JP4676091B2 - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空気圧縮機等として好適に用いられるスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スクロール式流体機械は、ケーシングと、該ケーシングに設けられ鏡板に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ、鏡板に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールとを備えている。
【0003】
この種の従来技術によるスクロール式流体機械は、外部から駆動軸を回転駆動し、旋回スクロールを固定スクロールに対して一定の偏心寸法をもって旋回運動させることにより、固定スクロールの外周側に設けた吸込口から空気等の流体を吸込みつつ、この流体を固定スクロールのラップ部と旋回スクロールのラップ部との間の各圧縮室内で順次圧縮し、固定スクロールの中心部に設けた吐出口から圧縮流体を外部に向けて吐出する。
【0004】
また、他の従来技術によるスクロール式流体機械として、圧縮空気量を増やすために、下記の如く構成されたものが知られている(例えば特開2000−130365号公報等)。
【0005】
即ち、この従来技術によるスクロール式流体機械は、ケーシングに軸方向に離間して第1,第2の固定スクロールを設け、これら各固定スクロール間には、電動機を配設している。また、ケーシング内には、両端側が偏心軸受の外側軸受部に支持された回転軸と、該回転軸の内周側に遊嵌されて両端側が偏心軸受の内側軸受部により支持された旋回軸とを設け、該旋回軸の両端側には第1,第2の固定スクロールとそれぞれ対向して第1,第2の旋回スクロールを固定的に設ける構成としている。
【0006】
この種の従来技術によるスクロール式流体機械は、電動機を作動してロータを回転すると、この回転によって回転軸は偏心軸受の外側軸受部に支持された状態で回転運動を行うと共に、旋回軸は偏心軸受の内側軸受部に支持された状態で旋回運動を行い、これにより第1,第2の旋回スクロールを同時に旋回させ、全体の圧縮空気量を増やすようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特開2000−130365号公報に記載されたスクロール式流体機械は、旋回軸を第1,第2の旋回スクロールのボス部に対し廻止め状態で強固に固定することが要求される。しかし、この従来技術にあっては、旋回軸の両端側を圧入により第1,第2の旋回スクロールのボス部内に固定して取付ける構成としている。
【0008】
このため、旋回軸の外径および旋回スクロールのボス部の内径の寸法精度を高める必要があり、これら旋回軸、旋回スクロールの加工性が低下するという問題がある。また、圧入により旋回軸を旋回スクロールに取付けるため、取付作業に手間がかかり、取付性が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、第1,第2の旋回スクロールを旋回軸に容易に固定して取付けることができ、取付時の作業性等を高められるようにしたスクロール式流体機械を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明によるスクロール式流体機械は、ケーシングと該ケーシングの軸線上に位置して該ケーシングの両端側にそれぞれ固定的に設けられ鏡板に渦巻状のラップ部が立設された第1,第2の固定スクロールとからなる固定側部材と、該第1,第2の固定スクロール間に位置して前記ケーシング内に設けられ、ロータとステータとが前記ケーシングの軸線と同一方向となるように配置された電動機と、前記ケーシングの軸線を中心とした外側転動体を有すると共に該外側転動体の内側に配置されケーシングの軸線に対し偏心した偏心軸線を中心として転動する内側転動体を有する偏心軸受と、前記電動機のロータを挟んで前記ケーシングの軸線方向に延び両端が前記偏心軸受の外側転動体に支持された中空軸体からなり前記ロータによって回転される回転軸と、該回転軸内を前記偏心軸線上に遊嵌して設けられ、前記偏心軸受の内側転動体に支持されて旋回運動する旋回軸と、該旋回軸の両端側にそれぞれ設けられ、第1,第2の固定スクロールと対面して鏡板に第1,第2の固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された第1,第2の旋回スクロールとを備えている。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記第1,第2の旋回スクロールにはそれぞれ第1,第2のボルト挿通穴を設け、それぞれ第1,第2の締結部材を前記第1,第2のボルト挿通穴に挿通することにより、前記旋回軸には前記第1,第2の旋回スクロールをそれぞれ固定的に取付け、前記第1,第2のボルト挿通穴の周壁を前記第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧と部分的に一致させる構成としたことにある。
【0012】
このように構成したことにより、第1,第2の旋回スクロールをそれぞれ第1,第2の締結部材を用いて旋回軸に対して強固に固定して取付けることができる。そして、回転軸を偏心軸受の外側転動体を介して回転させたときには、旋回軸を偏心軸受の内側転動体を介して旋回させることができる。従って、旋回スクロールが一体となった旋回軸を偏心軸受により旋回させ、この状態で固定スクロールと旋回スクロールとの間の圧縮室内に流体を吸込んで圧縮することができる。
【0013】
また、請求項2の発明は、第1,第2の締結部材は偏心軸線から径方向にずれた位置に配置している。このように構成したことにより、第1,第2の旋回スクロールが旋回軸の軸線となる偏心軸線を中心に位置ずれする(回転する)のを第1,第2の締結部材がストッパとなって抑えることができ、各旋回スクロールを旋回軸に対し廻止め状態に保持することができる。
【0014】
さらに、請求項3の発明は、第1,第2の締結部材は前記第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧の中心と一致させて配置している。このように構成したことにより、第1,第2の締結部材を第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧の中心側のスペースを利用して取付けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げ、図1ないし図4の添付図面に従って詳細に説明する。
【0016】
図中、1は後述の固定スクロール5A,5Bと共に固定側部材を構成する筒状のケーシングで、該ケーシング1は、スクロール式空気圧縮機の外枠を形成している。そして、ケーシング1は、図1に示すように軸線O−Oを有したケーシング本体2と、該ケーシング本体2の両端側に固着して設けられた軸受取付筒部3A,3Bと、該軸受取付筒部3A,3Bに固着して設けられ、固定スクロール5A,5Bを外側から取囲んだ有底筒状のスクロール収容筒部4A,4Bとにより構成されている。
【0017】
5A,5Bはケーシング1の両端側にそれぞれ固定的に設けられた第1,第2の固定スクロールで、該第1の固定スクロール5Aは、略円板状に形成され、中心がケーシング1の軸線O−Oと一致するように配設された鏡板6Aと、該鏡板6Aの表面に立設された渦巻状のラップ部7Aと、鏡板6Aの外周側に一体形成され、ケーシング1のスクロール収容筒部4A内に嵌合して設けられた嵌合筒部8Aとによって構成されている。また、第2の固定スクロール5Bについても、鏡板6B、ラップ部7Bおよび嵌合筒部8Bによって構成されている。
【0018】
9は固定スクロール5A,5B間に位置してケーシング1内の中間部に設けれた電動機で、該電動機9は、ケーシング本体2の内周側に固定的に設けられたステータ10と、該ステータ10の内周側に該ステータ10によって回転するように配設されたロータ11とによって構成されている。また、ステータ10の軸線とロータ11の軸線はケーシング1の軸線O−Oと同一軸線上に配置されている。そして、電動機9は、ロータ11を回転することにより後述の回転軸19を駆動するものである。
【0019】
12A,12Bは固定スクロール5A,5Bと電動機9との間に位置して、軸受取付筒部3A,3Bの内周側にそれぞれ設けられた第1,第2の偏心軸受で、該第1の偏心軸受12Aは、外輪13Aと、該外輪13Aの内周側に外側転動体となる複数の球体14Aによって回転可能に設けられ、回転軸19の外周側に固着された外側中輪15Aと、回転軸19の内周側に固着された内側中輪16Aと、該内側中輪16Aの内周側に内側転動体となる複数の球体17Aによって回転可能に設けられた内輪18Aとによって構成されている。
【0020】
ここで、外輪13Aは、軸受取付筒部3Aの内周側に圧入して取付けられ、軸線O−O上に配置される。また、外側中輪15Aは、球体14Aによって外輪13Aの内周側に位置決めされ、軸線O−O上に配置されている。そして、この状態で球体14Aは外輪13Aと外側中輪15Aとの間を軸線O−Oを中心として転動する。
【0021】
これに対して内側中輪16Aは、外輪13Aの軸線O−Oに対して径方向に一定寸法δだけ偏心した偏心軸線O1−O1上に配置されている。また、内輪18Aは、球体17Aによって内側中輪16Aの内周側に位置決めされ、偏心軸線O1−O1上に配置されている。そして、この状態で球体17Aは偏心軸線O1−O1を中心に転動する。
【0022】
かくして、偏心軸受12Aは、外側中輪15Aと内側中輪16Aとが回転軸19と一体に回転することにより、旋回軸20と一体となった内輪18Aが軸線O−Oを中心として寸法δの旋回運動を行なうものである。また、第2の偏心軸受12Bについても、外輪13B、球体14B、外側中輪15B、内側中輪16B、球体17Bおよび内輪18Bによって構成されている。
【0023】
19は電動機9のロータ11を挟んで両端側が後述の偏心軸受12A,12Bに設けられた回転軸で、該回転軸19は、中空軸体として形成され、電動機9のロータ11内周側に挿嵌されて固定的に設けられている。また、回転軸19は、図1に示すように、外周側がケーシング1の軸線O−O上に配置されるのに対し、内周側は軸線O−Oに対して径方向に一定寸法δだけ偏心した偏心軸線O1−O1上に配置される。そして、回転軸19は、両端側が後述する偏心軸受12A,12Bの球体14A,14Bに回転可能に支持され、ロータ11と一体となって回転するものである。
【0024】
20は回転軸19内に遊嵌して設けられた旋回軸で、該旋回軸20は、中実な円柱体として形成され、偏心軸線O1−O1上に配置されている。そして、旋回軸20は後述する偏心軸受12A,12Bの球体17A,17Bにそれぞれ回転可能に支持され、軸線O−Oを中心として寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行うものである。
【0025】
21A,21Bは固定スクロール5A,5Bと対面して旋回軸20の軸方向両端側にそれぞれ固定的に設けられた第1,第2の旋回スクロールで、該第1の旋回スクロール21Aは、円板状に形成され偏心軸線O1−O1上に配置された鏡板22Aと、該鏡板22Aの表面に立設された渦巻状のラップ部23Aとによって大略構成されている。
【0026】
ここで、ラップ部23Aは、図2に示すように最内周端側23A1から最外周端側23A2に亘って曲率半径を拡大させながら渦巻状に延びている。そして、ラップ部23Aは、最内周端側23A1の内側線23A3に沿った円弧の中心が後述の締結ボルト取付軸線O2−O2と一致している。
【0027】
そして、旋回スクロール21Aのラップ部23Aは、固定スクロール5Aのラップ部7Aに対し例えば180度だけずらして重なり合うように配設され、両者のラップ部7A,23A間には複数の圧縮室24A,24A,…が画成される。
【0028】
また、スクロール式空気圧縮機の運転時には、吸込口(図示せず)から外周側の圧縮室24A内に空気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロール21Aが旋回運動する間に各圧縮室24A内で順次圧縮し、最後に中心側の圧縮室24Aから後述の吐出口30Aを介して外部に圧縮空気を吐出する。また、第2の旋回スクロール21Bについても、鏡板22Bおよびラップ部23B等によって構成され、固定スクロール5Bのラップ部7Bとの間には圧縮室24Bが画成される。
【0029】
25A,25Bは旋回スクロール21Aの鏡板22Aに設けられた第1,第2のボルト挿通穴で、該第1のボルト挿通穴25Aは、有底の大径穴部25A1と小径穴部25A2からなる段付穴として形成されている。
【0030】
ここで、ボルト挿通穴25Aは、図2、図3に示すように締結ボルト取付軸線O2−O2(締結ボルト取付軸心O2)上に位置して配置される。そして、この締結ボルト取付軸線O2−O2は、旋回軸20の軸線と一致した偏心軸線O1−O1から径方向に一定の寸法εX,εYだけ偏心した位置に配置されるものである。
【0031】
また、ボルト挿通穴25Aは、大径穴部25A1の周壁に沿った円弧がラップ部23Aの最内周端側23A1の内側線23A3に沿った円弧と部分的に一致している。さらに、ボルト挿通穴25Aの大径穴部25A1底部には環状のシール取付溝26Aが設けられている。また、第2のボルト挿通穴25Bについても段付穴として形成されると共に、このボルト挿通穴25Bにはシール取付溝(図示せず)が設けられている。
【0032】
27A,27Bは旋回スクロール21A,21Bに締結して設けられた締結部材としての第1,第2の締結ボルトで、該第1の締結ボルト27Aは、旋回スクロール21Aのボルト挿通穴25A内に挿通され、前述した締結ボルト取付軸線O2−O2上で旋回軸20の端部側に螺着されている。
【0033】
このため、締結ボルト27Aは旋回スクロール21Aを旋回軸20に対し廻止め状態で固定するストッパとしての機能を有している。また、第2の締結ボルト27Bについても締結ボルト取付軸線O2−O2上に配置され、旋回スクロール27Bを旋回軸20に対し廻止め状態で固定する構成となっている。
【0034】
28Aは旋回スクロール21Aのシール取付溝26A内に設けられたシールリングで、該シールリング28Aは、Oリングとして形成され、ボルト挿通穴25Aと締結ボルト27Aとの間を気密にシールしている。また、ボルト挿通穴25Bと締結ボルト27Bとの間にも他のシールリング(図示せず)が配設され、両者の間を気密にシールしている。
【0035】
なお、29はケーシング1の軸受取付筒部3Aと旋回スクロール21Aとの間に設けられた複数の補助クランク(2個のみ図示)で、該補助クランク29は、旋回スクロール21A,21Bの自転を防止するものである。また、30A,30Bは圧縮室24A,24Bの中心側に位置して固定スクロール5A,5Bに設けられた吐出口である。
【0036】
本実施の形態によるスクロール式空気圧縮機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0037】
まず、電動機9のロータ11を回転すると、該ロータ11と一体となった回転軸19は、偏心軸受12A,12Bの球体14A,14Bによって回転運動を行い、このときに旋回軸20は球体17A,17Bによって回転軸19の内周側で回転する。
【0038】
ここで、前記球体14A,14Bは、ケーシング1の軸線O−Oを中心として回転するのに対し、球体17A,17Bは軸線O−Oに対して径方向に寸法δだけ偏心した偏心軸線O1−O1を中心として回転するから、内輪18A,18Bと一体となった旋回軸20は、球体17A,17Bにより軸線O−Oを中心として寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行い、旋回スクロール21A,21Bを旋回させる。
【0039】
この結果、固定スクロール5Aと旋回スクロール21Aとの間に画成された各圧縮室24Aはそれぞれ連続的に縮小し、吸込口から吸込んだ外気を各圧縮室24Aで順次圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出口30Aから外部の空気タンク(図示せず)等に貯留させる。また、固定スクロール5Bと旋回スクロール21Bとの間に画成された各圧縮室24Bについても、それぞれが連続的に縮小することにより、圧縮空気を前記空気タンク等に貯留させる。
【0040】
ここで、本実施の形態では、旋回スクロール21A,21Bを締結ボルト27A,27Bを用いて旋回軸20に取付ける構成としたので、締結ボルト27A,27Bを旋回スクロール21A,21Bに締付けるだけで、旋回スクロール21A,21Bを旋回軸20に対して強固に直接固定することができる。
【0041】
これにより例えば従来技術で述べたように旋回スクロール21A,21Bを旋回軸20に圧入して取付ける手間がなくなり、旋回スクロール21A,21Bの取付性を高められると共に、旋回軸20、旋回スクロール21A,21Bの加工時の作業性を高めることができる。
【0042】
しかも、締結ボルト27A,27Bは旋回軸20の軸線と一致した偏心軸線O1−O1から一定の寸法εX,εYだけ偏心した位置で旋回軸20に取付ける構成としたので、旋回スクロール21A,21Bを締結ボルト27A,27Bにより旋回軸20に対して廻止め状態で固定することができ、運転時に旋回スクロール21A,21Bが旋回軸20に対して不用意に位置ずれする(回転する)不具合を防止することができる。
【0043】
また、旋回スクロール21A,21Bのボルト挿通穴25A,25Bと締結ボルト27A,27Bとの間にはシールリング28A等を設ける構成としたので、旋回スクロール21A,21Bと締結ボルト27A,27Bとの間をシールリング28A等によって気密にシールでき、これにより圧縮室24A,24B内の圧縮空気がボルト挿通穴25A,25Bを通じて外部に漏洩する不具合を解消でき、当該空気圧縮機の性能、信頼性等を高めることができる。
【0044】
さらに、ボルト挿通穴25Aを、旋回スクロール21Aを構成するラップ部23A最内周端側23A1の内側線23A3に沿った円弧の中心となる締結ボルト取付軸線O2−O2上に配置したので、ラップ部23Aの内側線23A3をボルト挿通穴25Aの大径穴部25A1周壁と一致させることができ、ラップ部23Aの形状、取付位置等を変更することなく、ボルト挿通穴25Aを鏡板22Aに設けることができる。
【0045】
なお、実施の形態では、偏心軸受12Aに用いる中輪を、外側中輪15Aと内側中輪16Aの2部材で構成する場合を例に挙げて説明したが、これに替えて、例えば図5に示す変形例のように、偏心軸受41Aは、実施の形態による外側中輪15Aと内側中輪16Aとを互いに一体化して形成することにより、中輪44Aを1部材で構成してもよい。
【0046】
ここで、偏心軸受41Aは、外輪42A、外側転動体としての球体43A、中輪44A、内側転動体としての球体45Aおよび内輪46Aによって構成されている。
【0047】
また、実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば冷媒圧縮機等にも広く適用できるものである。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、第1,第2の旋回スクロールにはそれぞれ第1,第2のボルト挿通穴を設け、それぞれ第1,第2の締結部材を前記第1,第2のボルト挿通穴に挿通することにより、旋回軸には前記第1,第2の旋回スクロールをそれぞれ固定的に取付け、前記第1,第2のボルト挿通穴の周壁を前記第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧と部分的に一致させる構成としたので、第1,第2の旋回スクロールをそれぞれ第1,第2の締結部材を用いて旋回軸に対し強固に固定して取付けることができる。これにより例えば従来技術で述べたように旋回スクロールを旋回軸に圧入して取付ける必要がなくなり、旋回スクロールの取付性を高められると共に、旋回軸、旋回スクロールの加工時の作業性を高めることができる。
【0049】
また、請求項2の発明は、第1,第2の締結部材は旋回軸の軸心から径方向に偏心した位置に配置したので、旋回スクロールが旋回軸の軸心を中心として回転するのを締結部材により抑えることができ、旋回スクロールを旋回軸に対し廻止め状態に保持することができ、旋回スクロールを旋回軸に対しより強固に固定することができる。
【0050】
さらに、請求項3の発明は、第1,第2の締結部材を第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧の中心と一致させて配置する構成としたので、第1,第2の締結部材を第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧の中心側のスペースを利用して取付けることができ、旋回スクロールのラップ部の形状、取付位置等を変更することなく、締結部材を旋回スクロールに設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】第1の旋回スクロールを図1中の矢示II−II方向から拡大してみた断面図である。
【図3】第1の旋回スクロールを図2中の矢示III−III方向からみた断面図である。
【図4】図1中の旋回軸、第1の旋回スクロールおよび第1の締結ボルト等を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明の変形例によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
5A,5B 固定スクロール
6A,6B,22A,22B 鏡板
7A,7B,23A,23B ラップ部
9 電動機
12A,12B,41A 偏心軸受
14A,14B,43A 球体(外側転動体)
17A,17B,45A 球体(内側転動体)
19 回転軸
20 旋回軸
21A,21B 旋回スクロール
23A1 最内周端側
23A3 内側線
24A,24B 圧縮室
27A,27B 締結ボルト(締結部材)
O−O 軸線
O1−O1 偏心軸線
O2−O2 締結ボルト取付軸線

Claims (3)

  1. ケーシングと該ケーシングの軸線上に位置して該ケーシングの両端側にそれぞれ固定的に設けられ鏡板に渦巻状のラップ部が立設された第1,第2の固定スクロールとからなる固定側部材と、
    該第1,第2の固定スクロール間に位置して前記ケーシング内に設けられ、ロータとステータとが前記ケーシングの軸線と同一方向となるように配置された電動機と、
    前記ケーシングの軸線を中心とした外側転動体を有すると共に該外側転動体の内側に配置されケーシングの軸線に対し偏心した偏心軸線を中心として転動する内側転動体を有する偏心軸受と、
    前記電動機のロータを挟んで前記ケーシングの軸線方向に延び両端が前記偏心軸受の外側転動体に支持された中空軸体からなり前記ロータによって回転される回転軸と、
    該回転軸内を前記偏心軸線上に遊嵌して設けられ、前記偏心軸受の内側転動体に支持されて旋回運動する旋回軸と、
    該旋回軸の両端側にそれぞれ設けられ、第1,第2の固定スクロールと対面して鏡板に第1,第2の固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された第1,第2の旋回スクロールとを備えてなるスクロール式流体機械において、
    前記第1,第2の旋回スクロールにはそれぞれ第1,第2のボルト挿通穴を設け、それぞれ第1,第2の締結部材を前記第1,第2のボルト挿通穴に挿通することにより、前記旋回軸には前記第1,第2の旋回スクロールをそれぞれ固定的に取付け
    前記第1,第2のボルト挿通穴の周壁を前記第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧と部分的に一致させる構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記第1,第2の締結部材は前記偏心軸線から径方向にずれた位置に配置してなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  3. 前記第1,第2の締結部材は前記第1,第2の旋回スクロールのラップ部最内周端側の内側線に沿った円弧の中心と一致させて配置してなる請求項1または2に記載のスクロール式流体機械。
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