JP4678587B2 - 光学特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、周波数が異なり偏光状態が直交する第1、第2の入力光を合波して被測定対象に入力させ、この被測定対象から出力される出力光に、第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を干渉させる干渉部を有し、この干渉部からの干渉光によって被測定対象の光学特性、特に被測定対象の伝達関数行列(例えば、ジョーンズ行列)を求める光学特性測定装置に関するものであり、詳しくは、波長可変光源の周波数掃引速度が一定でなくても、精度よく測定することができる光学特性測定装置に関するものである。
光学特性測定装置とは、被測定対象(例えば、光学素子、光学装置、これら光学素子や光学装置の試験装置・測定装置等)の光学特性(例えば、挿入損失、反射率、透過率、偏光依存性、波長分散、偏波モード分散等)を求めるものであり、具体的には被測定対象の伝達関数行列(例えば、ジョーンズ行列)を測定によって求め、この伝達関数から被測定対象の光学特性を一括して、または必要な光学特性のみを求めるものである。
伝達関数行列を測定によって求めるには、被測定対象に周波数fsの信号光を入射し、被測定対象から出力される信号光(透過光や反射光)を参照光(周波数fr)と合波して干渉させる。そして、干渉信号を受光部で受光して干渉信号の振幅と位相を測定する(いわゆるヘテロダイン検出)。また、所定の測定波長範囲において伝達関数を求めるため、光源を波長掃引(周波数掃引)する(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
図5は、被測定対象1への入出力特性を示した図である。図5において、被測定対象1への入力光、出力光は、直交する2偏光の振幅と位相を表す2行1列の列ベクトル(いわゆるジョーンズベクトル)で表され、被測定対象1の伝達関数行列(いわゆるジョーンズ行列)は、下記式(1)で示される。
Figure 0004678587
このようなジョーンズ行列を求めるには、偏光状態が互いに直交する偏光(直線偏光、楕円偏光、円偏光)を有する第1、第2の入力光を被測定対象1に入力する。そして、入力光と被測定対象1から出力される出力光のジョーンズベクトルの振幅と位相を測定して求める。
入力光、出力光の測定結果から演算によってジョーンズ行列を容易に求めるために、一般的には、偏光面が直交する直線偏光(例えば、s偏光、p偏光)を第1、第2の入力光に用いる。そして、被測定対象1へのs偏光、p偏光それぞれの入力光の偏光状態は、被測定対象1の光学特性によって変化して出射する。なお、演算を容易とするため、被測定対象1からの出力光のうち、偏光面が直交する直線偏光(例えば、s偏光、p偏光)を参照光で干渉させて測定する。
つまり、入射s偏光に対する出射s偏光と出射p偏光が存在し、入射p偏光に対する出射s偏光と出射p偏光が存在する。なお、入射s偏光とは、被測定対象1に入力するs偏光のことであり、出射s偏光とは、被測定対象1から出力されるs偏光のことである。入射p偏光、出射p偏光も同様に、被測定対象1に入力、出力するp偏光のことである。
従って、上記の式(1)において、T11は、入射s偏光に対する出射s偏光の関係を表し、T21は、入射s偏光に対する出射p偏光の関係を表し、T12は、入射p偏光に対する出射s偏光の関係を表し、T22は、入射p偏光に対する出射p偏光の関係を表す。つまり、Txyのうち、xは出射側の偏光状態(x=1がs偏光、x=2がp偏光)を表し、yは入射側の偏光状態(y=1がs偏光、y=2がp偏光)を表している。
例えば、被測定対象1からの出力光は、被測定対象1への入力光(つまり、信号光)がs偏光であればT11とT21が合わさった光となり、入力光がp偏光であればT12とT22が合わさった光となる。
このように、偏光面の異なるs偏光、p偏光それぞれを入力光として測定を行なう必要があるため、測定方法には、s偏光で波長掃引した後にp偏光で再度波長掃引して測定する場合と、s偏光とp偏光を同時に被測定対象1に入力し、1回の波長掃引で測定する場合とがある。1回の波長掃引で測定する場合は、測定時間が短縮できると共に、1回目と2回目の波長掃引における再現性(例えば、波長再現性)から生じる誤差もなく、精度よく測定できる。
ただし、s偏光とp偏光を被測定対象1に同時に入力するので、s偏光と参照光との干渉信号と、p偏光と参照光との干渉信号とを分離する必要がある。分離には、s偏光の干渉信号とp偏光の干渉信号それぞれを異なる測定光路長差にすることで、時間領域で分離する方法や(例えば、特許文献2参照)、s偏光の干渉信号とp偏光の干渉信号それぞれを異なる周波数で強度変調し、強度変調する変調周波数の違いから分離する方法(例えば、特許文献3参照)がある。
しかしながら、s偏光に基づく干渉信号とp偏光に基づく干渉信号とを時間領域で分離することは非常に困難であり、変調周波数の違いから分離する場合、強度変調器自身の波長依存性により測定波長範囲が限定されると共に、非常に高価という問題があった。
図6は、従来の光学特性測定装置の構成を示した図である(例えば、特許文献1参照)。図6において、波長可変光源2は、所定の波長掃引速度で波長掃引しつつ、レーザ光を出力する。ハーフミラー(以下HMと略す)3は、波長可変光源2からのレーザ光を2分岐する。
偏光遅延部4は、偏光ビームスプリッタ(以下PBSと略す)4a、4b、遅延ファイバ4cを有し、HM3が分岐した一方のレーザ光から、入射p偏光、入射s偏光を生成する。
PBS4aは、レーザ光を偏光面が直交する光(p偏光、s偏光)に2分岐する。ここで、光路OP1によってp偏光が伝送され、光路OP2によってs偏光が伝送されるものとする。PBS4bは、PBS4aで分岐され異なる光路OP1、OP2によって伝送されてきた光を合波し、被測定対象1に出力する。ここで、被測定対象1に入力される光は信号光である。遅延ファイバ4cは、PBS4a、4b間の、光路OP2上に設けられ、s偏光を遅延させる。
従って、入射s偏光が、遅延ファイバ4cを通過するので、入射p偏光の周波数をf1(t)とすれば、入射s偏光の周波数はf2(t)(f2(t)≠f1(t))となる。ここで、f1(t)、f2(t)のそれぞれは、以下、f1、f2で示す。
HM5は、被測定対象1からの出力光と、HM3で分岐され光路OP3によって伝送された他方の光とを合波し干渉させる。ここで、光路OP3によって伝送されてきた光は参照光である。PBS6は、HM5が合波した光を、偏光面が直交する光に2分岐する。
受光部7は、PBS6が分岐した一方の光(例えば、s偏光)を受光する。受光部8は、PBS6が分岐した他方の光(例えば、p偏光)を受光する。
従って、受光部7で説明すると、参照光(周波数f1’)、出射p偏光(周波数f1、f2)の3種類の光が干渉している。なお、参照光が信号光と異なる周波数f1’になるのは、信号光と参照光とに光路長差によるものである。
つまり、HM3で分岐されて光路OP1、PBS4b、被測定対象1、HM5までの光路と、光路OP3の光路との光路長差で生ずるものであり、この光路長差は、遅延ファイバ4cを含む光路OP1と光路OP2との光路長差に比較して十分に小さい。従って、周波数差の関係は(|f1−f2|>>|f1’−f1|)である。
同様に、受光部8では、参照光(周波数f1’)、出射p偏光(周波数f1、f2)の3種類の光が干渉している。
もちろん、HM3で分岐されて光路OP1、PBS4b、被測定対象1、HM5までの光路と、光路OP3の光路との光路長差=0ならば、周波数f1=f1’である。
フィルタ回路9、10は、受光部7、8の後段に設けられ、受光部7、8からの信号をローパス、バンドパスを行なう。演算手段11は、フィルタ回路9、10のフィルタリングの信号(ローパス後の信号とバンドパス後の信号)が入力される。
このような装置の動作を説明する。
波長可変光源2が、所定の掃引速度で波長掃引(周波数掃引)する。そして、HM3が、波長可変光源2からのレーザ光を2分岐する。なお、PBS4aにて、レーザ光が2分岐されるように、波長可変光源2とHM3間の図示しない偏波コントローラが、偏光を適度に調整する。
そして、光路OP1,OP2によって伝送されて周波数差が生じたp偏光、s偏光を、PBS4bが合波して被測定対象1に出力する。
HM5が、被測定対象1からの出力光(信号光)を、光路OP3によって伝送される他方の光(参照光)で合波する。そして、PBS6が、合波した干渉光を偏光面の直交する直線偏光に2分岐する。さらに、PBS6で分岐された一方の光は、受光部7で受光され、他方の光は受光部8で受光される。
そして、フィルタ回路9、10のそれぞれが、受光部7、8からの信号を、ローパスした信号と、バンドパスした信号を演算手段11に出力する。そして、演算手段11が、フィルタリング後の干渉信号の振幅と位相から被測定対象1のジョーンズ行列を演算する。
なお、フィルタ回路9が、フィルタリングするのは、例えば、受光部7には、周波数f1、f2の出射s偏光と、周波数f1’の参照光(s偏光)による干渉信号が存在する。
従って、受光部7からの出力信号でジョーンズ行列の各要素を求めるには、出射s偏光(周波数f1)と参照光(周波数f1’)の干渉信号を抽出し、さらに、出射s偏光(周波数f2)と参照光(周波数f1’)の干渉信号とを抽出する必要がある。
そこでフィルタ回路9が、直流成分付近を通過させるローパスフィルタ(Low-Pass Filter)、周波数差(|f1−f2|)近傍を通過するバンドパスフィルタ(Band-Pass Filter)によって分離を行ない、分離した干渉信号を演算手段11に出力する。
同様に、フィルタ回路10が、フィルタリングするのは、例えば、受光部8には、周波数f1、f2の出射p偏光と、周波数f1’の参照光による干渉信号が存在する。
従って、受光部8からの出力信号でジョーンズ行列の各要素を求めるには、出射p偏光(周波数f1)と参照光(周波数f1’)の干渉信号を抽出し、さらに、出射p偏光(周波数f2)と参照光(周波数f1’)の干渉信号とを抽出する必要がある。
そこでフィルタ回路10が、直流成分付近を通過させるローパスフィルタ、周波数差(|f1−f2|)近傍を通過するバンドパスフィルタによって分離を行ない、分離した干渉信号を演算手段11に出力する。そして、演算手段11が、フィルタ回路9、10からの干渉信号よりジョーンズ行列を求める。
特開2002−243585号公報 米国特許第6376830号 特開2004−20567号公報
図6に示す装置では、入射p偏光、入射s偏光の周波数差(|f1−f2|)は、光路OP1、OP2の光路長差と波長掃引速度(周波数掃引速度)とによって定まり、干渉信号の周波数も定まる。
従って、受光部7、8から出力される信号を、フィルタ回路9、10が、フィルタリングすることにより、高周波成分(数十〜数百[MHz])の干渉信号と、直流〜低周波成分(高周波成分に対して十分に低く、例えば、DC〜200[kHz]程度)の干渉信号とを分離している。
しかしながら、波長可変光源2は、直線性をもって全測定波長範囲を波長掃引することが、現状では非常に困難である。そのため、波長掃引の非直線性に起因して、光路OP1、OP2それぞれを通過したp偏光、s偏光の波長差(周波数差|f1−f2|)が一定せず、干渉信号の周波数が変動し、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタの特性を変化(例えば、通過する周波数帯を可変)させないと、精度よく光学特性を求めることが困難であるという問題があった。
そこで本発明の目的は、波長可変光源の周波数掃引速度が一定でなくても、精度よく測定することができる光学特性測定装置を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
周波数が異なり偏光状態が直交する第1、第2の入力光を合波して被測定対象に入力させ、この被測定対象から出力される出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を干渉させる干渉部を有し、この干渉部からの干渉光によって前記被測定対象の光学特性を測定する光学特性測定装置において、
波長掃引して前記第1の入力光を前記干渉部に出力する第1の波長可変光源と、
波長掃引して前記第2の入力光を前記干渉部に出力する第2の波長可変光源と、
前記第1、第2の波長可変光源からの第1、第2の入力光の前記波長掃引に基づく周波数差を検出する検出部と、
この検出部の検出した周波数差に基づいて、前記第1、第2の波長可変光源の周波数差を制御する制御部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、
周波数が異なり偏光状態が直交する第1、第2の入力光を合波して被測定対象に入力させ、この被測定対象から出力される出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を干渉させる干渉部を有し、この干渉部からの干渉光によって前記被測定対象の光学特性を測定する光学特性測定装置において、
波長掃引してレーザ光を出力する波長可変光源と、
この波長可変光源からのレーザ光を分岐し、一方の分岐光を前記干渉部に出力する分岐部と、
この分岐部からの他方の分岐光の周波数を、所定量シフトさせて前記干渉部に出力する音響光学変調器と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
波長可変光源は、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを有することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、
第1、第2の波長可変光源は、同一基板上に設けられ、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを有することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
干渉部は、前記第1、第2の入力光を合波し、前記被測定対象に出力する偏光ビームスプリッタを有することを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
干渉部は、
前記被測定対象からの出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を合波すると共にs偏光とp偏光とに分岐する偏光ビームスプリッタと、
この偏光ビームスプリッタに、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の偏光面を45°傾けて出力する偏光面回転部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
前記干渉部から出力される干渉光ごとに設けられ、干渉光を受光して、干渉光の光パワーに応じた信号を出力する受光部と、
この受光部から出力される信号をフィルタリングするローパスフィルタと
を設け、
前記干渉部は、前記第1、第2の入力光それぞれを分岐し、一方の分岐光を前記被測定対象に入力させ、前記被測定対象からの出力光を他方の分岐光で干渉させ、複数の干渉光を出力し、
前記第1の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第1の偏光状態の出力光とを干渉した第1の干渉光と、
前記第2の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第1の偏光状態の出力光とを干渉した第2の干渉光と、
前記第1の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第2の偏光状態の出力光とを干渉した第3の干渉光と、
前記第2の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第2の偏光状態の出力光とを干渉した第4の干渉光と
を出力し、前記第1、第2の偏光状態が互いに直交することを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、
ローパスフィルタは、前記光源部が出力する第1、第2の入力光の周波数差よりも低周波の信号を通過させることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
干渉部は、空間光型の干渉計であることを特徴とするものである。
本発明によれば、以下のような効果がある。
請求項1、3〜9によれば、検出部が、第1、第2の波長可変光源から出力される光の前記波長掃引に基づく周波数差を検出し、制御部が、検出部の検出した周波数差に基づいて第1、第2の波長可変光源の少なくとも一方の波長掃引速度を制御するので、一方の光源が、他方の光源に対して一定の光周波数差を保ちながら波長掃引される。これにより、干渉部から出力される干渉光の中心周波数が、変動しない。従って、波長可変光源の波長掃引速度が一定でなくとも、被測定対象の光学特性を精度よく測定することができる。
請求項2〜9によれば、音響光学変調器が、波長可変光源から出力されるレーザ光を所定量周波数シフトさせて干渉部に出力するので、干渉部には一定の光周波数差を保った第1、第2の入力光が入力される。これにより、干渉部から出力される干渉光の中心周波数が、変動しない。従って、波長可変光源の波長掃引速度が一定でなくとも、被測定対象の光学特性を精度よく測定することができる。
請求項3、4によれば、波長可変光源は、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを用いてレーザ光を出力するので、コストを低減でき、波長掃引速度を早くすることできる。これにより、所定の時間内において波長掃引の回数が増えて平均処理を多くでき、測定精度が向上する。また、干渉部の干渉計は、外乱(振動)の影響を非常に受けやすいが、波長掃引時間を短くすることにより、外乱の影響を抑えることができ、測定精度が向上する。
請求項5によれば、干渉部の偏光ビームスプリッタが、第1、第2の入力光を合波し、被測定対象に出力するので、第1、第2の入力光を効率よく合波することができる。これにより、光パワーのロスを抑えることができ、光パワーの強い干渉光をえることができる。
請求項7によれば、干渉部が、ジョーンズ行列の各要素を求めるための干渉信号を、低周波の干渉信号にして出力する。これにより、波長可変光源の周波数掃引の非直線性で生ずる第1、第2の入力光の周波数差の影響を、より軽減できる。従って、第1、第2の入力光の周波数差が変動しても、精度よく測定することができる。また、低周波成分の信号のみを扱うので、ローパスフィルタ、フィルタ後段の電気回路等の回路設計が容易であり、回路構成が簡単になる。
請求項9によれば、干渉部を空間光型の干渉計にすることにより、光学系が小型化でき、振動にも強くなる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施例]
図1は本発明の第1の実施例を示した構成図である。ここで、図5、図6と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図1において、波長可変光源2の代わりに光源部LS1が設けられる。光源部LS1は、第1の波長可変光源12、第2の波長可変光源13、検出部14、制御部15を有し、所定の周波数差の第1、第2の入力光を、干渉部100に出力する。
マスター側の第1の波長可変光源12は、LD光源12a、波長掃引回路12bを有し、p偏光(第1の入力光)を波長掃引して干渉部100に出力する。LD光源12aは、波長掃引回路12bからの指示により、測定波長範囲を連続的に波長掃引してレーザ光を出力する。
スレーブ側の第2の波長可変光源13は、LD光源13a、波長掃引回路13bを有し、s偏光(第2の入力光)を波長掃引して干渉部100に出力する。LD光源13aは、波長掃引回路13bからの指示により、測定波長範囲を連続的に波長掃引してレーザ光を出力する。
また、レーザ光を出力するLD光源12a、13aは、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラー(反射層)によって共振器を形成する面発光レーザである。なお、面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、半導体層を多層膜等で形成された反射層で挟み込んだ構造を有するものである。そして、半導体層は、活性層およびこの活性層を挟み込むスペーサ層(クラッド層とも呼ばれる)を含む多層で形成されている(例えば、「Connie J. Chang-Hasnain, "Tunable VCSEL", IEEE JOURNAL ON SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS, Vol.6, No.6, NOVEMBER/DECEMBER 2000, pp978-987」や「D. Vakhashoori, P. D. Wang, M. Azimi, K. J. Knopp, M. Jiang, "MEMs-Tunable Vertical-Cavity Surface-Emitting Lasers", Proc. of OFC2001, TuJ1-1〜TuJ1-3」等参照)。
検出部14は、偏光子14a、受光部14bを有し、波長可変光源12、13が出力したs偏光、p偏光の周波数差を検出する。偏光子14aは、s偏光、p偏光の偏光面を回転させて干渉させる。受光部14bは、s偏光、p偏光の干渉光を受光し、受光した光パワーに応じた信号を出力する。
制御部15は、検出部14の検出した周波数差に基づいて、波長可変光源13の波長掃引速度を制御し、波長可変光源12、13の出力するレーザ光の周波数差を一定に制御する。
干渉部100は、偏光遅延部4が取り外され、HM3と被測定対象1の間に、PBS16、HM17が設けられる。また、HM3とHM5の間(参照光側の光路)に偏光面回転部18が設けられる。
PBS16は、HM3からの一方の分岐光と、波長可変光源13からのs偏光とを合波する。HM17は、PBS16からの光を分岐し、一方を被測定対象1、他方を検出部14に出力する。
偏光面回転部18は、例えば、HM3とHM5間が空間光であれば、1/2波長板であり、偏波保持光ファイバであれば入射端と出射端が45°傾いて設置され、HM3からの他方の分岐光の偏光面を、PBS6の光学軸に対して45°回転させる。
このような装置の動作を説明する。
波長可変光源12、13の波長掃引回路12b、13bのそれぞれが、LD光源12a、13aに周波数f1、f2のレーザ光を出力させ、所定の波長掃引速度で波長掃引させる。なお、波長掃引回路12b、13bは、図示しないメモリから設定値(波長掃引の開始波長・終了波長、掃引速度等)を読み出し、この設定値に従ってLD光源12a、13aに指示を出す。また、レーザ光の出力開始時における波長可変光源12、13の周波数差(|f1−f2|)の設定値を、例えば、50[MHz]とする。
そして、図示しない偏波コントローラが、波長可変光源12、13それぞれからのレーザ光の偏光状態をp偏光、s偏光に変換し、干渉部100に入射p偏光、入射s偏光として出力する。もちろん、波長可変光源12、13から出力されるレーザ光が、p偏光、s偏光であれば、偏波コントローラは必要ない。
さらに、干渉部100のHM3が、入射p偏光を分岐し、一方を信号光としてPBS16に出力し、他方を参照光として偏光面回転部18に出力する。そして、偏光面回転部18が、後段のPBS6にて光パワーが均等に分岐されるように、参照光の偏光面を45°傾ける。
続いて、HM3からの一方の分岐光(信号光)側の説明をする。PBS16が、入射s偏光と、HM3からの入射p偏光とを合波する。もちろん、PBS16によって合波されるので、互いに直交する直線偏光になる。そして、HM17が、PBS16からの合波光を分岐し、一方を被測定対象1に出力し、他方を検出部14に出力する。
そして、検出部14の偏光子14aが、入射p偏光と入射s偏光とを干渉させるため、偏光面を傾けて干渉させて、受光部14bに出力する。さらに、受光部14bが、干渉光の光パワーに応じた信号を出力し、検出部14が、受光部14bからの干渉信号(ビート信号)の周波数を求め、入射p偏光と入射s偏光の周波数差を検出して制御部15に出力する。
そして、制御部15が、検出部14の検出した周波数差に基づいて、波長可変光源13の波長掃引回路13bを制御して、波長可変光源12、13が出力するレーザ光の周波数差を一定(50[MHz])にさせる。なお、制御部15は、図示しないメモリからあらかじめ、周波数差の値を読み込んでおく。
なお、偏光面回転部18からの参照光と、被測定対象1からの出力光とを、HM7が合波してPBS6に出力し、受光部7、8が受光する以降の動作は、図6に示す装置と同様である。
すなわち、PBS6で分岐され、受光部7に入力する干渉光は、ジョーンズ行列T11,T12の合わさった出力光と、参照光とによるものである。また、受光部8に入力する干渉光は、ジョーンズ行列T21、T22の合わさった出力光と、参照光とによるものである。
そして、T11の影響を受けた干渉信号は、スレーブ側の波長可変光源13から出力され、被測定対象1を通過した入射s偏光(周波数f2)である。つまり、マスター側の波長可変光源12からの参照光(周波数f1’)とは、約50[MHz]周波数が異なる。従って、T11の影響を受けた出射s偏光(周波数f2)と参照光のs偏光(周波数f1’)との干渉信号は、50[MHz]の周波数近傍に得られる。一方、T12の影響を受けた出射s偏光(周波数f1)と参照光のs偏光(周波数f1’)との干渉信号は、DC近傍に得られる。
この周波数差を利用することにより、フィルタ回路9が、受光部7から出力される干渉信号のなかから、バンドパスフィルタ(通過帯域50[MHz]近傍)によってT11の出射s偏光と参照光の干渉信号(高周波成分)を抽出し、ローパスフィルタ(通過帯域DC近傍)によってT12の出射s偏光と参照光の干渉信号(低周波成分)を抽出し、それぞれフィルタリングした干渉信号を演算回路11に出力する。
同様に、受光部8で得られるT21、T22の影響を受けた干渉信号についても、周波数差を利用することにより、フィルタ回路10が、受光部8から出力される干渉信号のなかから、バンドパスフィルタ(通過帯域50[MHz]近傍)によってT21の出射p偏光と参照光(p偏光)の干渉信号(高周波成分)を抽出し、ローパスフィルタ(通過帯域DC近傍)によってT22の出射p偏光と参照光(p偏光)の干渉信号(低周波成分)を抽出し、それぞれのフィルタリングした干渉信号を演算回路11に出力する。
そして、演算回路11が、フィルタ回路9、10でフィルタリングされた4個の干渉信号の振幅と位相から、ジョーンズ行列の各要素を求め、このジョーンズ行列から被測定対象1の光学特性を求める。
このように、検出部14が、波長可変光源12、13から出力される光の周波数差を検出し、制御部15が、検出部14の検出した周波数差に基づいて波長可変光源13の波長掃引速度を制御するので、スレーブ側の波長可変光源13が、マスター側の波長可変光源12に対して一定の光周波数差(|f1−f2|)を保ちながら波長掃引される。これにより、受光部7、8からの干渉信号の中心周波数(|f1−f2|)が、変動しない。従って、マスター側の波長可変光源12の波長掃引速度が一定でなくとも、被測定対象1のジョーンズ行列を精度よく測定することができる。
また、干渉部100のPBS16が、p偏光、s偏光の入力光を合波し、被測定対象1に出力するので、HMを用いる場合と比較して、第1、第2の入力光を効率よく合波することができる。これにより、光パワーのロスを抑えることができ、光パワーの強い干渉光をえることができる。
そして、波長可変光源12、13のLD光源12a、13aが、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを用いてレーザ光を出力するので、コストを低減でき、波長掃引速度を早くすることできる。これにより、所定の時間内において波長掃引の回数が増えて平均処理を多くでき、測定精度が向上する。また、干渉部100の干渉計は、外乱(振動)の影響を非常に受けやすいが、波長掃引時間を短くすることにより、外乱の影響を抑えることができ、測定精度が向上する。
[第2の実施例]
図2は、本発明の第2の実施例を示した構成図である。ここで、図1と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図1において、光源部LS1の代わりに光源部LS2が設けられる。光源部LS2は、波長可変光源12、HM19、音響光学変調器(以下、AOMと略す)20、偏波コントローラ21、22が設けられる。また、干渉部100のHM17が取り外される。
HM19は、分岐部であり、波長掃引してレーザ光を出力する波長可変光源12からのレーザ光を分岐し、一方を偏波コントローラ21に出力し、他方をAOM20に出力する。AOM20は、HM19からの他方の分岐光の周波数を、所定量、例えば、50[MHz]シフトさせる。
偏波コントローラ21は、HM19からの一方の分岐光をp偏光(第1の入力光)に変換し、干渉部100のHM3に出力する。偏波コントローラ22は、AOM20からの光をs偏光(第2の入力光)に変換し、干渉部100のPBS16に出力する。
このような装置の動作を説明する。
波長可変光源12の波長掃引回路12bが、図1に示す装置と同様に、LD光源12aにレーザ光を出力させ、所定の波長掃引速度で波長掃引させる。なお、波長掃引回路12bは、図示しないメモリから設定値(波長掃引の開始波長、終了波長、掃引速度等)を読み出し、この設定値に従ってLD光源12aに指示を出す。
そして、HM19が、波長可変光源12からのレーザ光を2分岐し、一方を偏波コントローラ21に出力し、他方をAOM20に出力する。さらに、偏波コントローラ21が、HM19で分岐された一方の分岐光をp偏光に変換して干渉部100のHM3に出力する。
また、AOM20が、HM19で分岐された他方の分岐光の周波数を50[MHz]シフトした後、偏波コントローラ22に出力する。そして、偏波コントローラ22が、s偏光に変換して干渉部100のPBS16に出力する。従って、干渉部100に入力される入射p偏光と入射s偏光は、50[MHz]の周波数差をもつ。なお、この他の動作は、図1に示す装置と同様なので説明を省略する。
このように、AOM20が、波長可変光源12から出力されるレーザ光を所定量(50[MHz])シフトさせて干渉部100に出力するので、波長可変光源12に対して一定の光周波数差(|f1−f2|)を保った光が出力される。これにより、受光部7、8からの干渉信号の中心周波数(|f1−f2|)が、変動しない。従って、波長可変光源12の波長掃引速度が一定でなくとも、被測定対象1のジョーンズ行列を精度よく測定することができる。
[第3の実施例]
図3は、本発明の第3の実施例を示した構成図である。ここで、図1と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図3において、干渉部100のHM5が取り外され、PBS6が、参照光と信号光の合波と共に、分岐をする。また、PBS6と受光部7間に偏光子23、PBS6と受光部8間に偏光子24が設けられる。
このような装置の動作を説明する。
PBS6が、出力光を互いに直交する直線偏光に分岐し、また、参照光も互いに直交する直線偏光に分岐し、分岐される出力光と参照光それぞれを合波して、偏光子23、24に出力する。合波光は、偏光面が直交しており干渉しないので、偏光子23、24が、偏光面を傾けて干渉させて受光部7、8に出力する。その他の動作は、図1に示す装置と同様なので説明を省略する。
このように、PBS6が、合波と分岐を行なうので、HM5を用いる場合と比較して、干渉部100を小型にでき、光学系の調整もし易くなる。
[第4の実施例]
図1〜図3に示す装置では、ジョーンズ行列T11〜T22の各要素を求めるため、フィルタ回路9、10が、受光部7、8の干渉信号から低周波成分と高周波成分を分離する構成を示したが、各要素を求めるための干渉信号が、全てDC近傍の低周波成分で得られるように、干渉部を構成してもよい。
すなわち、被測定対象1からの出力光には、出射s偏光(周波数f1、f2)、出射p偏光(周波数f1、f2)が含まれるが、下記の(a)〜(d)の組み合わせの干渉光を出力するように、干渉部を構成する。
(a)参照光のp偏光(周波数f1’)と、信号光の出射p偏光(周波数f1、f2)。
(b)参照光のs偏光(周波数f2’)と、信号光の出射p偏光(周波数f1、f2)。
(c)参照光のp偏光(周波数f1’)と、信号光の出射s偏光(周波数f1、f2)。
(d)参照光のs偏光(周波数f2’)と、信号光の出射s偏光(周波数f1、f2)。
上記(a)〜(d)の干渉光を、受光部で受光し、後段のローパスフィルタでフィルタリングすることにより、各要素を求めるための干渉信号は、全てDC近傍の低周波成分で得ることができる。
ここで、参照光の周波数f1’、f2’は、図1〜図3と同様に、干渉部における信号光と参照光とが、異なる光路によって伝送され合波されるので、この光路長差によって生ずるものである。そのため、信号光と合波される直前における参照光の周波数をf1’、f2’とすると、光源部LS1が出力する第1、第2の入力光の周波数差(|f1−f2|)は、信号光と参照光との光路長差により生ずる周波数差(|f2−f2’|、|f1−f1’|)に比べ、十分に大きくなるように設定する。
図4は、本発明の第4の実施例を示した構成図である。ここで、図3と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図4において、干渉部100の代わりに干渉部200が設けられる。
干渉部200は、上述の(a)〜(d)の干渉光を出力する。また、光源部LS1に入射s偏光と入射p偏光の合波光を出力する。
受光部38〜41は、受光部7、8の代わりに設けられ、干渉部200から出力される干渉光ごとに設けられ、干渉光を受光して、干渉光の光パワーに応じた信号を出力する。
ローパスフィルタ42〜45は、フィルタ回路9、10の代わりに設けられ、受光部38〜41ごとに設けられ、各受光部38〜41から出力される信号をフィルタリングし、入射s偏光と入射p偏光の周波数差(|f1−f2|)よりも、低周波成分の信号のみを通過させ、演算回路11(図示は省略)に出力する。
このような装置の動作を説明する。
光源部LS1が、所定の波長範囲で連続的に波長掃引される入射p偏光、入射s偏光を干渉部200に出力する。もちろん、光源部LS1は、入射p偏光と、入射s偏光は、干渉部200からの合波光に基づいて、周波数差が一定となるように制御している。
干渉部200が、入射s偏光、入射p偏光を分岐し、一方を信号光として被測定対象1に出力する。もちろん、被測定対象1からの出力光は、入射s偏光に対する出射s偏光と出射p偏光、入射p偏光に対する出射s偏光と出射p偏光とが含まれる。
そして、干渉部200が、被測定対象1からの出射s偏光、出射p偏光を、参照光の入射s偏光、入射p偏光で合波し干渉する。
具体的には、出射s偏光(周波数f1、f2)と入射s偏光(f2’)の干渉光を受光部38に出力し、出射s偏光(周波数f1、f2)と入射p偏光(f1’)の干渉光を受光部39に出力し、出射p偏光(周波数f1、f2)と入射s偏光(f2’)の干渉光を受光部40に出力し、出射p偏光(周波数f1、f2)と入射p偏光(f1’)の干渉光を受光部41に出力する。
そして、各受光部38〜41が、干渉光の光パワーに応じた信号をローパスフィルタ42〜45に出力する。さらに、ローパスフィルタ42〜45が、受光部38〜41から出力される干渉信号のうち、低周波成分(例えば、DC〜200[kHz]程度)の信号を通過し、後段の図示しない演算手段11に出力する。
具体的に受光部38で説明する。受光部38では、出射s偏光(周波数f1、f2)、すなわち、ジョーンズ行列のT11、T12の作用を受けた信号光と、参照光(周波数f2’)とが入力される。従って、受光部38からの干渉信号を、ローパスフィルタ42がフィルタリングすることにより、このフィルタリング後の干渉信号(周波数f2’の入射s偏光と、周波数f2の出射s偏光)は、ジョーンズ行列のT11のみの作用をうけた干渉信号だけを抽出している。
同様に、ローパスフィルタ42〜45それぞれによるフィルタリング後の干渉信号は、ジョーンズ行列のT12、T21、T22のみの作用をうけた干渉信号だけを抽出している。
そして、演算手段11が、ローパスフィルタ42〜45からの出力信号である干渉信号の振幅と位相から、ジョーンズ行列の各要素を求め、このジョーンズ行列から被測定対象1の光学特性を求める。
次に、干渉部200の詳細を説明する。
干渉部200は、分岐部25〜28、合波部29、PBS30、31、波長板32、33、偏光子34〜37を有する。
なお、分岐部25〜28は、偏光状態に依存せずに光を分岐するものであり、例えば、HM、無偏光ビームスプリッタ、光ファイバカプラ等である。また、波長板32、33は、偏光面回転部であり、例えば、1/2波長板等である。
第1の入力光分岐部25は、光源部LS1からの入射p偏光(周波数f1)を2分岐し、一方を信号光として合波部29に出力し、他方を参照光として波長板32に出力する。
第2の入力光分岐部26は、光源部LS1からの入射s偏光(周波数f2)を2分岐し、一方を信号光として合波部29に出力し、他方を参照光として波長板33に出力する。
合波部29は、例えば、PBS、無偏光ビームスプリッタ、HM、光ファイバカプラ等であり、分岐部25、26からの信号光を合波し、被測定対象1に出力する。
光源用分岐部27は、合波部29と被測定対象1の間に設けられ、入射p偏光、入射s偏光の合波光を分岐し、被測定対象1、光源部LS1に出力する。
出力光分岐部28は、被側対象1からの出力光(信号光)を2分岐し、一方をPBS30に出力し、他方をPBS31に出力する。
波長板32は、分岐部25とPBS30との間に設けられ、参照光の入射p偏光の偏光面を45°傾ける。波長板33は、分岐部26とPBS31との間に設けられ、参照光の入射s偏光の偏光面を45°傾ける。
第1のPBS30は、分岐部28からの一方の分岐光(信号光)と、波長板32からの参照光の入射p偏光とを合波すると共に、直交する偏光面の光に2分岐し、偏光子35、37に出力する。
第2のPBS31は、分岐部28からの他方の分岐光(信号光)と、波長板33からの参照光の入射s偏光とを合波すると共に、直交する偏光面の光に2分岐し、偏光子34、36に出力する。
偏光子34〜37のそれぞれは、PBS30、31の分岐光ごとに設けられ、すなわち、PBS31と受光部38間、PBS30と受光部39間、PBS31と受光部40間、PBS30と受光部41間に設けられる。
このような干渉部200の動作を説明する。
分岐部25が、光源部LS1からの入射p偏光(周波数f1)を2分岐し、一方を信号光として合波部29に出力し、他方を参照光として波長板32に出力する。また、分岐部26が、光源部LS1からの入射s偏光(周波数f2)を2分岐し、一方を信号光として合波部29に出力し、他方を参照光として波長板33に出力する。さらに、波長板32、33のそれぞれが、参照光の偏光面を45°傾ける。
そして、合波部29が、分岐部25、26からの信号光を合波し、分岐部27に出力する。分岐部27は、合波光を分岐し、被測定対象1、光源部LS1に出力する。なお、合波部29にPBSを用いて合波すると、偏光状態に依存せずに光を合波・分岐する光学素子(例えば、HM、無偏光ビームスプリッタ、光ファイバカプラ等)に比較して、p偏光、s偏光を効率よく合波することができる。これにより、光パワーのロスを抑えることができ、光パワーの強い干渉光をえることができる。
そして、分岐部28が、被測定対象1から出力される出力光(出射p偏光(周波数f1、f2)、出射s偏光(周波数f1、f2))を2分岐し、一方をPBS30に出力し、他方をPBS31に出力する。もちろん、出射s偏光は、T11、T12の作用を受け、出射p偏光は、T21、T22の作用を受けている。
さらに、PBS30が、波長板32からの参照光(入射p偏光(周波数f1’))と、信号光(出射s偏光(周波数f1、f2)、出射p偏光(周波数f1、f2))とを合波後、偏光面が直交する光に分岐し、一方を、偏光子35に出力し、他方を、偏光子37に出力する。
これにより、PBS30から出力される分岐光は、一方の分岐光が入射p偏光(周波数f1’)と出射s偏光(周波数f1、f2)を合波した光であり、他方の分岐光が入射p偏光(周波数f1’)と出射p偏光(周波数f1、f2)を合波した光となる。
そして、PBS30で合波され分岐された光は、偏光面が直交しているので、偏光子35、37によって偏光面を傾けて干渉させ、受光部39、41で受光される。
同様に、PBS31が、波長板33からの参照光(入射s偏光(周波数f2’))と、信号光(出射s偏光(周波数f1、f2)、出射p偏光(周波数f1、f2))とを合波後、偏光面が直交する光に分岐し、一方を、偏光子34に出力し、他方を、偏光子36に出力する。
これにより、PBS31から出力される分岐光は、一方の分岐光が入射s偏光(周波数f2’)と出射s偏光(周波数f1、f2)を合波した光であり、他方の分岐光が入射s偏光(周波数f2’)と出射p偏光(周波数f1、f2)を合波した光となる。
そして、PBS31で合波され分岐された光は、偏光面が直交しているので、偏光子34、36によって偏光面を傾けて干渉させ、受光部38、40で受光される。
さらに、上述したように受光部38〜41からの出力信号をローパスフィルタ42〜45それぞれがフィルタリングし、フィルタリング後の信号のそれぞれが、ジョーンズ行列のT11、T12、T21、T22のみの作用をうけた干渉信号になる。
このように、干渉部200が、入射p偏光と出射s偏光の干渉光、入射p偏光と出射p偏光の干渉光、入射s偏光と出射s偏光の干渉光、入射s偏光と出射p偏光の干渉光を出力し、干渉信号をローパスフィルタ42〜45でフィルタリングする。これにより、ローパスフィルタ42〜45を通過した低周波成分の干渉信号は、光源部LS1の周波数掃引の非直線性から生ずる入射s偏光と入射p偏光の周波数差の影響を、さらに軽減することができる。従って、入射p偏光と入射s偏光の周波数差が変動しても、精度よく測定することができる。また、低周波成分の信号のみを扱うので、バンドパスフィルタが不要となり、ローパスフィルタ42〜45、フィルタ後段の電気回路等の回路設計が容易であり、回路構成が簡単になる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
図1〜図3に示す装置において、HMで3、17、19で分岐する構成を示したが、偏光状態に依存せずに光を分岐するものならばどのようなものでよく、例えば、無偏光ビームスプリッタ、光ファイバカプラ等である。
図1〜図3に示す装置において、入射p偏光を分岐して参照光にする構成を示したが、入射s偏光を分岐して参照光にしてもよく、入射p偏光、入射s偏光の両方を参照光に用いてもよい。
図1、図3に示す装置において、VCSEL12a、13aを同一基板上に設け、1チップで形成してもよい。
図1、図3、図4に示す装置において、制御部15は、波長可変光源13の波長掃引速度を制御する構成を示したが、波長可変光源14または波長可変光源13、14両方の波長掃引速度を制御してもよい。
図1〜図4に示す装置において、光源部LS1、LS2が、直線偏光で偏光面が直交するp偏光、s偏光を、第1、第2の入力光を出力する構成を示したが、第1、第2の入力光の偏光状態が互いに直交すればよく、例えば、円偏光、楕円偏光等でもよい。
図1〜図4に示す装置において、参照光と干渉させるための出力光(出射p偏光、出射s偏光)を、互いに直線偏光に分岐する構成を示したが、周波数f1、f2を含む出力光を、第1の偏光状態の光と、第2の偏光状態の光とに分岐し、それぞれを参照光と干渉させてもよい。なお、第1、第2の偏光状態は、互いに直交する。
図1〜図4に示す装置において、干渉部100、200は、空間光型の干渉計にするとよい。このように干渉部100、200を、空間光型の干渉計にすることにより、光学系が小型化でき、振動にも強くなる。
図1〜図4に示す装置において、干渉部100、200は、マッハ・ツェンダー型の干渉計を用いる構成を示したが、どのような2光束干渉計を用いてもよい。
図1〜図4に示す装置において、LD光源12a、13aにVCSELを用いる構成を示したが、その他の波長可変レーザを用いてもよい。
図2に示す装置において、図3に示すように、干渉部100のHM5を取り外し、PBS6で信号光と参照光の合波および分岐を行なってもよい。
図2に示す装置において、図4に示すように、干渉部100の代わりに干渉部200を用いてもよい。この場合、分岐部27は設けなくてよい。
本発明の第1の実施例を示した構成図である。 本発明の第2の実施例を示した構成図である。 本発明の第3の実施例を示した構成図である。 本発明の第4の実施例を示した構成図である。 被測定対象の入出力特性を示した図である。 従来の光学特性測定装置の構成を示した図である。
符号の説明
1 被測定対象
12、13 波長可変光源
14 検出部
15 制御部
6、16、29、30、31 PBS
18、32、33 偏光面回転部
20 AOM
38〜41 受光部
42〜45 ローパスフィルタ
100、200 干渉部

Claims (9)

  1. 周波数が異なり偏光状態が直交する第1、第2の入力光を合波して被測定対象に入力させ、この被測定対象から出力される出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を干渉させる干渉部を有し、この干渉部からの干渉光によって前記被測定対象の光学特性を測定する光学特性測定装置において、
    波長掃引して前記第1の入力光を前記干渉部に出力する第1の波長可変光源と、
    波長掃引して前記第2の入力光を前記干渉部に出力する第2の波長可変光源と、
    前記第1、第2の波長可変光源からの第1、第2の入力光の前記波長掃引に基づく周波数差を検出する検出部と、
    この検出部の検出した周波数差に基づいて、前記第1、第2の波長可変光源の周波数差を制御する制御部と
    を設けたことを特徴とする光学特性測定装置。
  2. 周波数が異なり偏光状態が直交する第1、第2の入力光を合波して被測定対象に入力させ、この被測定対象から出力される出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を干渉させる干渉部を有し、この干渉部からの干渉光によって前記被測定対象の光学特性を測定する光学特性測定装置において、
    波長掃引してレーザ光を出力する波長可変光源と、
    この波長可変光源からのレーザ光を分岐し、一方の分岐光を前記干渉部に出力する分岐部と、
    この分岐部からの他方の分岐光の周波数を、所定量シフトさせて前記干渉部に出力する音響光学変調器と
    を設けたことを特徴とする光学特性測定装置。
  3. 波長可変光源は、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを有することを特徴とする請求項1または2記載の光学特性測定装置。
  4. 第1、第2の波長可変光源は、同一基板上に設けられ、半導体微細加工技術によって形成された可動ミラーによって共振器を形成する面発光レーザを有することを特徴とする請求項1記載の光学特性測定装置。
  5. 干渉部は、前記第1、第2の入力光を合波し、前記被測定対象に出力する偏光ビームスプリッタを有することを特徴とする請求項1または2記載の光学特性測定装置。
  6. 干渉部は、
    前記被測定対象からの出力光に、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の光を合波すると共にs偏光とp偏光とに分岐する偏光ビームスプリッタと、
    この偏光ビームスプリッタに、前記第1、第2の入力光の少なくとも一方の偏光面を45°傾けて出力する偏光面回転部と
    を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の光学特性測定装置。
  7. 前記干渉部から出力される干渉光ごとに設けられ、干渉光を受光して、干渉光の光パワーに応じた信号を出力する受光部と、
    この受光部から出力される信号をフィルタリングするローパスフィルタと
    を設け、
    前記干渉部は、前記第1、第2の入力光それぞれを分岐し、一方の分岐光を前記被測定対象に入力させ、前記被測定対象からの出力光を他方の分岐光で干渉させ、複数の干渉光を出力し、
    前記第1の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第1の偏光状態の出力光とを干渉した第1の干渉光と、
    前記第2の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第1の偏光状態の出力光とを干渉した第2の干渉光と、
    前記第1の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第2の偏光状態の出力光とを干渉した第3の干渉光と、
    前記第2の入力光と前記被側対象からの出力光のうち第2の偏光状態の出力光とを干渉した第4の干渉光と
    を出力し、前記第1、第2の偏光状態が互いに直交することを特徴とする請求項1または2記載の光学特性測定装置。
  8. ローパスフィルタは、前記光源部が出力する第1、第2の入力光の周波数差よりも低周波の信号を通過させることを特徴とする請求項7記載の光学特性測定装置。
  9. 干渉部は、空間光型の干渉計であることを特徴とする請求項1または2記載の光学特性測定装置。
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