JP4676124B2 - 表層パターン - Google Patents

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Description

【0001】
発明の属する技術分野
本発明は請求項1および11の前提部に記載の類に属する表層パターンに関するものである。
【0002】
前記表層パターンは微細なレリーフ構造をしており、有益な書類や、有価証券、債権、パス、支払手段、その他金銭的価値があるものの偽造を防止し、セキュリティ・レベルを向上するセキュリティー素子として適している。
【0003】
関連技術
請求項1の前提部に記載の類に属する表層パターンは、国際公開第 87/07034号パンフレットに記載されている。前記パターンは光学的に有効な回折構造を有する三つの表層区域を備えている。空間周波数fを有する前記のような構造体は、波長λに応じた回折角αをもって可視光を回折する。前記三つの表層区域から成る構造体の溝プロフィールの高さhは各表層区域共一定であるが、誰の目にも第一の表層構造体が青色光、第二の表層構造体が緑色光、第三の表層構造体が赤色光をそれぞれ回折し、それぞれの場合、突然見えなくなるか、または最小限度の回折効果を有するようにそれぞれの表層区域が構成されている。前記構造体の溝と平行する軸を中心に前記パターンを傾けると、第一の視角において前記第一の表層区域が暗く見え、第二の視角において前記第二の表層区域が暗く見え、第三の視角において前記第三の表層区域が暗くみえる。即ち、前記表層パターンを連続的に傾けると、暗い表層部の位置が突然変化する。前記光学的効果は一次回折においてのみ見られるため、前記空間周波数fには上限がある。
【0004】
国際公開第 98/26373号パンフレットは、視角によって明暗の度合いが変化する回折格子を使用した表層パターンについて記述している。前記回折格子のプロフィールの高さは、変調関数によって異なり、空間周波数fは少なくとも一次回折が起きるような周波数が選択されている。
【0005】
欧州特許出願公開第0 712 012号明細書は、ラッカーで表面を塗装した回折構造体素子を有し、空間周波数fが2000本/mmを越える表層パターンについて記述している。前記のような空間周波数の場合、ラッカー塗料−空気−インタフェースそれぞれの間の総反射量が大きいため、一次回折においても回折構造体で回折した可視光がラッカー層に閉じ込められることが指摘されている。前記回折構造体はマスクを用いて異方性エッチングにより作成される。前記回折構造体のプロフィールの高さhは、前記マスクの開口寸法、即ち、透明な表面と不透明な表面とのデューティレシオに左右され、実際の寸法は前記エッチング・プロセスの統計に基づくものとなる。この理由は、前記エッチング・プロセスには予想不可能なことが発生し、所定のパターン通りに前記回折構造体を加工することができないためである。ホログラフの複製は原ホログラフと同様の回折性能を有する。何故なら、原ホログラフそのものが厳密に規定されておらず、素人の目から見ると原ホログラフと複製との違いが殆ど判別できないためである。
【0006】
一方、欧州特許第0 105 099号、第0 330 738号および第0 375 833号明細書は、傾斜角および/または回転角によって一連のパターンまたは像が見えるように構成された種々の回折構造体から成るモザイク風の表層区域を有する表層パターンを開示している。光回折効果を有する前記表層パターンは、透明な二つのプラスチック層に挟まれている(スイス国特許発明第678 835号明細書)。
【0007】
本発明の目的は、高空間周波数の作用を利用し、明確に認識できるパターンを有し、偽造および複写が不可能な回折構造体を提供することである。前記目的は請求項1および11記載の特徴的な機能によって達成される。効果的な構成方法は従属請求項に記載してある。
【0008】
発明の実施の形態
以下本発明の実施の形態について、添付図を使用し、例に基づき詳細に説明する。
【0009】
図1において、符号1は積層体、符号2はポリマーから成る透明なカバー層、符号3は反射層、符号4は微細レリーフ構造体、符号5はポリマーから成る保護層、符号6は基体をそれぞれ示す。保護層5の表面は反射層3と隔たっており、接着層7またはそれ自身が接着機能を有する保護層に覆われている。低温溶融または高温溶融接着剤が前記接着剤として適しており、いずれを使用するかについては、表層パターンの使用目的に左右される。微細レリーフ構造体4がカバー層2の内部に形成されており、反射層3に覆われている一方、構造化されていない表層区域8は、鏡面8として反射層3に覆われ、また構造化されていない表層区域9は、透明窓9として反射層3には覆われていない。保護層5が透明窓9を通して目に見え、保護層5も透明の場合には、積層体の下に基体1がかすかに見える。
【0010】
微細レリーフ構造体4は、並行直線または曲線状の溝から成る光学的に有効な回折格子であり、少なくとも局部的にはパラメータによって規定される周期構造をしている。前記パラメータのうち、最も重要なパラメータは、特定の方向に対する方位角、空間周波数f、即ち1mm当りの溝の本数、レリーフのプロフィール形状および高さhである。微細レリーフ構造体4のプロフィールの幾何学的な高さhGと光学的に有効な高さhとを混同しないようにする必要がある。屈折率がnである、カバー層2の材料がレリーフ構造体の溝を埋めている場合、前記幾何学的hGに屈折率nを掛けた値が光学的に有効な高さhとなる。以下、前記レリーフのプロフィール高hは、常に光学的に有効な高さhを意味するものとする。
【0011】
人間の目が知覚できる光の波長は、380(紫)〜780 nm(赤)の範囲である。
【0012】
積層体1の垂線11に対しαの角度で微細レリーフ構造体4に入射する光ビーム10は、反射層3で該一部が反射および回折される。カバー層2の屈折率nが一般的な値である1.5の場合、入射光ビーム10がカバー層2の表面で屈折してから、微細レリーフ構造体に衝突し回折する。回折した光12は、回折オーダに従って微細レリーフ構造体4を離れ、反射光14はゼロ回折オーダ光として方向13に向け積層体1を離れる。前記以外には、反射光ビーム14に対し角度βの回折オーダ光がある。前記角度βは、関数sinβ = m・λ・f+sin(βIN)で求められる。ここで、mは回折オーダの次数、λは入射光ビーム10の波長、fはレリーフ構造体4の空間周波数である。回折光12がカバー層2と空気との界面にarcsin(1/n)を越える角度γで衝突すると、回折光12は完全に反射され、複数回反射を繰り返した後、もはや予測不能な方向に向け積層体1から出て行く。しかし、限界波長λGと空間周波数fとの積が1以上になると、それ以上の回折は起こらない。限界波長λGは使用する光源によって異なる。自然光の下で観察する場合には、限界波長λGを可視スペクトルの紫域から都合の良い周波数、例えば380nmを使用することができる。前記の場合、最少空間周波数が2630本/mmとなる。
【0013】
その一方、光は反射層3でよく反射される。この場合、微細レリーフ構造体4の高さの違いによって光の経路長に違いが生じる。即ち隣り合う点で反射する光ビーム14の間に位相差が生じる。位相差を有する反射光ビーム14間の干渉により、該光ビームの強度が該波長λに応じた影響を受ける。従って、白色光を初め、任意の波長の光が増幅、減衰、または消滅する。それ以上の回折が起こらず、ゼロ回折オーダにおいて前記干渉の影響のみが見られる状態にある微細レリーフ構造体を“ゼロ・オーダ微構造”またはZOMという。以下、条件λ・f≧1を満足する微細レリーフ構造体をZOM構造体4’と呼ぶ。表層がZOM構造体4’で占められており、該構造体のプロフィールの高さhが該表層にわたり一定であるとき、一方向から入射する光ビーム10の白色光に積層体1が照らされると、前記表層にグレーバリュー、または前記プロフィールの高さhと反射層3の材料とによって決まる色彩が現れる。その一方、前記表層の表面軸を中心に該表層を傾けると光学的に有効なプロフィールの高さhが変化し、それに伴い色彩および色相、即ちグレーバリューが変化する。通常の散乱光照明の場合、入射光10は積層体1の半スペース全体にわたり、微細レリーフ構造体4に入射し、該積層体1の該半スペースに向け同じ分布で該積層体を離れる。ZOM構造体4’の場合、傾斜角によって異なるが、方位角には左右されない色彩が該表面に現れる。方形プロフィールを有するZOM構造体4’の場合、色彩が豊富であることから浮き出て見える。前記事実は、自然界でも知られている。例えば、モルフェウス科の蝶の羽がそうである。
【0014】
ZOM構造体4’は可視光線の波長λより小さい、1/fのライン間隔を有している。スカラー理論で定性的にZOM構造体4’の回折動作を説明することはできない。電磁理論をそのまま適用し、R. Petit(エディター)著“Electromagnetic Theory of Gratings”(Springerverlag、Heidelberg 1980)に記載されている綿密な計算によってのみ説明できる。スカラー理論で説明できない理由は、光の性質がTE偏光とTM偏光とで全く異なるからである。
【0015】
ZOM構造体4’の溝と電界の方向が平行であるTE偏光の場合、ZOM構造体4’が鏡の機能を果たし、反射光ビーム14の方向に光を反射するように反射層3に表層電流が流れる。経験則的に述べられているが、TEフィールドはZOM構造体に浸透せず、従ってZOM構造体の機能が発揮されない。プロフィールの高さhが0〜350nm、またはそれ以上の金属材料から成るZOM構造体4’は、プロフィールの高さhとは無関係に殆ど一定の反射率を有している。
【0016】
ZOM構造体4’の溝に対し電界の方向が垂直であるTM偏光の場合、反射層3に前記のように容易には表面電流が発生しない。TMフィールドがZOM構造体の奥深く浸透し、そこでのみ光が反射される。その結果、プロフィールの高さhが、0〜約350nmにおいて、金属材料から成るZOM構造体4’の反射率が、該プロフィールの高さhに応じて大幅に低下する。
【0017】
条件λ・f<1を満足する一般的な回折構造体と異なり、一定の観察条件の下で知覚できるZOM構造体4’の色彩は、回折方程式では求めることができない。ZOM構造体4’の色彩は該構造体の材料、プロフィールの形状と高さh、前記電界の方向等によって異なり、一般にスペクトル色ではない。反射層3が金属から成る場合、ZOM構造体4’に白色光を当てると灰色、即ち金属色相が現れる。交差回折格子を使用すると、前記表面電流の発生を抑制することができ、ZOM構造体4’はほんの僅かしか光を反射しない。金属反射層3を有するZOM構造体4’は、どの角度から見ても黒く見える。誘電反射層3は前記とは異なる作用をする。垂線11を中心に金属反射層3を有するZOM構造体4’を回転すると、該ZOM構造体4’は色むら効果を発揮する、即ち方位角によって色彩が変化する。
【0018】
λ・f≧1を満足する前記のようなZOM構造体4’の効果は、欧州特許第0 105 099号、第0 330 738号および第0 375 833号明細書記載の既知の回折格子表層面を有するモザイクとは全く異なり、観察条件とは無関係に常に色彩または灰色の陰影が見えることである。
【0019】
微細レリーフ構造体4が周期構造を成しておらず、入射光の波長λより大きい寸法を有している場合には、回折は起こらないが光の散乱が生じる。プロフィールを適切な形状にすることにより、希望する方向に光を散乱させることができる。希望する方向に光が散乱するようになっていない部分の散乱面は、方位角とは無関係に灰色に見え、希望する方向に光を散乱させるようになっている部分の散乱面は見る角度により明るく見えたり、暗く見えたりする。
【0020】
図2は表層パターン18を表層区域8、9、15、16および17に分割して示したものである。光回折面15は、条件λ・f<1を満足する回折構造体を有し、少なくとも方位角と空間周波数fが他と異なる。一方、微細レリーフ構造体4の座標xとyで規定されるエリア16は、条件λ・f≧1を満足している。表層区域8、9、15および17が並列に配置されているため、表層区域8、ウインドー9、光回折面15、ZOM構造体4’(図1)を含むエリア16および散乱面17を傾けると、または回転するとそれぞれが全く異なる光学作用を発揮するため、顕著な相互作用が得られる。前記表層パターンにおいて、散乱面17が正確なマーキングとして適切である間、前記エリア16が、例えば光回折面15の基準面となり、あるいはその逆の役割を果たす。
【0021】
図3Aは最も単純な表層パターン18の実施の形態を示したもので、少なくとも散乱面17と、境界19と並列に配置されているエリア16とから成っている。前記エリア16内のZOM構造体4’(図1)は金属反射層3(図1)および境界19に沿う単純距離数ミリメータにわたり、0から約300nmまで変化するプロフィール高h(図1)の正弦関数として機能する。散乱光照明の場合、散乱面17も優先散乱方向20を有しているので、表層パターン18の3軸を中心に回転または傾斜すると、所定のグレーバリューを得ることができる。従って、境界19の位置19’において、ZOM構造体4’と散乱面17のグレーバリューが同じとなり、コントラストがなくなる。例えば図3Bのように表層パターン18を回転して方向を変えると、表層区域16および17のグレーバリュー、または金属色相が変わるので、境界19の別の場所19”でコントラストがなくなる。エリア16のプロフィールの高さhが局部的にゆっくり変化すれば、目では容易に確認できるが複写を困難にする機能を備えることができる。
【0022】
図4はZOM構造体4’(図1)のプロフィール21である、S(z)を示したものである。該プロフィール21は、振幅がAの正弦波回折格子構造体である、G(z) = 0.5・A・[1+ sin(2πfz)]に立脚している。前記回折構造体のプロフィール高hが、関数H(z)で変調されている。エリア16内(図3)のプロフィール高hは、z方向に沿って、例えば、一次関数H(z)に応じて変化する。前記方向zは、例えば、回折格子構造体G(z)のグレーティングベクトルと平行な方向である。包絡線22、即ち関数H(z)は、例えば、複数の直線部分から成る周期的な鋸波の包絡線であり、関数Hによってプロフィールの高さhが0から最高値まで変化する。従って、ZOM構造体4’が、関数S(z) = G(z)・H(z)のプロフィール21を有する。前記関数の特別なケースというのは、エリア16内において、該関数がエリア16の一方の端から反対側の端までの経路zの一周期のみの値をとる場合である。
【0023】
図5はZOM構造体4’(図1)の別のプロフィールを示したものであり、この場合は、正弦波回折格子構造体G(z) = 0.5・A・[1+ sin(2πfz)]を、関数H(z) = sin2(2πFz)の包絡線22で変調したものである。ここで、Fは包絡線22の周波数である。前記プロフィール21は関数S(z) = 0.5・A・[1+ sin(2πfz)]・sin2(2πFz)の値をとる。
【0024】
図6は定数項Kを有するプロフィール高hの関数H(z)を示したものである。つまり、関数H(z) = sin2(2πFz) + 200nmの包絡線22を示したものである。ZOM構造体4’(図1)のプロフィール21は、エリア16(図3)においてのみ最小プロフィール高、K= 200nmに達する。前記最小プロフィール高は0〜300nmの範囲で選定される。回折格子構造体G(z)を変調するのに適するすべての関数は、前記定数項Kをとることができる。少なくとも50nm、より好ましくは100〜200nmの最小プロフィール高Kの領域を有すると、適切なプロフィールが存在しない場所をなくすことができる。該場所では、入射光のすべてのスペクトルが反射される。前記のようなZOM構造体4’を有するエリア16には、異なる干渉条件に対応する色彩の異なる領域が存在する。例えば、プロフィール高h= Kの領域では青色成分が欠落し、プロフィール高hが大きくなるに従い、より波長の長い光が消えていく。例えば、プロフィール高hが約250〜300nmで緑色成分が消え紫色に見える。
【0025】
一般に、表層パターン18(図2)がよく見えるようにするためには、特定方向zに向け、プロフィールの高さをゆっくり変化させることが必要である。つまり、前記包絡線周波数Fを空間周波数fよりはるかに低く設定する一方、空間周波数fの値を2400本/mmを越える値とし、前記包絡線周波数Fを5周期/mmを越える値とすることが望ましい。プロフィール21および包絡線22を示す図5〜7では、図解の意味からZOM構造体4’のプロフィールの周期を僅かしか示していない。これ等の例では、プロフィール高hをミクロンで示し、z方向の距離をミリメートルで示している。実際には、空間周波数fは包絡線22の周波数Fより遥かに高い、即ち、プロフィール高hが、個々の不均一な場所を除き、位置(x、y)に応じてゆっくりと変化する。ZOM構造体4’を有するエリア16(図2)が自然光に照らされると、それぞれの場所における包絡線22の値に応じた色彩またはグレーバリューが現れる。従って、包絡線22の周期性により、周波数Fに応じた周期パターンが現れる。補助手段なしで容易にパターンを知覚できるようにするためには、包絡線22の周期を少なくとも0.2mmを越える値にする必要がある。包絡線22の一周期には、特定方向zに沿ったミリメートル当たりの間隔に、空間周波数fによって決まる多数のプロフィール21の周期が含まれている。
【0026】
既に説明したように、ZOM構造体4’には強い偏光作用がある。偏向光または非偏向光照明の下で偏光フィルター31(図1)を通してZOM構造体4’を見ると、偏光フィルター31を回転することによって反射光のTE成分が除かれたとき、プロフィールの高さおよび/または形状の変化によってエリア16に生じたパターンが、コントラストが強調されて現れるか、または鮮明な色彩を帯びて現れる。例えば、エリア16内の区域32(図2)は、背景面となる該領域内の別の区域のZOM構造体(4’)とは異なるZOM構造体(4’)を有している、即ち偏光特性が異なっている。表層区域32が情報を帯びたコードの場合、例えばバーコードの場合、非偏光モードで入射する光10(図1)で該コードを見ることはできない。何故なら表層区域32とエリア16の背景面との間にコントラストがないからである。偏向光10を当てて初めて充分なコントラストが得られ、表層区域32のコードが見える。前記のようなコードは機械読取りに適している。コードの代わりに、複数の表層区域32から成るスクリプト、図形や紋様、または画像であってもよい。きめの細かいラスターから成る表層区域32を使用した一つの実施の形態では、エリア16に情報を含めたが、適切なラスター密度を選択することにより、前記情報のグレーレベルも再現することができた。
【0027】
エリア16の一区域のプロフィール高hが0〜80nmの範囲内である場合、該区域の前記プロフィール21が小さ過ぎて回折効果を得ることができない。従って、前記区域は観察条件に応じ入射光10を反射する。図7、8Aおよび8Bは、前記のことを説明する簡単な例で、表層パターンを構成する際に、プロフィール高hを低周波数で変調した場合を示している。図7はZOM構造体4’(図1)の断面であって、前記の鏡区域から有効インタフェース構造に遷移する領域における、前記プロフィール21を図示したものである。エリア16の平面図、図8Aおよび8Bに示すように、プロフィール21は特定方向zに対し直角の方向に延びている。エリア16の境界19の一部が別の区域、例えば、光回折面15に接している。図8Aの平面に対し実質的に直角の方向、即ちZOM構造体4’(図1)に対し観察方向23の方向から特定方向z=0〜z1の間を見た場合、前記プロフィールの高さhが低く過ぎてTM偏向光が目立って弱くならない。従って、図8Aにおいて、エリア16のサブエリア24と中間エリア24’は鏡のような役割を果す一方、エリア16の領域25は干渉色が得られるのに充分なプロフィール高hを有しているので、領域25には前記の如く色彩、灰色の陰影、または混合色が現れる。図8Aおよび8Bにおいて、前記状況が網掛で示されている。領域25の中間エリア24’との境界26のプロフィール高hが少なくとも80〜100nmに達すると、例えば白色光から青色成分が相殺される。ZOM構造体4’(図1)を有する表層パターン18(図2)をプロフィール21(図7)の溝と平行な軸を中心に斜めに傾けると、領域25が中間エリア24’に広がり、前記鏡の領域と干渉色との変遷領域がz1、即ち境界26からz2、即ち破線で示す26’にシフトし、例えばサブエリア24に達する。前記の場合、斜めの方向である観察方向27の方向からプロフィール21を見ることになり、図7において、前記プロフィール高hが有効プロフィール高hのように高く見えるので、中間エリア24’(図8B)のz2の地点で前記のような干渉効果が生まれる。ここで説明したプロフィール高hのモデルは、発見的なものであって、該モデルを微細構造体に正確に反映させることはできない。
【0028】
前記の例を図8Aおよび8Bに示す。中間エリア24’において、ライン26’の点でZOM構造体4’のプロフィール高hが最大50nm高くなり、領域25の境界26において少なくとも80〜100nmになる。反射サブエリア24においては、前記プロフィール高は50nm以下である。また、領域25においては、前記プロフィール高は少なくとも80〜100nm、またはそれ以上である。図8Bにおいて、矢印で示す観察方向23の方向から見ると、サブエリア24だけでなく中間エリア24’もプロフィール高が低く過ぎるので光を反射する。表層パターン18(図2)を傾けると、見る角度が観察方向27に変わり、光10(図1)が表層パターン18に入射する傾きが大きくなり、プロフィール高hが増大する。例えばz3(図7)において有効プロフィール高がh(図7) となる。表層パターン18を傾けることによって、中間エリア24’のプロフィール高hが増大すると、鏡面反射から彩色反射に遷移する点が境界26からライン26’に向けて移動する。目で知覚可能な前記表層パターンのサブエリア24、24’および25の寸法は、明らかに観察方向23および27に左右される。前記のように反射サブエリア24および24’を有し、鏡面反射から彩色反射に遷移する点が移動するパターンをモアレパターンという。垂線11(図1)を中心にしてエリア16を回転させても、光回折レリーフ構造体4(図1)を有する表層区域15と異なり、前記モアレパターンが常に見える。
【0029】
セキュリティー機能に組み込まれる前記モアレパターンは、該セキュリティー機能をホログラフ的にコピーするのを防止する。前記モアレパターンは本明細書の関連技術の項に記載の既知の表層パターン18(図2)のようなパターンに問題なく組み込むことができる。
【0030】
境界26が破線26’に移動するのが簡単に判るようにするため、例えば、エリア16の、例えば、反射サブエリア24および24’が最大となる位置にマーキング面26’を設けると効果的である。前記マーキング面26’は回折、吸収、または散乱構造体から成り、例えば、中間エリア24’において鏡面反射と彩色反射との遷移点が境界26および/または破線26’にあるとき、光るか、または容易に目に見える。
【0031】
前記例として使用した正弦関数の他に、sinb(2πfz)、b = 2, 3, 4, 5, ・・・のような三角関数、または循環関数や、矩形波関数、三角波関数のような周期関数が回折格子構造体G(z)として適している。前記のような関数から成る交差回折格子については特に多く述べられている。特に、複雑な構造の場合には、関数sinb(z)(2πfz)が適している。ここで、b(z)は全区域に一様な関数である。
【0032】
プロフィール21の変調包絡線22によって、エリア16の可視パターンが決定する。前記関数の他に、三角関数sinb(2πfz)、b= 2, 4, ・・・・および図9Aおよび9Bに示す関数を使用することができる。図9Aは関数H(z)=| sin (2πFz) |を示しており、図9Bおよび9Cは一次周期関数H(z)を示しており、図9Dは放物線非周期関数H(z)を示している。プロフィールの高さがランダムに選択されるので、図9に示すグラフには縦軸の目盛がない。
【0033】
前記プロフィール21および包絡線22は、前記エリア16の前記境界19の両端にわたり、図4〜7および図9の平面に対し直角方向に延びている。
【0034】
一般的な表現として、ZOM構造体4’のプロフィール21であるS(x、y)は、高周波回折格子構造体G(x、y)を該回構造体の周期を最低値から最高値まで数千周期にわたって切り替えるプロフィール高変調関数H(x、y)で変調することによって得られる。即ちS(x、y)=G(x、y)・H(x、y)となる。ここで、座標x、yはエリア16内の位置を示す。
【0035】
図10は、例として、卵パックの形状に似た包絡線面28を示したものである。包絡線面28はエリア16内のすべての包絡線を含み、座標x、yで規定されるそれぞれの位置におけるプロフィール高hを確定する。特定の包絡線22は関数H(x、y=0)を有している。包絡線面28は次の関数で表すことができる。
【0036】
H(x、y)=sin(2πFx)・sin(2πFy)+K(図6)
また、例として回折格子構造体を下記で変調すると
G(x、y)=0.5・A・[1+sin(2πfx)]・[1+sin(2πfy)]
ZOM構造体4’(図1)は下記の関数で表される。
【0037】
S(x、y)=0.5・A・[1+sin(2πfx)]・[1+sin(2πfy)]・sin(2πFx)・
sin(2πFy)+K
前記ZOM構造体4’は、長さが包絡線面28によって決定される、規則正しく配列された繊細なニードルを構成する。散乱光照明の下では、チェスボードのようなモアレパターンが見え、小山29が色彩および/またはグレーバリューの点で谷30より際立っている。前記の場合も、エリア16を傾けると色彩およびグレーバリューが変化するが、垂線11を中心にしてエリア16を回転しても変化しない。定数Kが50nmより大きい場合には、谷30の底が反射する。エリア16を傾けると、チェスボードのようなモアレパターンの包絡線面28の傾いた包絡線領域の鏡面反射と色彩反射との遷移点がシフトする。
【0038】
別の実施の形態では、関数S(x、y)に基づくプロフィール21(図4)を有するレリーフをZOM構造体4’に持たせた。ここで、S(x、y)は二つの周期関数G1(x、y)およびG2(x、y)を重畳したものである。関数G1(x、y)は正弦波関数であり、振幅Aを有し前記ZOM構造体4’の空間周波数fを決定する。また、関数G2(x、y、)はG1(x、y)の第二高調波であり、振幅がA/2である。上記を一般的な形で表すと
S(x、y)=G1(x、y)+G2(x、y)となる。
【0039】
特定方向zにおいて、ZOM構造体4’の関数Sは以下のようになる。
【0040】
S(z)=A・{[1+sin(2πfz]+0.5・[1+sin(4πfz+θ]}
図11Aから11Dまでと図12は、z方向に沿った距離を関数としたプロフィール21(図7)を示したものであり、縦軸の目盛単位は任意である。位相シフトθの値によって、ZOM構造体4’が、図11Bおよび11Dに示すように(それぞれθ=90°および270°)左右対称であるか、図11Aおよび11Cに示すように(それぞれθ=0°および180°)左右非対称であるかが決定する。関数G1(x、y)とG2(x、y)のグレーティングベクトルはそれぞれ平行であるか、または角度が絶対値で10°未満である。
【0041】
ZOM構造体4’の別の実施の形態においては、前記位相シフトθは周期関数、または少なくともエリア16(図1)の区域に一様な位置関数θ(x、y)である。前記関数θ(x、y)は、空間周波数fに比べz方向の変化が非常にゆっくりである。例えば、90〜720°/mmの範囲内である。前記関数はZOM構造体4’のプロフィールの形状を変調するので、包絡線22(図5)と同等の効果を有する。図12は特定方向zを関数とする、ZOM構造体4’のプロフィール曲線の局部変化を示したものである。関数θ(x、y) が周期関数の場合には、空間周波数fを有するZOM構造体4’の位相シフトθを360°、N周期変化させる。従って、前記ZOM構造体4’に光を当てると、N/f mmの間隔で繰返しパターンが見える。
【0042】
ZOM構造体4’が実現できるプロフィール高hの範囲は、空間周波数fが高くなるにつれ、ZOM構造体4’をカバー層(図1)に形成するのが困難になるので、空間周波数に左右される。今日作成可能なプロフィールの高さhは、0.5 〜 4/f の範囲である。空間周波数fが3000本/mmの場合、前記プロフィールの高さhは、150〜1200nmの範囲であり、標準的な値は200〜400nmである。
【0043】
表層パターン18(図2)を該表面の軸を中心にして傾けるか、または垂線11(図1)を中心にして回転すると観察状況が変わる。同様に、偏光フィルター31(図1)を通して表層パターン18を見ると、入射光、色彩、偏光等の特性が変わり、該偏光フィルター31を回転すると観察状況が変わる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 積層体の断面図
【図2】 図式的に細分化した表層パターンの図
【図3】 単純な表層パターンの図
【図4】 レリーフ構造体のプロフィールを示す図
【図5】 別の包絡線を有するレリーフ構造体のプロフィールを示す図
【図6】 包絡線が定数項Kを有するプロフィールを示す図
【図7】 プロフィール高の低い領域のプロフィールを示す図
【図8A】 プロフィール高の低い領域を示す図
【図8B】 別の方向から見た図8Aに示すプロフィール高の低い領域を示す図
【図9】 包絡線を示す図
【図10】 チェスボード・パターンの包絡線面を示す図
【図11】 対称および非対称プロフィールを示す図
【図12】 一つの方向に沿って変化するプロフィールの形状を示す図

Claims (17)

  1. 少なくとも一つの透明なカバー層(2)と一つの保護層(5)とから成る積層体(1)に埋め込まれる複数の表層区域(8、9、15、16、17)から成る、目視可能なモザイクを備える表層パターン(18)であって、前記一つの表層区域が透明ウィンドウー(9)を成し、他の表層区域(8、15、16、17)が少なくとも一部が反射層(3)に覆われた鏡面(8)、微細レリーフ構造体(4,4‘)を有する光回折面(15、16)、および入射光ビーム(10)を散乱する表層区域(17)から成る表層パターンにおいて、
    辛うじて目に見える光の波長の内、最も短い波長である可視スペクトル限界波長(λ)に対し、座標x、yで規定されるエリア(16)の光回折面(15、16)の少なくとも一つにおいて、前記微細レリーフ構造体が、前記限界波長(λ)との積(P)が1以上となる空間周波数(f)を有する格子構造体(G{x、y})に基づくプロフィール(21)を有するZOM構造体(4’)を成し、
    前記少なくとも1つの光回折面以外の光回折面(15)において、前記限界波長(λ )との積(P)が1未満となる別の空間周波数を有する別の微細レリーフ構造体(4)が存在し
    前記座標(x、y)で規定される前記エリア(16)の各位置において、前記ZOM構造体(4‘)のプロフィール(21)が、前記高空間周波(f)を有する前記格子構造体(G{x、y})に変調関数(H{x、y})を乗じることにより定められるものであり、前記プロフィールが、当該変調関数(H{x、y})の低周波数(F)の包絡線面(28、H{x、y})により変調される光学的に有効なプロフィール高(h)を有するものであること及び、前記変調関数の前記低周波数(F)が5周期/mm未満であることを特徴とする表層パターン。
  2. 前記包絡線面(28、H{x、y})によって、前記プロフィール高(h)が0から、150nmより大きいが1200nm未満である最高値までの値に決定され、前記ZOM構造体(4’)を有する前記エリア(16)が反射サブエリア(24、24’)を備えることを特徴とする請求項1記載の表層パターン(18)。
  3. 前記プロフィール高(h)の前記変調関数(H{x、y})が、定数項(K)を有し、前記包絡線面(28、H{x、y})を有する前記プロフィール(21)が、最小プロフィール高Kに達し、前記定数項(K)は、50〜200nmの範囲の値を有し、該包絡線面(28、H{x、y})が、該プロフィール高(h)に対し、Kから、150nmより大きいが1200nm未満である最高値までの値をとり、前記ZOM構造体(4’)を有する前記エリア(16)が反射サブエリア(24、24’)を有しないことを特徴とする請求項1記載の表層パターン(18)。
  4. 前記包絡線面(28、H{x、y})が周期性を帯びる三角関数であることを特徴とする請求項2または3記載の表層パターン(18)。
  5. 前記包絡線面(28、H{x、y})が周期性を帯びる一次関数であることを特徴とする請求項1〜いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  6. 前記二次元包絡線面(28、H{x、y})が、特定の方向(z)に対し一次元関数(H{z})であり、前記ZOM構造体(4’)を有する前記エリア(16)が反射光(14)において帯状の色彩および/またはグレーバリューパターンを呈することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  7. 前記二次元包絡線面(28、H{x、y})が、一つの座標軸(x)方向のみを変化させるサブ関数(H1)と他の座標軸(y)方向のみを変化させるサブ関数(H2)との積であり、前記エリア(16)が反射光(14)においてチェスボードに似た規則的な色彩および/またはグレーバリューパターンを呈することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  8. 前記パターンの色彩および/またはグレーバリューの寸法が観察条件に依存し、軸を中心に前記エリア(16)の面を傾けることによって変化することを特徴とする請求項6または7項記載の表層パターン(18)。
  9. 前記包絡線面(28、H{x、y})の一周期が、空間周波数(f)を有する前記ZOM構造体(4’)の多数の周期Mを含み、前記パターンがM/fmmの間隔で繰り返されることを特徴とする請求項1〜いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  10. 前記格子構造体(G{x、y})が関数sinb(z)(2πfz)に比例し、該b(z)が、前記座標(x、y)によって規定される前記エリア(16)の特定の方向(z)において少なくとも区域毎に規則的な関数であることを特徴とする請求項1記載の表層パターン(18)。
  11. 少なくとも一つの透明なカバー層(2)と一つの保護層(5)とから成る積層体(1)に埋め込まれる複数の表層区域(8、9、15、16、17)から成る、目視可能なモザイクを備える表層パターン(18)であって、前記一つの表層区域が透明ウィンドウー(9)を成し、他の表層区域(8、15、16、17)が少なくとも一部が反射層(3)に覆われた鏡面(8)、微細レリーフ構造体(4,4‘)を有する光回折面(15、16)、および入射光ビーム(10)を散乱する表層区域(17)から成る表層パターンにおいて、
    辛うじて目に見える光の波長の内、最も短い波長である可視スペクトル限界波長(λ)に対し、少なくとも一つの光回折面(15、16)であって、座標x、yで規定されるエリア(16)において、前記微細レリーフ構造体が、前記限界波長(λ)との積(P)が1以上となる空間周波数(f)を有するZOM構造体(4’)を成し、
    前記少なくとも一つの光回折面以外の光回折面(15)において、別の空間周波数(f)を有する別の微細構造体(4)が存在し、当該別の空間周波数が、前記限界波長(λ )との積(P)が1未満となる条件を満たすものであり
    前記座標(x、y)で規定される前記エリア(16)の各位置において、前記ZOM構造体(4’)が、プロフィール(21)を有するレリーフを有してなり、その光学的に有効なプロフィール高(h)が関数(S{x,y})により決められ、当該関数(S{x,y})が第一周期関数(G1)と第二周期関数(G2)とを重畳したものであり、振幅(A)を有する前記第一関数(G1)が前記ZOM構造体(4’)の空間周波数(f)を決定し、前記第二関数(G2)が前記第一関数(G1)の第二高調波であって、前記振幅(A)の1/2の振幅を有し、前記第一関数(G1)に対し位相(θ)だけずれて成り、前記二つの関数(G1、G2)および前記位相(θ)が前記座標(x、y)に依存する関数であることを特徴とする表層パターン(18)。
  12. 前記位相(θ)が周期関数(θ)であり、該関数の一周期が空間周波数(f)を有する前記ZOM構造体(4’)の多数の周期Nを含み、前記ZOM構造体(4’)のレリーフがN/fmmの間隔で繰り返されることを特徴とする請求項11記載の表層パターン(18)。
  13. 前記位相(θ)が、前記座標(x、y)で規定されるエリア(16)の特定方向(z)に沿って、1mm当たり90〜720°の速度で変化することを特徴とする請求項11記載の表層パターン(18)。
  14. 前記二つの関数(G1、G2)のグレーティングベクトルの角度が、絶対値で10°未満であることを特徴とする請求項11記載の表層パターン(18)。
  15. ZOM構造体(4’)を有するエリア(16)が、一定の距離、光回折機能を有する表層区域(15)と共通の境界(19)を有することを特徴とする請求項1または11いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  16. 前記エリア(16)内の区域(32)が情報を形成し、該区域のZOM構造体(4’)が、前記エリア(16)内の他の区域のZOM構造体(4’)と、入射光ビーム(10)に対する偏光機能の点だけが異なることを特徴とする請求項1または11いずれか1項記載の表層パターン(18)。
  17. 前記エリア(16)に隣接して、入射光ビーム(10)を回折または反射するマーキング表層(26”)を備え、該マーキング表層(26”)が、所定の観察方向(23)から見たとき、前記ZOM構造体(4’)の色彩および/またはグレーバリューパターンの鏡面反射が色彩反射に変化する限界点を特定し、別の観察条件において、前記マーキング表層(26”)に対し、前記遷移点が移動することを特徴とする請求項1または11いずれか1項記載の表層パターン(18)。
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