JP4677041B1 - 二連型真空ポンプ装置、ガス精製システム、真空ポンプ排ガス振動抑制装置、および真空ポンプ排ガス振動抑制方法 - Google Patents

二連型真空ポンプ装置、ガス精製システム、真空ポンプ排ガス振動抑制装置、および真空ポンプ排ガス振動抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排出ガスの気流振動を抑制するのに適した二連型真空ポンプ装置、これを含むガス精製システム、及び真空ポンプ排出ガス気流振動を抑制するための装置と方法を提供する。
【解決手段】二連型真空ポンプ装置Y2は、容積式の真空ポンプ40A,40B及びライン52,60を備える。各真空ポンプは吸気口41と排気口42を有する。ライン52は、真空ポンプ40Aの排気口42と真空ポンプ40Bの吸気口41を連結する。ライン60は、連結ライン52に接続された端部E6と端部E7とを有し、バッファー管Z1および当該管Z1と端部E7との間に位置する開閉弁61を含む。バッファー管Z1は、開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているときに管Z1を通過するガスの管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、二連の真空ポンプを含む装置、真空ポンプ装置を構成要素として含むガス精製システム、および、真空ポンプから排出されるガスに対処する技術に関する。
容積式の真空ポンプが、様々な用途で使用されている。例えば、ガス精製方法としての圧力変動吸着法(PSA法)を実行するうえで、容積式の真空ポンプが使用される場合がある。
PSA法では、例えば、不純物を吸着するための吸着剤が充填された吸着塔が使用される。そのような吸着塔を使用して行われるPSA法によるガスの精製においては、吸着塔にて、例えば次のような吸着工程および減圧再生工程を含むサイクルが繰り返される。吸着工程では、塔内が相対的に高圧な状態にある吸着塔に対して混合ガスたる原料ガスが導入されて、当該原料ガス中の不純物が吸着剤に吸着されつつ、当該吸着塔から非吸着ガスが導出される。この非吸着ガスは、目的ガスが富化されたガスであり、精製ガスとして取得される。減圧再生工程では、塔内が減圧されて相対的に低圧化されつつ、吸着剤から不純物が脱着され、この不純物を含む脱着ガスが塔外へ導出される。この減圧再生工程にて吸着塔内を減圧するために、容積式真空ポンプが使用される場合があるのである。このような容積式真空ポンプについては、例えば下記の特許文献1,2に記載されている。
特開平10−296034号公報 特開2006−272325号公報
容積式真空ポンプから排出されるガスにおいては、比較的に大きな気流振動が生じる。容積式真空ポンプの排気口が所定のラインと連結されている場合には、容積式真空ポンプからの排出ガスの気流振動(排ガス振動)に起因して、当該ラインの一部を構成する要素ないし部材(例えば、開閉弁のシャフト)の機械的強度の劣化が促進されることがある。気流振動を伴ってライン内を流れるガスに曝され続ける、ライン内の部材は、当該ガスから振動エネルギーを付与され続けて不当に振動し続けるからである。当該部材の当該振動は、部材構成材料組織の局所的破壊を誘発し、ひいては、当該部材の機械的強度の劣化を促進することがあるのである。また、容積式真空ポンプは、いわゆるシール水がポンプ機構内に供給されつつ稼動される場合がある。この場合、容積式真空ポンプの排気口からは、シール水に由来する微小水滴がガスとともに振動して排出されて、当該微小水滴の振動が実質的に排ガス振動に含まれることとなる。そして、この場合、当該微小水滴もライン内の部材に対して振動エネルギーを付与し続けるので、部材の機械的強度の劣化の促進は顕著となる傾向がある。
本発明は、排出ガスの気流振動を抑制するのに適した二連型真空ポンプ装置、そのような二連型真空ポンプ装置を含むガス精製システム、並びに、真空ポンプから排出されるガスの気流振動を抑制するための装置および方法を、提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によると、二連型真空ポンプ装置が提供される。この二連型真空ポンプ装置は、容積式の第1真空ポンプと、第2真空ポンプと、連結ラインと、バイパスラインとを備える。第2真空ポンプは、容積式真空ポンプであってもよい。第1および第2真空ポンプのそれぞれは、吸気口および排気口を有する。連結ラインは、第1真空ポンプの排気口および第2真空ポンプの吸気口の間を連結する。すなわち、第1および第2真空ポンプは直列に配されている。バイパスラインは、連結ラインに接続された第1端部およびガス導出用の第2端部を有する。また、バイパスラインは、バッファー管、および、当該バッファー管と第2端部の間に位置する開閉弁を含む。バッファー管は、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量(単位時間あたりに実際に排出されるガスの標準状態換算ガス量)が第2真空ポンプの吸気容量(単位時間あたりに性能上吸気し得るガス量の標準状態換算ガス量)を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、構成されている。
本二連型真空ポンプ装置の使用に際しては、第1真空ポンプの吸気口は、例えば所定のラインを介して、大気圧より低い所定圧力まで内部を減圧することが必要な容器(減圧対象容器)に連結される。そのような減圧対象容器としては、例えば、PSA法を実行するための吸着塔や、半導体製造装置の真空チャンバなどが挙げられる。また、本ポンプ装置の稼動時には、連結ラインを介して直列に接続された第1および第2真空ポンプが稼動される。第1真空ポンプないしその排気口からの排出ガス量のうち、第2真空ポンプの吸気容量を超える流量のガスは、第2真空ポンプにとっての過剰ガスである。本ポンプ装置の稼動時においては、例えば、第1真空ポンプからの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えているとき(即ち、過剰ガスのあるとき)には、バイパスラインの開閉弁を開状態として、過剰ガスが連結ラインからバイパスラインに流入するように本装置のガス流れを制御し、また、第1真空ポンプからの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えていないとき(過剰ガスのないとき)には、バイパスラインの開閉弁を閉状態として両真空ポンプを完全直列状態とする。過剰ガスが生じている状態にあっては、当該過剰ガスは、連結ラインからバイパスラインに流入した後、バイパスライン内において、バッファー管を通過し、続いて開閉弁を通過し、その後に第2端部から導出される。バイパスラインの第2端部は、例えば、直接的または間接的に消音器に連結されている(この場合、バイパスラインを通過したガスは当該消音器を介してシステム外に排気される)。これとともに、第2真空ポンプの排気口からも所定量のガスが導出される。第2真空ポンプの排気口も、例えば、直接的または間接的に消音器に接続されている(この場合、第2真空ポンプを通過したガスは当該消音器を介してシステム外に排気される)。一方、過剰ガスが生じていない状態にあっては、完全直列状態にある第1および第2真空ポンプが協働して減圧対象容器の内部を減圧し、第2真空ポンプから所定量のガスが導出される。このとき、バイパスラインの開閉弁は閉状態にあるため、バイパスラインを通過するガスはない。
本ポンプ装置において、第1真空ポンプからの排出ガス量は、減圧対象容器と連結されている第1真空ポンプの吸気口の側の圧力(即ち、本ポンプ装置の入口圧力)に応じて変化するところ、吸気口側圧力が小さいほど前記の排出ガス量は小さい。このような特性を有する排出ガス量が最大値をとるのは、減圧開始時(本ポンプ装置が減圧対象容器に減圧作用を及ぼし始めて第1真空ポンプからガスが排出され始める時)である。したがって、前記の過剰ガスが生じている状態にあっては、過剰ガスの量(流量)が最大値をとるのも減圧開始時であり、過剰ガスが連結ラインからバイパスラインに流入する速度は、この減圧開始時に最大となる(過剰ガスが生じているときにはバイパスラインの開閉弁は開状態にある)。そして、バイパスライン内にてバッファー管を通過する過剰ガスがバッファー管内に滞留する期間ないし時間については、連結ラインからバイパスラインに流入する速度が最大となる減圧開始時過剰ガスがバッファー管を通過するときに最も短い。減圧開始時過剰ガスがバッファー管を通過するときに当該バッファー管内に滞留する当該時間を、バッファー管内最小滞留時間とする。本発明においては、このバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、バッファー管は構成されているのである。
第1真空ポンプから排出されるガスにおいては比較的に大きな気流振動が生じるところ、過剰ガスが生じている状態にあっては、連結ラインからバイパスラインに流入する過剰ガスにも比較的に大きな気流振動が生じている(過剰ガスが生じているときにはバイパスラインの開閉弁は開状態にある)。本二連型真空ポンプ装置のバイパスラインからバッファー管を除いた構成を有するポンプ装置(関連ポンプ装置)では、そのような過剰ガスの気流振動に起因して、当該バイパスラインの一部を構成する要素ないし部材(特に、開閉弁のシャフト)の機械的強度の劣化が促進される。関連ポンプ装置の第1真空ポンプのポンプ機構内にシール水を供給しつつ当該関連ポンプ装置を稼動する場合には、当該機械的強度の劣化の促進は顕著となる傾向がある。当該関連ポンプ装置においては、過剰ガスの以上のような気流振動に起因する部材振動(例えば、開閉弁のシャフトの振動)の程度は、振動加速度で約13G以上に達することがある。これに対し、当該関連ポンプ装置のバイパスラインにバッファー管を設け且つ当該バッファー管について前記バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように設計することにより、当該バッファー管にて過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させて、当該バッファー管より下流に位置する部材の機械的強度の劣化を充分に抑制できることを、本発明者らは見出した。本発明は、このような技術的知見に基づくものである。
本発明の第1の側面において、好ましくは、開閉弁は、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと切替え可能に構成されている。このような構成は、二連型真空ポンプ装置を効率よく稼動させるのに資する。開閉弁は、開閉状態を自動制御可能な開閉切替え弁であってもよいし、逆止弁であってもよい。
本発明の第1の側面における好ましい実施の形態では、バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有し、当該絞り部の開口率は20〜46%である。本発明において、絞り部の開口率とは、バッファー管の延び方向に直交する断面にて、絞り部によってガス流路が狭められていない場合のガス流路面積に対する、絞り部の存在する結果として狭められたガス流路面積の比率である。バッファー管が開口率20〜46%の絞り部を内部に有するという構成は、バッファー管を通過する過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。
本発明の第1の側面における他の好ましい実施の形態では、バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための複数の絞り部を有し、当該複数の絞り部は、管内ガス流路にて最も上流側に位置する第1の絞り部と最も下流側に位置する第2の絞り部とを含む。これとともに、バッファー管は、当該バッファー管をガスが通過する場合における第1の絞り部よりも上流側と第2の絞り部よりも下流側との差圧が、バッファー管が開口率20〜46%の一個の絞り部を有して当該バッファー管をガスが通過する場合の当該一個の絞り部を基準とする上流側と下流側の差圧に等しくなるように、構成されている。このような構成は、バッファー管を通過する過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。
好ましくは、絞り部は、開口を有するオリフィス板、またはバッフル板である。このような構成は、絞り部の開口率を精度よく調節するうえで好適である。
好ましくは、絞り部は、開口を有するオリフィス板であり、開口は、バッファー管の内壁面と面一の縁端を有する。このような構成は、絞り部の開口率を精度よく調節するうえで好適であるとともに、バッファー管を通過する過剰ガスに水滴が含まれている場合に当該水滴についてバッファー管を通過させやすくするうえでも好適である。
好ましくは、バッファー管は、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるように、構成されている。バイパスライン内にて過剰ガスがバッファー管を通過する際の流速は、連結ラインからバイパスラインに流入する速度が最大となる減圧開始時過剰ガスがバッファー管を通過するときに最も大きい。減圧開始時過剰ガスがバッファー管を通過するときの当該流速を、バッファー管内最大流速とする。前記のバッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バイパスラインの第2端部から効率よく過剰ガスを導出するうえでは、バッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるようにバッファー管を構成するのが好ましいのである。
好ましい実施の形態では、バッファー管は、バイパスラインにおける第1端部の側の第1端壁と、第2端部の側の第2端壁と、当該第1および第2端壁の間を延びる周壁とを有し、バイパスラインは、周壁における第1端壁側の箇所にてバッファー管に接続された、当該バッファー管にガスを導入するための接続管部を有する。そして、当該接続管部は、周壁の延び方向に交差する方向に延びる。このような構成は、前記のバッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バッファー管の小型化を図るのに適する。
他の好ましい実施の形態では、バッファー管は、バイパスラインにおける第1端部の側の第1端壁と、第2端部の側の第2端壁と、当該第1および第2端壁の間を延びる周壁とを有し、バイパスラインは、第1端壁にてバッファー管に接続された、当該バッファー管にガスを導入するための接続管部を有する。そして、当該接続管部は、バッファー管に導入される前のガスの流れを曲げるための屈曲構造を有する。このような構成は、バッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バッファー管の小型化を図るのに適する。
好ましくは、第1および第2真空ポンプは、それぞれ、ケーシングと当該ケーシング内のロータとを有するルーツポンプであり、単一のモータによって第1真空ポンプのロータと第2真空ポンプのロータとが連動して回転駆動されるように構成されている。このような構成は、本二連型真空ポンプ装置の消費電力を低減するうえで好適である。
本発明の第2の側面によるとガス精製システムが提供される。このガス精製システムは、圧力変動吸着法(PSA法)を利用してガスを精製するための、吸着剤が内部に充填された吸着塔と、当該吸着塔の内部を減圧するための、本発明の第1の側面に係る二連型真空ポンプ装置と、を備える。このような構成のガス精製システムにおいては、第1の側面に係る二連型真空ポンプ装置によって奏される技術的効果を享受しつつ、PSA法によって目的ガスを精製することが可能である。
本発明の第3の側面によると、次の二連型真空ポンプ装置に組み付けられて使用される真空ポンプ排ガス振動抑制装置が提供される。二連型真空ポンプ装置は、容積式の第1真空ポンプと、第2真空ポンプと、連結ラインと、バイパスラインとを備える。第2真空ポンプは、容積式真空ポンプであってもよい。第1および第2真空ポンプのそれぞれは、吸気口および排気口を有する。連結ラインは、第1真空ポンプの排気口および第2真空ポンプの吸気口の間を連結する。すなわち、第1および第2真空ポンプは直列に配されている。バイパスラインは、連結ラインに接続された第1端部およびガス導出用の第2端部を有し、且つ、開閉弁を含む。第3の側面に係る真空ポンプ排ガス振動抑制装置は、当該二連型真空ポンプ装置のバイパスライン内の第1端部と開閉弁の間に設けるためのバッファー管を備える。このバッファー管は、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量(単位時間あたりに実際に排出されるガスの標準状態換算ガス量)が第2真空ポンプの吸気容量(単位時間あたりに性能上吸気し得るガス量の標準状態換算ガス量)を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、構成されている。
本発明の第3の側面に係る真空ポンプ排ガス振動抑制装置のバッファー管は、第1の側面に係る二連型真空ポンプ装置における前記のバッファー管として使用することができる。
本発明の第3の側面において、好ましくは、バッファー管は、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるように、構成されている。バッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、二連型真空ポンプ装置のバイパスラインの第2端部から効率よく過剰ガスを導出するうえでは、バッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるようにバッファー管を構成するのが好ましい。
好ましくは、バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有し、当該絞り部の開口率は20〜46%である。このような構成は、バッファー管を通過する過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。
本発明の第4の側面によると、真空ポンプ排ガス振動抑制装置が提供される。この装置は、容積式真空ポンプの排気口と連結されることとなるガス入口とガス出口とを有してガスの通過を許容するバッファー管を備える。このバッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有する。絞り部の開口率は20〜46%である。
本発明の第4の側面に係る真空ポンプ排ガス振動抑制装置のバッファー管は、第1の側面に係る二連型真空ポンプ装置における前記のバッファー管として使用することが可能である。
本発明の第4の側面において、好ましくは、絞り部は、開口を有するオリフィス板、またはバッフル板である。このような構成は、絞り部の開口率を精度よく調節するうえで好適である。
好ましくは、絞り部は、開口を有するオリフィス板であり、開口は、バッファー管の内壁面と面一の縁端を有する。このような構成は、絞り部の開口率を精度よく調節するうえで好適であるとともに、バッファー管を通過する過剰ガスに水滴が含まれている場合に当該水滴についてバッファー管を通過させやすくするうえでも好適である。
本発明の第5の側面によると、真空ポンプ排ガス振動抑制方法が提供される。この方法は、次の真空ポンプ排ガス振動抑制装置にバッファー管を組み付けて行うものである。二連型真空ポンプ装置は、吸気口および排気口を有する容積式の第1真空ポンプと、吸気口および排気口を有する第2真空ポンプと、第1真空ポンプの排気口および第2真空ポンプの吸気口の間を連結する連結ラインと、連結ラインに接続された第1端部およびガス導出用の第2端部を有して開閉弁を含むバイパスラインとを備える。本方法では、装置のバイパスライン内の第1端部と開閉弁の間にバッファー管を設ける。そして、本方法では、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えているときにバッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間を0.15秒以上にさせる。
本発明の第5の側面において、好ましくは、バイパスラインの開閉弁が開状態である場合において、第1真空ポンプの排気口からの排出ガス量が第2真空ポンプの吸気容量を超えているときにバッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速を6〜12m/秒にさせる。好ましくは、バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有し、当該絞り部の開口率を20〜46%とする。
本発明の第1の実施形態に係るガス精製システムの概略構成を表す。 ルーツポンプの一断面図であり、例えば、図1の線II−IIに沿った断面図である。 図1に示すバッファー管およびその近傍の拡大一部断面模式図である。 図3の線IV−IVに沿った断面図である。 図1のガス精製システムによって実行することが可能なガス精製方法における1サイクル(ステップ1〜4)を表す。 バイパスラインにおける開閉弁の変形例を表す。 バッファー管の第1変形例およびその近傍の一部断面模式図である。 バッファー管の第2変形例およびその近傍の一部断面模式図である。 図8の線IX−IXに沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るガス精製システムの概略構成を表す。 図10に示すバッファー管およびその近傍の拡大一部断面模式図である。 図11の線XII−XIIに沿った断面図である。 実施例1〜13および比較例1に関する測定結果をまとめた表である。 比較例2に係るガス精製システムの概略構成を表す。 実施例1〜13および比較例1,2に関する測定結果を表すグラフである。 実施例12,14〜18に関する測定結果をまとめた表である。 実施例12,14〜18に関する測定結果を表すグラフである。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガス精製システムX1の概略構成を表す。ガス精製システムX1は、PSA装置Y1と、二連型真空ポンプ装置Y2と、消音器Y3とを備える。
PSA装置Y1は、吸着塔10A,10Bと、原料ブロワ21と、タンク22と、配管31〜34とを備え、混合ガスたる原料ガスから圧力変動吸着法(PSA法)を利用して不純物を吸着除去して目的ガスを濃縮分離することが可能なように構成されている。精製対象たる目的ガスは、本実施形態では、空気中の酸素である。この場合、主な不純物は窒素である。
吸着塔10A,10Bのそれぞれは、両端にガス通過口11,12を有し、ガス通過口11,12の間において、原料ガス中の不純物を選択的に吸着するための吸着剤が充填されている。本実施形態では、吸着剤として、主な不純物たる窒素を選択的に吸着するためのゼオライト系吸着剤が採用される。
原料ブロワ21は、本実施形態では空気ブロワであり、原料ガスとして吸引した空気を吸着塔10A,10Bに向けて供給ないし送出するためのものである。タンク22は、精製されたガス(本実施形態では酸素)を一旦貯留するためのものである。
配管31は、主幹路31’および分枝路31A,31Bを有する。主幹路31’は、端部E1を有する。端部E1は、原料ブロワ21のガス送出口に接続されている。分枝路31A,31Bは、それぞれ、吸着塔10A,10Bのガス通過口11側に連結されている。また、分枝路31A,31Bには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁31a,31bが付設されている。
配管32は、主幹路32’および分枝路32A,32Bを有する。主幹路32’は、端部E2を有する。端部E2は、タンク22に接続されている。分枝路32A,32Bは、それぞれ、吸着塔10A,10Bのガス通過口12側に連結されている。また、分枝路32A,32Bには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁32a,32bが付設されている。
配管33は、主幹路33’および分枝路33A,33Bを有する。主幹路33’は、端部E3を有する。端部E3は、二連型真空ポンプ装置Y2に対して接続されている。分枝路33A,33Bは、それぞれ、吸着塔10A,10Bのガス通過口11側に連結されている。また、分枝路33A,33Bには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁33a,33bが付設されている。
配管34は、配管32の分枝路32A,32Bを架橋するように設けられている。具体的には、配管34は、分枝路32Aにおける自動弁32aと吸着塔10Aとの間に連結され、且つ、分枝路32Bにおける自動弁32bと吸着塔10Bとの間に連結されている。また、配管34には、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁34aが付設されている。
二連型真空ポンプ装置Y2は、二つの真空ポンプ40A,40Bと、モータ51と、連結ライン52と、配管53と、バイパスライン60とを備え、真空ポンプ40A,40Bの稼動によって上述のPSA装置Y1の吸着塔10A,10Bの内部を減圧し得るように構成されている。
真空ポンプ40Aは、容積式の真空ポンプであり、本実施形態ではルーツポンプである。真空ポンプ40Bは、本実施形態ではルーツポンプである。真空ポンプ40Bの排気容量ないし吸気容量は、真空ポンプ40Aの排気容量より小さい。真空ポンプ40A,40Bは、それぞれ、吸気口41および排気口42を有する。上述のPSA装置Y1における配管33の端部E3は、真空ポンプ40Aの吸気口41に接続されている。
ルーツポンプは、例えば、図2に示すように、ケーシング40aと、当該ケーシング40a内の二個の例えばマユ型のロータ40bとを有する。二個のロータ40bは、互いに反対方向に同期回転するように構成されている。このようなルーツポンプの駆動時には、吸気口41からケーシング40a内に入った気体は、ケーシング40aとロータ40b間の空間に閉じ込められ、ロータ40bの回転で排気口42の側に排出される。また、本実施形態では、いわゆるシール水を真空ポンプ40A,40Bの各ケーシング40a内に供給するためのシール水供給手段(図示略)が、二連型真空ポンプ装置Y2に設けられている。シール水により、ケーシング40aとロータ40bの間に形成される空間について高い気密性を実現することが可能となる。
モータ51は、真空ポンプ40A,40Bを稼動させるためのものである。二連型真空ポンプ装置Y2においては、単一のモータ51によって真空ポンプ40Aのロータ40bと真空ポンプ40Bのロータ40bとが連動して回転駆動されるように構成されている。具体的には、単一のモータ51によって真空ポンプ40Aのロータ40bと真空ポンプ40Bのロータ40bとが連動して回転駆動されるように、モータ51と真空ポンプ40A,40Bの間は、軸部品やギア部品等を介して機械的に連結されている。
連結ライン52は、真空ポンプ40Aの排気口42に接続され、真空ポンプ40Bの吸気口41に接続され、当該排気口42と吸気口41の間を連結する。配管53は、端部E4,E5を有する。配管53の端部E4は、真空ポンプ40Bの排気口42に接続されている。
バイパスライン60は、ライン入口たる端部E6およびライン出口たる端部E7を有し、且つ、開閉弁61およびバッファー管Z1をライン内に有する。端部E6は、真空ポンプ40A,40B間の連結ライン52に接続されている。端部E7は、消音器Y3に接続されている。上述の配管53の端部E5は、バイパスライン60における端部E7と開閉弁61の間の位置に接続されている。開閉弁61は、バイパスライン60におけるバッファー管Z1と端部E7の間に位置し、本実施形態では、開閉状態を自動制御可能な開閉切替え弁である。二連型真空ポンプ装置Y2の稼動時には、開閉弁61が開状態とされてバイパスライン60をガスが通流可能とされる期間があるところ、開閉弁61は、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量が漸減して真空ポンプ40Bの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと自動的に切り替えられるように、構成されている(上述のように、真空ポンプ40Bの排気容量ないし吸気容量は、真空ポンプ40Aの排気容量より小さい)。
バッファー管Z1は、図1または図3に示すように、バイパスライン60における端部E6の側の端壁71と、端部E7の側の端壁72と、端壁71,72間を延びる周壁73と、オリフィス板74とを備え、本実施形態では円筒形状を有する。周壁73における端壁71側の箇所にガス入口73aが設けられ、且つ、端壁72にガス出口72aが設けられている。好ましくは、周壁73は水平方向Hに延びる。周壁73ないしバッファー管Z1の延び方向における内寸法(長さ)は、例えば1m以上である。また、バイパスライン60は、周壁73に設けられたガス入口73aにてバッファー管Z1に接続された接続管部62を有する。この接続管部62は、バイパスライン60において、バッファー管Z1に対して上流側の直前に位置し、バッファー管Z1へ導入される直前のガスの流路を規定する。本実施形態では、接続管部62は、周壁73の延び方向(水平方向H)に交差する方向に延びる。好ましくは、接続管部62は、周壁73の延び方向に直交する方向に延びる。より好ましくは、接続管部62は、鉛直方向Vに延び且つ鉛直方向Vにおける下側からバッファー管Z1の周壁73に接続している。
オリフィス板74は、バッファー管Z1の内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部であり、図3および図4に示されるように開口74aを有する。オリフィス板74(絞り部)における開口率は、好ましくは20〜46%であり、より好ましくは29〜39%である。開口74aは、バッファー管Z1の周壁73の内面73’と面一の縁端74a’を有する。すなわち、円筒形状のバッファー管Z1の回転対称軸心と開口74aの中心とは、周壁73の内面73’と開口74aの一部の縁端(縁端74a’)とが面一となるように、位置ずれしている。縁端74a’は、開口74aにおいて鉛直方向Vの最下端に位置する。
二連型真空ポンプ装置Y2の稼動時には、開閉弁61が開状態とされてバイパスライン60をガスが通流可能とされる期間があるところ、バッファー管Z1は、バイパスライン60の開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量(単位時間あたりに実際に排出されるガスの標準状態換算ガス量)が真空ポンプ40Bの吸気容量(単位時間あたりに性能上吸気し得るガス量の標準状態換算ガス量)を超えているときに当該バッファー管Z1を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、構成されている(上述のように、真空ポンプ40Bの排気容量ないし吸気容量は、真空ポンプ40Aの排気容量より小さい)。また、バッファー管Z1は、二連型真空ポンプ装置Y2の稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているときに当該バッファー管Z1を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるようにも、構成されている。
消音器Y3は、本ガス精製システムX1から排気されるガスの当該排気に際して放射される騒音を小さくするための装置である。
以上のような構成を有するガス精製システムX1(PSA装置Y1および二連型真空ポンプ装置Y2を含む)を使用して、原料ガス(本実施形態では空気)から目的ガス(本実施形態では酸素)を精製することができる。具体的には、PSA装置Y1および二連型真空ポンプ装置Y2の稼動時において、PSA装置Y1における自動弁31a,31b,32a,32b,33a,33b,34aおよび二連型真空ポンプ装置Y2における開閉弁61について所定のタイミングで開閉状態を切り替えることによって、システム内にて所望のガスの流れ状態を実現して、PSA装置Y1の吸着塔10A,10Bにて以下のステップ1〜4からなる1サイクルを繰り返し、精製酸素ガスを取得することができる。1サイクル(ステップ1〜4)においては、図5に示すように、吸着塔10A,10Bのそれぞれにて、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程が行われる。
ステップ1では、吸着塔10Aにて吸着工程が行われ、且つ、吸着塔10Bにて減圧再生工程が行われる。ステップ1にて吸着工程が行われる吸着塔10Aは、後述のステップ4(吸着塔10Aでは復圧工程が行われる)を経て塔内が相対的に高圧(例えば大気圧)の状態にある。そして、ステップ1では、このような吸着塔10Aのガス通過口11側に、原料ブロワ21から、配管31における主幹路31’および分枝路31Aを介して、空気が導入され続け、当該空気中の主に窒素が吸着塔10A内の吸着剤に吸着され、且つ、酸素が富化された精製酸素ガスが吸着塔10Aのガス通過口12側から導出され続ける。精製酸素ガスは、配管32の分枝路32Aおよび主幹路32’を介してタンク22へと導かれて当該タンク22に貯留される。この精製酸素ガスについては、タンク22から所定の装置やプラントに供給し続けてもよい。
これとともに、ステップ1では、後述のステップ3〜4(吸着塔10Bでは吸着工程が行われる)を経た吸着塔10Bにおいて、二連型真空ポンプ装置Y2によって内部が減圧される。具体的には、吸着塔10Bのガス通過口11側と二連型真空ポンプ装置Y2の真空ポンプ40Aの吸気口41側とが配管33を介して連通した状態とされたうえで、二連型真空ポンプ装置Y2によって吸着塔10Bの内部が減圧される。これにより、吸着塔10B内の吸着剤から主に窒素が脱着されて塔外に導出され、当該窒素(オフガス)は、吸着塔10Bのガス通過口11側から配管33における分枝路33Bおよび主幹路33’を介して二連型真空ポンプ装置Y2へと導かれる。吸着塔10B内の吸着剤から窒素が脱着することにより、当該吸着剤は再生されることとなる。このような減圧再生工程の開始時における吸着塔10Bの内部圧力は、例えば大気圧である。また、減圧再生工程の終了時における吸着塔10Bの最終到達内部圧力は、例えば、大気圧を基準として、−500〜−570mmHgである。
ステップ2では、吸着塔10Aにてステップ1から引き続き吸着工程が行われ、且つ、吸着塔10Bにて復圧工程が行われる。ステップ2では、具体的には、ステップ1から引き続き、原料ブロワ21から吸着塔10Aのガス通過口11側に空気が供給され続け、吸着塔10Aのガス通過口12側から精製酸素ガスが導出され続ける。精製酸素ガスの一部は、タンク22に導入されて貯留される。精製ガスの他の一部は、配管34を介して吸着塔10Bのガス通過口12側に導かれる。ステップ2では、吸着塔10Bのガス通過口12側から精製酸素ガスが導入されることにより、吸着塔10Bの内部圧力が回復される(即ち、吸着塔10B内が相対的に高圧(例えば大気圧)の状態に復帰させられる)。
ステップ3〜4では、ステップ1〜2で吸着塔10Aにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Bにおいて吸着工程が行われる。したがって、ステップ1〜2では、吸着塔10Bのガス通過口12側から精製酸素ガスが導出され続け、この精製酸素ガスは、タンク22に導入されて貯留される。これとともに、ステップ3〜4では、ステップ1〜2で吸着塔10Bにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Aにおいて、減圧再生工程(ステップ3)および復圧工程(ステップ4)が行われる。ステップ3における吸着塔10Aの減圧再生工程では、吸着塔10Aのガス通過口11側と二連型真空ポンプ装置Y2の真空ポンプ40Aの吸気口41側とが配管33を介して連通した状態とされたうえで、二連型真空ポンプ装置Y2によって吸着塔10Aの内部が減圧されるところ、これにより、吸着塔10A内の吸着剤から主に窒素が脱着されて塔外に導出され、当該窒素(オフガス)は、吸着塔10Aのガス通過口11側から配管33における分枝路33Aおよび主幹路33’を介して二連型真空ポンプ装置Y2へと導かれる。吸着塔10A内の吸着剤から窒素が脱着することにより、当該吸着剤は再生されることとなる。
以上のようにして、ガス精製システムX1からは、空気を原料として精製酸素ガスを取得し続けることができる。このようなガス精製システムX1において、二連型真空ポンプ装置Y2については、具体的には以下のように稼動させる。
上述のステップ1(吸着塔10Bでは減圧再生工程が行われている)においては、PSA装置Y1の吸着塔10Bのガス通過口11側と、二連型真空ポンプ装置Y2の真空ポンプ40Aの吸気口41側とが、配管33を介して連通している状態にあり、モータ51によって真空ポンプ40A,40B(連結ライン52を介して直列に接続されている)が駆動されて、吸着塔10Bの内部が減圧される。二連型真空ポンプ装置Y2におけるバイパスライン60の開閉弁61は、このステップ1(減圧再生工程)の開始時に開状態にあるように制御される。そのため、PSA装置Y1の吸着塔10Bにおける減圧再生工程の開始直後には、吸着塔10Bからのオフガスは、二連型真空ポンプ装置Y2において、真空ポンプ40Aを通過した後、一部が真空ポンプ40Bを通過し、一部がバイパスライン60を通過する。
また、ステップ1にある吸着塔10B(減圧再生工程が行われている)からのオフガスを吸引し続ける真空ポンプ40Aないしその排気口42からの排出ガス量は、吸着塔10Bと連結されている真空ポンプ40Aの吸気口41の側の圧力(即ち、二連型真空ポンプ装置Y2の入口圧力)に応じて変化する。具体的には、当該減圧再生工程が進行するほど、吸着塔10Bの内部圧力は小さくなり(従って、真空ポンプ40Aの吸気口41側圧力も小さくなり)、それに応じて真空ポンプ40Aからの排出ガス量は小さくなる。
ステップ1にある吸着塔10Bからのオフガスを吸引し続ける真空ポンプ40Aからのこのような排出ガス量のうち、真空ポンプ40Bの吸気容量を超える流量のガスは、真空ポンプ40Bにとっての過剰ガスである(上述のように、真空ポンプ40Bの排気容量ないし吸気容量は、真空ポンプ40Aの排気容量より小さい)。真空ポンプ40Bにとっての過剰ガスは、吸着塔10Bの減圧再生工程(ステップ1)の開始時から所定の期間、存在する。すなわち、真空ポンプ40Bにとっての過剰ガスは、当該減圧再生工程にて吸着塔10Bの内部圧力が所定の程度にまで小さくなり(従って、真空ポンプ40Aの吸気口41側圧力も所定の程度にまで小さくなり)、それに応じて真空ポンプ40Aからの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量に一致するまで、存在する(一の減圧再生工程では、当該一致後には、真空ポンプ40Bにとっての過剰ガスはない)。減圧再生工程における前記所定の期間については、真空ポンプ40A,40Bの排気容量の差や、各真空ポンプ40A,40Bの各種特性、減圧対象容器(吸着剤が充填されている吸着塔10A,10B)の実効容積等に基づいて、予測することが可能であり、或は、ガス精製システムX1によるガス精製を試行して予め決定しておくことが可能であり、従って、二連型真空ポンプ装置Y2ないしその開閉弁61(開閉状態を自動制御可能な開閉切替え弁)において予め設定しておくことが可能である。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、吸着塔10Bの減圧再生工程の開始時から所定の期間であって過剰ガスのあるとき(即ち、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているとき)には、バイパスライン60の開閉弁61を開状態として、当該過剰ガスが連結ライン52からバイパスライン60に流入するようにガス流れを制御し、また、前記所定の期間が経過した時点以降であって過剰ガスのないとき(即ち、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えていないとき)には、バイパスライン60の開閉弁61を閉状態として両真空ポンプ40A,40Bを完全直列状態とする(減圧再生工程開始時に開状態にある開閉弁61は、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が漸減して真空ポンプ40Bの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと自動的に切り替えられる)。吸着塔10Bの減圧再生工程の開始時から所定の期間であって過剰ガスが生じている状態にあっては、当該過剰ガスは、連結ライン52からバイパスライン60に流入した後、バイパスライン60内において、バッファー管Z1を通過し、続いて開閉弁61を通過し、その後に端部E7を介して消音器Y3に導入される(そして、当該ガスは消音器Y3を介してガス精製システムX1外に排気される)。これとともに、過剰ガスが生じている状態にあっては、連結ライン52を介して真空ポンプ40Aと連結されている真空ポンプ40Bの排気口42からも所定量のガスが排出される。真空ポンプ40Bの排気口42は、配管53を介して、バイパスライン60における端部E7と開閉弁61の間の位置に連結されているところ、真空ポンプ40Bからの排出ガスも、バイパスライン60の端部E7を介して消音器Y3に導入される(そして、当該ガスは消音器Y3を介してガス精製システムX1外に排気される)。一方、吸着塔10Bの減圧再生工程にて前記所定の期間が経過した時点以降であって過剰ガスが生じていない状態にあっては、完全直列状態にある真空ポンプ40A,40Bが協働して減圧対象容器たる吸着塔10Bの内部を減圧し、真空ポンプ40Bから所定量のガスが排出される。このガスは、配管53およびバイパスライン60の端部E7を介して消音器Y3に導入される(そして、当該ガスは消音器Y3を介してガス精製システムX1外に排気される)。このとき、バイパスライン60の開閉弁61は閉状態にあるため、バイパスライン60を通過するガスはない。
上述のステップ1における吸着塔10Bについての減圧再生工程は、以上のように二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させることにより、実行する。上述のステップ3における吸着塔10Aについての減圧再生工程も、吸着塔10Bの減圧再生工程に関して上述したのと同様にして二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させることにより、実行する。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、真空ポンプ40Aからの排出ガス量は、上述のように、吸着塔10Aまたは吸着塔10Bと連結される真空ポンプ40Aの吸気口41の側の圧力(即ち、二連型真空ポンプ装置Y2の入口圧力)に応じて変化するところ、吸気口41側圧力が小さいほど前記排出ガス量は小さい。このような特性を有する排出ガス量が最大値をとるのは、減圧再生工程開始時すなわち減圧開始時(二連型真空ポンプ装置Y2が減圧対象容器(吸着塔10A,10B)に減圧作用を及ぼし始めて真空ポンプ40Aからガスが排出され始める時)である。したがって、前記の過剰ガス(真空ポンプ40Aからの排出ガス量のうち、真空ポンプ40Bの吸気容量を超える流量のガス)が生じている状態にあっては、過剰ガスの量(流量)が最大値をとるのも減圧開始時であり、過剰ガスが連結ライン52からバイパスライン60に流入する速度は、この減圧開始時に最大となる(過剰ガスが生じているときにはバイパスライン60の開閉弁61は開状態にある)。そして、バイパスライン60内にてバッファー管Z1を通過する過剰ガスがバッファー管Z1内に滞留する期間ないし時間については、連結ライン52からバイパスライン60に流入する速度が最大となる減圧開始時過剰ガスがバッファー管Z1を通過するときに最も短い。減圧開始時過剰ガスがバッファー管Z1を通過するときに当該バッファー管Z1内に滞留する当該時間を、バッファー管内最小滞留時間とする。二連型真空ポンプ装置Y2においては、このバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、バッファー管Z1は構成されているのである。
減圧稼動中の真空ポンプ40Aから排出されるガスにおいては比較的に大きな気流振動が生じるところ、二連型真空ポンプ装置Y2において前記過剰ガスが生じている状態にあっては、連結ライン52からバイパスライン60に流入する過剰ガスにも比較的に大きな気流振動が生じている(過剰ガスが生じているときにはバイパスライン60の開閉弁61は開状態にある)。二連型真空ポンプ装置Y2のバイパスライン60からバッファー管Z1を除いた構成を有するポンプ装置(関連ポンプ装置)では、そのような過剰ガスの気流振動に起因して、当該バイパスライン60の開閉弁61のシャフト61aの機械的強度の劣化が促進されてしまう。関連ポンプ装置において、気流振動を伴ってバイパスライン60内を流れるガスに曝され続けるシャフト61aは、当該ガスから振動エネルギーを付与され続けて不当に振動し続けるからである。シャフト61aの当該振動は、シャフト61aを構成する材料組織の局所的破壊を誘発し、ひいては、シャフト61aの機械的強度の劣化を促進するのである。関連ポンプ装置の真空ポンプ40Aのポンプ機構内にシール水を供給しつつ当該関連ポンプ装置を稼動する場合には、シャフト61aの機械的強度の劣化の促進は顕著となる。このような関連ポンプ装置においては、過剰ガスの気流振動に起因するシャフト61aの振動の程度は、振動加速度で約13G以上に達することがある。
これに対し、本発明に係る二連型真空ポンプ装置Y2においては、バイパスライン60にバッファー管Z1が設けられ且つバッファー管Z1について前記バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように構成されていることにより、過剰ガスがバイパスライン60を通過する際にバッファー管Z1にて過剰ガスの気流振動が効率よく減衰される。したがって、二連型真空ポンプ装置Y2においては、バッファー管Z1より下流に位置する部材(特に開閉弁61のシャフト61a)の機械的強度の劣化は、充分に抑制される。
二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時には、上述のように、減圧開始時に開状態にある開閉弁61は、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が漸減して真空ポンプ40Bの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと自動的に切り替えられる。このような構成は、真空ポンプ40Bの稼動ロスを低減して二連型真空ポンプ装置Y2を効率よく稼動させるのに資する。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、図6に示すように、バイパスライン60は、開閉弁61に代えて開閉弁61’を有してもよい。開閉弁61’は、逆止弁であり、バイパスライン60において開閉弁61’よりもバッファー管Z1の側が端部E7の側よりも高圧であるときに開状態をとり、且つ、バッファー管Z1の側が端部E7の側よりも高圧でないときに閉状態をとるように構成されている。このような逆止弁たる開閉弁61’は、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にて、減圧開始直後には開状態にあり、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が漸減して真空ポンプ40Bの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと自動的に切り替わる。このような構成は、真空ポンプ40Bの稼動ロスを低減して二連型真空ポンプ装置Y2を効率よく稼動させるのに資する。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、上述のように、バッファー管Z1は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部としてオリフィス板74を有し、且つ、このオリフィス板74の開口率は、好ましくは20〜46%であり、より好ましくは29〜39%である。このような構成は、バッファー管Z1を通過する前記の過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。また、オリフィス板74は、絞り部として、その開口率を精度よく調節するうえで好適である。
バッファー管Z1においては、上述のように、開口74aは、バッファー管Z1の内壁面73’と面一の縁端74a’を有し、縁端74a’は、開口74aにおいて鉛直方向Vの最下端に位置する。このような構成は、バッファー管Z1を通過する前記の過剰ガスに含まれる水滴(上述のシール水に由来する)についてバッファー管Z1を通過させやすくするうえで好適である。
バッファー管Z1においては、オリフィス板74を設けずに、バッファー管Z1の延び方向の内寸法および/または内径を適宜設定することにより、前記のバッファー管内最小滞留時間を0.15秒以上となるように構成してもよい。
バッファー管Z1は、上述のように、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているときに当該バッファー管Z1を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるように、構成されている。バイパスライン60内にて前記の過剰ガスがバッファー管Z1を通過する際の流速は、連結ライン52からバイパスライン60に流入する速度が最大となる減圧開始時過剰ガスがバッファー管Z1を通過するときに最も大きい。減圧開始時過剰ガスがバッファー管Z1を通過するときの当該流速を、バッファー管内最大流速とする。前記のバッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バイパスライン60の端部E7から効率よく過剰ガスを導出するうえでは、バッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるようにバッファー管Z1を構成するのが好ましいのである。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、上述のように、バイパスライン60は、バッファー管Z1の周壁73における端壁71側の箇所に設けられたガス入口73aにてバッファー管Z1に接続された、バッファー管Z1にガスを導入するための接続管部62を有する。そして、接続管部62は、周壁73の延び方向(水平方向H)に対し、交差する方向に延び、好ましくは直交する方向(鉛直方向V)に延び、より好ましくは鉛直方向Vに延び且つ鉛直方向Vの下側から周壁73に接続している。このような構成は、前記のバッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バッファー管Z1の小型化を図るのに適する。
図7は、上述のバッファー管Z1の第1変形例たるバッファー管Z1’およびその近傍の一部断面模式図である。バッファー管Z1’は、バイパスライン60における端部E6の側の端壁71と、端部E7の側の端壁72と、端壁71,72間を延びる周壁73と、複数のオリフィス板74(一部のオリフィス板74について省略する)とを備え、円筒形状を有する。バッファー管Z1’は、一枚のオリフィス板74に代えて複数のオリフィス板74を備える点において、上述のバッファー管Z1と異なる。各オリフィス板74は、バッファー管Z1’の内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部であり、開口74aを有する。複数のオリフィス板74は、バッファー管Z1’内のガス流路に沿って配列され、ガス流路にて最も上流側に位置するオリフィス板74’と、最も下流側に位置するオリフィス板74”とを含む。これとともに、バッファー管Z1’は、バッファー管Z1’をガスが通過する場合におけるオリフィス板74’よりも上流側とオリフィス板74”よりも下流側との差圧が、上述のバッファー管Z1が開口率20〜46%の一枚のオリフィス板74を有して当該バッファー管Z1をガスが通過する場合の当該一枚のオリフィス板74を基準とする上流側と下流側の差圧に等しくなるように、構成されている。このような構成のバッファー管Z1’は、上述のバッファー管Z1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2においてバッファー管Z1’を通過する前記の過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。
図8および図9は、上述のバッファー管Z1の第2変形例たるバッファー管Z1”を表す。図8は、バッファー管Z1”およびその近傍の一部断面模式図である。図9は、図8の線IX−IXに沿った断面図である。
バッファー管Z1”は、バイパスライン60における端部E6の側の端壁71と、端部E7の側の端壁72と、端壁71,72間を延びる周壁73と、バッフル板75とを備え、円筒形状を有する。バッファー管Z1”は、オリフィス板74に代えてバッフル板75を備える点において、上述のバッファー管Z1と異なる。バッフル板75は、バッファー管Z1”の内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部である。バッフル板75における開口率は、好ましくは20〜46%であり、より好ましくは29〜39%である(バッフル板75の開口率とは、バッファー管Z1”の延び方向(水平方向H)に直交する断面にて、バッフル板75によってガス流路が狭められていない場合のガス流路面積に対する、バッフル板75の存在する結果として狭められたガス流路面積の比率である)。このような構成のバッファー管Z1”は、上述のバッファー管Z1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2においてバッファー管Z1”を通過する前記の過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。また、バッフル板75は、絞り部として、その開口率を精度よく調節するうえで好適である。
バッファー管Z1”については、一枚のバッフル板75に代えて複数のバッフル板75を備えてもよい。この場合、複数のバッフル板75は、上述のバッファー管Z1’の複数のオリフィス板74と同様にガス流路に沿って配設され、当該ガス流路にて最も上流側に位置する第1のバッフル板75と、最も下流側に位置する第2のバッフル板75とを含む。これとともに、複数のバッフル板75を備える当該バッファー管Z1”は、バッファー管Z1”をガスが通過する場合における第1のバッフル板75よりも上流側と第2のバッフル板75よりも下流側との差圧が、バッファー管Z1”が開口率20〜46%の一枚のバッフル板75を有して当該バッファー管Z1”をガスが通過する場合の当該一枚のバッフル板75を基準とする上流側と下流側の差圧に等しくなるように、構成されている。このような構成のバッファー管Z1”も、上述のバッファー管Z1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2においてバッファー管Z1”を通過する前記の過剰ガスの気流振動を効率よく減衰させるのに資する。
二連型真空ポンプ装置Y2においては、上述のように、単一のモータ51によって真空ポンプ40Aのロータ40bと真空ポンプ40Bのロータ40bとが連動して回転駆動されるように構成されている。このような構成は、二連型真空ポンプ装置Y2の消費電力を低減するうえで好適である。
図10は、本発明の第2の実施形態に係るガス精製システムX2の概略構成を表す。ガス精製システムX2は、PSA装置Y1と、二連型真空ポンプ装置Y2’と、消音器Y3とを備える。ガス精製システムX2は、二連型真空ポンプ装置Y2に代えて二連型真空ポンプ装置Y2’を備える点において、第1の実施形態に係るガス精製システムX1と異なる。ガス精製システムX2の二連型真空ポンプ装置Y2’以外の構成は、ガス精製システムX1の二連型真空ポンプ装置Y2以外の構成と同様である。
二連型真空ポンプ装置Y2’は、二つの真空ポンプ40A,40Bと、モータ51と、連結ライン52と、配管53と、バイパスライン60’とを備え、真空ポンプ40A,40Bの稼動によってPSA装置Y1の吸着塔10A,10Bの内部を減圧し得るように構成されている。二連型真空ポンプ装置Y2’は、バイパスライン60に代えてバイパスライン60’を備える点において、第1の実施形態における二連型真空ポンプ装置Y2と異なる。二連型真空ポンプ装置Y2’のバイパスライン60’以外の構成は、二連型真空ポンプ装置Y2のバイパスライン60以外の構成と同様である。
バイパスライン60’は、ライン入口たる端部E6およびライン出口たる端部E7を有し、且つ、開閉弁61およびバッファー管Z2をライン内に有する。また、バイパスライン60’は、バッファー管Z2に接続されている図11に示す接続管部62’を有する。バイパスライン60’は、バッファー管Z1に代えてバッファー管Z2を有する点、および、接続管部62に代えて接続管部62’を有する点において、第1の実施形態におけるバイパスライン60と異なる。バイパスライン60’におけるバッファー管Z2と接続管部62’以外の構成は、バイパスライン60におけるバッファー管Z1と接続管部62以外の構成と同様である。
バッファー管Z2は、図11および図12に示すように、バイパスライン60’における端部E6の側の端壁71と、端部E7の側の端壁72と、端壁71,72間を延びる周壁73と、オリフィス板74とを備え、本実施形態では円筒形状を有する。端壁71にガス入口71aが設けられ、且つ、端壁72にガス出口72aが設けられている。バッファー管Z2は、ガス入口が周壁73にではなく端壁71に設けられている点において、第1の実施形態におけるバッファー管Z1と異なる。バッファー管Z2のガス入口71a以外の構成は、バッファー管Z1のガス入口73a以外の構成と同様である。すなわち、バッファー管Z2は、二連型真空ポンプ装置Y2’の減圧稼動時にバイパスライン60’の開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量(単位時間あたりに実際に排出されるガスの標準状態換算ガス量)が真空ポンプ40Bの吸気容量(単位時間あたりに性能上吸気し得るガス量の標準状態換算ガス量)を超えているときに当該バッファー管Z2を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように、構成されている(真空ポンプ40Bの排気容量ないし吸気容量は、真空ポンプ40Aの排気容量より小さい)。これとともに、バッファー管Z2は、二連型真空ポンプ装置Y2’の減圧稼動時にバイパスライン60’の開閉弁61が開状態である場合において、真空ポンプ40Aの排気口42からの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているときに当該バッファー管Z2を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるようにも、構成されている。
そして、本実施形態におけるバイパスライン60’の接続管部62’は、端壁71に設けられたガス入口71aにてバッファー管Z2に接続されている。接続管部62’は、バイパスライン60’において、バッファー管Z2に対して上流側の直前に位置し、バッファー管Z2へ導入される直前のガスの流路を規定する。また、接続管部62’は、バッファー管Z2に導入される直前のガスの流れを曲げるための屈曲構造を有する。好ましくは、接続管部62’は、バッファー管Z2に導入される直前のガス流れを90度曲げるための屈曲構造を有する。より好ましくは、接続管部62’は、鉛直方向Vにおける下側からガスを導いてバッファー管Z2に導入するように配設されている。
以上のような構成を有するガス精製システムX2(PSA装置Y1および二連型真空ポンプ装置Y2’を含む)を使用して、原料ガス(本実施形態では空気)から目的ガス(本実施形態では酸素)を精製することができる。具体的には、PSA装置Y1および二連型真空ポンプ装置Y2’の稼動時において、PSA装置Y1における自動弁31a,31b,32a,32b,33a,33b,34aおよび二連型真空ポンプ装置Y2’における開閉弁61について所定のタイミングで開閉状態を切り替えることによって、システム内にて所望のガスの流れ状態を実現して、PSA装置Y1の吸着塔10A,10Bにて、第1の実施形態に関して上述したのと同様にステップ1〜4からなる1サイクルを繰り返し、精製酸素ガスを取得することができる。1サイクル(ステップ1〜4)においては、図5に示すように、吸着塔10A,10Bのそれぞれにて、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程が行われる。そして、ガス精製システムX2からは、空気を原料として精製酸素ガスを取得し続けることができる。また、このようなガス精製システムX2において、二連型真空ポンプ装置Y2’については、第1の実施形態における二連型真空ポンプ装置Y2について上述したのと同様にして減圧稼動させる。
二連型真空ポンプ装置Y2’においては、上述のように、バイパスライン60’は、バッファー管Z2の端壁71に設けられたガス入口71aにてバッファー管Z2に接続された、バッファー管Z2にガスを導入するための接続管部62’を有する。そして、接続管部62’は、バッファー管Z2に導入される直前のガスの流れを曲げるための屈曲構造を有し、好ましくは、バッファー管Z2に導入される直前のガス流れを90度曲げるための屈曲構造を有し、より好ましくは、鉛直方向Vにおける下側からガスを導いてバッファー管Z2に導入するように配設されている。このような構成は、前記のバッファー管内最小滞留時間について0.15秒以上を実現しつつ、バッファー管Z2の小型化を図るのに適する。
ガス精製システムX2、二連型真空ポンプ装置Y2’、およびバッファー管Z2において享受することができるその他の技術的効果は、第1の実施形態におけるガス精製システムX1、二連型真空ポンプ装置Y2、およびバッファー管Z1に関して上述した技術的効果と同様である。
本実施形態のバイパスライン60’においては、第1の実施形態に関して図6を参照して上述したのと同様に、開閉弁61に代えて開閉弁61’を設けてもよい。
本実施形態のバッファー管Z2においては、第1の実施形態におけるバッファー管Z1に関して上述したのと同様に、オリフィス板74を設けずに、バッファー管Z2の延び方向の内寸法および/または内径を適宜設定することにより、前記のバッファー管内最小滞留時間を0.15秒以上となるように構成してもよい。バッファー管Z2においては、第1の実施形態に関して図7を参照して上述したのと同様に、一枚のオリフィス板74に代えて複数のオリフィス板74を設けてもよい。バッファー管Z2においては、第1の実施形態に関して図8および図9を参照して上述したのと同様に、オリフィス板74に代えてバッフル板75を設けてもよい。また、バッファー管Z2においては、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、一枚のバッフル板75に代えて複数のバッフル板75を設けてもよい。
〔実施例1〕
二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1がオリフィス板74を有しないという点以外は、図1から図4に示すのと同様の構成を有するガス精製システムX1を使用して、図5に示す吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクル(ステップ1〜4)を吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことにより、原料ガスたる空気から酸素を取得した。本実施例では、PSA装置Y1の原料ブロワ21による空気の送出量ないし供給量は、4800Nm3/hとした。吸着工程にある吸着塔10A,10Bの内部圧力は大気圧とし、減圧再生工程にある吸着塔10A,10Bの内部の減圧再生工程末期圧力は−530mmHg(ゲージ圧)とし、復圧工程にある吸着塔10A,10Bについては、その内部圧力を大気圧にまで復帰させた。また、吸着塔10A,10Bについての減圧再生工程は、バッファー管Z1がオリフィス板74を有しないという点以外は上述したのと同様の構成を有する二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させることにより、実行した。真空ポンプ40Aとしては、排気容量10000m3/hのルーツポンプを採用した。真空ポンプ40Bとしては、排気容量(吸気容量)6053m3/hのルーツポンプを採用した。バッファー管Z1(オリフィス板74を有しない)としては、延び方向の内寸法(長さ)が4.4mであり且つ内径が400mmであるものを採用した。
本実施例の二連型真空ポンプ装置Y2については、具体的には次のように減圧稼動させた。減圧再生工程の開始時から所定の期間であって過剰ガスのあるとき(即ち、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が真空ポンプ40Bの吸気容量を超えているとき)には、バイパスライン60の開閉弁61を開状態として、当該過剰ガスが連結ライン52からバイパスライン60に流入するようにガス流れを制御した。そして、真空ポンプ40Aからの排出ガス量が漸減して真空ポンプ40Bの吸気容量に一致したときに開閉弁61を開状態から閉状態へと自動的に切り替えて両真空ポンプ40A,40Bを完全直列状態としたうえで、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動を継続した。
本実施例の二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1について、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間(即ち、減圧開始時過剰ガスがバッファー管Z1を通過するときにバッファー管内Z1に滞留する時間)を測定したところ、0.50秒であった。また、本実施例の二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は3.0Gであった。この振動加速度の測定には、振動計測器(リオン株式会社製 VM−61)を使用した。実施例1に関するこれら測定結果については、図13の表に掲げる。
〔実施例2〜6〕
二連型真空ポンプ装置Y2におけるバッファー管Z1(オリフィス板74を有しない)の長さを4.4mに代えて3.6m(実施例2)、2.8m(実施例3)、2.1m(実施例4)、1.5m(実施例5)、または1.3m(実施例6)とした以外は実施例1と同様のガス精製システムX1を使用して、実施例1と同様に、減圧再生工程にて二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させつつ、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことによって原料ガスたる空気から酸素を取得した。
実施例2〜6における二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1について、実施例1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間を測定したところ、0.41秒(実施例2)、0.32秒(実施例3)、0.24秒(実施例4)、0.17秒(実施例5)、および0.15秒(実施例6)であった。また、実施例2〜6の二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は3.1G(実施例2)、3.1G(実施例3)、3.2G(実施例4)、4.5G(実施例5)、および5.5G(実施例6)であった。実施例2〜6に関するこれら測定結果については、図13の表に掲げる。
〔比較例1〕
二連型真空ポンプ装置におけるバッファー管(オリフィス板を有しない)の長さを4.4mに代えて1.05mとした以外は実施例1と同様のガス精製システムを使用して、実施例1と同様に、減圧再生工程にて二連型真空ポンプ装置を減圧稼動させつつ、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことによって原料ガスたる空気から酸素を取得した。
本比較例における二連型真空ポンプ装置のバッファー管について、実施例1と同様に、二連型真空ポンプ装置の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間を測定したところ、0.12秒であった。また、本比較例の二連型真空ポンプ装置の減圧稼動時にバイパスラインの開閉弁が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁のシャフトの振動加速度を測定したところ、その最大値は7.0Gであった。比較例1に関するこれら測定結果については、図13の表に掲げる。
〔比較例2〕
図14に示すガス精製システムX3を使用して、図5に示す吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクル(ステップ1〜4)を吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことにより、原料ガスたる空気から酸素を取得した。本比較例で使用したガス精製システムX3は、バッファー管Z1を備えない点以外は、例えば実施例1で使用したガス精製システムX1と同様の構成を有する。そして、本比較例では、吸着塔10A,10Bについての減圧再生工程は、バッファー管Z1に関する事項以外は例えば実施例1と同様にして、真空ポンプ40A,40Bを減圧稼動させることにより(減圧再生工程途中でバイパスライン60の開閉弁61について開状態から閉状態へと切り替える)、実行した。本比較例の真空ポンプ40A,40Bの減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は13.5Gであった。
以上の実施例1〜6および比較例1,2に関する測定結果については、図15のグラフにて破線上に示す。図15のグラフでは、横軸はバッファー管内最小滞留時間(秒)を表し、縦軸は開閉弁シャフトの振動加速度(G)を表す。
〔実施例7〕
二連型真空ポンプ装置Y2におけるバッファー管Z1がオリフィス板74を有する点以外は実施例1と同様のガス精製システムX1を使用し、実施例1と同様に、減圧再生工程にて二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させつつ、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことによって原料ガスたる空気から酸素を取得した。オリフィス板74については、バッファー管Z1内において、ガス入口側にある端壁71から500mm離れた箇所に設けた。また、本実施例では、オリフィス板74として、開口74aの直径が230mmであるものを採用した。内径400mmのバッファー管Z1における当該オリフィス板74(開口74aの直径は230mm)による開口率は33%である。
本実施例における二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1(オリフィス板74を有する)について、実施例1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間を測定したところ、0.50秒であった。また、本実施例の二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は2.1Gであった。実施例7に関するこれら測定結果については、図13の表に掲げる。
〔実施例8〜13〕
二連型真空ポンプ装置Y2におけるバッファー管Z1(オリフィス板74を有する)の長さを4.4mに代えて3.6m(実施例8)、2.8m(実施例9)、2.1m(実施例10)、1.5m(実施例11)、1.3m(実施例12)、または1.05m(実施例13)とした以外は実施例7と同様のガス精製システムX1を使用して、実施例1と同様に、減圧再生工程にて二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させつつ、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことによって原料ガスたる空気から酸素を取得した。
実施例8〜13における二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1について、実施例1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間を測定したところ、0.41秒(実施例8)、0.32秒(実施例9)、0.24秒(実施例10)、0.17秒(実施例11)、0.15秒(実施例12)、および0.12秒(実施例13)であった。また、実施例8〜13の二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は2.0G(実施例8)、2.1G(実施例9)、2.1G(実施例10)、2.5G(実施例11)、3.0G(実施例12)、および4.5G(実施例13)であった。実施例8〜13に関するこれら測定結果については、図13の表に掲げる。また、実施例7〜13および上述の比較例2に関する測定結果については、図15のグラフにて太線上に示す。
〔実施例14〜18〕
二連型真空ポンプ装置Y2におけるバッファー管Z1のオリフィス板74の開口74aの直径を230mmに代えて180mm(実施例14)、200mm(実施例15)、215mm(実施例16)、250mm(実施例17)、および270mm(実施例18)とした以外は実施例12と同様のガス精製システムX1を使用して、実施例1と同様に、減圧再生工程にて二連型真空ポンプ装置Y2を減圧稼動させつつ、吸着工程、減圧再生工程、および復圧工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10Bのそれぞれにて繰り返すことによって原料ガスたる空気から酸素を取得した。内径400mmのバッファー管Z1における実施例14のオリフィス板74による開口率は20%であり、実施例15のオリフィス板74による開口率は25%であり、実施例16のオリフィス板74による開口率は29%であり、実施例17のオリフィス板74による開口率は39%であり、実施例18のオリフィス板74による開口率は46%である。
実施例14〜18における二連型真空ポンプ装置Y2のバッファー管Z1について、実施例1と同様に、二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時におけるバッファー管内最小滞留時間を測定したところ、全て0.15秒であった。また、実施例14〜18の二連型真空ポンプ装置Y2の減圧稼動時にバイパスライン60の開閉弁61が開状態にあるときにおいて、実施例1と同様にして開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を測定したところ、その最大値は4.2G(実施例14)、3.8G(実施例15)、3.4G(実施例16)、3.3G(実施例17)、および4.0G(実施例18)であった。実施例14〜18に関するこれら測定結果については、実施例12に関する測定結果とともに図16の表に掲げ、また、図17のグラフにて太線上に示す。図17のグラフでは、横軸はオリフィス板74(絞り部)による開口率(%)を表し、縦軸は、開閉弁61のシャフト61aの振動加速度(G)を表す。
〔評価〕
実施例1〜18と比較例2に係る結果の比較から、バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上であるバッファー管Z1を二連型真空ポンプ装置Y2のバイパスライン60内に有する場合(実施例1〜18)には、バイパスライン60内にバッファー管を有しない場合(比較例2)よりも、バイパスライン60の開閉弁61のシャフト61aの振動加速度を著しく低減できることが判る。また、実施例1〜18と比較例1に係る結果の比較から、バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上であるバッファー管Z1を二連型真空ポンプ装置Y2のバイパスライン60内に有する場合(実施例1〜18)には、バッファー管内最小滞留時間が0.15秒未満であるバッファー管をバイパスライン内に有する場合(比較例1)よりも、バイパスラインの開閉弁のシャフトの振動加速度を有意に低減できることが判る。加えて、バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上であり且つ絞り部開口率が20〜46%である場合(実施例7〜18)には、開閉弁61のシャフト61aの加速度振動を4.5G以下にまで低減できた。更に加えて、バッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上であり且つ絞り部開口率が29〜39%である場合(実施例7〜12,16,17)には、開閉弁61のシャフト61aの加速度振動を3.4G以下にまで低減できた。
X1,X2 ガス精製システム
Y1 PSA装置
Y2,Y2’ 二連型真空ポンプ装置
Y3 消音器
10A,10B 吸着塔
21 原料ブロワ
22 タンク
40A,40B 真空ポンプ
40a ケーシング
40b ロータ
41 吸気口
42 排気口
51 モータ
52 連結ライン
60,60’ バイパスライン
61,61’ 開閉弁
62,62’ 接続管部
Z1,Z1’,Z1”,Z2 バッファー管
71,72 端壁
73 周壁
73’ 内壁面
74 オリフィス板
74a 開口
74a’ 縁端
75 バッフル板

Claims (19)

  1. 吸気口および排気口を有する容積式の第1真空ポンプと、
    吸気口および排気口を有する第2真空ポンプと、
    前記第1真空ポンプの前記排気口および前記第2真空ポンプの前記吸気口の間を連結する連結ラインと、
    前記連結ラインに接続された第1端部、および、上記第2真空ポンプの前記排気口側に接続されるガス導出用の第2端部を有するバイパスラインと、を備え、前記バイパスラインは、バッファー管、および、当該バッファー管と前記第2端部の間に位置する開閉弁を含み、
    前記バッファー管は、前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように
    、構成されている、二連型真空ポンプ装置。
  2. 前記開閉弁は、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量に一致したときに開状態から閉状態へと切替え可能に構成されている、請求項1に記載の二連型真空ポンプ装置。
  3. 前記バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有し、当該絞り部の開口率は20〜46%である、請求項1または2に記載の二連型真空ポンプ装置。
  4. 前記バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための複数の絞り部を有し、当該複数の絞り部は、前記流路にて最も上流側に位置する第1の絞り部と最も下流側に位置する第2の絞り部とを含み、前記バッファー管をガスが通過する場合における前記第1の絞り部よりも上流側と前記第2の絞り部よりも下流側との差圧が、前記バッファー管が開口率20〜46%の一個の絞り部を有して当該バッファー管をガスが通過する場合の当該一個の絞り部を基準とする上流側と下流側の差圧に等しくなるように、構成されている、請求項1または2に記載の二連型真空ポンプ装置。
  5. 前記絞り部は、開口を有するオリフィス板、またはバッフル板である、請求項3または4に記載の二連型真空ポンプ装置。
  6. 前記絞り部は、開口を有するオリフィス板であり、前記開口は、前記バッファー管の内壁面と面一の縁端を有する、請求項3または4に記載の二連型真空ポンプ装置。
  7. 前記バッファー管は、前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるように、構成されている、請求項1から6のいずれか一つに記載の二連型真空ポンプ装置。
  8. 前記バッファー管は、前記バイパスラインにおける前記第1端部の側の第1端壁と、前記第2端部の側の第2端壁と、当該第1および第2端壁の間を延びる周壁とを有し、前記バイパスラインは、前記周壁における前記第1端壁側の箇所にて前記バッファー管に接続された、当該バッファー管にガスを導入するための接続管部を有し、当該接続管部は、前記周壁の延び方向に交差する方向に延びる、請求項1から7のいずれか一つに記載の二連型真空ポンプ装置。
  9. 前記バッファー管は、前記バイパスラインにおける前記第1端部の側の第1端壁と、前記第2端部の側の第2端壁と、当該第1および第2端壁の間を延びる周壁とを有し、前記バイパスラインは、前記第1端壁にて前記バッファー管に接続された、当該バッファー管にガスを導入するための接続管部を有し、当該接続管部は、前記バッファー管に導入される前のガスの流れを曲げるための屈曲構造を有する、請求項1から7のいずれか一つに記載の二連型真空ポンプ装置。
  10. 前記第1および第2真空ポンプは、それぞれ、ケーシングと当該ケーシング内のロータとを有するルーツポンプであり、単一のモータによって前記第1真空ポンプの前記ロータと前記第2真空ポンプの前記ロータとが連動して回転駆動されるように構成されている、請求項1から9のいずれか一つに記載の二連型真空ポンプ装置。
  11. 圧力変動吸着法を利用してガスを精製するための、吸着剤が内部に充填された吸着塔と、
    前記吸着塔の内部を減圧するための、請求項1から10のいずれか一つに記載の二連型真空ポンプ装置と、を備えるガス精製システム。
  12. 吸気口および排気口を有する容積式の第1真空ポンプと、吸気口および排気口を有する第2真空ポンプと、前記第1真空ポンプの前記排気口および前記第2真空ポンプの前記吸気口の間を連結する連結ラインと、前記連結ラインに接続された第1端部、および、上記第2真空ポンプの前記排気口側に接続されるガス導出用の第2端部を有して開閉弁を含むバイパスラインと、を備える装置の前記バイパスライン内に設けるための真空ポンプ排ガス振動抑制装置であって、
    前記バイパスラインにおける前記第1端部と前記開閉弁の間に設けるためのバッファー管を備え、
    前記バッファー管は、前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間が0.15秒以上となるように
    、構成されている、真空ポンプ排ガス振動抑制装置。
  13. 前記バッファー管は、前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに当該バッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速が6〜12m/秒となるように、構成されている、請求項12に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制装置。
  14. 前記バッファー管は、その内部を通過するガスの流路を局所的に狭めるための絞り部を有し、当該絞り部の開口率は20〜46%である、請求項12または13に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制装置。
  15. 前記絞り部は、開口を有するオリフィス板、またはバッフル板である、請求項14に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制装置。
  16. 前記絞り部は、開口を有するオリフィス板であり、前記開口は、前記バッファー管の内壁面と面一の縁端を有する、請求項14に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制装置。
  17. 吸気口および排気口を有する容積式の第1真空ポンプと、吸気口および排気口を有する第2真空ポンプと、前記第1真空ポンプの前記排気口および前記第2真空ポンプの前記吸気口の間を連結する連結ラインと、前記連結ラインに接続された第1端部、および、上記第2真空ポンプの前記排気口側に接続されるガス導出用の第2端部を有して開閉弁を含むバイパスラインと、を備える装置の前記バイパスライン内の前記第1端部と前記開閉弁の間にバッファー管を設け、
    前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに前記バッファー管を通過するガスのバッファー管内最小滞留時間を0.15秒以上にさせる、真空ポンプ排ガス振動抑制方法
  18. 前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量に一致したときに前記開閉弁を開状態から閉状態へと変化させる、請求項17に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制方法。
  19. 前記開閉弁が開状態である場合において、前記第1真空ポンプの前記排気口からの排出ガス量が前記第2真空ポンプの吸気容量を超えているときに前記バッファー管を通過するガスのバッファー管内最大流速を6〜12m/秒にさせる、請求項17または18に記載の真空ポンプ排ガス振動抑制方法。
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