JP4680108B2 - 歯科用印象材の容器用支持部材 - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部の下方中央部に吐出口を構成する吐出部が突出して形成されており充填されたペースト状の歯科用印象材を歯科用印象材練和装置に供給する歯科用印象材の容器を、梱包箱内に複数収納する際に用いられる歯科用印象材の容器用支持部材に関するものである。
一般に、ペースト状の歯科用印象材は、基材ペーストと硬化剤ペーストとの二種類のペーストより構成されており、具体的にはアルギン酸を主成分とする基材ペーストと石膏を主成分とする硬化剤ペーストとを練和することによって生成される歯科用アルギン酸系印象材や、Si−H基を有するシリコーン及びビニル基を有するシリコーンを主成分とする基材ペーストとビニル基を有するシリコーン及び白金触媒を主成分とする硬化剤ペーストとを混合練和することによって生成される歯科用シリコーンラバー印象材等が広く知られている。
このようなペースト状の歯科用印象材は、基材ペーストと硬化剤ペーストとに分けた状態でそれぞれ歯科用印象材の容器に充填されており、一般的には歯科用印象材練和装置によって印象の採取を行う直前にそれぞれのペーストを所定の割合で混合練和することにより使用されるものであり、そしてペースト状の歯科用印象材を歯科用印象材練和装置に供給するための歯科用印象材の容器としては、合成樹脂製のフイルムやアルミニウム箔と合成樹脂製のフイルムとを積層加工したもの等の可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部の下方中央部に吐出口を構成する吐出部が突出して形成されたものが多用されている。
そして、このような歯科用印象材の容器に充填されたペースト状の歯科用印象材を混合練和するための歯科用印象材練和装置としては、例えば一対の容器にそれぞれ収容されており容器からの吐出開始時の流動性の異なった歯科用印象材を構成する二種類のペーストが容器よりそれぞれ供給される一対の流入口から、円柱体状に形成されその外周面にミキサー体の外ケースの排出口が設けられている端部と反対側の基端部が係脱自在に外嵌されると共にその中心軸上に両ペーストを外ケース内で混合練和するためのミキサー体の攪拌羽根が突設されている撹拌棒内に挿入係合される回転駆動される回転軸が突出されているミキサー体装着部に設けられた一対の吐出口へと、送出手段によりそれぞれのペーストを送出する歯科用印象材練和装置において、前記ミキサー体装着部の一方の吐出口が設けられている部位に、他方の吐出口が設けられている面より流入口側に凹状を成すように前記一方の吐出口より吐出される容器からの吐出開始時の流動性の高い方のペーストを所定量貯留するための貯留部が設けられている歯科用印象材練和装置(例えば、特許文献1参照。)等が存在する。
このような歯科用印象材練和装置を用いて前記の如き歯科用印象材の容器に充填されたペースト状の歯科用印象材を混合練和するには、初めに準備として歯科用印象材練和装置に歯科用印象材の容器に充填されたペースト状の歯科用印象材が供給可能な状態となるように、歯科用印象材の容器の袋部の下方中央部に突出して形成された吐出部を歯科用印象材練和装置の流入口に係合させることにより歯科用印象材の容器を装着し、ミキサー体装着部の中心軸上に突出されている回転軸に攪拌羽根が突設されている撹拌棒を挿入係合させさ後に、ミキサー体装着部の外周面に外ケースを外嵌させる。
次に、送出手段を起動させると共に回転軸の回転駆動を開始させると、それぞれの歯科用印象材の容器に充填されたペースト状の歯科用印象材が外ケース内に流入し始めると共にミキサー体装着部の中心軸上に突出されている回転軸に挿入係合される撹拌棒に突設されている攪拌羽根が回転駆動することにより混合練和され、そして混合練和されたペースト状の歯科用印象材は、次々と送出手段により外ケース内へ流入してくるそれぞれのペースト状の歯科用印象材によって押し出されて外ケースの端部に設けられている排出口から排出されるのである。
しかしながら、前記の如き歯科用印象材の容器はペースト状の歯科用印象材を充填する直前においては、その袋部の皺がよっている部位や吐出部近傍の部位等に多少の空気が残存した状態で略平面状となっており、このような状態から袋部内に残存する空気を完全に外部へ追い出した後に歯科用印象材の容器内にペースト状の歯科用印象材を充填することは非常に困難であることから、歯科用印象材の容器に略直方体状になるようにペースト状の歯科用印象材を充填した際にはその袋部内に少量の空気が残存してしまうので、このように袋部内に少量の空気が残存してしまった歯科用印象材の容器を前記の如き歯科用印象材練和装置に装着し送出手段を起動させると共に回転軸の回転駆動を開始させて収納されたペースト状の歯科用印象材を混合練和を始めると、歯科用印象材の容器に残存していた空気が送出手段内に入り込んでペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまうことによって、歯科用印象材練和装置の吐出口から混合練和されたペースト状の歯科用印象材が一定の速度で吐出されなかったり吐出自体が止まってしまったり、またそれぞれのペーストが所定の範囲外の割合で混合練和されてしまうことによりペースト状の歯科用印象材の硬化時間が極端に変化してしまって使い物にならないペースト状の歯科用印象材が吐出されてしまったするという問題が度々生じた。
そして、このように歯科用印象材の容器に残存してしまった空気が歯科用印象材練和装置の送出手段内に入り込んでしまった場合には、この送出手段内に入り込んでしまった空気を抜くためのエア抜き作業を行わなくてはならないのであるが、このエア抜き作業は、ミキサー体の外ケース及び撹拌棒を取り外した後に、空気が入り込んでしまった方の送出手段(空気が両方に入り込んでしまった場合には両方の送出手段)を起動させ、吐出口から吐出されるペースト状の歯科用印象材に気泡が混入しなくなるまで送出手段による吐出操作を継続させることにより行われるものであるから、このような余計な作業を行わなくてはならなくなるので非常に面倒であるという問題があるばかりか、このような作業により一旦外方へ吐出されてしまったペースト状の歯科用印象材は再利用することができないからペースト状の歯科用印象材が無駄になってしまうという問題もあった。
そこで、このような問題を解消すべく歯科用印象材練和装置や歯科用印象材の容器を改良することも考えられるが、歯科用印象材練和装置を改良した場合には装置自体が高価なものとなってしまう可能性が高いばかりでなく、既に使用されている装置については改良されたものと代替しなければ前記問題を解決することができないという問題があり、また歯科用印象材の容器を改良した場合には、改良の仕方によっては従来より存在する装置に使用することができないばかりか、容器自体が高価なものとなってしまう可能性が高くランニングコストが上昇してしまうという問題があった。
特開2005−160779号公報
本発明は、前記従来技術の問題点を解消し、可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部の下方中央部に吐出口を構成する吐出部が突出して形成されており充填されたペースト状の歯科用印象材を歯科用印象材練和装置に供給する歯科用印象材の容器自体や、この歯科用印象材の容器に充填されたペースト状の歯科用印象材を混合練和する歯科用印象材練和装置自体に改良を施すことなく、歯科用印象材の容器に残存してしまった空気が歯科用印象材練和装置の送出手段内に入り込んでペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまう現象の発生を最小限にすることができる、歯科用印象材の容器を梱包箱内に複数収納する際に用いられる新規な歯科用印象材の容器用支持部材を提供することを課題とする。
本発明者らは歯科用印象材の容器に残存してしまった空気が歯科用印象材練和装置の送出手段内に入り込んでペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になる現象が多発する原因について詳細に検討したところ、歯科用印象材の容器は可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部の下方中央部に吐出口を構成する吐出部が突出して形成された形状をなしているから、梱包箱内におけるそれぞれの歯科用印象材の容器の収まりがよくなるように、従来はそれぞれの袋部の下方中央部に突出して形成された吐出部が上方に向くような状態で歯科用印象材の容器を梱包箱内に複数収納していたのであるが、このように吐出部が上方に向くような状態で歯科用印象材の容器を保管及び輸送することにより、ペースト状の歯科用印象材を充填された歯科用印象材の容器内に残存する空気はペーストの粘性に抗して長時間掛けて徐々に上方へと移行し、最終的には歯科用印象材の容器内の吐出部近傍へ集まってしまうので、このように吐出部近傍に空気が存在する状態の未使用の歯科用印象材の容器を歯科用印象材練和装置に装着して送出手段を起動させると、この吐出部近傍の空気が直ちに送出手段内に入り込んでしまうことが前記現象が多発する原因であること究明した。
そこで、本発明者らは前記課題を解決すべく更に鋭意研究した結果、それぞれの袋部の下方中央部に突出して形成された吐出部が下方へ向いた状態で且つ収まりよく安定した状態で歯科用印象材の容器を梱包箱内に複数収納できるようにそれぞれの歯科用印象材の容器を支持することが可能な新規な歯科用印象材の容器用支持部材を用いれば、ペースト状の歯科用印象材を充填された歯科用印象材の容器内に残存する空気はペーストの粘性に抗して長時間掛けて徐々に上方へと移行し、最終的には歯科用印象材の容器内の吐出部と反対側へと集まるから、このような状態の新たな歯科用印象材の容器を歯科用印象材練和装置に装着して送出手段を起動させても、空気が直ちに送出手段内に入り込んでしまうことがないので、ペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまう現象の発生を最小限にすることができることを究明して本発明を完成したのである。
即ち本発明は、可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部の下方中央部に吐出口を構成する吐出部が突出して形成されており充填されたペースト状の歯科用印象材を歯科用印象材練和装置に供給する歯科用印象材の容器を、梱包箱内に複数収納する際に用いられる歯科用印象材の容器用支持部材であって、前記容器の吐出部を挿通可能な大きさの開口穴が略等間隔で複数併設されていると共にその上面に該容器の吐出部近傍の部位が載置される矩形状を成す載置片と、該載置片の開口穴併設方向と直角な両端縁より下方に折曲して形成され該載置片の上面に載置される該容器の吐出部が梱包箱の底面と接触しない高さに該載置片を維持せしめる一対の支持片と、両該支持片の下端より上方に折曲して形成され少なくとも該載置片の上面に載置される該容器の側部に当接する高さを有していると共に該載置片の上面に載置される隣合う該容器間に位置する部位にその上縁端側より帯状に切り込まれた区画片挿入部が設けられている一対の仕切片とから成る容器保持片と、該容器保持片の該仕切片の対向する両区画挿入部に挿入係合され両該仕切片同士の間隔を維持せしめる区画片とから構成されていることを特徴とする歯科用印象材の容器用支持部材である。
また、容器保持片の載置片が、開口穴の中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されていれば、様々な形状の歯科用印象材の容器に対応することができて好ましく、また容器保持片の仕切片に支持片が固定されていれば、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材自体の剛性を向上させることができて好ましいことも究明したのである。
本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を介して歯科用印象材の容器を梱包箱内に収納すると、ペースト状の歯科用印象材を充填された歯科用印象材の容器内に残存する空気はペーストの粘性に抗して長時間掛けて徐々に上方へと移行し、最終的には歯科用印象材の容器内の吐出部と反対側へと集まるから、このような状態の未使用の歯科用印象材の容器を歯科用印象材練和装置に装着して送出手段を起動させても、空気が直ちに送出手段内に入り込んでしまうことがないので、ペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまう現象の発生を最小限にすることができるばかりでなく、歯科用印象材の容器を交換する度毎に歯科用印象材練和装置の送出手段内に入り込んでしまった空気を抜くためのエア抜き作業を行う必要がないから、歯科用印象材の容器を交換する際の作業効率を格段に向上させることができると共に、ペースト状の歯科用印象材をエア抜き作業により無駄に消費してしまうことがないのである。
そして、歯科用印象材の容器を梱包箱内に複数収納する際に、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を用いるだけでペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまう現象の発生を最小限にすることができるから、歯科用印象材練和装置や歯科用印象材の容器に改良を施すことなく既存のものを用いることができるので、初期導入コストが掛からないと共にランニングコストを上昇させることがなく経済的である。
また、容器保持片の載置片が開口穴の中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されていれば、例えば吐出部近傍が凸状を成すような形状の歯科用印象材の容器を支持する場合に好適であるばかりでなく、対向する仕切片同士間の距離を或る程度調整することが可能であるから、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱内に設置する際に、対向する仕切片同士間の距離を縮めた状態で歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱内に挿入した後に、仕切片が梱包箱の内面又は隣合う歯科用印象材の容器用支持部材の仕切片と当接するように対向する仕切片同士間の距離を広めて設置すればよいので、歯科用印象材の容器用支持部材の設置が容易であるので好ましい。
更に、容器保持片の仕切片に支持片が固定されていれば、容器保持片の仕切片に支持片が固定されていないものと比較して、歯科用印象材の容器を支持するための剛性を向上させることができて好ましいばかりでなく、対向する仕切片同士間の距離が広がることにより本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱内に設置し難くなるのを防止することができて好ましい。
以下、図面により歯科用印象材の容器用支持部材について詳細に説明する。
図1は本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材の1実施例を示す斜視説明図、図2は図1の平面説明図、図3は図1に示す歯科用印象材の容器用支持部材における容器保持片の斜視説明図、図4は本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材における区画片の一例を示す正面説明図、図5は本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材の使用状態を示す斜視説明図、図6は本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材に歯科用印象材の容器が保持されている状態を示す斜視説明図、図7は歯科用印象材の容器の1例を示す斜視説明図である。
図面中、1は載置片1aとこの載置片1aの開口穴1aa併設方向と直角な両端縁より下方に折曲して形成された一対の支持片1b,1bとこの両支持片1b,1bの下端より上方に折曲して形成された一対の仕切片1c,1cとから成る容器保持片であり、後述する区画片2によりその両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめられて、歯科用印象材の容器Cをその吐出部C2が梱包箱Bの底面と接触しない高さに維持した状態で支持する役目を果たす。
この容器保持片1の載置片1aは、歯科用印象材の容器Cの吐出部C2を挿通可能な大きさの開口穴1aaが略等間隔で複数併設されていると共にその上面に歯科用印象材の容器Cの吐出部C2近傍の部位が載置される矩形状を成しており、図6に示す如くその上面で歯科用印象材の容器Cを支持するものである。
この載置片1aの開口部1aaとしては、円形状が好ましいが、矩形状(図示せず)でもよく、開口穴1aaの中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されて図1〜図3に示す如く平面視楕円形状をなすような場合にはその短軸の長さが少なくとも歯科用印象材の容器Cの吐出部C2を挿通可能な長さに形成されている必要がある。
そして、この容器保持片1の載置片1aが、図1〜図3に示す如く開口穴1aaの中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されていれば、例えば図7に示す如く吐出部C2近傍が凸状を成すような形状の歯科用印象材の容器Cを支持する場合に好適であるばかりでなく、対向する仕切片1c,1c同士間の距離を或る程度調整することが可能であるから、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱B内に設置する際に、対向する仕切片1c,1c同士間の距離を縮めた状態で歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱B内に挿入した後に、各仕切片1cが梱包箱Bの内面又は隣合う歯科用印象材の容器用支持部材の仕切片1cと当接するように対向する仕切片1c,1c同士間の距離を広めて設置すればよいので、歯科用印象材の容器用支持部材の設置が容易であるので好ましい。
この容器保持片1の一対の支持片1b,1bは、それぞれ載置片1aの開口穴1aa併設方向と直角な端縁より下方に折曲して形成され載置片1aの上面に載置される歯科用印象材の容器Cの吐出部C2が梱包箱Bの底面と接触しない高さに載置片1aを維持せしめるものであり、例えば図1〜図3に示す如く載置片1aが開口穴1aaの中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されている態様である場合には、図6に示す如く後述する区画片2が容器保持片1の仕切片1cの対向する両区画挿入部1caに挿入係合されて両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめられた状態において、載置片1aの上面に載置された歯科用印象材の容器Cの吐出部C2が梱包箱Bの底面と接触しないような高さを有していることが必要である。
この容器保持片1の一対の支持片1b,1bとしては、図示しないが容器保持片1の仕切片1cに支持片1bが固定されていない態様、即ち後述する区画片2が容器保持片1の仕切片1cの対向する両区画挿入部1caに挿入係合されて両仕切片1c,1c同士の間隔が維持せしめられた状態において、支持片1bの上方側と仕切片1cとが離れた状態となっている態様であってもよいが、図1〜図3及び図6に示す如く容器保持片1の仕切片1cに支持片1bが接着材等により固定されている態様であれば、容器保持片1の仕切片1cに支持片1bが固定されていない前記の如き態様と比較して、歯科用印象材の容器Cを支持するための剛性を向上させることができて好ましいばかりでなく、対向する仕切片1c,1c同士間の距離が広がることにより本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱B内に設置し難くなるのを防止することができて好ましい。
この容器保持片1の一対の仕切片1c,1cは、それぞれの支持片1b,1bの下端より上方に折曲して形成され少なくとも載置片1aの上面に載置される歯科用印象材の容器Cの側部に当接する高さを有していると共に載置片1aの上面に載置される隣合う歯科用印象材の容器C,C間に位置する部位にその上縁端側より帯状に切り込まれた区画片挿入部1caが設けられており、この仕切片1cの高さとしては、図6に示す如く載置片1aの上面に載置された歯科用印象材の容器Cの側部の高さより高いものであってもよく、また載置片1aの上面に載置された歯科用印象材の容器Cの側部の下方の一部にのみ当接するものであってもよいが、載置片1aの上面に載置された歯科用印象材の容器Cの側部の上端近傍にまで当接するような高さを有していれば、歯科用印象材の容器Cを安定して保持することができて好ましい。
2は容器保持片1の仕切片1cの対向する両区画挿入部1caに挿入係合され両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめる区画片であり、容器保持片1を梱包箱Bに設置する際にその形状を維持させると共に、容器保持片1の載置片1aの上面に載置された歯科用印象材の容器Cが容器保持片1の載置片1aの開口穴1aa併設方向へ倒れないように歯科用印象材の容器Cを支持する役目を果たす。
この区画片2としては、容器保持片1の仕切片1cの対向する両区画挿入部1ca,1caに挿入係合され両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめることができる形状のものであれば何でもよく、例えばその高さが区画挿入部1cと高さ方向の長さが略同一の寸法で、その幅が歯科用印象材の容器Cを容器保持片1の載置片1aに載置した際の両仕切片1c,1c同士間の長さと両仕切片1c,1cの厚さとを足した長さと略同一の寸法で、その厚さが区画挿入部1cの幅方向の長さと略同一の寸法である単なる板状のものであってもよいが、この区画片2として図1に示す如くその高さが区画挿入部1cと高さ方向の長さよりも長い寸法であって、その高さ方向の両側縁部の上方側に、仕切片1cの厚さと略同一の寸法の分だけ幅方向へ凸状を成しそれぞれ対向する両区画挿入部1ca,1caへ挿入係合される挿入片2a(図4に示す区画片2の高さ方向の両側縁部の上方側に形成された凸部の如き形状)が形成されていれば、区画挿入部1caに挿入係合させた際に挿入片2aより下方の側端が仕切片1cに当接するので、容器保持片1に区画片2を挿入係合させ易いばかりでなく、両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめる力や容器保持片1と区画片2との係合力が増して好ましい。
そして、図5に示す如く梱包箱Bに容器保持片1を2つ並設する態様の場合には、区画片2として、図4に示す如くその高さが区画挿入部1cと高さ方向の長さよりも長い寸法であって、その幅が並設される2つの容器保持片1,1のそれぞれの仕切片1cの区画挿入部1caに挿入係合可能な幅を有し、その高さ方向の両側縁部の上方側に前記したような挿入片2aが形成されていると共に、その幅方向の中心に下方側より切り欠かれて形成され隣合う容器保持片1,1の当接する両仕切片1c,1cを挟み込む挿入溝2bが形成されているものを用いれば、2つの容器保持片1を1つの区画片2でそれぞれの両仕切片1c,1c同士の間隔を維持せしめた状態とすることができるので、その組立て作業性を向上させることができて好ましい。
次に、このような構成の本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材の使用方法について説明する。
先ず、予め用意した上面側が閉塞されていない梱包箱Bを用意し、この梱包箱B内に容器保持片1をその載置片1aが下方となるように挿入し、それぞれの支持片1b,1bの下端を梱包箱Bの底面に当接させるようにして設置する。
この際、図1〜図3に示す如く載置片1aが開口穴1aaの中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲される態様である場合には、容器保持片1の対向する両仕切片1c,1c同士の間隔が載置片1aの上面に載置される歯科用印象材の容器Cの側面に当接する間隔になるように調節しておくことが好ましい。
次に、梱包箱B内に設置された容器保持片1のそれぞれの仕切片1c,1cのの対向する両区画挿入部1caに区画片2を挿入係合させる。
この操作は、予め容器保持片1のそれぞれの仕切片1c,1cの対向する両区画挿入部1caに区画片2を挿入係合させて、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を組立て、しかる後に容器保持片1の載置片1aが下方となるように梱包箱B内に挿入設置してもよい。
またこの際、図5に示す如く梱包箱Bに容器保持片1を2つ並設する態様の場合には、先ず梱包箱B内に2つの容器保持片1,1を隣合う仕切片1c,1c同士が当接するようにそれぞれその載置片1aが下方となるように挿入し、それぞれの支持片1b,1b,1b,1bの下端を梱包箱Bの底面に当接させるようにして設置した後に、梱包箱B内に載置されたそれぞれの容器保持片1,1のそれぞれの仕切片1c,1cの対向する両区画挿入部1caに図4に示す如き区画片2を挿入係合させるか、又は、前記の如く予め容器保持片1を2つ並設した状態となるように本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を組立て、しかる後に容器保持片1の載置片1aが下方となるように梱包箱B内に挿入設置する。
かくして、本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材を梱包箱B内に設置した後に、図7に示す如き歯科用印象材の容器Cを図5及び図6に示す如くその吐出部C2が下方となるようにそれぞれの容器保持片1及び区画片2によって区画された空間にそれぞれ挿入し、歯科用印象材の容器Cがその吐出部C2を載置片1aの開口穴1aaより突出した状態で収納すれば、ペースト状の歯科用印象材を充填された歯科用印象材の容器C内に残存する空気はペーストの粘性に抗して長時間掛けて徐々に上方へと移行し、最終的には歯科用印象材の容器C内の吐出部C2と反対側の方へと集まるから、このような状態の未使用の歯科用印象材の容器Cを歯科用印象材練和装置に装着して送出手段を起動させても、空気が直ちに送出手段内に入り込んでしまうことがないので、ペースト状の歯科用印象材の吐出量が不安定になってしまう現象の発生を最小限にすることができる。
本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材の1実施例を示す斜視説明図である。 図1の平面説明図である。 図1に示す歯科用印象材の容器用支持部材における容器保持片の斜視説明図である。 本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材における区画片の一例を示す正面説明図である。 本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材の使用状態を示す斜視説明図である。 本発明に係る歯科用印象材の容器用支持部材に歯科用印象材の容器が保持されている状態を示す斜視説明図である。 歯科用印象材の容器の1例を示す斜視説明図である。
符号の説明
1 容器保持片
1a 載置片
1aa 開口穴
1b 支持片
1c 仕切片
1ca 区画片挿入部
2 区画片
2a 挿入片
2b 挿入溝
B 梱包箱
C 歯科用印象材の容器
C1 袋部
C2 吐出部

Claims (3)

  1. 可撓性を有する素材より成り内容物を充填された際に略直方体状になる袋部(C1)の下方中央部に吐出口を構成する吐出部(C2)が突出して形成されており充填されたペースト状の歯科用印象材を歯科用印象材練和装置に供給する歯科用印象材の容器(C)を、梱包箱(B)内に複数収納する際に用いられる歯科用印象材の容器用支持部材であって、前記容器(C)の吐出部(C2)を挿通可能な大きさの開口穴(1aa)が略等間隔で複数併設されていると共にその上面に該容器(C)の吐出部(C2)近傍の部位が載置される矩形状を成す載置片(1a)と、該載置片(1a)の開口穴(1aa)併設方向と直角な両端縁より下方に折曲して形成され該載置片(1a)の上面に載置される該容器(C)の吐出部(C2)が梱包箱(B)の底面と接触しない高さに該載置片(1a)を維持せしめる一対の支持片(1b,1b)と、両該支持片(1b,1b)の下端より上方に折曲して形成され少なくとも該載置片(1a)の上面に載置される該容器(C)の側部に当接する高さを有していると共に該載置片(1a)の上面に載置される隣合う該容器(C,C)間に位置する部位にその上縁端側より帯状に切り込まれた区画片挿入部(1ca)が設けられている一対の仕切片(1c,1c)とから成る容器保持片(1)と、該容器保持片(1)の該仕切片(1c)の対向する両区画挿入部(1ca)に挿入係合され両該仕切片(1c,1c)同士の間隔を維持せしめる区画片(2)とから構成されていることを特徴とする歯科用印象材の容器用支持部材。
  2. 容器保持片(1)の載置片(1a)が、開口穴(1aa)の中心を結ぶ線の近傍で下方に凸を成すように折曲されている請求項1に記載の歯科用印象材の容器用支持部材。
  3. 容器保持片(1)の仕切片(1c)に、支持片(1b)が固定されている請求項1又は2に記載の歯科用印象材の容器用支持部材。
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