JP4676509B2 - タイヤ用モールド - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの加硫工程に用いられるモールドに関する。詳細には、本発明は、エアーの排出のためのスリットを有するモールドに関する。
タイヤの加硫工程では、モールドが用いられている。割モールド及びツーピースモールドが、この加硫工程に用いられうる。加硫工程では、予備成形されたローカバーが、モールドに投入される。このローカバーは、モールドとブラダーとに囲まれたキャビティにおいて、加圧されつつ加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーのゴム組成物がキャビティ内を流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。加圧の際、モールドのキャビティ面とローカバーとの間にエアーが残留すると、タイヤの表面にベアーが形成される。ベアーは、タイヤの品質を低下させる。一般的なモールドは、ベントホールを有している。このベントホールを通じて、エアーが排出される。
割モールドは、円弧状のトレッドセグメントを備えている。多数のセグメントが並べられることで、リング状のキャビティ面が形成される。セグメントは、鋳型が用いられた重力鋳造又は低圧鋳造によって得られる。金属製鋳型が用いられた精密鋳造(いわゆるダイキャスト)により、セグメントが得られることもある。
セグメントの、隣接するセグメントに当接する面は、「分割面」と称されている。分割面とこの分割面に隣接する他の分割面との間には、微小な間隙が生じる。この間隙を通じて、エアーが排出される。この排出により、ベアーが防止される。
特開平2−295706号公報、特開2005−225094公報及び特表2006−508833公報には、キャビティ面にスリットを有するタイヤ用モールドが開示されている。このモールドでは、スリットを介してエアーが排出される。
特開2007−144997公報、特開2007−237708公報及び特開2008−87428公報には、第一金属片と第二金属片とを有するタイヤ用モールドが開示されている。このモールドでは、隣接する2つの第一金属片の間に溶融金属が流し込まれる。この金属が凝固することで、第二金属片が形成される。このモールドでは、第一金属片と第二金属片との間のスリットを介してエアーが排出される。
特開平2−295706号公報 特開2005−225094公報 特表2006−508833公報 特開2007−144997公報 特開2007−237708公報 特開2008−87428公報
ベントホールを有するモールドでは、このベントホールにゴム組成物が流入し、スピューが生じる。スピューは、タイヤの外観を損なう。スピューは切削によって除去されうるが、この切削には手間がかかる。架橋反応を起こしたゴム組成物が、ベントホールに残存することもある。残存によりエアーの排出が阻害され、ベアーが生じる。ベアー抑制の目的で、ベントホールのクリーニングがなされる。このクリーニングには、手間がかかる。
分割面同士の間隙を通じてエアーが排出されるモールドでは、分割面の近傍のエアーは十分に排出される。しかし、分割面から遠い箇所では、エアーの残留が原因でベアーが発生しやすい。
特開平2−295706号公報、特開2005−225094公報及び特表2006−508833公報に開示されたモールドの構造は、複雑である。このモールドでは、スリットの幅の精度が劣る。
特開2007−144997公報、特開2007−237708公報及び特開2008−87428公報に開示されたモールドでは、溶融金属の流動不良が生じやすい。このモールドでは、溶融金属との接触により、第一金属片の表面が溶融することがある。このモールドでは、スリットの幅の精度が劣る。
本発明の目的は、タイヤにベアーが生じにくく、かつ容易に製作されうるタイヤ用モールドの提供にある。
本発明に係るタイヤ用モールドは、その内面がキャビティ面を形成するブロックを備える。このブロックは、ベースと、このベースに鋳ぐるまれたコアとを有する。このコアは、並列された複数の板状ピースと、隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含む。このシムにより、隣接する2つのピースの間にスリットが形成されている。
好ましくは、それぞれのピースは、孔を有する。この孔を貫通する棒材によって、複数のピースが締結される。好ましくは、棒材の熱膨張係数は、ピースの熱膨張係数よりも小さい。
本発明に係るタイヤ用モールドの製造方法は、
(1)並列された複数の板状ピースと、隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含み、このシムによって隣接するピースの間にスリットが形成されたコアを、型に挿入する工程、
(2)この型に溶融金属を流し込む工程、
(3)この溶融金属が凝固してベースが形成され、ベースとこのベースに鋳ぐるまれたコアとからなるブロックが形成される工程
及び
(4)このブロックに切削加工を施して、その表面にスリットが露出したキャビティ面を形成する工程
を含む。
本発明に係るタイヤ製造方法は、
(1)予備成形によってローカバーが得られる工程、
(2)その内面がキャビティ面を形成するブロックを備えており、このブロックがベースとこのベースに鋳ぐるまれたコアとを備えており、このコアが並列された複数の板状ピースと隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含んでおり、このシムによって隣接する2つのピースの間にスリットが形成されているモールドに、上記ローカバーが投入される工程
及び
(3)このローカバーがモールド内で加圧及び加熱される工程
を含む。
本発明に係るモールドでは、スリットを通じてエアーが排出される。この排出により、ベアーが抑制される。このモールドの構造は、複雑ではない。このモールドでは、スリットの幅の精度が高い。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールド2の一部が示された平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。このモールド2は、多数のトレッドセグメント4と、上下一対のサイドプレート6と、上下一対のビードリング8とを備えている。セグメント4の平面形状は、実質的に円弧状である。多数のセグメント4が、リング状に配置されている。セグメント4の数は、通常3以上20以下である。サイドプレート6及びビードリング8は、実質的にリング状である。このモールド2は、いわゆる「割モールド」である。
図3は、図1のモールド2のセグメント4が示された斜視図である。図3において、X方向は半径方向であり、Y方向は軸方向である。周方向は、X方向及びY方向に直交している。このセグメント4は、ホルダー10とブロック12とからなる。ホルダー10は、鋼又はアルミニウム合金からなる。ブロック12は、ホルダー10に装着されてる。ホルダー10に、周方向に並列された複数のブロック12が装着されてもよい。
ブロック12は、キャビティ面14を備えている。このキャビティ面14は、凸部16と凹部18とを備えている。この凸部16は、タイヤのトレッドの溝に対応する。この凸部16及び凹部18により、タイヤにトレッドパターンが形成される。凸部16及び凹部18の形状は、トレッドパターンに応じて、適宜決定される。なお図2では、凸部16及び凹部18の図示が省略されている。
図4は、図3のセグメント4のブロック12の一部が示された拡大断面図である。このブロック12は、ベース20とコア22とからなる。ベース20は、コア22の周りを囲っている。ベース20は、金属材料からなる。典型的な金属材料は、アルミニウム合金である。コア22は、ピース24、ボルト26(棒材)、ナット28及びシム30からなる。この実施形態では、コア22は13枚のピース24を備えている(図3参照)。ピースの数は、適宜決定される。
それぞれのピース24は、板状である。このピース24は、金属材料からなる。典型的な金属材料は、アルミニウム合金である。このピース24は、孔32を備えている。この孔32に、ボルト26が貫通している。ボルト26は、金属材料からなる。ボルト26には、ピース24の金属材料の熱膨張係数よりも小さな熱膨張係数を有する金属材料が適している。ボルト26の上端及び下端のそれぞれには、雄ネジが螺刻されている。この雄ネジが、ナット28に螺入されている。ナット28が締められることにより、13枚のピース24が結束されている。ボルト26の端及びナット28は、ベース20に埋設されている。
図5は、図4のブロック12のシム30が示された斜視図である。シム30は、金属材料からなる。典型的な金属材料は、ステンレススチールである。シム30は、薄い板状である。シム30の平面形状は、実質的に矩形である。矩形であるシム30は、容易に製作されうる。図5において矢印Tで示されているのは、シム30の厚みである。図4に示されるように、シム30は、隣接する2つのピース24に挟まれている。ナット28が締められることにより、ピース24がシム30を押圧している。このシム30により、隣接する2つのピース24の間にスリットが形成されている。スリットは、半径方向及び周方向に延在している。スリットは、キャビティ面14にまで至っている。この実施形態では、コア22は、12枚のシム30を備えている。
このブロック12の製作では、ピース24が準備される。図6は、このピース24が示された斜視図である。このピース24は、板状である。このピース24は、正面34及び背面36を有している。この背面36は、円弧状である。ピース24は、6個の孔32を有している。3個の孔32aは正面34の側に位置しており、3個の孔32bは背面36の側に位置している。孔32の数は、適宜決定される。好ましくは、孔32の数は、4以上20以下である。
多数のピース24が積層されることにより、コア22が得られる。図7は、このコア22が示された斜視図である。図8は、図7のVIII線に沿った断面図である。図9は、図7のIX線に沿った断面図である。積層のとき、ピース24とピース24の間にシム30が配置される。シム30により、コア22にスリットが形成されている。これらピース24及びシム30は、ボルト26及びナット28によって一体化されている。図9から明らかなように、シム30はボルト26を避けて配置されている。換言すれば、ボルト26はシム30を貫通していない。シム30がボルト26のための孔を備える必要がないので、このシム30は容易に製作されうる。ナット28の締め付けによりピース24がシム30を押圧するので、シム30がピース24から脱落することがない。脱落防止の観点から、ナット28の締め付け力は2N・m以上7N・m以下が好ましい。
このコア22が型に挿入され、このコア22の周りに溶融金属が流し込まれる。溶融金属の湯道に工夫が施されることにより、この溶融金属によるピース24の溶融が防止されうる。この溶融金属は、型の中で凝固する。凝固により、ベース20が形成される。こうして、ベース20及びコア22を備えたブロック12が得られる。図10は、このブロック12が示された断面図である。このブロック12では、ベース20はコア22の背面、上面及び下面を覆っている。換言すれば、ベース20はコア22を鋳ぐるんでいる。鋳ぐるみにより、コア22はベース20に堅固に固定されている。
図10における二点鎖線38に沿って、このブロック12が切断される。この二点鎖線よりも左側の部分は、廃棄される。従って、3本のボルト26aも廃棄される。この二点鎖線38よりも右側(背面36の側)の切断面に、切削加工が施される。切削加工により、凹凸模様を備えたキャビティ面14(図4参照)が形成される。図4において、切削加工の前のピース24の輪郭が、二点鎖線で示されている。このブロック12がホルダー10(図3参照)に装着されて、セグメント4が得られる。
この方法では、凹凸模様が直彫りされる。典型的な切削加工は、工具による切削である。切削加工が、高エネルギー密度加工によってなされてもよい。高エネルギー密度加工の具体例としては、電解加工、放電加工、ワイヤーカット放電加工、レーザ加工及び電子ビーム加工が挙げられる。凹凸模様が直彫りされるので、この凹凸模様の形状の自由度は高い。この凹凸模様では、寸法精度が高い。
このモールド2が用いられたタイヤ製造方法では、予備成形によってローカバー40(未加硫タイヤ)が得られる。このローカバー40が、モールド2が開いておりブラダーが収縮している状態で、モールド2に投入される。モールド2が締められ、ブラダーが膨張する。ローカバー40はブラダーによってモールド2のキャビティ面14に押しつけられ、加圧される。この状態のローカバー40が、図2に示されている。同時にローカバー40は、加熱される。加圧と加熱とによりゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。ローカバー40が加圧及び加熱される工程は、加硫工程と称される。ブラダーに代えて、中子が用いられてもよい。
前述の通り、スリットはキャビティ面14に露出しているので、加硫工程において、ローカバー40とキャビティ面14との間のエアーはスリットを通じて移動する。エアーは分割面42(図3参照)に至り、排出される。分割面42から離れた領域のエアーでも、スリットを通じて分割面42に移動しうる。エアーの移動と排出とにより、ベアーが防止される。前述の通り、コア22がベース20に堅固に固定されているので、スリットの寸法精度は高い。このスリットにより、エアーが確実に排出されうる。このモールド2では、ベントホールが設けられなくても、十分にエアーが排出されうる。ベントホールを有さないモールド2により、スピューがないタイヤが得られる。このタイヤは、外観及び初期グリップ性能に優れる。スリットと共に、少数のベントホールが設けられてもよい。
キャビティ面14に凹凸模様が形成されなくてもよい。凹凸模様を有さないモールド2により、スリックタイヤ又はプレーンタイヤが得られうる。このスリックタイヤ及びプレーンタイヤでも、スピューが抑制される。このプレーンタイヤの表面がカットされて、凹凸模様が形成される。スピューが少ないので、このプレーンタイヤのカットは容易である。
図11は、図4のブロック12の一部が示された拡大断面図である。図11において、矢印L1で示されているのはシム30の内端42からピース24の背面36までの距離であり、矢印L2で示されているのはキャビティ面14から背面36までの距離である。距離L1は、距離L2に比べて十分に小さい。換言すれば、シム30は背面36の近傍に位置しており、キャビティ面14とシム30の内端42とは離れている。このシム30は、スリットを通じてのエアーの移動を阻害しない。エアーの移動の観点から、比(L1/L2)は0.5以下が好ましく、0.3以下がより好ましい。比(L1/L2)は0.1以上が好ましい。
1つのコア22におけるスリットの数は、5以上が好ましい。5以上のスリットを備えたコア22では、エアーが十分に排出されうる。この観点から、スリットの数は、10以上がより好ましい。コア22の製作容易の観点から、スリットの数は40以下が好ましく、30以下がより好ましい。図3に示されたセグメント4は、前述の通り、13枚のピース24と12枚のシム30とを備えている。従って、スリットの数は12である。
図11において矢印Pで示されているのは、キャビティ面14におけるスリットの幅である。幅Pは、0.005mm以上が好ましい。幅Pが0.005mm以上であるスリットにより、エアーが十分に排出される。この観点から、幅Pは0.02mm以上がより好ましい。幅Pは、0.09mm以下が好ましい。幅Pが0.09mm以下であるスリットには、ゴム組成物が流入しにくい。従って、外観に優れたタイヤが得られる。この観点から、幅Pは0.07mm以下がより好ましく、0.05mm以下が特に好ましい。
ナット28が締められることにより、ピース24又はシム30が多少変形する。この変形により、幅Pがシム30の厚みT(図5参照)よりも小さくなる傾向がある。さらに、シム30が背面36の近傍に位置していることに起因しても、幅Pが厚みTよりも小さくなる傾向がある。適正な幅Pが達成されるには、厚みTは0.02mm以上が好ましく、0.03mm以上がより好ましい。厚みTは0.10mm以下が好ましく、0.08mm以下がより好ましく、0.06mm以下が特に好ましい。
モールド2が繰り返し用いられると、キャビティ面14に堆積物が付着する。この堆積物は、タイヤの品質を損なう。堆積物は、除去される必要がある。除去には通常、ショットブラスト処理が採用される。ショットブラスト処理により、ピース24のコーナーが微小な塑性変形を起こす。この塑性変形によりバリが発生し、スリットに目詰まりが生じることがある。目詰まりが生じたモールド2は、昇温される。昇温により、ピース24が膨張する。熱膨張係数が小さな材料からボルト26が形成されているので、昇温によるボルト26の膨張は小さい。従って、ボルト26に締め付けられた状態でピース24が膨張する。この膨張により、このピース24が隣接するピース24を押圧する。この押圧によりバリが潰され、スリットが再生される。ピース24が十分に膨張してスリットが再生されうるとの観点から、ピース24の幅W(図11参照)は5mm以上が好ましい。幅Wは、30mm以下が好ましい。幅Wが30mm以下であるピース24では、昇温によって幅Pが過大なスリットが生じることがない。コア22が、幅Wが互いに異なる複数のピース24を備えてもよく、幅Wが互いに同一である複数のピース24を備えてもよい。スリットの幅Pが過大であるときに、ショットブラストによって幅Pが狭められてもよい。
このモールドのセグメント4は、前述の通り、ホルダー10、ベース20及びコア22からなる。ホルダー10が省略され、ベース20がホルダー10の機能を兼ね備えてもよい。
図12は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ用モールド46が示された平面図である。このモールド46は、いわゆる「ツーピースモールド」である。このモールド46は、下型48と上型とを備えている。図12には、下型48のみが示されている。上型は、下型48の形状が反転した形状を有する。このモールド46は、多数のブロック50とシェル52とを備えている。ブロック50は、シェル52に固定されている。ブロック50は、円弧状である。多数のブロック50がリング状に配置されている。
図13は、図12のモールド46のブロック50が示された拡大斜視図である。このブロック50は、キャビティ面54を備えてる。このキャビティ面54は、凸部56と凹部58とを備えている。この凸部56は、タイヤのトレッドの溝に対応する。この凸部56及び凹部58により、タイヤにトレッドパターンが形成される。
図14は、図13のブロック50の一部が示された拡大断面図である。このブロック50は、ベース60とコア62とからなる。ベース60は、コア62の周りを囲っている。ベース60は、金属材料からなる。典型的な金属材料は、アルミニウム合金である。コア62は、ピース64、ボルト66(棒材)、ナット68及びシム70からなる。この実施形態では、コア62は4枚のピース64を備えている。これらのピース64が、軸方向に並列されている。ピース64は、孔72を有している。この孔72にボルト66が通されている。ボルト66には、ナット68が螺入されている。ボルト66の端及びナット68は、ベース60に埋設されている。シム70は、隣接する2つのピース64に挟まれている。このシム70により、隣接する2つのピース64の間にスリットが形成されている。スリットは、半径方向及び周方向に延在している。スリットは、キャビティ面54にまで至っている。
このブロック50の製作では、コア62が型に挿入され、このコア62の周りに溶融金属が流し込まれる。この溶融金属は、型の中で凝固する。凝固により、ベース60が形成される。凝固により、ベース60はコア62を鋳ぐるむ。こうして、ベース60及びコア62を備えたブロック50が得られる。鋳ぐるみにより、コア62はベース60に堅固に固定される。このブロック50に切削加工が施されて、キャビティ面54が形成される。図14には、切削の前のピース64の輪郭が二点鎖線で示されている。
このモールド46においても、キャビティ面54とローカバーとの間に存在するエアーが、スリットを通じて分割面74(図13参照)へと移動し、排出される。排出により、ベアーが防止される。
本発明に係るモールドは、種々のタイヤの製造に適している。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドの一部が示された平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。 図3は、図1のモールドのセグメントが示された斜視図である。 図4は、図3のセグメントのブロックの一部が示された拡大断面図である。 図5は、図4のブロックのシムが示された斜視図である。 図6は、図4のブロックに用いられるピースが示された斜視図である。 図7は、図4のブロックに用いられるコアが示された斜視図である。 図8は、図7のVIII線に沿った断面図である。 図9は、図7のIX線に沿った断面図である。 図10は、図4のブロックの切削前の状態が示された断面図である。 図11は、図4のブロックの一部が示された拡大断面図である。 図12は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ用モールドが示された平面図である。 図13は、図12のモールドのブロックが示された拡大斜視図である。 図14は、図13のブロックの一部が示された拡大断面図である。
符号の説明
2、46・・・タイヤ用モールド
4・・・トレッドセグメント
10・・・ホルダー
12、50・・・ブロック
14、54・・・キャビティ面
20、60・・・ベース
22、62・・・コア
24、64・・・ピース
26、66・・・ボルト
28、68・・・ナット
30、70・・・シム
52・・・シェル

Claims (3)

  1. その内面がキャビティ面を形成するブロックを備えており、
    このブロックが、ベースとコアとを有しており、
    このコアが、上下方向に並列された複数の板状ピースと、隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含んでおり、
    このシムによって隣接する2つのピースの間にスリットが形成されており、
    それぞれのピースが孔を有しており、この孔を貫通する棒材によって複数のピースが締結されており、
    上記ベースが、コアの、キャビティ面とは反対側の面である背面と、上面と、下面とを鋳ぐるみによって覆っており、
    上記棒材の熱膨張係数が、上記ピースの熱膨張係数よりも小さいタイヤ用モールド。
  2. 並列された複数の板状ピースと、隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含み、このシムによって隣接するピースの間にスリットが形成されたコアを、型に挿入する工程、
    この型に溶融金属を流し込む工程、
    この溶融金属が凝固してベースが形成され、ベースとこのベースに鋳ぐるまれたコアとからなるブロックが形成される工程
    及び
    このブロックに切削加工を施して、その表面にスリットが露出したキャビティ面を形成する工程
    を含むタイヤ用モールドの製造方法。
  3. 予備成形によってローカバーが得られる工程、タイヤ用モールドに、上記ローカバーが投入される工程及びこのローカバーが上記タイヤ用モールド内で加圧及び加熱される工程を含んだタイヤ製造法であって、
    上記タイヤ用モールドが、
    その内面がキャビティ面を形成するブロックを備えており、
    このブロックが、ベースとコアとを有しており、
    このコアが、上下方向に並列された複数の板状ピースと、隣接する2つのピースに挟まれたシムとを含んでおり、
    このシムによって隣接する2つのピースの間にスリットが形成されており、
    それぞれのピースが孔を有しており、この孔を貫通する棒材によって複数のピースが締結されており、
    上記ベースが、コアの、キャビティ面とは反対側の面である背面と、上面と、下面とを鋳ぐるみによって覆っており、
    上記棒材の熱膨張係数が、上記ピースの熱膨張係数よりも小さい、タイヤ製造方法。
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