JP4681143B2 - 金属薄板製の容器用部品の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体又は粉体等を収容する容器に用いられる金属薄板製の容器用部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、アルミニウムなどの金属材料により構成されたボトル型の容器について、ガラス瓶に比べて軽量であり、また熱伝導性が高いために冷蔵庫で急速に冷却され易く、さらに容器を回収した後に、容器を圧潰して金属材料の再利用を図る作業が容易であり、そしてPETボトルに比べて密封性が高く、内容物の状態を変化させることなく長期間保存できるなどの利点を有することが認識されるようになり、その需要が急速に高まってきている。
【0003】
このようなボトル型の金属容器の一例が、実開昭58−88328号公報、実開昭58−136423号公報、実開昭60−120920号公報、特開昭64−62233号公報、特表平10−509095号公報、米国特許第5718352号明細書などに記載されている。実開昭58−88328号公報、実開昭58−136423号公報に記載されている金属容器は、容器の胴部に肩部、傾斜部を介して口頸部が連続され、この口頸部に、タブの引き上げにより口頸部から離脱する蓋を取り付けたものである。
【0004】
実開昭60−120920号公報、特開昭64−62233号公報に記載されている金属容器は、胴部に肩部、傾斜部を介して口頸部が連続されているとともに、口頸部にはプラスチック製の円筒部が固着されている。円筒部の外周にはねじ部が形成されており、このねじ部にキャップを取り付けて封緘する様に構成されている。特表平10−509095号公報、米国特許第5718352号明細書に記載されている金属容器は、その胴部に肩部および傾斜部を介して口頸部が連続して形成されていると共に、口頸部自体にねじ部が転造されており、このねじ部にキャップが取り付けられる様に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の各公報に記載されているボトル型金属容器は、肩部が少なくとも一つ以上の環状段部を備えた略円錐台形状に構成され、あるいは胴部の中心線に対する鋭角側の角度が大きく設定された傾斜部を有する円錐台形状に構成されている。このため、これらの公報に記載されている金属容器は、その外観から、利用者に対して視覚的な凹凸感(ごつごつ感)を与えやすく、審美性に欠けているという問題があった。また、肩部がドーム形状に構成されている金属容器は、中心線に対する角度が大きく設定されている金属容器と比較して、全体的に丸みのある印象を視覚的に与えるため、審美性には優れている。
【0006】
しかしながら、ガラス製の日本酒用小瓶(300ないし500ml)の様に、なだらかで比較的長い傾斜面を有する肩部と、円筒状の口頸部と、なだらかに傾斜しながら円筒状になる肩部から口頸部への移行部分とを備えたガラス製容器と、上記ドーム型金属容器とを比較すると、上記ドーム型金属容器は、小径となっている円筒状の口頸部が比較的短く、その下に直ちにドーム状肩部が続いているので、いわゆる「ずん胴」という印象が強く、細身感や優美感に欠けていた。
【0007】
また、例えば、絞りしごき缶の成形材料として使用されている様な、比較的薄く(約0.1〜0.4mm)、しかも硬質のアルミニウム合金板や表面処理鋼板の様な金属板から形成した有底円筒状の缶(またはカップ)の底部側を複数回絞り加工することにより、小径の有底円筒部と肩部とを成形するとした場合、なだらかな傾斜面を有する肩部を成形すること自体かなり難しく、どうしても成形後に環状の段部が幾つか残った肩部となってしまう。その上、肩部から口頸部への移行部分がなだらかな傾斜面となる様に成形することも、なだらかな傾斜面の肩部を成形するよりも更に困難であった。
【0008】
この発明は、上記の様な事情を背景としてなされたものであり、約0.1〜0.4mmの厚さの硬質の金属薄板を材料として、口頸部となる小径の有底円筒部と胴部とを連結させる肩部及び肩部から小径の有底円筒部への移行部分(肩部と小径の有底円筒部との連結領域)に段部や凹凸などを設けることなく、しかも該移行部分がなだらかな傾斜面となっている金属薄板製の容器用部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、円筒状の胴部と、該胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部と、該有底円筒部と該胴部とを連結する傾斜状の肩部とを備えると共に、該肩部と該有底円筒部とを連結する部分に、該肩部の表面から徐々に該有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面が形成され、該傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上である一体成形の金属薄板製の容器用部品の製造方法であって、金属薄板製の有底円筒体の胴部外面のうち底部近傍の部分に接触するダイと、該底部近傍の胴部の内面に接触するプッシャーとによって皺押さえし、かつ、前記底部の内面に絞りパンチを接触させると共に、前記ダイおよびプッシャーと絞りパンチとを前記有底円筒体の軸線方向に相対移動させる絞り成形を複数回繰り返すことにより、前記胴部に続く傾斜面からなる肩部と、該肩部に続きかつ前記胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部とを形成する第一の絞り成形工程と、先端部に直径方向外方へ突出している大径部を有し、該大径部の下方が小径になっており、全体として略円柱状のパンチと、該パンチの外側に配置されており、その先端の外径が該パンチの大径部以下で、該先端付近から離れるに従って外径が漸増する領域を備えた略円筒状のプッシャーの先端側を、前記有底円筒部内に挿入し、一方、前記有底円筒体の外側には、円筒状の内周面と、該内周面から先端側に近づくに従って徐々に拡径するようなテーパー面が付与された傾斜成形面と、該傾斜成形面から離れるに従って拡径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面とを備えたダイを、前記湾曲成形面側が前記有底円筒体側の底部側に近くなる様に配置させ、前記パンチ及び前記プッシャーと、前記ダイとが互いに接近する方向に前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させることによって、前記有底円筒部を更に小径化すると共に、前記肩部と前記有底円筒部とを連結する部分が、前記肩部の表面から徐々に前記有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面であって、該傾斜面の曲率中心が前記容器用部品の外側に存在し、かつ該傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上であるものを形成する様に、前記有底円筒部を再絞り成形する第二の絞り成形工程と、形成予定の肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先端部内面を有するダイと、形成予定の肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先端部外面を有するプッシャーと、前記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えるパンチとを用い、該パンチによって前記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えることにより、前記有底円筒部の筒部及び肩部に対して、前記底部側への引張力を与えて、前記第一の絞り成形工程および前記第二の絞り成形工程で形成れた前記傾斜面の円周方向に沿って存在していた前記境界部分の線状の痕跡の1つ以上を消去して、前記傾斜面を滑らかに再成形する再成形工程とを行うことを特徴とする方法である。
【0010】
したがって請求項1の発明の方法では、先ず、有底円筒体の底部側に複数回の絞り加工から成る第一の絞り成形加工が施され、その底部の一部が胴部に対して延伸されて前記胴部より小径の有底円筒部が形成され、また同時にその胴部と小径の有底円筒部との間の部分が、傾斜面から成る肩部となる。ここで、一回の絞り加工で形成される有底円筒部が胴部に対して小径であるから、有底円筒部と肩部との境界領域は素材が大きく屈曲した状態となる線状の境界部分が生じ、次の更に小径の有底円筒部の絞り加工により、この境界部分は肩部へ移動する。同様の絞り加工を繰り返せば、次の境界部分が肩部へ移動する
第二の絞り成形工程では、先端部が直径方向外方へ突出している大径部となっているパンチを使用すると共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小径の有底円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダイとを相対的に移動させることにより絞り成形を行うので、パンチの先端部の外周面が小径の有底円筒部の内周面と密着して該パンチからの押圧力が小径の有底円筒部の底部に確実に伝わる。その結果、前記底部側への強い引張力が絞り成形されている小径の有底円筒部及び肩部に作用し、肩部の上方及び肩部から小径の有底円筒部への移行部分(境界部分)が、ダイの先端部内面形状(先端部が徐々に大径となる形状となっている)及びプッシャーの先端部外面形状(先端付近から離れるに従って外径が漸増する領域を備えている形状)と同一形状に成形される(すなわち肩部及び肩部から前記小径の有底円筒部への移行部分の外面及び内面がそれぞれプッシャーの外面形状及びダイの内面形状を転写された形状に成形される)ので、この工程では、小径の有底円筒部と肩部との連結部分には境界線が形成されない。この時、成形工程前の有底円筒部と肩部との境界部分が肩部に移動する。
従って、新たな小径有底円筒部と肩部との連結部分はなだらかに連続する傾斜面、即ち、曲率中心を容器用部品の外側に持ち、かつ、その曲率半径が前記有底円筒部の半径以上となった凹曲面のなだらかな傾斜面となるように形成される。この時、この成形工程前の有底円筒部と肩部との境界部分が肩部に移動する
らに、これに続く再成形工程では、パンチによる有底円筒部の底部に対する押圧力によって、その小径化された有底円筒部に軸線方向に延ばす荷重が掛けられ、それに伴って肩部に引っ張り力が付与される。その結果、肩部における前記境界部分に線状に生じていた痕跡の少なくとも1つが、肩部の延伸によって消去され、ダイの先端部の内面形状及びプッシャーの先端部の外面形状に合致した滑らかに連続する傾斜面が形成される。その結果、胴部から肩部を経て小径の円筒部に到る次第に細くなる部分が、滑らかな曲面によって形成され、細身感や優美感のある意匠性に優れた容器用部品が得られる。
【0016】
た、請求項2の発明は、請求項1における前記再成形工程が、先端部内面形状が、形成予定の容器用部品の少なくとも前記有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状と略同一に形成されたダイを、前記第二の絞り成形工程で形成された小径の有底円筒部の外面側に配置し、先端部外面形状が、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分及び該肩部の上方部分の形状と略同一に形成されたプッシャーを、前記第二の絞り成形工程で形成された前記小径の有底円筒部及び前記肩部の内面側に配置し、先端部が直径方向外方へ突出して大径部を形成していると共に、該先端部が、前記第二の絞り成形工程で形成された前記小径の有底円筒部の内径と略等しい外径を有しているパンチを、先端が前記プッシャーの先端よりも前記小径の有底円筒部の底部側に位置しかつ該パンチの大部分が前記プッシャーの内部に位置する様に配置して、前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させて、前記パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側から押圧力を加えながら、前記ダイと前記プッシャーとによって前記肩部を押し延ばして、前記肩部に存在する複数回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界であった円周方向に沿う線状の痕跡の1以上を消して滑らかな面に再成形することを特徴とする方法である。
【0017】
したがって、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、先端部が直径方向外方へ突出して大径部となっているパンチを使用すると共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小径の有底円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダイとを相対的に移動させることにより再成形工程を行うので、パンチの先端部の外周面が前記小径の有底円筒部の内周面と密着して該パンチからの押圧力が前記小径の有底円筒部の底部に確実に伝わる
の結果、肩部が前記底部側に引っ張られて、第二の絞り工程後に肩部に存在していた境界線部分がダイとプッシャーとの間に入り込むと、該境界線部分は前記小径の有底円筒部側への引張力とダイとプッシャーとから押圧力とを受けるので、該境界線部分の屈曲部は引き延ばされ、ダイの先端部内面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)及びプッシャーの先端部外面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)と同一の形状に再成形される(すなわち肩部はその外面及び内面に、それぞれダイの内面形状及びプッシャーの外面形状を転写される)結果、複数回の絞り成形によって形成されて前記小径の有底円筒部と傾斜状肩部との境界として肩部に存在した痕跡が滑らかにされる。
【0018】
さらに、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記第二の絞り成形工程での成形加工を、該第二の絞り成形工程で絞り成形する前の前記小径の有底円筒部と肩部との境界部分が、前記ダイとプッシャーとの間に引き込まれるまで遂行することを特徴とする方法である。
【0019】
したがって、請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明と同様の作用が生じる他に、第二の絞り成形工程では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分を、ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うので、該境界線部分の屈曲の程度が浅くされ、後で行われる再成形工程の押し延ばしにより、肩部が滑らかな傾斜面に容易に再成形される。
【0020】
さらにまた、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分を前記ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜面から成る肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行うことを特徴とする方法である。
【0021】
したがって、請求項4の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分をダイとプッシャーとの間に引き込んで該境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行うので、その後に行う再成形工程でダイとプッシャーとにより押し延ばしすることにより、該境界線部分の痕跡を容易に消すことができる。
【0022】
そして、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分を前記ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜面から成る肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行い、その後、前記傾斜状肩部と略同じ傾斜角度の傾斜成形面を内面側に備えたダイと、前記傾斜面から成る肩部と略同じ傾斜角度の傾斜成形面を外面側に備えたプッシャーとを用いて、1以上の境界線部分の痕跡を有する傾斜状肩部を挟んで押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第一の再成形工程を行い、次いで、前記複数回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部を、更に小径の有底円筒状に再絞り成形すると共に、前記第一の再成形工程で滑らかな傾斜面に形成した傾斜状肩部の上方に、下方よりも前記小径の有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さい傾斜面及びその上方の前記小径の有底円筒部との境界となるなだらかな傾斜面の移行部分を形成し、更に、前記第一の再成形工程で形成された前記小径の有底円筒部と前記傾斜状肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行う第二の絞り工程を行い、その後、パンチと、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分及び該肩部の上方部分の形状と略同一に形成された外面形状を先端部に有するプッシャーと、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状と略同一に形成された内面形状を先端部に有するダイとを用いて、前記パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側から押圧力を加えながら、前記プッシャーと前記ダイによって、屈曲の程度を浅くされた前記境界線部分の痕跡を有する部分の傾斜面から成る肩部を押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第二の再成形工程を行うことを特徴とする方法である。
【0023】
したがって、請求項5の発明によれば、請求項1乃至4のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、第一の絞り成形工程のうちの2回目以降の絞り成形で、前回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くした後、第一の再成形工程では屈曲の程度を浅くされた境界線部分の痕跡の1以上を押し延ばして滑らかにする
の後の第二の絞り成形工程で、有底円筒部を更に小径に絞り成形すると共に、その小径有底円筒部と肩部との境界をなだらかな傾斜面(曲率半径の中心が前記容器用部品の外側に存在すると共に、その曲率半径が前記有底円筒部の半径以上であるなだらかな傾斜面)にする
に、第一の再成形工程での小径有底円筒部と肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くした後、第二の再成形工程で、屈曲の程度を浅くした境界線部分の痕跡を有する肩部を押し延ばして滑らかにするので、全体として滑らかな傾斜面を有する肩部と、小径有底円筒部と、なだらかな傾斜面となっている前記肩部から前記小径有底円筒部への移行部分を有する金属薄板製容器用部品が形成される。
【0025】
上記した本発明の製造方法によって形成された金属薄板製の容器用部品は、一端開口の比較的大径の円筒状胴部と、該円筒状胴部に繋がる滑らかな傾斜面を備えた肩部と、該肩部に繋がる比較的小径の円筒部とが一体成形されており、前記肩部から前記小径の円筒部への移行部分が、前記傾斜面から前記小径の円筒部に繋がり、かつ前記容器用部品の外部に曲率中心を持つ他の傾斜面であって、かつ傾きが徐々に変化する曲面をなし、さらに前記他の傾斜面の曲率半径が、前記小径の円筒部の半径以上である。即ち、肩部から小径の円筒部への移行部分では、肩部の傾斜面から小径の円筒部に到る部分が、徐々に傾きが変化する凹曲面となっており、しかも該移行部分は、前記小径の円筒部の半径以上の曲率半径を備えているので、胴部に比べて小径である円筒部及びその下端部分の長さが長くなる結果、容器用部品全体を見ると、「細身感及び優美感を有する容器用部品である。」との印象を観察者に与えることができる。
【0027】
本発明の製造方法によって形成された金属薄板製の容器用部品は、前記小径の円筒部の先端部分を開口して、その開口端にカーリング加工を施すことができ、その様にすれば、小径円筒部を飲み口又は注ぎ口とし使用でき、また、このカール部にキャップのシール材を密着させることにより、この部分を密封することができるので、容器の部品として使用できる。
【0028】
更に、小径円筒部にキャップを冠着させ、胴部下端に底蓋を固着して容器を完成させるか、または、胴部下端部を、一端開口の円筒状体の開口端部分に接合或いは巻き締め固着(胴部下端部に缶蓋のフランジ部を形成する)し、小径円筒部にキャップを冠着させて(例えば、カール部の外面に沿ってキャップのスカート部をクリンプしたり、更に小径円筒部のカール部の下方にネジ部を形成し、ネジキヤップを小径円筒部に螺合させて)飲料又は粉体等の容器とすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明の第一実施形態であるボトル型金属容器(以下、単に容器と記す)1の一部を破断した正面図である。容器1は、筒形状の容器本体2と、円板形状の底蓋3とを有している。容器本体2は、円筒形状の胴部16と、胴部16における底蓋3側とは反対側の端部に連続して設けられた円錐台形の肩部21と、肩部21における胴部16とは反対側の端部に連続して設けられ、容器1の軸心に対する傾斜角度が徐々に小さくなる様に傾斜している傾斜部45と、傾斜部45における肩部21とは反対側の端部に連続して設けられた円筒状の口頸部41と、口頸部41の中央付近に設けられたねじ部8と、口頸部41における肩部21とは反対側の端部に設けられたカール部9とを有している。肩部21は、傾斜部45に近付くに従い、容器1の軸心に対する傾斜角度が次第に零に近付く様に縮径する方向のテーパー面を備えている。また、前記カール部9の内側に開口部10が形成されている。尚、前記胴部16と底蓋3とが、巻締部11により固着されている。
【0030】
上記の構成を有する容器1の製造過程の概略を、図2ないし図4に基づいて説明する。まず、図2に示す様に、厚さが0.1mmないし0.4mmの硬質の製缶用のアルミニウム合金板や表面処理鋼板などの金属薄板(図示せず)を円板状に打ち抜いて、一つの容器1に対応するブランク12を製造する。ここで、金属薄板としては、例えば、硬質のアルミニウム合金板の両面に、予めポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂フィルムをラミネートし、その上に、ノルマルブチルステアレート、流動パラフィン、セバシン酸ジオクチル、ポリエチレンワックス等の高温揮発性の潤滑剤を塗布したものを用いる。
【0031】
この実施形態では、厚さが0.315mmの3004H191(日本工業規格(JIS))のアルミニウム合金からなる金属薄板の一方の面に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを、25μmの厚さでラミネートし、金属薄板の他方の面に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを16μmの厚さでラミネートしたものを使用している。ここで、「金属薄板の一方の面」とは、図1に示す製品状態で容器1の内面に対応する面を意味し、「金属薄板の他方の面」とは、図1に示す製品状態で容器1の外面に対応する面を意味している。
【0032】
上記ブランク12を絞り加工してカップ形状材13を製造する(本実施形態では、例えば、直径158mmブランク12を直径100mmで高さ約44mmのカップ形状材13に成形する。)。この様に、ブランク12を加工してカップ形状材13を製造する工程が、カップ成形工程である。このカップ形状材13は、円筒形状の胴部14と、胴部14の一端側に連続して設けられた底部15とを有している。
【0033】
次いで、このカップ形状材13を絞り・しごき加工して、胴部16と、胴部16の一端に湾曲部17を介して連続された底部18と、胴部16における湾曲部17とは反対側の端部、つまり開口端部に連続して設けられたフランジ部19とを有する有底円筒体(言い換えれば、DI缶、もしくはボディ)20を製造する(本実施形態では、例えば、直径100mmで高さが44mmのカップ形状材13から、直径66mmで高さが127mmの有底円筒体20を成形する。)。すなわち、カップ形状材13を絞り・しごき加工して有底円筒体20を製造する過程で、湾曲部17が予備成形される。この様に、カップ形状材13を加工して有底円筒体20を製造する工程がボディ成形工程である。
【0034】
尚、湾曲部17は必ずしも予備成形しておく必要はない。図5に示されている様な先端部内面形状を有するダイ49及び先端部外面形状を有するプッシャー48を使用して、湾曲部を予備成形してない有底円筒体(DI缶)を絞り成形すると、図3の左側に示されている様な、第1次成形品26が得られることが発明者等の実験により確認されている。
【0035】
図3および図4は、有底円筒体20を加工して容器1を製造する工程の概略を示す図である。尚、この実施形態では、約66mmの外径の有底円筒体20の底部側を加工して、口頸部の外径が約28mmの容器又は容器用部品を製造する場合の例である。有底円筒体20の底部側をシワ押さえしながら絞り加工する場合、その金属板の硬度や厚さで一回の絞り加工が可能な絞り比が大体決まっている(約1.5程度)。従って、成形しようとする口頸部の外径が、有底円筒体20の外径の1/2以上であれば、2回の絞り加工により小径化できる。例えば、約66mmの外径を有する有底円筒体20を、口頸部外径が約38mmの容器又は容器用部品にするには、図3に示されている様な絞り加工を2回行えば良いので、図3に示されている絞り成形工程が一工程省略できることになる。
【0036】
有底円筒体20を絞り加工することにより、図3に示す様に、胴部16に連続して設けられた肩部21と、この肩部21に連続して設けられた第1次傾斜部22と、この第1次傾斜部22に対して環状の第1次境界部(第1次傾斜部22と第1次円筒部24との境界線部分)23を介して連続された第1次円筒部24と、この第1次円筒部24に湾曲部17Aを介して連続された第1次底部25とを有する第1次成形品26が製造される。
【0037】
この第1次成形品26を絞り加工することにより、第1次境界部23に連続された第2次傾斜部27と、この第2次傾斜部27に環状の第2次境界部(第2次傾斜部27と第2次円筒部29との境界線部分の屈曲部)28を介して連続された第2次円筒部29と、第2次円筒部29における第2次境界部28とは反対側の端部に、湾曲部29Aを介して連続された第2次底部30とを有する第2次成形品31が製造される。
【0038】
第2次成形品31を絞り加工することにより、第2次傾斜部27に対して第2次境界部28を介して連続された第3次傾斜部32と、第3次傾斜部32に対して環状の第3次境界部33を介して連続された第3次円筒部34と、第3次円筒部34に湾曲部35を介して連続された第3次底部36とを有する第3次成形品37が製造される。
【0039】
第3次成形品37を押し延ばし加工(延伸加工)することにより、図4に示す様に、肩部21と第3次境界部33との間を、滑らかに連続した矯正傾斜部38を有する第4次成形品39が製造される。この第4次成形品39を、図9に示す先端部外面形状及び先端部内面形状をそれぞれ有するプッシャー94及びダイ95を用いて絞り加工する(再絞り加工)ことにより、小径の有底円筒部(又は口頸部)41が形成されるとともに、有底円筒部41と傾斜状の肩部との境界線部分が不明瞭となった(又は有底円筒部41と肩部との連結部分が連続した滑らかな傾斜面となっている)第4次傾斜面40が形成された第5次成形品44となる。
【0040】
また、第4次成形品39の第3次有底円筒部34と矯正傾斜部38とを連結する第3次境界部(又は境界線部分)33は、この絞り加工により、その屈曲の程度を浅くされて第4次境界部33Aに成って、矯正傾斜部38と第4次傾斜面40とを連結する。尚、第5次成形品44の有底円筒部41の底部43は湾曲部42を介して連結されている。
【0041】
更に、第5次成形品44を押し延ばし加工(延伸加工)することにより、第4次境界部33Aの屈曲を解消させて滑らかな傾斜面とする結果、有底円筒部(又は口頸部)41の下端から傾斜状の肩部21の下端(厳密には第1次成形品26の肩部21と胴部16との連結部分の曲面)までが滑らかで連続した傾斜面となった第6次成形品46が製造される。
【0042】
第6次成形品46の小径有底円筒部41の先端部側部分に口絞り成形を施すと共に、その先端をトリミングして開口し、更にその先端部に外巻きカール部9を成形し、次いで、カール部9の下方にねじ部8と環状凹部7を成形して口頸部41を完成させる。
【0043】
一方、第6次成形品46の胴部16における先端部をトリミングして、第6次成形品46の全長を所定の長さにした後、その開口端部に対してネックイン加工とフランジ加工とを施し、更に、その開口端部に底蓋3を巻き締め固着することにより、図1に示す容器1が製造される。以下、図2に示す有底円筒体20から第6次成形品46を製造するまでの工程を詳細に説明する。
【0044】
まず、有底円筒体20から第1次成形品26を得る工程を、図5に基づいて説明する。図5の左側に示す様に、有底円筒体20の内部に、円柱形状のパンチ47と、パンチ47の外側に配置した円筒形状のプッシャー48とを挿入する一方、有底円筒体20の外部に、円筒形状のダイ49を配置する。パンチ47およびプッシャー48ならびにダイ49は、軸線方向に相対移動自在に構成されている。パンチ47は、外周面50と、この外周面50と先端面51とを連続した環状の成形面52とを有している。成形面52は、パンチ47の軸線(図示せず)方向の断面において、先端面51に近づくに従って外径が小さくなる方向に湾曲されており、成形面52の曲率半径は、有底円筒体20の湾曲部17の曲率半径よりも小さく設定されている。
【0045】
また、プッシャー48は、パンチ47の外周面50に接触する内周面53と、有底円筒体20の胴部16の内周面と対面する外周面54と、外周面54に連続され、かつ、有底円筒体20の底部18に近づくに従って外径が小さくなる方向に湾曲された成形面55とを有している。プッシャー48の軸線(図示せず)方向における断面において、成形面55の曲率半径は、湾曲部17の曲率半径よりも大きく設定されている。
【0046】
さらに、ダイ49は、その先端側の内周面56と、内周面56に湾曲成形面57を介して連続された直線成形面58とを有している。内周面56の内径は、有底円筒体20の胴部16の外径よりも若干大きい値に設定されている。直線成形面58は、ダイ49の軸線(図示せず)に沿って延ばされており、直線成形面58の内径は、内周面56の内径よりも小さく、かつ、パンチ48の内周面53の内径よりも大きく設定されている。また、湾曲成形面57の曲率半径は、成形面55の曲率半径と略同じに設定されている。
【0047】
ダイ49又はパンチ47の何れかを軸方向に移動させて成形する。例えば、ダイ49を軸方向に移動させ、胴部16をプッシャー48の成形面とダイ49の湾曲形成面57とで挟持して皺押さえし、更にダイ49を押し進めてパンチ47の先端面51で底部18を絞り込み、胴部16よりも小径の円筒部24を成形する。即ち、パンチ47とダイ49とを相対的に移動させることにより、ダイ49の直線成形面58内に小径の円筒部(第1次円筒部)24を絞り込む。
【0048】
つまり、図5の右側に示す様に、プッシャー48およびダイ49を、有底円筒体20のフランジ19側に移動させることにより、有底円筒体20の胴部16を絞り加工し、胴部16に連続する肩部21と、この肩部21に連続する第1次傾斜部22と、この第1に傾斜部22と第1次円筒部24とを連続する第1次境界部23とが成形される。即ち、プッシャー48とダイ49とにより、湾曲部17の一部が絞られて徐々に胴部16のフランジ19側に向けて移動し、肩部21となっている。前記1次境界部23は、第1次傾斜部22と第1次円筒部24とを所定の角度で連続する屈曲部である。尚、有底円筒体20の外面側から見て、第1次境界部23は、有底円筒体20の一部が、環状に谷折りされて形成されている。
【0049】
ここで、第1次傾斜部22は、胴部16から第1次円筒部24側に近づくに従って、第1次傾斜部22と胴部16の軸線(図示せず)との成す鋭角側の角度が小さくなる方向に傾斜している。上記の図5に示す様に、パンチ47およびプッシャー48ならびにダイ49を用いて、有底円筒体20を絞り加工して第1次成形品26を製造する工程が、第1次成形工程である。
【0050】
つぎに、第1次成形品26を絞り加工して、第2次成形品31を製造する工程を、図6に基づいて説明する。まず、図6の左側に示すように、第1次成形品26の内部に、円柱形状のパンチ59と、パンチ59の外側に配置した円筒形状のプッシャー60とを挿入する一方、第1次成形品26の外部に、円筒形状のダイ61を配置する。パンチ59およびプッシャー60ならびにダイ61は、軸線方向に相対移動自在に構成されている。パンチ59は、外周面62と、この外周面62と先端面63とを連続した環状の成形面64とを有している。パンチ59の外径は、第1次成形品26の第1次底部25の直径よりも小さく設定されている。
【0051】
またプッシャー60は、パンチ59の外周面62に接触する内周面65と、第1次成形品16の第1次円筒部24の内周面と対向する外周面66と、外周面66に連続され、かつ、第1次成形品26の第1次底部25に近づくに従って、外径が小さくなる方向に傾斜された成形面(テーパー面)67とを有している。
【0052】
さらに、ダイ61は、その先端側の内周に設けられ、かつ、先端から離れるに従って内径が小さくなる方向に湾曲された湾曲成形面68と、湾曲成形面68に連続された直線成形面(小径内周面)69とを有している。直線成形面69の内径は、プッシャー60の内径よりも大きく、かつ、プッシャー60の外径よりも小さく設定されている。さらにまた、湾曲成形面68の最大外径は、第1次成形品26の第1次円筒部24の外径よりも大きく設定されている。
【0053】
上記の様に構成されたダイ61又はパンチ59の少なくとも何れか一方を他方に対して軸方向に相対的に移動させて成形する。例えば、ダイ61を軸方向に移動させて、第1次成形品26の湾曲部17Aをプッシャーの成形面67とダイ61の湾曲面68とにより挟持して皺押さえし、更にダイ61を押し進めてパンチ59の先端部63で第1次底部25を絞り込んで、小径内周面69内に第1次成形品26を絞り込み、第1次円筒部24を小径化した第2次円筒部29と、第1次底部25を小径化した第2次底部30とを連続させる湾曲部29Aとを成形する。
【0054】
また、この成形工程(再絞り工程)では、第1次成形品26の第1次境界部(図5に示されている絞り成形工程で成形された第1次円筒部24と肩部21との境界線部分となる屈曲部分)23がダイ61とプッシャー59との間に引っ張り込まれて、その屈曲の程度を浅くされるまで再絞り成形を行うことが必要である。その結果、図6の右側に示す様に、プッシャー59及びダイ61によって、第1次円筒部24を絞り加工し、屈曲の程度を浅くされた第1次境界部23に連続する第2次傾斜部27と、第2次傾斜部27と第2次円筒部29とを連続する第2次境界部28とが成形されると共に、第2次円筒部29の軸線方向の長さが長い第2次成形品31が製造される。
【0055】
上記の第2次傾斜部27は、第2次境界部28側に近づくに従って、第2次傾斜部27と胴部16の軸線との成す鋭角側の角度が小さくなる方向に傾斜している。また、第2次傾斜部27と胴部16の軸線との成す鋭角側の角度は、第1次傾斜部22と胴部16の軸線との成す鋭角側の角度よりも小さく設定されている。第2次境界部28は、第2次傾斜部27と第2次円筒部29とを所定の角度で連続させる屈曲部である。この第2次境界部28の屈曲角度は、第1次境界部23の屈曲角度よりも大きい。
【0056】
尚、第2次成形品31の外部から見て、第2次境界部28は、第2次成形品31の一部が、環状に谷折りされた状態になる。この様に、パンチ59およびプッシャー60ならびにダイ61を用いて、第1次成形品26を絞り加工して第2次成形品31を製造する工程(図6に示す工程)が、第2次成形工程である。
【0057】
つぎに、第2次成形品31を絞り加工して、第3次成形品37を製造する工程を、図7に基づいて説明する。まず、図7の左側に示す様に、第2次成形品31の内部に、円柱形状のパンチ70と、パンチ70の外側に配置した円筒形状のプッシャー71とを挿入する一方、第2次成形品31の外部に、円筒形状のダイ72を配置する。パンチ70およびプッシャー71ならびにダイ72は、軸線方向に相対移動自在に構成されている。パンチ70は、外周面73と、この外周面73と先端面74とを連続した環状の成形面75とを有している。パンチ70の外径は、第2次成形品31の第2次底部30の直径と略同じに設定されている。
【0058】
また、プッシャー71は、パンチ70の外周面73に接触する内周面76と、第2次成形品31の第2次円筒部29の内周面と対向する外周面77と、外周面77と連続しており、しかも第2次成形品31の第2次底部30に近づくに従って外径が小さくなる様に傾斜している環状の成形面(テーパー面)78とを有している。
【0059】
さらに、ダイ72は、その先端側の内周に設けられ、しかも先端から離れるに従って内径が小さくなる様に湾曲された環状の湾曲成形面79と、湾曲成形面79に連続している小径内周面(内周面)80とを有している。小径内周面80の内径は、プッシャー71の内径よりも大きく、かつ、プッシャー71の外径よりも小さく設定されている。さらにまた、湾曲成形面79の最大外径は、第2次成形品31の第2次円筒部29の外径よりも大きく設定されている。
【0060】
上記の様に構成されたパンチ70とダイ72とを互いに近付く様に相対的に軸線方向に移動させ、第2次成形品31の湾曲部29Aをダイ72の湾曲形成面79とプッシャー71の環状の成形面78とで挟持して皺押さえし、更にパンチの先端面で第2次底部30を絞り込み、第2次成形品31の第2次円筒部29よりも小径の第3次円筒部34を成形すると共に、湾曲部29Aと曲率半径が同じ湾曲部35と、第2次底部30を小径化した第3次底部36とを成形する。
【0061】
また、図7の右側に示されている様に、プッシャー77及びダイ72を、胴部16の軸線と平行に、胴部16側に移動させることにより、第2次円筒部31を更に小径に再絞り加工する。この加工により、第3次円筒部34の長さが徐々に長くなると共に、第2次境界部28に連続する第3次傾斜部32と、第3次円筒部34と第3次傾斜部32とを連続する第3次境界部33が成形される。この再絞り加工では、図7の右側に示されている状態よりも、更に、再絞り加工が続行されて、第2次境界部28がダイ72とプッシャー77との間に引っ張り込まれて、その屈曲の程度を浅くされる。その結果、軸線方向における第2次傾斜部27の長さが短くなる。この屈曲の程度が浅くなった第2次境界部28Aが、第2次傾斜部27と第3次傾斜部32とを連続している。尚、第3次成形品37の外面側から見て、第2次境界部28Aは環状の谷折り状態となっている。
【0062】
一方、第3次傾斜部32は、胴部16の軸線との成す角度(鋭角側の角度)が、第2次傾斜部29と胴部16の軸線とが成す角度(鋭角側の角度)よりも小さくなる様に、成形されている。前記第3次境界部33は、第3次傾斜部32と第3次円筒部34とを所定の角度で連続させる屈曲部である。尚、第3次成形品37の外面側から見て、第3次境界部33は、第3次成形品37の一部が環状に谷折りされた状態にある。この図7の様に、パンチ70及びプッシャー71並びにダイ72を用いて、第2次成形品31を再絞り加工して第3次成形品を製造する工程が、第3次成形工程である。この第3次成形工程は、成形する有底円筒部34の直径が胴部の直径の1/2以上の場合には、省略できる工程であり、その場合には、第2次成形品31を、次の第一の再成形工程(リフォーム工程)により押し延ばし加工することになる。
【0063】
つぎに、第3次成形品37を押し延ばし加工して、第4次成形品39を製造するリフォーム工程を、図8に基づいて説明する。まず、図8の左側に示す様に、第3次成形品37の内部に、円筒形状のプッシャー81を挿入する一方、第3次成形品37の外部に、円筒形状のダイ82を配置する。プッシャー81とダイ82とは、軸線方向に相対移動自在に構成されている。
【0064】
また、プッシャー81は、その先端側に設けられる円筒状の先端側外周面83と、先端側外周面83に対して、環状の傾斜成形面84を介して連続された円筒状の外周面85とを有している。先端側外周面83は、その外径が軸線方向において略均一に設定されている。この先端側外周面83の外径は、第3次成形品37の第3次円筒部34の内径よりも若干小さく設定されている。
【0065】
傾斜成形面84は、先端側外周面83に近付くに従って外径が縮小する様にテーパーが付与されている。傾斜成形面84の傾斜角度は、第3次成形品37の第3次傾斜部32の傾斜角度と略同じに設定されている。軸線方向における傾斜成形面84の長さは、軸線方向における第3次成形品37の第3次境界部33から肩部21に至る長さと略同じに設定されている。そして、傾斜成形面84の軸線方向の一端と先端側外周面83とが、環状の湾曲成形面86により連続され、傾斜成形面84の軸線方向の他端と外周面85とが、環状の湾曲面87により連続されている。そして、プッシャー81の外面側から見た場合、湾曲成形面86は凹状態に湾曲されており、湾曲成形面87は凸状態に湾曲されている。
【0066】
前記ダイ82の内周面形状は、プッシャー81の外周面形状に対応する形状を備えている。すなわち、ダイ82は、その先端側に設けられた円筒状の先端側内周面88と、先端側外周面88に対して、環状の傾斜成形面89を介して連続された円筒状の内周面90とを有している。先端側内周面88は、その内径が軸線方向において略均一に設定されている。この先端側内周面88の外径は、第3次成形品37の胴部16の外径よりも若干大きく設定されている。ダイ82の内周面90の内径は、第3次円筒部34の外径よりも大きく設定されている。
【0067】
傾斜成形面89は、先端側内周面88に近づくに従って内径が拡大する方向のテーパーが付与されている。傾斜成形面89の傾斜角度は、傾斜成形面84の傾斜角度と略同じに設定されている。軸線方向における傾斜成形面89の長さは、軸線方向における傾斜成形面84の長さと略同じに設定されている。そして、傾斜成形面89の軸線方向の一端と先端側内周面88とが、環状の湾曲成形面91により連続され、傾斜成形面89の軸線方向の他端と内周面90とが、環状の湾曲面92により連続されている。ダイ82の内面側から見た場合、湾曲成形面92は凹状態(ダイ8の中心軸線に向けて凸状態)に湾曲されており、湾曲成形面91は凸状態(ダイ8の中心軸線に対して凹状態)に湾曲されている。
【0068】
上記の様に構成されたプッシャー81を第3次成形品37の内部に配置し、かつ、プッシャー81の湾曲成形面86と、第3次成形品37の第3次境界部33の内周面とを接触させるとともに、ダイ82の湾曲成形面88と、第3次成形品37の肩部21とを接触させる。この状態においては、プッシャー81の傾斜成形面84と、第2次傾斜部22および第3次傾斜部27の内周面との間に隙間が形成される。また、ダイ82の傾斜成形面89と第3次傾斜部32の外周面との間に隙間が形成される。
【0069】
次いで、プッシャー81とダイ82とを近づける様に、プッシャー81とダイ82とを軸線方向に相対移動させる。すると、図8の右側に示す様に、プッシャー81の湾曲成形面87および傾斜成形面84と、ダイ82の傾斜成形面89とにより、第3次成形品37が押し延ばされて、肩部21と第3次境界部33とが矯正傾斜部38により連続された第4次成形品39が製造される。この図8の様に、プッシャー81ならびにダイ82を用いて、第3次成形品37を押し延ばし加工して第4次成形品39を製造する工程が、第4次成形工程である。
【0070】
尚、最終的に成形する有底円筒部の直径が胴部の1/2以上である場合には、第3次成形工程を省略し、第4次成形工程に進むことがあるのは、前述した通りである。その場合には、第2次成形品を押し延ばし加工して第4次成形品39と類似形状の成形品を製造することになり、その工程が第4次成形工程となる。
【0071】
つぎに、第4次成形品39を絞り加工して、第5次成形品44を製造する工程を、図9に基づいて説明する。まず、図9の左側に示す様に、第4次成形品39の内部に、先端部分が大径で、全体として略円柱形状のパンチ93と、パンチ93の外側に配置されており、その先端付近から外径が漸増する領域を備えた略円筒形状のプッシャー94とを挿入する一方、第4次成形品39の外部に、円筒形状のダイ95を配置する。パンチ93およびプッシャー94ならびにダイ95は、軸線方向に相対移動自在に構成されている。パンチ93は、小径外周面96と、先端面97と、先端面97に連続する環状の湾曲面98と、湾曲面98から小径外周面96側に向けて延ばされた大径外周面99とを有している。
【0072】
先端面97の外径は、第3次底部36の外径と略同じに設定されている。小径外周面96の外径は、第3次円筒部34の内径よりも小さく設定されている。また、パンチ93の湾曲面98の曲率半径は、第4次成形品39の湾曲部35の曲率半径よりも小さく設定されている。さらに、軸線方向における大径外周面99の長さは、軸線方向における第3次円筒部34の長さよりも短く設定されている。尚、パンチ93には、小径外周面96と大径外周面99とを連続する環状の段部100が形成されている。
【0073】
また、プッシャー94は、パンチ93の大径外周面99よりも小径で、小径外周面96の外周と接触する内周面101と、段部100側に位置する小径外周面102と、小径外周面102よりも外径が大きい大径外周面103とを有している。小径外周面102の外面は先端部側から一定距離に達したあたりからごく僅かずつ大径になる様に、滑らかな傾斜面又は湾曲面102Bになっており、その傾斜面又は湾曲面の開始端部分は明確になっていない。尚、パンチ93の先端面97及び大径外周面99からの引張力が、第3次境界部33及び矯正傾斜部38へ有効に伝わる様にするために、小径外周面102の先端側部分の外面はパンチ93の大径外周面99の外径以下になっているのが好ましい。大径外周面103の外径は、第3次円筒部34の内径よりも大きく、かつ、胴部16の内径よりも小さく設定されている。そして、プッシャー94の外径外周面103と小径外周面102との間には、小径外周面102に近づくに従って、縮径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面104,105が設けられている。
【0074】
具体的には、湾曲成形面104の一端と大径外周面103の一端とが連続され、湾曲成形面105の一端と小径外周面102の一端とが連続されている。そして、湾曲成形面104と湾曲成形面105とが、傾斜成形面106により滑らかに連続されている。傾斜成形面106は、湾曲成形面105に近づくに従って縮径する様なテーパーが付与されている。軸線(図示せず)と傾斜成形面106とのなす鋭角側の角度は、軸線と矯正傾斜部38とのなす鋭角側の角度よりも小さく設定されている。
【0075】
一方、ダイ95は、内周面107と、その先端側に近づくに従って拡径する方向にテーパーが付与された傾斜成形面108と、傾斜成形面108から離れるに従って拡径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面109とを有している。内周面107と傾斜成形面108とは滑らかに連続されており、傾斜成形面108と湾曲成形面109とは滑らかに連続されている。ダイ95の内周面107の内径は、パンチ93の大径外周面99よりも大きく設定され、かつ、第4次成形品39の第3次底部36の外径よりも大きく設定され、さらには、第4次成形品39の第3次円筒部34の外径よりも小さく設定されている。
【0076】
上記の様に構成されたパンチ93の先端面97を、図9の左側に示す様に、第4次成形品39の第3次底部36に接触させるとともに、プッシャー94の先端とパンチ93の段部100とが接近した状態で、パンチ93とプッシャー94とを軸線方向に位置決めする。この様に、パンチ93とプッシャー94とを位置決めした状態では、パンチ93の先端面97と第4次成形品39の第3次底部36とが接触している他は、第4次成形品39とパンチ93およびプッシャー94とが非接触の状態にある。
【0077】
次いで、ダイ95を、プッシャー94の大径外周面103に近づける様に軸線方向に移動させると、ダイ95の傾斜成形面108と、第4次成形品39の湾曲部35とが接触する。その後、図9の中央に示す様に、第4次成形品の一部がパンチ93側に押圧され、第4次成形品39の一部がパンチ93の大径外周面99に接触し、それから、図9の右側に示す様に、第4次成形品39の一部がプッシャー94の小径外周面102に接触してその外面形状に成形されて行く。
【0078】
その後、ダイ95の湾曲成形面109と、プッシャー94の湾曲成形面105との間に第4次成形品39の一部が挟圧され又は引き込まれて絞り加工されると共に、第3次境界部33はダイ95の湾曲成形面109とプッシャー94の湾曲成形面105との間に引き込まれてその屈曲の程度を浅くされて、第4次境界部33Aとなる。
【0079】
この時、第4次成形品39の第3次底部36と接触しているパンチ93は、第3次円筒部34から更に小径になった第4次円筒部(口頸部)41の外周面と大径外周面99で密着しているので、パンチ93から第3次底部36へ加えた押圧力が、第3次円筒部34及び第3次円筒部34と矯正傾斜部38の境界部分である第3次境界部33への引張力として有効に作用し、これらの部分を新しい形状に成形(再成形)することができる。
【0080】
尚、この際に、第3次円筒部34及び第3次境界部33に対してダイ95とプッシャー94とにより成形を行うので、この部分と外面で接触しているプッシャー94は、その先端部がパンチ93の段部100と離れる方向でしかも軸線方向に、所定量移動する。
【0081】
上記の再絞り加工を行うことにより、第3次底部36が小径化された底部43と、この底部43に連続する湾曲部42と、湾曲部42に連続し、第4次傾斜部40側に行くに従って徐々に外径が漸増する形状となっている第4次円筒部(口頸部)41と、第4次円筒部41に連続する第4次傾斜部40と、第4次傾斜部40に第4次境界部(前記した第3次境界部33が屈曲の程度を浅くされたもの)33Aを介して連続する矯正傾斜部38とを有する第5次成形品44が製造される。
【0082】
第4次境界部33Aは、矯正傾斜部38と第4次傾斜部40とを所定の角度で連続する屈曲部である。この第4次境界部33Aは、第3次境界部33が傾斜成形面106と傾斜成形面108との間に挟圧されてその屈曲(第3次円筒部34と矯正傾斜部38との境界部分が形成する屈曲部)の程度を浅くされたものであり、第4次境界部33Aは、第4次成形品の外面側に向けて凹となる方向に谷折りされた形状となっている。
【0083】
この図9に示す様に、パンチ93及びプッシャー94並びにダイス95を用いて、第4次成形品を絞り(再絞り)加工して第5次成形品44を製造する工程が、第5次成形工程である。
【0084】
つぎに、第5次成形品44を押し延ばし加工(リフォーム成形)して、第6次成形品46を製造する工程を、図10に基づいて説明する。先ず、図10の左側に示す様に、第5次成形品44の内部に、先端部分が大径で、全体として略円柱状のパンチ110と、パンチ110の外側に配置され、その先端付近から外径が漸増する領域を備えた略円筒形状のプッシャー111とを挿入する一方、第5次成形品44の外面側に円筒形状のダイ112を配置する。パンチ110及びプッシャー111並びダイ112は、軸線方向に相対移動自在に構成されている。
【0085】
パンチ110は、小径外周面113と、小径外周面113よりも大径の先端面114と、先端面114に連続する環状の湾曲面115と、湾曲面115から小径外周面113側に向けて延ばされた大径外周面116とを有している。大径外周面116の外径は、第4次円筒部(口頸部)41の内径よりも僅かに小さく設定されている。また、軸線方向における大径外周面116の長さは、軸線方向における第4次円筒部41の長さよりも短く設定されている。尚、パンチ110には、小径外周面113と大径外周面116とを連続する環状の段部117が形成されている。
【0086】
また、プッシャー111は、パンチ110との小径外周面113に接触する内周面118と、段部117側に位置し、パンチ110の大径外周面116の外径以下の外径の小径外周面119と、小径外周面119よりも外径が大きい大径外周面120とを有している。大径外周面120の外径は、胴部16の内径よりも若干小さく設定されている。小径外周面119の外径は、全体として、大径外周面116の外径と略同じに設定されており、また、大径外周面116側から離れるに従って、その外径が漸増する様な形状になっている。そして、パンチ110における大径外周面120と小径外周面119との間には、小径外周面119に近付くに従って縮径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面121,122が設けられている。
【0087】
具体的には、外面側に凸の曲面である湾曲成形面121の一端と、大径外周面120の一端とが連続され、外面側に凹の曲面である湾曲成形面122の一端と、小径外周面119の一端とが連続されている。そして、湾曲成形面121と湾曲成形面122とが、傾斜成形面123により滑らかに連続されている。傾斜成形面123は、湾曲成形面122に近付くに従って縮径する様なテーパーが付与されている。軸線(図示せず)と傾斜成形面122との成す鋭角側の角度は、軸線と矯正傾斜部38とが成す鋭角側の角度よりも小さく成る様に設定されている。
【0088】
一方、ダイ112は、円筒状部分の内周面124と、この内周面124から離れるに従って拡径する方向に湾曲している環状の湾曲成形面125とを有している。内周面と湾曲面とは滑らかに連続されている。この内周面124と湾曲成形面125とが連続されている部分及び湾曲成形面125の内面形状は、プッシャー111の小径外周面119の大径外周面120側の部分及び湾曲成形面122の外面形状とに対応している(略同一形状となっている。)。ダイ112の内周面124の内径は、第4次円筒部41の外径よりも若干大きく設定されている。尚、本実施形態では、湾曲成形面125の最大外径を、傾斜成形面123の軸線方向の中途部位に相当する外径にしてあるが、傾斜成形面123の外径と同一か又はそれよりも少し大きくすると共に、湾曲成形面125の軸線方向の長さを更に長くして、加工工程の最後には湾曲成形面125の先端部分が肩部21と胴部16とが連続する部分に接触する様にしても良い。
【0089】
上記の様に構成されたパンチ110およびプッシャー111を、図10の左側に示す様に、第5次成形品44の内部に配置する。より具体的には、パンチ110の先端面114と第5次成形品44の底部43との間に所定の隙間が設定され、かつ、パンチ110の段部117とプッシャー111の先端との間に隙間が設定された状態に、パンチ110およびプッシャー111を配置する。この時点では、第5次成形品44の口頸部41と、パンチ110の大径外周面116及びプッシャー111の小径外周面119とが接触し、第5次成形品44の胴部16の内周面とプッシャー111の大径外周面120とが接触する一方、第5次成形品44の矯正傾斜部38と、傾斜形成面123との間に隙間が形成されている。
【0090】
次いで、ダイ112を、プッシャー111の傾斜成形面123に近付ける様に軸線方向に移動させると、ダイの湾曲形成面125と第4次傾斜部40とが接触して第5次成形品44を同じ方向へ移動させ、第5次成形品の底部43をパンチ110の先端面114と接触させる。
【0091】
その後、図10の中央に示す様に、ダイの湾曲成形面125と、プッシャー111の傾斜成形面123との間に、第4次傾斜部33A及び矯正傾斜部38が次々に引き込まれて挟圧されると共に押し延ばされる。その際に、第4次傾斜部33A及び矯正傾斜部38には、パンチ110による底部43への押圧力に起因する引張力が加わっているために、押し延ばし効果が充分に発揮されて第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38とが、ダイ112の湾曲成形面125の内面形状及びプッシャー111の傾斜成形面123の外面形状にリフォーム(再成形)されると共に両者の境界部分(連結部分)が滑らかな曲面で連続される。
【0092】
その結果、図10の右側に示す様に、第4次円筒部41と肩部21とを滑らかに連続する傾斜部45を有する第6次成形品46が製造される。
【0093】
この図10に示す様に、パンチ110及びプッシャー111並びにダイ112を用いて、第5次成形品44の肩部及び肩部と第4次円筒部(口頸部)との境界部分(連結部分)を押し延ばし加工して、これらの領域を滑らかな曲面にした第6次成形品46を製造する工程が、第6次成形工程(変遷部リフォーム工程)である。
【0094】
本実施形態における第6次成形工程の特徴としては、パンチ110として、プッシャー111の内径よりも大径である先端部分を有する略円柱状のパンチ110を使用したことを挙げることができる。即ち、ダイ112とパンチ110とを相対移動させて第5次成形品44の第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38とを押し延ばし成形する際に、第5次成形品44の第4次円筒部41の外周面及び湾曲部42がパンチ110の先端部分(大径外周面116及び湾曲面115)と密着するので、パンチ110から底部43へ加えた押圧力が、第5成形品44の底部43側からの第4次傾斜部33A及び矯正傾斜部38等への引張力として伝えられる。
【0095】
その結果、これらの部分には強い引張力が働き、そこに互いに接近する方向の押圧力(加圧力)を受けているダイ112の湾曲成形面125とプッシャー111の傾斜成形面123との間に引き込まれて挟圧された第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38は、押し延ばされてダイ112の湾曲成形面125の内面形状及びプッシャー111の傾斜成形面123の外面形状にリフォーム(再成形)されるのである。その後、第6次成形品46を加熱して表面に付着している高温揮発性の潤滑剤を除去する。
【0096】
上記の様な各成形工程を経由して製造される第6次成形品46は、第4次円筒部41と胴部16とが、傾斜面から成る肩部21と、肩部21から第4次円筒部41に到る比較的長くてなだらかな傾斜面とによって滑らかに連続(連結)され、しかも凹凸部がない金属薄板製の容器用部品となる。本実施形態の第1次成形品26と第2次成形品31と第3次成形品37とを製造する絞り工程が、本発明の第一の絞り成形工程であり、第5次成形品44を製造する再絞り工程が、本発明の第二の絞り成形工程であり、第6次成形品46を製造する押し延ばし加工工程が、本発明の再成形工程(又は第二の再成形工程)である。
【0097】
この金属薄板製の容器用部品における第4次円筒部41の先端部分をカッターにより切断し、底部43を除去して第4次円筒部41を開口した後、開口端部分を外側又は内側にカール成形して(カーリングを施して)カール部9を形成し、その後、第4次円筒部41の内側及び外側に周知の一対のネジ成形工具(図示せず)を当接してネジ成形をすることによりカール部9の下方にネジ部8形成し、ネジ部8から少し間隔を空けた下方に、一対の加工工具を押し当てて環状の凹部7を成形して、ピルファープルーフキャップの破断帯(それぞれ図示せず)を係止する環状凹部7として口頸部41を完成する。
【0098】
その後、胴部下端の開口端付近に一段以上のネックイン加工を施して胴部の直径から所望の直径まで縮径してから、開口端部分にフランジ加工を施す。この開口端部分にシーマー(缶蓋巻締装置)により底蓋3を巻き締めることにより、図1に示されている内容液充填前の容器1と成る。尚、本実施形態では、前述したように直径が66mmであり、高さが127mmの有底円筒体20から、円筒状の胴部16の外径が約66mmで、胴部長さ(底蓋巻締部11から凸曲面形状の肩部21の下端までの長さ)が55mm、口頸部41の外径が約28mmで高さ(カール部9を含む円筒状部分の長さ)が約29mm、口頸部41と肩部21との連結部分である傾斜部45の凹曲面(曲率中心を容器1の外側に持った曲面)の曲率半径が100mm、肩部21の凸曲面(曲率中心を容器1の内側に持った、胴部側の湾曲部)の曲率半径が60mm、全体の高さが約165mmで、内容量が約300mlの容器1を製造した。すなわち、口頸部41と肩部21との連結部分の凹曲面の曲率半径は、口頸部の半径以上に設定されている。
【0099】
図1乃至図4から明らかな様に、本実施形態により成形された金属薄板製容器用部品は、最終的に、外観優美感、審美感及び細身感に優れた外観を有する金属薄板製の容器1に成形することができるので、結局、消費者(需要者)の購買意欲を沸き立たせるデザインの容器を提供することができることになる。
【0100】
本実施形態では、第6次成形工程において、プッシャー111の内径よりも大径である先端部分を有する略円柱状のパンチ110を使用したので、成形する金属薄板製容器用部品が、円筒部の軸線に対する角度が小さな肩部を有する容器用部品であっても、第4次傾斜部の屈曲部を残すことなく、滑らかな肩部を再成形することができる。
【0101】
また、本実施形態では、第5次成形工程において、大径外周面103側の外径が徐々に増加する形状の小径外周面102を有するプッシャー94を使用し、しかもプッシャー94の内径よりも大径である先端部分を有する略円柱状のパンチ93を使用したので、成形する金属薄板製容器用部品が、円筒部の軸線に対する角度が小さな肩部を有する容器用部品であっても、第3次円筒部34と矯正傾斜部38との境界部分の屈曲の程度を浅くできるし、プッシャー94の小径外周面102に沿った形状の第4次傾斜部40を有する第5次成形品44を成形することができる。
【0102】
また、有底円筒体20に湾曲部17を予備成形しておき(前記した様に、有底円筒体20に湾曲部17を予備成形しなくても、第1次成形品26の胴部と肩部との連結部分に湾曲部を形成すれば良い。)、その湾曲部1が第1次成形品26の傾斜状肩部と胴部との連結部分となり、その後の成形加工を受けても、第2次成形品31から第6次成形品46までの傾斜状肩部と胴部との連結部分に位置しているので、円筒状胴部と傾斜状肩部との連結部分は滑らかな曲面で連結されており、しかも上記各成形工程により、肩部が滑らかな傾斜面となり、また肩部と円筒形の口頸部との連結部分も滑らかな傾斜面となるので、金属薄板製容器用部品全体として、小径円筒状の口頸部と大径円筒状の胴部との連結部分が、滑らかで長い傾斜面となり、その結果、容器1を見る人に、優美感、審美感、細身感を印象付けることができる。
【0103】
尚、図1に示す容器1は、胴部16の下端に、直接底蓋3が巻き締め固着される構成になっているが、例えば、胴部16の下端に、胴部16内径と略外径が同一の有底円筒体の開口端部を接着接合し、口頸部にキャップを冠着して密封する様にしても良く、更に、予め胴部16の下端部分に、缶蓋の環状溝部や環状フランジ部等を形成した有底円筒状体に対して、前記した各成形工程により、有底円筒部(口頸部)と、肩部と、有底円筒部(口頸部)と肩部との連結部分と、胴部と肩部との連結部分を成形して容器用部品を製造し、両端開口の缶胴の開口端部又は有底円筒状の缶胴の開口端部に対して、この容器用部品のフランジ部を巻き締め固着しても良い。また、金属薄板製の容器用部品の小径有底円筒部を開口して、先端部分にカール部を形成した後、その下方にネジ部を形成することなく、例えば、内面側周縁部にシール材を備えたアルミニウム合金薄板製の開封容易なキャップを、口頸部の開口部に冠着し、キャップのスカート部をカール部外面に沿って縮径する(クリンプする)ことによって開口部を封鎖する様にしても良い。
【0104】
また、本実施形態では、有底円筒状体を成形する前のアルミニウム合金薄板に、予め熱可塑性樹脂フィルムをラミネートしておくので、成形された容器用部品の内外面に(過酷な加工を施したネジ部にも)更に保護塗装を施す必要が無いという利点がある。
【0105】
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。尚、第一実施形態と同じ部分については、先の示した図面の参照符号に「200」を加えた符号を付して示し、その詳細な説明を省略する。
【0106】
図11は、図1の容器1とは異なった肩部(ドーム状肩部)を有する本発明対象のボトル型金属容器(以下単に容器と記す)201の半断面図である。この容器201は、筒状形の容器本体202と、円板形状の底蓋203とを有している。容器本体202は、円筒形状の胴部216と、胴部216における底蓋203側とは反対側の端部に連続して設けられた縦断面円弧の略ドーム状の肩部221と、肩部221における胴部216とは反対側の端部に連続して設けられた凹曲面形状の傾斜部245と、傾斜部245における肩部221とは反対側の端部に連続して設けられた略円筒状の口頸部241と、口頸部241の上端に形成されている外巻きのカール部209と、カール部209の下方に形成されているねじ部208と、ねじ部208の下方に環状の凹部207を有している。
【0107】
肩部221は、ドーム状をしており、全体的に円筒状の口頸部241との連結部部分が、口頸部241に近付くに従って缶軸に対する傾斜角度が小さくなる様に、曲率半径の大きな凹曲面となっている。尚、その曲率半径は、本実施形態では、口頸部241の半径の2倍強の大きな曲率半径となっている。また、第1実施形態と同様に、カール部209の内側には開口部210が形成されており、胴部216の下端開口部には底蓋203が巻き締められている。
【0108】
上記構成を有する容器201を成形する前に、厚さが0.1mm〜0.4mmの製缶用の硬質アルミニウム合金帯板の両面に、予め厚さ12μm〜35μmのポリエステル樹脂フィルムをラミネートしたものを用意する。第二実施形態では、厚さが0.315mmの3004H191(日本工業規格(JIS))のアルミニウム合金からなる薄帯板の一方の表面に、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとを6:4の比率で混合した混合樹脂から製膜した厚さ25μmポリエステルフィルムを、他方の表面に、同じ混合樹脂から製膜した厚さ16μmポリエステルフィルムを、それぞれ熱ラミネートした後、ラミネートアルミニウム合金薄帯板を約270℃に加熱し、直ちに水中を通過させることにより急冷して、両面のポリエステルフィルムを非晶質化させた。
【0109】
このポリエステルフィルムをラミネートしたアルミニウム合金帯薄板の両面に、ノルマルブチルステアレートの様な高温潤滑剤を塗布してから、打ち抜き絞り成形によりカップを成形し、そのカップを再絞りすると共にストレッチ加工し、その後しごき加工することにより有底円筒体を形成する。例えば、具体的数値を例示すると、直径170mmのブランクを打ち抜いて直径100mmで高さ50mmのカップ形状部を絞り成形し、再絞り加工とストレッチ加工としごき加工とにより、直径66mmで、高さが168.7mmの有底円筒体を形成する。
【0110】
図12〜図15は、本実施形態の成形工程を示す図面であり、図12は、有底円筒体の底部側を絞り成形と再成形(リフォーム)して、小径有底円筒部と、滑らかな凸曲面形状の肩部と、該有底円筒部と該肩部とが滑らかな凹曲面となっている連結部分とを備えた金属薄板製容器用部品を形成する加工工程を示す工程図、図13は、有底円筒部を口絞りしてからトリミングして容器用部品の口頸部を成形する工程図である。また、図14は、図12の第3工程を詳しく説明するための半断面図で、図15は、図12の第4工程を詳しく説明するための半断面図である。
【0111】
さて、ストレッチ加工及びしごき加工を加えて成形したこの有底円筒体の底部側を、先端部外面形状が曲率半径の大きな曲面形状の皺押さえ用プッシャーと、先端部内面形状が曲率半径の大きな曲面形状の絞り用ダイとを使用し、絞りパンチによって絞り成形すると、胴部216よりも小径の有底円筒部224とその下端から下方に延びる曲率半径の大きな曲面形状部222(肩部221の下端部となる部分)を有する第1次成形品226が成形される(図12の第1工程参照)。
【0112】
その後、曲面形状部222に続く仮想曲面に近似した縦断面略直線状のテーパー面を先端部外面に備えた皺押さえ用プッシャーと、曲面形状部222に続く仮想曲面に近似した縦断面ほぼ直線状のテーパー面を先端部内面に備えたダイと、再絞り用パンチとを用いて、第1次成形品226を再絞り成形することで、図12の左から2番目に示す形状の小径有底円筒部229とその下方に続く円錐台形状傾斜部227(肩部221の上部となる部分)と曲面形状部222とを有する第2次成形品231を成形する。この第2次成形品231においては、円錐台形状部227と曲面形状部222との境界部分は浅い屈曲部223となっている。
【0113】
尚、この工程では、第1工程で有底円筒部224と曲面形状部222との境界であった部分(屈曲部)223が、ダイとプッシャーとの間に引っ張り込まれて屈曲の程度を浅くされるまで絞り成形を継続することが、後工程で、該境界部分223の屈曲部を又はその痕跡を消去するために好ましいので、本工程では当該部分がプッシャーとダイとの間に引き込まれるまで再絞り成形を行った。
【0114】
その後、図14に示す様に、第2次成形品231の小径有底円筒部よりも小径であるが、先端部299が大径で、先端部以外の部分がそれよりも小径となっており、全体が略円柱状のパンチ293と、パンチ293の大径部分を除く部分の外側に配置されており、その先端付近(パンチの大径部分以下の外径となっている)から外径が漸増する領域(湾曲面302B)を備えると共に、その領域から凹曲面部分(湾曲成形面305)を介して円筒部となる全体形状が略円筒状の皺押さえ用プッシャー294とを、第2次成形品231の内側に挿入する一方、第2次成形品231の外面側に、先端部内面に凸曲面(傾斜成形面308と湾曲成形面309)を有する再絞り用ダイ295を配置して、再絞り成形することで、第2次成形品231の小径有底円筒部229よりも小径で下端部分の境界線が明確でない(曲率半径の大きな凹曲面となっている)有底円筒部234と、前工程で成形した肩部221を構成する円錐台形状部227と該有底円筒部234との間に凹曲面形状を有する第3次成形品237を成形する。
【0115】
尚、本工程でも、第2次成形品231の有底円筒部229と円錐台形状部227との境界線部分228がプッシャー294とダイ295との間に引っ張り込まれるまで、再絞り成形を行った。
【0116】
図12の左側から3番目の第3工程に示されている様に、第3次成形品237は、小径の有底円筒部234と肩部221(曲面形状部222と屈曲部223と円錐台形状部227)との境界線部分又は連結部分が該有底円筒部234の半径の約2.1倍の曲率半径の凹曲面となっている。
【0117】
次いで、図15に示す様に、第3次成形品237の小径有底円筒部234の内径と殆ど同一の外径を有する大径部を先端部314に備え、それ以外の部分が小径となっているパンチ310と、該パンチ310の小径部分の外側に配置され、先端付近から外径が漸増する領域(小径外周面319と湾曲成形面322)を有すると共に、該漸増領域に続いて、図12に示されているトップドーム成形の第1工程で成形された肩部221の曲面形状部222と、トップドーム成形の第2工程で成形された肩部221の円錐台形状部227とのそれぞれに近似した凸曲面形状であって、しかもそれらの部分と略同一の縦方向長さを有する凸曲面形状(湾曲形成面321と傾斜成形面323)を有するプッシャー311とを、第3次成形品237の内側に挿入する一方、第3次成形品237の外面側に、先端部内面形状が、プッシャー311の外面形状に対応した凹曲面形状と内径漸減する領域とを備えたダイ312を配置して、該パンチ310で小径有底円筒部234の底部236を押圧しながら該ダイ312とプッシャー311との間で第3次成形品237の肩部221を押し延ばし成形(延伸成形)することで、第2工程で肩部221に形成された屈曲部223と、トップドーム成形の第3工程で肩部221に形成された屈曲部228とを除去する(解消する)と共に肩部221全体をドーム状の形状に再成形する。このトップドーム成形の第4工程では、第3次成形品237の肩部221に対して、小径有底円筒部234側への引張力を付与した状態で一対のダイ312とプッシャー311とにより肩部221を押圧することで、肩部221全体を滑らかな凸曲面(ドーム状の曲面)に再成形して、小径円筒部234と肩部221との境界部分(連結部分)がなだらかな凹曲面形状の傾斜部245と成っている第4次成形品246を形成する。
【0118】
上記工程で、金属薄板製の容器用部品が成形されたことに成る。その後、本実施形態では、図13の左側に示されている様な、小径円筒部241の上半分に口絞り成形を施した(第5工程)後、図13の中央に示されている様に、口絞り成形された部分の上半分に更に口絞り成形を施した(第6工程)の後、小径有底円筒部241の先端部をトリミングして開口させて容器用部品の口頸部241を形成させた。
【0119】
次いで、口頸部241の先端部を外巻きにカールさせて(カーリング加工を施して)カール部209を形成し(カール部209は内巻きカールでも良い)、その後、カール部209の下方にネジ部208と環状凹部207を成形した。
【0120】
尚、上記第4工程の後又は第6工程の後に、第4次成形品246の胴部216の外面に付着している潤滑剤を、第4次成形品246を220℃以上に加熱することで、揮発除去した後、胴部外面に印刷及び塗装を施し、乾燥させることも可能である。
【0121】
その後、胴部216下端側の開口部をトリミングした後、開口端部分に2段のネックイン加工と、フランジ加工を施してから、底蓋203を巻き締め固着することにより、口頸部241が開口されたボトル型缶201が完成する。この実施形態では、前記した直径が66mm、高さが168.7mmの有底円筒体から、胴部216の外径が66mm、胴部長さ(底蓋巻締部211から肩部221の凸曲面形状部分の下端までの長さ)が116mm、口頸部241の外径が28mm、口頸部241の高さ(円筒状部分の長さ)が28mm、肩部221の凸曲面の曲率半径が50mm、口頸部241と肩部221の連結部分の凹曲面の曲率半径が30mm、全体の高さが約191mmで、内容量が450mlの容器201となる。すなわち、口頸部241と肩部221との連結部分の凹曲面の曲率半径は、口頸部241の半径以上に設定されている。
【0122】
その状態が図11に示されている。図から明らかな様に、本実施形態のボトル型缶(又は容器用部品)201は、略円筒状の口頸部241と、滑らかな肩部221の曲面(ボトル型缶201の内部に曲率中心を持った曲面)から口頸部241へと徐々に小径になって連続している凹曲面(ボトル型缶201の外側に曲率中心を持った曲面)とにより、観察者に細身感や優美感を感じさせる。
【0123】
細身感や優美感は、肩部の曲面と、肩部と口頸部とをなだらかな凹曲面で連結していることから主として発生すると思われるが、発明者等の試作試験の結果、凹曲面の曲率半径が口頸部の半径以上になると、観察者の略全員が細身感や優美感を感じ、特に、その曲率半径が口頸部の半径の2倍以上になると、観察者の全員が優美感を強く感じることが判明した。
【0124】
また、本実施形態の成形加工工程は、第一実施形態に比べると、有底円筒体の底部コーナー部を、絞り成形する前に、曲率半径の大きな湾曲面にしていない点と、有底円筒体の底部側を絞り成形する工程が1工程少ない3工程である点と、再成形工程が1工程だけである点が大きく異なっている。尚、図12の第1工程と第2工程とが、本発明の第一の絞り成形工程であり、同図の第3工程が本発明の第二の絞り成形工程であり、同図の第4工程が本発明の再成形工程である。
【0125】
【発明の効果】
以上の様に、請求項1の発明の方法によれば、金属薄板からなる有底円筒体の底部及び該底部近傍の胴部に、有底円筒体の底部側部分の外面に接触させるダイと有底円筒体の底部側部分の内面に接触させるプッシャーとによって皺押さえしながら、絞りパンチによる絞り成形を複数回繰り返して付与することにより、前記胴部に続く傾斜面から成る肩部と、該肩部に続く前記小径の有底円筒部とを形成した後、先端部に直径方向外方へ突出している大径部を有し、該大径部の下方が小径になっており、全体として略円柱状のパンチと、先端の外径が該パンチの大径部よりも小径で、該先端付近から離れるに従って外径が漸増する領域を備えた略円筒状のプッシャーの先端側を、前記有底円筒部内に挿入し、一方、前記有底円筒体の外側には、円筒状の内周面と、該内周面から先端側に近づくに従って徐々に拡径するようなテーパー面が付与された傾斜成形面と、該傾斜成影面から離れるに従って拡径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面とを備えたダイを、前記湾曲成形面側が前記有底円筒体側の底部側に近くなる様に配置させ、前記パンチ及び前記プッシャーと、前記ダイとが互いに接近する方向に前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させることによって、前記有底円筒部を更に小径化すると共に、前記肩部と前記有底円筒部とを連結する部分が、前記肩部の表面から徐々に前記有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面であって、該傾斜面の曲率中心が前記容器用部品の外側に存在し、かつ該傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上であるものを形成する様に、前記小径の有底円筒部を、更に小径の有底円筒部にすると共に該有底円筒部と前記肩部との境界部分がなだらかな傾斜面となる様に再絞り成形する第二の絞り成形工程を行うので、前記小径の有底円筒部と前記肩部との境界部分を、なだらかな傾斜面(凹曲面)とすることができる。
【0126】
れに続けて、形成予定の肩部形状の少なくとも上部の形状を先端部内面に有するダイと、形成予定の肩部形状の少なくとも上部の形状を先端部外面に有するプッシャーと、小径の有底円筒部の底部に対して押圧力を加えるパンチとを用い、該パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に対して押圧力を加えることにより、前記小径の有底円筒部の円筒部分及び前記肩部に前記底部側への引張力を与えながら、複数回の絞り成形により形成された小径の有底円筒部と前記肩部との境界線部分であった痕跡の1以上を消失させて、滑らかな傾斜面に再成形するので、小径の有底円筒部と、滑らかな傾斜面を有する肩部と、前記肩部と前記小径有底円筒部との境界部分(連結部分)がなだらかな傾斜面を有する金属薄板製の容器用部品を形成することができる。
【0127】
また、請求項2の発明の方法によれば、上記の請求項1の発明で得られる効果に加えて、先端部が直径方向外へ突出して大径部となっているパンチを使用すると共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小径の有底円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダイとを相対的に移動させることにより再成形工程を行うので、パンチの先端部の外周面が前記小径の有底円筒部の内周面に密着して、該パンチからの押圧力を、前記小径の有底円筒部の底部に確実に伝えることができる。
【0128】
の結果、肩部が前記底部側に引っ張られて、第二の絞り工程後に存在していた境界線部分がダイとプッシャーとの間に入り込むと、該境界線部分が前記小径の有底円筒部側への引張力とダイとプッシャーとから押圧力とを受けるので、境界線部分の屈曲部が引き延ばされ、ダイの先端部内面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)及びプッシャーの先端部外面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)と同一の形状に、前記屈曲部を再成形できる。すなわち肩部の外面及び内面に、それぞれダイの内面形状及びプッシャーの外面形状を転写するので、複数回の絞り成形によって形成されて、前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界として肩部に存在した痕跡を滑らかにすることができる。
【0129】
そして、請求項3の発明の方法によれば、請求項1又は2の発明と同様の効果を得られることに加え、第二の絞り成形工程では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分を、ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うので、該境界線部分の屈曲の程度を浅くでき、後で行われる再成形工程の押し延ばしにより、肩部を滑らかな傾斜面に容易に再成形することができる。
【0130】
さらに、請求項4の発明の方法によれば、請求項1乃至3のいずれかの発明と同様の効果を得られることに加えて、第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分をダイとプッシャーとの間に引き込んで該境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行うので、その後に行う再成形工程でダイとプッシャーとにより押し延ばしすることにより、該境界線部分の痕跡を容易に消すことができる。
【0131】
そしてまた、請求項5の発明の方法によれば、請求項1乃至4のいずれかの発明と同様の効果を得られることに加えて、第一の絞り成形工程のうちの2回目以降の絞り成形で、前回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くした後、第一の再成形工程では屈曲の程度を浅くされた境界線部分の痕跡の1以上を押し延ばして滑らかにでき、かつその後の第二の絞り成形工程で、有底円筒部を更に小径に絞り成形すると共に、その小径有底円筒部と肩部との境界をなだらかな傾斜面にし、更に、第一の再成形工程での小径有底円筒部と肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くした後、第二の再成形工程で、屈曲の程度を浅くした境界線部分の痕跡を有する肩部を押し延ばして滑らかにするので、全体として滑らかな傾斜面を有する肩部と、小径有底円筒部と、曲率中心を前記容器用部品の外側に有し、かつ、曲率半径が該有底円筒部の半径以上の、なだらかな傾斜面となっている前記肩部から前記小径有底円筒部への移行部分を有する金属薄板製容器用部品を形成することができる。
【0132】
本発明の金属薄板製の容器用部品の製造方法によれば、肩部から小径の円筒部への移行部分では、肩部の傾斜面から小径の円筒部に到る部分が、徐々に傾きが変化する曲面となっており、しかも該移行部分は、曲率中心を容器用部品の外側に有し、前記小径の円筒部の半径以上の曲率半径を備えているので、胴部に比べて小径である円筒部及びその下端部分の長さが長くなる結果、全体として、細身感及び優美感を有する容器用部品を得ることができる。
【0133】
更に、本発明の金属薄板製の容器用部品の製造方法によって形成された容器用部品は、小径円筒部の先端部分を開口して、カール部を形成することができるので、小径円筒部を飲み口又は注ぎ口とし使用でき、また、このカール部にキャップのシール材を密着させることにより、この部分を密封することができるので、容器の部品として使用できる。従って、小径円筒部にキャップを冠着させ、胴部下端に底蓋を固着して容器を完成させるか、または、胴部下端部を、一端開口の円筒状体の開口端部分に接合或いは巻き締め固着(胴部下端部に缶蓋のフランジ部を形成する)し、小径円筒部にキャップを冠着させて(例えば、カール部の外面に沿ってキャップのスカート部をクリンプしたり、更に小径円筒部のカール部の下方にネジ部を形成し、ネジキヤップを小径円筒部に螺合させて)飲料又は粉体等の容器とすることができる
上記した様に、本発明の金属薄板製の容器用部品の製造方法によって形成された容器用部品は様々な内容物を充填し、密封する容器に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る方法で製造した容器の一例を示す一部を破断した正面図である。
【図2】 図1に示す容器の製造工程のうち、素材板から有底円筒体を製造するまでの過程を示す概略的な工程図である。
【図3】 図1に示す容器の製造工程のうち、有底円筒体から小径の有底円筒部および滑らかな肩部を形成する過程を示す概略的な工程図である。
【図4】 図1に示す容器の製造工程のうち、小径有底円筒部と肩部との境界部分に生じている線状の痕跡を消して容器用部品を形成する過程を示す概略的な工程図である。
【図5】 有底円筒体の底部に絞り成形加工を施して有底円筒部を形成する過程を示す部分断面図である。
【図6】 有底円筒部を更に小径に絞り成形し、かつ肩部を滑らかに成形する過程を示す部分断面図である。
【図7】 有底円筒部を更に小径に絞り成形し、かつ肩部を滑らかに成形する過程を示す部分断面図である。
【図8】 肩部の押し延ばしをおこなって滑らかな肩部を成形する過程を示す部分断面図である。
【図9】 有底円筒部を更に小径に絞り成形しつつ肩部を滑らかにする過程を示す部分断面図である。
【図10】 肩部の押し延ばしをおこなって境界部に痕跡を消去しつつ滑らかな肩部を成形する過程を示す部分断面図である。
【図11】 この発明に係るボトル型缶の一例を半分を断面で示す正面図である。
【図12】 図11に示すボトル型缶を製造する過程における有底円筒体の底部側の絞り成形と再成形(リフォーム)との過程を示す工程図である。
【図13】 その有底円筒部を口絞りしてからトリミングして容器用部品の口頸部を成形する過程の工程図である。
【図14】 図12に示す第3工程の実施状況を説明するための部分断面図である。
【図15】 図12に示す第4工程の実施状況を説明するための部分断面図である。

Claims (5)

  1. 円筒状の胴部と、該胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部と、該有底円筒部と該胴部とを連結する傾斜状の肩部とを備えると共に、該肩部と該有底円筒部とを連結する部分に、該肩部の表面から徐々に該有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面が形成され、該傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上である一体成形の金属薄板製の容器用部品の製造方法であって、
    金属薄板製の有底円筒体の胴部外面のうち底部近傍の部分に接触するダイと、該底部近傍の胴部の内面に接触するプッシャーとによって皺押さえし、かつ、前記底部の内面に絞りパンチを接触させると共に、前記ダイおよびプッシャーと絞りパンチとを前記有底円筒体の軸線方向に相対移動させる絞り成形を複数回繰り返すことにより、前記胴部に続く傾斜面からなる肩部と、該肩部に続きかつ前記胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部とを形成する第一の絞り成形工程と
    先端部に直径方向外方へ突出している大径部を有し、該大径部の下方が小径になっており、全体として略円柱状のパンチと、該パンチの外側に配置されており、その先端の外径が該パンチの大径部以下で、該先端付近から離れるに従って外径が漸増する領域を備えた略円筒状のプッシャーの先端側を、前記有底円筒部内に挿入し、一方、前記有底円筒体の外側には、円筒状の内周面と、該内周面から先端側に近づくに従って徐々に拡径するようなテーパー面が付与された傾斜成形面と、該傾斜成形面から離れるに従って拡径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面とを備えたダイを、前記湾曲成形面側が前記有底円筒体側の底部側に近くなる様に配置させ、前記パンチ及び前記プッシャーと、前記ダイとが互いに接近する方向に前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させることによって、前記有底円筒部を更に小径化すると共に、前記肩部と前記有底円筒部とを連結する部分が、前記肩部の表面から徐々に前記有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面であって、該傾斜面の曲率中心が前記容器用部品の外側に存在し、かつ該傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上であるものを形成する様に、前記有底円筒部を再絞り成形する第二の絞り成形工程と
    形成予定の肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先端部内面を有するダイと、形成予定の肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先端部外面を有するプッシャーと、前記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えるパンチとを用い、該パンチによって前記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えることにより、前記有底円筒部の筒部及び肩部に対して、前記底部側への引張力を与えて、前記第一の絞り成形工程および前記第二の絞り成形工程で形成れた前記傾斜面の円周方向に沿って存在していた前記境界部分の線状の痕跡の1つ以上を消去して、前記傾斜面を滑らかに再成形する再成形工程と
    を行うことを特徴とする金属薄板製の容器用部品の製造方法。
  2. 前記再成形工程が、先端部内面形状が、形成予定の容器用部品の少なくとも前記有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状と略同一に形成されたダイを、前記第二の絞り成形工程で形成された小径の有底円筒部の外面側に配置し、先端部外面形状が、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分及び該肩部の上方部分の形状と略同一に形成されたプッシャーを、前記第二の絞り成形工程で形成された前記小径の有底円筒部及び前記肩部の内面側に配置し、先端部が直径方向外方へ突出して大径部を形成していると共に、該先端部が、前記第二の絞り成形工程で形成された前記小径の有底円筒部の内径と略等しい外径を有しているパンチを、先端が前記プッシャーの先端よりも前記小径の有底円筒部の底部側に位置しかつ該パンチの大部分が前記プッシャーの内部に位置する様に配置して、前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させて、前記パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側から押圧力を加えながら、前記ダイと前記プッシャーとによって前記肩部を押し延ばして、前記肩部に存在する複数回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界であった円周方向に沿う線状の痕跡の1以上を消して滑らかな面に再成形することを特徴とする請求項1に記載の金属薄板製の容器用部品の製造方法。
  3. 前記第二の絞り成形工程での成形加工を、前記第二の絞り成形工程で絞り成形する前の前記小径の有底円筒部と肩部との境界部分が、前記ダイと前記プッシャーとの間に引き込まれるまで遂行することを特徴とする請求項1又は2に記載の金属薄板製の容器用部品の製造方法。
  4. 前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分をダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜面から成る肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属薄板製の容器用部品の製造方法。
  5. 前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜面から成る肩部との境界線部分を前記ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜面から成る肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行い、その後、前記傾斜状肩部と略同じ傾斜角度の傾斜成形面を内面側に備えたダイと、前記傾斜状肩部と略同じ傾斜角度の傾斜成形面を外面側に備えたプッシャーとを用いて、1以上の境界線部分の痕跡を有する傾斜状肩部を挟んで押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第一の再成形工程を行い、次いで、前記複数回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部を、更に小径の有底円筒状に再絞り成形すると共に、前記第一の再成形工程で滑らかな傾斜面に形成した傾斜状肩部の上方に、下方よりも前記小径の有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さい傾斜面及びその上方の前記小径の有底円筒部との境界となるなだらかな傾斜面の移行部分を形成し、更に、前記第一の再成形工程で形成された前記小径の有底円筒部と前記傾斜面から成る肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行う第二の絞り工程を行い、その後、パンチと、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分及び該肩部の上方部分の形状と略同一に形成された外面形状を先端部に有するプッシャーと、前記形成予定の容器用部品の少なくとも前記有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状と略同一に形成された内面形状を先端部に有するダイとを用いて、前記パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側から押圧力を加えながら、前記プッシャーと前記ダイによって、屈曲の程度を浅くされた前記境界線部分の痕跡を有する部分の傾斜状肩部を押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第二の再成形工程を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の金属薄板製の容器用部品の製造方法。
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