JP4676142B2 - 土壌改良材用の菌培養体及び土壌改良材並びにその製造方法 - Google Patents

土壌改良材用の菌培養体及び土壌改良材並びにその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、土壌改良材の菌培養体及び土壌改良材並びにその製造方法に係り、特に、栄養腐埴と永久腐埴とにより、農地における土壌の理化学性の劣化及び病原菌の多発や、連作障害の抑制作用、及び地力の増進作用を有する土壌改良材用の菌培養体、土壌改良材並びにその製造方法に関する。
従来、農業における植物の栽培上で、堆肥の必要性については、古くから認識されている。ところが、およそ30年前から、農産物の生産率が減少し始めており、その原因として、土壌の理化学性が極端に悪化し、塩類濃度の障害、病原菌の多発などが挙げられ、作物の収穫の減少や、品質の低下が多くみられるようになり、大きな問題となっている。
近代農業は、収益の向上を望むあまり、土造りよりも肥料に関心を持ち、有機肥料や微量要素(ミネラル)の使用が増加し、堆肥の使用量が減少した結果、土壌中の塩類濃度が上昇したり、亜硝酸態窒素の増加などの不健全な土壌が増加しているために、人間の健康を阻害する傾向にある。
堆肥は、高温発酵を行うことによって、病原菌の病疫作用や害虫駆除作用が行なわれたり、農業資材の藁や落葉の炭素率を20位にして、菌類の繁殖に適するように原料を切返す等、長時間の堆積時間を要し、堆積温度や時間が不十分の場合には、不完全堆肥となり、堆肥本来の効能は期待出来ないものである。
このような状況から、各種の土壌改良材が用いられており、有機系としては、例えばピートモス、コンポスト、畜産廃棄物、食品農産廃棄物等があり、無機物系として、ベンナイト、ゼオライト、パーライト、珪酸肥料などの単独または配合加工したもの等がある。
このような、従来使用されている土壌改良材は、各種の異なる土壌に対する農産物の生産を補う資材としては、バランスがとれず不完全なものである。
すなわち、土壌改良、地力の増進には、植物の栄養生理、植物の病理などの広範な要求をバランスよく満たさなければならないが、従来の土壌改良材は、いずれも偏った内容であり、不完全であって、使用する生産者が期待する効果があがらず、かえって損害を被るというケースも多く見られ、高価な経費を支払っていても、堆肥と同様な効果を挙げることは、到底不可能であった。
堆肥中には、有機物を分解する多くの微生物菌類が棲息しているが、高温発酵を行えば病原菌などが除去され、衛生的になると考えられてきた。
しかし最近の研究で、耐熱性好酸性菌が土壌中に存在し、食品の腐敗微生物として国際的に問題化しているので、安心する事は出来ない。また高温発酵の処理方法は、有用土壌棲息菌である放線菌、放射状菌、糸状菌などを逆に抑制することがある。
また、簡便な堆肥の製造方法として、人工培養した菌類の菌糸状物を市販しているが、培養した菌糸は、試験管培養のため、野生菌と比較して弱体化していることに加えて、生産者の地域土壌の理化学性に適合しないなどのために、理論通りの効果を挙げることは困難であった。
この発明は、前記課題を解決し目的を達成するために、農地付近の林間から土壌と共に、これに棲息している有用土壌棲息菌を採取、培養して、これを農業用有機資材に培養して発酵させるものである。発明の具体的な内容は次の通りである。
(1) 穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させ、これに、林間地から土壌と共に採取した、これに棲息している有用土壌棲息菌を培養して、菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなる、土壌改良材用の菌培養体。
(2) 前記有用土壌棲息菌は、放線菌、放射状菌、糸状菌、トリコデルマ菌、光合成菌の1種以上である前記(1)に記載の土壌改良材用の菌培養体。
(3) 穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させ、これに、林間地から土壌と共に採取した、これに棲息している有用土壌棲息菌を培養して、菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなる土壌改良材用の菌培養体と、胞子の増殖を促進させる、アラニン、グリシン、アルギニン、グルタミン酸の中から選択される1種以上のものからなる胞子増殖促進剤とを、農業用有機資材に混合してなる土壌改良材。
(4) 林間地から採取した土壌に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させた穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地を配置して、有害菌を菌選択剤で抑制して菌培養固体培地に、前記土壌に棲息している有用土壌棲息菌を1種以上培養して、該有用菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなる、土壌改良材用の菌培養体の製造方法。
(5) 林間地から採取した土壌に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させた穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地を配置して、有害菌を菌選択剤で抑制して菌培養固体培地に、前記土壌に棲息している有用土壌棲息菌を1種以上培養して、該有用菌の胞子を繁茂させて菌培養体を形成し乾燥させる工程と、該菌培養体を、胞子の増殖を促進させる胞子増殖促進剤と共に農業用有機資材に混合させる、土壌改良材の製造方法。
本発明によると次のような優れた効果がある。
前記(1)に記載された発明の菌培養体は、菌培養固体培地に、林間地から採取した有用土壌棲息菌を培養して、菌の胞子を繁茂させているので、繁殖力の強い有用土壌棲息菌の胞子を得ることができる。これを農地における農業用有機資材に混合することによって、農業用有機資材を目的に合うように発酵させて、地力を増進させる事の出来る好ましい栄養腐埴や永久腐埴にする事が出来る。
菌培養体は、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムからなる胞子栄養材が添加されているので、菌培養体の内部にまで有用土壌棲息菌が繁殖し、胞子を十分に繁茂させた菌培養体を得ることが出来る。
菌培養体は、発芽性乳酸を菌選択剤として使用しているので、菌培養体に培養される有用土壌棲息菌が選択的に培養される。
前記(2)に記載された発明の菌培養体は、有用土壌棲息菌として、放線菌、放射状菌、糸状菌、トリコデルマ菌、光合成菌が選択されているので、農業用有機資材を目的に合うように発酵させて、地力を増進させる事の出来る好ましい土壌改良材を得ることができる。
前記(3)に記載された発明の土壌改良材は、農業用有機資材に菌培養体、胞子増殖促進材を混合しているので、農地に堆積させた農業用有機資材に、有用な土壌棲息菌が急速に培養されて、好ましい発酵をさせることができる。
土壌改良材は、アラニン、グリシン、アルギニン、グルタミン酸の中から選択される1種以上の胞子増殖促進剤が含まれているので、農地に堆積させた農業用有機資材に、有用な土壌棲息菌が急速に培養されて、好ましい発酵をさせることができる。
前記(4)に記載された発明の菌培養体製造方法は、林間地から採取した土壌に、胞子の栄養材、及び菌選択剤を付着させた穀物の加工品からなる菌培養固体培地を配置して放置しておくので、農地から近い環境に棲息している有用土壌棲息菌を培養することができ、菌の胞子を繁茂させることにより、有用土壌棲息菌を増殖させる事並びに、菌培養体の移動により任意の農地で、農業用有機資材に使用して発酵させることができる。
前記(5)に記載された発明の土壌改良材の製造方法は、菌培養体を、胞子増殖促進材と共に農業用有機資材に混合させることによって、農業用有機資材を農地に堆積させて急速に発酵させることができる。
農地付近の竹、松、落葉樹の林間の土壌を採集して、これに菌培養固体培地を配置することにより、有用土壌棲息菌(人間や動物、作物や自然環境に対して無害で、有益な働きをもっている、土壌に棲息する菌)を培養させて菌培養体を得ることができる。有害菌を排除するために、菌選択剤を使用する。
本願発明の実施の形態例を、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る土壌改良材を作るための、有用土壌棲息菌を培養する培養箱の斜視図である。
本発明で使用する有用土壌棲息菌としては、
(1) 放線菌、放射状菌、(Actinomycetes、Streptomyces、Nocordia、Micromonospora、Actinomyces。)
(2) 糸状菌、トリコデルマ菌、(Signorum、Tricoderuma、glicocladiumuirens。)
(3) 光合成菌(Capsulateala、Chromatium、shodomienroliumu、Samprocystis。)などを挙げることができる。
これらの菌は、竹、松、落葉樹下の土壌に多く存在している。これら有用土壌棲息菌の生息しているところには、有害菌が少ないことが確認された。
これらの有用土壌棲息菌の胞子を採集する方法は、次の通りである。
まず、竹、松、落葉樹下の土壌の表層土壌約15cmを採集して、例えば図1に示すような発泡スチロールの培養箱(1)に入れる。この土壌(3)中には前記有用土壌棲息菌が棲息している。土壌(3)の深さは、約30cm程度で、蓋(2)との間は約5cmほど開ける。蓋(2)には、例えば0.5cm〜1cmの通気孔(2a)を、3cm間隔に開ける。この培養箱(1)の中の土壌(3)の上に、菌培養固体培地(4)を配置する。
前記菌培養固体培地(4)は、穀物の加工品であり、例えば、米飯、パン、その他、米、麦、雑穀の加工品を乾燥して、これに、胞子の栄養材並びに菌選択剤とを付着させる。
胞子の栄養材としては、例えば硝酸ナトリウムと燐酸カリウムの稀釈液が選択される。
菌選択剤としては、例えば発芽性乳酸菌を含む乳酸の稀釈液が選択される。この菌選択剤は、有害菌を抑制し、有用土壌棲息菌を選択的に培養させる。
この菌培養箱(1)を、15℃〜25℃に保持して、10日〜14日間放置すると、菌培養固体培地(4)の表面に、土壌(3)から移動した有用土壌棲息菌の胞子が付着する。
この菌培養固体培地(4)を裏返しにして1週間ほどすると、菌培養固体培地(4)の全面に、胞子が発芽し土壌棲息菌が繁殖し、菌培養固体培地(4)に付着している、胞子の栄養材の効果で、その胞子が繁茂し付着しており、菌培養体(5)が得られる。
この場合、菌培養固体培地(4)には菌選択剤が付着しているので、有害菌の繁殖は制御されている。
この菌培養箱(1)は多数使用することができ、また農地に簡易ビニールハウスを作り、採集土壌を配置して、ハウス内温度を10℃〜25℃に保持する事でもよい。
有用土壌棲息菌が充分に繁殖した菌培養体(5)を乾燥させ、破砕して、農業用有機資材と混合し、これに胞子の増殖を促進させるアミノ酸系の胞子増殖促進剤を混合させる。
農業用有機資材としては、米糠、藁類、ふすま、等の混合材が選択される。
胞子増殖促進剤は、アラニン(alanineー疎水性のアミノ酸の1)、グリシン(glycineー極性アミノ酸の1)、アルギニン(arginineーアミノ酸の1)、グルタミン酸(glutamin acidー酸性α−アミノ酸の1)、の中から1種以上を選択して配合し、土壌改良材が得られる。土壌改良材の原料配合例は次の通りである。
「例1」 10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.稲藁 145kg、
4.発酵鶏糞 50kg、
「例2」 10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.なたね粕 5kg、
4.骨粉 50kg、
5.落葉 145kg、
「例3」 10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.稲藁 200kg、
3.魚粕 10kg、
4.米糠 85kg、
これらの配合による土壌改良材は、農地に山状に堆積させて、通気性のある布等で覆って、良好な環境を保つようにする。これらの本願発明に係る土壌改良材と、従来からの堆肥を使用したものとで、使用後30日経過した時点での、土壌の理化学性を確認するために、土壌診断調査を行った結果を次に示す。
Figure 0004676142
ただし、堆肥は、オガクズ牛糞堆肥。施用に使用した肥料成分は10アールあたり、
N− 4.6(kg/t)、
P2O5− 2.8(kg/t)、
K2O− 10.5(kg/t)、
CaO− 8.0(kg/t)、
MgO− 3.0(kg/t)、
腐埴の測定は、ピロリン酸ソーダを使用した。供試農耕地は、東京都杉並区の火山灰土壌である。
この「表1」によれば、本発明品の使用による土壌の理化学数値は、いずれも健全土壌の数値を示し、改良効果が確認された。堆肥区は、やや改良しているが、完全ではないことがわかる。地力については、腐埴との関連があるが、農耕土壌区は殆んど有効腐埴である腐埴酸が含有されていなかったことから、本願発明品は、地力の増進作用も併せて持つことが確認できた。
本発明土壌改良材は、堆肥舎で製造するのではなく、直接農耕地の表層で、栄養腐埴と永久腐埴を生産する簡便性と、科学的要素を用いて、有用土壌棲息菌の菌苗を選別培養したという、全く斬新で画期的な方法である。
更に詳細に述べれば、土壌の主用な有用土壌棲息菌は、土壌中の有機物を分解して菌体(フローラ)をつくり、土壌の栄養腐埴と呼ぶ事もある。
また有用土壌棲息菌は、有機物の分解を行うだけでなく、フザリウム(Fusarium、植物の病原体カビの1)などの病原菌を分解する事でも知られている。
更に重要なことは、作物根の成長や、栄養の吸収率を高める等の作用を持つことから、栄養腐埴という名称が付けられており、栄養腐埴の数%は、活性の永久腐埴として生産され、腐埴酸を含有する。
本発明に係る土壌改良材の特徴を、次に例挙する。
1.農地の周辺の土壌から、有用土壌棲息菌を採集するので、簡便であり、適合性と、強健な菌の胞子を得ることができる。
2.野生菌の為、繁殖力が旺盛であることから、地表に散布した状態で地中に浸透するので、作業性がよい。
3.栄養腐埴の存在は、施肥の吸収、利用効率を高め、有害細菌の抑制を行うので、農薬の使用が減少する。
4.堆肥の施用数量10アールあたりの3tに対して、本発明品は10分の1で、堆肥区より、理化学性が高い数値を示している。
次に、本発明土壌改良材の使用例を次に示す。
「使用例1」 出願人の試験圃場で、3年に亘り大根栽培試験を行った。
第1回、平成13年8月20日播種。 土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.稲藁 145kg、
4.発酵鶏糞 50kg、
を用いた。結果は、無使用区と対比して、葉の繁茂が優れ、大根の品質も肌理細かく美味で、10%の増収となった。また無使用区と対比して害虫が付きにくい。
第2回、平成14年9月15日播種。土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.なたね粕 5kg、
4.骨粉 50kg、
5.落葉 145kg、
を用いた。気象条件が悪く、播種時期が遅れた。結果は、生育が少し遅れたが、葉の繁茂は良好で、病害虫の発生が少なく、収穫量は無使用区と対比して、0.5%ほどの増収で、品質は最高であった。
第3回、平成15年8月15日播種。土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.稲藁 200kg、
3.魚粕 10kg、
4.米糠 85kg、
を用いた。生育状況は順調で、葉の繁茂はよく、大根の身が締まり柔らかく、市販大根と比較にならない美味となって、食用した付近の人の評判も良好であった。
「使用例2」 長野県下伊那地区。リンゴ生産者12名による研究会。土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.なたね粕 5kg、
4.骨粉 50kg、
5.落葉 145kg、
を使用した。平成13年2月下旬から、本発明土壌改良材の試験を開始した。平成13年11月からの収穫期において、不使用地区のリンゴと対比して、糖度が1〜2度高い品質の優れた好結果が得られた。
平成13年8月からの土壌調査によれば、表層15cm〜30cmでの細根が多く見られたこと、リンゴの葉が硬くなり、風が吹くとザワザワと音がするようになり健全化して、病気の発生が減少した。
「使用例3」 青森県田子町の農家。 土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.稲藁 145kg、
4.発酵鶏糞 50kg、
を使用した。平成15年の春は異常気象であったが、本発明土壌改良材を使用した枝豆栽培の収穫は、堆肥よりも約15%の収穫増であった。また枝豆の豆の粒が大きく、味が濃厚であった。このため、市場では20%以上の高価格で取引された。中間試験で、枝豆の引抜き検査を行った結果、根の張りが堆肥地区の約2倍あり、引抜くのに大きな力を要したと報告されている。根粒菌も多く付着していた。
「使用例4」青森県田子町の農家。 土壌改良材は、10アールあたり、
1.菌培養体 5kg、
2.米糠 100kg、
3.稲藁 145kg、
4.発酵鶏糞 50kg、
を使用した。平成15年の初春から、トマトハウス栽培を行う農家での試験成績を見ると、生育がよく、通常では、3〜4段位いから収穫量が減少するものであるが、本発明に係る土壌改良材を施用した区では、8段目くらいまでトマトの実が大きく結実したため、収穫量が約25%も増収した。更に品質も優れ、糖度は2倍近く上昇した。
本発明は、化学薬品を使用しない農業に使用され、栄養腐埴と永久腐埴とにより、土壌の理化学性の劣化及び病原菌の多発や、連作障害の抑制作用、及び地力の増進作用を有する土壌改良材とし、地力増進をさせることができる。
本発明に係る菌培養箱の斜視図である。 本発明に係る菌培養体の斜視図である。
(1)菌培養箱
(2)蓋
(2a)通気孔
(3)土壌
(4)菌培養固体培地
(5)菌培養体

Claims (5)

  1. 穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させ、これに、林間地から土壌と共に採取した、これに棲息している有用土壌棲息菌を培養して、菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなることを特徴とする、土壌改良材用の菌培養体。
  2. 前記有用土壌棲息菌は、放線菌、放射状菌、糸状菌、トリコデルマ菌、光合成菌の1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の土壌改良材用の菌培養体。
  3. 穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させ、これに、林間地から土壌と共に採取した、これに棲息している有用土壌棲息菌を培養して、菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなる土壌改良材用の菌培養体と、胞子の増殖を促進させる、アラニン、グリシン、アルギニン、グルタミン酸の中から選択される1種以上のものからなる胞子増殖促進剤とを、農業用有機資材に混合してなることを特徴とする土壌改良材。
  4. 林間地から採取した土壌に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させた穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地を配置して、有害菌を菌選択剤で抑制して菌培養固体培地に、前記土壌に棲息している有用土壌棲息菌を1種以上培養して、該有用菌の胞子を繁茂させて後、これを乾燥させてなることを特徴とする、土壌改良材用の菌培養体の製造方法。
  5. 林間地から採取した土壌に、硝酸ナトリウム、燐酸カリウムの稀釈液からなる胞子の栄養材、及び発芽性乳酸菌が含まれている乳酸の稀釈液からなる菌選択剤を付着させた穀物の加工品からなる乾燥した菌培養固体培地を配置して、有害菌を菌選択剤で抑制して菌培養固体培地に、前記土壌に棲息している有用土壌棲息菌を1種以上培養して、該有用菌の胞子を繁茂させて菌培養体を形成し乾燥させる工程と、該菌培養体を、胞子の増殖を促進させる胞子増殖促進剤と共に農業用有機資材に混合させることを特徴とする、土壌改良材の製造方法。
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