JP2009098775A - 情報読み取り装置及び情報読み取り方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報記録体1は、基材の表面の少なくとも一部の領域に記録情報として形成され、かつ可視領域の光に対し低反射性と低散乱性を持つとともに回折光射出機能を持つレリーフ構造を有し、情報記録体1には光源3を利用して可視領域の光が照射され、情報記録体1からレリーフ構造に応じて射出される回折光がスクリーン2に投影され、この投影された回折光の像を記録情報としてスクリーン2上で観察できるように表示する。
【選択図】図1
Description
また、情報記録体は、基板の表面をアレイ状に分割し、この分割領域内に設けられた数μm〜数百μm程度の複数個の画素(セル)毎にこれらのパラメータを様々に変化させる回折格子を形成することで指向性のある光沢を有する表示画像を構成することができる(例えば特許文献1参照)。
請求項4の発明は、請求項1記載の情報読み取り装置において、前記スクリーン表面または内部の特定の部分にのみ蛍光体を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の情報読み取り装置において、前記蛍光体が蛍光色の異なる複数の種類からなることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1記載の情報読み取り装置において、前記光源は、特定の2つ以上の波長の光を照射する1つの光源もしくは互いに異なる特定の1つの波長の光のみを照射する2つ以上光源からなることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項8記載の情報読み取り方法において、前記スクリーン表面または内部の特定の部分にのみ蛍光体を有することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11記載の情報読み取り方法において、前記蛍光体が蛍光色の異なる複数の種類からなることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項8記載の情報読み取り方法において、前記光源は、特定の2つ以上の波長の光を照射する1つの光源もしくは互いに異なる特定の1つの波長の光のみを照射する2つ以上光源からなることを特徴とする。
このような凹凸構造を有する情報記録体の光学素子面での光は凹部または凸部を有するレリーフ構造で回折光以外はほとんど反射、散乱せずに進むため、光はその下層の物質に進入する。したがって、金属などの複素屈折率の大きな物質をレリーフ構造の下層に設けると光はその層に吸収され観察者の方へ光が戻っていかないため、従来のホログラムや回折格子では表現できなかった黒色が表現できる。また、凹部または凸部が一定の周期を有することで回折光が発生し、ホログラムや回折格子と同様に回折像が観察できる。また、反射または散乱が低く抑えるためには、凹部または凸部のピッチは可視光の波長以下が望ましいが可視光の波長以下のピッチにすると回折光は光学素子面から浅い角度でのみ射出される。浅い角度で射出することで回折光直接確認することが難しいが、情報記録体から出射される回折光が投影されるスクリーンを用いることで、回折光の射出する方向からではなくても、情報記録体からの回折光がスクリーン上で散乱するため、そのスクリーン上に絵柄や文字、記号等が表示でき、回折光の像を容易に確認できる。
また、本発明の情報読み取り装置及び情報読み取り方法によれば、照明光が特定のいくつかの波長を主に発する光源、または1つの波長を主に発する光源が複数あることにより、表示できる像の色を増やすことが可能になり、セキュリティ性が向上する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の情報読み取り方法を適用した情報読み取り装置の実施の形態を示すもので、情報記録体とその読み取り装置を模式的に表した説明図である。
情報記録体の情報読み取り装置は、図1に示すように配置された情報記録体1、スクリーン2、光源3、遮光板4を備え、情報記録体1には光源3を利用して可視領域の光が照射され、情報記録体1からレリーフ構造に応じて射出される回折光がスクリーン2に投影され、この投影された回折光の像が記録情報としてスクリーン2上で観察できるように表示される。
情報記録体1がXY平面上に設置され、この情報記録体1に垂直なZ方向からある角度αで光源3からの光を情報記録体1に入射させる。光源3からの光は平行光が望ましく、レンズやミラーを用いて平行光にすることが望ましい。また、光源3はレーザーである必要性はなく、ハロゲンランプやHIDランプでも良いが、光源3の波長に広がりがあると一定ピッチの構造を有するパターンからは波長により異なる角度に回折光が発生する。
本発明の実施の形態に示すようにスクリーン2に投影する場合、光源3からの光の波長に広がりを持つとスクリーン2上に虹色が表れる。そのような表示を目的とする場合はそれでも良いが、図2に示すように文字を表す場合などは特定パターンからは特定の角度にのみ回折光が得られる方が都合よく、光源は単色光が良い。上記光源3にフィルタ等を通して単色化してもよいが、容易に単色光が得られ、赤外から紫外まで波長選択が可能で小型で高輝度なものも得られるLED光源が最適である。
また、スクリーン2において、回折光が当たらない部分は蛍光体を有していないか、または“OK”の文字とは異なる色で発光する蛍光体を有してもよい。そのようにすることで情報記録体1から“OK”の回折光が得られるものでも読み取り装置の光源3の波長と、光源3と情報記録体1とスクリーン2の位置関係という情報が必要になり、ある波長の光を特定の角度で出射しないものは偽物であるとし、似て非なるものの真偽判定が可能になる。
また、蛍光体の吸収波長と発光波長を考慮し、例えば、青色と緑色の光を吸収し赤色を発光する蛍光体を用いることで、直接情報記録体1を観察したとき、青色と緑色の光それぞれでは認識できないパターンでも、蛍光体を通して青色に光る部分と緑色に光る部分が共に赤色に変化し認識できる絵柄を表示することも可能である。
さらに、図6に示すように、スクリーン2に紫外光を吸収して可視光を発光する蛍光体を用いることで、直接情報記録体1を観察することでは確認することができない紫外光で描かれるパターン(図6に示すスクリーン2上の星状パターン)も確認することができる。
Claims (14)
- 基材の表面の少なくとも一部の領域に、光に対し低反射性と低散乱性を持つとともに回折光出射機能を持つレリーフ構造を記録情報として形成してなる情報記録体と、
前記情報記録体に光を照射する光源と、
前記情報記録体に前記光源の光を照射することにより前記情報記録体から前記レリーフ構造に応じて出射される回折光を投影し、該投影された回折光の像を記録情報として観察できるように表示するスクリーンとを備える、
ことを特徴とする情報読み取り装置。 - 前記レリーフ構造は、微細な凹部または凸部で形成され、前記凹部または凸部のピッチが200nm以上500nm以下であり、前記凹部の深さまたは凸部の高さが100nm以上であることを特徴とする請求項1記載の情報読み取り装置。
- 前記スクリーンは、該スクリーンの表面または内部に蛍光体を有することを特徴とする請求項1記載の情報読み取り方法。
- 前記スクリーン表面または内部の特定の部分にのみ蛍光体を有することを特徴とする請求項1記載の情報読み取り装置。
- 前記蛍光体が蛍光色の異なる複数の種類からなることを特徴とする請求項4記載の情報読み取り装置。
- 前記光源は特定の1つの波長の光のみを照射することを特徴とする請求項1記載の情報読み取り装置。
- 前記光源は、特定の2つ以上の波長の光を照射する1つの光源もしくは互いに異なる特定の1つの波長の光のみを照射する2つ以上光源からなることを特徴とする請求項1記載の情報読み取り装置。
- 光源とスクリーンを用いて情報記録体の情報を読み取る方法であって、
前記情報記録体は、基材の表面の少なくとも一部の領域に記録情報として形成され、光に対し低反射性と低散乱性を持つとともに回折光射出機能を持つレリーフ構造を有し、
前記情報記録体に前記光源を利用して光を照射し、
前記情報記録体から前記レリーフ構造に応じて射出される回折光を前記スクリーンに投影し、該投影された回折光の像を記録情報として観察できるように表示する、
ことを特徴とする情報読み取り方法。 - 前記レリーフ構造は、微細な凹部または凸部で形成され、前記凹部または凸部のピッチが200nm以上500nm以下であり、前記凹部の深さまたは凸部の高さが100nm以上であることを特徴とする請求項8記載の情報読み取り方法。
- 前記スクリーンは、該スクリーンの表面または内部に蛍光体を有することを特徴とする請求項8記載の情報読み取り方法。
- 前記スクリーン表面または内部の特定の部分にのみ蛍光体を有することを特徴とする請求項8記載の情報読み取り方法。
- 前記蛍光体が蛍光色の異なる複数の種類からなることを特徴とする請求項11記載の情報読み取り方法。
- 前記光源は特定の1つの波長の光のみを照射することを特徴とする請求項8記載の情報読み取り方法。
- 前記光源は、特定の2つ以上の波長の光を照射する1つの光源もしくは互いに異なる特定の1つの波長の光のみを照射する2つ以上光源からなることを特徴とする請求項8記載の情報読み取り方法。
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