JP4679315B2 - 高温対応型光触媒反応装置 - Google Patents

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本発明は、放電電極からの放電光により光触媒を活性化させることで、流体の温度が100℃以上であっても、流体に含まれる分解対象物質を除去して清浄あるいは脱臭できる高温対応型光触媒反応装置に関する。
従来、放電電極からの放電光により光触媒を活性化させて、ガス中の除去対象物質を除去してガスを清浄あるいは脱臭する光触媒反応装置として、図7に示すものがある(例えば特許文献1参照)。
従来の光触媒反応装置1は、セラミックスで構成され、光触媒を担持する三次元網目状の光触媒担持体2を、2枚の金属電極板3,3で挟持した構成である。対をなす金属電極板3,3間には、電源4が電線5を介して設けられ、電圧が印加される。金属電極板3,3間に所要の電圧が印加されると放電光が発生し、光触媒担持体2が担持する光触媒が活性化せしめられる。
金属電極板3,3で挟持された光触媒担持体2は、ガス6が流れる流路7中に設けられる。光触媒担持体2内を通過するガス6は、光触媒の作用により清浄あるいは脱臭される。
特開2000−140624号公報
従来の光触媒反応装置1においては、常温下における空気等の常温気体を分解対象物質媒体の対象として構成されている。このため、100℃以上の流体を対象とした場合に、必ずしも十分かつ適切に流体に含まれる分解対象物質を除去して清浄あるいは脱臭することができない。
そこで、光触媒反応装置1を流体の温度が100℃以上であっても、十分かつ適切に流体に含まれる分解対象物質を除去して清浄あるいは脱臭することができるような所要の構成とする必要がある。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、流体の温度が100℃以上であっても、放電光を光触媒に照射させることにより活性化した光触媒の作用により、流体に含まれる分解対象物質を十分に分解して清浄あるいは脱臭することが可能な高温対応型光触媒反応装置を提供することを目的とする。
本発明に係る高温対応型光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、流体の流路中に設けられ、セラミックス基体に光触媒を担持した光触媒モジュールと、正負極の金属電極と、電源部と、紫外線ランプとを備え、この紫外線ランプで前記流体に紫外線を照射することにより、前記流体に含まれる分解対象物質を分解する一方、前記電源部により前記正負極の金属電極間に電圧を印加して放電光を発生させ、この放電光を前記光触媒モジュールに照射して活性化した光触媒の作用により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍の前記流体に含まれる分解対象物質を分解するように構成したことを特徴とするものである。
本発明に係る高温対応型光触媒反応装置においては、流体の温度が100℃以上であっても、放電光を光触媒に照射させることにより活性化した光触媒の作用により、流体に含まれる分解対象物質を十分に分解して清浄あるいは脱臭することができる。
本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第1の実施形態を示す構成図である。
高温対応型光触媒反応装置10は、筒状の光触媒反応ケーシング11内に、清浄あるいは脱臭しようとする流体Xの流路12を形成し、この流路12に単位構造体13を設けた構成である。光触媒反応ケーシング11内の流路を流れる流体Xとしては、例えば、空気等の気体の気泡を有する100℃以上の水のような高温の気液混合体や高温の気体あるいは液体等の酸素と水分子を含む流体Xが挙げられる。
また、単位構造体13は電気ケーブル14を介して電源部15に接続される。
単位構造体13は、プラズマ発生電極部16と光触媒モジュール17とで構成される。
単位構造体13のプラズマ発生電極部16は、2枚の金属電極18a,18bと誘電体19とで構成される。2枚の金属電極18a,18bは向かい合う位置に配置され、一方の金属電極18aの、他方の金属電極18b側の表面は誘電体19で覆われる。金属電極18aを覆う誘電体19は、比誘電率は大きいものがより効果的であり、セラミックスを用いることが望ましい。誘電体19は、結晶質ガラスあるいは緻密性セラミックスで構成することで、流体Xが漏れずに流れることができる。誘電体19は、所要の比誘電率を有すれば、その他の物質の誘電体19としてもよい。
プラズマ発生電極部16の2枚の金属電極18a,18bには電気ケーブル14が接続され、電源部15にそれぞれ導かれる。
一方、単位構造体13の光触媒モジュール17は、三次元網目構造あるいはハニカム構造のセラミックス基体に、微粒子状の酸化チタンあるいは酸化亜鉛等の物質を主成分とする光触媒を担持させた構成である。なお、光触媒の反応効果を向上させるために、白金、金等の金属と遷移元素との合金を含むものとしてもよい。その他、光触媒作用を有する物質であれば、担持する物質は任意である。
光触媒モジュール17のセラミックス基体は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンまたは酸化亜鉛等のセラミックスを含む化合物で形成される。そして、単位構造体13の光触媒モジュール17は、プラズマ発生電極部16の一方が誘電体19で覆われる2枚の金属電極18a,18bで挟持される。
さらに、光触媒モジュール17は、光触媒反応ケーシング11で形成される流路12中の途中にプラズマ発生電極部16の2枚の金属電極18a,18bで挟持された状態で、清浄あるいは脱臭しようとする流体Xが光触媒モジュール17の内部を通過することができる位置に設けられる。
この際、流路12は、結晶質ガラスあるいは緻密性セラミックスで構成される誘電体19と誘電体19で覆われない側の金属電極18bとで、流体Xが流れることが可能な管状、セル状、有底の溝あるいは容器状等の形状に形成される。
ただし、必ずしも、誘電体19と誘電体19で覆われない側の金属電極18bとで、流路12を形成する必要はなく、光触媒反応ケーシング11のみで形成される流路12中に任意形状の単位構造体13を設ける構成としてもよい。
次に、高温対応型光触媒反応装置10の作用について説明する。
光触媒反応ケーシング11で形成される流路12中には、清浄あるいは脱臭しようとする気泡を含む100℃以上の流体Xが流入される。
一方、電源部15の作用により、単位構造体13のプラズマ発生電極部16が有する2枚の金属電極18a,18bの間には電圧が印加される。この結果、2枚の金属電極18a,18bの一方が正極、他方が負極となるが、電圧の正負の向きは任意である。さらに、2枚の金属電極18a,18bのうち負極となった側の金属電極18aから放電Yが起こり、放電光である紫外線が発生する。
このとき、2枚の金属電極18a,18bのうち一方の金属電極18aは、誘電体19で覆われるため、放電Yは、アーク放電に移行せずに安定したコロナ放電となり持続的に維持される。すなわち、正極側の金属電極18bと負極側の金属電極18aの間に形成される電界には誘電体19が介在するため、安定したコロナ放電となる誘電体バリア放電が起こる。さらに、金属電極18aは誘電体19で覆われるため、破損が防がれ保護される。
2枚の金属電極18a,18bの間に発生した紫外線は、挟持された光触媒モジュール17が担持する酸化チタン等の光触媒を照射する。このため、光触媒は活性化状態となり、流体Xに含まれる酸素と水から過酸化水素と水酸基ラジカルとが生成される。
さらに、2枚の金属電極18a,18bの間に紫外線が発生すると同時にオゾンが生成される。オゾンおよび活性化状態となった光触媒の作用で流体X中に生成された水酸基ラジカルは酸化力が強く、物質の分子結合を分断することができる。このため、オゾンおよび水酸基ラジカルの酸化力の作用により、光触媒モジュール17内において、流体Xに含まれる分解対象物質を分解させることができる。
分解対象物質としては、例えば、臭いの発生要因であるホルムアルデヒド等の臭い発生物質、菌類および細菌類、汚れの成分を構成する物質、有害物質、トリハロメタン等の有機塩素化合物、内分泌撹乱化学物質やその他オゾンおよび水酸基ラジカルの酸化力の作用で分解可能な物質、化合物、混合物、生物が挙げられる。
また、2枚の金属電極18a,18bの間に発生したコロナ放電も、臭いの発生要因であるホルムアルデヒド等の物質あるいは有害物質の分解、浮遊菌の除菌および不活性化に作用し、浄化および脱臭に寄与する。
すなわち、高温対応型光触媒反応装置10は、一方を誘電体19で覆った2枚の金属電極18a,18bで光触媒を担持させた光触媒モジュール17を挟持し、2枚の金属電極18a,18b間に発生するコロナ放電光で光触媒を活性化させるとともにオゾンを生成し、光触媒、オゾンおよび放電光の作用により、流体Xに含まれる分解対象物質を分解させる構成である。
このため、高温対応型光触媒反応装置10は、飲料水、工場廃水、生活廃水、土壌汚染水等の流体Xあるいは液体の殺菌、脱臭、清浄、液中の水の分解、有機合成または有機分解反応の促進、無機性または有機性の消毒残留物および消毒副生成物、揮発性有機化合物、環境汚染物質の分解などの目的のために幅広く利用することができる。
高温対応型光触媒反応装置10において、流体Xの清浄あるいは脱臭効果を向上させるためには、光触媒をより活性化させる必要がある。光触媒の活性化状態は光の強さに依存する。すなわち、強い光を光触媒に照射すると、光触媒はより活性化されて浄化あるいは脱臭機能を向上させることができる。このため、強い光、具体的には波長が380nm以下の光を光触媒に照射する必要がある。
高温対応型光触媒反応装置10では、光触媒に照射するための光を単位構造体13の2枚の金属電極18a,18b間に発生させた放電光から得る構成である。したがって、強い放電光を得るためには、2枚の金属電極18a,18b間により強い電界を形成させる必要がある。2枚の金属電極18a,18b間の電界は、電源部15の電力および金属電極18a,18bの形状に依存する。
すなわち、2枚の金属電極18a,18bの形状を、局部を有する形状として、局所的に強い電界が形成されるようにすること、および2枚の金属電極18a,18bにより強い電圧を印加することにより、より強い放電光を得ることができる。
しかし、金属電極18a,18b間に与える電力の増加に伴い、金属電極18a,18b間で発生する放電Yは、コロナ放電ではなくアーク放電になる確率が高くなる。アーク放電は、金属電極18a,18b等の構成部材を破損させるため、各構成部材の機能の低下に繋がる。
そこで、高温対応型光触媒反応装置10では、誘電体19で一方の金属電極18aを覆うことにより、金属電極18a,18bの破損を防ぎ、かつ誘電体バリア放電を形成することで安定なコロナ放電を持続的に維持することを可能とする構成である。
このため、高温対応型光触媒反応装置10では、アーク放電が発生することなく安定したコロナ放電を発生させることにより、て、より大きな電圧を印加して強い放電光を得ることが可能となるため、流体の清浄あるいは脱臭機能を向上させることができる。
ところで、金属電極18aを覆う誘電体19には、電圧が印加される。このため、電源部15で発生する電力の一部は、誘電体19で損失する。したがって、この誘電体19における電力損失を低減させるためには、誘電体19に印加される電圧を下げることが必要である。そこで、誘電体19の材料としては、比誘電率が大きいセラミックスを用いることで、誘電体19に印加される電圧を下げて、より電力損失を低減させることができる。
さらに、誘電体19の厚さをより薄くすることで、誘電率が増加し、電源部15で発生する電力のうちコロナ放電に使用されるエネルギの割合を増加させることができる。このため、誘電体19の厚さは、誘電体19を強度上安定して設けることができ、かつ薄い方が印加される電圧が低下して効果的であるため、0.5mmから2mm程度とすることが望ましい。
一方、2枚の金属電極18a,18bを、局部を有する形状として、局所的に強い電界が形成されるようにすることにより、より強い放電光を得ることができる。このため、流路12形成に利用されていない金属電極18aは、印刷による電極の形成、線状構造や2次元網目構造等の、局部を有する構造とすることで、局所的により強い電界が形成されるようにすることができる。
金属電極18a,18bおよび誘電体19の形状は、流路12形成に利用される場合は、流体Xを保持することができれば任意である。
図2は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第1の実施形態の変形例を示す構成図である。
図2の高温対応型光触媒反応装置10Aは、図1の高温対応型光触媒反応装置10に対して、単位構造体13Aにおけるプラズマ発生電極部16Aの2枚の金属電極18a,18bが共に誘電体19a,19bで覆われる構成が異なる。その他の構成および機能については、図1の高温対応型光触媒反応装置10と同じであるため、同符号を付して説明を省略する。
高温対応型光触媒反応装置10Aは、単位構造体13Aにおけるプラズマ発生電極部16Aの2枚の金属電極18a,18bが共に誘電体19a,19bで覆われた状態で、光触媒モジュール17を挟持する構成である。
高温対応型光触媒反応装置10Aでは、2枚の金属電極18a,18bが共に誘電体19a,19bで覆われ同じ構成であるため、プラズマ発生電極部16Aの製造工程において部品の種類を低減させることができる。このため、誘電体19a,19bの材料価格が安価である場合には、同一の設備および製造工程において、誘電体19a,19bで覆われた金属電極18a,18bを製造することが可能となり製造コストを低減させることができる。
さらに、高温対応型光触媒反応装置10Aでは、2個の誘電体19a,19bにより流体Xの流路12を形成することが可能となる。このため、誘電体19a,19bで流路12が形成される場合は、流体Xを誘電体19a,19b間のみに留めることができる。そして、流体Xの流れを安定化させるとともに、両サイドの金属電極18a,18bの流体Xよる汚染を防ぐことができる。さらに、金属電極18a,18bの形状を任意形状とすることができるため、より強い電界が形成される形状とすることができる。
高温対応型光触媒反応装置10,10Aのように、2枚の金属電極18a,18bは、少なくとも一方が誘電体19,19a,19bで覆われればよい。また、金属電極18a,18bと誘電体19,19a,19bとは必ずしも密着する必要はない。誘電体19,19a,19bが2枚の金属電極18a,18bの間に介在し、金属電極18a,18b同士を誘電体19,19a,19bを経由せずに直線で結ぶことができる部位が存在しなければよく、また、流体Xが流れることができれば形状も任意である。
また、高温対応型光触媒反応装置10Aの単位構造体13Aにおけるプラズマ発生電極部16Aは、2個の誘電体19a,19bで構成したが、単一の管状の誘電体19の向かい合う側面を使用する構成としてもよい。この場合、単一の管状の誘電体19を流路12として、その外部に2枚の金属電極18a,18bを設けることとにより、プラズマ発生電極部16Aを構成できるため、作業性が容易となる。
図3は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第2の実施形態を示す構成図である。
高温対応型光触媒反応装置10Bは、図1の高温対応型光触媒反応装置10に対し、単位構造体13の代わりに、積層構造体20とした点が異なる。その他の構成および機能については、図1の高温対応型光触媒反応装置10と同じであるため、積層構造体20の構成以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
高温対応型光触媒反応装置10Bの積層構造体20は、例えば2個の光触媒モジュール17a,17bとプラズマ発生電極部16Bで構成される。
プラズマ発生電極部16Bは並設された複数の、例えば3枚の金属電極18c,18d,18eと2枚の誘電体19c,19dとで構成される。そして、並設された3枚の金属電極18c,18d,18eのうち中央の金属電極18dは正極、両サイドの金属電極18c,18eは負極とされる。中央の金属電極18dは、局所的に強い電界を形成させるため、網目状構造に形成される。さらに、両サイドの負極の金属電極18c,18eの正極の金属電極18d側は、それぞれ誘電体2で覆われる。
そして、誘電体2で覆われた2枚の負極の金属電極18c,18eと正極の金属電極18dとの間に、光触媒モジュール17a,17bがそれぞれ設けられる。すなわち、高温対応型光触媒反応装置10Bは、複数の金属電極18c,18d,18eと光触媒モジュール17a,17bとが交互に積層された積層構造体20を有する構成である。
高温対応型光触媒反応装置10Bでは、複数の光触媒モジュール17a,17b、金属電極18c,18d,18eおよび誘電体19c,19dが規則的に整列して積層構造をなすため、金属電極18dを共有させることができるのみならず、より少ない同形状の部品を組み合わせることで、任意の容量、大きさ、形状、浄化能力等の仕様の高温対応型光触媒反応装置10Bとすることができる。
さらに、高温対応型光触媒反応装置10Bでは、複数の誘電体19c,19dにより流体Xの流路12を形成することが可能となる。このため、誘電体19c,19dで流路12が形成される場合は、流体Xを誘電体19c,19d間のみに留めることができる。そして、流体Xの流れを安定化させるとともに、両サイドの金属電極18c,18eの流体Xよる汚染を防ぐことができる。
さらに、両サイドの金属電極18c,18eの形状を任意とすることが可能となり、かつ必要とする強度を小さくすることができる。このため、金属電極18c,18eを薄状あるいは印刷により形成された網目状や線状とすることで、より強い電界を形成してより小さい電力で効果的に強い放電光を発生させて流体の浄化効果を向上させることができる。加えて、金属電極18c,18eを製造可能な形状や標準化された形状とすることで、金属電極に要する材料コストの低減が可能となる。
また、各光触媒モジュール17a,17bに照射される紫外線の強度をより均一にすることができるため、浄化機能を安定化させることができる。
尚、金属電極18c,18d,18eの正負を逆にした構成、両サイドの金属電極18c,18eを誘電体2で覆う代わりに、中央の金属電極18dの両面を覆う構成としてもよい。さらに、金属電極18c,18d,18e、誘電体19c,19d、光触媒モジュール17a,17bの個数は任意である。すなわち、複数の金属電極18c,18d,18e間に電界が形成され、かつ少なくとも1個の誘電体2が設けられればよい。
図4は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第3の実施形態を示す構成図である。
図4の高温対応型光触媒反応装置10Cは、図1の高温対応型光触媒反応装置10に対して、単一あるいは複数の紫外線ランプ30を単位構造体13よりも上流側の流路12中に設けた点が相違する。その他の構成および機能については、図1の高温対応型光触媒反応装置10と同じであるため、同符号を付して説明を省略する。
高温対応型光触媒反応装置10Cでは、単一あるいは複数の紫外線ランプ30が単位構造体13よりも上流側の流路12中に設けられる。この紫外線ランプ30は、単位構造体13よりも上流側において、流体Xに紫外線を照射可能な位置に配置される。
そして、高温対応型光触媒反応装置10Cでは、紫外線ランプ30の作用により単位構造体13よりも上流側において、流体Xには紫外線が照射される。
このため、流体Xに含まれる分解対象物質の一部は単位構造体13よりも上流側において予め分解される。この結果、流体X中における分解対象物質の濃度が比較的高い場合であっても、紫外線の作用により流体X中の分解対象物質の一部は分解されるため、単位構造体13の光触媒モジュール17近傍における流体X中の分解対象物質の濃度、すなわち分解量に対する負荷の増加が抑制される。そして、単位構造体13の光触媒モジュール17近傍において、光触媒の作用により流体X中の分解対象物質を十分に分解処理することができる。
すなわち、高温対応型光触媒反応装置10Cは、流体が100℃以上である場合のように高温である場合には、流体中の分解対象物質の濃度が比較的高くなり得るため、単位構造体13の光触媒モジュール17のみならず紫外線ランプ30を設けて紫外線の作用により流体中の分解対象物質を分解することで、高温の流体に対応させた構成である。
尚、紫外線ランプ30から流体Xに照射される紫外線の波長を254nm程度とすることにより、流体Xの浄化ないし殺菌効果が向上することが確認されている。
図5は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第3の実施形態の変形例を示す構成図である。
図5の高温対応型光触媒反応装置10Dは、図4の高温対応型光触媒反応装置10Cに対して、紫外線ランプ30を単位構造体13よりも下流側の流路12中に設けた点が相違する。その他の構成および機能については、図4の高温対応型光触媒反応装置10Cと同じであるため、同符号を付して説明を省略する。
高温対応型光触媒反応装置10Dでは、紫外線ランプ30が単位構造体13よりも下流側の流路12中に設けられる。この紫外線ランプ30は、単位構造体13よりも下流側において、流体Xに紫外線を照射可能な位置に配置される。
このため、高温対応型光触媒反応装置10Dでは、図4の高温対応型光触媒反応装置10Cと同等の効果を得ることができる。
図5に示す高温対応型光触媒反応装置10Dのように、紫外線ランプ30の位置は、流体Xに紫外線を照射可能であれば任意である。
図6は本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第4の実施形態を示す構成図である。
図6の高温対応型光触媒反応装置10Eは、図4の高温対応型光触媒反応装置10Cに対して、紫外線ランプ30近傍に補助光触媒モジュール40を設けた点が相違する。その他の構成および機能については、図4の高温対応型光触媒反応装置10Cと同じであるため、同符号を付して説明を省略する。
高温対応型光触媒反応装置10Eでは、紫外線ランプ30近傍に補助光触媒モジュール40が設けられる。例えば、単位構造体13よりも上流側の流路12上に紫外線ランプ30が設けられ、紫外線ランプ30よりも更に上流側の流路12上に補助光触媒モジュール40が設けられる。
尚、紫外線ランプ30と補助光触媒モジュール40との距離は短いほうが望ましい。
そして、高温対応型光触媒反応装置10Eでは、紫外線ランプ30から補助光触媒モジュール40に担持された光触媒に紫外線が照射される。このため、単位構造体13の光触媒モジュール17のみならず、紫外線の作用により活性化した光触媒の作用により、流体Xに含まれる分解対象物質が分解される。
このため、高温対応型光触媒反応装置10Eでは、図4に示す高温対応型光触媒反応装置10Cよりもさらに、単位構造体13における光触媒モジュール17の負荷の増加を抑制して流体X中の分解対象物質の分解性能を向上させることができる。
尚、紫外線ランプ30および補助光触媒モジュール40の位置は、光触媒モジュール17に紫外線を照射可能であり、かつ光触媒の作用により流体Xに含まれる分解対象物質を分解可能な位置であれば任意である。例えば、紫外線ランプ30および補助光触媒モジュール40を単位構造体13よりも下流側の流路12上に設けてもよい。
また、各実施形態における高温対応型光触媒反応装置10,10A,10B,10C,10D,10Eを複合的に組み合せて構成してもよい。例えば、積層構造体20の上流側あるいは下流側の流路12上に、紫外線ランプ30および補助光触媒モジュール40の少なく一方を設ける構成としてもよい。
また、流体は気液混合体に限らず、気体や流体であってもよく、流体の温度は100℃以上に限らず常温であってもよい。
本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第1の実施形態を示す構成図。 本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第1の実施形態の変形例を示す構成図。 本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第2の実施形態を示す構成図。 本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第3の実施形態を示す構成図。 本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第3の実施形態の変形例を示す構成図。 本発明に係る高温対応型光触媒反応装置の第4の実施形態を示す構成図。 従来の光触媒反応装置の構成図。
符号の説明
10,10A,10B,10C,10D,10E 高温対応型光触媒反応装置
11 光触媒反応ケーシング
12 流路
13,13A 単位構造体
14 電気ケーブル
15 電源部
16,16A,16B プラズマ発生電極部
17,17a,17b 光触媒モジュール
18a,18b,18c,18d,18e 金属電極
19,19a,19b,19c,19d 誘電体
20 積層構造体
30 紫外線ランプ
40 補助光触媒モジュール
X 流体
Y 放電

Claims (7)

  1. 流体の流路中に設けられ、セラミックス基体に光触媒を担持した光触媒モジュールと、正負極の金属電極と、電源部と、紫外線ランプとを備え、この紫外線ランプで前記流体に紫外線を照射することにより、前記流体に含まれる分解対象物質を分解する一方、前記電源部により前記正負極の金属電極間に電圧を印加して放電光を発生させ、この放電光を前記光触媒モジュールに照射して活性化した光触媒により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍の前記流体に含まれる分解対象物質を分解するように構成したことを特徴とする高温対応型光触媒反応装置。
  2. 前記正負極の金属電極の少なくとも一方は誘電体で覆われることを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
  3. 前記正負極の金属電極間に前記光触媒モジュールを設けるとともに、前記正負極の金属電極の少なくとも一方と前記光触媒モジュールとの間に誘電体を設けたことを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
  4. 前記光触媒の熱触媒作用によって前記分解対象物質を分解するように構成したことを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
  5. 前記紫外線ランプの紫外線を照射可能な位置に補助光触媒モジュールを設けたことを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
  6. 前記紫外線ランプを、前記光触媒モジュールよりも下流側に設けたことを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
  7. 前記紫外線ランプを、前記光触媒モジュールよりも上流側に設けたことを特徴とする請求項1記載の高温対応型光触媒反応装置。
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