JP4679634B2 - 導波路構造体、それを用いたアンテナ装置、及び導波路構造体またはアンテナ装置を利用した車載用レーダ装置 - Google Patents

導波路構造体、それを用いたアンテナ装置、及び導波路構造体またはアンテナ装置を利用した車載用レーダ装置 Download PDF

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Description

この発明は、特にマイクロ波帯、及びミリ波帯の高周波信号の伝送に好適な導波路構造体、それを用いたアンテナ装置、及び導波路構造体またはアンテナ装置を利用した車載用レーダに関する。
一般的な導波路構造体は、平坦な一面に開口する第1溝が形成された金属製の第1導電性部材、及び平板形状をなし、第1導電性部材の第1溝を覆うように第1導電性部材の一面に配置され、ねじにより第1導電性部材に締着固定された金属製の第2導電性部材を有し、第1導電性部材の第1溝と第2導電性部材との間に導波路を構成している。
しかしながら、平坦な第1及び第2導電性部材をねじにより締着固定した場合、ねじの締着力が相対する第1及び第2導電性部材の面に均一にかからない。これにより、反りが薄板形状の第2導電性部材に発生し、導波路内外を連通する隙間が第1及び第2導電性部材間に生じてしまう。この場合、高周波信号が導波路内を伝搬するときに第1及び第2導電性部材間の隙間から漏洩して高周波信号のエネルギー伝送効率が悪化したりする問題が生じる。
また、上記の導波路構造体に複数の導波路を構成する場合、第1導電性部材に形成された複数の第1溝間を仕切る壁と第2導電性部材とをねじにより締着固定する必要があるので、ねじの直径より導波路間を接近させることができず、導波路構造体を小型化できないという問題が生じる。つまり、小型化が要求されるマイクロ波帯、及びミリ波帯の高周波信号の伝送用の導波路構造体としては、上記の導波路構造体では対応できない場合がある。さらに、導波路間のアイソレーションが悪化してしまう問題が生じる。
縁部
導波路内外を連通する隙間に起因して、導波路間のアイソレーションが悪化したり、高周波信号が導波路を伝搬するときのエネルギー伝送効率が悪化したりするのを抑制する構造体として、導電性ゴム材を介して第1及び第2導電性部材間を接合して導波路を構成した従来の高周波信号伝送用筺体(例えば、特許文献1参照)、導電性粘着シートを介して第1及び第2導電性部材間を接合して導波路を構成した従来の第1導波管スロットアレーアンテナ(例えば、特許文献2参照)、及び接着剤により第1及び第2導電性部材間を接着して導波路を構成するとともに、当該接着剤を貫通して第1及び第2導電性部材間の導通を確保するように予め設けられた導電性樹脂からなるバンプを有する従来の第2導波管スロットアレーアンテナ(例えば、特許文献3参照)が提案されている。さらに、第1及び第2導電性部材間を摩擦攪拌接合によって接合して導波路を構成した従来の導波管(例えば、特許文献4参照)、及び導波路の内外を連通する隙間が第1及び第2導電性部材間に生じている場合でも、第1導電性部材の面に開口する所定の深さの第2溝を第1溝の幅方向の両側に近接して形成することにより、当該隙間からの高周波信号の漏洩を抑制する従来の導波管変換器が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平8−186401号公報 特開2003−318641号公報 特許第3650083号公報 特許第3610274号公報 特許第3843946号公報
従来の高周波信号伝送用筺体は、一面が開口された筺体において、仕切板の底面と筺体との間に導電性ゴム材を一体化し、仕切板及び導電性ゴム材をねじで固定し、さらに、仕切板と筺体とで構成された2つの第1溝を覆うように導電性のカバーを筺体の開口縁部に固定して2つの導波路を構成している。このとき、導電性ゴム材は、筺体と仕切板に加圧挟持されて弾性変形するので仕切板及び筺体に密接し、第1溝の底側の隙間をなくすことができる。
そして、従来の高周波信号伝送用筺体では、導電性ゴム材を仕切板の底面と筺体との間に介装するものとされているが、導電性ゴム材を上記の導波路構造体の第1及び第2導電性部材間に介装するように適用し、導波路構造体の導波路の内外の隙間をなくすことは容易に考えられる。
しかしながら、導電性ゴム材を、上述の第1及び第2導電性部材間に介装させたとしても、導波路を複数構成する場合には、第1溝を仕切る第1導電性部材の壁と第2導電性部材とをねじで固定する必要があり、導波路構造体を小型化できないとういう問題が残る。さらに、導電性ゴム材は、金属に比べれば導電率が小さいので、導電性ゴム材を適用した導波路構造体では、高周波信号が導波路を伝搬するときのエネルギー伝送損失が、金属のみで導波路を構成したものに比べて増大してしまう。
また、導電性ゴム材は、年月の経過とともに劣化すると体積が縮小するので、年月が経過すると導波路の内外を連通する隙間が生じてしまう場合がある。さらに、導電性ゴム材の導電率の温度変化率が大きいことは周知である。つまり、導電性ゴムを適用した導波路構造体では、年月の経過や温度変化に対し、高周波信号を効率よく伝搬させるための最適な導波路の条件を維持できないという問題がある。
また、従来の第1導波管スロットアレーアンテナは、導波路を構成する導電性のスロット板とベース体との間を導電性粘着シートにより接合した構造を有している。これによっても、スロット板及びベース体が導電性粘着シートに密接するので、導波路の内外を連通する隙間をなくすことができる。
しかしながら、導電性粘着シートは、その導電率が金属の導電率に比べて小さい上に温度変化率が大きく、また、年月の経過とともに劣化して体積が縮小しやすい特性を有している。従って、従来の第1導波管スロットアレーアンテナは、スロット板とベース体との接合を、ねじを用いることなく導電性粘着シートの粘着力で行っているので、小型化が可能になるものの、他の点については導電性ゴム材を適用した導波路構造体と同様の問題がある。
また、従来の第2導波管スロットアレーアンテナは、導波路を構成する金属からなるスロット板とベース体との間が接着剤で接合され、また、スロット板の接着箇所に予め設けられていた導電性樹脂からなるバンプが、当該接着剤を貫通してベース体に接触導通する構造を有している。これによっても、導波路の内外を連通する隙間をなくすことができる。
従来の第2導波管スロットアレーアンテナは、スロット板とベース体との接合を、ねじを用いることなく接着剤により行っているので、小型化が可能になる。また、所定の接着剤を選択すれば、導電性ゴム材や導電性シートに比べて年月が経過したときの接着剤の劣化の度合いは低減される。
しかしながら、スロット板とベース体との間の導通がバンプだけで行われているので、スロット板とベース体の間の電気的導通が不十分となり、高周波信号が導波路を伝搬するときのエネルギー伝送損失が増大してしまうという問題がある。
また、従来の導波管は、摩擦攪拌接合により導電性部材間を接合するので、導電性部材間は隙間なく接合され、高周波信号が導波路を伝搬するときのエネルギー伝送損失の増大を抑制できる。しかしながら、摩擦攪拌接合による導電性部材間の接合は、導電性部材間の接合部分をこえて行われる。従って、従来の導波管は、小型化の要求に対応できないという問題が残る。
また、従来の導波管変換器は、第1溝の幅方向の両側に形成する第2溝のスペースを第1導電性部材に確保する必要があるので、小型化の要求に対応できないという問題が残る。仮に、第2溝を微小幅で精度よく第1導電性部材に形成し、従来の導波管変換器を小型化することができたとしても、第2溝の形成にかかるコストが高くなるという問題が新たに生じる。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、導波路の内外を連通する隙間の発生を高周波信号のエネルギー伝送損失を増大させることなしに防止し、低コストで耐久性に優れ、かつ小型の導波路構造体、それを用いたアンテナ装置、及び導波路構造体またはアンテナ装置を利用した車載用レーダを得ることを目的とする。
この発明による導波路構造体は、取付面を有するベースと、取付面上に積層されて、ベースと協働して導波路を構成する弾性を有する金属製の板部材と、ベース及び板部材の一方に突設された位置合わせ部材、及びベース及び板部材の他方に形成された位置合わせ部材に嵌合される嵌合部からなり、位置合わせ部材と嵌合部との嵌合により板部材をベースの取付面上に位置決めするとともに、取付面に沿った移動を規制する位置合わせ機構と、板部材を押圧して板部材に反力を発生させて板部材を取付面に密接状態に保持する保持手段と、を備えている。
この発明の導波路構造体によれば、金属製のベースに構成され、両端支持ばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる取付面に、金属製の板部材に反力を発生させて板部材を密接状態に保持させることができる。これにより、導波路構造体は、金属より導電性の悪い部材を用いることなしに、かつ、取付面と板部材の相対する部位に直接ねじで締着することなしに導波路の内外を連通する隙間の発生を防止しつつ構成できる。これに伴い、導波路構造体は、従来の導波管変換器のように、高周波信号の漏洩を抑制するための溝をベースに形成する必要もなくなる。従って、導波路構造体は、低コストで耐久性を確保しつつも、高周波信号のエネルギー伝送損失の増大を抑制することができ、また小型化の要求にも対応可能となる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る導波路構造体の斜視図、図2はこの発明のこの発明の実施の形態1に係る導波路構造体の分解斜視図、図3は図1のIII−III矢視断面図、図4は図3のIV−IV矢視断面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図、図6はこの発明の実施の形態1に係る導波路構造体の他の実施態様を示す分解斜視図であり、導波路構造体が導波路を2つ有する場合を示している。
なお、図2ではホルダの図示を省略している。
図1〜図4において、導波路構造体1Aは、湾曲した取付面4aを有する金属製のベース2Aと、取付面4a上に積層されてベース2Aと協働して導波路7aを構成する弾性を有する金属製の板部材15Aと、を備えている。さらに、導波路構造体1Aは、取付面4aに突設された位置合わせ部材としての第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと、板部材15Aに形成されて第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに嵌合される第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aからなり、板部材15Aをベース2Aの取付面4a上に位置決めするとともに、取付面4aに沿った移動を規制する位置合わせ機構21Aと、板部材15Aを取付面4aに密接状態に保持する保持手段としてのホルダ11Aと、を備えている。
ベース2Aは、取付面4aと相対する側から見て矩形形状の本体部3Aと、本体部3Aの長手方向の両端から延出するフランジ9Aと、を備えている。
以下、本体部3Aを取付面4aと相対する側から見たときの長手方向を単に本体部3Aの長手方向とする。
そして、取付面4aは、両端支持ばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる凸状の湾曲面に構成されている。なお、掃引方向はたわみ曲線を含む面に垂直な方向とする。
また、両端支持ばりのたわみ曲線は、以下のように設定されている。即ち、板部材15Aの長手方向の両縁部を支持し、板部材15Aの長手方向の両縁部の間に荷重を加えてたわませる。両端支持ばりのたわみ曲線は、この状態にある板部材15Aの短手方向に垂直な断面の板部材15Aの主面(表裏両面)に沿った曲線となるように設定されている。なお、板部材15Aの長手方向の両縁を押圧して板部材15Aを取付面4aに沿ってたわませた場合に、板部材15Aとベース2Aの間の押圧分布を均等とする必要があるときには、両端支持ばりのたわみ曲線は、板部材15Aの長手方向の全域に亘って等分布荷重となる形状であることが望ましい。
以下、曲率を有さない掃引方向に垂直な本体部3Aの断面における取付面4aに沿った方向を湾曲方向とする。
そして、本体部3Aの掃引方向に垂直な断面において、取付面4aは、図3に示されるように、取付面4aの両端を結ぶ線分に対し、湾曲方向の中心ほど当該線分からの距離が増大する曲線となるように形成されている。言い換えれば、取付面4aの湾曲方向の両縁部を含む平面からの距離が、取付面4aの湾曲方向の長さ中心ほど大きくなっている。以下、取付面4aの湾曲方向の両縁部を含む面からの距離が最も大きくなる取付面4aの部位を取付面最大突出部とする。
また、ベース2Aの取付面4aと反対側の面には、平坦な入出力口形成面6が構成されている。
そして、取付面4aに開口する導波溝5aが本体部3Aに形成されている。このとき、導波溝5aは、取付面4aの掃引方向に所定の幅で取付面4aの湾曲方向に所定の長さに延在している。導波溝5aの底面は、取付面4aの湾曲方向の曲率に一致する曲率を有する曲面に構成されている。
また、導波路入出力通路8a,8bが、導波溝5aの両端と入出力口形成面6の間を貫通するように本体部3Aに形成されている。
そして、それぞれ円柱状の一対の第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが取付面最大突出部上に、かつ、導波溝5aの掃引方向両側に突設されている。
このとき、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bのそれぞれは、取付面4aの湾曲方向に沿った両縁部(掃引方向の両縁部)のそれぞれから第1距離だけ離れている。
また、板部材15Aは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16a及び第1分割板部材16aに重ねられた第2分割板部材22aからなる2層の分割板部材により構成されている。また、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aは、弾性を有する同種の金属で構成されている。
第1分割板部材16aは、取付面4aの湾曲方向に沿った長さに一致する長辺、及び取付面4aの掃引方向の長さに一致する短辺を有する矩形平板状に構成されている。そして、導波溝5aの幅及び長さに一致する幅及び長さを有する導波路構成穴17が、第1分割板部材16aと取付面4aとを外縁を一致させて密接させたときに導波溝5aと相対するように第1分割板部材16aに形成されている。
さらに、穴形状を円とする第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aのそれぞれが、第1分割板部材16aの長手方向の中心、かつ、両長辺のそれぞれから第1距離だけ離れた部位に形成されている。
第2分割板部材22aは、第1分割板部材16aと同一サイズの矩形平板状に構成されている。第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aと同じ穴形状の第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aのそれぞれが、第2分割板部材22aの長手方向の中心、かつ、両長辺のそれぞれから第1距離だけ離れた部位に形成されている。
そして、第1分割板部材16aは、その一面を取付面4aに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通(嵌合)された状態で取付面4aに重ねられている。
さらに、第2分割板部材22aは、その一面を第1分割板部材16aの他面に向け、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で第1分割板部材16aに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Aが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23aからなる第1嵌合部25A、及び第2嵌合穴19aと第4嵌合穴24aからなる第2嵌合部26Aにより構成されている。このとき、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの外形形状が、各嵌合穴の内形形状に略一致している。即ち、位置合わせ機構21Aが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Aとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Aとの嵌合により、板部材15Aを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Aの移動を規制している。
そして、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aは、取付面4aの湾曲形状に沿って延在するように弾性変形した状態で、以下に説明する一対のホルダ11Aに第2分割板部材22aの湾曲方向両縁部を押圧されている。
ここで、湾曲方向両縁部とは、掃引方向に平行な第2分割板部材22aの両縁部近傍を含む範囲の所定部位を意味する。
ホルダ11Aは、矩形平板状の板ばねの両長辺側を相反する方向に折り曲げて構成されている。つまり、ホルダ11Aは、中間部11aと中間部11aから相反する方向に延出される被取付部11b及び押圧部11cとで構成される。このとき、被取付部11bは中間部11aに対して垂直に延出され、押圧部11cは中間部11aに対して鋭角に延出されている。
そして、一方のホルダ11Aの被取付部11bが一方のフランジ9Aにねじ13で締着固定されている。このとき、ホルダ11Aの中間部11aは、本体部3Aの長手方向に垂直な一方の側面と相対して取付面4aより突出するように延在している。また、押圧部11cの先端が取付面4aに沿って湾曲した第2分割板部材22aの湾曲方向の一方の縁部近傍に、掃引方向の全域に亘って当接し、押圧部11cが第2分割板部材22aを押圧している。
また、他方のホルダ11Aは、その被取付部11bが他方のフランジ9Aにねじ13で締着固定されている。このとき、他方のホルダ11Aの中間部11aは、本体部3Aの長手方向に垂直な他方の側面と相対して取付面4aより突出するように延在している。また、押圧部11cの先端が取付面4aに沿って湾曲した第2分割板部材22aの湾曲方向の他方の縁部近傍に、掃引方向の全域に亘って当接し、押圧部11cが第2分割板部材22aを押圧している。
ホルダ11Aの押圧力によって、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aは、取付面4aに沿って湾曲した状態で取付面4a上に安定して保持される。
そして、導波溝5a、導波路構成穴17、及び第2分割板部材22aが協働し、本体部3Aの長手方向に延在する導波路7aを構成している。
また、取付面4aのたわみ曲線の形状、言い換えれば、取付面4aの湾曲方向に沿って描いた軌跡による曲線の形状は、以下の式(1)を満足するように構成され、ホルダ11Aは、第2分割板部材22aの湾曲方向の両端近傍の所定位置を以下の式(2)で規定される押圧力Rで押圧するように構成している。
なお、式(1)は、材料力学において、全長に等分布荷重を受ける両端支持ばりのたわみ曲線公式であり、式(2)は最大たわみ量公式及び板材の断面二次モーメント公式から簡単に求められる式である。
Y=16YmX(X−2L+L )/(5L )・・・(1)
R=192kEbhYm/(60L )・・・(2)
但し、Y軸方向は、取付面4aの湾曲方向の両側の縁部を含む面の法線方向であり、X軸方向は、取付面4aの湾曲方向の両側の縁部が相対する方向である。またY軸の0点は、ホルダ11Aと第2分割板部材22aとの当接部位とし、X軸の0点は、一方のホルダ11Aと第2分割板部材22aとの当接部位とする。
Ym、L、E、b、h、及びkは以下のように定義される。
Ym:ホルダ11Aと第2分割板部材22aとの当接部位で構成される2直線を含む面からの第2分割板部材22aの表面(他面)までの最大距離で規定される第2分割板部材22aの最大たわみ量
:一対のホルダ11Aと第2分割板部材22aとの両当接位置の間隔
E:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの縦弾性係数
b:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの掃引方向の長さ
h:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの合計の厚み
k:板部材15Aを構成する分割板部材の枚数
そして、掃引方向に垂直な断面が式(1)を満足する曲面に構成された取付面4aに沿って第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを湾曲させ、式(2)で規定される所定値Rの押圧力で、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの湾曲方向の両縁部を押圧すると、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの全域を取付面4aに向かって押し付ける方向に働く反力が、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aに発生する。
つまり、第1分割板部材16aは取付面4aとの間に隙間を形成することなく取付面4a上に積層され、第2分割板部材22aは、第1分割板部材16aとの間に隙間を形成することなく第1分割板部材16a上に積層される。
これにより、安定した電気的導通が第1分割板部材16aと本体部3Aの間、及び第1分割板部材16aと第2分割板部材22aのとの間で確保される。
次いで、導波路構造体1Aの組み立て手順について説明する。
まず、図5に示されるように第1分割板部材16aの第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させて、第1分割板部材16aを取付面4a上に配置する。次いで、第2分割板部材22aの第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させて、第2分割板部材22aを第1分割板部材16a上に載置する。
そして、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10b側から取付面4aの湾曲方向の一端側に向かって取付面4aに沿うように弾性変形させる。次いで、弾性変形を維持した状態で、第1分割板部材16aの一方のホルダ11Aの押圧部11cの先端を第2分割板部材22aの他方の短辺近傍、かつ短手方向の全域に亘って当接させ、一方のフランジ9Aと被取付部11bをねじ13で締着固定してホルダ11Aを固定する。
次いで、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10b側から取付面4aの湾曲方向の他端側に向かって取付面4aに沿うように弾性変形させる。次いで、弾性変形を維持した状態で他方のフランジ9Aにホルダ11Aを締着固定することにより、図1、図3、及び図4に示される導波路構造体1Aの組み立てが完了する。
この実施の形態1の導波路構造体1Aは、両端支持ばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に構成された取付面4aを有する金属製のベース2Aと、取付面4a上に積層されてベース2Aと協働して導波路7aを構成する弾性を有する金属製の板部材15Aと、を備えている。さらに、導波路構造体1Aは、取付面4a上に積層された板部材15Aの湾曲方向両縁部を押圧し、板部材15Aを構成する第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aのそれぞれに反力を発生させて第1分割板部材16aを取付面4aに、第2分割板部材22aを第1分割板部材16aに密接状態に保持するホルダ11Aを備えている。
従って、導波路構造体1Aでは、金属より導電性が悪く、かつ劣化しやすい導電性ゴム材や粘着性シートを用いることなく、第1分割板部材16aの一面と取付面4aとの間、及び第2分割板部材22aの一面と第1分割板部材16aの他面との間を密接させることができる。
つまり、導波路構造体1Aは、金属より導電性の悪い部材を用いることなしに、導波路7aの内外を連通する隙間が形成されることを防止できるので、高周波信号のエネルギー伝送損失の増大を抑制しつつ、耐久性を確保することができる。
また、導波路構造体1Aに構成される導波路7aは一本であるものとして説明したが、例えば、図6に示されるように2本の導波路7aを隣接して導波路構造体1Aaを構成した場合でも、上記効果を得られる。なお、導波路構造体1Aaは、導波路7aが2本形成されている他は、導波路構造体1Aの構成と同一である。即ち、複数の導波路7aを導波路構造体1Aaに構成する場合でも、第1分割板部材16aの一面が取付面4aに、第2分割板部材22aの一面が第1分割板部材16aの他面に、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの反力により、等分布荷重で押し付けられる。このため、導波路7aを仕切る壁と板部材15Aとの間をねじで締着しなくても、導波路7aの内外を連通する隙間が形成されることがなくなるので、導波路7a間を近接させて導波路構造体を小型に構成できる。従って、導波路構造体1Aaは、小型化が要求されるマイクロ波帯、及びミリ波帯の高周波信号の伝送用の導波路構造体として対応可能である。
さらに、導波溝5aの両側に高周波信号の漏洩を抑制するための溝を形成する必要もないので、低コストで導波路構造体1Aを構成できる。
また、導波路構造体1Aは、取付面最大突出部上に掃引方向に離間して突設された第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと、板部材15Aに形成され、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが嵌合される第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aと、を有する位置合わせ機構21Aを備えている。
第1嵌合部25Aの内形形状は、第1位置合わせピン10aの外形形状に略一致し、第2嵌合部26Aの内形形状は、第2位置合わせピン10bの外形形状にほぼ一致している。
従って、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを取付面4a上に積層するとき、第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aを構成する各嵌合穴を第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させるだけで、第1分割板部材16a、及び第2分割板部材22aの第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの取付面4aに沿った移動が規制され、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを、取付面4a上への規定位置に対して精度よく配置させることができる。つまり、設計通りの寸法に導波路7aを構成することができる。
これにより、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを取付面4aに沿わせて弾性変形させる作業が容易となる。従って、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの湾曲作業を行う作業者が、間違って第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを塑性変形させたりして、導波路7aの内外を連通する隙間を発生させてしまうことが防止できる。
なお、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aに略隙間なく挿通させるために、各位置合わせピン及び各嵌合穴の加工精度を上げる必要があるが、導波溝5aの両側に高周波信号の漏洩を抑制するための溝を精度よく形成するものに比べれば、各位置合わせピン及び各嵌合穴の形成は容易である。
さらに、位置合わせ機構21Aは、取付面4aの湾曲方向の両縁部を含む平面からの距離が最も大きくなる取付面4aの部位(取付面最大突出部)に対応して設けられている。第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを湾曲させる再に、取付面最大突出部に第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを被せるよう弾性変形させることで、第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aと第1位置合わせピン10aとの間のクリアランス、及び第2嵌合穴19a及び第4嵌合穴24aと第2位置合わせピン10bとの間のクリアランスに起因して発生する第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aのガタつきを抑制しつつ第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを湾曲させることができる。これにより、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの湾曲作業が一層容易となり、導波路構造体1Aの組み立てに要する時間が短縮されるので、組み立ての面からも導波路構造体1Aのコストを削減できる。
また、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bは円柱状であるものとして説明した。しかし、位置合わせピンの外形形状は円に限定されず、三角柱、四角柱、及び半円形状など円以外の外形形状の柱状体であってもよい。この場合、第1嵌合穴及び第2嵌合穴と第3嵌合穴及び第4嵌合穴を位置合わせピンの外形形状に合致するないけい形状に構成すればよい。
また、位置合わせピン10a,10bは、取付面4aに一対に設けるものとして説明したが、位置合わせピンは、一対に設けるものに限定されず、一つでもよい。この場合、円以外の外形形状の位置合わせピンを用いる場合には、取付面4a上に突設した一つの位置合わせピンと、当該位置合わせピンの外形形状に一致する内形形状で第1分割板部材16a、及び第2分割板部材22aに形成した嵌合穴とで位置合わせ機構を構成してもよい。
また、板部材15Aは、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aからなる2層の分割板部材により構成されるものとして説明した。しかし、第1分割板部材16aと同様の分割板部材を第2分割板部材22aと取付面4aとの間にさらに積層させて3層以上の分割板部材で板部材15Aを構成したり、第2分割板部材22aのみで板部材15Aを構成してもよい。
また、上記実施の形態1では、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bは、取付面4aの取付面最大突出部上に、互いに離間させて突設させるものとして説明したが、取付面最大突出部に第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを突設できない場合には、以下の図7に示される第1の実施態様や図8に示される第2の実施態様のように取付面4aに突設させてもよい。
第1の実施態様.
図7はこの発明の第1の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。
図7において、導波路構造体1Bの位置合わせ機構21Bは、位置合わせ機構21Aと同様の構成を有しているが、勾配が最も緩い取付面4aの部位に対応して構成されている。導波路構造体1Bの他の構成は導波路構造体1Aと同様である。
また、導波路構造体1Bの組み立て手順は、導波路構造体1Aの組み立て手順と同様である。
位置合わせ機構21Bは、勾配が最も緩い取付面4aの部位に対応して構成されているので、導波路構造体1Bの組み立て時、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aが平坦にある状態から湾曲させたときの第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aと第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aの開口形状の歪みも小さくなる。つまり、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの直径に対する第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23a及び第2嵌合穴19aと第4嵌合穴24aの直径のクリアランスを小さくできるので、一層、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの取付面4a上の位置合わせ精度を向上できる。
第2の実施態様.
図8はこの発明の第2の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。
図8おいて、導波路構造体1Cの位置合わせ機構21Cは、位置合わせ機構21Aと同様の構成を有しているが、取付面4aの湾曲方向の一方の縁部側の部位に構成されている。導波路構造体1Cの他の構成は導波路構造体1Aと同様である。
導波路構造体1Cによれば、その組み立て時、まず第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの長手方向の一端側をホルダ11Aで支持することで第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの取付面4aに沿った移動を確実に規制できる。従って、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを湾曲させるときに、第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aと第1位置合わせピン10aとの間のクリアランス、及び第2嵌合穴19a及び第4嵌合穴24aと第2位置合わせピン10bとの間のクリアランスに起因して発生する第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aのガタつきによる部材間の位置ずれを気にすることなく、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを弾性変形させことができる。これによっても、組み立ての面から導波路構造体1Cのコストを削減できる。
また、導波路構造体1A〜1Cは、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bがベース2Aの取付面4aに突設され、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに嵌合する第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aが、板部材15Aに形成されるものとして説明した。しかし、以下の図9及び図10を用いて説明する第3に実施態様のように、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを第2分割板部材22aに突設させ、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが嵌合する第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bをベース2Aおよび第1分割板部材16aに形成して導波路構造体1Dを構成してもよい。
第3の実施態様.
図9はこの発明の第3の実施態様に係る導波路構造体の斜視図、図10はこの発明の第3の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。
図9及び図10において導波路構造体1Dは、第2分割板部材22aの第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aに代えて第5嵌合穴28a及び第6嵌合穴29aが本体部3Aに所定の深さに形成され、第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10bが取付面4aの代わりに第2分割板部材の一面に突設されている他は導波路構造体1Aと同様である。
そして、第1位置合わせピン10aが、第1嵌合穴18aと第5嵌合穴28aで構成される第1嵌合部25Bに挿通され、第2位置合わせピン10bが、第2嵌合穴19aと第6嵌合穴29aで構成される第2嵌合部26Bに挿通されている。
そして、位置合わせ機構21Dが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1嵌合部25B、及び第2嵌合部26Bにより構成されている。このとき、第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bの内形形状は、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの外形形状にほぼ一致している。従って、位置合わせ機構21Dが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Bとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Bとの嵌合により、板部材15Aを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Aの移動を規制する。
導波路構造体1Dの組み立て手順は、第5嵌合穴28a及び第6嵌合穴29aに第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aを対応させて取付面4a上に第1分割板部材16aを重ね、第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10bに第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bを挿通させた後、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを取付面4aに沿って湾曲させ、ホルダ11Aで第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを保持することで完了する。
第3の実施態様の導波路構造体1Dによれば、板部材15Aを取付面4aに押圧する構造は導波路構造体1Aと同様であり、第1分割板部材16aの一面が取付面4aに、第2分割板部材22aの一面が第1分割板部材16aの他面に、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの反力により、等分布荷重で押し付けられる。
従って、導波路構造体1Dは、導波路7aの内外を連通する隙間を生じさせることなく金属により構成できる。
また、導波路構造体1Dは、第2分割板部材22aの裏面の湾曲方向の中心に、掃引方向に離間して突設された第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの外形形状に略一致する内形形状にベース2A及び板部材15Aの第1分割板部材16aに形成され、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが嵌合する第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bと、を有する位置合わせ機構21Dを備えている。
これにより、取付面4a上に第1分割板部材16aを重ね、第2分割板部材22aの第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bに挿通させるだけで、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを、取付面4a上への規定の取り付け位置に対して精度よく配置できる。また、第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bに第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが挿通された状態では、第1分割板部材16a、及び第2分割板部材22aの第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの軸方向以外への移動は規制されるので、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを取付面4aに沿わせて弾性変形させる作業が容易となる。
従って、導波路構造体1Dによれば、導波路構造体1Aと同様の効果が得られる。
なお、この第3の実施態様では、第1嵌合部25B及び第2嵌合部26Bは、各嵌合穴18a,19a、23a,24a,28a、29aで構成するものとして説明したが、第1嵌合部及び第2嵌合部は、各嵌合穴18a,19a、23a,24a,28a,29aに代え、嵌合対象の上記位置合わせピン10a,10bの外形形状に適合する内形形状で、第1分割板部材16a及びベース2Aに形成した切り欠きにより構成してもよい。
また、導波路構造体1Dの板部材15Aは、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aからなる2層の分割板部材により構成されるものとして説明した。しかし、第1分割板部材16aと同様の分割板部材を第2分割板部材22aと取付面4aとの間にさらに積層させて3層以上の分割板部材で板部材を構成したり、第2分割板部材22aのみで板部材15Aを構成したりしてもよい。
ここで、導波路構造体1Dの板部材15Aが第1分割板部材16aのみで構成されている場合は、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに嵌合する分割板部材はなく、板部材15Aに突設された第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが、本体部3Aに形成された第5嵌合穴28a及び第6嵌合穴29aに直接嵌合する。
実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2に係る導波路構造体の斜視図、図12はこの発明の実施の形態2に係る導波路構造体の分解斜視図、図13はこの発明の実施の形態2に係る導波路構造体の他の実施態様の要部正面図であり、第1板部材及び第2板部材の切り欠き形状の異なる実施態様を(a)及び(b)に示している。
なお、図11及び図12において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図11及び図12において、導波路構造体1Eは、板部材15Bが板部材15Aに代えて用いられる他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
板部材15Bは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16b、及び第1分割板部材16bに重ねられた第2分割板部材22bを備えている。第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bは、弾性を有する金属で構成されている。
第1分割板部材16bは、第1分割板部材16aと同サイズで概略同形状に構成されている。そして、第1分割板部材16bの短手方向に延在する第1切り欠き31aおよび第2切り欠き32aが、第1分割板部材16bにその両長辺の長手方向の中間部で開口するように、所定の深さで所定の幅に形成されている。
また、第2分割板部材22bは、第2分割板部材22aと同サイズで概略同形状に構成されている。そして、第2分割板部材22bの短手方向に延在する第3切り欠き33aおよび第4切り欠き34aが、第2分割板部材22bにその両長辺の長手方向の中間部で開口するように、所定の深さで所定の幅に形成されている。
なお、第1切り欠き31a〜第4切り欠き34aの幅は第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの直径より僅かに大径である。即ち、第1切り欠き31a〜第4切り欠き34aの幅は第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの湾曲方向の長さに対応して形成されている。
そして、第1分割板部材16bは、その一面を取付面4aに向け、第1切り欠き31a及び第2切り欠き32aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で取付面4aに重ねられている。
さらに、第2分割板部材22bは、その一面を第1分割板部材16bの他面に向け、第3切り欠き33a及び第4切り欠き34aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で第1分割板部材16bに重ねられている。
このとき、第1切り欠き31a〜第4切り欠き34aの内径形状は、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの外形形状に適合している。即ち、第1切り欠き31a及び第3切り欠き33aの深さ、及び第2切り欠き32a及び第4切り欠き34aの深さは、第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10bが、略隙間なく第1切り欠き31a〜第4切り欠き34aの底部側と相対するように設定されている。
そして、位置合わせ機構21Eが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1切り欠き31aと第3切り欠き33aからなる第1嵌合部25C、及び第2切り欠き32aと第4切り欠き34aからなる第2嵌合部26Cにより構成されている。
このとき、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの直径が、各切り欠き31a〜34aの幅に略等しい。従って、位置合わせ機構21Eが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Cとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Cとの嵌合により、板部材15Bを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Bの移動を規制している。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Bが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
なお、板部材15Bが取付面4aに密接するとは、第1分割板部材16bと取付面4aの間だけでなく、第1分割板部材16bと第2分割板部材22bとの間も密接されていることをさす。
導波路構造体1Eの組み立て手順は、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを第1切り欠き31aと第3切り欠き33a及び第2切り欠き32aと第4切り欠き34aに対応させて、第1分割板部材16bと第2分割板部材22bを取付面4a上に順に積み重ねる他は上記実施の形態1と同様である。
上記のように構成された導波路構造体1Eにおいても、板部材15Bを取付面4aに押圧する構造は導波路構造体1Aと同様であり、第1分割板部材16bの一面が取付面4aに、第2分割板部材22bの一面が第1分割板部材16bの他面に、第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bの反力により、等分布荷重で押し付けられる。
従って、導波路構造体1Eは、導波路7aの内外を連通する隙間を生じさせることなく金属により構成できる。
また、第1分割板部材16b、及び第2分割板部材22bを取付面4aに積層するとき、第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10bに第1切り欠き31aと第2切り欠き32a、及び第3切り欠き33aと第4切り欠き34aを挿通させるだけで、第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bは、取付面4a上への所定の取り付け位置に対して精度よく配置される。また、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの軸方向を除いた第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bの移動は規制される。
従って、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、上記第1切り欠き31a〜第4切り欠き34aの幅は第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bの湾曲方向の長さより僅かに大径であるものとして説明したが、第2切り欠き32a及び第4切り欠き34aの開口側は、図13の(a)、及び図13の(b)に示されるように、開口側に向かって漸次幅広となるようにテーパ状に形成したり、開口側角部をR形状に加工したりして、開口側角部を面取りしてもよい。また、図示しないが、第1切り欠き31a及び第3切り欠き33aの開口側を同様に面取りしてもよい。
このような構成とすることにより、導波路構造体1Eの組み立て作業を行うときに、第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bを所定の場所から移動させるとき、第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bの各切り欠き31a〜34aを、第1位置合わせピン10aや第2位置合わせピン10bなどの部材にひっかけることを防止できる。つまり、大きな応力が第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bにかかり、第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bが塑性変形してしまうことを防止できる。
これにより、塑性変形されたままの第1分割板部材16b及び第2分割板部材22bが取付面4a上に積層されることにより、導波路7aの内外に隙間が生じることが抑制されるので、導波路構造体1Eを用いた高周波信号の伝搬に対する信頼性がさらに向上する。
実施の形態3.
図14はこの発明の実施の形態3に係る導波路構造体の斜視図、図15はこの発明の実施の形態3に係る導波路構造体の分解斜視図、図16はこの発明の実施の形態3に係る導波路構造体の他の実施態様の斜視図、図17はこの発明の実施の形態3に係る導波路構造体の他の実施態様の分解斜視図である。
なお、図14〜図17において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図14及び図15において、導波路構造体1Fは、位置合わせ部材としての第2位置合わせピン10cが、第2位置合わせピン10bに代えて用いられ、板部材15Cが板部材15Aに代えて用いられる他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
第1位置合わせピン10aは、上述したように取付面4aの掃引方向の両縁部の一方から第1距離Aだけ離れた取付面最大突出部の部位に突設されている。また、第2位置合わせピン10cは、取付面4aの掃引方向の両縁部の他方から第2距離Bだけ離れた取付面最大突出部の部位に突設されている。つまり、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cは、掃引方向の中心を挟んで、かつ掃引方向の中心に対して非対称に配置されている。
板部材15Cは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16c、及び第1分割板部材16cに重ねられた第2分割板部材22cを備えている。
第1分割板部材16cは、第2嵌合穴19aに代え、第2嵌合穴19bが形成されている他は、第1分割板部材16aと同様に構成されている。なお、第2嵌合穴19bは、第1分割板部材16cの長手中心、かつ、他方の長辺から第2距離Bだけ離れた第1分割板部材16cの部位に形成されている。
第2分割板部材22cは、第4嵌合穴24aに代え、第4嵌合穴24bが形成されている他は、第2分割板部材22aと同様に構成されている。なお、第4嵌合穴24bは、第2分割板部材22cの長手中心、かつ、他方の長辺から第2距離Bだけ離れた第2分割板部材22cの部位に形成されている。
そして、第1分割板部材16cは、その一面を取付面4aに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19bが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cに挿通された状態で取付面4aに重ねられている。
さらに、第2分割板部材22cは、その一面を第1分割板部材16cに向け、第3嵌合穴23a及び第3嵌合穴23aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cに挿通された状態で取付面4aに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Fが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10c、第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23aからなる第1嵌合部25D、及び第2嵌合穴19bと第4嵌合穴24bらなる第2嵌合部26Dにより構成されている。このとき、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cの直径が、各嵌合穴の直径に略等しくなっている。従って、位置合わせ機構21Fが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Dとの嵌合、及び第2位置合わせピン10cと第2嵌合部26Dとの嵌合により、板部材15Cを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Cの移動を規制する。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Cが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
導波路構造体1Fの組み立て手順は、第1位置合わせピン10aに第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aを対応させ、第2位置合わせピン10cに第2嵌合穴19b及び第4嵌合穴24bを対応させて、第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cを取付面4aに重ねる他は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態3によれば、実施の形態1と同様、第1分割板部材16c、及び第2分割板部材22cを取付面4a上に積層するとき、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴19b、及び第3嵌合穴23aと第4嵌合穴24bに第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10cを挿通させるだけで、第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cを、取付面4a上への規定位置に対して精度よく配置することができる。
しかも、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cは、掃引方向の中心を挟んで、かつ掃引方向の中心に対して非対称に配置されている。
これにより、第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cの一方の長辺及び他方の長辺が、取付面4aの一方及び他方の長辺に対して正規とは反対の位置関係にあるときは、第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23a、及び第2嵌合穴19bと第4嵌合穴24bを第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10cに挿通させることができない。
つまり、第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cが、取付面4aに対して正規の位置に向けられている場合にのみ第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cを取付面4a上に配置でき、作業者が第1分割板部材16c及び第2分割板部材22cを誤った向きでベース2Aに取り付けてしまうことが防止できる。
なお、この実施の形態3の導波路構造体1Fでは、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10cが挿通された第1嵌合部25D及び第2嵌合部26Dは、穴形状を円とする嵌合穴であるものとして説明した。しかし、第1嵌合部及び第2嵌合部の形状はこのものに限定されず、図16及び図17に示されるように、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19bに代え、第1切り欠き31a及び第2切り欠き32bを第1分割板部材16cに形成し、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24bに代え、第3切り欠き33a及び第4切り欠き34bを第2分割板部材22cに形成して導波路構造体1Gを構成してもよい。この場合、第1切り欠き31a及び第3切り欠き33aの深さを第1距離Aと第1位置合わせピン10aの半径を考慮して設定し、第2切り欠き32b及び第4切り欠き34bの深さを第2距離Bと第2位置合わせピン10cの半径を考慮して設定すればよい。このように構成された導波路構造体1Gによっても導波路構造体1Fと同様の効果が得られる。
実施の形態4.
図18はこの発明の実施の形態4に係る導波路構造体の斜視図、図19はこの発明の実施の形態4に係る導波路構造体の分解斜視図である。
なお、図18及び図19において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図18及び図19において、導波路構造体1Hは、第2位置合わせピン10dが第2位置合わせピン10bに代えて取付面4aに突設され、板部材15Dが板部材15Aに代えて用いられている他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
そして、第2位置合わせピン10dは、外形が円で、第2位置合わせピン10bより小径のものが用いられ、第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10dの径が異なっている。
板部材15Dは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16d及び第1分割板部材16dに重ねられた第2分割板部材22dを備えている。
第1分割板部材16dは、第2位置合わせピン10dの外形形状に略一致する内形形状の第2嵌合穴19cが第2嵌合穴19aに代えて形成されている他は、導波路構造体1Aの第1分割板部材16aと同様に構成されている。
また、第2分割板部材22dは、第2位置合わせピン10dの外形形状に略一致する内形形状の第4嵌合穴24cが、第4嵌合穴24aに代えて形成されている他は、導波路構造体1Aの第2分割板部材22aと同様に構成されている。
そして、第1分割板部材16dは、その一面を取付面4aに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19cが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10dに挿通された状態で取付面4aに重ねられている。さらに、第2分割板部材22dは、その一面を第1分割板部材16dに向け、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24cが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10dに挿通された状態で第1分割板部材16dに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Gが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10d、第1嵌合部25A、及び第2嵌合穴19c及び第4嵌合穴24cからなる第2嵌合部26Eにより構成される。このとき、第1位置合わせピン10aの直径が第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aに略一致し、第2位置合わせピン10dの直径が、第2嵌合穴19c及び第4嵌合穴24cの直径に略一致している。従って、位置合わせ機構21Gが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25A、及び第2位置合わせピン10dと第2嵌合部26Eとの嵌合により板部材15Dを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った移動を規制する。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Dが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
導波路構造体1Hの組み立て手順は、第2位置合わせピン10dに第2嵌合穴19c及び第4嵌合穴24cを対応させる他は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態4によれば、実施の形態1同様、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dを取付面4a上に積層するとき、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴19c、及び第3嵌合穴23aと第4嵌合穴24cに第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10dを挿通させるだけで、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dを取付面4a上の規定位置に対して精度よく配置させることができる。
しかも、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10dが異なる直径(形状)に構成されている。さらに、第1嵌合部25Aの内形形状が、第1位置合わせピン10aの外形形状に対応し、第2嵌合部26Eの内形形状が、第2位置合わせピン10dの外形形状に対応している。
これにより、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dの長辺の一方及び他方のが、取付面4aの掃引方向の両縁部の一方及び他方に対して正規とは反対の位置関係にあるときは、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dに第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10dを挿通させることができない。つまり、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dが、取付面4aに対して正しく向けられている場合のみに第1位置合わせピン10aを第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23aに挿通させ、第2位置合わせピン10dを第2嵌合穴19cと第4嵌合穴24cに挿通させて、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dを取付面4a上に配置できる。従って、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dが誤った向きでベース2Aに取り付けられることが未然に防止できる。
ここで、取付面4aの湾曲方向に位置をずらして取付面4aに突設させた同じ直径の位置合わせピンと、各位置合わせピンに対応する第1分割板部材及び第2分割板部材の部位に形成された嵌合穴と、で構成される位置合わせ機構であっても、第1分割板部材及び第2分割板部材の向きを間違えることなく第1分割板部材及び第2分割板部材を取付面4a上に積み重ねることができる。一対の位置合わせピンの湾曲方向の位置をずらした場合、第1分割板部材及び第2分割板部材の嵌合穴の直径は、嵌合対象の位置合わせピンの直径に対してクリアランスを大きくとる必要がある。
この実施の形態4の導波路構造体1Hでは、取付面4aの湾曲方向の所定位置に第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10dを突設させており、湾曲方向に位置をずらして各位置合わせピンを突設できない場合に有効となる。また、第1嵌合部25Aと第1位置合わせピン10aのクリアランス、第2嵌合部26Eと第2位置合わせピン10dとのクリアランスを必要最小限とすることができる。つまり、導波路構造体1Hでは、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dの取付面4a上の規定位置への位置合わせ精度を確保しつつ、第1分割板部材16d及び第2分割板部材22dの向きが間違った向きで取付面4a上に積層されることを防止できる。
実施の形態5.
図20はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体の斜視図、図21はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体の分解斜視図である。図22はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体の他の実施態様の斜視図、図23はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体の他の実施態様の分解斜視図である。図24はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体のさらなる他の実施態様の斜視図、図25はこの発明の実施の形態5に係る導波路構造体のさらなる他の実施態様の分解斜視図である。
なお、図20〜図25において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図20及び図21において、導波路構造体1Iは、板部材15Eが板部材15Aに代えて用いられている他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
そして、板部材15Eは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16e及び第1分割板部材16eに重ねられた第2分割板部材22eを備えている。
第1分割板部材16eは、長穴形状の第2嵌合穴36aが、第2嵌合穴19aに代えて形成されている他は、導波路構造体1Aの第1分割板部材16aの構成と同様である。
また、第2分割板部材22eは、長穴形状の第4嵌合穴37aが、第4嵌合穴24aに代えて形成されている他は、導波路構造体1Aの第2分割板部材22aの構成と同様である。
第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aは、長軸方向を第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの短手方向に一致させて形成されている。
そして、湾曲した第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eをそれぞれの主面と相対する方向から見た場合に、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aの短軸方向の長さは、第2位置合わせピン10bの直径より僅かに長くなっている。言い換えれば、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aの短軸方向の長さは、第2位置合わせピン10bの湾曲方向の長さに対応して設定されている。
また、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aの長軸方向の長さは、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴36aの間の距離の設計上の許容ずれ量、第3嵌合穴23aと第4嵌合穴37aの間の距離の設計上の許容ずれ量、経年変化により見込まれる第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの各位置合わせピン10a,10bに対する相対的なずれ量、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eが異なる金属で構成されていた場合の線膨張係数の相違から見込まれる第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの各位置合わせピン10a,10bに対する相対的なずれ量を考慮して決定される。
そして、第1分割板部材16eは、その一面を取付面4aに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴36aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で取付面4aに重ねられている。
さらに、第2分割板部材22eは、その一面を第1分割板部材16eに向け、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴37aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で第1分割板部材16eに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Hが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1嵌合部25A、及び第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aからなる第2嵌合部26Fにより構成されている。
このとき、第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aの直径は第1位置合わせピン10aの直径と略同じであるので、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの第1位置合わせピン10aの周方向及び軸方向以外の移動が規制される。さらに、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aの短軸方向の長さが、第2位置合わせピン10bの直径と略同じである。これにより、位置合わせ機構21Hは、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Aとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Fとの嵌合により、板部材15Eを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Eの移動を規制する。
なお、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aは、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの第1位置合わせピン10aの軸まわりの回転を規制するためのものであり、短軸方向の長さ精度の管理を行えばよく、長軸方向の長さ精度は特に必要としない。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Eが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
また、導波路構造体1Iの初期状態において、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aの長軸方向に、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aと第2位置合わせピン10bとの間に所定以上の隙間が形成されるようになっている。これにより、部材間の線膨張係数の相違、及び経年変化に起因して第2位置合わせピン10bと第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eとの間に相対的なずれが発生した場合でも第2位置合わせピン10bが第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eと衝突することが回避される。
導波路構造体1Iの組み立て手順は、第2位置合わせピン10bに第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aを対応させて、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eを取付面4a上に順に積み重ねる他は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態5によれば、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eを取付面4a上に積層するとき、第1位置合わせピン10aに第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aを挿通させ、第2位置合わせピンに第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aを挿通させるように第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eを配置することで、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eは、取付面4a上への規定の取り付け位置に対して精度よく配置することができる。
しかも、第2位置合わせピン10bを第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aに挿通させる構成としたことにより、例えば、第2嵌合穴36aの長軸方向に関し、第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10bとの間、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴36aとの間、及び第3嵌合穴23aと第4嵌合穴37aとの間の距離に加工ばらつきが生じていたとしても問題なく第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23a及び第2嵌合穴36aと第4嵌合穴37aに挿通させることが可能である。つまり、第1位置合わせピン10aと第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aとの間、または第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aとの間が互いに押圧することがないように、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eをベース2Aに対して支持させることが可能になる。
また、ベース2A、第1分割板部材16e、及び第2分割板部材22eの線膨張係数の相違や、経年変化により、各部材が伸縮した場合、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eは、第1位置合わせピン10aの嵌合部位を基点として伸縮する。このとき、例えば、第1位置合わせピン10aと第1嵌合穴18aの間が、第2嵌合穴36aの短軸方向に距離Dだけずれた場合、第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36aの間の短軸方向のずれも距離Dである。しかし、第1位置合わせピン10aと第1嵌合穴18aの間が、第2嵌合穴36aの長軸方向に距離Dだけずれると、第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36aの間の長軸方向の相対的なずれ量は、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴36aの間の距離に比例して距離Dより大きくなる。なお、第2位置合わせピン10bと第4嵌合穴37aの間の長軸方向の相対的なずれについても同様である。
導波路構造体1Iでは、第2位置合わせピン10bの長軸方向両側に予め大きな隙間を形成している。従って、ベース2A、第1分割板部材16e、及び第2分割板部材22eの線膨張係数の相違や経年変化に起因して、第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36aまたは第4嵌合穴37aの間の長軸方向の相対的な位置関係が大きくずれとしても、ずれに伴なって、第2位置合わせピン10bが第2嵌合穴36aまたは第4嵌合穴37aの長軸方向両側の壁に衝突することがない。これにより、第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aとの間に大きな押圧力が発生することが回避され、第1分割板部材16eや第2分割板部材22eが塑性変形して反ったりすることが防止できる。
また、第1位置合わせピン10aと第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aとの間のクリアランス、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aとの間の第2位置合わせピン10bの幅方向のクリアランスを、コスト的に許される範囲でバラツキなく極限まで小さくすることで、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの取付面4a上の位置合わせ精度をさらに向上させることができる。
なお、この実施の形態5では、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの第1位置合わせピン10aの周方向の回転の規制を、第2嵌合穴36aと第4嵌合穴37a、及び第2嵌合穴36aと第4嵌合穴37aに挿入された第2位置合わせピン10bにより行うものとして説明した。
しかし、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの第1位置合わせピン10aの周方向の回転の規制は、これによるものに限定されない。図22及び図23に示されるように、導波路構造体1Iの第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aに代え、第2切り欠き32c及び第4切り欠き34cを第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eに形成し、第2位置合わせピン10bを第2切り欠き32c及び第4切り欠き34cに挿通して導波路構造体1Jを構成してもよい。この場合、第2切り欠き32c及び第4切り欠き34cは、例えば、底部を半円状に構成し、第1位置合わせピン10a,10bの直径よりわずかに大きな幅で掃引方向に延在するように構成すればよい。また、図24及び図25に示されるように、導波路構造体1Iの第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37aに代え、矩形形状の第2切り欠き32d及び第4切り欠き34dを形成し、第2位置合わせピン10bを第2切り欠き32d及び第4切り欠き34dに挿通して導波路構造体1Jを構成してもよい。
このように構成された導波路構造体1Jによっても、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eの第1位置合わせピン10aの周方向の回転を規制して第1分割板部材16e及び第2分割板部材22eを取付面4a上の規定位置に精度よく配置させるとともに、部材間の線膨張係数の相違や経年変化に起因する取付面4a、第1分割板部材16e、及び第2分割板部材22eのずれ等に対応させることができる。従って、導波路構造体1Jによっても導波路構造体1Iと同様の効果が得られる。
実施の形態6.
図26はこの発明の実施の形態6に係る導波路構造体の斜視図、図27はこの発明の実施の形態6に係る導波路構造体の分解斜視図である。
なお、図26及び図27において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図26及び図27において、導波路構造体1Kは、積層順序規定ピンとしての積層数対応嵌合ピン45が、導波溝5aと第1位置合わせピン10aとの間の取付面最大突出部上に、かつ掃引方向の両縁部の一方から第3距離の位置に突設され、板部材15Fが板部材15Aに代えて用いられている他は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
板部材15Fは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16f及び第1分割板部材16fに重ねられた第2分割板部材22aを備えている。
そして、第1分割板部材16fには、穴形状を円とする積層順序規定嵌合部としての順序規定嵌合穴48が、第1分割板部材16fの長手方向の中心、かつ、両長辺のそれぞれから第3距離だけ離れた部位に形成されている。なお、第1分割板部材16fの他の構成は、導波路構造体1Aの第1分割板部材16aと同様である。
そして、積層数対応嵌合ピン45の取付面4aからの突出量は、第1分割板部材16fの厚みより小さくなるように設定している。
なお、積層数対応嵌合ピン45は、取付面4a上の位置、及び直径の許容誤差は、ある程度大きなものに設定されている。また、順序規定嵌合穴48は、積層数対応嵌合ピン45の取付面4a上の位置、及び直径の許容誤差を考慮した上で、積層数対応嵌合ピン45と嵌合可能なように、積層数対応嵌合ピン45の直径より余裕をもって大きな直径で、かつラフな加工精度で形成されている。
そして、第1分割板部材16fは、第1位置合わせピン10aが第1嵌合穴18aに挿通され、積層数対応嵌合ピン45が順序規定嵌合穴48に挿入され、第2位置合わせピン10bが第2嵌合穴19aに挿通された状態で取付面4a上に積み重ねられている。また、第2分割板部材22aは、第1位置合わせピン10aが第2嵌合穴23aに挿入され、第1位置合わせピン10bが第4嵌合穴24aに挿通された状態で第1分割板部材16fに積み重ねられている。
このとき、位置合わせ機構21Iが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1嵌合部25A、及び第2嵌合部26Aにより構成されている。そして、位置合わせ機構21Iが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Aとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Aとの嵌合により、板部材15Fを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った移動を規制する。
第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10b、及び積層数対応嵌合ピン45のそれぞれは、第1分割板部材16fと第2分割板部材22aで構成される2枚の分割板部材のうち、2枚と1枚の各積層枚数に対応する高さをそれぞれ有し、取付面4aに掃引方向に並んで突設されている。そして、取付面4a上の1層目に位置する第1分割板部材16fには、積層数対応嵌合ピン45、第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10bに嵌合する順序規定嵌合穴48、第1嵌合穴18a、及び第2嵌合穴19aが形成されている。また、取付面4a上の2層目に位置する第2分割板部材22aには、第1位置合わせピン10a、及び第2位置合わせピン10bに嵌合する第1嵌合穴18a、及び第2嵌合穴19aが形成されている。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Fが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
導波路構造体1Kの組み立て手順は、第1分割板部材16fを取付面4aに積み重ねるときに、第1位置合わせピン10aに第1嵌合穴18aを対応させ、第2位置合わせピン10bに第2嵌合穴19aを対応させるとともに、積層数対応嵌合ピン45に順序規定嵌合穴48を対応させて第1分割板部材16fを取付面4aに重ねる他は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態6の導波路構造体1Kによれば、板部材15Fがベース2Aの取付面4a上に積層され2枚の分割板部材16f,22aにより構成されている。また、積層数対応嵌合ピン45、及び第1位置合わせピン10a(第2位置合わせピン10b)が、掃引方向に並んで取付面4aに突設されている。さらに、積層数対応嵌合ピン45及び第1位置合わせピン10aのそれぞれは、第1分割板部材16f及び第2分割板部材22aで構成される2枚の分割板部材のうち、1枚と2枚の各積層枚数に対応する高さのそれぞれを有している。
また、2枚の分割板部材16f,22aのうち、1枚目及び2枚目の分割板部材16f,22aの各積層枚数に対応する高さを有する積層数対応嵌合ピン45及び位置合わせピン10aに嵌合する順序規定嵌合穴48及び第1嵌合穴18aが、分割板部材16f,22aの部位に形成されている。
これにより、第1分割板部材16f及び第2分割板部材22aの取付面4aへの積層順序を間違えて積層させようとしても、第2分割板部材22aには積層数対応嵌合ピン45に対応する嵌合穴が形成されていないので、第2分割板部材22aを取付面4a上に直接配置することができない。
つまり、第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10bが、最上層(ここでは第2層)の第2分割板部材22aに嵌合する唯一の積層順序規定ピンとして機能し、第1嵌合部25Aと第2嵌合部26Aが、最上層の第2分割板部材22aに唯一嵌合する第1位置合わせピン10aと第2位置合わせピン10bに対応する積層順序規定嵌合部を兼用している。
従って、導波路構造体1Kによれば、実施の形態1の効果に加えて、第1分割板部材16f及び第2分割板部材22aの積層順序が誤った状態で取付面4a上に積層されることを防止できるという効果が得られる。
また、積層数対応嵌合ピン45と順序規定嵌合穴48との間の位置合わせ精度は、第1位置合わせピン10aと、第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23aとの間の位置決め精度や第2位置合わせピン10bと第2嵌合穴19a及び4嵌合穴24aとの間の位置合わせ精度に比べてラフなものでよい。従って、導波路構造体1Kは、加工コストを抑えつつ第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの積層順序の間違いを防止する機能を備えることが可能となる。
なお、この実施の形態6では、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが、分割板部材16f,22aの2枚の積層枚数分に対応する高さを有する積層数対応嵌合ピン45を兼用するものとして説明したが、分割板部材16f,22aの2枚の積層枚数に対応する高さを有する積層順序規定ピンを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと別個に設けてもよい。
但し、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが、分割板部材16f,22aの2枚の積層枚数分に対応する高さを有する積層数対応嵌合ピンを兼用することで、導波路構造体1Kのコストの削減、及び導波路構造体1Kのさらなる小型を部材点数の削減の観点から実現できる。
また、板部材15Fは、第1分割板部材16f及び第2分割板部材22aからなる2枚により構成されるものとして説明したが、板部材は、2枚の分割板部材により構成されるものに限定されず、n枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材により構成されていてもよい。この場合、それぞれ分割板部材の1枚からn枚までの各積層枚数に対応する高さを有するn本の順序積層規定ピンとしての積層数対応嵌合ピン45を、ベース2Aの取付面4aに第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと掃引方向に一列に突設させればよい。このとき、位置合わせピン10a,10bが、分割板部材のn枚の積層枚数に対応する高さを有する積層順序規定ピンとしての積層数対応嵌合ピンを兼ねてもよい。そして、n枚の分割板部材の1枚からm枚(但し、mは1以上、n以下の整数)までの各積枚数に対応する高さを有する積層数対応嵌合ピン45に嵌合する積層順序規定嵌合部としての嵌合穴のそれぞれを、取付面4a上のm層目までに積層される分割板部材に形成すればよい。
実施の形態7.
図28はこの発明の実施の形態7に係る導波路構造体の斜視図、図29はこの発明の実施の形態7に係る導波路構造体の分解斜視図である。
なお、図28及び図29において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図28及び図29において、導波路構造体1Lは、位置合わせ部材及び積層順序規定部材としての多段凸部40が取付面4a上に突設され、板部材15Gが板部材15Aに代えて用いられ、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが省略されている他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
多段凸部40は、掃引方向の両縁部の一方の側で、取付面4aの取付面最大突出部に突設されている。このとき、多段凸部40の突設方向に垂直な断面の外形は四角形となっている。また、多段凸部40は、掃引方向の一方から他方に向かう所定の位置で取付面4aからの高さが低くなるステップ状に形成されている。このとき、取付面4aに平行な一段目の面を第1段差面とし、取付面4aに平行な二段目目の面を第2段差面とする。
そして、多段凸部40の取付面4aからの突出方向に関し、取付面4aから第1段差面までを構成する多段凸部40の部位を第1段部40aとし、第1段差面から第2段差面までを構成する多段凸部40の部位を第2段部40bとする。
なお、第1段部40a及び第2段部40bの厚み方向を多段凸部40の突設方向とする。また、多段凸部40の湾曲方向の長さは掃引方向の位置によらず一定である。
また、板部材15Gは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16g、及び第1分割板部材16gに重ねられた第2分割板部材22fにより構成されている。
そして、第1分割板部材16gは、第1切り欠き31bが、第1嵌合穴18aに代えて形成され、第2嵌合穴19aの形成は省略されている他は、導波路構造体1Aの第1分割板部材16aと同様に構成されている。
このとき、第1切り欠き31bの形状は、多段凸部40の突出方向からみた第1段部40aの外形形状に対応している。
また、第2分割板部材22fは、第3切り欠き33bが、第3嵌合穴23aに代えて形成され、第4嵌合穴24aの形成が省略されている他は、導波路構造体1Aの第2分割板部材22aと同様に構成されている。このとき、第3切り欠き33bの形状は、多段凸部40の取付面4aからの突出方向からみた第2段部40bの外形形状に対応している。
そして、第1分割板部材16gは、多段凸部40の第1段部40aが第1切り欠き31bにほぼ隙間なく嵌合した状態で取付面4aに重ねられている。このとき、第1分割板部材16gの厚さは、第1段部40aの厚さに一致している。さらに、第2分割板部材22fは、多段凸部40の第2段部40bが第3切り欠き33bにほぼ隙間なく嵌合した状態で第1分割板部材16gに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Jが、多段凸部40、及び第1切り欠き31bと第3切り欠き33bからなる第1嵌合部25Eにより構成されている。第1切り欠き31b及び第3切り欠き33bが多段凸部40の外形形状に合致する内形形状を有しているので、位置合わせ機構21Jが、多段凸部40と第1嵌合部25Eとの嵌合により、板部材15Gを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Gの多段凸部40まわりの回転移動を規制する。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Gが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
導波路構造体1Lの組み立て手順は、第1段部40aに第1切り欠き31bを嵌合させるように第1分割板部材16gを取付面4a上に配置し、第2段部40bに第3切り欠き33bを嵌合させるように第2分割板部材22fを第1分割板部材16g上に配置させる他は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態7では、多段凸部40が、取付面4aからの突出方向の所定の高さ位置で、ステップ状に掃引方向の幅が狭くなるように形成された第1段部40a及び第2段部40bにより構成されている。そして、第1分割板部材16gには、多段凸部40の取付面4aからの突出方向からみた第1段部40aの外形形状に対応する第1切り欠き31bが形成され、第2分割板部材22fには、多段凸部40の取付面4aからの突出方向からみた第2段部40bの外形形状に対応する第3切り欠き33bが形成されている。
これにより、第1分割板部材16g及び第2分割板部材22fの取付面4aへの積層順序を間違えて積層させようとしても、第2分割板部材22fの第3切り欠き33bの面積は、多段凸部40の取付面4aからの突出方向からみた第1段部40aの面積より小さいので、第2分割板部材22fを第1段部40aに嵌合させることができない。
つまり、多段凸部40が、導波路構造体1Aにおける第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを兼用し、第1分割板部材16g及び第2分割板部材22fの取付面4aの規定位置への位置合わせの役割、及び積層順序の誤り防止の役割を果たしている 従って、導波路構造体1Lによれば、実施の形態1の効果に加えて、第1分割板部材16g及び第2分割板部材22fの積層順序が誤った状態で取付面4a上に積層されることを防止できるという効果が得られる。
なお、この実施の形態7では、板部材15Gは第1分割板部材16g及び第2分割板部材22fからなる2枚の分割板部材により構成され、多段凸部40は、2段に構成されるものとして説明した。しかし、多段凸部40の段数は、板部材を構成する分割板部材の積層枚数に応じて適宜決定すればよい。
つまり、板部材がベース2Aの取付面4a上に積層されるn枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材で構成されている場合、多段凸部40は、厚み方向に直交する断面の面積が順次小さくなる第1〜第n段部を一体化して構成すればよい。そして、第1段部を取付面4aに向け、厚み方向を突設方向に一致させて、多段凸部を取付面4a上に突設させればよい。このとき、多段凸部の第m段部(但し、mは1以上、n以下の整数)の取付面4aからの高さが、分割板部材の1枚からm枚までの各積層枚数に対応する高さになるように構成する。また、取付面4a上のm層目に積層される分割板部材には、第m段部の厚み方向に直交する断面積の大きさに対応する大きさの積層順序規定嵌合部としての切り欠きや嵌合穴を形成すればよい。これによっても、多段凸部の各段部に嵌合する分割板部材が一義的に決まり、間違った積層順序で複数の分割板部材が積層されることを防止できる。
なお、位置合わせピン10a及び位置合わせピン10bを省略せずに、多段凸部40は、厚み方向に直交する断面の面積が順次小さくなる第1〜第n−1段部を同軸に一体化して構成すればよい。この場合でも、多段凸部40は、第1段部を取付面4aに向け、厚み方向を突設方向に一致させて、取付面4a上に突設させてもよい。また、取付面4a上のm層目(但し、mは1以上n−1以下の整数)に積層される分割板部材には、第m段部の厚み方向に直交する断面積の大きさに対応する大きさの積層順序規定嵌合部としての嵌合穴を形成すればよい。このように構成した場合でも、多段凸部の各段部に嵌合する分割板部材が一義的に決まり、間違った積層順序で複数の分割板部材が積層されることを防止できる。
但し、多段凸部が導波路構造体1Aにおける第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを兼用している場合、板部材15Gの取付面4aの規定位置への位置合わせ、及び積層順序の誤り防止のための部材を別々に構成するものに比べ、導波路構造体の簡素化、小型化でき、これに伴い導波路構造体のコストの削減を実現できる。
実施の形態8.
図30はこの発明の実施の形態8に係る導波路構造体の斜視図、図31はこの発明の実施の形態8に係る導波路構造体の分解斜視図、図32は図30のC部の拡大正面図、図33は図32において第2分割板部材を考慮しない正面図である。
なお、図30〜図33において、上記実施の形態と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図30〜図33において、導波路構造体1Mは、位置合わせ部材及び積層順序規定部材としての第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bが、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに代えて取付面4aに突設され、板部材15Hが、板部材15Aに代えて用いられ、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが省略されている他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
つまり、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bのそれぞれは、湾曲方向に平行な両縁部のそれぞれから第1距離だけ離れた取付面最大突出部に離間して突設されている。
また、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bのそれぞれは、断面円形状の第1段部51と第2段部52を同軸に一体化したもので構成されている。ここで、各段部の厚み方向を軸方向とする。そして、第2段部52の直径は、第1段部51より小径となっている。そして、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bは、第1段部51を取付面4aに向け、かつ、厚み方向を取付面4aからの突出方向に一致させて取付面4aに突設されている。
そして、板部材15Hは、取付面4aに重ねられた第1分割板部材16e及び第1分割板部材16eに重ねられた第2分割板部材22gを備えている。
第1分割板部材16eの第1嵌合穴18aの直径及び第2嵌合穴36aの短軸方向の長さは第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bの第1段部51の直径より僅かに長くなっている。
第2分割板部材22gは、第3嵌合穴23bが第3嵌合穴23aに代えて形成され、長穴形状の第4嵌合穴37bが第4嵌合穴37aに代えて形成されている他は、導波路構造体1Iの第2分割板部材22eの構成と同様である。
なお、第4嵌合穴37bの長軸方向は第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの短手方向に一致している。
また、第3嵌合穴23bの直径は第1多径ピン50aの第2段部52の直径より僅かに大径であり、第4嵌合穴37bの短軸方向の長さは第2多径ピン50bの第2段部52の直径より僅かに長くなっている。
また、第4嵌合穴37bの長軸方向の長さは、導波路構造体1Iの第2嵌合穴36aと同様に、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴36aの間の距離の設計上の許容ずれ量、第3嵌合穴23bと第4嵌合穴37bの間の距離の設計上の許容ずれ量、経年変化により見込まれる第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの各多径ピン50a,50bに対する相対的なずれ量、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gが異なる金属で構成されていた場合の線膨張係数の相違から見込まれる第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの各多径ピン50a,50bに対する相対的なずれ量等を考慮して決定される。
そして、第1分割板部材16eは、その一面を取付面4aに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴36aが第1多径ピン50aの第1段部51及び第2多径ピン50bの第1段部51に挿通された状態で取付面4aに重ねられている。さらに、第2分割板部材22gは、その一面を第1分割板部材16eに向け、第3嵌合穴23b及び第4嵌合穴37bが第1多径ピン50aの第2段部52及び第2多径ピン50bの第2段部52に挿通された状態で第1分割板部材16eに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Kが、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bと、第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23bで構成される第1嵌合部25Fと、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bで構成される第2嵌合部26Gにより構成されている。このとき、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴23bと多径ピン50aとの間の隙間は略0なので、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの第1多径ピン50aの周方向及び軸方向以外の移動が規制される。さらに、第2嵌合穴36aと第4嵌合穴37bの短軸方向両側の壁部と第2多径ピン50bの第1段部51と第2段部52との間の隙間は略0なので、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gは、第1多径ピン50aの周方向の移動も規制される。
つまり、位置合わせ機構21Kは、第1多径ピン50aと第1嵌合部25Fとの嵌合、及び第2多径ピン50bと第2嵌合部との嵌合により、板部材15Hを取付面4a上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4aに沿った板部材15Hの移動を規制している。
そして、ホルダ11Aの押圧力によって板部材15Hが取付面4aに密接するように湾曲した状態で保持されている。
また、導波路構造体1Mの組み立て直後、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bの長軸方向に、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bと第2多径ピン50bとの間に所定以上の隙間が形成されるようになっている。これにより、加工時の許容誤差、部材間の線膨張係数の相違、及び経年変化に起因して第2多径ピン50bと第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gとの間に相対的なずれが発生した場合でも、第2多径ピン50bと第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gとの間に大きな応力が発生することが回避される。
なお、第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bは、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの第1多径ピン50aの軸まわりの回転を規制すればよいので、短軸方向の長さ精度の管理を行えばよく、長軸方向の長さ精度は特に必要としない。
導波路構造体1Mの組み立て手順は、第1多径ピン50aに第1嵌合穴18a及び第3嵌合穴23bを対応させ、第2多径ピン50bに第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bを対応させて第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gを取付面4a上に重ねる他は、上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態8によれば、実施の形態1と同様、取付面4a上に第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gを配置するとき、第1嵌合穴18aと第2嵌合穴36a、及び第3嵌合穴23bと第4嵌合穴37bに第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bを挿通させるだけで、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gを取付面4a上の規定位置に対して精度よく配置させることができる。
また、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bが、取付面4aからの突出方向の第1分割板部材16eの厚さ位置でステップ状に直径が小さくなるように取付面4aに突設されている。さらに、第1分割板部材16eには、第1多径ピン50aの第1段部51の直径に対応する直径の第1嵌合穴18a、及び第2多径ピン50bの第1段部51の直径に対応する短軸方向の長さを有する長穴形状の第2嵌合穴36aが形成されている。また、第2分割板部材22gには、第1多径ピン50aの第2段部52の直径に対応する直径の第3嵌合穴23b、及び第2多径ピンの50bの第2段部52の直径に対応する短軸方向の長さを有する長穴形状の第4嵌合穴37bが形成されている。
これにより、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの取付面4aへの積層順序を間違えて積層させようとしても、第2分割板部材22gの第3嵌合穴23b及び第4嵌合穴37bを第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bに挿通させることができない。従って、導波路構造体1Mによれば、実施の形態1の効果に加えて、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの積層順序が誤った状態で取付面4a上に積層されることを防止できるという効果が得られる。
このように、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bが、導波路構造体1Aにおける第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bを兼用し、第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gからなる板部材15Hの取付面4aの規定位置への位置合わせの役割、及び積層順序の誤り防止の役割を果たしている。つまり、板部材15Hの取付面4aの規定位置への位置合わせ、及び積層順序の誤り防止のための部材を別々に構成するものに比べ、導波路構造体の簡素化、小型化でき、これに伴い導波路構造体のコストの削減を実現できる。
なお、この実施の形態8では、板部材15Hは2枚の第1分割板部材16e及び第2分割板部材22gの2枚により構成され、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bのそれぞれは、第1段部51及び第2段部52の2段に構成されるものとして説明した。しかし、第1多径ピン50a及び第2多径ピン50bの段数は、板部材を構成する分割板部材の積層枚数に応じて適宜決定すればよい。
つまり、板部材がベース2Aの取付面4a上に積層されるn枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材で構成されている場合、多径ピンは、厚み方向(軸方向)に直交する断面の面積(または直径)が順次小さくなる第1〜第n段部を同軸に一体化して構成すればよい。このとき、多径ピンの第m段部(但し、mは1以上、n以下の整数)の取付面4aからの高さが、分割板部材の1枚からm枚までの各積層枚数に対応する高さに構成すればよい。また、取付面4a上のm層目に積層される分割板部材には、第m段部の軸方向に直交する断面積の大きさに対応する大きさの積層順序規定嵌合部としての嵌合穴を形成すればよい。
また、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと別個に多径ピンを配設する場合、多径ピンは、第1〜第n−1段部を同軸に一体化して構成されたものでもよい。
また、第2多径ピン50bに第2嵌合穴36a及び第4嵌合穴37bを挿通するものとして説明したが、第2多径ピン50bに代え、軸方向に亘って同一径の第2位置合わせピン10bを取付面4aに突設させてもよい。この場合、第1分割板部材の第1長穴の短軸方向の長さ、及び第2分割板部材の第2長穴の短軸方向の長さは、第2位置合わせピン10bの直径に対応して形成すればよい。このように構成した導波路構造体によっても上記効果が得られる。
また、第1嵌合穴18a、第3嵌合穴23b、第2嵌合穴36a、及び第4嵌合穴37bのそれぞれに代え、切り欠きを第1板部材及び第2板部材に形成して導波路構造体を構成したものでも上記効果が得られる。
実施の形態9.
図34はこの発明の実施の形態9に係る導波路構造体の斜視図、図35はこの発明の実施の形態9に係る導波路構造体の分解斜視図、図36は図34のXXXVI−XXXVI矢視断面図、図37は図36のXXXVII−XXXVII矢視断面図、図38はこの発明の実施の形態9に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図である。
なお、図35ではホルダの図示を省略している。
また、図34〜図38において、上記実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図34〜37において、導波路構造体1Nは、ベース2Bがベース2Aに代えて用いられ、保持手段としての一対のホルダ11Bが一対のホルダ11Aに代えて用いられている他は上記実施の形態1と同様に構成されている。
ベース2Bは、金属により作製され、湾曲した取付面4bを有する金属製の本体部3Bと、本体部3Bの短手方向の両端から延出するフランジ9Bと、により構成されている。本体部3Bは、取付面4bと相対する側から見て矩形形状であり、以下、取付面4bと相対する側から本体部3Bを見たときの本体部3Bの長手方向を単に本体部3Bの長手方向とする。
そして、取付面4bは、片持ちばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる凹状の湾曲面に構成されている。なお、掃引方向はたわみ曲線を含む面に垂直な方向とする。
また、片持ちばりのたわみ曲線は、以下のように設定されている。即ち、板部材15Aの長手方向の中央部を支持し、板部材15Aの長手方向の両縁に荷重を加えてたわませる。片持ちばりのたわみ曲線は、この状態にある板部材15Aの短手方向に垂直な断面の板部材15Aの主面に沿った曲線となるように設定されている。なお、板部材15Aの長手方向の中央部を押圧して板部材15Aを取付面4aに沿ってたわませた場合に、板部材15Aとベース2Bの間の押圧分布を均等とする必要があるときには、片持ちばりのたわみ曲線は、板部材15Aの長手方向の全域に亘って等分布荷重となる形状であることが望ましい。
そして、本体部3Bの掃引方向に垂直な断面において、取付面4bは、図36に示されるように、取付面4bの両端を結ぶ線分に対し、湾曲方向の中心ほど当該線分からの距離が増大する曲線となるように形成されている。言い換えれば、取付面4bの湾曲方向の両縁部を含む平面からの距離が、取付面4bの湾曲方向の長さ中心ほど大きくなっている。
また、本体部3Bには、取付面4bに開口する導波溝5bが形成されている。このとき、導波溝5bは、所定の深さ及び取付面4bの掃引方向に所定の幅で、本体部3Bの長手方向に所定の長さに延在している。
また、導波路入出力通路8a,8bのそれぞれが、取付面4bと反対側に構成された入出力口形成面6と導波溝5bの両端のそれぞれの間を貫通するように本体部3Bに形成されている。
以下、取付面4bの湾曲方向の両縁部を含む面からの距離が最も大きくなる取付面4bの部位を取付面最大凹み部とする。
また、一対のホルダ11Bのそれぞれは平板の両端を相反する方向に折り曲げて構成され、中間部11dと、中間部11dから相反する方向に延出される被取付部11e及び押圧部11fとを有している。
そして、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bが、取付面最大凹み部上に、かつ、導波溝5bの掃引方向両側に突設されている。第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bは、取付面4bの掃引方向の両縁部のそれぞれから第1距離だけ離間した部位に形成されている。
第1分割板部材16aは、その一面を取付面4bに向け、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で取付面4bに重ねられている。このとき、導波路構成穴17は、導波溝5bと相対している。
さらに、第2分割板部材22aは、その一面を第1分割板部材16aの他面に向け、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通された状態で第1分割板部材16aに重ねられている。つまり、位置合わせ機構21Aは、取付面最大凹み部に対応して設けられている。そして、位置合わせ機構21Aは、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Aとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Aとの嵌合により、板部材15Aを取付面4b上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4bに沿った板部材15Aの移動を規制している。
そして、一方のホルダ11Bの被取付部11eが、一方のフランジ9Bの長手方向の中間部にねじ13で締着固定されている。このとき、ホルダ11Bの中間部11dが、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの側面と相対し、押圧部11fが第2分割板部材22aの掃引方向の一方の縁部の中間部周辺を押圧するように延在している。
また、他方のホルダ11Bの被取付部11eが、他方のフランジ9Bの長手方向の中間部にねじ13で締着固定されている。このとき、ホルダ11Bの中間部11dが、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの側面と相対し、押圧部11fが第2分割板部材22aの掃引方向の他方の縁部の中間部周辺を押圧するように延在している。
そして、ホルダ11Bの押圧力によって、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aは、取付面4bに沿って湾曲した状態で取付面4b上に安定して保持される。
そして、導波溝5b、導波路構成穴17、及び第2分割板部材22aが協働して、本体部3Bの長手方向に延在する導波路7bを構成している。
ここで、ホルダ11Bの押圧部11fは、板部材15Aの湾曲を妨げないように、押圧部11fに接触する第2分割板部材22aの部位の湾曲形状と同じ湾曲形状により構成されている。なお、押圧部11fは、第2分割板部材22aと点接触して第2分割板部材22aを押圧していてもよい。
なお、取付面4bのたわみ曲線の形状、言い換えれば、取付面4bの湾曲方向に沿って描いた軌跡による曲線の形状は、以下の式(3)を満足するように構成され、ホルダ11Bは、第2分割板部材22aの掃引方向の両縁部のそれぞれの中間部を以下の式(4)で規定される押圧力Rで押圧するように構成している。
なお、式(3)は、材料力学において、全長に等分布荷重を受ける片持ちばりのたわみ曲線公式であり、式(4)は最大たわみ量公式及び板材の断面二次モーメント公式から簡単に求められる式である。
Y=16YmX(X−L X/2+3L /16)/(3L )・・・(3)
R=2kEbhYm/(3L )・・・(4)
但し、Y軸方向は、取付面4bの湾曲方向の両側の縁部を含む面の法線方向であり、X軸方向は、取付面4bの湾曲方向の両側の縁部が相対する方向である。また、ベース2Bの取付面最大凹み部をY軸及びX軸の0点とする。
また、Ym、L、E、b、h、及びkは以下のように定義される。
Ym:第2分割板部材22aの表面(他面)の湾曲方向の両側の縁部を含む面からの第2分割板部材22との間の最大距離で規定される第2分割板部材22aの最大たわみ量
:板部材15Aの湾曲方向の両端の間隔
E:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの縦弾性係数
b:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの掃引方向の長さ
h:第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの合計の厚み
k:板部材15Aを構成する分割板部材の枚数
式(3)で規定される所定値Rの押圧力で、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの掃引方向の両縁部のそれぞれを押圧すると、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aの全域を取付面4bに向かって押し付ける方向に働く反力が、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aに発生する。
つまり、第1分割板部材16aは取付面4bとの間に隙間を形成することなく取付面4b上に積層され、第2分割板部材22aは、第1分割板部材16aとの間に隙間を形成することなく第1分割板部材16a上に積層される。
これにより、安定した電気的導通が第1分割板部材16aと本体部3Bの間、及び第1分割板部材16aと第2分割板部材22aのとの間で確保される。
次いで、導波路構造体1Nの組み立て手順について説明する。
まず、図38に示されるように第1分割板部材16aの第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させて、第1分割板部材16aを取付面4b上に載置する。次いで、第2分割板部材22aの第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させて、第2分割板部材22aを第1分割板部材16a上に載置する。
そして、第1分割板部材16a及び第2分割板部材22aを、取付面4bに沿うように弾性変形させる。次いで、図34、及び図37に示されるように、弾性変形を維持した状態で、第1分割板部材16aの一対のホルダ11Bのそれぞれの被取付部11eを一対のフランジ9Bのそれぞれにねじ13で締着固定し、押圧部11fで、取付面最大凹み部の掃引方向両側の部位を押さえつける。以上により、導波路構造体1Nの組み立てが完了する。
この実施の形態9の導波路構造体1Nは、片持ちばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に構成された取付面4bを有する金属製のベース2Bと、取付面4b上に積層されてベース2Bと協働して導波路7bを構成する弾性を有する金属製の板部材15Aと、を備えている。さらに、導波路構造体1Nは、取付面4b上に積層された板部材15Aの掃引方向の両縁部のそれぞれの中間部を押圧して板部材15Aに反力を発生させ、板部材15Aを取付面4bに密接状態に保持するホルダ11Bを備えている。
また、導波路構造体1Nは、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aとの嵌合により板部材15Aをベース2Bの取付面4b上に位置決めするとともに、取付面4bに沿った板部材15Aの移動を規制する位置合わせ機構21Aを備えている。
従って、導波路構造体1Nによれば、導波路構造体1Aと同様の効果を得ることができる。
実施の形態10.
図39はこの発明の実施の形態10に係る導波路構造体の斜視図、図40はこの発明の実施の形態10に係る導波路構造体の分解斜視図、図41は図39のXLI−XLI矢視断面図、図42は図41のXLII−XLII矢視断面図、図43はこの発明の実施の形態10に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図である。
図39〜42において、導波路構造体1Oは、平坦な取付面4cを有する金属製のベース2Cと、取付面4c上に積層されてベース2Cと協働して導波路7cを構成する弾性を有する金属製の板部材15Iと、を備えている。さらに、導波路構造体1Oは、取付面4cに突設された第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと、板部材15Iに形成されて第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに嵌合される第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aからなり、板部材15Iを取付面4c上に位置決めするとともに、取付面4cに沿った移動を規制する位置合わせ機構21Aと、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hを平坦に弾性変形させて取付面4cに密接状態に保持する保持手段としての板部材保持治具56と、を備えている。
ベース2Cは、直方体形状に構成され、その一面に取付面4cを構成されている。
また、取付面4cに開口する導波溝5cがベース2Cに形成されている。このとき、導波溝5cは、取付面4cの掃引方向に所定の幅及び所定の深さで取付面4cの長手方向に所定の長さに延在している。また、ねじ孔2aが、取付面4cの角部近傍のそれぞれに開口するように、ベース2Cに形成されている。
また、導波路入出力通路8a,8bのそれぞれが、ベース2Cの取付面4cと反対側に構成された入出力口形成面6と導波溝5c両端のそれぞれの間を貫通するようにベース2Cに形成されている。
第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bは、取付面4cの長手方向の中心部、かつ、導波溝5cの取付面4cの短手方向の両側に突設されている。このとき、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bは、取付面4cの長辺のそれぞれから所定距離だけ離間した部位に形成されている。
また、板部材15Iは、取付面4cに重ねられた第1分割板部材16h及び第1分割板部材16hに重ねられる第2分割板部材22hからなる2層の分割板部材により構成されている。また、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hは、弾性を有する同種の金属で構成されている。
第1分割板部材16hは、弾性を有し、取付面4cの長辺の長さに一致する長辺、及び取付面4cの短辺方向の長さに一致する短辺を有する矩形平板が湾曲した形状に構成されている。また、第1分割板部材16hの主面は、両端支持ばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に構成されている。つまり、第1分割板部材16hの両面が凹状面及び凸状面により構成される。
また、第1分割板部材16hの掃引方向は、たわみ曲線を含む面に垂直な方向であり、第1分割板部材16hは、掃引方向の全域に亘って曲率を有していない。また、掃引方向に垂直な第1分割板部材16hの断面における主面の両端支持ばりのたわみ曲線に沿った方向を湾曲方向とする。
第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aのそれぞれが、第1分割板部材16hの湾曲方向の長さ中心、かつ、湾曲方向に沿った両縁部のそれぞれから所定距離だけ離間した部位に形成されている。また、導波路構成穴17が、第1分割板部材16hと取付面4cとを外縁を一致させて密接させたときに導波溝5cと相対するように第1分割板部材16hに形成されている。
また、貫通孔55aが、第1分割板部材16hの角部のそれぞれの近傍に形成されている。
第2分割板部材22hは、第1分割板部材16hと同一サイズで同様に湾曲した平板状に構成されている。そして、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aのそれぞれが、第2分割板部材22hの湾曲方向の長さ中心、かつ、湾曲方向に沿った両縁部のそれぞれから所定距離だけ離間した部位に形成されている。
また、貫通孔55bが、第2分割板部材22hの角部近傍にそれぞれ形成されている。
なお、貫通孔55a,55bの孔径は、ねじ孔2aの孔径より大きくなっている。
そして、板部材保持治具56は、押圧力伝達カバー57、及び板部材押圧ねじ58を有している。
押圧力伝達カバー57は、矩形平板状の板部材押圧部57A、及び板部材押圧部57Aの長辺の一辺から垂直に延出する補助延出部57Bからなる断面L字状に形成されている。また、板部材押圧部57Aには、長手方向に離間する一対の貫通孔57aが形成されている。
そして、第1分割板部材16hの第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通され、第2分割板部材22hの第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aが第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通されて、第1分割板部材16h及び第2分割板部材が取付面4cに重ねられている。
そして、位置合わせ機構21Aが、第1位置合わせピン10a、第2位置合わせピン10b、第1嵌合穴18aと第3嵌合穴23aからなる第1嵌合部25A、及び第2嵌合穴19aと第4嵌合穴24aからなる第2嵌合部26Aにより構成されている。即ち、位置合わせ機構21Aが、第1位置合わせピン10aと第1嵌合部25Aとの嵌合、及び第2位置合わせピン10bと第2嵌合部26Aとの嵌合により、板部材15Iを取付面4c上の規定位置に位置決めするとともに、取付面4cに沿った板部材15Iの移動を規制している。
また、押圧力伝達カバー57は、取付面4cの長手方向の両縁部周辺に配置されている。このとき、板部材押圧部57Aは、その貫通孔57aが貫通孔55a,55bと相対するように、取付面4cに当接している。なお、補助延出部57Bは、ベース2C及び板部材15Iからなる積層体のベース2Cの長手方向の両側面に沿って下方に延びている。
そして、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hは、貫通孔55a,55b,57aに挿通されてねじ孔2aに螺着された板部材押圧ねじ58により、ベース2Cに締着固定されている。このとき、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hは、取付面4cに沿って延在するように平坦な形状に弾性変形している。そして、板部材押圧ねじ58の押圧力(締着力)は、上記式(2)に相当する力で第2分割板部材22hが押圧されるように調整されている。これにより、第1分割板部材16hを取付面4cに密接させ、第2分割板部材22hを第1分割板部材16hに密接させる反力が、板部材押圧ねじ58の押圧力により発生する。
そして、導波溝5c、導波路構成穴17、及び第2分割板部材22hが協働し、ベース2Cの長手方向に延在する導波路7cを構成している。このとき、第1分割板部材16hと取付面4cとの間、第1分割板部材16hと第2分割板部材22hとの間が隙間なく密接するので、第1分割板部材16hと第2分割板部材22hの間、及び第2分割板部材22hとベース2Cとの間の電気的導通が確保される。
次いで、導波路構造体1Oの組み立て手順について説明する。
まず、図43に示されるように、第1分割板部材16hの凹面を取付面4cと反対に向けて第1分割板部材16hを取付面4cと相対させ、さらに、第1嵌合穴18a及び第2嵌合穴19aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させ、第1分割板部材16hを取付面4c上に載置する。
次いで、第2分割板部材22hを凹面を取付面4cと反対に向けて第1分割板部材16hと相対させ、さらに、第3嵌合穴23a及び第4嵌合穴24aを第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bに挿通させ、第2分割板部材22hを取付面4c上に載置する。
そして、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hを平坦な状態に弾性変形させる。このとき、ベース2Cの角部近傍のねじ孔2aのそれぞれ、第1分割板部材16hの角部近傍の貫通孔55aのそれぞれ、第2分割板部材22hの角部近傍の貫通孔55bのそれぞれが相対する。そして、補助延出部57Bが第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hのベース2Cの長手方向の両側面に沿うように、かつ、板部材押圧部57Aの貫通孔57aが貫通孔55bと相対するように、押圧力伝達カバー57を板部材15I上に配置する。そして、貫通孔55a,55bに挿通した板部材押圧ねじ58をねじ孔2aに螺着して、押圧力伝達カバー57とベース2Cとの間に板部材15Iを固定する。以上により、導波路構造体1Oの組み立てが完了する。
この実施の形態10の導波路構造体1Oは、平坦な取付面4cを有する金属製のベース2Cと、それぞれ、弾性を有する金属により湾曲した板状に構成され、弾性変形して取付面4cを押し付ける方向の反力が発生した状態で取付面4c上に積層される第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hからなり、ベース2Cと協働して導波路7cを構成する板部材15Iと、を備えている。
また、導波路構造体1Oは、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aとの嵌合により板部材15Iをベース2Cの取付面4c上に位置決めするとともに、取付面4cに沿った板部材15Iの移動を規制する位置合わせ機構21Aを備えている。さらに、導波路構造体1Oは、板部材15Iの湾曲方向の両縁部を押圧し、板部材15Iに反力を発生させて板部材15Iを取付面4cに密接状態に保持する板部材保持治具56を備えている。
従って、導波路構造体1Nによれば、導波路構造体1Aと同様の効果を得ることができる。
なお、この実施の形態10では、板部材15Iは、両端支持ばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面を有する第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hを、平坦な取付面4cと反対側に凹面を向けて取付面4c上に載置した後、第2分割板部材16hの湾曲方向の両縁部を取付面4c側に押圧状態に固定し、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hを取付面4cに沿って弾性変形させたもので構成されるものとして説明した。しかし、板部材を構成する第1分割板部材及び第2分割板部材の取付面4c上の積層状態はこのものに限定されない。
板部材は以下のように構成されていてもよい。即ち、それぞれ、表裏両面が片持ちばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に有する第1分割板部材及び第2分割板部材を用意する。そして、第1分割板部材及び第2分割板部材を、それぞれの凹面を取付面4cに向けて取付面4c上に載置した後、第2分割板部材16hの掃引方向の両縁部を押圧して取付面4cに沿って弾性変形させて板部材を構成してもよい。
実施の形態11.
図44はこの発明の実施の形態11に係る導波路構造体の斜視図、図45はこの発明の実施の形態11に係る導波路構造体の分解斜視図である。
なお、上記実施の形態1及び実施の形態10と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図44及び図45において、導波路構造体1Pは、板部材15Iに代え、板部材15Jが用いられている他は、導波路構造体1Oと同様に構成されている。
そして、板部材15Jは、取付面4cに重ねられる第1分割板部材16iが第1分割板部材16hに代え用いられている他は、板部材15Iと同様に構成されている。
第1分割板部材16iは、取付面4cと同一サイズの主面を有する矩形平板状に構成されている他は、第1分割板部材16hと同様に構成されている。
また、第1分割板部材16i及び第2分割板部材22hは、貫通孔55a,55b,57aに挿通された板部材押圧ねじ58により、ベース2Cに締着固定され、第2分割板部材22hは、取付面4cに沿って延在するように平坦に弾性変形している。
そして、板部材押圧ねじ58の押圧力(締着力)は、上記式(2)に相当する力で第2分割板部材22hが押圧されるように調整されている。このとき、板部材押圧ねじ58の押圧力により第2分割板部材22hに発生した反力により、第1分割板部材16iと取付面4cとが密接し、第2分割板部材22hと第1分割板部材16hとが隙間なく密接する。
導波路構造体1Pの組み立て手順は、第1分割板部材16h及び第2分割板部材22hの両方を取付面4cに接するように平坦に弾性変形させて取付面4c上に積層するのに代え、第2分割板部材22hを第1分割板部材16iに接するように平坦に弾性変形させて取付面4c上に積層する他は、導波路構造体1Oの組み立て手順と同様である。
この実施の形態11の導波路構造体1Pは、第1位置合わせピン10a及び第2位置合わせピン10bと第1嵌合部25A及び第2嵌合部26Aとの嵌合により板部材15Jをベース2Cの取付面4c上に位置決めするとともに、取付面4cに沿った板部材15Jの移動を規制する位置合わせ機構21Aを備えている。
さらに、導波路構造体1Pは、板部材15Jを構成する第2分割板部材22aの湾曲方向の両縁部を押圧し、板部材15Jに反力を発生させて板部材15Jを取付面4cに密接状態に保持する板部材保持治具56を備えている。
従って、導波路構造体1Pによれば、導波路構造体1Aと同様の効果が得られる。
なお、実施の形態10及び実施の形態11では、板部材保持治具56により、板部材15I,15Jに反力を発生させて板部材15I,15Jを取付面4cに密接状態に保持するものとして説明したが、板部材保持治具56に代え、ホルダ11Aを用いて板部材15I,15Jに反力を発生させて板部材15I,15Jを取付面4cに密接状態に保持してもよい。
実施の形態12.
図46はこの発明の実施の形態12に係るスロットアレーアンテナの斜視図である。
図46において、上記実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
アンテナ装置としてのスロットアレーアンテナ60は、導波路構造体1Aに対し、第2分割板部材22aに高周波信号放射用のスリット61を形成して構成されている。スリット61は、導波路7aの内外を連通し、導波路7aの延在方向に複数形成されている。
導波路構造体1Aを利用したスロットアレーアンテナ60は、導波路7aを伝搬する高周波信号のエネルギー伝送損失の増大を抑制できるので、導波路構造体1Aの導波路入出力通路8a,8bから入力された高周波信号の信号レベルを維持しつつスリット61から高周波信号を送信することが可能となる。
なお、この実施の形態12では、スロットアレーアンテナ60は、導波路構造体1Aを用いて構成するものとして説明したが、他の導波路構造体1B〜1Pを用いて構成してもよい。
実施の形態13.
自動車等の車両に搭載して車両の周囲の状況を監視するための車載用レーダ装置に、導波路構造体1A〜1Pやスロットアレーアンテナ60を用い、導波路構造体1A〜1Pやスロットアレーアンテナ60から高周波信号としての電波を伝搬することで、高性能な車載用レーダ装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明のこの発明の実施の形態1に係る導波路構造体の分解斜視図である。 図1のIII−III矢視断面図である。 図3のIV−IV矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図である。 この発明の実施の形態1に係る導波路構造体の他の実施態様を示す分解斜視図であり、導波路構造体が導波路を2つ有する場合を示している。 この発明の第1の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の第2の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の第3の実施態様に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の第3の実施態様に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る導波路構造体の他の実施態様の要部正面図である。 この発明の実施の形態3に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る導波路構造体の他の実施態様の斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る導波路構造体の他の実施態様の分解斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体の他の実施態様の斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体の他の実施態様の分解斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体のさらなる他の実施態様の斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る導波路構造体のさらなる他の実施態様の分解斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る導波路構造体の分解斜視図である。 図30のC部の拡大正面図である。 図32において第2板部材を考慮しない正面図である。 この発明の実施の形態9に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態9に係る導波路構造体の分解斜視図である。 図34のXXXVI−XXXVI矢視断面図である。 図36のXXXVII−XXXVII矢視断面図である。 この発明の実施の形態9に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図である。 この発明の実施の形態10に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態10に係る導波路構造体の分解斜視図である。 図39のXLI−XLI矢視断面図である。 図41のXLII−XLII矢視断面図である。 この発明の実施の形態10に係る発明の導波路構造体の組み立て手順を説明するための図である。 この発明の実施の形態11に係る導波路構造体の斜視図である。 この発明の実施の形態11に係る導波路構造体の分解斜視図である。 この発明の実施の形態12に係るスロットアレーアンテナの斜視図である。
符号の説明
1A〜1M 導波路構造体、2A〜2C ベース、4a〜4c 取付面、7a〜7c 導波路、10a〜10d 位置合わせピン(位置合わせ部材、積層順序規定ピン)、11A,11B ホルダ(保持手段)、15A〜15K 板部材、16a〜16i,22a〜22g 分割板部材、21A〜21M 位置合わせ機構、25A〜25F,26A〜26G 嵌合部、18a,19a〜19c,23a,23b,24a〜24c,28a,29a,36a,37a,37b 嵌合穴、31a,31b,32a〜32d,33a,33b,34a〜34d 切り欠き、40 多段凸部(位置合わせ部材、積層順序規定部材)、40a,40b 段部、45 積層数対応嵌合ピン(積層順序規定ピン)、48 順序規定嵌合穴(積層順序規定嵌合部)、50a,50b 多径ピン(位置合わせ部材、積層順序規定部材)、51,52 段部、56 板部材保持治具(保持手段)、60 スロットアレーアンテナ、61 スリット。

Claims (24)

  1. 取付面を有するベースと、
    上記取付面上に積層されて、上記ベースと協働して導波路を構成する弾性を有する金属製の板部材と、
    上記ベース及び上記板部材の一方に突設された位置合わせ部材、及び上記ベース及び上記板部材の他方に形成された上記位置合わせ部材に嵌合される嵌合部からなり、上記位置合わせ部材と上記嵌合部との嵌合により上記板部材を上記ベースの上記取付面上に位置決めするとともに、上記取付面に沿った移動を規制する位置合わせ機構と、
    上記板部材を押圧して上記板部材に反力を発生させて上記板部材を上記取付面に密接状態に保持する保持手段と、を備えることを特徴とする導波路構造体。
  2. 上記取付面は、両端支持ばりまたは片持ちばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に構成され、
    上記板部材は、上記保持手段による押圧力により上記取付面に沿って弾性変形して上記取付面に積層されていることを特徴とする請求項1記載の導波路構造体。
  3. 上記取付面は平坦に構成され、
    上記板部材は、表裏両面が両端支持ばりまたは片持ちばりのたわみ曲線を掃引方向に掃引して得られる湾曲面に構成され、上記保持手段による押圧力により上記取付面に沿って弾性変形して上記取付面に積層されていることを特徴とする請求項1記載の導波路構造体。
  4. 上記位置合わせ機構は、上記取付面の上記湾曲方向の両縁部を含む平面からの距離が最も大きくなる上記取付面の部位に対応して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の導波路構造体。
  5. 上記位置合わせ機構は、勾配が最も緩い上記取付面の部位に対応して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の導波路構造体。
  6. 上記位置合わせ機構は、上記取付面の上記湾曲方向の縁部側の部位に対応して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の導波路構造体。
  7. 上記位置合わせ部材は、円以外の外形形状を有する一つの位置合わせピンであり、
    上記嵌合部は、上記位置合わせピンの外形形状に一致する内形形状の嵌合穴であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  8. 上記位置合わせ部材は、上記掃引方向に互いに離間する一対の位置合わせピンであり、
    上記嵌合部は、嵌合対象の上記位置合わせピンの外形形状に適合する内形形状の嵌合穴および切り欠きのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  9. 一方の上記嵌合部の形状が他方の上記嵌合部の形状と異なることを特徴とする請求項8記載の導波路構造体。
  10. 一方の上記位置合わせピンの外形形状は円であり、一方の嵌合部は一方の上記位置合わせピンの外形形状に一致する内形形状の上記嵌合穴であり、他方の上記嵌合部は、長軸方向が上記掃引方向に一致し、他方の上記位置合わせピンの上記湾曲方向の長さに対応する短軸方向の長さを有する長穴形状の上記嵌合穴または上記切り欠きであることを特徴とする請求項9記載の導波路構造体。
  11. 上記切り欠きの開口側角部が面取りされていることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  12. 上記切り欠きの底部はR形状であることを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  13. 上記切り欠きは矩形形状であることを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項に載の導波路構造体。
  14. 上記位置合わせピンは、上記掃引方向の中心を挟んで、かつ掃引方向の中心に対して非対称に配置されていることを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  15. 上記板部材は、上記ベースの取付面上に積層される複数の分割板部材から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  16. 上記位置合わせピンが、上記取付面に突設され、
    上記板部材は、上記ベースの取付面上に積層されるn枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材から構成され、
    n本の積層順序規定ピンが、それぞれ、上記分割板部材の1枚からn枚までの各積層枚数に対応する高さを有して、上記ベースの上記取付面に上記位置合わせピンと掃引方向に一列に並んで突設され、
    上記取付面上のm層目(但し、mは1以上、n以下の整数)までに積層される上記分割板部材には、上記分割板部材の1枚からm枚までの各積層枚数に対応する高さを有する上記積層順序規定ピンに嵌合する積層順序規定嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項7乃至請求項14のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  17. 上記位置合わせピンが上記分割板部材のn枚の積層枚数に対応する高さを有する上記積層順序規定ピンを兼用していることを特徴とする請求項16記載の導波路構造体。
  18. 上記位置合わせピンが上記取付面に突設され、
    上記板部材は、上記ベースの取付面上に積層されるn枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材から構成され、
    厚み方向に直交する断面の面積が順次小さくなる第1〜第n−1段部を、厚み方向を一致させて第1〜第n−1段部の順に一体化して構成され、第mの段部(但し、mは1以上、n−1以下の整数)の上記取付面からの高さが上記分割板部材の1枚からm枚までの各積層枚数に対応する高さを有する積層順序規定部材が、上記取付面に上記位置合わせピンと掃引方向に離間して突設され、
    上記取付面上のm層目に積層される上記分割板部材には、上記第m段部の厚み方向に直交する断面積の大きさに対応する大きさの積層順序規定嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項7乃至請求項14のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  19. 上記積層順序規定部材は、順次径の小さくなる断面円の第1〜第n−1段部を同軸に一体化した多径ピンであることを特徴とする請求項18記載の導波路構造体。
  20. 上記位置合わせピンが上記取付面に突設され、
    上記板部材は、上記ベースの取付面上に積層されるn枚(但し、nは2以上の整数)の分割板部材から構成され、
    厚み方向に直交する断面の面積が順次小さくなる第1〜第n段部を、厚み方向を一致させて第1〜第n段部の順に一体化して構成され、第m段部(但し、mは1以上、n以下の整数)の上記取付面からの高さが上記分割板部材の1枚からm枚までの各積層枚数に対応する高さを有する積層順序規定部材が、上記取付面に上記位置合わせピンと掃引方向に離間して突設され、
    上記取付面上のm層目に積層される上記分割板部材には、上記第mの段部の厚み方向に直交する断面積の大きさに対応する大きさの積層順序規定嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項7乃至請求項14のいずれか1項に記載の導波路構造体。
  21. 上記積層順序規定部材は、順次径の小さくなる断面円の第1〜第n段部を同軸に一体化した多径ピンであることを特徴とする請求項20記載の導波路構造体。
  22. 上記積層順序規定部材が上記位置合わせピンを兼用することを特徴とする請求項20または請求項21記載の導波路構造体。
  23. 請求項1乃至請求項22のいずれか1項に記載の導波路構造体を利用したアンテナ装置であって、
    高周波信号放射用のスリットが導波路の内外を連通するように形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  24. 請求項1乃至請求項22のいずれか1項に記載の導波路構造体、または請求項23記載のアンテナ装置を利用して構成された車載用レーダ装置。
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