JP4677960B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置に関し、特にブライン−冷媒熱交換器を用いる車両用空調装置に関する。
近年、地球温暖化防止のために、車両用空調装置においても、冷凍サイクルに使用する代替フロンに代わる冷媒が求められている。そのような冷媒の1つとして、プロパンガスのような可燃性ガスがある。しかしながら、可燃性ガスの蒸発潜熱を用いて空調空気を冷却する冷却器(蒸発器)を車室内に設置すると、冷却器の配管接続部等からガス漏れが発生した場合、可燃性ガスが密閉空間である車室へ漏れることになる。
したがって、安全性を考慮して、大気に開放されている車室外のエンジンルームに、冷凍サイクルを配置することが提案されている。提案されている空調装置は、車室外のエンジンルームにブライン−冷媒熱交換器を設置し、ブライン―冷媒熱交換器において可燃性ガスの蒸発潜熱を用いて、ブライン(凍結温度を低くする成分を添加した水)を冷却し、この低温ブラインを車室内に設置した冷却用熱交換器に循環して、車室内の冷房を行うものである。
このように、ブラインを車室内冷却器に循環して、車室内の冷房を行うようにすると、安全性は高くなるが、ブラインの熱容量が大きいため、ブラインの温度低下に時間がかかる。したがって、ブラインを用いる空調では、従来の冷媒で直接車室内空気を冷却する空調と比較すると、冷房始動時の冷房即効性が悪いという問題があった。
従来、この問題を解決する一手法として、ブライン回路に蓄熱タンクを設けることで、低温ブラインの蓄冷を可能とし、冷房始動時に蓄冷された低温ブラインを流すことで冷房即効性向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、蓄熱タンクをブライン回路に設けるには、コストがかかり、車室内に蓄熱タンクを搭載するだけの新たなスペースを必要とする。さらに、蓄熱タンクをブラインで満たすと搭載重量が増し燃費が悪化するという問題もあった。
特開平10−71848号公報
本発明は、上記問題に鑑み、ブライン回路を有する車両用空調装置において、蓄熱タンクを設けることなく、冷房開始時の即効性を向上させる空調装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ブライン−冷媒熱交換器(7)により冷却されたブラインが循環するブライン回路(40)を有する車両用空調装置であって、前記ブライン回路(40)は、熱交換器(31)と、該熱交換器(31)の出口側に接続される並列配置の第1と第2の流路(41,42)と、該第1と第2の流路(41,42)を切替える流路切替機構(43)とを備え、前記第1の流路(41)は、日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位に配置され、前記熱交換器(31)を含む流路に貯留された所定温度を超えるブラインを貯留可能な容積を有し、前記流路切替機構(43)により、空調開始時には、前記第1の流路(41)を使用し、その後前記第2の流路(42)に切替えることを特徴とする。これにより、特別の蓄熱タンクを設けることなく、冷房開始時の即効性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、前記第2の流路(42)に切替える時点は、前記熱交換器(31)を含む流路に貯留されたブラインが前記第1の流路(41)に移動する時間で規定されることを特徴とする。これにより、熱交換器(31)内の高温となったブラインは第1の流路に保持され、高温のブラインがブライン回路を循環することがなくなる。
請求項3に記載の発明は、さらに、第1の流路(41)の上流側に配置された温度センサ(45)を備え、前記第2の流路(42)に切替える時点を、温度センサ(45)の検出温度が前記所定温度以下となった時点とすることを特徴とする。これにより、第2の流路に切替える時点を適正に制御することができる。
請求項4に記載の発明は、前記第1の流路は、他の空調に用いられる熱交換器(33)を有することを特徴とする。これにより、第1の流路を既存の熱交換器あるいはそのブライン回路で構成することができる。
請求項5に記載の発明は、前記熱交換器(31)は、シート内に配置されることを特徴とする。これにより、駐車時に高温となったシートの冷却を効率よく実行することができる。
請求項6に記載の発明は、前記日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位は、ドア内部であり、請求項7に記載の発明では、該部位は、床下であり、請求項8に記載の発明では、該部位は、計器盤内部であり、請求項9に記載の発明では、該部位は、シート下の床面であることを特徴とする。いずれの場合も、第1の流路は、比較的低温に維持されて、第1の流路のブラインがブライン回路を循環する、冷房開始時の即効性を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による一実施形態である空調装置を搭載した自動車の概略平面配置図であり、図2は、一実施形態の空調装置の冷凍サイクルおよびブライン回路を示す図である。本実施形態では、本発明が適用される一例として、シートを冷却するシート内熱交換器とそのブライン回路を説明するが、本発明が適用されるのはシートに限定されるものではない。日射その他によって高温となるブライン流路が存在するいずれの場合にも適用可能である。
自動車の車室の床下に走行用エンジン9が搭載され、エンジンルーム1(図2参照)が形成されている。この床下のエンジンルーム1内に、プロパンガスのような可燃性ガスを冷媒として用いる冷凍サイクル2が設置される。
冷凍サイクル2は、冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機3を備え、圧縮機3の吐出ガス冷媒を凝縮器4により冷却し、凝縮させる。凝縮器4からの冷媒は受液器5内に蓄え、ここで冷媒の気液を分離する。受液器5からの液冷媒は次に、減圧手段としての膨張弁6により減圧され、気液2相状態となる。この膨張弁6にて減圧された冷媒はブライン−冷媒熱交換器7の冷媒通路7aに流入し、ここでブラインから吸熱して蒸発し、ブラインを冷却する。この熱交換器7で蒸発したガス冷媒は再度圧縮機3に吸入され,圧縮される。なお、ブライン−冷媒熱交換器7は、冷凍サイクルの冷媒が通過して蒸発する冷媒通路部7aともに、冷媒通路部7aに対して熱交換可能に配設されたブライン通路部7bを有している。
ブラインは、水に凍結温度を下げる成分、防錆成分等を添加した不凍液からなり、後述の温水回路22を循環するエンジン冷却水と同一のものでよい。なお、図示の都合上、圧縮機3は車両エンジン9から離れて配置されているようにみえるが、実際は圧縮機3を車両エンジン9に近接配置して、圧縮機3は車両エンジン9の回転動力にて電磁クラッチ8(図2参照)を介して駆動される。
ブライン−冷媒熱交換器7にて冷却されたブラインが循環するブライン回路10には、ブライン循環用の電動水ポンプ11がエンジンルーム1内にてブライン−冷媒熱交換器7と隣接して設置されている。
一方、自動車の車室内前部の計器盤周辺には、前部空調ユニット13が設置されている。前部空調ユニット13には、ブライン回路10を循環する低温ブライン(冷水)により空気を冷却する冷却器15、送風機16および加熱器17が備えられる。加熱器17は、冷却器15の空気流れ下流側に設置されている。加熱器17は、エンジン9の冷却水(温水)を熱源として空気を再加熱するものである。送風機16により送風される空調空気は、この加熱器17を通過して温度調整された後に、車室内の前部側に吹き出す。なお、車室内後部には後部空調ユニットが設置されるが、ここでは説明を省略する。
温水回路22は、車両エンジン9を温水源するもので、温水となったエンジン冷却水を加熱器に流すものである。温水回路22は、車両エンジン9にて直接駆動される水ポンプ23を有し、水ポンプ23にてエンジン冷却水が循環する車両前端部に配置されるラジエータ24と、このラジエータ24と並列に設けられたバイパス回路25(図2参照)が備えられている。
さらに、ラジエータ24とバイパス回路25とからの冷却水の合流点に冷却水の流れを切り替える周知のサーモスタット(温度応答弁)26が備えられており、冷却水の温度が所定温度(例えば、80°C)以上になると、サーモスタット26がラジエータ24への回路を開放して、ラジエータ24によりエンジン冷却水が冷却される。また、前部空調ユニット13において、加熱器17の冷却水入口側には、加熱器17への冷却水を断続する電動式の開閉弁28が備えられる。
なお、前部空調ユニット13の通風路内には、加熱器17を通過する温風と加熱器17をバイパスする冷風との風量割合を調整する周知のエアミックスドア29が備えられる。エアミックスドア29は、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段としての役割を果たす。
このような空調装置は、マイクロコンピュータからなる空調用電子制御装置(空調ECU)により、空調操作パネルからの設定温度等のスイッチ操作信号、および空調用センサ群等からの検出信号に基づいて、制御される。
本実施形態では、乗員用シート30の背もたれあるいはその他の箇所に熱交換器31を内蔵し、乗員用シートを冷却できるように構成する。さらに、シート30内に設けられた熱交換機31の下流側に、流路切替弁43によって切替えて使用する第1の流路41および第2の流路42を並列に配置して、電動水ポンプ11に接続する。このように構成されたシート冷却用ブライン回路40は、電動水ポンプ11、ブライン−冷媒熱交換器7のブライン通路部7b、シート30内の熱交換器31、並列に接続される第1の流路41と第2の流路42、流路切替機構43から構成される。シート冷却用ブライン回路40は、例えば電動水ポンプ11を起点にすると、ブライン−冷媒熱交換器7→熱交換器31→第1の流路41または第2の流路42→流路切替弁43を経て、電動水ポンプ11に戻る。
第1の流路41は、ドア内部に形成される。ドア内部は、日光が直接照射することなく、照射壁面から熱的に隔離されているので、ドア内部に形成される第1の流路41のブラインは、比較的低い水温に維持されている。第1の流路41は、以下に説明するような所定の容量を持つ必要があるので、ドア内部に蛇行して形成されてもよい。第2の流路42については、通常のように床面に配置される。
次に、上記構成において、車室内の前部側を冷房する場合の動作を説明する。いま、夏季において、空調操作パネルにおけるスイッチ操作およびセンサ検出信号に基づいて冷房運転が設定されると、電磁クラッチ8がオンされ、圧縮機1がエンジン9により駆動され、冷凍サイクル2が作動する。なお、最大冷房時以外のときは、温水回路22の開閉弁28が開弁状態になるので、前部空調ユニット13の加熱器17に温水が循環する。冷凍サイクル2の作動により、ブライン−冷媒熱交換器7において冷媒の蒸発潜熱がブライン回路10のブラインより吸熱され、ブラインが冷却される。
冷凍サイクルの開始により、水ポンプ11が作動状態となる。水ポンプ11の作動により、ブライン回路10において、前部空調ユニット13の冷却器15→水ポンプ11→ブライン−冷媒熱交換器7の閉回路でブラインが循環する。従って、送風機16を作動させることにより、その送風空気を冷却器15により冷却し、車室内の前部側を冷房できる。また、前部空調ユニット13においては、周知のように、エアミックスドア29の開度により冷風と温風との風量割合を調整して、加熱器17による再加熱量を調整することにより、車室内への吹出空気温度を調整できる。
なお、冷房始動時には、流量制御用の開閉弁28を閉弁するとともに、エアミックスドア29によって加熱器17側通路を全閉することにより、加熱器17による再加熱量を零(温風量:零)にして、最大冷房能力を発揮するようになっている。
次に、シート空調について説明する。図3は、本発明によるシート空調のためのブライン回路40を説明する図である。図1、2を参照して説明したように、シート30の背もたれに内蔵されたシート冷却用熱交換器31の下流側に、流路切替弁43によって切替えて使用する第1の流路41および第2の流路42が並列に配置され、第1の流路と第2の流路とを切替えて使用することができるように構成されている。
シート冷却用ブライン回路40を循環するブラインは、ブライン−冷媒熱交換器7→熱交換器31→第1の流路41または第2の流路42→流路切替弁43→電動水ポンプ11の経路をとる。本実施形態では、第1の流路41は、ドアDの内部に形成される。
一般に駐車中は、シート30に太陽光が直接照射する場合が多く、暑い季節ではシート30内のブラインは高温になる。このような場合、従来のものでは、冷房を開始すると、シート30内で高温となったブラインがシート冷却用ブライン回路40を流れるので、冷房の即効性に難があった。本発明によると、第1の流路と第2の流路とを切替えて使用することにより、冷房の即効性を改善する。
シート冷房を開始すると、冷凍サイクル2が作動するとともに、電動水ポンプ11が作動し、シート冷却用ブライン回路40が作動する。冷房開始時には、流路切替機構43により、第1の流路41をシート冷却用ブライン回路40の流路として使用する。第1の流路41は、比較的外気と熱的に隔離されたドアDの内部に設けられているので、第1の流路41に貯留しているブラインは比較的水温が低い。冷房開始時には、この水温の低いブラインをブライン回路40に流す。その後、第1の流路には、日照により温められたシート30内の熱交換器等に貯留されていた高温のブラインが流れ込む。
第1の流路41は、シート30内の高温のブラインのすべてを保持できる容量をもつように構成されていて、第1の流路41にシート30内の温められたブラインがすべて流れ込む時間が経過した後、流路切替機構43により、第1の流路を第2の流路に切替える。この流路切替機構43により第2の流路に切替えるタイミングは、ポンプ流量と回路容積から求めることができる。
第1の流路41から第2の流路42に切替わることにより、シート30内で温められ高温になったブラインは、第1の流路41に貯留され、シート冷却用ブライン回路40を循環することはない。このように、シート30内で温められた高温のブラインは、ブライン回路40を流れることなく、シート冷房開始時の即効性を改善することができる。
本実施形態では、第1の流路41をドアDの内部に設けたが、直射日光を照射される車体壁のような部位から離れて、比較的熱的に隔離されている部位であれば、第1の流路41を設けることが可能である。例えば、車両の床下あるいは計器盤(インパネ)内に設けることができる。さらには、シートに隠れているシートの下の床面に設けてもよい。第1の流路41を床下に設置する場合は、床下はブラインを収納する容積をドア部よりも大きく確保できるという利点がある。また、第1の流路41をシート下に設置する場合は、ドア部に対して容積は少なくなるが、日射を受ける部位から他の部位よりも熱的に隔離されているため、低温を確保しやすいという利点がある。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す図である。車種によっては、夏季にはドアから冷風を吹出して冷房を行い、冬季には温風を吹出すドア空調のために、ドアDの内部にドア空調用ブライン流路44が配置され、ブロア34つきの熱交換機33が設けられている場合がある。本実施形態は、夏季の駐車時のシートの冷却は、ドアから吹出す冷風による冷房より優先度が高いこと、さらにはこのドア空調は、冬季に比べて夏季には使用頻度が低いことを考慮して、ドア内部にすでに配置されているドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33を、本発明によるシート空調の第1の流路として使用する。
本実施形態は、図4に示すように、第1の流路としてドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33を使用する以外は、図3に示す第1の実施形態と同様である。すなわち、冷房開始時には、ドア内部のドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33の水温の低いブラインをブライン回路40に流し、その後ドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33には、日照により温められたシート30内の高温のブラインが流れ込む。
第1の流路であるドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33にシート30内の温められたブラインがすべて流れ込む時間が経過した後、流路切替機構43により、第2の流路42に切替える。ドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33から第2の流路42に切替わることにより、シート30内で温められ高温になったブラインは、ドア空調用ブライン流路44あるいは熱交換器33に貯留され、シート冷却用ブライン回路40を循環することはない。このように、シート30内で温められた高温のブラインは、ブライン回路40を流れることなく、シート冷房開始時の即効性を改善することができる。
本実施形態の場合、すでに配置されている流路あるいは熱交換器を使用するので、ドア内部に新たな流路を配置する手間が省け、配管コストを削減することができる。なお、シート冷却を優先するか、それともドア空調を優先するかは、乗員が選択可能とするようにしてもよい。
第1の実施形態について説明したのと同様に、本実施形態でも、車両の床から冷風あるいは温風を吹出して行う空調が可能なように、車両の床下に熱交換器が設けられている場合は、床下にすでに配置されている熱交換器あるいは熱交換器を含むブライン回路を本実施形態の第1回路とすることができる。これは、計器盤(インパネ)内に設けられた空調用熱交換器がすでに存在する場合も、さらには、シート下の床面に設けられた空調用熱交換器がすでに存在する場合も、同様である。いずれの場合も、ドア空調の熱交換器あるいはブライン回路をもちいるのと同様の効果を奏する。また、シート冷却を優先するか、既存の空調を優先するかは、選択可能にすることもできる。
なお、以上説明した実施形態では、シートを冷却する熱交換器を例に説明したが、この熱交換器にブロアを設けて、シートの背もたれに設けられた適宜の数の開口から冷風を吹出すように構成されたものにも適用できる。さらにシート以外に天井あるいはインパネ上面など高温になりやすい部位に設けられた熱交換器あるいはブライン回路が存在する場合に、本発明は適用できる。
以上のように、本実施形態では、冷房始動時の即効性を改善できるとともに、特別な蓄熱タンクを用いることがないので、蓄熱タンク分のコスト、搭載スペースを削減できる。また、蓄熱タンクと蓄熱タンクのブライン充填量分を削減できるので、車両の軽量化につながり、燃費を向上させることができる。
図5に、本発明の第3の実施形態を示す。第3の実施形態は、図3に示す第1の実施形態において、シートからブラインが第1回路に流入する部分、即ち第1回路の上流側に温度センサ45を設けたもので、温度センサ45以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
例えば、日射の強い夏季に、駐車中の車に乗り込んでシート冷房を開始すると、シート冷却用ブライン回路40が作動する。冷房開始時には、流路切替機構43により、第1の流路41をシート冷却用ブライン回路40の流路として使用するように構成されている。第1の流路41は、比較的外気と熱的に隔離されたドアDの内部に設けられていて、第1の流路41に貯留しているブラインは比較的水温が低い。冷房開始時には、この水温の低いブラインをブライン回路40に流す。その後、第1の流路41には、日照により温められたシート30内の熱交換器等に貯留されていた高温のブラインが流れ込む。
本実施形態では、第1の流路41に流れ込むブラインの温度を温度センサ45で検出する。シート30内に貯留されていて高温になったブラインが、第1の流路41に流れ込むので、温度センサ45の検出温度Tは、高温T1となる。第1の流路41にシート30内の温められたブラインが流れ込むと、温度センサ45の検出温度Tはしだいに低下(T<T1)する。その後、温度センサの検出温度Tが所定温度T2(<T1)以下となったときに、流路切替機構43に切換信号を与えて、ブライン流路を第1の流路41を第2の流路42に切替える。なお、第1の流路41は、シート30内の高温のブラインのすべてを保持できる容量をもつように構成されている。
第1の流路41から第2の流路42に切替わると、シート30内で温められ高温になったブラインは、第1の流路41に貯留され、シート冷却用ブライン回路40を循環することはない。本実施形態では、温度センサ45を配置することにより、第1の流路41から第2の流路42に切替わるタイミングを適正に制御することができる。
図6に、本発明の第4の実施形態を示す。図1、2に説明した車両用空調装置は、シート冷却以外の空調についても、ブラインを使用するものであるが、本発明は、これに限定されるものではない。図6は、従来の車両用空調装置の蒸発器にブライン用熱交換器を配置して、シート冷却を行うものである。図6に示す空調装置は、圧縮機53、凝縮器54、受液器55、膨張弁56、蒸発器57の冷凍サイクルをもち、蒸発器57は、前部空調ユニット13Aに配置され、送風機58により、車両前部に冷風を送る。
ブライン冷却用の熱交換器61は、蒸発器57に取り付けられていて、シート内熱交換器31、第1の流路41、第2の流路42、流路切替機構43、水ポンプ62とともに、シート冷却用ブライン回路40を構成する。このように、ブラインを使用しない車両用空調装置にも、ブライン冷却用熱交換器を設置することにより、本発明を適用することができる。なお、ブライン回路として、第2あるいは第3の実施形態で説明したブライン回路を使用してよいのは、もちろんである。なお、ブライン回路として、第2あるいは第3の実施形態で説明したブライン回路を使用してよい。
本発明の第1の実施形態を適用した車両の平面配置の概略を示す図である。 図1に示す冷凍サイクルおよびブライン回路の全体を示す図である。 第1の実施形態のシート冷却用ブライン回路を説明する図である。 第2の実施形態のシート冷却用ブライン回路を説明する図である。 第3の実施形態のシート冷却用ブライン回路を説明する図である。 第4の実施形態である車両空調装置の概略を示す図である。
符号の説明
1 エンジンルーム
2 冷凍サイクル
3 圧縮機
4 凝縮器
6 膨張弁
7 ブライン−冷媒熱交換器
9 車両エンジン
10 ブライン回路
11 水ポンプ
13 前部空調ユニット
15 冷却器
16 送風機
17 加熱器
22 温水回路
24 ラジエータ
28 開閉弁
30 シート
31 シート内熱交換器
33 ドア空調熱交換器
34 ドア空調熱交換器用ブロア
40 シート冷却用ブライン回路
41 第1の流路
42 第2の流路
43 流路切替機構
44 ドア空調用ブライン流路
45 温度センサ
53 圧縮機
54 凝縮機
55 受液器
56 膨張弁
57 蒸発器
61 ブライン冷却用熱交換器
62 水ポンプ

Claims (9)

  1. ブライン−冷媒熱交換器(7)により冷却されたブラインが循環するブライン回路(40)を有する車両用空調装置であって、
    前記ブライン回路(40)は、
    熱交換器(31)と、
    該熱交換器(31)の出口側に接続される並列配置の第1と第2の流路(41,42)と、
    該第1と第2の流路(41,42)を切替える流路切替機構(43)と
    を備え、
    前記第1の流路(41)は、日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位に配置され、前記熱交換器(31)を含む流路に貯留された所定温度を超えるブラインを貯留可能な容積を有し、
    前記流路切替機構(43)により、空調開始時には、前記第1の流路(41)を使用し、その後前記第2の流路(42)に切替えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第2の流路(42)に切替える時点は、前記熱交換器(31)を含む流路に貯留されたブラインが前記第1の流路(41)に移動する時間で規定されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. さらに、第1の流路(41)の上流側に配置された温度センサ(45)を備え、前記第2の流路(42)に切替える時点を、温度センサ(45)の検出温度が前記所定温度以下となった時点とすることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1の流路(41)は、他の空調に用いられる熱交換器(33)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記熱交換器(31)は、シート内に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位は、ドア内部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  7. 前記日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位は、床下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位は、計器盤内部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記日射を受ける部位と熱的に隔離されている部位は、シート下の床面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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