JP2001067269A - 電子出版物配布システム - Google Patents

電子出版物配布システム

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JP2001067269A JP24071199A JP24071199A JP2001067269A JP 2001067269 A JP2001067269 A JP 2001067269A JP 24071199 A JP24071199 A JP 24071199A JP 24071199 A JP24071199 A JP 24071199A JP 2001067269 A JP2001067269 A JP 2001067269A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不正コピー防止手段を設けたことによるシス
テム使用の複雑化を解消し、記録媒体3を他人に貸与し
たり、同時に複数のタイトルの電子書籍を閲覧しても不
正コピーを防止可能にするシステムを提供する。 【解決手段】 記録媒体3はユーザ領域31及び非ユー
ザ領域32を備え、非ユーザ領域32へは、非公開コマ
ンドによってアクセス可能であり、配信装置1および読
み出し端末2は、前記非公開コマンドによる非ユーザ領
域32へのデータの書き込みが可能である読み出し端末
2は、記録媒体3の挿入後、ユーザ領域31に記録され
た暗号化された電子データ及び非ユーザ領域32に記録
された電子鍵を含む電子情報を読み出すと共に、記録媒
体中の非ユーザ領域32に格納されていた電子情報を削
除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子書籍等の電子
コンテンツを配信するシステムに関し、特に不正コピー
等著作権保護の問題を解決する為の電子出版物配信シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、データ通信ネットワークが普及
し、当該ネットワークを利用した多種多様なサービスが
生まれている。これらネットワークサービスは、産業、
とりわけ情報産業の発達を促進している。
【0003】例えば、書籍の内容を電子化したデータ
を、これらネットワークを介して端末装置に配信し、当
該端末装置にて配信されてきた書籍の内容を閲覧する、
といった電子ブック配信サービスがある。この場合、書
籍情報は電子化されているのでコピーしても内容が劣化
せず、不正コピーが横行し、著作権保護問題が顕著にな
ってきており、解決策として、ファイルにパスワード等
の暗証番号を付与し、これを知っている人だけがファイ
ルにアクセスできるようにした暗証番号付与方式や、特
殊な書き込み装置を用いて、媒体の特定個所を強制的に
ハードエラーにする等物理的に特殊な書き込みを行い、
前記ハードエラー発生をファイルアクセスの前提条件と
してプログラムを作成しておくことにより不正コピー時
のファイルアクセスを防止する物理ガード方式が提案さ
れてきた。
【0004】しかし、暗証番号方式は、暗証番号の守秘
が必ずしも本人の利益につながるとは限らないため、暗
証番号の漏洩を招く危険性が大きく、一方物理ガード方
式は特殊な書き込みが必要となるため装置の複雑高度化
を招き、生産上の問題を生じるため、いずれにせよ、著
作権所有者及び情報提供者の不利益を生じることとなっ
ていた。したがって、電子化された本の著作権保護問題
を解決するために、さらなる研究、開発が進められてき
た。
【0005】例えば、特開平5−250268号公報に
は、上記課題を解決するコピーガード装置が開示されて
おり、当該公報に開示された技術の特徴は、電子本格納
用媒体とは別に、電子本の注文者対応のID番号を予め
付与した媒体を設け、当該ID番号を用いて電子本格納
用媒体に書き込む情報の暗号化および復号化を行う様に
したことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−250268号公報に記載のコピーガード装置
では、電子本格納用媒体と、電子本の注文者対応のID
番号を付与した媒体とを別々に設けており、ID番号を
付与した媒体を用いて電子本格納用媒体に書き込む情報
の暗号化および復号化を行っているので、ID番号を付
与した媒体と、電子本を格納している媒体とを常に一組
にして使用しなければ電子本の内容を確認することがで
きないという問題を有している。
【0007】つまり、例えば、自分が購入した電子本を
格納している媒体を他人に貸与する場合、ID番号を付
与した媒体もその人に貸さなければ、その人が電子本格
納用媒体の内容を確認することができず、さらに、ID
番号を付与した媒体を他人に貸与している間は自分自身
が持っている他の電子本格納用媒体の内容を確認するこ
とはできない、という問題をも含んでいる。
【0008】さらに、電子本を格納している媒体の内容
を確認する端末を複数台所有し、それぞれの端末に、別
々の電子本を格納している媒体を装着して使用する場合
に、ID番号が付与されている媒体を装着している端末
でしか、内容を確認することができないので、どちらか
一方を参照しながら、他方の内容を確認していくといっ
た様な、同時に複数の端末装置での情報閲覧が大変困難
なものとなっていた。
【0009】したがって、前記特開平5−250268
号公報に開示された技術は、不正なコピーを防止するた
めに付随物を設けたために、かえって使用上の利便性を
欠くという問題を含んでいるのである。
【0010】以上述べたような背景をふまえて、本発明
の属する技術分野には、不正コピー防止手段の堅牢性の
実現と、不正コピー防止手段を設けたことによるシステ
ム使用の複雑化とを同時に解決しなければならないとい
う課題があった。
【0011】本発明に係る電子出版物配布システムは、
上記課題を解決するためのシステムであって、不正なコ
ピーを防止するとともに、紙の書籍と同じ感覚で、他人
に貸与したり、同一の者が同時に複数のタイトルの書籍
を確認することが可能なシステムである。
【0012】
【課題を解決するための手段】一般に公開されたコマン
ドでアクセス可能なユーザ領域及び非公開コマンドによ
りアクセス可能な非ユーザ領域とからなる記憶媒体と、
前記記憶媒体のユーザ領域に、暗号化された電子データ
を書き込み、前記記憶媒体の非ユーザ領域に、上記電子
データを復号化する時に必要となる電子鍵を含む電子情
報を書き込む配信装置と、前記記憶媒体中のユーザ領域
および非ユーザ領域へアクセスし、前記記憶媒体中の非
ユーザ領域に格納されている電子情報を用いてユーザ領
域に格納されている電子データを復号化するデータ復号
手段と、当該データ復号手段によって復号化されたデー
タおよび前記記憶媒体中の非ユーザ領域に格納されてい
る電子情報を端末側に格納するデータ格納手段と、当該
データ格納手段によりデータを格納した後、前記記憶媒
体中の非ユーザ領域に格納されている電子情報を削除す
ることにより前記記憶媒体の電子データの復号化を防止
する記憶媒体制御手段と、を有する情報処理端末装置
と、を備えたことを特徴とする。
【0013】また、前記記憶媒体制御手段は、前記情報
処理端末装置のデータ格納部に格納されている電子デー
タが消去されたとき、前記電子データを復号する時に用
いられた電子情報を、前記記憶媒体の非ユーザエリアに
戻す電子情報復元手段を有してなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る電子出版物
配布システムの実施の形態に関して図面を用いて説明す
る。ここで電子出版物とは、書籍、雑誌、辞典、図鑑等
の電子化データをいい、単に文字データのみならず、音
声、画像、映像を含むものをもさす。以下、書籍を電子
化した電子出版物を例にとって説明を進める。
【0015】図1は、本発明に係る電子出版物配布シス
テムのシステム全体の構成を示した構成図である。
【0016】この電子出版物配布システムは、電子出版
物を配布するための配信装置1と、配信された電子出版
物を読むための情報処理端末装置(以下、読み出し端末
という)2と、電子出版物を格納するための記憶媒体3
とで概略構成される。
【0017】配信装置1は、電子出版物が格納されてい
る電子出版物データベース(DB)11、図示しない顧
客情報が格納されている顧客データベース(DB)1
2、制御部13、および、後述する通信部141、通信
制御部142で構成される。
【0018】電子出版物DB11には、図示しない書籍
タイトル、著者名、価格等の項目で構成されたインデッ
クス情報と共に、電子化された出版物の内容が、非圧縮
もしくは圧縮された形態で保持されている。漏洩防止の
ために暗号化される場合もある。
【0019】また、顧客DB12には、顧客氏名、年
齢、性別、連絡先、決済方法及び決済情報等の項目で構
成された、図示しない顧客管理情報とともに、個々の顧
客が購入した電子書籍の履歴が管理されている。つま
り、配信装置1から配布される電子出版物は、いつどの
顧客に対して配信されたか1件ごとにすべて把握されて
いる。また、後述するように、配信された電子出版物の
タイトル等に固有の電子情報が発行されるので、当該電
子情報再発行の際の照合データともなる。
【0020】制御部13は、配信装置1全体を制御し、
CPUなどで構成されるプログラム処理部131及びR
AM、ROM等メモリデバイスで構成されるプログラム
格納部132から成る。プログラム格納部132には配
信装置全体を制御する処理プログラム(データも含む)
が格納されており、プログラム処理部131は適宜必要
なプログラムコードをこれより読み出して処理実行を行
う。また、必要に応じて一時記憶すべき情報もここで保
持される。通信部141、通信制御部142については
後述する。
【0021】また、読み出し端末2は、記憶媒体3を装
着する図示しない装着部を有すると共に、配信装置1や
他の読み出し端末と通信を行う通信部211及び通信制
御部212、さらに、制御部22、記憶部23で構成さ
れる。制御部22は、配信装置における制御部13と同
様にプログラム処理部221及びプログラム格納部22
2から成る。記憶部23には配信装置1から配信を受け
たソフトウェア、記憶媒体3中に格納されている暗号化
された電子データ及び復号時に必要な電子情報等が格納
される。また、この他に、図示しないディスプレイ等で
構成される表示部や、キーボードやタブレット等で構成
される入力部を備えている。
【0022】ここで、配信装置1、読み出し端末2にお
ける、通信部141及び142並びに通信制御部211
及び212について説明する。141及び211は通信
部であり、たとえばケーブルにて公衆回線を介してイン
ターネットを含む外部との通信ネットワークと接続した
り、あるいは無線や赤外線(例えば、IrDA等による
通信)にて他の機器と通信するハードウェアを備える場
合がある。142及び212は前記通信部141及び2
11での通信機能(通信方式、通信デバイス等)や電気
的な信号レベルやプロトコル等を制御するための通信制
御部であり、回路によるハードウェアやファームウェア
等で構成されている。
【0023】また、記憶媒体3は、データの書き込み制
限上区別された領域、ユーザ領域31と非ユーザ領域3
2とを備えている。ユーザ領域31は、ユーザが一般に
公開された操作コマンドで自由にデータの読み書きを行
える記憶領域であり、非ユーザ領域32は、ユーザは一
般に公開された操作コマンドでデータの読み込みは自由
にできるものの、データの書き込みは非公開の特殊コマ
ンドでしか行いない様になっている。この仕組みは、既
存の技術を用いることができ、たとえばiomega社
のClik!(商標)等の記憶媒体を用いてもよく、こ
の記憶媒体3により、媒体全体をコピーしようとしても
一般には非ユーザ領域32への書き込みができないた
め、ユーザ領域31の内容しかコピーできなくなる。
【0024】なお、前記記憶媒体3は、広く、カセット
や磁気テープ等のテープ系、FD/HD等の磁気ディス
クやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスク
のディスク系、ICカード/光カード等のカード系で実
現可能である。あるいは、交換可能な形態の半導体メモ
リ素子であってもよい。
【0025】次に、以上で述べた、本システムを概略構
成する各要素である配信装置1、読み出し端末2、及び
記憶媒体3間の関係(データの流れ等)について説明す
る。
【0026】(配信装置1と記憶媒体3の関係)記憶媒
体3は、配信装置1が有する図示しない装着部に接続さ
れて、電子出版物DB11に格納されている暗号化され
た電子データが、記憶媒体中のユーザ領域に格納される
とともに、前記暗号化の時点で使用した電子鍵を含む電
子情報が記憶媒体中の非ユーザ領域に格納される。
【0027】あるいは、配信装置1から、前記読み出し
端末2を経由して前記電子データが前記記憶媒体3に格
納される場合もある。このとき、記憶媒体3は読み出し
端末2に装着されており、データの授受を配信装置1に
おける通信部141および読み出し端末2における通信
部211とで行って、読み出し端末2が記憶媒体3に電
子データを書き込む。
【0028】(配信装置1と読み出し端末2の関係)プ
ログラム格納部132に格納されたプログラムは、例え
ば、暗号化する時に用いた電子鍵を含む電子情報等を書
き換える機能や、当該書き換えた電子情報を用いて電子
データを暗号化する機能を有する様なソフトウェアであ
り、当該ソフトウェアは通信部141および通信部21
1を介して、配信装置1から読み出し端末2に送信する
ことも可能である。
【0029】(読み出し端末2と記憶媒体3の関係)暗
号化された電子データ及び復号のための電子情報が、記
憶媒体3から読み出し端末2へ読み出されて、記憶部2
3に保持される一方、プログラム格納部222に格納さ
れている復号化プログラムがプログラム処理部221に
適宜読み出されて復号化処理が行われ、平文となった電
子データが図示しない表示部に表示される。
【0030】また、ユーザは、表示部に表示された平文
に対して、図示しない入力部よりコメント等を入力する
ことができ、追加したコメント文に対して自ら新規作成
した電子情報を用いて暗号化して、元の電子データと共
に暗号化できる。このとき、元の電子データは最初与え
られた電子情報を用いて暗号化され、追加されたコメン
ト文はユーザが新規に作成した電子情報により暗号化さ
れ、元の電子データに対するコメント位置を記録した、
図示しないインデックス情報と共に記録される。
【0031】図2は、読み出し端末2における、記憶媒
体3からの電子コンテンツの再生読み出し処理シーケン
スを示したフローチャートである。
【0032】ステップS1にて記憶媒体3が読み出し端
末2に挿入されると、当該記憶媒体3にあらかじめ格納
されている電子データのインデックス情報が、図示しな
いディスプレイに表示される(ステップS2)。前記イ
ンデックス情報表示は、電子データに含まれる電子コン
テンツタイトルだけでなく、例えば価格や発売日、著者
等の情報や広告情報が含まれる場合がある。
【0033】ユーザはインデックス表示画面から電子コ
ンテンツを選択する(ステップS3)と、選択された電
子コンテンツの概要や目次等がメディアから読み出さ
れ、ディスプレイに表示される(ステップS4)。
【0034】この状態で、ステップS5にてユーザが電
子コンテンツの本文を読むべく、再生処理を選択したと
きはステップS6に移行するが、ステップS5にて再生
処理を選択しなかったときには、ステップS3に戻り、
他の電子コンテンツ選択待ちとなる。
【0035】ステップS6では電子情報が記憶媒体3の
非ユーザ領域32に存在するかどうかが確認される。電
子情報が存在しないときは、暗号化された電子データの
復号は行えず、ステップS8へ移行して終了指示待ち状
態となるが、メディア中に電子情報が存在するときは、
ステップS7に進む。
【0036】ステップS7では、前記電子情報に含まれ
る電子鍵に基づいて、暗号化されている電子データが復
号されて、再生処理が行われる。ここで、再生処理完了
後に記憶媒体3の非ユーザ領域32上の電子情報を削除
するとともに、当該電子情報を読み出し端末2の記憶部
23に退避する。その後、ステップS8へ進む。
【0037】ステップS8では、ユーザに対して別の電
子コンテンツの再生をするかどうかが問われる。ユーザ
が別の電子コンテンツを再生する(すなわち、再生処理
を終了しない)と指示したときは、前記ステップS2に
戻り、インデックス情報が表示されるが、別の電子コン
テンツの再生をしない(すなわち、再生処理を終了す
る)と選択したときはステップS9に進む。
【0038】ここで、ステップS8において、いずれの
指示がなされた場合でも、現在表示中の電子コンテンツ
が読み出し端末2の記憶部23から消去されることにな
る場合は、前記退避していた電子情報を再び記憶媒体3
の非ユーザ領域32へ書き込む。
【0039】次に、ステップS9では、ユーザが当該電
子コンテンツに対して書き込み処理をしたかどうかが判
定され、書き込みがなければ処理を終了するが、書き込
みがあったときは書き込まれた内容が、前記退避してい
た電子情報とともに追加保存される(ステップS1
0)。なお、当該追加内容に対して、新規に生成した電
子情報に基づいた暗号化処理を施してもよい。これによ
って、個人情報の秘守効果を得ることもできる。
【0040】図3は、電子コンテンツの保存、コピーの
処理シーケンスを説明するフローチャートである。図3
において、読み出し端末2への記憶媒体3の挿入(ステ
ップS1)から、電子コンテンツ概要、見出しの表示
(ステップS4)までの処理は、図2と同じであるので
説明を省略する。
【0041】ステップS20において表示中の電子コン
テンツを複製するかどうかの指示待ちとなり、ユーザが
複製しないと指示したときはステップS3に戻るが、複
製すると指示したときはステップS21に進み、あらか
じめ指示されている電子データの複製処理が行われる。
さらにステップS22に進み、電子情報の有無が確認さ
れ、電子情報がないときは複製できないと判断し、複製
処理を終了する。
【0042】一方で、前記ステップS22において電子
情報が存在するときはステップS23に進み、複製先が
記憶媒体3か読み出し端末2かが判定される。複製先が
記憶媒体3のときは、さらにステップS24に進み、記
憶媒体3の非ユーザ領域32へのアクセスを行う権限が
あるかどうかが判定される一方、複製先が読み出し端末
2のときはステップS25に進む。ここで、アクセス権
限の有無の判断は、非ユーザ領域32への書き込みコマ
ンドが与えられているかどうか、あるいは読み出し端末
2の機種番号等により区別される。
【0043】続いてステップS24において、非ユーザ
領域へのアクセス権限がないと判断されたときは、複製
できず、複製処理を終了するが、アクセス権限があると
判断されたときは、ステップS25へ進む。
【0044】ステップS25では、ユーザに対して電子
情報の移動を行ってもよいかどうかの確認が行われる。
ここでユーザが電子情報を移動しないと指示したとき
は、複製処理を終了するが、電子情報を移動すると指示
したときは、ステップS26に進み、電子情報は読み出
し端末2から記憶媒体3へ移動される。
【0045】電子情報の移動後は、複製先では暗号化さ
れた電子データが再生可能となる一方、複製元の電子デ
ータは複製情報である電子情報をすでに失っているの
で、非暗号化部分のみ再生可能となる。
【0046】図4は、電子コンテンツを購入する場合の
配信装置1から見た処理シーケンスを説明するフローチ
ャートである。なお、当該電子コンテンツ購入処理で
は、配信端末1に設置されている前述の顧客情報DB1
2が管理する顧客毎の購入履歴情報(どのような電子デ
ータをどのような電子情報で暗号化して販売したか等の
情報が含まれる)が参照されて、配信端末1を使用中の
顧客のきめ細かい要望(例えば、電子情報のみを購入し
たいとか、電子データのみを購入したいとかいった要
望)に対応できる。以下、詳細に説明する。
【0047】図4において、ユーザが記憶媒体3を配信
装置1に挿入、もしくは読み出し端末2と配信装置1と
の通信を確立する(ステップS30)と、購入可能な電
子コンテンツのインデックス情報(価格、発売日、著
者、出版社等)や広告等の購入画面がディスプレイ上に
表示される(ステップS31)。表示させるディスプレ
イは、配信装置1が具備するディスプレイであってもよ
いし、読み出し端末2との通信が確立した状態であるな
らば、読み出し端末2が具備するディスプレイでもよ
い。
【0048】次に、当該購入画面にてユーザが所望の電
子コンテンツを選択する(ステップS32)と、ステッ
プS33に進み、前記電子コンテンツを購入するか、も
しくは再生するかの指示待ちとなる。ユーザが再生を指
示したときは、電子コンテンツ概要や見出し部分が再生
され(ステップS34)、ステップS32に戻り、電子
コンテンツ選択画面になるが、ステップS33にて購入
を指示したときはステップS35以降の電子コンテンツ
購入処理が行われる。
【0049】電子コンテンツ購入処理は、まず、記憶媒
体3の非ユーザ領域32へのアクセス権限があるかどう
かが確認される(ステップS35)。アクセス権限がな
いときは、ステップS42に進んで、暗号化対象となっ
ていない電子データがあれば記憶媒体3のユーザ領域3
1に書き込む。一方、ステップS35において、アクセ
ス権限があると判断されたときは、さらにステップS3
6に進み、記憶媒体3の非ユーザ領域32に電子情報が
あるかないかを判断する。
【0050】ステップS36において電子情報があると
判断されたときは、ステップS37をスキップしてステ
ップS38に進むが、電子情報がないと判断されたとき
はステップS37に進み、配信装置1より電子情報の購
入処理が行われて、記憶媒体3の非ユーザ領域32に電
子情報を書き込む。
【0051】さらに、ステップS38では、ユーザが選
択している電子コンテンツの電子データを記憶媒体3に
書き込むかどうか指示待ちとなる。ユーザが、電子デー
タの書き込みを行わないと指示したときはステップS4
5に進み、購入を終了するかどうかの指示待ちとなる。
一方で、ユーザが、電子データの書き込みを行うよう指
示したときは、ステップS39に進み、記憶媒体3の非
ユーザ領域32に書き込まれている電子情報をプログラ
ム格納部132に読み込み、ステップS40に進む。
【0052】ステップS40では、プログラム処理部1
31において、前記読み込んだ電子情報に基づいた電子
データの暗号化が行われて記憶媒体3のユーザ領域31
に書き込まれ(ステップS41)、ステップS45に進
む。
【0053】ステップS45は、購入処理を終了するか
どうかの指示待ちであり、ユーザが終了するとした指示
したときは処理を終了し、終了しないと指示したとき
は、ステップS31に戻る。
【0054】以上の各ステップを実行することで、配信
端末1による、ユーザのきめ細かい要望に対応する電子
コンテンツの配信が可能になる。
【0055】さらに、電子コンテンツを購入する際に起
こりうる記憶媒体の状態に応じた購入処理の違いについ
て説明する。
【0056】電子コンテンツを購入する際に起こりう
る、配信端末1に装着時の記憶媒体3の状態としては、
次の4種類が考えられ、それぞれの場合に応じた配信装
置1の処理を順に説明する。
【0057】 電子情報及び電子データが共に存在す
る場合 この状態は、電子コンテンツを既に利用し終えて、ユー
ザが他の電子コンテンツへの買い替えを希望している場
合が考えられるので、配信装置1は、ユーザが希望する
新しい電子書籍(電子データ)および当該電子書籍に固
有の電子情報をユーザの記録媒体3に上書きすればよ
い。なお、安全のため、上書きしてもよいかどうかの指
示待ち処理を挿入してもよい。
【0058】 電子情報は存在するが、電子データは
存在しない場合 この状態は、例えば電子データのみを他の読み出し端末
等に預けており、その電子データを、今所持している読
み出し端末で再生したい場合が考えられる。電子データ
さえ購入すれば、所有している電子情報にて購入した電
子データを確認することができる状態である。よって、
配信装置1は、記録媒体3に存在する電子情報を検索キ
ーとして顧客DBを検索し、ユーザが過去に購入した電
子書籍を特定し、該当する電子書籍を提供することにな
る。
【0059】電子情報は存在しないが、電子データは
存在する場合 この状態は、電子情報そのものを紛失してしまったか、
他の読み出し端末等に移動した場合が考えられる。電子
情報さえ購入すれば、所有している電子データを確認す
ることができる状態である。よって、配信装置1は、記
録媒体3に存在する電子データに含まれる非暗号化イン
デックス等から、当該電子データのタイトル等を抽出
し、ユーザの氏名と当該タイトル等の情報から必要とさ
れる電子情報を特定し、ユーザに提供することになる。
【0060】電子情報及び電子データが共に存在しな
い場合 この状態は、記録媒体3を新規に購入した場合等が考え
られる。電子情報、電子データの両方とも購入しない
と、電子コンテンツの確認をすることができない状態で
ある。よって、配信装置1は、ユーザが新規に購入を希
望した電子データ及び当該電子データのタイトル等に固
有の電子情報を新規発行して、共にユーザに提供するこ
とになる。
【0061】以上、本発明に係る実施例の記載にそくし
た本発明の特徴の趣旨をまとめると下記のようになる。 (1)本発明に係る電子出版物配布システムにおける記
録媒体3は、ユーザ領域31及び非ユーザ領域32を備
える。 (2)上記非ユーザ領域32へは、非公開コマンドによ
ってアクセス可能であり、本発明に係る配信装置1およ
び読み出し端末2は、前記非公開コマンドによる非ユー
ザ領域32へのデータの書き込みが可能で、当該領域へ
は電子情報を書き込むようにする。 (3)前記電子情報は、暗号化された電子データを復号
する際に必要な電子鍵を含む電子情報であり、記録媒体
3の読み出し端末2への抜き差しによって、あるいは読
み出し端末2の記憶部23に復号済みの電子データが存
在するか否かによって前記電子情報を記録媒体3から読
み出し端末2へ適宜移動させることによって、電子情報
及び電子データの同時複製を防止する。
【0062】
【発明の効果】本発明による電子出版物配布システムで
は、以下の効果が得られる。
【0063】つまり、一般に公開されたコマンドでアク
セス可能なユーザ領域及び非公開コマンドによりアクセ
ス可能な非ユーザ領域とからなる記憶媒体とを有し、当
該記憶媒体への書き込み時には、ユーザ領域に、暗号化
された電子データを、非ユーザ領域には、電子データを
復号化する時に必要となる電子鍵を含む電子情報(I
D)をそれぞれ書き込む一方、前記記憶媒体の内容を閲
覧する読み出し端末2では、記憶媒体中の非ユーザ領域
に格納されている電子情報を用いて、ユーザ領域に格納
されている電子データを復号し、復号化されたデータ及
び記憶媒体中の非ユーザ領域に格納されている電子情報
を読み出し端末2に格納するとともに、データ格納後は
記憶媒体中の非ユーザ領域に格納されている電子情報を
削除するため、データ格納後に記憶媒体を取り出して他
の端末で情報を見ようとしても電子情報が存在しないた
め復号不可能となる。したがって、簡単な構成で不正コ
ピー不可能となるシステムを構築することができる。
【0064】なお、記憶媒体への書き込みは、非公開コ
マンドを装備した専用の配信装置により非ユーザ領域と
ユーザ領域とに分けて情報を書き込んでいる為に、他の
機械をでは記憶媒体の内容をコピーすることが事実上不
可能であり、データの機密性が保たれている。
【0065】また、上記記憶媒体制御手段をさらに、読
み出し端末2のデータ格納部に格納されている電子デー
タを消去したとき、電子データを復号する時に用いた電
子情報を記憶媒体の非ユーザエリアに再び戻すように構
成したので、端末装置において一時期不要となった電子
コンテンツを元の記憶媒体に還元して記憶媒体として保
管することが可能となる。加えて、電子コンテンツを他
人に貸与した場合でも、自身の端末で他の電子コンテン
ツを参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子出版物配布システム
全体の構成図である。
【図2】読み出し端末2における、記憶媒体3からの電
子コンテンツの再生読み出し処理のシーケンスを説明す
るフローチャートである。
【図3】電子コンテンツの保存、コピーの処理シーケン
スを説明するフローチャートである。
【図4】電子コンテンツを購入する場合の処理シーケン
スを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 配信装置 11 電子出版物データベース 12 顧客データベース 13 制御部 131 プログラム処理部 132 プログラム格納部 141 通信部 142 通信制御部 2 情報処理端末装置(読み出し端末) 211 通信部 212 通信制御部 22 制御部 221 プログラム処理部 222 プログラム格納部 23 記憶部 3 記憶媒体 31 ユーザ領域 32 非ユーザ領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般に公開されたコマンドでアクセス可
    能なユーザ領域及び非公開コマンドによりアクセス可能
    な非ユーザ領域とからなる記憶媒体と、 前記記憶媒体のユーザ領域に、暗号化された電子データ
    を書き込み、前記記憶媒体の非ユーザ領域に、上記電子
    データを復号化する時に必要となる電子鍵を含む電子情
    報を書き込む配信装置と、 前記記憶媒体中のユーザ領域および非ユーザ領域へアク
    セスし、前記記憶媒体中の非ユーザ領域に格納されてい
    る電子情報を用いてユーザ領域に格納されている電子デ
    ータを復号化するデータ復号手段と、当該データ復号手
    段によって復号化されたデータおよび前記記憶媒体中の
    非ユーザ領域に格納されている電子情報を端末側に格納
    するデータ格納手段と、当該データ格納手段によりデー
    タを格納した後、前記記憶媒体中の非ユーザ領域に格納
    されている電子情報を削除することにより前記記憶媒体
    の電子データの復号化を防止する記憶媒体制御手段と、
    を有する情報処理端末装置と、 を備えたことを特徴とする、電子出版物配布システム。
  2. 【請求項2】 前記記憶媒体制御手段は、前記情報処理
    端末装置のデータ格納部に格納されている電子データが
    消去されたとき、前記電子データを復号する時に用いら
    れた電子情報を、前記記憶媒体の非ユーザエリアに戻す
    電子情報復元手段を有してなることを特徴とする請求項
    1記載の電子出版物配布システム。
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