JP2004105811A - 光触媒反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アーク放電が発生することなく安定したコロナ放電により、より強い放電光を発生させ、より効果的なガス清浄あるいは脱臭機能を有する光触媒反応装置である。
【解決手段】光触媒反応装置10は、分解対象物質媒体の流路12中に設けられ、セラミックス基体に光触媒を担持した光触媒モジュール20と、少なくとも一方が誘電体22により覆われた正負極の金属電極21,21を具備するプラズマ発生電極部19と、電源部18とで構成される。そして、この電源部18により正負極の金属電極21、21間に電圧を印加して放電光を発生させ、この放電光を光触媒モジュール20に照射して、活性化した光触媒の作用により、光触媒モジュール20の内部あるいは近傍の分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を分解するようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電電極からの放電光により光触媒を活性化させることで、空気等の分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を除去して清浄あるいは脱臭する光触媒反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、放電電極からの放電光により光触媒を活性化させて、ガス中の除去対象物質を除去してガスを清浄あるいは脱臭する光触媒反応装置として、図11に示す特開2000−140624号公報に開示されたものがある(特許公報1参照)。
【0003】
従来の光触媒反応装置1は、セラミックスで構成され、光触媒を担持する三次元網目状の光触媒担持体2を、2枚の金属電極板3、3で挟持した構成である。対をなす金属電極板3、3間には、電源4が電線5を介して設けられ、電圧が印加される。金属電極板3、3間に所要の電圧が印加されると放電光が発生し、光触媒担持体2が担持する光触媒が活性化せしめられる。
【0004】
金属電極板3、3で挟持された光触媒担持体2は、ガス6が流れる流路7中に設けられる。光触媒担持体2内を通過するガス6は、光触媒の作用により清浄あるいは脱臭される。
【0005】
【特許公報1】
特開2000−140624号公報(第5−7頁の段落[0046]〜[0058])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ガス6の清浄あるいは脱臭効果を向上させるためには、光触媒をより活性化させるべく、強い光を発生させて光触媒に照射する必要がある。強い放電光を得るためには、電源4の電力を増加させる必要がある。
【0007】
しかし、従来の光触媒反応装置1においては、金属電極板3,3に与える電力の増加に伴い、金属電極板3,3間で発生する放電は、コロナ放電ではなくアーク放電になる確率が高くなる。アーク放電は、金属電極板3,3等の構成部材を破損させるため、各構成部材の機能の低下に繋がる。このため、強い放電光を得て、光触媒反応装置1のガス中の清浄あるいは脱臭機能を向上させることが困難であった。
【0008】
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、アーク放電が発生することなく安定したコロナ放電により、より強い放電光を発生させ、より効果的なガス清浄あるいは脱臭機能を有する光触媒反応装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、分解対象物質媒体の流路中に設けられ、セラミックス基体に光触媒を担持した光触媒モジュールと、少なくとも一方が誘電体により覆われた正負極の金属電極を具備するプラズマ発生電極部と、電源部とで構成され、この電源部により前記正負極の金属電極間に電圧を印加して放電光を発生させ、この放電光を前記光触媒モジュールに照射して、活性化した光触媒の作用により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍の前記分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を分解するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、前記分解対象物質媒体を含み、金属電極間から発生させる放電光の作用によりオゾンを発生させて、前記放電光を前記光触媒モジュールに照射して、活性化した光触媒とともにオゾンの作用により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍を通過する前記分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を分解するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、前記光触媒モジュールは、前記正負極の金属電極で挟持されることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、前記光触媒モジュールは、複数個設けられ、複数の前記正負極の金属電極で層状にそれぞれ挟持されることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、前記光触媒モジュールは、三次元網目構造あるいはハニカム構造であることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、前記誘電体は、セラミックスであることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、前記光触媒モジュールと誘電体とは単一の部材で構成され、かつ放電は誘電体を介してなされるようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、前記金属電極は、網目構造であることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、前記正負の金属電極の一方は、線状に構成され、さらに前記誘電体は筒状に構成され、前記線状の金属電極は筒状の誘電体で覆われ同軸に構成されることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、前記光触媒モジュールは、筒状に構成され、光触媒モジュールの内部において、前記正負の金属電極の一方は、線状に構成され、さらに前記誘電体は筒状に構成され、前記線状の金属電極は筒状の誘電体で覆われ同軸に構成されることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、前記金属電極と誘電体とは、誘電体表面に金属を蒸着あるいは接着する方法で製造され、一体化されることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、前記プラズマ発生電極部を複数個設け、ある1つのプラズマ発生電極部の金属電極と、この金属電極に最近傍の別のプラズマ発生電極部の金属電極とは、同じ符号の極であることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、前記分解対象物質の流路中の光触媒モジュールよりも下流にオゾン分解処理機構を設けたことを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項14に記載したように、前記分解対象物質の流路中に送風機を設けたことを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項15に記載したように、前記電源部は、間欠動作することを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項16に記載したように、前記分解対象物質媒体は、気体、液体または気液混合体であることを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項17に記載したように、前記分解対象物質の流路中の光触媒モジュールよりも上流にプレフィルタを設けたことを特徴とするものである。
【0026】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項18に記載したように、前記プレフィルタは、電気集塵フィルタであることを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項19に記載したように、前記正極の金属電極と負極の金属電極とは、形状が異なり、局所的に強い電界が形成される構成としたことを特徴とするものである。
【0028】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項20に記載したように、前記正負の金属電極は、一方の幅が他方の幅よりも広い板状に構成されることを特徴とするものである。
【0029】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項21に記載したように、前記電源部は、パルス電源、周波数10kHz以上の高周波電源あるいは交流電源であることを特徴とするものである。
【0030】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項22に記載したように、前記パルス電源は、デューティ比0.5以下の短パルス電源であることを特徴とするものである。
【0031】
また、本発明に係る光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項23に記載したように、前記パルス電源、高周波電源あるいは交流電源には、波高値の50〜90%に相当する直流バイアスが重畳されることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明に係る光触媒反応装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0033】
図1は本発明に係る光触媒反応装置の第1の実施形態を示す構成図である。
【0034】
光触媒反応装置10は、筒状の光触媒ケーシング11内に、清浄あるいは脱臭しようとする空気等の分解対象物質媒体である浄化対象ガスが流れる流路12が形成され、この流路12中に上流側から下流側に向かってプレフィルタ13、送風機14、単位構造体15およびオゾン分解処理機構としてのオゾン分解触媒17を設け、さらに単位構造体15に電線16を介して電源部18を設けた構成である。
【0035】
単位構造体15は、プラズマ発生電極部19と光触媒モジュール20とで構成される。
【0036】
単位構造体15のプラズマ発生電極部19は、2枚の金属電極21a、21bと誘電体22とで構成される。2枚の金属電極21a、21bは向かい合う位置に配置され、一方の金属電極21aの、他方の金属電極21b側の表面は誘電体22で覆われる。金属電極21aを覆う誘電体22は、比誘電率は大きいものがより効果的であり、ガラス、雲母またはセラミックスを用いることが望ましい。ただし、所要の比誘電率を有すれば、その他の物質の誘電体22としてもよい。
【0037】
プラズマ発生電極部19の2枚の金属電極21a、21bには電線16が接続され、電源部18にそれぞれ導かれる。
【0038】
一方、単位構造体15の光触媒モジュール20は、三次元網目構造あるいはハニカム構造のセラミックス基体に、微粒子状の酸化チタンあるいは酸化亜鉛等の物質を主成分とする光触媒を担持させた構成である。なお、光触媒の反応効果を向上させるために、白金、金等の金属と遷移元素との合金を含むものとしてもよい。その他、光触媒作用を有する物質であれば、担持する物質は任意である。
【0039】
光触媒モジュール20のセラミックス基体は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンまたは酸化亜鉛等のセラミックスを含む化合物で形成される。そして、単位構造体15の光触媒モジュール20は、プラズマ発生電極部19の一方が誘電体22で覆われる2枚の金属電極21a、21bで挟持される。
【0040】
さらに、光触媒モジュール20は、光触媒ケーシング11で形成される流路12の途中に、プラズマ発生電極部19の2枚の金属電極21a、21bで挟持された状態で、清浄あるいは脱臭しようとする空気等の浄化対象ガスが光触媒モジュール20の内部を通過することができる位置に設けられる。
【0041】
次に、光触媒反応装置10の作用について説明する。
【0042】
まず、光触媒ケーシング11で形成される流路12中に清浄あるいは脱臭しようとする空気等の浄化対象ガスが流入される。流路12中に流入された浄化対象ガスは、送風機14により所要の流速にされる。すなわち、浄化対象ガスが自然対流により循環するのみでは、浄化対象ガスの流速が十分に得られない場合あるいは対流が発生しない場合がある。このため、浄化対象ガスの流速が所要の流速となるように、光触媒ケーシング11の流路12中に設けられる送風機14により強制的に対流を起こして、必要となる浄化対象ガスの流速が確保される。
【0043】
尚、送風機14の数は任意であり、送風機14を配置する位置も光触媒ケーシング11の流路12中のプレフィルタ13あるいは単位構造体15の上流下流を問わず、あるいは単位構造体の内部に配置する構成としてもよく、強制的に浄化対象ガスの対流を起こして、所要の流速を得ることができればよい。さらに、浄化対象ガスの自然対流のみで十分な、流速を得られる場合は、必ずしも設けなくてもよい。
【0044】
次に、送風機14により所要の流速とされた浄化対象ガスは、プレフィルタ13を通過する。プレフィルタ13において浄化対象ガスに含まれる比較的大きな塵や埃、または光触媒反応装置10により除去して浄化処理できないものが除去される。
【0045】
すなわち、浄化対象ガスに比較的大きな塵や埃が含まれると、光触媒ケーシング11内のプレフィルタ13よりも下流の流路12中において通過する単位構造体15の光触媒モジュール20の狭隙部に詰まり、または光触媒を覆い機能や性能の低下あるいは破損を引き起こす恐れが発生する。同様に、浄化対象ガス中の塵や埃は、その他の構成部材においても機能低下あるいは破損の原因となる。
【0046】
そこで、プレフィルタ13により浄化対象ガスは予め除塵される。除塵用のプレフィルタ13としては、公知技術である電気集塵フィルタの利用が効果的である。
【0047】
電気集塵フィルタは、正負の集塵用電極板を具備するコレクタ部とイオン化部で構成される。空気等の浄化対象ガスは、電気集塵フィルタのイオン化部およびコレクタ部の集塵用電極板間に導かれる。さらに、電気集塵フィルタのイオン化部に設けられた放電部に電圧が架けられることで、イオン化部において空気等の浄化対象ガス中にイオンが発生する。
【0048】
イオン化部に発生したイオンの作用により、イオン化部を流れる浄化対象ガス中の酸素は、プラスの酸素イオンに変わる。さらに、このプラスの酸素イオンが、浄化対象ガス中の塵や埃に付着して、塵や埃は電荷を帯びた浮遊粒子となる。
【0049】
電荷を帯びた浮遊粒子となった塵や埃は、電圧が架けられたコレクタ部の集塵用電極板に吸着せしめられる。この結果、浄化対象ガスの塵や埃は除去される。
【0050】
尚、プレフィルタ13の数は任意であり、プレフィルタ13を配置する位置も光触媒ケーシング11で形成される流路12中の単位構造体15の上流であればよい。プレフィルタ13は、電気集塵フィルタ以外の構成のものを使用することも可能であり、また、複数の異なる構造のプレフィルタ13を複合的に使用する構成としてもよい。逆に、十分に除塵された浄化対象ガスを浄化の対象とする場合、あるいは予め浄化対象ガスを除塵する必要がない場合は、必ずしもプレフィルタ13を設ける必要はない。
【0051】
プレフィルタ13により除塵された浄化対象ガスは、単位構造体15の光触媒モジュール20に導かれる。
【0052】
一方、電源部18の作用により、単位構造体15のプラズマ発生電極部19が有する2枚の金属電極21a、21bの間には電圧が印加される。この結果、2枚の金属電極21a、21bの一方が正極、他方が負極となるが、電圧の正負の向きは任意である。さらに、電源部18から電線16を介して、2枚の金属電極21a、21bの間に高い電圧が印加されると、2枚の金属電極21a、21bのうち負極となった側の金属電極21aから放電が起こり、放電光である紫外線が発生する。
【0053】
このとき、プラズマ発生電極部19の2枚の金属電極21a、21bのうち一方の金属電極21aは、誘電体22で覆われるため、放電は、アーク放電に移行せずに安定したコロナ放電となり持続的に維持される。すなわち、正極側の金属電極21bと負極側の金属電極21aの間に形成される電界には誘電体22が介在するため、安定したコロナ放電となる誘電体バリア放電が起こる。さらに、金属電極21aは誘電体22で覆われるため、破損が防がれ保護される。
【0054】
2枚の金属電極21a、21bの間に発生した紫外線は、2枚の金属電極21a、21bで挟持された光触媒モジュール20が担持する酸化チタン等の光触媒を照射する。光触媒が紫外線により照射されると、光触媒は活性化状態となり、浄化対象ガスに含まれる酸素と水から過酸化水素と水酸基ラジカルとが生成される。
【0055】
さらに、2枚の金属電極21a、21bの間に発生したコロナ放電に伴い、紫外線が発生すると同時にオゾンが生成される。オゾンおよび活性化状態となった光触媒の作用で浄化対象ガス中に生成された水酸基ラジカルは酸化力が強く、物質の分子結合を分断することができる。すなわちオゾンおよび水酸基ラジカルの酸化力の作用により、分解対象物質を分解する。
【0056】
分解対象物質としては、例えば、臭いの発生要因であるホルムアルデヒド等の臭い発生物質、浮遊菌等の菌類および細菌類、汚れの成分を構成する物質、有害物質、トリハロメタン等の有機塩素化合物、内分泌撹乱化学物質やその他オゾンおよび水酸基ラジカルの酸化力の作用で分解可能な物質、化合物、混合物、生物が挙げられる。
【0057】
一方、単位構造体15の光触媒モジュール20は、光触媒ケーシング11で形成される流路12中に設けられる。この流路12中には、清浄あるいは脱臭しようとする空気等の浄化対象ガスが流れる。このため、光触媒モジュール20内において、浄化対象ガスは、オゾンおよび水酸基ラジカルの酸化力の作用により、臭いの発生要因であるホルムアルデヒド等の物質の分解、浮遊菌の除菌および不活性化が行われ浄化および脱臭される。
【0058】
また、2枚の金属電極21a、21bの間に発生したコロナ放電も、臭いの発生要因であるホルムアルデヒド等の物質あるいは有害物質の分解、浮遊菌の除菌および不活性化に作用し、浄化および脱臭に寄与する。
【0059】
光触媒モジュール20において浄化および脱臭された浄化対象ガスは、光触媒ケーシング11で形成される流路12の単位構造体よりも下流に設けられたオゾン分解触媒17に導かれる。このとき、浄化後の浄化対象ガスには、プラズマ発生電極部19のコロナ放電により生成されたオゾンのうち有害物質を反応せずに、排出されたオゾンが含まれる。
【0060】
単位構造体15において浄化対象ガスと混合した有害物質と未反応のオゾンは、人体に有害であるため、大気中に排出されることが環境的に好ましくない。このため、浄化後の浄化対象ガスからは、オゾンを分解する必要がある。
【0061】
そこで、オゾン分解触媒17において、浄化後の浄化対象ガスに含まれるオゾンが、人体に無害な酸素に分解処理される。オゾン分解触媒17におけるオゾンの分解方法としては、活性炭吸着分解法、加熱分解法、接触分解法、水洗法、薬液洗浄法(アルカリ洗浄法)、薬液還元法等の方法が挙げられる。これらオゾン分解触媒17におけるオゾンの分解方法は、オゾン分解の際の雰囲気あるいは諸々の条件から必要に応じて適宜選択される。
【0062】
尚、オゾン分解触媒17の数は任意であり、オゾン分解触媒17を配置する位置も光触媒ケーシング11で形成される流路12中の単位構造体15の下流であればよい。また、浄化対象ガスに含まれる未反応のオゾンの量が所定の濃度以下である場合、あるいは浄化対象ガスが大気中に排出されない場合等、オゾンの分解処理が不必要である場合は、必ずしもオゾン分解触媒17を設ける必要はない。
【0063】
オゾン分解触媒17において、含有するオゾンを分解処理され無害化された浄化後の浄化対象ガスは、光触媒反応装置10の外部に排出される。
【0064】
すなわち、光触媒反応装置10は、一方を誘電体22で覆った2枚の金属電極21a、21bで光触媒を担持させた光触媒モジュール20を挟持し、2枚の金属電極21a、21b間に発生するコロナ放電光で光触媒を活性化させるとともにオゾンを生成し、光触媒、オゾンおよび放電光の作用により、空気等の浄化対象ガスを浄化する構成である。
【0065】
また、光触媒反応装置10は、光触媒モジュール20通過前には、浄化対象ガスは予めプレフィルタ13により除塵される一方、光触媒モジュール20通過後には、オゾン分解触媒17において、浄化対象ガスに含まれることとなった有害なオゾンを分解処理して無害化する構成である。
【0066】
このため、光触媒反応装置10は、汚れ成分を除去する洗浄、汚れ成分の付着を防止する防汚、殺菌、脱臭、空気の清浄、排気処理、水の清浄、廃水処理、水の分解、有機合成または有機分解反応の促進、無機性または有機性の環境汚染物質の分解などの目的のために幅広く利用することができる。
【0067】
光触媒反応装置10において、空気等の浄化対象ガスの清浄あるいは脱臭効果を向上させるためには、光触媒をより活性化させる必要がある。光触媒の活性化状態は光の強さに依存する。すなわち、強い光を光触媒に照射すると、光触媒はより活性化されて浄化あるいは脱臭機能を向上させることができる。このため、強い光、具体的には波長が380nm以下の光を光触媒に照射する必要がある。
【0068】
光触媒反応装置10では、光触媒に照射するための光を単位構造体15のプラズマ発生電極部19が有する2枚の金属電極21a、21b間に発生させた放電光から得る構成である。したがって、強い放電光を得るためには、電源部18の電力を増加させて2枚の金属電極21a、21b間により大きい電圧を印加する必要がある。
【0069】
しかし、従来の光触媒反応装置1においては、金属電極板3,3間に与える電力の増加に伴い、金属電極板3,3間で発生する放電は、コロナ放電ではなくアーク放電になる確率が高くなる。アーク放電は、金属電極板3等の構成部材を破損させるため、各構成部材の機能の低下に繋がる。このため、強い放電光を得て、光触媒反応装置1の浄化対象となるガス中の清浄あるいは脱臭機能を向上させることが困難であった。
【0070】
そこで、光触媒反応装置10では、単位構造体15のプラズマ発生電極部19において、誘電体22で金属電極21a,21bの一方を覆うことにより、金属電極21aの破損を防ぎ、かつ誘電体バリア放電を形成することで安定なコロナ放電を持続的に維持することが可能となった。
【0071】
また、光触媒反応装置10では、送風機14を光触媒ケーシング11で形成される流路12中に設けることで、浄化対象ガスの安定した所要の流速を得ることが可能である。このため、光触媒反応装置10の浄化機能とともに浄化対象ガスの浄化を継続して安定的に実施することが可能である。
【0072】
また、光触媒反応装置10では、プレフィルタ13を光触媒ケーシング11で形成される流路12中の単位構造体15の光触媒モジュール20よりも上流に設けることにより、光触媒モジュール20における光触媒の作用による浄化に先駆けて、予め塵や埃を除去することができる。このため、光触媒反応装置10の浄化機能を損なうことなく維持し、安定的に浄化対象ガスの浄化を実施することが可能である。さらに、光触媒モジュール20における光触媒の作用およびプレフィルタ13の作用を複合的に用いることにより浄化対象ガスの浄化効果を向上させることができる。
【0073】
また、光触媒反応装置10では、オゾン分解触媒17を光触媒ケーシング11で形成される流路12中の単位構造体15の光触媒モジュール20よりも下流に設けることにより、単位構造体15で発生し、有害物質と反応せずに残った過剰なオゾンを分解処理して無害化することができる。
【0074】
ところで、金属電極21aを覆う誘電体22には、電圧が印加される。このため、電源部18で発生する電力の一部は、誘電体22で損失する。したがって、この誘電体22における電力損失を低減させるためには、誘電体22に印加される電圧を下げることが必要である。そこで、誘電体22の材料としては、比誘電率が大きいガラス、雲母またはセラミックを用いることで、誘電体22に印加される電圧を下げて、より電力損失を低減させることができる。
【0075】
さらに、誘電体22の厚さをより薄くすることで、誘電率が増加し、電源部18で発生する電力のうちコロナ放電に使用されるエネルギの割合を増加させることができる。このため、誘電体22の厚さは、誘電体22を強度上安定して設けることができ、かつ薄い方が印加される電圧が低下して効果的であるため、0.5mmから2mm程度とすることが望ましい。
【0076】
次に、電源部18の構成について説明する。
【0077】
電源部18には、パルス電源、交流電源あるいは高周波電源を用いることが望ましい。
【0078】
電源部18としてパルス電源を使用する場合、直流電源よりも容易に大きな電力をプラズマ発生電極部19に投入することができる。このため、光触媒反応装置10の小型化が可能となる。さらに、電源部18として、デューティ比0.5以下の短パルス電源とすることで、プラズマ発生電極部19に投入する電力を大きくすることができる。
【0079】
電源部18として交流電源を使用する場合、電源部18の構成は、単純化することができる。このため、電源部18に必要なコストを低減させることが可能となる。さらに、交流電源による放電は、直流電源による放電に比べ容易に大きな電力をプラズマ発生電極部19に投入することができる。したがって、交流電源による電源部18は、低価格で中規模の光触媒反応装置10に適する。
【0080】
電源部18として高周波電源を使用する場合、高周波電源の動作周波数が10kHz以上であると、プラズマ発生電極部19への投入電力を増大することが可能となる。このため、高周波電源による電源部18では、プラズマ発生電極部19に大きな電力を投入することが可能となる。したがって、光触媒モジュール20が比較的大容量のあるいは高濃度の浄化対象ガスを対象とする光触媒反応装置10に適用するときに有効である。
【0081】
さらに、高周波電源の周波数が15kHz以上になると、高周波電源の動作音が人間の可聴範囲外となる。このため、周波数が15kHz以上の高周波電源を電源部18として使用すれば、電源部18の動作音が知覚されず、動作音が規制される環境においては、防音設備を設けることなく容易に光触媒反応装置10の使用が可能となる。
【0082】
また、電源部18では、パルス電源、交流電源あるいは高周波電源に波高値の50〜90%に相当する直流バイアスを重畳することで、プラズマ発生電極部19における放電発生の要素である偶存電子の個数を安定化させることができる。このため、プラズマ発生電極部19における放電開始電圧あるいはスパーク移行電圧のばらつきが小さくなり、光触媒反応装置10の安定動作を確保が容易となる。
【0083】
さらに、電源部18としてパルス電源を使用する場合においては、波高値の50〜90%に相当する直流バイアスを重畳すると、電源部18をパルス電源単独とする場合に比べてパルス電圧を低減させることができる。このため、パルス電源を使用する電源部18を小型化することが可能となる。
【0084】
ところで、電源部18としてパルス電源あるいは交流電源を使用する場合、1パルスあるいは1周期当たりの放電入力エネルギは光触媒モジュール20を通過する浄化対象ガスの組成、プラズマ発生電極部19の金属電極21a,21bの形状あるいは2枚の金属電極21a、21bの間隔により決定される。
【0085】
一方、電源部18からプラズマ発生電極部19に入力される1パルスまたは1周期当たりの放電入力エネルギをE[J]、繰返し周期をr[pps]または[Hz]とすると、電源部18からプラズマ発生電極部19に投入される投入電力はE×r[W]で定義される。そこで、電源部18は間欠動作動作させることで、電源部18からプラズマ発生電極部19に投入される投入電力を繰返し周期rによらず一定にすることができる。
【0086】
電源部18の間欠動作における動作と非動作の比である変調度は、必要となる投入電力をP0[W]、1パルスまたは1周期当たりの投入エネルギをE0[J]、繰返し周期をf[pps]または[Hz]とすると式(1)で表される。
【0087】
【数1】
P0/E0×f  ……(1)
例えば電源部18からプラズマ発生電極部19に投入される必要となる投入電力が10[W]、1パルスあたりの投入エネルギが50[mJ]、繰返し周期が20[kHz]である場合、変調度は式(1)から、式(2)のように求められる。
【0088】
【数2】
Figure 2004105811
となる。すなわち、電源部18からプラズマ発生電極部19に投入される必要となる投入電力が10[W]、1パルスあたりの投入エネルギが50[mJ]、繰返し周期が20[kHz]である場合、変調度は0.01であり、1秒あたり10ミリ秒間だけ動作する動作モードが必要となる。
【0089】
電源部18における動作モードを、1秒あたり10ミリ秒間動作する動作モードとするのは一例であり、2秒に1度20ミリ秒間動作する動作モード、あるいは1秒に2度5ミリ秒間動作する動作モードとしてもよい。
【0090】
電源部18において動作モードを設定する方法としては、電源部18における駆動電源の一次側、例えば交流100V入力をサイリスタあるいはトランジスタ等のスイッチング素子を用いてオンオフ動作する方法、電源部18における高電圧の出力回路中に変調部を設ける方法、電源部18における動作繰返し数を規定する発振回路に変調を加える方法がある。
【0091】
一方、電源部18として直流電源を用いた場合も、電源部18からプラズマ発生電極部19に投入される投入電力は、光触媒モジュール20を通過する浄化対象ガスの組成、プラズマ発生電極部19の金属電極21a,21bの形状あるいは2枚の金属電極21a、21bの間隔により決定される。
【0092】
このため、電源部18として直流電源を用いた場合も、電源部18が間欠動作を行うようにすることで、電源部18の電圧を変化させることなく電源部18を連続動作させる場合よりも低電力による浄化動作を可能とすることができる。
【0093】
図2は本発明に係る光触媒反応装置の第1の実施形態の変形例を示す構成図である。
【0094】
図2の光触媒反応装置10Aは、図1の光触媒反応装置10に対して、単位構造体15Aにおけるプラズマ発生電極部19Aの2枚の金属電極21a、21bが共に誘電体22で覆われる構成が異なる。その他の構成および機能については、図1の光触媒反応装置10と同じであるため、同符号を付して説明を省略する。
【0095】
光触媒反応装置10Aは、単位構造体15Aにおけるプラズマ発生電極部19Aの2枚の金属電極21a、21bが共に誘電体22で覆われた状態で、光触媒モジュール20を挟持する構成である。
【0096】
光触媒反応装置10Aでは、単位構造体15Aにおけるプラズマ発生電極部19Aの2枚の金属電極21a、21bが共に誘電体22で覆われ同じ構成である。このため、プラズマ発生電極部19Aの製造工程において部品の種類を低減させることができる。さらに、誘電体22の材料価格が安価である場合には、同一の設備および製造工程において、誘電体22で覆われた金属電極21a,21bを製造することが可能となり製造コストを低減させることができる。
【0097】
光触媒反応装置10、10Aのように、2枚の金属電極21a、21bは、少なくとも一方が誘電体22で覆われればよい。また、金属電極21a,21bと誘電体22とは必ずしも密着する必要はない。誘電体22が2枚の金属電極21a、21bの間に介在し、金属電極21a、21b同士を誘電体22を経由せずに直線で結ぶことができる部位が存在しなければよく、また形状も任意である。
【0098】
図3は本発明に係る光触媒反応装置の第2の実施形態を示す上面図であり、図4は図3の光触媒反応装置10Bの単位構造体15Bの側面図である。
【0099】
図3および図4の光触媒反応装置10Bは、図1の光触媒反応装置10に対して、単位構造体15Bにおける光触媒モジュール20が、プラズマ発生電極部19Bの2枚の金属電極21a、21bで挟持されない点、およびプラズマ発生電極部19Bの2枚の金属電極21a、21bの形状が異なる。その他の構成および機能については、図1の光触媒反応装置10と同じであるため、単位構造体15Bの構成要素であるプラズマ発生電極部19Bの2枚の金属電極21a、21b、誘電体22および光触媒モジュール20以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0100】
光触媒反応装置10Bの単位構造体15Bにおけるプラズマ発生電極部19Bは、2枚の金属電極21a、21bで誘電体22のみを挟持した構成である。2枚の金属電極21a、21bは、電線16を介して電源部18にそれぞれ導かれる。このとき電源部18により、2枚の金属電極21a、21b間に印加される電圧の向きは任意である。
【0101】
また、2枚の金属電極21a、21bは矩形板又は長尺板状に構成されるが、一方は、他方よりも幅方向の長さが短い形状とされる。この結果、電源部18の作用で形成される2枚の金属電極21a、21b間の電界は一様とならずに、誘電体22の表面近傍で電気力線が密となる部位が形成される。
【0102】
一方、単位構造体15Bの光触媒モジュール20は、プラズマ発生電極部19Bの近傍でかつ、清浄あるいは脱臭しようとする空気等の浄化対象ガスが流れる光触媒ケーシング11内の流路12中に設けられる。
【0103】
そして、電源部18の作用でプラズマ発生電極部19Bにおいてオゾンとともにコロナ放電が発生し、放電光が、プラズマ発生電極部19B近傍に設けられた光触媒モジュール20に照射される。この結果、光触媒モジュール20が担持する光触媒が活性化され、光触媒、コロナ放電およびオゾンの作用で浄化対象ガスが清浄あるいは脱臭される。
【0104】
ところで、光触媒モジュール20が担持する光触媒の効果を向上させるためには、強い光を照射する必要があり、さらに強い光を得るためには、強い電界を形成させてより高いエネルギを有するコロナ放電を発生させる必要がある。
【0105】
一般に、放電は電界が強いほど生じ易くなり、電界の強さは電圧の大きさおよび電極の形状に依存する。すなわち電極の形状に応じて電界は変化するが、電界の電気力線が局所的に密な部位が電界の強い部位である。このため、電気力線が局所的に密である電界となるような形状の電極を用いることで、より強い電界を得て、高いエネルギを有するコロナ放電を発生させることができる。
【0106】
そこで、光触媒反応装置10Bの単位構造体15Bでは、プラズマ発生電極部19Bの2枚の金属電極21a、21bを柱板状として、さらに、一方の幅を他方の幅よりも短い形状とすることで誘電体22の表面近傍で電気力線が局所的に密である電界を形成するものである。
【0107】
図5は、2枚の金属電極21a、21b間に一定の電圧を印加したときに、発生する放電光の照度を示す棒グラフである。
【0108】
図5において縦軸は、2枚の金属電極21a,21b間に発生する放電光の照度(mW/cm)である。左側の棒グラフは、同形状で平板の2枚の金属電極21a、21bを対向配置させて誘電体22を介在させたときの値であり、右側の棒グラフは、幅長が異なる2枚の金属電極21a、21bで誘電体22を挟持したときの値である。
【0109】
図5に示されるように、電源部18によりプラズマ発生電極部19Bにおいて、2枚の金属電極21a、21b間に印加する電圧を一定とすると、同形状で平板の2枚の金属電極21a、21bを対向させたときよりも、幅長が異なる2枚の金属電極21a、21bを対向させたときのほうが、誘電体22の表面近傍において局所的に強い電界が得られる。
【0110】
この結果、電源部18において、より低出力の電力あるいは電圧で強い放電光を得ることができる。さらに、プラズマ発生電極部19Bにおける2枚の金属電極21a、21b間に必要な電圧を低減させることができるため、電源設計上有利である。
【0111】
すなわち、光触媒反応装置10Bの単位構造体15Bでは、プラズマ発生電極部19Bを、幅長が異なる2枚の金属電極21a、21bで誘電体22を挟持する構成としたことで、より局所的により強い電界を形成して、強い放電光を発生することを可能とする。そして、光触媒反応装置10Bでは、単位構造体15Bの光触媒モジュール20が担持する光触媒に強い光を照射して活性化を促進させることで、より強い脱臭作用あるいは清浄作用を得ることができる。
【0112】
図6は本発明に係る光触媒反応装置の第2の実施形態の変形例を示す構成図である。
【0113】
光触媒反応装置10Cは、図3の光触媒反応装置10Bと同様に、単位構造体15Cにおいて光触媒モジュール20が、プラズマ発生電極部19Cの2枚の金属電極21a、21bで挟持されずに別途設けられる構成である。ただし、光触媒反応装置10Cでは、幅長が異なる2枚の金属電極21a、21bで誘電体22を挟持した構成であるプラズマ発生電極部19Cが、単一の光触媒モジュール20近傍に複数個設けられる点が図3の光触媒反応装置10Bと異なる。
【0114】
その他の構成および機能については、図3の光触媒反応装置10Bと同じであるため、図3と同様に単位構造体15Cの構成要素であるプラズマ発生電極部19Cの2枚の金属電極21a、21b、誘電体22および光触媒モジュール20以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0115】
光触媒反応装置10Cの単位構造体15Cでは、単一の板状の光触媒モジュール20の面状に平行にプラズマ発生電極部19Cを複数個設けた構成である。そして、光触媒モジュール20の面直方向に浄化対象ガスが流れ、清浄あるいは脱臭される。
【0116】
ここで、ある1つのプラズマ発生電極部19Cの金属電極21aと、この金属電極21aに向かい合う、別のプラズマ発生電極部19Cの金属電極21aとは、同じ符号の極とされる。すなわち、各プラズマ発生電極部19Cは金属電極21a,21bの正極同士あるいは負極同士が向き合う方向に設けられる。
【0117】
つまり、各プラズマ発生電極部19Cの金属電極21a,21bの電界の向きは交互に逆になる向きとされ、放電が誘電体22を介さない金属電極21a、21b間である各プラズマ発生電極部19C間に発生しないように構成される。
【0118】
光触媒反応装置10Cでは、光触媒モジュール20の容積を所要の大きさに設定することができるとともに、プラズマ発生電極部19Cを複数個設けることで、光触媒モジュール20に照射する放電光の強度を増加させて所要の強さにすることができる。
【0119】
このため、光触媒反応装置10Cでは、任意の容量とすることが可能であり、かつ光触媒モジュール20が担持する光触媒に強い光を照射して活性化を促進させることで、より強い脱臭作用あるいは清浄作用を得ることができる。
【0120】
光触媒反応装置10Cのような構成に限らず、プラズマ発生電極部19Cで発生する放電光が、光触媒モジュール20を照射することが可能な構成であれば単一あるいは複数の任意の形状の光触媒モジュール20近傍に、任意形状の複数のプラズマ発生電極部19Cを任意の位置に設ける構成とすることもでき、また、浄化対象ガスが流れる向きも任意である。
【0121】
図7は本発明に係る光触媒反応装置の第3の実施形態を示す構成図である。
【0122】
光触媒反応装置10Dは、図1の光触媒反応装置10に対し、単位構造体15Dの構造が異なる。その他の構成および機能については、図1の光触媒反応装置10と同じであるため、単位構造体15Dの構成以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0123】
光触媒反応装置10Dの単位構造体15Dは、板状あるいはブロック状でかつ三次元網目構造のセラミックス基体で構成された光触媒モジュール20の両面に、金属電極21a、21bを設けた構成である。金属電極21a、21bは二次元網目構造をなす。このため、金属電極21a、21b同士は互いに向き合う部位を有さない。
【0124】
ここで、光触媒モジュール20は、セラミックス基体で構成されるため、誘電体22としての機能も有する。そして、金属電極21a、21b同士は互いに向き合う部位を有さず、金属電極21a、21b間に発生する紫外線は、誘電体22としての機能を有する光触媒モジュール20のセラミックス基体を通過するように構成される。このため、放電はアーク放電に移行せずに安定したコロナ放電が得られる。
【0125】
すなわち、光触媒反応装置10Dの単位構造体15Dは、誘電体22が光触媒モジュール20を兼ねる構成である。
【0126】
光触媒反応装置10Dの単位構造体15Dでは、光触媒モジュール20と誘電体22とが単一の部材で構成されるため、部品数を低減させることができる。さらに、光触媒モジュール20である誘電体22が網目状構造であるため、浄化対象ガスが流れる方向の自由度が増加する。
【0127】
また、単位構造体15Dの金属電極21a,21bが、二次元網目構造であるため、平板構造の金属電極21a,21bに比べて局所的に強い電界を形成させることができる。このため、単位構造体15Dでは、より強い放電光を得ることが可能であり、浄化対象ガスの脱臭あるいは清浄効果を向上させることができる。
【0128】
また、単位構造体15Dは、金属電極21a,21bと光触媒モジュール20を兼ねた誘電体22とを密着させて一体化した構成であるため、良好な強度を得ることが可能である。さらに、金属電極21a,21bと誘電体22との間の空気等の誘電率を変化させる介在物の量を減らすことができるため、金属電極21a、21b間に、より強い電界を形成させることができる。このため、浄化対象ガスの脱臭あるいは清浄効果を向上させることができる。
【0129】
尚、光触媒反応装置10Dの単位構造体15Dでは、金属電極21a、21bが光触媒モジュール20を兼ねた誘電体22を介さずに形成される電界が弱く、金属電極21a、21b間にアーク放電が起こらなければよい。したがって、金属電極21a、21bが板状あるいはブロック状に構成され、さらに光触媒モジュール20を兼ねた誘電体22の金属電極21a、21bと接合される面を、孔を有さない面構造としてもよい。
【0130】
また、必要に応じて、別途光触媒モジュール20を金属電極21a,21bの近傍に設け、紫外線を照射する構成としてもよい。この場合は、誘電体22が必ずしも光触媒モジュール20を兼ねる必要はない。
【0131】
図8は本発明に係る光触媒反応装置の第4の実施形態を示す構成図である。
【0132】
光触媒反応装置10Eは、図1の光触媒反応装置10に対し、単位構造体15の代わりに、積層構造体30とした点が異なる。その他の構成および機能については、図1の光触媒反応装置10と同じであるため、積層構造体30の構成以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0133】
光触媒反応装置10Eの積層構造体30は、複数の光触媒モジュール20とプラズマ発生電極部19Dの金属電極21c,21d,21e,21f,21gとを交互に積層した構成である。ただし、光触媒モジュール20の片面側の金属電極21d,21fは誘電体22で覆われる。ただし、光触媒モジュール20の両面の2枚の金属電極21c,21d,21e,21f,21g双方を誘電体22で覆う構成としてもよい。
【0134】
また、金属電極21c,21d,21e,21f,21gおよび誘電体22の形状は任意であり、2次元網目構造としてもよく、より強い電界を形成できる形状にすることができる。
【0135】
プラズマ発生電極部19Dの各金属電極21c,21d,21e,21f,21gは、交互に正負が繰り返す構成である。このため、全ての金属電極21c,21d,21e,21f,21gの間において電界が形成され、放電光である紫外線を発生させることができる。このため、全ての金属電極21c,21d,21e,21f,21gの間に光触媒モジュール20を設けることが可能となりスペースを有効に利用することができる。さらに、光触媒モジュール20の両面のうち少なくとも一方に、規則的に誘電体22を設ける構成とすることができる。
【0136】
プラズマ発生電極部19Dの各金属電極21c,21d,21e,21f,21gには、電圧が印加され、コロナ放電に伴う紫外線が発生する。紫外線の作用により各光触媒モジュール20が担持する光触媒が活性化されるとともにオゾンが生成される。そして、コロナ放電、光触媒およびオゾンの作用により、各光触媒モジュール20を通過する浄化対象ガスが脱臭あるいは清浄される。
【0137】
光触媒反応装置10Eでは、光触媒モジュール20、金属電極21c,21d,21e,21f,21gおよび誘電体22が規則的に整列して積層構造をなすため、金属電極21d,21fを共有させることができるのみならず、より少ない同形状の部品を組み合わせることで、任意の容量、大きさ、形状、浄化能力等の仕様の光触媒反応装置10Eとすることができる。
【0138】
また、各光触媒モジュール20に照射される紫外線の強度をより均一にすることができるため、浄化機能を安定化させることができる。
【0139】
図9は本発明に係る光触媒反応装置の第5の実施形態を示す構成図である。
【0140】
光触媒反応装置10Fは、図3の光触媒反応装置10Bに対し、単位構造体15Eの形状が異なる。その他の構成および機能については、図3の光触媒反応装置10Bと同じであるため、単位構造体15E以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0141】
光触媒反応装置10Fの単位構造体15Eは、プラズマ発生電極部19Eの近傍に、光触媒モジュール20が設けられ、この光触媒モジュール20内に浄化対象ガスが導かれる構成である。
【0142】
単位構造体15のプラズマ発生電極部19Eは、線状の金属電極21hの側面を誘電体22で覆い、金属電極21hと誘電体22とを同軸状に構成したものである。さらに、誘電体22の外表面には、帯状の金属電極21iが軸方向が異なる位置に複数個設けられる。誘電体22の外表面に設けられた各帯状の金属電極21iは、軸方向に平行に設けられた金属電極21iで電気的に接続される。
【0143】
プラズマ発生電極部19Eの軸芯の線状の金属電極21hと、誘電体22の外表面に設けられた帯状の金属電極21iとは、図示しない電源部に導かれる。そして、軸芯の線状の金属電極21hと、誘電体22の外表面に設けられた帯状の金属電極21iとの間には電圧が印加される。このため、誘電体22の外表面に設けられた帯状の金属電極21iの縁部からコロナ放電に伴う紫外線が発生して、単位構造体15Eの近傍に設けられた光触媒モジュール20を照射する。
【0144】
光触媒モジュール20が紫外線により照射されると、光触媒モジュール20が担持する光触媒が活性化されるとともにオゾンが生成される。そして、コロナ放電、光触媒およびオゾンの作用により、光触媒モジュール20を通過する浄化対象ガスが脱臭あるいは清浄される。
【0145】
光触媒反応装置10Fの単位構造体15Eにおけるプラズマ発生電極部19Eでは、一方の金属電極21hが線状であり、かつ他方の金属電極21iが帯状であるため、強い電界を形成することができる。このため、浄化対象ガスの脱臭あるいは清浄効果を向上させることができる。
【0146】
また、プラズマ発生電極部19Eは、金属電極21h,21iと誘電体22とが同軸状であるため、同軸状のケーブルから所要の長さに切断するのみで製造することが可能であり、製造コストを低減させることができる。さらに、同軸状の金属電極21h,21iと誘電体22とを、U字状等の形状に容易に変形させることができるため、多種多様な光触媒反応装置10Fに適用させることができる。
【0147】
尚、プラズマ発生電極部19Eの誘電体22の外表面に設けられた帯状の金属電極21iは、螺旋状に形成することも可能であり、電圧を印加することが可能でコロナ放電に伴う紫外線を発生することができる形状であればよい。具体的には、各帯状の金属電極21iの間隔が10mm程度確保することができれば、紫外線を得るために効果的である。したがって、各帯状の金属電極21iの間隔を必要最小限の間隔として、かつ金属電極21iの太さを細くして縁部が多くなるように設けることで、紫外線の強度を向上させることができる。
【0148】
図10は本発明に係る光触媒反応装置の第5の実施形態の変形例を示す構成図である。
【0149】
光触媒反応装置10Gは、図9の光触媒反応装置10Fに対し、単位構造体15Fの光触媒モジュール20の形状が異なる。その他の構成および機能については、図9の光触媒反応装置10Fと同じであるため、単位構造体15F以外の構成については図示せず、また説明を省略する。
【0150】
光触媒反応装置10Gの単位構造体15Fは、光触媒モジュール20が筒状である。さらに、筒状の光触媒モジュール20の内部に、図9の光触媒反応装置10Fにおけるプラズマ発生電極部19Eと同形状のプラズマ発生電極部19Eが設けられる構成である。
【0151】
光触媒反応装置10Gの単位構造体15Fでは、プラズマ発生電極部19Eで発生した紫外線を、全て筒状の光触媒モジュール20に照射させることができる。このため、単位構造体15Fでは、光触媒モジュール20以外に放出される紫外線の量、すなわち紫外線の光損失を低減させて、より少ない電力で紫外線の強度を向上させることができる。
【0152】
また、光触媒反応装置10Gの単位構造体15Fでは、金属電極21h,21iと誘電体22に加え、光触媒モジュール20が同軸状であるため、同軸状のケーブルから所要の長さに切断するのみで光触媒モジュール20も含めて製造することが可能であり、製造コストを低減させることができる。さらに、同軸状の金属電極21h,21i、誘電体22および光触媒モジュール20を、U字状等の形状に容易に変形させることができるため、多種多様な光触媒反応装置10Gに適用させることができる。
【0153】
尚、本発明の実施形態における光触媒反応装置10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10Gにおいては、浄化対象を空気等の浄化対象ガスとしたが、コロナ放電が可能であれば、液体あるいは気液混合体の浄化対象流体としてもよい。また、光触媒モジュール20に対する浄化対象ガスの向きは任意である。
【0154】
さらに、光触媒モジュール20、金属電極21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21iおよび誘電体22の形状および位置は任意であり、正負の金属電極21a、21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21i同士が、誘電体22を介さずに面する部位が存在せず、かつ、プラズマ発生電極部19、19A、19B、19C、19D、19D、19Eで発生した紫外線を、光触媒モジュール20に照射することができる構成であればよい。
【0155】
また、光触媒モジュール20は三次元網目構造に限らず、ハニカム構造、多重筒状構造、格子状構造等の内部を流体が通過することが可能な構造であり、かつ光触媒を担持させることが可能であればよい。
【0156】
【発明の効果】
本発明に係る光触媒反応装置においては、放電光を発生させる金属電極間に誘電体を設けることにより、アーク放電が発生することなく安定したコロナ放電を発生させることができる。このため、より大きな電圧を印加して強い放電光を得ることが可能となり、浄化対象の清浄あるいは脱臭機能を向上させることができる。
【0157】
また、放電光を発生させる金属電極の形状をより強い電界が形成されるような形状とすることで、より小さい電力で効果的に強い放電光を発生させて浄化対象を清浄あるいは脱臭することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光触媒反応装置の第1の実施形態を示す構成図。
【図2】本発明に係る光触媒反応装置の第1の実施形態の変形例を示す構成図。
【図3】本発明に係る光触媒反応装置の第2の実施形態を示す上面図。
【図4】図3の光触媒反応装置の単位構造体の側面図。
【図5】2枚の金属電極間に一定の電圧を印加したときに発生する放電光の照度を示す棒グラフ。
【図6】本発明に係る光触媒反応装置の第2の実施形態の変形例を示す構成図。
【図7】本発明に係る光触媒反応装置の第3の実施形態を示す構成図。
【図8】本発明に係る光触媒反応装置の第4の実施形態を示す構成図。
【図9】本発明に係る光触媒反応装置の第5の実施形態を示す構成図。
【図10】本発明に係る光触媒反応装置の第5の実施形態の変形例を示す構成図。
【図11】従来の光触媒反応装置の構成図。
【符号の説明】
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G 光触媒反応装置
11 光触媒ケーシング
12 流路
13 プレフィルタ
14 送風機
15、15A、15B、15C、15D、15E、15F 単位構造体
16 電線
17 オゾン分解触媒
18 電源部
19、19A、19B、19C、19D、19E プラズマ発生電極部
20 光触媒モジュール
21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21i 金属電極
22 誘電体
30 積層構造体

Claims (23)

  1. 分解対象物質媒体の流路中に設けられ、セラミックス基体に光触媒を担持した光触媒モジュールと、少なくとも一方が誘電体により覆われた正負極の金属電極を具備するプラズマ発生電極部と、電源部とで構成され、この電源部により前記正負極の金属電極間に電圧を印加して放電光を発生させ、この放電光を前記光触媒モジュールに照射して、活性化した光触媒の作用により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍の前記分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を分解するようにしたことを特徴とする光触媒反応装置。
  2. 前記分解対象物質媒体を含み、金属電極間から発生させる放電光の作用によりオゾンを発生させて、前記放電光を前記光触媒モジュールに照射して、活性化した光触媒とともにオゾンの作用により、前記光触媒モジュールの内部あるいは近傍を通過する前記分解対象物質媒体に含まれる分解対象物質を分解するようにしたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  3. 前記光触媒モジュールは、前記正負極の金属電極で挟持されることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  4. 前記光触媒モジュールは、複数個設けられ、複数の前記正負極の金属電極で層状にそれぞれ挟持されることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  5. 前記光触媒モジュールは、三次元網目構造あるいはハニカム構造であることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  6. 前記誘電体は、セラミックスであることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  7. 前記光触媒モジュールと誘電体とは単一の部材で構成され、かつ放電は誘電体を介してなされるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  8. 前記金属電極は、網目構造であることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  9. 前記正負の金属電極の一方は、線状に構成され、さらに前記誘電体は筒状に構成され、前記線状の金属電極は筒状の誘電体で覆われ同軸に構成されることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  10. 前記光触媒モジュールは、筒状に構成され、光触媒モジュールの内部において、前記正負の金属電極の一方は、線状に構成され、さらに前記誘電体は筒状に構成され、前記線状の金属電極は筒状の誘電体で覆われ同軸に構成されることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  11. 前記金属電極と誘電体とは、誘電体表面に金属を蒸着あるいは接着する方法で製造され、一体化されることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  12. 前記プラズマ発生電極部を複数個設け、ある1つのプラズマ発生電極部の金属電極と、この金属電極に最近傍の別のプラズマ発生電極部の金属電極とは、同じ符号の極であることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  13. 前記分解対象物質の流路中の光触媒モジュールよりも下流にオゾン分解処理機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  14. 前記分解対象物質の流路中に送風機を設けたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  15. 前記電源部は、間欠動作することを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  16. 前記分解対象物質媒体は、気体、液体または気液混合体であることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  17. 前記分解対象物質の流路中の光触媒モジュールよりも上流にプレフィルタを設けたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  18. 前記プレフィルタは、電気集塵フィルタであることを特徴とする請求項17記載の光触媒反応装置。
  19. 前記正極の金属電極と負極の金属電極とは、形状が異なり、局所的に強い電界が形成される構成としたことを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  20. 前記正負の金属電極は、一方の幅が他方の幅よりも広い板状に構成されることを特徴とする請求項19記載の光触媒反応装置。
  21. 前記電源部は、パルス電源、周波数10kHz以上の高周波電源あるいは交流電源であることを特徴とする請求項1記載の光触媒反応装置。
  22. 前記パルス電源は、デューティ比0.5以下の短パルス電源であることを特徴とする請求項21記載の光触媒反応装置。
  23. 前記パルス電源、高周波電源あるいは交流電源には、波高値の50〜90%に相当する直流バイアスが重畳されることを特徴とする請求項21記載の光触媒反応装置。
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