JP2002292434A - 金属薄板製の容器用部品の製造方法および金属薄板製の容器用部品 - Google Patents

金属薄板製の容器用部品の製造方法および金属薄板製の容器用部品

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JP2002292434A JP2001101691A JP2001101691A JP2002292434A JP 2002292434 A JP2002292434 A JP 2002292434A JP 2001101691 A JP2001101691 A JP 2001101691A JP 2001101691 A JP2001101691 A JP 2001101691A JP 2002292434 A JP2002292434 A JP 2002292434A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口頸部と胴部とを連結させる肩部及び肩部か
ら口頸部への移行部分に段部や凹凸などを設けることな
く、移行部分がなだらかな傾斜面となっている金属薄板
製の容器用部品を提供する。 【解決手段】 一端開口の比較的大径の円筒状胴部16
と、該円筒状胴部16に繋がる滑らかな傾斜面を備えた
肩部21と、該肩部21に繋がる比較的小径の円筒部4
1とが一体成形された金属薄板製の容器用部品1であっ
て、前記肩部21から前記小径の円筒部41への移行部
分45が、前記容器用部品1の内部に曲率中心を持つ前
記肩部における傾斜面と、該傾斜面から前記小径の円筒
部に繋がり、かつ前記容器用部品の外部に曲率中心を持
つ他の傾斜面とからなる、傾きが徐々に変化する曲面を
なし、さらに前記他の傾斜面の曲率半径が、前記小径の
円筒部の半径以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体又は粉体等
を収容する容器に用いられる金属薄板製の容器用部品の
製造方法及び金属薄板製の容器用部品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、アルミニウムなどの金属材料によ
り構成されたボトル型の容器について、ガラス瓶に比べ
て軽量であり、また熱伝導性が高いために冷蔵庫で急速
に冷却され易く、さらに容器を回収した後に、容器を圧
潰して金属材料の再利用を図る作業が容易であり、そし
てPETボトルに比べて密封性が高く、内容物の状態を
変化させることなく長期間保存できるなどの利点を有す
ることが認識されるようになり、その需要が急速に高ま
ってきている。
【0003】このようなボトル型の金属容器の一例が、
実開昭58−88328号公報、実開昭58−1364
23号公報、実開昭60−120920号公報、特開昭
64−62233号公報、特表平10−509095号
公報、米国特許第5718352号明細書などに記載さ
れている。実開昭58−88328号公報、実開昭58
−136423号公報に記載されている金属容器は、容
器の胴部に肩部、傾斜部を介して口頸部が連続され、こ
の口頸部に、タブの引き上げにより口頸部から離脱する
蓋を取り付けたものである。
【0004】実開昭60−120920号公報、特開昭
64−62233号公報に記載されている金属容器は、
胴部に肩部、傾斜部を介して口頸部が連続されていると
ともに、口頸部にはプラスチック製の円筒部が固着され
ている。円筒部の外周にはねじ部が形成されており、こ
のねじ部にキャップを取り付けて封緘する様に構成され
ている。特表平10−509095号公報、米国特許第
5718352号明細書に記載されている金属容器は、
その胴部に肩部および傾斜部を介して口頸部が連続して
形成されていると共に、口頸部自体にねじ部が転造され
ており、このねじ部にキャップが取り付けられる様に構
成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の各公報に記載さ
れているボトル型金属容器は、肩部が少なくとも一つ以
上の環状段部を備えた略円錐台形状に構成され、あるい
は胴部の中心線に対する鋭角側の角度が大きく設定され
た傾斜部を有する円錐台形状に構成されている。このた
め、これらの公報に記載されている金属容器は、その外
観から、利用者に対して視覚的な凹凸感(ごつごつ感)
を与えやすく、審美性に欠けているという問題があっ
た。また、肩部がドーム形状に構成されている金属容器
は、中心線に対する角度が大きく設定されている金属容
器と比較して、全体的に丸みのある印象を視覚的に与え
るため、審美性には優れている。
【0006】しかしながら、ガラス製の日本酒用小瓶
(300ないし500ml)の様に、なだらかで比較的
長い傾斜面を有する肩部と、円筒状の口頸部と、なだら
かに傾斜しながら円筒状になる肩部から口頸部への移行
部分とを備えたガラス製容器と、上記ドーム型金属容器
とを比較すると、上記ドーム型金属容器は、小径となっ
ている円筒状の口頸部が比較的短く、その下に直ちにド
ーム状肩部が続いているので、いわゆる「ずん胴」とい
う印象が強く、細身感や優美感に欠けていた。
【0007】また、例えば、絞りしごき缶の成形材料と
して使用されている様な、比較的薄く(約0.1〜0.
4mm)、しかも硬質のアルミニウム合金板や表面処理
鋼板の様な金属板から形成した有底円筒状の缶(または
カップ)の底部側を複数回絞り加工することにより、小
径の有底円筒部と肩部とを成形するとした場合、なだら
かな傾斜面を有する肩部を成形すること自体かなり難し
く、どうしても成形後に環状の段部が幾つか残った肩部
となってしまう。その上、肩部から口頸部への移行部分
がなだらかな傾斜面となる様に成形することも、なだら
かな傾斜面の肩部を成形するよりも更に困難であった。
【0008】この発明は、上記の様な事情を背景として
なされたものであり、約0.1〜0.4mmの厚さの硬
質の金属薄板を材料として、口頸部と胴部とを連結させ
る肩部及び肩部から口頸部への移行部分(肩部と口頸部
との連結領域)に段部や凹凸などを設けることなく、し
かも該移行部分がなだらかな傾斜面となっている金属薄
板製の容器用部品の製造方法及び金属薄板製の容器用部
品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するため請求項1の発明は、円筒状の胴部と、該
胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部と、該有底円
筒部と該胴部とを連結する傾斜状の肩部とを備えると共
に、該肩部と該有底円筒部とを連結する部分に、該肩部
の表面から徐々に該有底円筒部の表面に移行する様な傾
斜面が形成されている一体成形の金属薄板製の容器用部
品の製造方法であって、金属薄板製の有底円筒体の底部
を胴部に対して軸線方向に延伸させる絞り加工を複数回
繰り返すことにより、前記胴部に続く傾斜状の肩部と、
該肩部に続きかつ前記胴部よりも小径の筒部を有する有
底円筒部とを成形する第一の絞り成形工程と、前記有底
円筒部を更に小径化すると共に、該有底円筒部の筒部の
表面と前記肩部の表面との境界部分がなだらかに連続す
る傾斜面を形成する様に、前記有底円筒部を再絞り成形
する第二の絞り成形工程と、前記有底円筒部の底部に対
して軸線方向の押圧力を加えて、該有底円筒部の筒部及
び該肩部に対して、前記底部側への引張力を与えること
により、前記第一の絞り成形工程および前記第二の絞り
成形工程で生成されかつ前記傾斜面に円周方向に沿って
存在していた前記境界部分の線状の痕跡の1つ以上を消
去して、該傾斜面を滑らかに再成形する再成形工程とを
行うことを特徴とする方法である。
【0010】したがって請求項1の発明の方法では、先
ず、有底円筒体の底部側に複数回の絞り加工から成る第
一の絞り成形加工が施され、その底部の一部が胴部に対
して延伸されて前記胴部より小径の有底円筒部が形成さ
れ、また同時にその胴部と小径の有底円筒部との間の部
分が、傾斜状の肩部となる。ここで、一回の絞り加工で
形成される有底円筒部が胴部に対して小径であるから、
有底円筒部と肩部との境界領域は素材が大きく屈曲した
状態となる線状の境界部分が生じ、次の更に小径の有底
円筒部の絞り加工により、この境界部分は肩部へ移動す
る。同様の絞り加工を繰り返せば、次の境界部分が肩部
へ移動する。第二の成形工程では、上記の有底円筒部を
更に小径化するように絞り成形し、それと同時に、新た
な小径有底円筒部と肩部との境界部分がなだらかに連続
する傾斜面となるように絞り成形する。この時、この成
形工程前の有底円筒部と肩部との境界部分が肩部に移動
する。さらに、これに続く再成形工程では、その小径化
された有底円筒部に軸線方向に延ばす荷重が掛けられ、
それに伴って肩部に引っ張り力が付与される。その結
果、肩部における前記境界部分に線状に生じていた痕跡
の少なくとも1つが、肩部の延伸によって消去され、滑
らかに連続する傾斜面が形成される。その結果、胴部か
ら肩部を経て小径の円筒部に到る次第に細くなる部分
が、滑らかな曲面によって形成され、細身感や優美感の
ある意匠性に優れた容器用部品が得られる。
【0011】また、請求項2の発明は、円筒状の胴部
と、該胴部よりも小径の筒部を有する有底円筒部と、該
有底円筒部と該胴部とを連結する傾斜状の肩部とを備え
ると共に、該肩部と該有底円筒部とを連結する部分に、
該肩部の表面から徐々に該有底円筒部の表面に移行する
様な傾斜面が形成され、該傾斜面の曲率半径が前記有底
円筒部の半径以上の一体成形の金属薄板製の容器用部品
の製造方法であって、金属薄板からなる有底円筒体の胴
部外面のうち底部近傍の部分に接触するダイと、該底部
近傍の胴部の内面に接触するプッシャーとによって皺押
さえし、かつ、前記底部の内面に絞りパンチを接触させ
ると共に、前記ダイおよびプッシャーと絞りパンチとを
前記有底円筒体の軸線方向に相対移動させる絞り成形
を、前記有底円筒体に対して複数回繰り返して施すこと
により、前記胴部に続く傾斜状の肩部と、該肩部に続き
かつ前記胴部よりも小径の有底円筒部とを成形する第一
の絞り成形工程と、前記有底円筒部を更に小径化すると
共に、該有底円筒部の筒部の表面と前記肩部の表面との
境界部分がなだらかに連続する傾斜面となる様に、前記
有底円筒部を再絞り成形する第二の絞り成形工程と、成
形予定とする肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先端
部内面を有するダイと、成形予定の肩部形状の筒部側寄
りの形状を備えた先端部外面を有するプッシャーと、前
記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えるパンチとを
用い、該パンチによって前記有底円筒部の底部に対して
押圧力を加えることにより、前記有底円筒部の筒部及び
肩部に対して、前記底部側への引張力を与えて、前記第
一の絞り成形工程および前記第二の絞り成形工程で生成
されかつ前記傾斜面に円周方向に沿って存在していた前
記境界部分の線状の痕跡の1つ以上を消去して、前記傾
斜面を滑らかに再成形する再成形工程とを行うことを特
徴とする方法である。
【0012】したがって、請求項2の発明によれば、金
属薄板からなる有底円筒体の底部及び該底部近傍の胴部
に、有底円筒体の底部側部分の外面に接触させるダイと
有底円筒体の底部側部分の内面に接触させるプッシャー
とによって皺押さえしながら、絞りパンチによる絞り成
形を複数回繰り返して付与することにより、前記胴部に
続く傾斜状の肩部と、該肩部に続く前記小径の有底円筒
部とを成形した(二回目以降の絞り成形では、成形前の
有底円筒部と肩部の境界部分が線状の屈曲部となって肩
部へ移動する。)後、前記小径の有底円筒部を、更に小
径の有底円筒部にすると共に該有底円筒部と前記肩部と
の境界部分がなだらかな傾斜面となる様に再絞り成形す
る第二の絞り成形工程を行うので、前記小径の有底円筒
部と前記肩部との境界部分がなだらかな傾斜面となる。
【0013】その後、成形予定の肩部形状の少なくとも
上部の形状を先端部内面に有するダイと、成形予定の肩
部形状の少なくとも上部の形状を先端部外面に有するプ
ッシャーと、小径の有底円筒部の底部に対して押圧力を
加えるパンチとを用い、該パンチによって前記小径の有
底円筒部の底部に対して押圧力を加えることにより、前
記小径の有底円筒部の円筒部分及び前記肩部に前記底部
側への引張力を与えながら、複数回の絞り成形により形
成された小径の有底円筒部と前記肩部との境界線部分で
あった痕跡の1以上を消失させて、滑らかな傾斜面に再
成形するので、小径の有底円筒部と、滑らかな傾斜面を
有する肩部と、前記肩部と前記小径有底円筒部との境界
部分(連結部分)がなだらかな傾斜面を有する金属薄板
製の容器用部品が形成される。
【0014】さらに、請求項3の発明は、請求項2にお
ける前記第二の絞り成形工程が、先端側が徐々に大径と
なる内面形状を備えたダイを、前記第一の絞り成形工程
により形成された前記有底円筒部の外側に配置し、先端
部が、直径方向外方へ突出して大径部を形成していると
共に前記第一の絞り成形工程で形成された前記有底円筒
部の内径よりも小径の外径を有するパンチを、前記有底
円筒部と肩部及び胴部との内側に配置し、先端部側に、
前記有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さくなって
おりかつ途中から該傾斜角度が大きくなっている外面形
状を有するプッシャーを、前記パンチの先端部の手前側
のパンチ外面を取り巻く様に配置して、前記パンチと前
記ダイとを相対的に移動させて、前記第一の成形工程で
形成された前記有底円筒部を皺押さえしながら更に小径
に再絞りする成形工程であることを特徴とする方法であ
る。
【0015】したがって、請求項3の発明によれば、請
求項2の発明と同様の作用が生じる他に、先端部が直径
方向外方へ突出している大径部となっているパンチを使
用すると共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小
径の有底円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダ
イとを相対的に移動させることにより第二の絞り工程を
行うので、パンチの先端部の外周面が小径の有底円筒部
の内周面と密着して該パンチからの押圧力が小径の有底
円筒部の底部に確実に伝わる。その結果、前記底部側へ
の強い引張力が絞り成形されている小径の有底円筒部及
び肩部に作用し、肩部の上方及び肩部から小径の有底円
筒部への移行部分(境界部分)が、ダイの先端部内面形
状(先端部が徐々に大径となる形状となっている)及び
プッシャーの先端部外面形状(先端部側が前記小径の有
底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さくなっており、
途中から傾斜角度が大きくなっている形状)と同一形状
に成形される(すなわち肩部及び肩部から前記小径の有
底円筒部への移行部分の外面及び内面がそれぞれプッシ
ャーの外面形状及びダイの内面形状を転写された形状に
成形される)ので、この工程では、小径の有底円筒部と
肩部との連結部分には境界線が形成されない。
【0016】またさらに、請求項4の発明は、請求項2
又は3における前記再成形工程が、前記ダイの先端部内
面形状が、形成予定の容器用部品の少なくとも前記有底
円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状と略同一に
形成され、そのダイを、前記第二の絞り成形工程で形成
された小径の有底円筒部の外面側に配置し、前記プッシ
ャーの先端部外面形状が、前記形成予定の容器用部品の
少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分及び該肩部
の上方部分の形状と略同一に形成され、そのプッシャー
を、前記第二の絞り成形工程で形成された前記小径の有
底円筒部及び前記肩部の内面側に配置し、前記パンチの
先端部が直径方向外方へ突出して大径部を形成している
と共に、該先端部が、前記第二の絞り成形工程で形成さ
れた前記小径の有底円筒部の内径と略等しい外径を有
し、そのパンチを、先端が前記プッシャーの先端よりも
前記小径の有底円筒部の底部側に位置しかつ該パンチの
大部分が前記プッシャーの内部に位置する様に配置し
て、前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させて、前
記パンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側
から押圧力を加えながら、前記ダイと前記プッシャーと
によって前記肩部を押し延ばして、前記肩部に存在する
複数回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒
部と傾斜状の肩部との境界であった円周方向に沿う線状
の痕跡の1以上を消して滑らかな面に再成形することを
特徴とする方法である。
【0017】したがって、請求項4の発明によれば、請
求項2又は3の発明と同様の作用が生じる他に、先端部
が直径方向外へ突出して大径部となっているパンチを使
用すると共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小
径の有底円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダ
イとを相対的に移動させることにより再成形工程を行う
ので、パンチの先端部の外周面が前記小径の有底円筒部
の内周面と密着して該パンチからの押圧力が前記小径の
有底円筒部の底部に確実に伝わる。その結果、肩部が前
記底部側に引っ張られて、第二の絞り工程後に肩部に存
在していた境界線部分がダイとプッシャーとの間に入り
込むと、該境界線部分は前記小径の有底円筒部側への引
張力とダイとプッシャーとから押圧力とを受けるので、
該境界線部分の屈曲部は引き延ばされ、ダイの先端部内
面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有底
円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)及びプッ
シャーの先端部外面形状(形成予定の容器用部品の少な
くとも小径の有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分
の形状)と同一の形状に再成形される(すなわち肩部は
その外面及び内面に、それぞれダイの内面形状及びプッ
シャーの外面形状を転写される)結果、複数回の絞り成
形によって形成されて前記小径の有底円筒部と傾斜状肩
部との境界として肩部に存在した痕跡が滑らかにされ
る。
【0018】そして、請求項5の発明は、請求項3又は
4において、前記第二の絞り成形工程での成形加工を、
該第二の絞り成形工程で絞り成形する前の前記小径の有
底円筒部と肩部との境界部分が、前記ダイとプッシャー
との間に引き込まれるまで遂行することを特徴とする方
法である。
【0019】したがって、請求項5の発明によれば、請
求項3又は4の発明と同様の作用が生じる他に、第二の
絞り成形工程では、前回の絞り成形によって形成された
小径の有底円筒部と傾斜状肩部との境界線部分を、ダイ
とプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形を行うの
で、該境界線部分の屈曲の程度が浅くされ、後で行われ
る再成形工程の押し延ばしにより、肩部が滑らかな傾斜
面に容易に再成形される。
【0020】さらにまた、請求項6の発明は、請求項2
乃至5のいずれかにおいて、前記第一の絞り成形工程の
複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、
前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と
傾斜状肩部との境界線部分を前記ダイとプッシャーとの
間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜
状肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分
の屈曲の程度を浅くする加工を行うことを特徴とする方
法である。
【0021】したがって、請求項6の発明によれば、請
求項2乃至5のいずれかの発明と同様の作用が生じる他
に、第一の絞り成形工程の複数回の絞り成形のうち、2
回目以降の絞り成形では、前回の絞り成形によって形成
された前記小径の有底円筒部と傾斜状肩部との境界線部
分をダイとプッシャーとの間に引き込んで該境界線部分
の屈曲の程度を浅くする加工を行うので、その後に行う
再成形工程でダイとプッシャーとにより押し延ばしする
ことにより、該境界線部分の痕跡を容易に消すことがで
きる。
【0022】そしてまた、請求項7の発明は、請求項2
乃至4のいずれかにおいて、前記第一の絞り成形工程の
複数回の絞り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、
前回の絞り成形によって形成された小径の有底円筒部と
傾斜状肩部との境界線部分を前記ダイとプッシャーとの
間に引き込むまで絞り成形を行うことにより、前記傾斜
状肩部に存在する前回の絞り成形による前記境界線部分
の屈曲の程度を浅くする加工を行い、その後、1以上の
境界線部分の痕跡を有する傾斜状肩部を挟んで押し延ば
して滑らかな傾斜面に再成形する第一の再成形工程を行
い、次いで、前記複数回の絞り成形により形成された前
記小径の有底円筒部を、更に小径の有底円筒状に再絞り
成形すると共に、前記第一の再成形工程で滑らかな傾斜
面に形成した傾斜状肩部の上方に、下方よりも前記小径
の有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さい傾斜面及
びその上方の前記小径の有底円筒部との境界となるなだ
らかな傾斜面の移行部分を形成し、更に、前記第一の再
成形工程で形成された前記小径の有底円筒部と前記傾斜
状肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行
う第二の絞り工程を行い、その後、屈曲の程度を浅くさ
れた前記境界線部分の痕跡を有する部分の傾斜状肩部を
押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第二の再成形
工程を行うことを特徴とする方法である。
【0023】したがって、請求項7の発明によれば、請
求項2乃至4のいずれかの発明と同様の作用が生じる他
に、第一の絞り成形工程のうちの2回目以降の絞り成形
で、前回の絞り成形により形成された前記小径の有底円
筒部と傾斜状肩部との境界線部分の屈曲の程度を浅くし
た後、第一の再成形工程で屈曲の程度を浅くされた境界
線部分の痕跡の1以上を押し延ばして滑らかにする。そ
の後の第二の絞り成形工程で、有底円筒部を更に小径に
絞り成形すると共に、その小径有底円筒部と肩部との境
界をなだらかな傾斜面にする。更に、第一の再成形工程
での小径有底円筒部と肩部との境界線部分の屈曲の程度
を浅くした後、第二の再成形工程で、屈曲の程度を浅く
した境界線部分の痕跡を有する肩部を押し延ばして滑ら
かにするので、全体として滑らかな傾斜面を有する肩部
と、小径有底円筒部と、なだらかな傾斜面となっている
前記肩部から前記小径有底円筒部への移行部分を有する
金属薄板製容器用部品が形成される。
【0024】そしてさらに、請求項8の発明は、一端開
口の比較的大径の円筒状胴部と、該円筒状胴部に繋がる
滑らかな傾斜面を備えた肩部と、該肩部に繋がる比較的
小径の円筒部とが一体成形された金属薄板製の容器用部
品において、前記肩部から前記小径の円筒部への移行部
分が、前記傾斜面から前記小径の円筒部に繋がり、かつ
前記容器用部品の外部に曲率中心を持つ他の傾斜面であ
って、かつ傾きが徐々に変化する曲面をなし、さらに前
記他の傾斜面の曲率半径が、前記小径の円筒部の半径以
上であることを特徴とする容器用部品である。
【0025】したがって請求項8の発明によれば、肩部
から小径の円筒部への移行部分では、肩部の傾斜面から
小径の円筒部に到る部分が、徐々に傾きが変化する曲面
となっており、しかも該移行部分は、前記小径の円筒部
の半径以上の曲率半径を備えているので、胴部に比べて
小径である円筒部及びその下端部分の長さが長くなる結
果、容器用部品全体を見ると、「細身感及び優美感を有
する容器用部品である。」との印象を観察者に与える。
【0026】そして、請求項9の発明は、請求項8にお
いて、前記小径の円筒部は、先端部分が開口され、その
開口端にカーリング加工を施したカール部が形成されて
いることを特徴とする容器用部品である。
【0027】したがって、請求項9の発明によれば、請
求項8の発明と同様の作用が生じる他に、小径円筒部
は、先端部分が開口され、カール部が形成されているの
で、この容器用部品は小径円筒部を飲み口又は注ぎ口と
し使用でき、また、このカール部にキャップのシール材
を密着させることにより、この部分を密封することがで
きるので、容器の部品として使用できる。
【0028】従って、小径円筒部にキャップを冠着さ
せ、胴部下端に底蓋を固着して容器を完成させるか、ま
たは、胴部下端部を、一端開口の円筒状体の開口端部分
に接合或いは巻き締め固着(胴部下端部に缶蓋のフラン
ジ部を形成する)し、小径円筒部にキャップを冠着させ
て(例えば、カール部の外面に沿ってキャップのスカー
ト部をクリンプしたり、更に小径円筒部のカール部の下
方にネジ部を形成し、ネジキャップを小径円筒部に螺合
させて)飲料又は粉体等の容器とすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、この発明の第一実施形態
であるボトル型金属容器(以下、単に容器と記す)1の
一部を破断した正面図である。容器1は、筒形状の容器
本体2と、円板形状の底蓋3とを有している。容器本体
2は、円筒形状の胴部16と、胴部16における底蓋3
側とは反対側の端部に連続して設けられた円錐台形の肩
部21と、肩部21における胴部16とは反対側の端部
に連続して設けられ、容器1の軸心に対する傾斜角度が
徐々に小さくなる様に傾斜している傾斜部45と、傾斜
部45における肩部21とは反対側の端部に連続して設
けられた円筒状の口頸部41と、口頸部41の中央付近
に設けられたねじ部8と、口頸部41における肩部21
とは反対側の端部に設けられたカール部9とを有してい
る。肩部21は、傾斜部45に近付くに従い、容器1の
軸心に対する傾斜角度が次第に零に近付く様に縮径する
方向のテーパー面を備えている。また、前記カール部9
の内側に開口部10が形成されている。尚、前記胴部1
6と底蓋3とが、巻締部11により固着されている。
【0030】上記の構成を有する容器1の製造過程の概
略を、図2ないし図4に基づいて説明する。まず、図2
に示す様に、厚さが0.1mmないし0.4mmの硬質の製
缶用のアルミニウム合金板や表面処理鋼板などの金属薄
板(図示せず)を円板状に打ち抜いて、一つの容器1に
対応するブランク12を製造する。ここで、金属薄板と
しては、例えば、硬質のアルミニウム合金板の両面に、
予めポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可
塑性樹脂フィルムをラミネートし、その上に、ノルマル
ブチルステアレート、流動パラフィン、セバシン酸ジオ
クチル、ポリエチレンワックス等の高温揮発性の潤滑剤
を塗布したものを用いる。
【0031】この実施形態では、厚さが0.315mmの
3004H191(日本工業規格(JIS))のアルミ
ニウム合金からなる金属薄板の一方の面に、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを、25μmの厚さでラミネ
ートし、金属薄板の他方の面に、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを16μmの厚さでラミネートしたもの
を使用している。ここで、「金属薄板の一方の面」と
は、図1に示す製品状態で容器1の内面に対応する面を
意味し、「金属薄板の他方の面」とは、図1に示す製品
状態で容器1の外面に対応する面を意味している。
【0032】上記ブランク12を絞り加工してカップ形
状材13を製造する(本実施形態では、例えば、直径1
58mmブランク12を直径100mmで高さ約44m
mのカップ形状材13に成形する。)。この様に、ブラ
ンク12を加工してカップ形状材13を製造する工程
が、カップ成形工程である。このカップ形状材13は、
円筒形状の胴部14と、胴部14の一端側に連続して設
けられた底部15とを有している。
【0033】次いで、このカップ形状材13を絞り・し
ごき加工して、胴部16と、胴部16の一端に湾曲部1
7を介して連続された底部18と、胴部16における湾
曲部17とは反対側の端部、つまり開口端部に連続して
設けられたフランジ部19とを有する有底円筒体(言い
換えれば、DI缶、もしくはボディ)20を製造する
(本実施形態では、例えば、直径100mmで高さが4
4mmのカップ形状材13から、直径66mmで高さが
127mmの有底円筒体20を成形する。)。すなわ
ち、カップ形状材13を絞り・しごき加工して有底円筒
体20を製造する過程で、湾曲部17が予備成形され
る。この様に、カップ形状材13を加工して有底円筒体
20を製造する工程がボディ成形工程である。
【0034】尚、湾曲部17は必ずしも予備成形してお
く必要はない。図5に示されている様な先端部内面形状
を有するダイ49及び先端部外面形状を有するプッシャ
ー48を使用して、湾曲部を予備成形してない有底円筒
体(DI缶)を絞り成形すると、図3の左側に示されて
いる様な、第1次成形品26が得られることが発明者等
の実験により確認されている。
【0035】図3および図4は、有底円筒体20を加工
して容器1を製造する工程の概略を示す図である。尚、
この実施形態では、約66mmの外径の有底円筒体20
の底部側を加工して、口頸部の外径が約28mmの容器
又は容器用部品を製造する場合の例である。有底円筒体
20の底部側をシワ押さえしながら絞り加工する場合、
その金属板の硬度や厚さで一回の絞り加工が可能な絞り
比が大体決まっている(約1.5程度)。従って、成形
しようとする口頸部の外径が、有底円筒体20の外径の
1/2以上であれば、2回の絞り加工により小径化でき
る。例えば、約66mmの外径を有する有底円筒体20
を、口頸部外径が約38mmの容器又は容器用部品にす
るには、図3に示されている様な絞り加工を2回行えば
良いので、図3に示されている絞り成形工程が一工程省
略できることになる。
【0036】有底円筒体20を絞り加工することによ
り、図3に示す様に、胴部16に連続して設けられた肩
部21と、この肩部21に連続して設けられた第1次傾
斜部22と、この第1次傾斜部22に対して環状の第1
次境界部(第1次傾斜部22と第1次円筒部24との境
界線部分)23を介して連続された第1次円筒部24
と、この第1次円筒部24に湾曲部17Aを介して連続
された第1次底部25とを有する第1次成形品26が製
造される。
【0037】この第1次成形品26を絞り加工すること
により、第1次境界部23に連続された第2次傾斜部2
7と、この第2次傾斜部27に環状の第2次境界部(第
2次傾斜部27と第2次円筒部29との境界線部分の屈
曲部)28を介して連続された第2次円筒部29と、第
2次円筒部29における第2次境界部28とは反対側の
端部に、湾曲部29Aを介して連続された第2次底部3
0とを有する第2次成形品31が製造される。
【0038】第2次成形品31を絞り加工することによ
り、第2次傾斜部27に対して第2次境界部28を介し
て連続された第3次傾斜部32と、第3次傾斜部32に
対して環状の第3次境界部33を介して連続された第3
次円筒部34と、第3次円筒部34に湾曲部35を介し
て連続された第3次底部36とを有する第3次成形品3
7が製造される。
【0039】第3次成形品37を押し延ばし加工(延伸
加工)することにより、図4に示す様に、肩部21と第
3次境界部33との間を、滑らかに連続した矯正傾斜部
38を有する第4次成形品39が製造される。この第4
次成形品39を、図9に示す先端部外面形状及び先端部
内面形状をそれぞれ有するプッシャー94及びダイ95
を用いて絞り加工する(再絞り加工)ことにより、小径
の有底円筒部(又は口頸部)41が形成されるととも
に、有底円筒部41と傾斜状の肩部との境界線部分が不
明瞭となった(又は有底円筒部41と肩部との連結部分
が連続した滑らかな傾斜面となっている)第4次傾斜面
40が形成された第5次成形品44となる。
【0040】また、第4次成形品39の第3次有底円筒
部34と矯正傾斜部38とを連結する第3次境界部(又
は境界線部分)33は、この絞り加工により、その屈曲
の程度を浅くされて第4次境界部33Aに成って、矯正
傾斜部38と第4次傾斜面40とを連結する。尚、第5
次成形品44の有底円筒部41の底部43は湾曲部42
を介して連結されている。
【0041】更に、第5次成形品44を押し延ばし加工
(延伸加工)することにより、第4次境界部33Aの屈
曲を解消させて滑らかな傾斜面とする結果、有底円筒部
(又は口頸部)41の下端から傾斜状の肩部21の下端
(厳密には第1次成形品26の肩部21と胴部16との
連結部分の曲面)までが滑らかで連続した傾斜面となっ
た第6次成形品46が製造される。
【0042】第6次成形品46の小径有底円筒部41の
先端部側部分に口絞り成形を施すと共に、その先端をト
リミングして開口し、更にその先端部に外巻きカール部
9を成形し、次いで、カール部9の下方にねじ部8と環
状凹部7を成形して口頸部41を完成させる。
【0043】一方、第6次成形品46の胴部16におけ
る先端部をトリミングして、第6次成形品46の全長を
所定の長さにした後、その開口端部に対してネックイン
加工とフランジ加工とを施し、更に、その開口端部に底
蓋3を巻き締め固着することにより、図1に示す容器1
が製造される。以下、図2に示す有底円筒体20から第
6次成形品46を製造するまでの工程を詳細に説明す
る。
【0044】まず、有底円筒体20から第1次成形品2
6を得る工程を、図5に基づいて説明する。図5の左側
に示す様に、有底円筒体20の内部に、円柱形状のパン
チ47と、パンチ47の外側に配置した円筒形状のプッ
シャー48とを挿入する一方、有底円筒体20の外部
に、円筒形状のダイ49を配置する。パンチ47および
プッシャー48ならびにダイ49は、軸線方向に相対移
動自在に構成されている。パンチ47は、外周面50
と、この外周面50と先端面51とを連続した環状の成
形面52とを有している。成形面52は、パンチ47の
軸線(図示せず)方向の断面において、先端面51に近
づくに従って外径が小さくなる方向に湾曲されており、
成形面52の曲率半径は、有底円筒体20の湾曲部17
の曲率半径よりも小さく設定されている。
【0045】また、プッシャー48は、パンチ47の外
周面50に接触する内周面53と、有底円筒体20の胴
部16の内周面と対面する外周面54と、外周面54に
連続され、かつ、有底円筒体20の底部18に近づくに
従って外径が小さくなる方向に湾曲された成形面55と
を有している。プッシャー48の軸線(図示せず)方向
における断面において、成形面55の曲率半径は、湾曲
部17の曲率半径よりも大きく設定されている。
【0046】さらに、ダイ49は、その先端側の内周面
56と、内周面56に湾曲成形面57を介して連続され
た直線成形面58とを有している。内周面56の内径
は、有底円筒体20の胴部16の外径よりも若干大きい
値に設定されている。直線成形面58は、ダイ49の軸
線(図示せず)に沿って延ばされており、直線成形面5
8の内径は、内周面56の内径よりも小さく、かつ、パ
ンチ48の内周面53の内径よりも大きく設定されてい
る。また、湾曲成形面57の曲率半径は、成形面55の
曲率半径と略同じに設定されている。
【0047】ダイ49又はパンチ47の何れかを軸方向
に移動させて成形する。例えば、ダイ49を軸方向に移
動させ、胴部16をプッシャー48の成形面とダイ49
の湾曲形成面57とで挟持して皺押さえし、更にダイ4
9を押し進めてパンチ47の先端面51で底部18を絞
り込み、胴部16よりも小径の円筒部24を成形する。
即ち、パンチ47とダイ49とを相対的に移動させるこ
とにより、ダイ49の直線成形面58内に小径の円筒部
(第1次円筒部)24を絞り込む。
【0048】つまり、図5の右側に示す様に、プッシャ
ー48およびダイ49を、有底円筒体20のフランジ1
9側に移動させることにより、有底円筒体20の胴部1
6を絞り加工し、胴部16に連続する肩部21と、この
肩部21に連続する第1次傾斜部22と、この第1に傾
斜部22と第1次円筒部24とを連続する第1次境界部
23とが成形される。即ち、プッシャー48とダイ49
とにより、湾曲部17の一部が絞られて徐々に胴部16
のフランジ19側に向けて移動し、肩部21となってい
る。前記1次境界部23は、第1次傾斜部22と第1次
円筒部24とを所定の角度で連続する屈曲部である。
尚、有底円筒体20の外面側から見て、第1次境界部2
3は、有底円筒体20の一部が、環状に谷折りされて形
成されている。
【0049】ここで、第1次傾斜部22は、胴部16か
ら第1次円筒部24側に近づくに従って、第1次傾斜部
22と胴部16の軸線(図示せず)との成す鋭角側の角
度が小さくなる方向に傾斜している。上記の図5に示す
様に、パンチ47およびプッシャー48ならびにダイ4
9を用いて、有底円筒体20を絞り加工して第1次成形
品26を製造する工程が、第1次成形工程である。
【0050】つぎに、第1次成形品26を絞り加工し
て、第2次成形品31を製造する工程を、図6に基づい
て説明する。まず、図6の左側に示すように、第1次成
形品26の内部に、円柱形状のパンチ59と、パンチ5
9の外側に配置した円筒形状のプッシャー60とを挿入
する一方、第1次成形品26の外部に、円筒形状のダイ
61を配置する。パンチ59およびプッシャー60なら
びにダイ61は、軸線方向に相対移動自在に構成されて
いる。パンチ59は、外周面62と、この外周面62と
先端面63とを連続した環状の成形面64とを有してい
る。パンチ59の外径は、第1次成形品26の第1次底
部25の直径よりも小さく設定されている。
【0051】またプッシャー60は、パンチ59の外周
面62に接触する内周面65と、第1次成形品16の第
1次円筒部24の内周面と対向する外周面66と、外周
面66に連続され、かつ、第1次成形品26の第1次底
部25に近づくに従って、外径が小さくなる方向に傾斜
された成形面(テーパー面)67とを有している。
【0052】さらに、ダイ61は、その先端側の内周に
設けられ、かつ、先端から離れるに従って内径が小さく
なる方向に湾曲された湾曲成形面68と、湾曲成形面6
8に連続された直線成形面(小径内周面)69とを有し
ている。直線成形面69の内径は、プッシャー60の内
径よりも大きく、かつ、プッシャー60の外径よりも小
さく設定されている。さらにまた、湾曲成形面68の最
大外径は、第1次成形品26の第1次円筒部24の外径
よりも大きく設定されている。
【0053】上記の様に構成されたダイ61又はパンチ
59の少なくとも何れか一方を他方に対して軸方向に相
対的に移動させて成形する。例えば、ダイ61を軸方向
に移動させて、第1次成形品26の湾曲部17Aをプッ
シャーの成形面67とダイ61の湾曲面68とにより挟
持して皺押さえし、更にダイ61を押し進めてパンチ5
9の先端部63で第1次底部25を絞り込んで、小径内
周面69内に第1次成形品26を絞り込み、第1次円筒
部24を小径化した第2次円筒部29と、第1次底部2
5を小径化した第2次底部30とを連続させる湾曲部2
9Aとを成形する。
【0054】また、この成形工程(再絞り工程)では、
第1次成形品26の第1次境界部(図5に示されている
絞り成形工程で成形された第1次円筒部24と肩部21
との境界線部分となる屈曲部分)23がダイ61とプッ
シャー59との間に引っ張り込まれて、その屈曲の程度
を浅くされるまで再絞り成形を行うことが必要である。
その結果、図6の右側に示す様に、プッシャー59及び
ダイ61によって、第1次円筒部24を絞り加工し、屈
曲の程度を浅くされた第1次境界部23に連続する第2
次傾斜部27と、第2次傾斜部27と第2次円筒部29
とを連続する第2次境界部28とが成形されると共に、
第2次円筒部29の軸線方向の長さが長い第2次成形品
31が製造される。
【0055】上記の第2次傾斜部27は、第2次境界部
28側に近づくに従って、第2次傾斜部27と胴部16
の軸線との成す鋭角側の角度が小さくなる方向に傾斜し
ている。また、第2次傾斜部27と胴部16の軸線との
成す鋭角側の角度は、第1次傾斜部22と胴部16の軸
線との成す鋭角側の角度よりも小さく設定されている。
第2次境界部28は、第2次傾斜部27と第2次円筒部
29とを所定の角度で連続させる屈曲部である。この第
2次境界部28の屈曲角度は、第1次境界部23の屈曲
角度よりも大きい。
【0056】尚、第2次成形品31の外部から見て、第
2次境界部28は、第2次成形品31の一部が、環状に
谷折りされた状態になる。この様に、パンチ59および
プッシャー60ならびにダイ61を用いて、第1次成形
品26を絞り加工して第2次成形品31を製造する工程
(図6に示す工程)が、第2次成形工程である。
【0057】つぎに、第2次成形品31を絞り加工し
て、第3次成形品37を製造する工程を、図7に基づい
て説明する。まず、図7の左側に示す様に、第2次成形
品31の内部に、円柱形状のパンチ70と、パンチ70
の外側に配置した円筒形状のプッシャー71とを挿入す
る一方、第2次成形品31の外部に、円筒形状のダイ7
2を配置する。パンチ70およびプッシャー71ならび
にダイ72は、軸線方向に相対移動自在に構成されてい
る。パンチ70は、外周面73と、この外周面73と先
端面74とを連続した環状の成形面75とを有してい
る。パンチ70の外径は、第2次成形品31の第2次底
部30の直径と略同じに設定されている。
【0058】また、プッシャー71は、パンチ70の外
周面73に接触する内周面76と、第2次成形品31の
第2次円筒部29の内周面と対向する外周面77と、外
周面77と連続しており、しかも第2次成形品31の第
2次底部30に近づくに従って外径が小さくなる様に傾
斜している環状の成形面(テーパー面)78とを有して
いる。
【0059】さらに、ダイ72は、その先端側の内周に
設けられ、しかも先端から離れるに従って内径が小さく
なる様に湾曲された環状の湾曲成形面79と、湾曲成形
面79に連続している小径内周面(内周面)80とを有
している。小径内周面80の内径は、プッシャー71の
内径よりも大きく、かつ、プッシャー71の外径よりも
小さく設定されている。さらにまた、湾曲成形面79の
最大外径は、第2次成形品31の第2次円筒部29の外
径よりも大きく設定されている。
【0060】上記の様に構成されたパンチ70とダイ7
2とを互いに近付く様に相対的に軸線方向に移動させ、
第2次成形品31の湾曲部29Aをダイ72の湾曲形成
面79とプッシャー71の環状の成形面78とで挟持し
て皺押さえし、更にパンチの先端面で第2次底部30を
絞り込み、第2次成形品31の第2次円筒部29よりも
小径の第3次円筒部34を成形すると共に、湾曲部29
Aと曲率半径が同じ湾曲部35と、第2次底部30を小
径化した第3次底部36とを成形する。
【0061】また、図7の右側に示されている様に、プ
ッシャー77及びダイ72を、胴部16の軸線と平行
に、胴部16側に移動させることにより、第2次円筒部
31を更に小径に再絞り加工する。この加工により、第
3次円筒部34の長さが徐々に長くなると共に、第2次
境界部28に連続する第3次傾斜部32と、第3次円筒
部34と第3次傾斜部32とを連続する第3次境界部3
3が成形される。この再絞り加工では、図7の右側に示
されている状態よりも、更に、再絞り加工が続行され
て、第2次境界部28がダイ72とプッシャー77との
間に引っ張り込まれて、その屈曲の程度を浅くされる。
その結果、軸線方向における第2次傾斜部27の長さが
短くなる。この屈曲の程度が浅くなった第2次境界部2
8Aが、第2次傾斜部27と第3次傾斜部32とを連続
している。尚、第3次成形品37の外面側から見て、第
2次境界部28Aは環状の谷折り状態となっている。
【0062】一方、第3次傾斜部32は、胴部16の軸
線との成す角度(鋭角側の角度)が、第2次傾斜部29
と胴部16の軸線とが成す角度(鋭角側の角度)よりも
小さくなる様に、成形されている。前記第3次境界部3
3は、第3次傾斜部32と第3次円筒部34とを所定の
角度で連続させる屈曲部である。尚、第3次成形品37
の外面側から見て、第3次境界部33は、第3次成形品
37の一部が環状に谷折りされた状態にある。この図7
の様に、パンチ70及びプッシャー71並びにダイ72
を用いて、第2次成形品31を再絞り加工して第3次成
形品を製造する工程が、第3次成形工程である。この第
3次成形工程は、成形する有底円筒部34の直径が胴部
の直径の1/2以上の場合には、省略できる工程であ
り、その場合には、第2次成形品31を、次の第一の再
成形工程(リフォーム工程)により押し延ばし加工する
ことになる。
【0063】つぎに、第3次成形品37を押し延ばし加
工して、第4次成形品39を製造するリフォーム工程
を、図8に基づいて説明する。まず、図8の左側に示す
様に、第3次成形品37の内部に、円筒形状のプッシャ
ー81を挿入する一方、第3次成形品37の外部に、円
筒形状のダイ82を配置する。プッシャー81とダイ8
2とは、軸線方向に相対移動自在に構成されている。
【0064】また、プッシャー81は、その先端側に設
けられる円筒状の先端側外周面83と、先端側外周面8
3に対して、環状の傾斜成形面84を介して連続された
円筒状の外周面85とを有している。先端側外周面83
は、その外径が軸線方向において略均一に設定されてい
る。この先端側外周面83の外径は、第3次成形品37
の第3次円筒部34の内径よりも若干小さく設定されて
いる。
【0065】傾斜成形面84は、先端側外周面83に近
付くに従って外径が縮小する様にテーパーが付与されて
いる。傾斜成形面84の傾斜角度は、第3次成形品37
の第3次傾斜部32の傾斜角度と略同じに設定されてい
る。軸線方向における傾斜成形面84の長さは、軸線方
向における第3次成形品37の第3次境界部33から肩
部21に至る長さと略同じに設定されている。そして、
傾斜成形面84の軸線方向の一端と先端側外周面83と
が、環状の湾曲成形面86により連続され、傾斜成形面
84の軸線方向の他端と外周面85とが、環状の湾曲面
87により連続されている。そして、プッシャー81の
外面側から見た場合、湾曲成形面86は凹状態に湾曲さ
れており、湾曲成形面87は凸状態に湾曲されている。
【0066】前記ダイ82の内周面形状は、プッシャー
81の外周面形状に対応する形状を備えている。すなわ
ち、ダイ82は、その先端側に設けられた円筒状の先端
側内周面88と、先端側外周面88に対して、環状の傾
斜成形面89を介して連続された円筒状の内周面90と
を有している。先端側内周面88は、その内径が軸線方
向において略均一に設定されている。この先端側内周面
88の外径は、第3次成形品37の胴部16の外径より
も若干大きく設定されている。ダイ82の内周面90の
内径は、第3次円筒部34の外径よりも大きく設定され
ている。
【0067】傾斜成形面89は、先端側内周面88に近
づくに従って内径が拡大する方向のテーパーが付与され
ている。傾斜成形面89の傾斜角度は、傾斜成形面84
の傾斜角度と略同じに設定されている。軸線方向におけ
る傾斜成形面89の長さは、軸線方向における傾斜成形
面84の長さと略同じに設定されている。そして、傾斜
成形面89の軸線方向の一端と先端側内周面88とが、
環状の湾曲成形面91により連続され、傾斜成形面89
の軸線方向の他端と内周面90とが、環状の湾曲面92
により連続されている。ダイ82の内面側から見た場
合、湾曲成形面92は凹状態(ダイ8の中心軸線に向け
て凸状態)に湾曲されており、湾曲成形面91は凸状態
(ダイ8の中心軸線に対して凹状態)に湾曲されてい
る。
【0068】上記の様に構成されたプッシャー81を第
3次成形品37の内部に配置し、かつ、プッシャー81
の湾曲成形面86と、第3次成形品37の第3次境界部
33の内周面とを接触させるとともに、ダイ82の湾曲
成形面88と、第3次成形品37の肩部21とを接触さ
せる。この状態においては、プッシャー81の傾斜成形
面84と、第2次傾斜部22および第3次傾斜部27の
内周面との間に隙間が形成される。また、ダイ82の傾
斜成形面89と第3次傾斜部32の外周面との間に隙間
が形成される。
【0069】次いで、プッシャー81とダイ82とを近
づける様に、プッシャー81とダイ82とを軸線方向に
相対移動させる。すると、図8の右側に示す様に、プッ
シャー81の湾曲成形面87および傾斜成形面84と、
ダイ82の傾斜成形面89とにより、第3次成形品37
が押し延ばされて、肩部21と第3次境界部33とが矯
正傾斜部38により連続された第4次成形品39が製造
される。この図8の様に、プッシャー81ならびにダイ
82を用いて、第3次成形品37を押し延ばし加工して
第4次成形品39を製造する工程が、第4次成形工程で
ある。
【0070】尚、最終的に成形する有底円筒部の直径が
胴部の1/2以上である場合には、第3次成形工程を省
略し、第4次成形工程に進むことがあるのは、前述した
通りである。その場合には、第2次成形品を押し延ばし
加工して第4次成形品39と類似形状の成形品を製造す
ることになり、その工程が第4次成形工程となる。
【0071】つぎに、第4次成形品39を絞り加工し
て、第5次成形品44を製造する工程を、図9に基づい
て説明する。まず、図9の左側に示す様に、第4次成形
品39の内部に、先端部分が大径で、全体として略円柱
形状のパンチ93と、パンチ93の外側に配置されてお
り、その先端付近から外径が漸増する領域を備えた略円
筒形状のプッシャー94とを挿入する一方、第4次成形
品39の外部に、円筒形状のダイ95を配置する。パン
チ93およびプッシャー94ならびにダイ95は、軸線
方向に相対移動自在に構成されている。パンチ93は、
小径外周面96と、先端面97と、先端面97に連続す
る環状の湾曲面98と、湾曲面98から小径外周面96
側に向けて延ばされた大径外周面99とを有している。
【0072】先端面97の外径は、第3次底部36の外
径と略同じに設定されている。小径外周面96の外径
は、第3次円筒部34の内径よりも小さく設定されてい
る。また、パンチ93の湾曲面98の曲率半径は、第4
次成形品39の湾曲部35の曲率半径よりも小さく設定
されている。さらに、軸線方向における大径外周面99
の長さは、軸線方向における第3次円筒部34の長さよ
りも短く設定されている。尚、パンチ93には、小径外
周面96と大径外周面99とを連続する環状の段部10
0が形成されている。
【0073】また、プッシャー94は、パンチ93の大
径外周面99よりも小径で、小径外周面96の外周と接
触する内周面101と、段部100側に位置する小径外
周面102と、小径外周面102よりも外径が大きい大
径外周面103とを有している。小径外周面102の外
面は先端部側から一定距離に達したあたりからごく僅か
ずつ大径になる様に、滑らかな傾斜面又は湾曲面102
Bになっており、その傾斜面又は湾曲面の開始端部分は
明確になっていない。尚、パンチ93の先端面97及び
大径外周面99からの引張力が、第3次境界部33及び
矯正傾斜部38へ有効に伝わる様にするために、小径外
周面102の先端側部分の外面はパンチ93の大径外周
面99の外径以下になっているのが好ましい。大径外周
面103の外径は、第3次円筒部34の内径よりも大き
く、かつ、胴部16の内径よりも小さく設定されてい
る。そして、プッシャー94の外径外周面103と小径
外周面102との間には、小径外周面102に近づくに
従って、縮径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面1
04,105が設けられている。
【0074】具体的には、湾曲成形面104の一端と大
径外周面103の一端とが連続され、湾曲成形面105
の一端と小径外周面102の一端とが連続されている。
そして、湾曲成形面104と湾曲成形面105とが、傾
斜成形面106により滑らかに連続されている。傾斜成
形面106は、湾曲成形面105に近づくに従って縮径
する様なテーパーが付与されている。軸線(図示せず)
と傾斜成形面106とのなす鋭角側の角度は、軸線と矯
正傾斜部38とのなす鋭角側の角度よりも小さく設定さ
れている。
【0075】一方、ダイ95は、内周面107と、その
先端側に近づくに従って拡径する方向にテーパーが付与
された傾斜成形面108と、傾斜成形面108から離れ
るに従って拡径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面
109とを有している。内周面107と傾斜成形面10
8とは滑らかに連続されており、傾斜成形面108と湾
曲成形面109とは滑らかに連続されている。ダイ95
の内周面107の内径は、パンチ93の大径外周面99
よりも大きく設定され、かつ、第4次成形品39の第3
次底部36の外径よりも大きく設定され、さらには、第
4次成形品39の第3次円筒部34の外径よりも小さく
設定されている。
【0076】上記の様に構成されたパンチ93の先端面
97を、図9の左側に示す様に、第4次成形品39の第
3次底部36に接触させるとともに、プッシャー94の
先端とパンチ93の段部100とが接近した状態で、パ
ンチ93とプッシャー94とを軸線方向に位置決めす
る。この様に、パンチ93とプッシャー94とを位置決
めした状態では、パンチ93の先端面97と第4次成形
品39の第3次底部36とが接触している他は、第4次
成形品39とパンチ93およびプッシャー94とが非接
触の状態にある。
【0077】次いで、ダイ95を、プッシャー94の大
径外周面103に近づける様に軸線方向に移動させる
と、ダイ95の傾斜成形面108と、第4次成形品39
の湾曲部35とが接触する。その後、図9の中央に示す
様に、第4次成形品の一部がパンチ93側に押圧され、
第4次成形品39の一部がパンチ93の大径外周面99
に接触し、それから、図9の右側に示す様に、第4次成
形品39の一部がプッシャー94の小径外周面102に
接触してその外面形状に成形されて行く。
【0078】その後、ダイ95の湾曲成形面109と、
プッシャー94の湾曲成形面105との間に第4次成形
品39の一部が挟圧され又は引き込まれて絞り加工され
ると共に、第3次境界部33はダイ95の湾曲成形面1
09とプッシャー94の湾曲成形面105との間に引き
込まれてその屈曲の程度を浅くされて、第4次境界部3
3Aとなる。
【0079】この時、第4次成形品39の第3次底部3
6と接触しているパンチ93は、第3次円筒部34から
更に小径になった第4次円筒部(口頸部)41の外周面
と大径外周面99で密着しているので、パンチ93から
第3次底部36へ加えた押圧力が、第3次円筒部34及
び第3次円筒部34と矯正傾斜部38の境界部分である
第3次境界部33への引張力として有効に作用し、これ
らの部分を新しい形状に成形(再成形)することができ
る。
【0080】尚、この際に、第3次円筒部34及び第3
次境界部33に対してダイ95とプッシャー94とによ
り成形を行うので、この部分と外面で接触しているプッ
シャー94は、その先端部がパンチ93の段部100と
離れる方向でしかも軸線方向に、所定量移動する。
【0081】上記の再絞り加工を行うことにより、第3
次底部36が小径化された底部43と、この底部43に
連続する湾曲部42と、湾曲部42に連続し、第4次傾
斜部40側に行くに従って徐々に外径が漸増する形状と
なっている第4次円筒部(口頸部)41と、第4次円筒
部41に連続する第4次傾斜部40と、第4次傾斜部4
0に第4次境界部(前記した第3次境界部33が屈曲の
程度を浅くされたもの)33Aを介して連続する矯正傾
斜部38とを有する第5次成形品44が製造される。
【0082】第4次境界部33Aは、矯正傾斜部38と
第4次傾斜部40とを所定の角度で連続する屈曲部であ
る。この第4次境界部33Aは、第3次境界部33が傾
斜成形面106と傾斜成形面108との間に挟圧されて
その屈曲(第3次円筒部34と矯正傾斜部38との境界
部分が形成する屈曲部)の程度を浅くされたものであ
り、第4次境界部33Aは、第4次成形品の外面側に向
けて凹となる方向に谷折りされた形状となっている。
【0083】この図9に示す様に、パンチ93及びプッ
シャー94並びにダイス95を用いて、第4次成形品を
絞り(再絞り)加工して第5次成形品44を製造する工
程が、第5次成形工程である。
【0084】つぎに、第5次成形品44を押し延ばし加
工(リフォーム成形)して、第6次成形品46を製造す
る工程を、図10に基づいて説明する。先ず、図10の
左側に示す様に、第5次成形品44の内部に、先端部分
が大径で、全体として略円柱状のパンチ110と、パン
チ110の外側に配置され、その先端付近から外径が漸
増する領域を備えた略円筒形状のプッシャー111とを
挿入する一方、第5次成形品44の外面側に円筒形状の
ダイ112を配置する。パンチ110及びプッシャー1
11並びダイ112は、軸線方向に相対移動自在に構成
されている。
【0085】パンチ110は、小径外周面113と、小
径外周面113よりも大径の先端面114と、先端面1
14に連続する環状の湾曲面115と、湾曲面115か
ら小径外周面113側に向けて延ばされた大径外周面1
16とを有している。大径外周面116の外径は、第4
次円筒部(口頸部)41の内径よりも僅かに小さく設定
されている。また、軸線方向における大径外周面116
の長さは、軸線方向における第4次円筒部41の長さよ
りも短く設定されている。尚、パンチ110には、小径
外周面113と大径外周面116とを連続する環状の段
部117が形成されている。
【0086】また、プッシャー111は、パンチ110
との小径外周面113に接触する内周面118と、段部
117側に位置し、パンチ110の大径外周面116の
外径以下の外径の小径外周面119と、小径外周面11
9よりも外径が大きい大径外周面120とを有してい
る。大径外周面120の外径は、胴部16の内径よりも
若干小さく設定されている。小径外周面119の外径
は、全体として、大径外周面116の外径と略同じに設
定されており、また、大径外周面116側から離れるに
従って、その外径が漸増する様な形状になっている。そ
して、パンチ110における大径外周面120と小径外
周面119との間には、小径外周面119に近付くに従
って縮径する方向に湾曲された環状の湾曲成形面12
1,122が設けられている。
【0087】具体的には、外面側に凸の曲面である湾曲
成形面121の一端と、大径外周面120の一端とが連
続され、外面側に凹の曲面である湾曲成形面122の一
端と、小径外周面119の一端とが連続されている。そ
して、湾曲成形面121と湾曲成形面122とが、傾斜
成形面123により滑らかに連続されている。傾斜成形
面123は、湾曲成形面122に近付くに従って縮径す
る様なテーパーが付与されている。軸線(図示せず)と
傾斜成形面122との成す鋭角側の角度は、軸線と矯正
傾斜部38とが成す鋭角側の角度よりも小さく成る様に
設定されている。
【0088】一方、ダイ112は、円筒状部分の内周面
124と、この内周面124から離れるに従って拡径す
る方向に湾曲している環状の湾曲成形面125とを有し
ている。内周面と湾曲面とは滑らかに連続されている。
この内周面124と湾曲成形面125とが連続されてい
る部分及び湾曲成形面125の内面形状は、プッシャー
111の小径外周面119の大径外周面120側の部分
及び湾曲成形面122の外面形状とに対応している(略
同一形状となっている。)。ダイ112の内周面124
の内径は、第4次円筒部41の外径よりも若干大きく設
定されている。尚、本実施形態では、湾曲成形面125
の最大外径を、傾斜成形面123の軸線方向の中途部位
に相当する外径にしてあるが、傾斜成形面123の外径
と同一か又はそれよりも少し大きくすると共に、湾曲成
形面125の軸線方向の長さを更に長くして、加工工程
の最後には湾曲成形面125の先端部分が肩部21と胴
部16とが連続する部分に接触する様にしても良い。
【0089】上記の様に構成されたパンチ110および
プッシャー111を、図10の左側に示す様に、第5次
成形品44の内部に配置する。より具体的には、パンチ
110の先端面114と第5次成形品44の底部43と
の間に所定の隙間が設定され、かつ、パンチ110の段
部117とプッシャー111の先端との間に隙間が設定
された状態に、パンチ110およびプッシャー111を
配置する。この時点では、第5次成形品44の口頸部4
1と、パンチ110の大径外周面116及びプッシャー
111の小径外周面119とが接触し、第5次成形品4
4の胴部16の内周面とプッシャー111の大径外周面
120とが接触する一方、第5次成形品44の矯正傾斜
部38と、傾斜形成面123との間に隙間が形成されて
いる。
【0090】次いで、ダイ112を、プッシャー111
の傾斜成形面123に近付ける様に軸線方向に移動させ
ると、ダイの湾曲形成面125と第4次傾斜部40とが
接触して第5次成形品44を同じ方向へ移動させ、第5
次成形品の底部43をパンチ110の先端面114と接
触させる。
【0091】その後、図10の中央に示す様に、ダイの
湾曲成形面125と、プッシャー111の傾斜成形面1
23との間に、第4次傾斜部33A及び矯正傾斜部38
が次々に引き込まれて挟圧されると共に押し延ばされ
る。その際に、第4次傾斜部33A及び矯正傾斜部38
には、パンチ110による底部43への押圧力に起因す
る引張力が加わっているために、押し延ばし効果が充分
に発揮されて第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38と
が、ダイ112の湾曲成形面125の内面形状及びプッ
シャー111の傾斜成形面123の外面形状にリフォー
ム(再成形)されると共に両者の境界部分(連結部分)
が滑らかな曲面で連続される。
【0092】その結果、図10の右側に示す様に、第4
次円筒部41と肩部21とを滑らかに連続する傾斜部4
5を有する第6次成形品46が製造される。
【0093】この図10に示す様に、パンチ110及び
プッシャー111並びにダイ112を用いて、第5次成
形品44の肩部及び肩部と第4次円筒部(口頸部)との
境界部分(連結部分)を押し延ばし加工して、これらの
領域を滑らかな曲面にした第6次成形品46を製造する
工程が、第6次成形工程(変遷部リフォーム工程)であ
る。
【0094】本実施形態における第6次成形工程の特徴
としては、パンチ110として、プッシャー111の内
径よりも大径である先端部分を有する略円柱状のパンチ
110を使用したことを挙げることができる。即ち、ダ
イ112とパンチ110とを相対移動させて第5次成形
品44の第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38とを押し
延ばし成形する際に、第5次成形品44の第4次円筒部
41の外周面及び湾曲部42がパンチ110の先端部分
(大径外周面116及び湾曲面115)と密着するの
で、パンチ110から底部43へ加えた押圧力が、第5
成形品44の底部43側からの第4次傾斜部33A及び
矯正傾斜部38等への引張力として伝えられる。
【0095】その結果、これらの部分には強い引張力が
働き、そこに互いに接近する方向の押圧力(加圧力)を
受けているダイ112の湾曲成形面125とプッシャー
111の傾斜成形面123との間に引き込まれて挟圧さ
れた第4次傾斜部33Aと矯正傾斜部38は、押し延ば
されてダイ112の湾曲成形面125の内面形状及びプ
ッシャー111の傾斜成形面123の外面形状にリフォ
ーム(再成形)されるのである。その後、第6次成形品
46を加熱して表面に付着している高温揮発性の潤滑剤
を除去する。
【0096】上記の様な各成形工程を経由して製造され
る第6次成形品46は、第4次円筒部41と胴部16と
が、傾斜面から成る肩部21と、肩部21から第4次円
筒部41に到る比較的長くてなだらかな傾斜面とによっ
て滑らかに連続(連結)され、しかも凹凸部がない金属
薄板製の容器用部品となる。本実施形態の第1次成形品
26と第2次成形品31と第3次成形品37とを製造す
る絞り工程が、本発明の第一の絞り成形工程であり、第
5次成形品44を製造する再絞り工程が、本発明の第二
の絞り成形工程であり、第6次成形品46を製造する押
し延ばし加工工程が、本発明の再成形工程(又は第二の
再成形工程)である。
【0097】この金属薄板製の容器用部品における第4
次円筒部41の先端部分をカッターにより切断し、底部
43を除去して第4次円筒部41を開口した後、開口端
部分を外側又は内側にカール成形して(カーリングを施
して)カール部9を形成し、その後、第4次円筒部41
の内側及び外側に周知の一対のネジ成形工具(図示せ
ず)を当接してネジ成形をすることによりカール部9の
下方にネジ部8形成し、ネジ部8から少し間隔を空けた
下方に、一対の加工工具を押し当てて環状の凹部7を成
形して、ピルファープルーフキャップの破断帯(それぞ
れ図示せず)を係止する環状凹部7として口頸部41を
完成する。
【0098】その後、胴部下端の開口端付近に一段以上
のネックイン加工を施して胴部の直径から所望の直径ま
で縮径してから、開口端部分にフランジ加工を施す。こ
の開口端部分にシーマー(缶蓋巻締装置)により底蓋3
を巻き締めることにより、図1に示されている内容液充
填前の容器1と成る。尚、本実施形態では、前述したよ
うに直径が66mmであり、高さが127mmの有底円
筒体20から、円筒状の胴部16の外径が約66mm
で、胴部長さ(底蓋巻締部11から凸曲面形状の肩部2
1の下端までの長さ)が55mm、口頸部41の外径が
約28mmで高さ(カール部9を含む円筒状部分の長
さ)が約29mm、口頸部41と肩部21との連結部分
である傾斜部45の凹曲面(曲率中心を容器1の外側に
持った曲面)の曲率半径が100mm、肩部21の凸曲
面(曲率中心を容器1の内側に持った、胴部側の湾曲
部)の曲率半径が60mm、全体の高さが約165mm
で、内容量が約300mlの容器1を製造した。すなわ
ち、口頸部41と肩部21との連結部分の凹曲面の曲率
半径は、口頸部の半径以上に設定されている。
【0099】図1乃至図4から明らかな様に、本実施形
態により成形された金属薄板製容器用部品は、最終的
に、外観優美感、審美感及び細身感に優れた外観を有す
る金属薄板製の容器1に成形することができるので、結
局、消費者(需要者)の購買意欲を沸き立たせるデザイ
ンの容器を提供することができることになる。
【0100】本実施形態では、第6次成形工程におい
て、プッシャー111の内径よりも大径である先端部分
を有する略円柱状のパンチ110を使用したので、成形
する金属薄板製容器用部品が、円筒部の軸線に対する角
度が小さな肩部を有する容器用部品であっても、第4次
傾斜部の屈曲部を残すことなく、滑らかな肩部を再成形
することができる。
【0101】また、本実施形態では、第5次成形工程に
おいて、大径外周面103側の外径が徐々に増加する形
状の小径外周面102を有するプッシャー94を使用
し、しかもプッシャー94の内径よりも大径である先端
部分を有する略円柱状のパンチ93を使用したので、成
形する金属薄板製容器用部品が、円筒部の軸線に対する
角度が小さな肩部を有する容器用部品であっても、第3
次円筒部34と矯正傾斜部38との境界部分の屈曲の程
度を浅くできるし、プッシャー94の小径外周面102
に沿った形状の第4次傾斜部40を有する第5次成形品
44を成形することができる。
【0102】また、有底円筒体20に湾曲部17を予備
成形しておき(前記した様に、有底円筒体20に湾曲部
17を予備成形しなくても、第1次成形品26の胴部と
肩部との連結部分に湾曲部を形成すれば良い。)、その
湾曲部1が第1次成形品26の傾斜状肩部と胴部との連
結部分となり、その後の成形加工を受けても、第2次成
形品31から第6次成形品46までの傾斜状肩部と胴部
との連結部分に位置しているので、円筒状胴部と傾斜状
肩部との連結部分は滑らかな曲面で連結されており、し
かも上記各成形工程により、肩部が滑らかな傾斜面とな
り、また肩部と円筒形の口頸部との連結部分も滑らかな
傾斜面となるので、金属薄板製容器用部品全体として、
小径円筒状の口頸部と大径円筒状の胴部との連結部分
が、滑らかで長い傾斜面となり、その結果、容器1を見
る人に、優美感、審美感、細身感を印象付けることがで
きる。
【0103】尚、図1に示す容器1は、胴部16の下端
に、直接底蓋3が巻き締め固着される構成になっている
が、例えば、胴部16の下端に、胴部16内径と略外径
が同一の有底円筒体の開口端部を接着接合し、口頸部に
キャップを冠着して密封する様にしても良く、更に、予
め胴部16の下端部分に、缶蓋の環状溝部や環状フラン
ジ部等を形成した有底円筒状体に対して、前記した各成
形工程により、有底円筒部(口頸部)と、肩部と、有底
円筒部(口頸部)と肩部との連結部分と、胴部と肩部と
の連結部分を成形して容器用部品を製造し、両端開口の
缶胴の開口端部又は有底円筒状の缶胴の開口端部に対し
て、この容器用部品のフランジ部を巻き締め固着しても
良い。また、金属薄板製の容器用部品の小径有底円筒部
を開口して、先端部分にカール部を形成した後、その下
方にネジ部を形成することなく、例えば、内面側周縁部
にシール材を備えたアルミニウム合金薄板製の開封容易
なキャップを、口頸部の開口部に冠着し、キャップのス
カート部をカール部外面に沿って縮径する(クリンプす
る)ことによって開口部を封鎖する様にしても良い。
【0104】また、本実施形態では、有底円筒状体を成
形する前のアルミニウム合金薄板に、予め熱可塑性樹脂
フィルムをラミネートしておくので、成形された容器用
部品の内外面に(過酷な加工を施したネジ部にも)更に
保護塗装を施す必要が無いという利点がある。
【0105】次に、本発明の第二実施形態を図面に基づ
いて説明する。尚、第一実施形態と同じ部分について
は、先の示した図面の参照符号に「200」を加えた符
号を付して示し、その詳細な説明を省略する。
【0106】図11は、図1の容器1とは異なった肩部
(ドーム状肩部)を有する本発明対象のボトル型金属容
器(以下単に容器と記す)201の半断面図である。こ
の容器201は、筒状形の容器本体202と、円板形状
の底蓋203とを有している。容器本体202は、円筒
形状の胴部216と、胴部216における底蓋203側
とは反対側の端部に連続して設けられた縦断面円弧の略
ドーム状の肩部221と、肩部221における胴部21
6とは反対側の端部に連続して設けられた凹曲面形状の
傾斜部245と、傾斜部245における肩部221とは
反対側の端部に連続して設けられた略円筒状の口頸部2
41と、口頸部241の上端に形成されている外巻きの
カール部209と、カール部209の下方に形成されて
いるねじ部208と、ねじ部208の下方に環状の凹部
207を有している。
【0107】肩部221は、ドーム状をしており、全体
的に円筒状の口頸部241との連結部部分が、口頸部2
41に近付くに従って缶軸に対する傾斜角度が小さくな
る様に、曲率半径の大きな凹曲面となっている。尚、そ
の曲率半径は、本実施形態では、口頸部241の半径の
2倍強の大きな曲率半径となっている。また、第1実施
形態と同様に、カール部209の内側には開口部210
が形成されており、胴部216の下端開口部には底蓋2
03が巻き締められている。
【0108】上記構成を有する容器201を成形する前
に、厚さが0.1mm〜0.4mmの製缶用の硬質アル
ミニウム合金帯板の両面に、予め厚さ12μm〜35μ
mのポリエステル樹脂フィルムをラミネートしたものを
用意する。第二実施形態では、厚さが0.315mmの
3004H191(日本工業規格(JIS))のアルミ
ニウム合金からなる薄帯板の一方の表面に、ポリブチレ
ンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとを
6:4の比率で混合した混合樹脂から製膜した厚さ25
μmポリエステルフィルムを、他方の表面に、同じ混合
樹脂から製膜した厚さ16μmポリエステルフィルム
を、それぞれ熱ラミネートした後、ラミネートアルミニ
ウム合金薄帯板を約270℃に加熱し、直ちに水中を通
過させることにより急冷して、両面のポリエステルフィ
ルムを非晶質化させた。
【0109】このポリエステルフィルムをラミネートし
たアルミニウム合金帯薄板の両面に、ノルマルブチルス
テアレートの様な高温潤滑剤を塗布してから、打ち抜き
絞り成形によりカップを成形し、そのカップを再絞りす
ると共にストレッチ加工し、その後しごき加工すること
により有底円筒体を形成する。例えば、具体的数値を例
示すると、直径170mmのブランクを打ち抜いて直径
100mmで高さ50mmのカップ形状部を絞り成形
し、再絞り加工とストレッチ加工としごき加工とによ
り、直径66mmで、高さが168.7mmの有底円筒
体を形成する。
【0110】図12〜図15は、本実施形態の成形工程
を示す図面であり、図12は、有底円筒体の底部側を絞
り成形と再成形(リフォーム)して、小径有底円筒部
と、滑らかな凸曲面形状の肩部と、該有底円筒部と該肩
部とが滑らかな凹曲面となっている連結部分とを備えた
金属薄板製容器用部品を形成する加工工程を示す工程
図、図13は、有底円筒部を口絞りしてからトリミング
して容器用部品の口頸部を成形する工程図である。ま
た、図14は、図12の第3工程を詳しく説明するため
の半断面図で、図15は、図12の第4工程を詳しく説
明するための半断面図である。
【0111】さて、ストレッチ加工及びしごき加工を加
えて成形したこの有底円筒体の底部側を、先端部外面形
状が曲率半径の大きな曲面形状の皺押さえ用プッシャー
と、先端部内面形状が曲率半径の大きな曲面形状の絞り
用ダイとを使用し、絞りパンチによって絞り成形する
と、胴部216よりも小径の有底円筒部224とその下
端から下方に延びる曲率半径の大きな曲面形状部222
(肩部221の下端部となる部分)を有する第1次成形
品226が成形される(図12の第1工程参照)。
【0112】その後、曲面形状部222に続く仮想曲面
に近似した縦断面略直線状のテーパー面を先端部外面に
備えた皺押さえ用プッシャーと、曲面形状部222に続
く仮想曲面に近似した縦断面ほぼ直線状のテーパー面を
先端部内面に備えたダイと、再絞り用パンチとを用い
て、第1次成形品226を再絞り成形することで、図1
2の左から2番目に示す形状の小径有底円筒部229と
その下方に続く円錐台形状傾斜部227(肩部221の
上部となる部分)と曲面形状部222とを有する第2次
成形品231を成形する。この第2次成形品231にお
いては、円錐台形状部227と曲面形状部222との境
界部分は浅い屈曲部223となっている。
【0113】尚、この工程では、第1工程で有底円筒部
224と曲面形状部222との境界であった部分(屈曲
部)223が、ダイとプッシャーとの間に引っ張り込ま
れて屈曲の程度を浅くされるまで絞り成形を継続するこ
とが、後工程で、該境界部分223の屈曲部を又はその
痕跡を消去するために好ましいので、本工程では当該部
分がプッシャーとダイとの間に引き込まれるまで再絞り
成形を行った。
【0114】その後、図14に示す様に、第2次成形品
231の小径有底円筒部よりも小径であるが、先端部2
29が大径で、先端部以外の部分がそれよりも小径とな
っており、全体が略円柱状のパンチ293と、パンチ2
93の大径部分を除く部分の外側に配置されており、そ
の先端付近(パンチの大径部分以下の外径となってい
る)から外径が漸増する領域(湾曲面302B)を備え
ると共に、その領域から凹曲面部分(湾曲成形面30
5)を介して円筒部となる全体形状が略円筒状の皺押さ
え用プッシャー294とを、第2次成形品231の内側
に挿入する一方、第2次成形品231の外面側に、先端
部内面に凸曲面(傾斜成形面308と湾曲成形面30
9)を有する再絞り用ダイ295を配置して、再絞り成
形することで、第2次成形品231の小径有底円筒部2
29よりも小径で下端部分の境界線が明確でない(曲率
半径の大きな凹曲面となっている)有底円筒部234
と、前工程で成形した肩部221を構成する円錐台形状
部227と該有底円筒部234との間に凹曲面形状を有
する第3次成形品237を成形する。
【0115】尚、本工程でも、第2次成形品231の有
底円筒部229と円錐台形状部227との境界線部分2
28がプッシャー294とダイ295との間に引っ張り
込まれるまで、再絞り成形を行った。
【0116】図12の左側から3番目の第3工程に示さ
れている様に、第3次成形品237は、小径の有底円筒
部234と肩部221(曲面形状部222と屈曲部22
3と円錐台形状部227)との境界線部分又は連結部分
が該有底円筒部234の半径の約2.1倍の曲率半径の
凹曲面となっている。
【0117】次いで、図15に示す様に、第3次成形品
237の小径有底円筒部234の内径と殆ど同一の外径
を有する大径部を先端部314に備え、それ以外の部分
が小径となっているパンチ310と、該パンチ310の
小径部分の外側に配置され、先端付近から外径が漸増す
る領域(小径外周面319と湾曲成形面322)を有す
ると共に、該漸増領域に続いて、図12に示されている
トップドーム成形の第1工程で成形された肩部221の
曲面形状部222と、トップドーム成形の第2工程で成
形された肩部221の円錐台形状部227とのそれぞれ
に近似した凸曲面形状であって、しかもそれらの部分と
略同一の縦方向長さを有する凸曲面形状(湾曲形成面3
21と傾斜成形面323)を有するプッシャー311と
を、第3次成形品237の内側に挿入する一方、第3次
成形品237の外面側に、先端部内面形状が、プッシャ
ー311の外面形状に対応した凹曲面形状と内径漸減す
る領域とを備えたダイ312を配置して、該パンチ31
0で小径有底円筒部234の底部236を押圧しながら
該ダイ312とプッシャー311との間で第3次成形品
237の肩部221を押し延ばし成形(延伸成形)する
ことで、第2工程で肩部221に形成された屈曲部22
3と、トップドーム成形の第3工程で肩部221に形成
された屈曲部228とを除去する(解消する)と共に肩
部221全体をドーム状の形状に再成形する。このトッ
プドーム成形の第4工程では、第3次成形品237の肩
部221に対して、小径有底円筒部234側への引張力
を付与した状態で一対のダイ312とプッシャー311
とにより肩部221を押圧することで、肩部221全体
を滑らかな凸曲面(ドーム状の曲面)に再成形して、小
径円筒部234と肩部221との境界部分(連結部分)
がなだらかな凹曲面形状の傾斜部245と成っている第
4次成形品246を形成する。
【0118】上記工程で、金属薄板製の容器用部品が成
形されたことに成る。その後、本実施形態では、図13
の左側に示されている様な、小径円筒部241の上半分
に口絞り成形を施した(第5工程)後、図13の中央に
示されている様に、口絞り成形された部分の上半分に更
に口絞り成形を施した(第6工程)の後、小径有底円筒
部241の先端部をトリミングして開口させて容器用部
品の口頸部241を形成させた。
【0119】次いで、口頸部241の先端部を外巻きに
カールさせて(カーリング加工を施して)カール部20
9を形成し(カール部209は内巻きカールでも良
い)、その後、カール部209の下方にネジ部208と
環状凹部207を成形した。
【0120】尚、上記第4工程の後又は第6工程の後
に、第4次成形品246の胴部216の外面に付着して
いる潤滑剤を、第4次成形品246を220℃以上に加
熱することで、揮発除去した後、胴部外面に印刷及び塗
装を施し、乾燥させることも可能である。
【0121】その後、胴部216下端側の開口部をトリ
ミングした後、開口端部分に2段のネックイン加工と、
フランジ加工を施してから、底蓋203を巻き締め固着
することにより、口頸部241が開口されたボトル型缶
201が完成する。この実施形態では、前記した直径が
66mm、高さが168.7mmの有底円筒体から、胴
部216の外径が66mm、胴部長さ(底蓋巻締部21
1から肩部221の凸曲面形状部分の下端までの長さ)
が116mm、口頸部241の外径が28mm、口頸部
241の高さ(円筒状部分の長さ)が28mm、肩部2
21の凸曲面の曲率半径が50mm、口頸部241と肩
部221の連結部分の凹曲面の曲率半径が30mm、全
体の高さが約191mmで、内容量が450mlの容器
201となる。すなわち、口頸部241と肩部221と
の連結部分の凹曲面の曲率半径は、口頸部241の半径
以上に設定されている。
【0122】その状態が図11に示されている。図から
明らかな様に、本実施形態のボトル型缶(又は容器用部
品)201は、略円筒状の口頸部241と、滑らかな肩
部221の曲面(ボトル型缶201の内部に曲率中心を
持った曲面)から口頸部241へと徐々に小径になって
連続している凹曲面(ボトル型缶201の外側に曲率中
心を持った曲面)とにより、観察者に細身感や優美感を
感じさせる。
【0123】細身感や優美感は、肩部の曲面と、肩部と
口頸部とをなだらかな凹曲面で連結していることから主
として発生すると思われるが、発明者等の試作試験の結
果、凹曲面の曲率半径が口頸部の半径以上になると、観
察者の略全員が細身感や優美感を感じ、特に、その曲率
半径が口頸部の半径の2倍以上になると、観察者の全員
が優美感を強く感じることが判明した。
【0124】また、本実施形態の成形加工工程は、第一
実施形態に比べると、有底円筒体の底部コーナー部を、
絞り成形する前に、曲率半径の大きな湾曲面にしていな
い点と、有底円筒体の底部側を絞り成形する工程が1工
程少ない3工程である点と、再成形工程が1工程だけで
ある点が大きく異なっている。尚、図12の第1工程と
第2工程とが、本発明の第一の絞り成形工程であり、同
図の第3工程が本発明の第二の絞り成形工程であり、同
図の第4工程が本発明の再成形工程である。
【0125】
【発明の効果】以上の様に、請求項1の発明の方法によ
れば、有底円筒体の底部に絞り成形加工を施して小径の
有底円筒部を形成することにより生じた小径円筒部と肩
部との屈曲した状態の境界部分が、小径有底円筒部を更
に絞り成形加工する際に滑らかに成形され、更にその後
の再成形工程で、その線状に残っていた境界部分が、肩
部の延伸によって消去され、その結果、胴部から肩部を
経て小径の円筒部に到る次第に細くなる部分が、滑らか
な曲面によって形成され、細身感や優美感のある意匠性
に優れた容器用部品を得ることができる。
【0126】また、請求項2の発明の方法によれば、金
属薄板からなる有底円筒体の底部及び該底部近傍の胴部
に、有底円筒体の底部側部分の外面に接触させるダイと
有底円筒体の底部側部分の内面に接触させるプッシャー
とによって皺押さえしながら、絞りパンチによる絞り成
形を複数回繰り返して付与することにより、前記胴部に
続く傾斜状の肩部と、該肩部に続く前記小径の有底円筒
部とを成形した後、前記小径の有底円筒部を、更に小径
の有底円筒部にすると共に該有底円筒部と前記肩部との
境界部分がなだらかな傾斜面となる様に再絞り成形する
第二の絞り成形工程を行うので、前記小径の有底円筒部
と前記肩部との境界部分を、なだらかな傾斜面とするこ
とができる。それに続けて、成形予定の肩部形状の少な
くとも上部の形状を先端部内面に有するダイと、成形予
定の肩部形状の少なくとも上部の形状を先端部外面に有
するプッシャーと、小径の有底円筒部の底部に対して押
圧力を加えるパンチとを用い、該パンチによって前記小
径の有底円筒部の底部に対して押圧力を加えることによ
り、前記小径の有底円筒部の円筒部分及び前記肩部に前
記底部側への引張力を与えながら、複数回の絞り成形に
より形成された小径の有底円筒部と前記肩部との境界線
部分であった痕跡の1以上を消失させて、滑らかな傾斜
面に再成形するので、小径の有底円筒部と、滑らかな傾
斜面を有する肩部と、前記肩部と前記小径有底円筒部と
の境界部分(連結部分)がなだらかな傾斜面を有する金
属薄板製の容器用部品を形成することができる。
【0127】また、請求項3の発明によれば、請求項2
の発明で得られる効果に加えて、先端部が直径方向外方
へ突出している大径部となっているパンチを使用すると
共に、この大径部をプッシャーの先端よりも小径の有底
円筒部の底部側に配置させてから、パンチとダイとを相
対的に移動させることにより第二の絞り工程を行うの
で、パンチの先端部の外周面が小径の有底円筒部の内周
面と密着して該パンチからの押圧力を、小径の有底円筒
部の底部に確実に伝えることができる。その結果、前記
底部側への強い引張力が、既に絞り成形されている小径
の有底円筒部及び肩部に作用し、肩部の上方及び肩部か
ら小径の有底円筒部への移行部分(境界部分)を、ダイ
の先端部内面形状(先端部が徐々に大径となる形状とな
っている)及びプッシャーの先端部外面形状(先端部側
が前記小径の有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さ
くなっており、途中から傾斜角度が大きくなっている形
状)と同一形状に成形できる。すなわち肩部及び肩部か
ら前記小径の有底円筒部への移行部分の外面及び内面
を、それぞれプッシャーの外面形状及びダイの内面形状
を転写した形状に成形できるので、この工程では、小径
の有底円筒部と肩部との連結部分に境界線が生じること
を回避できる。
【0128】またさらに、請求項4の発明の方法によれ
ば、上記の請求項2の発明もしくは請求項3の発明で得
られる効果に加えて、先端部が直径方向外へ突出して大
径部となっているパンチを使用すると共に、この大径部
をプッシャーの先端よりも小径の有底円筒部の底部側に
配置させてから、パンチとダイとを相対的に移動させる
ことにより再成形工程を行うので、パンチの先端部の外
周面を前記小径の有底円筒部の内周面に密着させて、該
パンチからの押圧力を、前記小径の有底円筒部の底部に
確実に伝えることができる。その結果、肩部が前記底部
側に引っ張られて、第二の絞り工程後に存在していた境
界線部分がダイとプッシャーとの間に入り込むと、該境
界線部分が前記小径の有底円筒部側への引張力とダイと
プッシャーとから押圧力とを受けるので、境界線部分の
屈曲部が引き延ばされ、ダイの先端部内面形状(形成予
定の容器用部品の少なくとも小径の有底円筒部の下方部
分及び肩部の上方部分の形状)及びプッシャーの先端部
外面形状(形成予定の容器用部品の少なくとも小径の有
底円筒部の下方部分及び肩部の上方部分の形状)と同一
の形状に、前記屈曲部を再成形できる。すなわち肩部の
外面及び内面に、それぞれダイの内面形状及びプッシャ
ーの外面形状を転写できるので、複数回の絞り成形によ
って形成されて、前記小径の有底円筒部と傾斜状肩部と
の境界として肩部に存在した痕跡を滑らかにすることが
できる。
【0129】そして、請求項5の発明の方法によれば、
請求項3又は4の発明と同様の効果を得られることに加
え、第二の絞り成形工程では、前回の絞り成形によって
形成された小径の有底円筒部と傾斜状肩部との境界線部
分を、ダイとプッシャーとの間に引き込むまで絞り成形
を行うので、該境界線部分の屈曲の程度を浅くでき、後
で行われる再成形工程の押し延ばしにより、肩部を滑ら
かな傾斜面に容易に再成形することができる。
【0130】さらにまた、請求項6の発明の方法によれ
ば、請求項2乃至5のいずれかの発明と同様の効果を得
られることに加えて、第一の絞り成形工程の複数回の絞
り成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り
成形によって形成された前記小径の有底円筒部と傾斜状
肩部との境界線部分をダイとプッシャーとの間に引き込
んで該境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行うの
で、その後に行う再成形工程でダイとプッシャーとによ
り押し延ばしすることにより、該境界線部分の痕跡を容
易に消すことができる。
【0131】そしてまた、請求項7の発明の方法によれ
ば、請求項2乃至4のいずれかの発明と同様の効果を得
られることに加えて、第一の絞り成形工程のうちの2回
目以降の絞り成形で、前回の絞り成形により形成された
前記小径の有底円筒部と傾斜状肩部との境界線部分の屈
曲の程度を浅くした後、第一の再成形工程で屈曲の程度
を浅くされた境界線部分の痕跡の1以上を押し延ばして
滑らかでき、かつその後の第二の絞り成形工程で、有底
円筒部を更に小径に絞り成形すると共に、その小径有底
円筒部と肩部との境界をなだらかな傾斜面にし、更に、
第一の再成形工程での小径有底円筒部と肩部との境界線
部分の屈曲の程度を浅くした後、第二の再成形工程で、
屈曲の程度を浅くした境界線部分の痕跡を有する肩部を
押し延ばして滑らかにするので、全体として滑らかな傾
斜面を有する肩部と、小径有底円筒部と、なだらかな傾
斜面となっている前記肩部から前記小径有底円筒部への
移行部分を有する金属薄板製容器用部品を形成すること
ができる。
【0132】そしてさらに、請求項8の発明によれば、
肩部から小径の円筒部への移行部分では、肩部の傾斜面
から小径の円筒部に到る部分が、徐々に傾きが変化する
曲面となっており、しかも該移行部分は、前記小径の円
筒部の半径以上の曲率半径を備えているので、胴部に比
べて小径である円筒部及びその下端部分の長さが長くな
る結果、全体として、細身感及び優美感を有する容器用
部品とすることができる。
【0133】そして、請求項9の発明によれば、請求項
8の発明で得られる効果に加えて、小径円筒部は、先端
部分が開口され、カール部が形成されているので、小径
円筒部を飲み口又は注ぎ口とし使用でき、また、このカ
ール部にキャップのシール材を密着させることにより、
この部分を密封することができるので、容器の部品とし
て使用できる。従って、小径円筒部にキャップを冠着さ
せ、胴部下端に底蓋を固着して容器を完成させるか、ま
たは、胴部下端部を、一端開口の円筒状体の開口端部分
に接合或いは巻き締め固着(胴部下端部に缶蓋のフラン
ジ部を形成する)し、小径円筒部にキャップを冠着させ
て(例えば、カール部の外面に沿ってキャップのスカー
ト部をクリンプしたり、更に小径円筒部のカール部の下
方にネジ部を形成し、ネジキャップを小径円筒部に螺合
させて)飲料又は粉体等の容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の容器の一実施形態を示す一部を破
断した正面図である。
【図2】 図1に示す容器の製造工程のうち、素材板か
ら有底円筒体を製造するまでの過程を示す概略的な工程
図である。
【図3】 図1に示す容器の製造工程のうち、有底円筒
体から小径の有底円筒部および滑らかな肩部を形成する
過程を示す概略的な工程図である。
【図4】 図1に示す容器の製造工程のうち、小径有底
円筒部と肩部との境界部分に生じている線状の痕跡を消
して容器用部品を形成する過程を示す概略的な工程図で
ある。
【図5】 有底円筒体の底部に絞り成形加工を施して有
底円筒部を形成する過程を示す部分断面図である。
【図6】 有底円筒部を更に小径に絞り成形し、かつ肩
部を滑らかに成形する過程を示す部分断面図である。
【図7】 有底円筒部を更に小径に絞り成形し、かつ肩
部を滑らかに成形する過程を示す部分断面図である。
【図8】 肩部の押し延ばしをおこなって滑らかな肩部
を成形する過程を示す部分断面図である。
【図9】 有底円筒部を更に小径に絞り成形しつつ肩部
を滑らかにする過程を示す部分断面図である。
【図10】 肩部の押し延ばしをおこなって境界部に痕
跡を消去しつつ滑らかな肩部を成形する過程を示す部分
断面図である。
【図11】 この発明に係るボトル型缶の一例を半分を
断面で示す正面図である。
【図12】 図11に示すボトル型缶を製造する過程に
おける有底円筒体の底部側の絞り成形と再成形(リフォ
ーム)との過程を示す工程図である。
【図13】 その有底円筒部を口絞りしてからトリミン
グして容器用部品の口頸部を成形する過程の工程図であ
る。
【図14】 図12に示す第3工程の実施状況を説明す
るための部分断面図である。
【図15】 図12に示す第4工程の実施状況を説明す
るための部分断面図である。
【符号の説明】
1…容器、 10,210…開口部、 16,216…
胴部、 17…湾曲部、 18…底部、 20…有底円
筒体、 21,221…肩部、 22,222…第1次
傾斜部、 23,223…第1次境界部、 24,22
4…第1次円筒部、 25,225…第1次底部、 2
7,227…第2次傾斜部、 28,228…第2次境
界部、 29,229…第2次円筒部、 30,230
…第2次底部、 32…第3次傾斜部、 33…第3次
境界部、 34,234…第3次円筒部、 36,23
6…第3次底部、 38…矯正傾斜部、 41,241
…口頸部、 43,243…底部、 45,245…傾
斜部、 201…ボトル型缶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 8/20 B65D 8/20 B Fターム(参考) 3E061 AA24 AB04 AB13 BA01 BB06 BB14 DA02 DB08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の胴部と、該胴部よりも小径の筒
    部を有する有底円筒部と、該有底円筒部と該胴部とを連
    結する傾斜状の肩部とを備えると共に、該肩部と該有底
    円筒部とを連結する部分に、該肩部の表面から徐々に該
    有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面が形成されてい
    る一体成形の金属薄板製の容器用部品の製造方法であっ
    て、 金属薄板製の有底円筒体の底部を胴部に対して軸線方向
    に延伸させる絞り加工を複数回繰り返すことにより、前
    記胴部に続く傾斜状の肩部と、該肩部に続きかつ前記胴
    部よりも小径の筒部を有する有底円筒部とを成形する第
    一の絞り成形工程と、 前記有底円筒部を更に小径化すると共に、該有底円筒部
    の筒部の表面と前記肩部の表面との境界部分がなだらか
    に連続する傾斜面を形成する様に、前記有底円筒部を再
    絞り成形する第二の絞り成形工程と、 前記有底円筒部の底部に対して軸線方向の押圧力を加え
    て、該有底円筒部の筒部及び該肩部に対して、前記底部
    側への引張力を与えることにより、前記第一の絞り成形
    工程および前記第二の絞り成形工程で生成されかつ前記
    傾斜面に円周方向に沿って存在していた前記境界部分の
    線状の痕跡の1つ以上を消去して、該傾斜面を滑らかに
    再成形する再成形工程とを行うことを特徴とする金属薄
    板製の容器用部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 円筒状の胴部と、該胴部よりも小径の筒
    部を有する有底円筒部と、該有底円筒部と該胴部とを連
    結する傾斜状の肩部とを備えると共に、該肩部と該有底
    円筒部とを連結する部分に、該肩部の表面から徐々に該
    有底円筒部の表面に移行する様な傾斜面が形成され、該
    傾斜面の曲率半径が前記有底円筒部の半径以上の一体成
    形の金属薄板製の容器用部品の製造方法であって、 金属薄板からなる有底円筒体の胴部外面のうち底部近傍
    の部分に接触するダイと、該底部近傍の胴部の内面に接
    触するプッシャーとによって皺押さえし、かつ、前記底
    部の内面に絞りパンチを接触させると共に、前記ダイお
    よびプッシャーと絞りパンチとを前記有底円筒体の軸線
    方向に相対移動させる絞り成形を、前記有底円筒体に対
    して複数回繰り返して施すことにより、前記胴部に続く
    傾斜状の肩部と、該肩部に続きかつ前記胴部よりも小径
    の有底円筒部とを成形する第一の絞り成形工程と、 前記有底円筒部を更に小径化すると共に、前記有底円筒
    部の筒部の表面と前記肩部の表面との境界部分がなだら
    かに連続する傾斜面となる様に、前記有底円筒部を再絞
    り成形する第二の絞り成形工程と、 成形予定とする肩部形状の筒部側寄りの形状を備えた先
    端部内面を有するダイと、成形予定の肩部形状の筒部側
    寄りの形状を備えた先端部外面を有するプッシャーと、
    前記有底円筒部の底部に対して押圧力を加えるパンチと
    を用い、該パンチによって前記有底円筒部の底部に対し
    て押圧力を加えることにより、前記有底円筒部の筒部及
    び肩部に対して、前記底部側への引張力を与えて、前記
    第一の絞り成形工程および前記第二の絞り成形工程で生
    成されかつ前記傾斜面に円周方向に沿って存在していた
    前記境界部分の線状の痕跡の1つ以上を消去して、前記
    傾斜面を滑らかに再成形する再成形工程とを行うことを
    特徴とする金属薄板製の容器用部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第二の絞り成形工程が、 先端側が徐々に大径となる内面形状を備えたダイを、前
    記第一の絞り成形工程により形成された前記有底円筒部
    の外側に配置し、 先端部が、直径方向外方へ突出して大径部を形成してい
    ると共に前記第一の絞り成形工程で形成された前記有底
    円筒部の内径よりも小径の外径を有するパンチを、前記
    有底円筒部と肩部及び胴部との内側に配置し、 先端部側に、前記有底円筒部の軸心に対する傾斜角度が
    小さくなっておりかつ途中から該傾斜角度が大きくなっ
    ている外面形状を有するプッシャーを、前記パンチの先
    端部の手前側のパンチ外面を取り巻く様に配置して、 前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させて、前記第
    一の成形工程で形成された前記有底円筒部を皺押さえし
    ながら更に小径に再絞りする成形工程であることを特徴
    とする請求項2に記載の金属薄板製容器用部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記再成形工程が、 前記ダイの先端部内面形状が、形成予定の容器用部品の
    少なくとも前記有底円筒部の下方部分及び肩部の上方部
    分の形状と略同一に形成され、そのダイを、前記第二の
    絞り成形工程で形成された小径の有底円筒部の外面側に
    配置し、 前記プッシャーの先端部外面形状が、前記形成予定の容
    器用部品の少なくとも前記小径の有底円筒部の下方部分
    及び該肩部の上方部分の形状と略同一に形成され、その
    プッシャーを、前記第二の絞り成形工程で形成された前
    記小径の有底円筒部及び前記肩部の内面側に配置し、 前記パンチの先端部が直径方向外方へ突出して大径部を
    形成していると共に、該先端部が、前記第二の絞り成形
    工程で形成された前記小径の有底円筒部の内径と略等し
    い外径を有し、そのパンチを、先端が前記プッシャーの
    先端よりも前記小径の有底円筒部の底部側に位置しかつ
    該パンチの大部分が前記プッシャーの内部に位置する様
    に配置して、 前記パンチと前記ダイとを相対的に移動させて、前記パ
    ンチによって前記小径の有底円筒部の底部に内面側から
    押圧力を加えながら、前記ダイと前記プッシャーとによ
    って前記肩部を押し延ばして、前記肩部に存在する複数
    回の絞り成形により形成された前記小径の有底円筒部と
    傾斜状の肩部との境界であった円周方向に沿う線状の痕
    跡の1以上を消して滑らかな面に再成形することを特徴
    とする請求項2又は3に記載の金属薄板製の容器用部品
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第二の絞り成形工程での成形加工
    を、前記第二の絞り成形工程で絞り成形する前の前記小
    径の有底円筒部と肩部との境界部分が、前記ダイとプッ
    シャーとの間に引き込まれるまで遂行することを特徴と
    する請求項3又は4に記載の金属薄板製の容器用部品の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り
    成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成
    形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜状肩部と
    の境界線部分を前記ダイとプッシャーとの間に引き込む
    まで絞り成形を行うことにより、前記傾斜状肩部に存在
    する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度
    を浅くする加工を行うことを特徴とする請求項2乃至5
    のいずれかに記載の金属薄板製の容器用部品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第一の絞り成形工程の複数回の絞り
    成形のうち、2回目以降の絞り成形では、前回の絞り成
    形によって形成された小径の有底円筒部と傾斜状肩部と
    の境界線部分を前記ダイとプッシャーとの間に引き込む
    まで絞り成形を行うことにより、前記傾斜状肩部に存在
    する前回の絞り成形による前記境界線部分の屈曲の程度
    を浅くする加工を行い、 その後、1以上の境界線部分の痕跡を有する傾斜状肩部
    を挟んで押し延ばして滑らかな傾斜面に再成形する第一
    の再成形工程を行い、 次いで、前記複数回の絞り成形により形成された前記小
    径の有底円筒部を、更に小径の有底円筒状に再絞り成形
    すると共に、前記第一の再成形工程で滑らかな傾斜面に
    形成した傾斜状肩部の上方に、下方よりも前記小径の有
    底円筒部の軸心に対する傾斜角度が小さい傾斜面及びそ
    の上方の前記小径の有底円筒部との境界となるなだらか
    な傾斜面の移行部分を形成し、更に、前記第一の再成形
    工程で形成された前記小径の有底円筒部と前記傾斜状肩
    部との境界線部分の屈曲の程度を浅くする加工を行う第
    二の絞り工程を行い、 その後、屈曲の程度を浅くされた前記境界線部分の痕跡
    を有する部分の傾斜状肩部を押し延ばして滑らかな傾斜
    面に再成形する第二の再成形工程を行うことを特徴とす
    る請求項2乃至4のいずれかに記載の金属薄板製の容器
    用部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 一端開口の比較的大径の円筒状胴部と、
    該円筒状胴部に繋がる滑らかな傾斜面を備えた肩部と、
    該肩部に繋がる比較的小径の円筒部とが一体成形された
    金属薄板製の容器用部品において、 前記肩部から前記小径の円筒部への移行部分が、前記傾
    斜面から前記小径の円筒部に繋がり、かつ前記容器用部
    品の外部に曲率中心を持つ他の傾斜面であって、かつ傾
    きが徐々に変化する曲面をなし、 さらに前記他の傾斜面の曲率半径が、前記小径の円筒部
    の半径以上であることを特徴とする金属薄板製の容器用
    部品。
  9. 【請求項9】 前記小径の円筒部は、先端部分が開口さ
    れ、その開口端にカーリング加工を施したカール部が形
    成されていることを特徴とする請求項8に記載の金属薄
    板製の容器用部品。
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