピーが許可される場合のECIPs10の価格を、コピーが許可されない場合に比べて割高にするとよい。
そして、そのECIPs10に記録されているアクセス権情報に基づいて、ECIPs10の規格に対応した通信機能をもつ機器を介してコンテンツサーバ40にアクセスし、コンテンツの配信を受け、そして、そのコンテンツを再生機器により再生し、コンテンツを視聴する(手順4)。
コンテンツサーバ40からのコンテンツ配信は、コンテンツの複製が不可能もしくは制御された配信方法によってなされる。
このような配信方法を実現できる技術の一例として、ストリーミング技術は、現時点においては、ダウンロード(コピー)不要な配信方式である。すなわち、通信機能をもつ機器(端末機器)には、基本的にコンテンツのコピーを残さない方式であるので、結果として、コンテンツが複製されることがないので好ましい。
なお、ダウンロードによる配信の場合には、不正な複製を防止するために、暗号化や認証方式を用いることが好ましい。あるいは、その他の配信方法でも、セキュリティが考慮された配信方法であればよい。
なお、消費者は、ECIPsによりコンテンツの視聴権利を購入しているため、視聴する際の新たな課金は発生しない。
家庭において、ECIPs10を利用してコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するためには、ECIPs10に対応した機器が必要である。この機器は、コンテンツサーバにアクセスして接続を確立する通信機能と、コンテンツを再生する機能とを備える必要がある。
一つの機器が、それら両方の機能をもつ場合(すなわち、ネットワークに直接接続可能な再生装置がある場合)と、再生装置とは別に、ネットワークに接続するための専用装置(IP-STB:インターネットプロトコルに準拠したセットトップボックス)が用意されている場合と、が想定される。
図3は、ネットワークに直接接続可能な再生装置を用いてコンテンツの再生を行うシステムの一例を示す図である。
図示されるように、ECIPsに対応した再生装置80は、通信機能も備えており、ECIPs10がセットされると、インターネット70を介してコンテンツサーバ40との間で接続を確立し、コンテンツサーバ40から所望のコンテンツの配信を受け、そのコンテンツの再生が自動的に開始される。
ここで、コンテンツが例えば、音楽アルバムコンテンツのように複数の楽曲が含まれる場合、どの楽曲から再生するかを決定する方法としては、以下の方法がある。
すなわち、再生を行おうとしている再生装置で最後に視聴していたコンテンツが選択される場合、再生装置によらず、最後に視聴されたコンテンツが選択される場合、ランダムにコンテンツが選択される場合などがある。再生するコンテンツの変更は、GUI(グラフィックユーザインタフェース)の操作により行う。
なお、再生装置とは別に、ネットワークに接続するための専用装置(IP-STB)が用意されている場合の構成については、図9,図10を用いて後述する。
図4は、アクセス権情報が記録される媒体(ECIPs)のハードウエア構成を示すブロック図である。
図示されるように、ECIPsは、CPU81、ROM86、RAM88、通信部82及び外部インタフェース(外部IF)84から構成される。
コンテンツ情報などは、すべてROM(Read Only Memory)86に記録されており、再生装置にセットすると、外部IF84を介してROM86へのアクセスが可能となる。
一方、ECIPsをレンタルに利用する場合には、所定の情報を記録する必要がある(レンタルについては、第3の実施の形態にて詳述する)。このために、RAM(Randaom Access Memory)88が用意されている。ここには、会員情報などの情報が記録される。
図5は、ECIPsに記録される情報(アクセス権を構成する情報)の種類と具体的な内容の一例を示す図である。
図示されるように、ECIPs10には、接続先情報として、IPアドレスが記録されている。接続方法の情報としては、プロトコル情報が記載されている。
また、ECIPsコード情報としては、ECIPs認証コードが記録されている。また、ECIPs情報としては、有効期限情報が記録される。
また、暗号鍵1の情報としては、認証時使用鍵情報が記録される。また、コンテンツ情報としては、コンテンツID情報が記録される。
また、アクセス情報1としては、配信専用/配信・記録用の情報が記録される。また、アクセス情報2としては、通常アクセス/一時アクセス用の情報が記録される。
また、暗号鍵2の情報としては、コンテンツ配信時の暗号鍵情報が記録される。また、暗号鍵3の情報としては、コンテンツ暗号解除用の鍵情報が記録される。
なお、上述の例におけるECIPsに記録される情報(アクセス権を構成する情報)の種類及びその具体的な内容は一例であり、暗号鍵やその暗号鍵を用いた認証・コンテンツ配信のシステムは、実際の運用により様々な形態がある。
図6は、消費者の再生装置(ECIPs対応機器)とコンテンツサーバとの間で接続が確立され、コンテンツ配信がなされるまでの基本的な手順を示す図である。
図示されるように、ECIPs10とコンテンツサーバ40間で、まず、コネクションが確立され、続いて、ECIPsの認証の手続きが行われる。そして、必要に応じて、個人認証が行われる。
認証が確立すると、コンテンツ配信が実行される。すなわち、消費者の再生装置には、従来のように総トラック数や時間情報が配信される。
その後に、コンテンツが自動で配信される。そして、コンテンツの再生が開始される。
コンテンツに対する一時停止、再生、逆再生、早送り再生、早戻し再生などの特殊再生も、消費者の操作に応じ、コンテンツサーバにて各対応するストリームに切り替えて配信するなどの方法で可能であり、消費者は、従来と同様の操作方法で、コンテンツを視聴することができる。
例えば、音楽コンテンツに対応したECIPsを再生機器にセットすると、自動で演奏が開始されることになり、これは、従来の記録メディア(音楽CD等)を再生機器(CDプレーヤー等)にセットして再生するのと、まったく同じである。
したがって、ECIPsを用いたシステムは、消費者が違和感なく使用できるシステムである。
コンテンツの視聴は、家庭内だけでなく、ECIPsをセットできる機器(ネットワーク接続機能を持つ必要がある)があれば、屋外でも可能である(移動体通信環境下におけるECIPsの利用については、図11を用いて後述する)。
次に、一つのECIPsに記録されたアクセス権情報を他のECIPsに移し替えることによって、コンテンツの可搬性(ポータビリティ)を格段に向上させる機能について説明する。
従来の記録メディアは、かさばるために戸外への持ち出しに困難が伴う。自宅でコレクションしている全コンテンツの持ち出しはできない。
また、記録メディアを戸外に持ち出すと、記録メディアの損傷、紛失、盗難の危険性が高まる。実際に盗難が発生した場合の迅速な対処も困難である。
ECIPsを用いたシステムによれば、このような従来の記録メディアの問題点は、すべて解消される。
すなわち、以下に述べるような、アクセス権情報の移し替えを行うことで、購入したECIPsを持ち出さずに、戸外で、消費者が所有する、すべてのコンテンツの視聴が可能となる。
ECIPsには、上記のとおり、通信機能(無線)も具備されており、専用のモバイル機器(PDA、カーナビ装置等)や携帯電話、ICカード等と情報の交換が可能である。
そこで、予め、上記のモバイル機器(PDA、カーナビ装置等)や携帯電話、ICカード等にECIPsを組み込んでおき、そのモバイル機器等に組み込まれているECIPsにアクセス権情報を移し替える(一時的にコピーする)ことにより、本来のECIPsは持ち出すことなく、戸外で、ECIPsを利用したコンテンツの視聴が可能となる。
図7は、ECIPs間でアクセス権情報の移し替えを行う方法の一例を示す図である。同様に、図8は、ECIPs間でアクセス権情報の移し替えを行う方法の他の例を示す図である。
図7の左側に示すように、消費者が所有する携帯電話機100やICカード102には、ECIPs10が組み込まれている。すなわち、消費者は、ECIPs対応の携帯電話機100やICカード102を事前に購入しておく。棚120には、多数のECIPsパッケージ12(図1参照)が収納されている。
消費者は、外出に際し、自己の携帯電話機100やICカード102を情報複製モードとした上で、棚120の前面において、図中の矢印のようにスキャンする。
すると、棚120にコレクションされている多数のパッケージ12の各々に含まれるECIPsの記録情報のすべてが、携帯電話機100やICカード102内のECIPs10に移し替えられる(記録情報の多対1の複製)。
また、図8の場合は、ECIPs間でアクセス権情報の移し替えを無線にて行う方法であり、自己の携帯電話機100やICカード102を情報複製モードとした上で、棚120の上面など棚120の近傍におくことにより、棚120に収納された多数のECIPsパッケージ12各々から無線にて、その記録情報が携帯電話機100やICカード102に移し替えられる。
ただし、この移し替え(複製)には有効期限(例えば、24時間)が設定されている。
記録情報の移し替えが行われると、消費者が購入した本来のECIPsは、一時的にアクセス権を失う。したがって、コンテンツサーバへのアクセスは、一時的に情報を書き込まれたECIPsが組み込まれている携帯電話機100やICカード102からのみ可能である。
所定の有効期限(例えば24時間)が過ぎると、携帯電話機100やICカード102に組み込まれているECIPs10に一時的に複製されたアクセス権は、自動的に削除され、失効する。一方、消費者が購入した本来のECIPs10に記録されているアクセス権は再び有効化される。このような期限管理は、ECIPs10に備わっている管理機能(管理手段)によって行われる。
携帯電話機100やICカード102を外出先で紛失した場合でも、一定時間が経過すれば、その携帯電話機100等に組み込まれているECIPsに一時記録されているアクセス権は自動的に失効するため、そのアクセス権を悪用されることがない。
また、携帯電話機等の紛失、盗難に気づいた時点で、ただちに業者に連絡してコンテンツサーバへのアクセスを禁止することで、アクセス権の悪用を、より迅速に防ぐことができる。
一方、所定時間が経過すると、自宅にあるECIPsを用いて、すべてのコンテンツを通常通り視聴することが可能となるため、問題が生じない。
以上、本実施の形態にかかるECIPsを用いたシステムの基本的な構成と動作について説明したが、本システムについては、種々の変形例、応用例が考えられる。
まず、家庭内においてコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するための機器の構成についての変形、応用例について説明する。
図9は、家庭内においてコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するための機器の構成の一例を示す図である。同様に、図10は、家庭内においてコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するための機器の構成の他の例を示す図である。
図9では、ECIPsに対応した再生装置83とは別に、ネットワークに接続するための専用装置(IP-STB:インターネットプロトコルに準拠したセットトップボックス)200が用意され、これらはLANケーブル(図中、LANと記載されている)により接続され、ホームネットワークが形成されている。IP-STBは、家庭単位のインターネットドメイン名を持つゲートウエイ装置として機能する。
図9の機器構成では、インターネット70を経由したコンテンツサーバ40へのアクセス、コンテンツサーバ40から配信されるコンテンツの受信は、もっぱら、IP-STB200の通信機能を利用して行われる。
図10の場合も同様に、ネットワークに接続するための専用装置(IP-STB)200が使用される。ただし、図10の場合は、ECIPsに対応する機器として、表示装置210と、マルチメディア(映像と音声)の再生装置220が用意されており、これらはLANケーブル(図中、LANと記載されている)によって接続され、ホームネットワークが形成されている。
消費者が購入したECIPs10は、表示装置210およびマルチメディア再生装置220のいずれにおいても使用することができる。すなわち、これらの機器間で、一つのECIPs10に記録されているアクセス権を共有することができる。
図10においても、インターネット70を経由したコンテンツサーバ40へのアクセス、コンテンツサーバ40から配信されるコンテンツの受信は、もっぱら、IP-STB200の通信機能を利用して行われる。
次に、移動体通信環境下における、ECIPsを用いたシステムの利用形態について説明する。
図11は、移動体通信環境下におけるECIPsを用いたシステムの利用形態を説明するための図である。図11では、移動体通信機器として、携帯電話機100とカーナビゲーション装置311が使用される。
図11では、以下の4つの利用形態が想定される。
(1)ECIPs対応の携帯電話機100単独で、インターネット70を経由してコンテンツサーバ40にアクセスし、コンテンツの配信を受け、コンテンツを再生する形態。
(2)ECIPs対応のカーナビゲーション装置311単独で、インターネット70を経由してコンテンツサーバ40にアクセスし、コンテンツの配信を受け、コンテンツを再生する形態。
(3)ECIPs対応の携帯電話機100と再生装置83をケーブルL1で接続し、携帯電話機100が受信したコンテンツを、再生装置83にて再生する形態(携帯電話機と再生機器との連携)。
(4)ECIPs対応のカーナビゲーション装置311と再生装置83をケーブルL2で接続し、カーナビゲーション装置311が受信したコンテンツを、再生装置83にて再生する形態(カーナビゲーション装置と再生機器との連携)。
なお、カーナビゲーション装置は一例であって、カーステレオ装置や車載AV装置、あるいはこれらの装置の機能を複合化した車載装置など、他の装置であってもよい。また、これらの装置は、本発明のための所定の通信機能を備えているか、そのような通信機能を備えた機器と併用するものとする。
ECIPs対応の携帯電話機100は、最寄りの基地局(Base Station)(BS1)30を介してインターネット70に接続し、コンテンツサーバ40との間で接続を確立し、コンテンツの配信を受ける。
図11では、携帯電話機100は、購入したECIPs10をセット可能なものを想定している。ただし、図7に示したように、予め、ECIPs10が組み込まれているものであってもよい。
また、ECIPs対応のカーナビゲーション装置311は、基地局(BS2)310を介してインターネット70に接続し、コンテンツサーバ40との間で接続を確立し、コンテンツの配信を受ける。
携帯電話機等のモバイル機器により、コンテンツの配信、再生を行う場合には、例えば、再生専用のキーを操作する(例えば、Music、Movieなどを示すボタンを押下する)。これにより、コンテンツサーバ40との間で接続が確立され、コンテンツの配信が開始される。配信されるコンテンツは、再生を行うモバイル機器で最後に視聴したコンテンツの場合、機器によらず最後に視聴したコンテンツの場合、ランダムに選択される場合などがある。
また、再生するコンテンツの変更は、モバイル機器に表示されるGUI(グラフィックユーザインタフェース)の操作等により実現される。なお、コンテンツの配信に関して、宅内利用の場合は、高音質のコンテンツを配信し、屋外の場合には、低レートのコンテンツを配信するなどの運用が考えられる。
このように、移動体通信環境を活用することで、ECIPsを用いたシステムの利便性が向上し、いつでもどこでも、所望のコンテンツを自由に再生することが可能となる。
次に、配信制御用媒体(ECIPs)の流通(売買)の形態の変形例、応用例について説明する。
図12は、配信制御用媒体(ECIPs)の流通(売買)の形態の例を示す図であり、(a)は、ジャケット等の付属物をオンライン配信する形態を示す図であり、(b)は、特典コンテンツをオンライン配信する形態を示す図である。
先に、図1を用いて説明したように、本実施の形態では、従来のCD等の販売と同様に、配信制御用メディア(ECIPs)10を、ジャケット20や歌詞カード22(これらは、コンテンツの付属物であり、他に楽曲の解説冊子等であってもよい)と共に販売する形態を基本形とする。
ただし、これに限定されるものではなく、販売形態としては種々、考えられる。
図12(a)の場合は、ジャケット20や歌詞カード22等も、オンライン配信する。図中、ジャケット20や歌詞カード22が点線で示されているのは、これらは、オンライン配信されることを示している。
すなわち、図12(a)の場合、販売されるのは、ジャケット等の付加物のオンライン配信を受ける権利が付加されている、配信制御用メディア(ECIPs)10自体である。この場合、商品のサイズが小さくなるため、商品の展示スペースを小さくすることができるメリットがある。
また、図12(b)の場合、図1と同様に、配信制御用メディア(ECIPs)10とジャケット20等の付加物を一つのパッケージとして販売し、消費者の所有感を満たすようにする。
ただし、図12(b)の場合は、これに加えて、消費者には、特典コンテンツの配信を受ける権利が与えられる。
例えば、初回限定販売品の特典として、他のジャケット写真、直筆のサイン画像、ミュージシャン等が挨拶する映像、ミニライブ映像等について、オンデマンド配信を受けることができるようにする。これにより、サービスのバリエーションが広がる。
次に、スポンサー広告を利用して、ECIPsの購入代金の減額あるいは無料化を行うサービスについて説明する。
図13は、配信されるコンテンツにスポンサーの広告を付加することを条件として、ECIPsの購入代金の減額あるいは無料化を行うサービスシステムの構成を示す図である。
図13において、スポンサー320は、コンテンツ提供者30に広告料を支払い、コンテンツサーバ40に蓄積されるコンテンツに、自社製品等に関する広告を付加する。
店舗50では、配信されるコンテンツにスポンサーの広告が付加されることを許容することを条件として、消費者に販売するパッケージ(ECIPs10ジャケット20を含む)の代金を減額し、あるいは、無料とする。
パッケージを購入した消費者が、自宅のECIPs対応の再生装置80に、購入したECIPs10をセットすると、インターネット70を介してコンテンツサーバ40に自動的に接続され、コンテンツの配信が開始される。
そして、コンテンツの再生が始まるが、このとき、例えば、冒頭においてスポンサー広告が流れる(すなわち、映像を再生可能な機器であれば、広告映像が映し出される)。
このサービスシステムによれば、消費者の、ECIPs購入負担が軽減される。例えば、インターネットに常時接続できる環境を利用できない消費者は、通信料を気にすることなく、コンテンツを楽しむことができる。
なお、以上の説明では、インターネットを介したコンテンツ配信を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、コンテンツ配信には、各種の有線/無線通信、放送通信等を利用できる。
また、配信、再生されるコンテンツには、映像データ、音楽データの他、ゲーム、プログラム等の各種のデータが含まれる。
以上説明したように、ECIPsを用いたシステムによれば、従来の記録メディアを用いたコンテンツ取引の利便性をすべて踏襲しつつ、従来、考えられない自由なコンテンツ取引(流通)の形態が実現される。
すなわち、ジャケット等の付加物と一体化されたパッケージ販売を基本とすることで、消費者の所有感を満足させることができる。すなわち、消費者は、そのパッケージのコレクションを楽しみ、また、ジャケットや歌詞カード自体の所有感を楽しむことができる。
また、ECIPsを対応機器にセットするだけで、コンテンツの再生が開始され、ストップ、巻き戻し、早送り等も、従来機器と同様の操作で行うことができるため、消費者は、違和感なく本システムを使用することができる。
さらに、ECIPsを用いたシステムでは、基本的に、コンテンツ記録メディアを使用しないため、記録メディアが損傷するという問題が発生しない。
また、従来の記録メディアは、持ち出しに不便であったが、ECIPsを用いたシステムでは、モバイル機器(携帯電話機やICカード等)に組み込まれた一つのECIPsに、消費者が所有する全部のコンテンツについてのアクセス権情報を、一時的に移し替えることができ、これにより、優れたポータビリティ(コンテンツの可搬性)が実現される。
また、移し替えられたアクセス権に有効期限を設定しておくことで、万一、ECIPsが組み込まれた携帯電話機等が盗難にあったような場合でも、アクセス権を悪用されるおそれが少なく、しかも、コンテンツサーバからの配信を停止させる等の処置を迅速にとることもできる。
ECIPsが備えるアクセス権の一時的移し替え機能や、移動体通信環境を最大限に活用することで、消費者は、いつでもどこでも、所望のコンテンツを自由に再生し、視聴することができるようになる。
また、コンテンツ配信に、コンテンツの複製が不可能もしくは制御された配信方法を用いると共に、ECIPsの管理機能(セキュリティ)を強化することにより、コンテンツが違法にコピーされる危険性も低減することができる。
コンテンツ配信制御用媒体であるECIPsは、“アクセス権(コンテンツサーバにアクセスし、コンテンツの配信を受け、再生する権利)”という無体の権利が具現化した媒体であり、それ自体が、独立して売買される商品である。
消費者が、ECIPsを購入して所有していることは、CDやDVD等のコンテンツを記録したメディアを所有していることと等価である。したがって、コンテンツの配信時には、課金は発生しない。
従来から存在する、コンテンツのオンライン配信サービスは、配信毎に課金されるものであり、本システムとは全く異なる。
また、ECIPsは、基本的に、コンテンツを記録した記録メディアと等価の価値を有するものであり、対価は、ECIPsについて支払われる。したがって、本システムは、プリペイド式のICカード等を用いたコンテンツ配信システム(所定の金額を事前に支払い、その金額の分だけ、コンテンツのネット配信を受けることができるシステム)とも、まったく異なる。
このように、ECIPsを利用するシステムは、基本的に、記録メディアレスの新規なコンテンツ取引システムの構築をめざすものであるが、従来の、コンテンツ記録メディアがもつ利便性を損なうことなく踏襲し、その上で、従来考えられないような応用形態での利用もできるという特徴を有している。したがって、幅広いニーズに、柔軟に応えることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、コンテンツ取引システムの全体構成の具体例と、システムを構成する各部の具体的な構成例について説明する。
図14は、ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図14のシステムでは、コンテンツサーバ40は、独立した認証局41と配信局42を有している。認証局41と配信局42は各々、インターネット70を介して、消費者側の装置51に接続される。
消費者側の機器51は、ECIPsに対応した、通信機能と再生機能をもつ機器である。消費者は、店舗50でECIPsのパッケージ(図1参照)を購入し、そのECIPs10を機器51にセットし、所望のコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生する。
図15は、図14のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図である。
店舗で購入されたECIPs10には、図5に示すような情報が記録されている。
このECIPs10を、消費者側の機器51にセットすると、まず記録されている接続情報を用いて、認証局41に接続される。そして、認証局との間でコネクションが確立される。
続いて、ECIPsコードと有効期限情報を用いてECIPs10の認証が行われる。
ECIPsの認証が確立すると、ユーザ情報を用いて個人認証が行われる。この個人認証は、実行される場合と実行されない場合があり、レンタルなどに利用される場合には、認証作業が実行される。
個人認証が済んだ段階(個人認証がない場合には、ECIPs認証が確立された段階)にて認証が確立する。そして、認証局41から、配信局42への接続情報が発行される。
次に、消費者側の機器51(ECIPs10)が、認証局41から発行された接続情報を用いて配信局42にアクセスし、配信局42との間でコネクションが確立される。
コネクションが確立すると、消費者側の機器51(ECIPs10)から配信局42に、再生機器情報が送られる。また、コンテンツIDが送信される。
これらの情報により、配信局42にて、どのコンテンツをどのような符号化レートで送信するかが決定され、コンテンツの配信が開始される。
なお、消費者側の機器51とコンテンツサーバ40との間で通信されるすべての情報(データ)には、暗号化処理が施される。
図16は、ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の他の例を示すブロック図である。
図16のシステムは、コンテンツサーバ40における構成が、図15のシステムとは異なっている。
すなわち、図16の場合、認証局61と配信局A,B(43、44)が個別に存在し、かつ、認証局61をポータルサイトとして利用する。
この場合は、ECIPs10は、インターネット70を介して認証局61に接続され、必要な情報は、配信局A,B(43,44)から認証局61を経由して提供される。この構成によれば、配信局A,B(43,44)からの接続情報の漏洩が防止される。
図17は、図16のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図である。
店舗で購入したECIPs10には、図5に示す情報が記録されており、このECIPs10を消費者側の機器51(再生機器)にセットすると、まず、記録されている接続情報を用いて、認証局61に接続される。そして、認証局61との間でコネクションが確立される。
続いて、ECIPsコードと有効期限情報を用いてECIPsの認証が行われる。このECIPs認証が確立すると、ユーザ情報を用いて個人認証が行われる。この個人認証は、実行される場合と実行されない場合があり、レンタルなどに利用される場合には、認証作業が実行される。
個人認証が確立された段階(個人認証がない場合には、ECIPs認証が確立された段階)において認証が確立する。
認証局61は、対応する配信局A,B(43,44)との接続を行う。そして、この接続によりコネクションが確立される。
そして、配信局A,B(43,44)から準備完了の通知が、ECIPs10になされる。
続いて、再生機器情報およびコンテンツIDが、認証局61を経由して配信局A,B(43,44)に提供される。
そして、所望のコンテンツが認証局61を経由して配信される。なお、通信される情報には、暗号化処理が施される。
図18は、ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の他の例を示すブロック図である。図18のシステムは、配信局と認証局が同じである点に特徴がある。
図19は、図18のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図である。
店舗で購入されたECIPs10には、図5に示す情報が記録されている。
このECIPs10を、消費者側の機器51(再生機器)にセットすると、まず記録されている接続情報を用いて、配信局(認証局を兼用する)65に接続される。
配信局65との間でコネクションが確立されると、ECIPsコードと有効期限情報を用いて、配信局65に設置されている認証部(図示せず)により、ECIPs10の認証が行われる。
この認証が確立すると、ユーザ情報を用いて、認証部(図示せず)により個人認証が行われる。この個人認証は、実行される場合と実行されない場合があり、レンタルなどに利用される場合には、認証作業が実行される。
この個人認証が確立された段階(個人認証がない場合には、ECIPs認証が確立された段階)において、認証が確立し、配信部との通信が開始される。
その後、再生機器情報およびコンテンツIDが配信局65(認証局を兼用する)に送られ、所望のコンテンツの配信が行われる。なお、通信される情報には、暗号化処理が施される。
次に、ECIPsを用いたコンテンツ配信に使用する再生装置の構成について説明する。
図20は、ECIPsを用いたコンテンツ配信に使用する再生装置の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
図示されるように、再生装置400は、再生部410と、暗号部420と、通信部430と、ネットワーク接続部440と、ECIPs認識部450と、制御部460と、表示部470と、操作部480と、外部インタフェース(外部IF)490と、を有する。以下、主要な動作を説明する。
ECIPs認識部450にECIPs10がセットされると、制御部460によりECIPs10に記録されている情報が読み取られる。このときに読み取られる情報は、図5に記載される情報のうち、例えば、接続先情報、接続方法を示す情報、ECIPsコード、ECIPs情報、暗号鍵1の各情報である。
読み取られた接続先情報と接続方法を示す情報は、通信部430に転送される。
通信部430では、接続先情報と接続方法を示す情報を用いて、ネットワーク接続部440を介してネットワークとの接続を確立する。
接続が確立すると、ECIPsコードとECIPs情報を、暗号鍵1の鍵情報を用いて暗号部420にて暗号化し、通信部430、ネットワーク接続部440を経由し、コンテンツサーバ内の認証局へ転送する。
認証局においてECIPsの認証が確立すると、必要に応じて、個人認証が行われる。個人認証は、主にECIPsがレンタルされる場合に行われる(レンタルについては、第3の実施の形態で説明する)。レンタルに対応したECIPs10には、アクセス権を構成する情報として、図26に示すような、店舗情報、会員情報1、会員情報2を含む情報が記録されている。個人認証は、店舗情報、会員情報1、会員情報2を用いて行われる。
認証局で個人認証が確立すると、再生装置400では、ECIPs10から、コンテンツ情報、アクセス情報1、アクセス情報2、暗号鍵2および暗号鍵3の各情報が読み取られる。
このとき、認証局から、暗号化された配信局情報が転送され、ネットワーク接続部440、通信部430を経由し、暗号部(復号部)420で暗号が解除され、復号された情報が、制御部460に一時的に保存される。なお、暗号部(復号部)420は、暗号鍵2の鍵情報を用いて暗号を解除する。
次に、制御部460で一時的に保存された配信局情報を用いて、通信部430、ネットワーク接続部440を介して、配信局への接続が行われる。配信局への接続が確立されると、コンテンツ情報、アクセス情報1、アクセス情報2の情報を、暗号鍵2の鍵情報を用いて暗号部420で暗号化し、通信部430、ネットワーク接続部440を経由し、配信局へ転送する。
コンテンツサーバ内の配信局では、これらの情報を用いて対応するコンテンツを検索し、暗号化した状態で、配信を開始する。
再生装置400では、このコンテンツをネットワーク接続部440、通信部430を経由し、暗号部(復号部)420へ転送する。
暗号部(復号部)420では、暗号鍵3の鍵情報を用いて暗号を解除し、再生部410へコンテンツを転送する。これにより、自動的に再生が開始される。
また、このとき、ECIPs10に記録されているコンテンツ情報あるいは、配信局から転送されるコンテンツ情報が表示部470に表示される。同様に、コンテンツのステータス情報(再生、一時停止等)表示部470に表示される。
なお、操作部480により一時停止等の操作が行われると、その情報が通信部430、ネットワーク接続部440を経由し、配信局に送信され、配信局では、対応する動作を行うと共に、その情報を再生装置400に返す。
再生装置400では、この情報を表示部470に表示する。
また、再生装置400には、ECIPs10から記録情報を一時的に読み取るための外部IF(有線/無線通信装置)が具備されており、これにより、先に説明した、記録情報の移し替え(記録情報の一時的な複製)が実行される。
図21は、ECIPsを用いたコンテンツ配信に使用する再生装置の具体的な構成の他の例を示すブロック図である。
図21の再生装置の基本的な構成は、図20の再生装置と同じである。ただし、図21の再生装置では、配信されたコンテンツを記録する部分(すなわち、記録部492および蓄積部491)が付加されている点で異なる。すなわち、図21の再生装置は、再生機能の他、記録機能も有している。
先に説明したように、ECIPsを用いたシステムは、基本的に、記録メディアレスのシステムであるが、例外的に、コンテンツの記録を認める場合がある。この場合には、図21の、記録機能付きの再生システムが用いられる。
記録時もコンテンツは暗号化されて配信される。このコンテンツは、通信部430を経由し、暗号化された状態で蓄積部491に保存される。
その後、消費者が、操作部480の録画用のキーを操作すると、録画コマンドが出力され、これに応じて、蓄積部491からコンテンツが取り出され、暗号部420を経由して記録部492に転送される。そして、そのコンテンツが、記録部492を介して記録メディア(図示せず)に記録される。
図22は、ECIPsを用いたシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の認証装置の構成例を示すブロック図である。
認証装置500は、ECIPs認証および個人認証を実行する。
図示されるように、この認証装置500は、ECIPs認証部510と、暗号部520と、通信部530と、ネットワーク接続部540と、個人認証部550と、制御部560と、を有する。
認証装置500は、再生装置(図20、図21の参照符号400)からの接続要求を受け、コネクションの確立を行う。
コネクションが確立すると、再生装置400からECIPs認証のための暗号化された情報が送信されてくる。
認証装置500のネットワーク接続部540で受信された情報は、通信部530を経由し、暗号部(復号部)520に転送され、暗号が解除されて復号された情報が、ECIPs認証部510に転送される。ここで、ECIPsの認証が成立すると、認証確立情報が再生装置400に送信される。
また、再生装置400から、暗号化された個人認証情報が送信された場合には、同様に、暗号部520で暗号が解除され、個人認証部550に情報が転送される。個人認証が確立すると、制御部560から、配信局に関する情報が取り出され、暗号部520において情報を暗号化する。暗号化された情報は、通信部530、ネットワーク接続部540を経由して、再生装置400に転送される。
図23は、ECIPsを用いたシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の配信装置の構成例を示すブロック図である。
図示されるように、配信装置600は、コンテンツ制御部610と、暗号部620と、通信部630と、ネットワーク接続部640と、コンテンツ蓄積部650と、制御部660と、を有する。
この配信装置600は、再生装置400(あるいは、認証局)からの接続要求を受けて、コネクションの確立を行う。
コネクションが確立すると、再生装置400から送信される暗号化されたコンテンツ情報をネットワーク接続部640で受信し、そのコンテンツ情報を、通信部630経由で暗号部620に転送する。
暗号部(復号部)620では、暗号を解除し、コンテンツ制御部610に情報を転送する。この情報を元に、コンテンツ制御部610では、コンテンツ蓄積部650に蓄積されているコンテンツの検索を行い、所望のコンテンツを暗号部620に転送する。
暗号部620では、コンテンツの暗号化を行う。暗号化されたコンテンツは、通信部630、ネットワーク接続部640を経由してネットワークに送出され、コンテンツの配信が行われる。
また、コンテンツに対する一時停止などの要求も、コンテンツ制御部610を介して処理される。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、ECIPsを用いて、コンテンツのレンタルシステムを構築する応用例、ならびに、ECIPsシステムのアクセス権をオンラインショップ上で購入する応用例について説明する。
先に説明したように、ECIPsは、従来の記録メディアとの互換性に考慮して(すなわち、所有感を重視する消費者に考慮して)、ジャケット等の付属物と一体化してパッケージ販売するのを基本とする。
ただし、CDやDVD等の従来の記録メディアについても、購入せずにレンタルショップを利用する消費者層も多く、また、近年、ネット上のサイトで、CD等の記録メディアを購入する消費者も増えている。
したがって、パッケージ販売によらない、ECIPsを用いたコンテンツ流通の形態も考慮する必要がある。
図24は、ECIPsのレンタルによる利用を図るためのシステム構成の一例を示す図である。
ここでは、映画コンテンツのレンタルによる視聴を想定する。レンタルを希望する者は、まず、レンタル店700の会員になる必要がある。
所定の料金を支払って会員となると、図24に示されるような、ECIPs10が埋め込まれている会員カード740が、会員に配布される。レンタル店の会員になる手続は、ECIPs10を購入する手続とみることができる。
レンタル店700には、映画作品A,B(710,720)等に対応したECIPsのパッケージ(ジャケットや解説冊子を含む)が陳列されており、これを参考として、レンタル会員は、好みの映画作品を選択する。
レンタル店700では、選択された映画作品(映画コンテンツ)に対応したアクセス権情報(コンテンツIDや暗号鍵情報等)を、会員カード740に埋め込まれているECIPs10に記録する。
このとき記録されるアクセス権情報には、有効期間(レンタル期限であり、例えば3日間)が設定されている。このアクセス権情報のECIPs10への書き込みは、カードライタ730を用いて行われる。
有効期限(3日間)の管理は、ECIPs10内に設けられている管理部11(図4のCPU81に相当する)によって行われる。すなわち、有効期限を過ぎると、ECIPs10に記録されたアクセス権情報は、自動的に失効する。
有効期限が過ぎるまでは、レンタル会員は、自宅のECIPs対応の再生装置220を利用し、インターネット70を経由して、コンテンツサーバ40からその映画コンテンツの配信を受け、自由に視聴することができる。
このようなレンタル形態が実現されることにより、レンタル会員は、従来のようなレンタル待ちをする必要がなく、借りたいコンテンツを借りたい時に借りることができるようになる。
また、従来のレンタル店は、記録メディア(CD、DVD、ビデオテープ等)が嵩張るため、店舗スペースの制限から用意できるコンテンツの種類が限られていた。さらに、レンタル待ちを少なくするために、人気のあるコンテンツは、同一コンテンツの記録メディアを多数用意しておく必要があり、店舗スペースを圧迫していた。
これに対して、本実施の形態のレンタル形態であれば、狭い店舗でも多種類のコンテンツを用意することが可能となる。さらに、前述したように、レンタル待ちが発生しないため、効率良く事業を展開することが可能となり、売上の向上が期待できる。
なお、会員カード740に埋め込まれているECIPs10は、アクセス権情報の一時的な移し替えに用いられるモバイル機器(図7の携帯電話機100やICカード102)に埋め込まれているECIPsと同様の働きをする。したがって、このレンタル店の会員カード740に埋め込まれているECIPs10を、アクセス権情報の一時的な移し替えに利用することもできる。
図25は、ECIPsを用いたコンテンツのレンタルを実現する場合の手順を示す図である。
コンテンツ提供者30は、レンタル店57に、ECIPsのパッケージを販売する(手順1)。同時に、コンテンツ提供者は、レンタル業者が運営するサーバ47に、販売したコンテンツを登録する(手順2)。
レンタル会員67は、レンタル店57から、所望のコンテンツ(のアクセス権)を期限付きでレンタルする(手順3)。
レンタル会員67は、有効期限が過ぎるまでは、何度でも、コンテンツサーバ47からコンテンツの配信を受け、そのコンテンツを視聴することができる(手順4)。
図26は、アクセス権のレンタルを想定した場合の、ECIPsに記録されるアクセス権情報の種類と内容を示す図である。
図26に示される情報の種類と内容は、図5に示されるものと同様であるが、図26の場合、店舗情報として店舗番号が、会員情報1として会員番号が、会員情報2として会員有効期限情報が、記録される点が異なる。これらの情報は、主として、アクセス権のレンタル時における、個人認証に使用されるものである。
図27は、アクセス権をオンラインショップ上で購入する応用例について説明するための図である。
図1の場合、アクセス権情報が記録されている「コンテンツ毎のECIPs(パッケージ)」を店舗で購入するが、図27の場合、「コンテンツ毎のアクセス権」を、オンラインショップにて購入し、その購入代金を、例えば、クレジットカードを利用して支払う。
図27に示されるように、消費者は、ECIPsに対応したコンピュータ端末700に、例えば、ECIPs10が組み込まれたカードメディア(ICカード等)103をセットし、コンテンツショップ(オンラインショップ)800にアクセスし、画面上で、所望のコンテンツ710を購入する。購入代金は、クレジットカード等で支払う。
すると、コンテンツショップ800から、コンピュータ端末700に、購入したコンテンツに対応したアクセス権情報が配信され、そのアクセス権情報が、カードメディア103に埋め込まれているECIPs10に記録される。
これにより、その消費者は、コンテンツサーバ40から、そのコンテンツの配信を受け、そのコンテンツを自由に視聴できるようになる。
このように、アクセス権を、オンラインで購入することもできる。
以上説明したように、本発明によれば、基本的に、記録メディアを必要としない、新規なコンテンツ取引(流通、再生)システムを構築することができる。
本システムでは、コンテンツはコンテンツサーバから配信されるが、従来のシステムとは異なり、消費者には、コンテンツが配信されているという事実はまったく意識されない。すなわち、従来の記録メディアを再生機器にセットして再生しているのとまったく同様に、コンテンツを再生することができる。
したがって、消費者は、違和感なく本システムを利用することができる。その上で、従来の記録メディアを用いたコンテンツ再生に伴う種々の問題点をすべて解消し、従来にない、自由なコンテンツの利用形態が実現される。
すなわち、ECIPsを用いたシステムは、従来の記録メディアの良さを損なうことなく踏襲し、その上で、従来考えられないような応用形態での利用もでき、したがって、幅広いニーズに応えることが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、所定のアクセス権に基づいたアクセスを受け付け、前記アクセス権に対応するコンテンツを、通信ネットワークを介して配信するコンテンツサーバ(40)と、コンテンツ毎の前記アクセス権が記録されたコンテンツ配信制御用の媒体(10)と、このコンテンツ配信制御用の媒体に記録された前記アクセス権に基づき、前記コンテンツサーバにアクセスすると共に、前記コンテンツサーバから配信される、前記アクセス権に対応するコンテンツを受信する通信機能をもつ機器(80、83、210、220)と、によってコンテンツ取引システムを構築することにより、従来の記録メディアの良さを損なうことなく踏襲し、その上で、従来考えられないような応用形態でのコンテンツの利用を可能とする新規なコンテンツ取引システムを構築することができる。
また、コンテンツ毎のアクセス権が記録されたコンテンツ配信制御用の媒体(10)を、独立した商品として市場に流通させ、これによってコンテンツの流通を実現することにより、アクセス権という無体の権利を流通対象とした、新規なコンテンツ流通システムが構築される。
また、コンテンツ配信制御用の媒体(10)に記録されている、消費者が対価を支払ったコンテンツについてのアクセス権情報に基づいて、通信機能をもつ機器(80、200)を介してコンテンツサーバ(40)にアクセスし、コンテンツの配信を受け、再生機器(80、83)によりそのコンテンツを再生することで、いつでもどこでも、自由にコンテンツの再生を行なうことが可能となる。
また、コンテンツ毎のアクセス権が記録されているコンテンツ配信制御用の媒体を製造し、販売するステップと、消費者が、所望のコンテンツに対応するアクセス権を購入あるいはレンタルするステップと、購入もしくはレンタルされたアクセス権に基づいて、通信機能をもつ機器を介してコンテンツサーバにアクセスし、コンテンツの配信を受けるステップと、を含むコンテンツ取引方法により、パッケージ製品の購入、アクセス権のレンタル、オンラインショップによる購入等に広く対応可能な、新規なコンテンツ取引方法が実現される。
また、コンテンツ毎のアクセス権が記録されているコンテンツ配信制御用の媒体を製造するステップと、製造された前記媒体を、独立した商品として販売するステップと、を含むコンテンツ流通方法により、より自由で効率的なコンテンツ販売が可能となる。
また、コンテンツ配信制御用の媒体に記録されている、消費者が対価を支払ったコンテンツについてのアクセス権情報に基づいて、通信機能をもつ機器を介してコンテンツサーバにアクセスし、接続を確立するステップと、前記コンテンツサーバから、前記消費者が対価を支払ったコンテンツの配信を受けるステップと、配信された前記コンテンツを再生するステップと、を含むコンテンツ再生方法によって、より自由に快適にコンテンツの再生を行なうことが可能となる。
また、アクセス権を記録した、あるいは、アクセス権を記録するための、コンテンツ配信制御用の媒体(10)は、独立した商品として販売されるものであり、また、アクセス権の購入、レンタル、一時的な移し替え等を行なうための媒体としても利用される。これにより、記録メディアを使用しない、新規なコンテンツ取引システムを実現することができる。
また、コンテンツ配信制御用の媒体に搭載されるマイクロプロセッサを、コンテンツサーバから所望のコンテンツの配信を受けるための手段として動作させるプログラムにより、コンテンツ配信制御用の媒体を、コンテンツ配信管理手段として有効利用できるようになる。
このように、ECIPsを用いたシステムによれば、従来の記録メディアを用いたコンテンツ取引の利便性をすべて踏襲しつつ、従来、考えられない自由なコンテンツ取引(流通)の形態が実現される。
すなわち、ジャケット等の付加物と一体化されたパッケージ販売を基本とすることで、消費者の所有感を満足させることができる。すなわち、消費者は、そのパッケージのコレクションを楽しみ、また、ジャケットや歌詞カード自体の所有感を楽しむことができる。
また、ECIPsを対応機器にセットするだけで、コンテンツの再生が開始され、ストップ、巻き戻し、早送り等も、従来機器と同様の操作で行うことができるため、消費者は、違和感なく本システムを使用することができる。
さらに、ECIPsを用いたシステムでは、基本的に、コンテンツ記録メディアを使用しないため、記録メディアが損傷するという問題が発生しない。
また、従来の記録メディアは、持ち出しに不便であったが、ECIPsを用いたシステムでは、モバイル機器(携帯電話機やICカード等)に組み込まれた一つのECIPsに、消費者が所有する全部のコンテンツについてのアクセス権情報を、一時的に移し替えることができ、これにより、優れたポータビリティ(コンテンツの可搬性)が実現される。
また、移し替えられたアクセス権に有効期限を設定しておくことで、万一、ECIPsが組み込まれた携帯電話機等が盗難にあったような場合でも、アクセス権を悪用されるおそれが少なく、しかも、コンテンツサーバからの配信を停止させる等の処置を迅速にとることもできる。
ECIPsが備えるアクセス権の一時的移し替え機能や、移動体通信環境を最大限に活用することで、消費者は、いつでもどこでも、所望のコンテンツを自由に再生し、視聴することができるようになる。
また、コンテンツ配信に、コンテンツの複製が不可能もしくは制御された配信方法を用いると共に、ECIPsの管理機能(セキュリティ)を強化することにより、コンテンツが違法にコピーされる危険性も低減することができる。
コンテンツ配信制御用媒体であるECIPsは、“アクセス権(コンテンツサーバにアクセスし、コンテンツの配信を受け、再生する権利)”という無体の権利が具現化した媒体であり、その媒体、およびアクセス権自体が、独立して売買される商品である。
消費者が、アクセス権が記録されたECIPsを購入して所有していることは、CDやDVD等のコンテンツを記録したメディアを所有していることと等価である。したがって、コンテンツの配信時には、課金は発生しない。
従来から存在する、コンテンツのオンライン配信サービスは、配信毎に課金されるものであり、本システムとは全く異なる。
また、ECIPsは、基本的に、コンテンツを記録した記録メディアと等価の価値を有するものであり、対価は、ECIPsについて支払われる。したがって、本システムは、プリペイド式のICカード等を用いたコンテンツ配信システム(所定の金額を事前に支払い、その金額の分だけ、コンテンツのネット配信を受けることができるシステム)とも、まったく異なる。
このように、ECIPsを利用するシステムは、基本的に、記録メディアレスの新規なコンテンツ取引システムの構築をめざすものであるが、従来の、コンテンツ記録メディアがもつ利便性を損なうことなく踏襲し、その上で、従来考えられないような応用形態での利用もできるという特徴を有している。したがって、幅広いニーズに、柔軟に応えることができる。
また、コンテンツ毎のアクセス権自体をレンタルしたり、オンラインショップにて購入(あるいは販売)することも可能である。コンテンツ提供者、消費者の双方にとって、従来にない多くのメリットを享受することができる。
配信制御用メディア(ECIPs)の取引(売買)の形態の一例を示す図である。 コンテンツ取引(流通)システムの概要と、コンテンツの取引からコンテンツ再生までの手順を示す図である。 ネットワークに直接接続可能な再生装置(音楽再生装置)を用いてコンテンツの再生を行うシステムの一例を示す図である。 アクセス権情報が記録される媒体(ECIPs)のハードウエア構成を示すブロック図である。 ECIPsに記録される情報(アクセス権を構成する情報)の種類と具体的な内容の例を示す図である。 消費者の再生装置(ECIPs対応機器)とコンテンツサーバとの間で接続が確立され、コンテンツ配信がなされるまでの基本的な手順を示す図である。 図7は、ECIPs間でアクセス権情報の移し替えを行う方法の一例を示す図である。 ECIPs間でアクセス権情報の移し替えを行う方法の他の例を示す図である。 家庭内においてコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するための機器の構成の一形態を示す図である。 家庭内においてコンテンツの配信を受け、コンテンツを再生するための機器の構成の他の形態を示す図である。 移動体通信環境下におけるECIPsを用いたシステムの利用形態を説明するための図である。 配信制御用媒体(ECIPs)の流通(売買)の形態の例を示す図であり、(a)は、ジャケット等の付属物をオンライン配信する形態を示す図であり、(b)は、特典コンテンツをオンライン配信する形態を示す図 配信されるコンテンツにスポンサーの広告を付加することを条件として、ECIPsの購入代金の減額あるいは無料化を行うサービスシステムの構成を示す図 ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の一例を示すブロック図 図14のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図 ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の他の例を示すブロック図 図16のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図 ECIPsを用いたコンテンツ取引システムの全体構成の他の例を示すブロック図 図18のシステムにおいて、ECIPsを用いてコンテンツサーバとの間で接続確立し、コンテンツの配信に至るまでの主要な手順を示す図 ECIPsを用いたコンテンツ配信に使用する再生装置の具体的な構成の一例を示すブロック図 ECIPsを用いたコンテンツ配信に使用する再生装置の具体的な構成の他の例を示すブロック図 ECIPsを用いたシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の認証装置の構成例を示すブロック図 ECIPsを用いたシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の配信装置の構成例を示すブロック図 ECIPsのレンタルによる利用を図るためのシステム構成の一例を示す図 ECIPsを用いたコンテンツのレンタルを実現する場合の手順を示す図 アクセス権のレンタルを想定した場合の、ECIPsに記録されるアクセス権情報の種類と内容を示す図 アクセス権をオンラインショップ上で購入する応用例について説明するための図
符号の説明
10 配信制御用メディア(配信制御用の媒体、ECIPs)
12 ECIPsと付属物を含むパッケージ
20 ジャケット
22 歌詞カード
24 特典コンテンツ
30 コンテンツ提供者
40 コンテンツサーバ
41、61 認証局
42、43、44 配信局
47 レンタル業者のサーバ
50 店舗
51 消費者側の機器(再生機器を含む)
60 消費者
65 認証局を兼用する配信局
67 レンタル会員
70 インターネット(通信ネットワーク)
80 ECIPsの規格に準拠した、通信機能をもつ再生装置
81 CPU
82 通信部
84 外部インタフェース(外部IF)
86 ROM
88 RAM
100 ECIPs対応の携帯電話機
102 ECIPs対応のICカード
120 棚
200 専用通信装置(インターネットプロトコルに準拠したセットトップボックス)
311 ECIPsに対応したカーナビゲーション装置
320 スポンサー
400 ECIPs対応の再生装置
420 暗号部
430 通信部
440 ネットワーク通信部
450 ECIPs認識部
460 制御部
470 表示部
480 操作部
490 外部IF
500 ECIPsシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の認証装置
600 ECIPsシステムにおいて使用される、コンテンツサーバ内の配信装置
700 レンタルショップ
740 会員カード
800 オンライン上のコンテンツショップ

Claims (6)

  1. 所定のアクセス権に基づいたアクセスを受け付け、前記アクセス権に対応するコンテンツを、通信ネットワークを介して配信するコンテンツサーバと、
    コンテンツ毎の前記アクセス権が記録されたコンテンツ配信制御用の媒体と、
    このコンテンツ配信制御用の媒体に記録された前記アクセス権に基づき、前記コンテンツサーバにアクセスすると共に、前記コンテンツサーバから配信される、前記アクセス権に対応するコンテンツを受信する通信機能をもつ機器と、
    によって構築され
    前記コンテンツ配信制御用の媒体は、
    前記コンテンツ配信制御用の媒体同士で通信する通信手段と、
    前記通信手段を用いて、複数の前記コンテンツ配信制御用の媒体から、前記通信機能をもつ機器に組み込まれた前記コンテンツ配信制御用の媒体に前記アクセス権を移し替える際に、前記アクセス権の有効期限を管理する管理手段と、
    を有し、
    前記複数のコンテンツ配信制御用の媒体は、前記通信機能をもつ機器に組み込まれたコンテンツ配信制御用の媒体に前記アクセス権を移し替えた後、前記アクセス権を失い、所定の有効期限が過ぎた後、再び前記アクセス権を回復するように前記管理手段により制御され、
    前記通信機能をもつ機器に組み込まれたコンテンツ配信制御用の媒体は、前記アクセス権の移し替えにより前記アクセス権を得てから前記所定の有効期限が過ぎた後、前記アクセス権を削除するように前記管理手段により制御される、
    ことを特徴とするコンテンツ取引システム。
  2. 前記コンテンツサーバからのコンテンツ配信は、ストリーミングによる配信方法、若しくは、暗号化及び/又は認証方式を用いるダウンロードによる配信方法によってなされることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ取引システム。
  3. 複数の前記通信機能をもつ機器間において、同一の前記アクセス権の共有が可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ取引システム。
  4. 前記アクセス権が記録された前記コンテンツ配信制御用の媒体、および前記アクセス権は、共に商品としての価値を有し、市場にて流通し、取引の対象となることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンテンツ取引システム。
  5. 前記コンテンツ配信制御用の媒体同士で通信する通信手段は、無線通信手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ取引システム。
  6. 前記アクセス権をレンタルする場合は、前記アクセス権にレンタル期限を設定し、そのレンタル期限を過ぎると、前記アクセス権が無効となることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ取引システム。
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