JP4675004B2 - 球技用ボールのための人工皮革パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、球技用ボールのための人工皮革パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サッカー競技は屋外の競技場で、バレーボール、ハンドボール、バスケットボール競技は屋内あるいは屋外のコートで行なわれてきた。それ故競技に使用されるボールは屋外での使用を想定して撥水処理(具体的には撥水剤を混入)されるものがほとんどであった。地面が濡れているとボールが水分を吸収し次第に重くなり、ゲームに支障をきたすからである。しかし最近ではバレーボール、ハンドボール、バスケットボール競技はほとんど屋内のコートで行なわれるようになり、従来問題とされていた雨水の吸収による重量増加という懸念はなくなり、逆に撥水処理されたボールは汗を吸収しないために、汗で手が滑ってボールコントロールが思うにまかせないという不満が、とくに技術レベルの高い選手から出ている。これはとくに指先でボールを掴むハンドボールにおいて顕著であり、グリップ性を大きくするために、専用の松脂を手に塗って競技することが一般的に行なわれている。
【0003】
なお吸汗性を有するボール用皮革用シートとして特開2000−328465号公報に開示の技術が知られている。これは皮革様シートを繊維絡合体と絡合体空間に存在する多孔質弾性体および浸透剤からなる多孔質基体層とその表面に形成された多孔質表面層にて構成し、多孔質表面層の表面に直径5〜100μmで、その多くが内部の気孔空隙に連通しているミクロホールを300〜10000個/cm2存在させ、かつミクロホールの内部に浸透剤を存在させたものである。かかる構造とすることにより、表面にあるミクロホールと内含された浸透剤の働きで、使用中に手から出る汗等の水分をすばやく吸収し、初期の感触、ノンスリップ性を維持できると説明されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示の技術においては、ミクロホールの直径が5〜100μmと小さく、これのみでは水分はその表面張力にためにミクロホール内に浸入できず、これを可能とするためには浸透剤が必要とされる。またこのミクロホ−ルおよび浸透剤で吸汗性によるノンスリップ性を維持できるとされるものの、上記のようなミクロホールでは表面の摩擦抵抗を大きくする作用はほとんどなく、それ故とくにハンドボールの皮革パネルとして使用したとしても、やはり松脂が必要となると考えられる。松脂は手からボールに付着して、表面のミクロホールを覆って吸汗性を失わせ、また汚れとなって清潔さが維持できなくなり、さらにボール外観を損なうという問題がある。手に付いた松脂はとれにくく、ゲーム後選手はその洗浄に苦労しているのが現実であり、専用の洗浄剤も市販されている。
【0005】
本発明は、吸水性を有し、かつノンスリップ性のみならず、さらに進んで指に高い抵抗感を付与してグリップ性を向上させ、とくにハンドボールにおいて松脂を使用することなく、自在なボールコントロールを可能にした球技用ボールのための皮革パネルを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)は、圧搾空気が封入される球形中空体のゴム製チューブ、該チューブを被覆して形成された複数枚の人工皮革パネルよりなる表面層を具備する球技用ボールのための人工皮革パネルであって、該皮革パネルは、少なくとも皮革表皮層および該皮革表皮層の内側にこれと一体化された不織布層を含み、上記皮革表皮層に、直径0.2mmないし0.6mmの孔が10ないし50個/cm2、上記不織布層に達する深さに形成されてなるものである。かかる構成であれば、孔径が比較的大きいために、皮革表皮層表面に付着した汗等の水分はその表面張力に抗して孔内に浸入し、不織布層に吸収される。また孔を上記大きさおよび密度とすることにより、皮革表皮層表面の摩擦抵抗が増し、手に掴みやすくなる。
【0007】
本発明(請求項2)は、圧搾空気が封入される球形中空体のゴム製チューブ、該チューブを被覆して形成された複数枚の人工皮革パネルを縫い合わせてなる表面層を具備する球技用ボールのための人工皮革パネルであって、該皮革パネルは、外側から皮革表皮層、該皮革表皮層と一体化された不織布層、該不織布層に接着された厚さ2.0ないし4.0mmのフォーム層、該フォーム層に接着されたバッキング材とからなり、上記皮革表皮層に、直径0.2mmないし0.6mmの孔が10ないし50個/cm2、上記不織布層に達する深さに形成されてなるものである。かかる構成であれば、前項と同様吸水性および摩擦抵抗が増す。またフォーム層の存在により、皮革パネルが軟らかくなり、指先の押圧力に対する窪みが大きくなりグリップ性が向上する。
【0008】
本発明(請求項3)においては、上記皮革表皮層の表面にしぼが形成され、該しぼに少なくとも1個の上記孔が形成されてなるものである。かかる構成によれば、手、指の表面が接するしぼ表面に孔が位置するので、汗が吸収されやすく、また摩擦抵抗が増す。
【0009】
本発明(請求項4)においては、上記球技用ボールがハンドボールを構成するものである。孔が汗等水分を吸収し、滑らずかつグリップ性に富み、自在なボールコントロールが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、いずれもハンドボールに適用される人工皮革パネルの構造の一例を示し、2はブチルゴム等の空気非透過性を有する弾性材料にて球形中空体に形成されたチューブでバルブ(図示せず)を介して約0.3barの圧搾空気が封入されている。3は、このチューブ2を収納する表面層で、12枚の正5角形皮革パネル5および20枚の正6角形皮革パネル5よりなり、各皮革パネル5の周囲が内側に約90度折りこまれて縫い糸6(約10000デニール)にて縫い合わされて全体として球形(準正32面体を膨張させて球形とした形状)に構成されている。
【0011】
皮革パネル5は、外側(ボール表面側)から皮革表皮層7と、この皮革表皮層7と一体形成された不織布層8と、この不織布層8に接着されたフォーム層9と、このフォーム層9に接着されたバッキング材10よりなる。皮革表皮層7の表面には所定の印刷パターン11がグラビア印刷等により付されている。皮革表皮層7および不織布層8は、通常人工皮革と称されるもので、皮革表皮層7は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等にて、独立気泡よりなる多孔質状に形成され、水分の浸透は不可能な構造とされており、表面に滑らかな膜状の表層が形成されている。不織布層8は、ポリスチレン、ナイロン等の繊維絡合体にて構成され、水分の浸透性がよく、したがって良好な吸水性を有する。皮革表皮層7と不織布層8はその境界において互いに絡み合って一体結合している。
【0012】
この皮革表皮層7は厚さ約0.3mm、不織布層8は厚さ約1.2mmである。これらの皮革表皮層7および不織布層8には、浸透剤を混入する必要はなく、また撥水剤も不要、若しくは通常の人工皮革に混入される量より少なく設定される。撥水剤を少量混合するのは、後述するラテックス糊の分散を抑制するためである。
【0013】
フォーム層9は連続気泡または独立気泡構造の厚さ約3.0mmのフォーム(発泡体)よりなり、不織布層8にラテックス糊にて接着されている。フォーム層9の材料として、EPDM、EVAが使用できその硬度(JISA)は約20〜40の範囲で設定され、好ましくは硬度25である。このフォーム層9は、ボールの感触を軟らかくする作用をなす。すなわちボールが選手の体にあたったときその痛みを小さくし、また手で掴んだとき指先がボールの表面に食い込み、手から抜けにくくするのである。なおフォーム層9を独立発泡構造とすれば、不織布層8に浸透した水分がフォーム層9内に浸入することはなく、吸水量をゲームに支障のない一定の範囲までに抑えることができる。
【0014】
バッキング材10は、複数枚たとえば3枚の織布をラテックス糊に浸漬して貼り合せたもので、厚さ約1.0mmであり、織布として綿布または綿とポリエステルの混合布が使用できる。このバッキング材10は、皮革パネル5の裏張り補強材として作用する。
【0015】
12は、皮革表皮層7に多数形成された楔状の孔で、0.2ないし0.6mmの範囲内の直径、最適には約0.3mmの直径を有する孔が、10ないし50個/cm2の範囲内、最適には20ないし40個/cm2均等に分布している(図3における正方形領域A参照)。孔12の深さは、皮革表皮層7を突き抜けて、不織布層8に達する深さであり、約0.5ないし1.0mmである。実験によれば、孔12の直径0.3mm、深さ1.0mm、平均孔数36個/cm2で吸水速度(皮革表皮層7上に滴下した1滴の水分(約0.05cc)が完全に吸収されるまでの時間)は約2秒であった。孔12の直径および密度を上記範囲内で設定すれば、吸水速度は約2〜8秒の範囲内となる。なお、孔12の直径が上記範囲であると、その存在が目視により確認できるが、点状に均等に分布しているため見栄えがわるくなることもまたデザインに悪影響を与えることもないことを確認した。
【0016】
孔12の直径を0.2mm以上とすることにより、水分をその表面張力にて妨げられることなく孔内に浸入させることができる。また孔12の直径を0.6mmを超えて大きくすると、皮革表皮層7の強度が落ち、耐久性がわるくなるという問題が発生する。また孔12の数を10個/cm2以上としたのは、この値に達しない場合、吸水性作用および摩擦抵抗が低下するためであり、一方孔12の数を50個/cm2以下としたのは、これを超えて増やすと皮革表皮層7の強度が低下するからである。孔12を上記範囲内で設定することにより、汗等水分を、孔12から不織布層8へ速やかに浸透させ、不織布層8にて、吸収させることができるのである。
【0017】
13は、皮革表皮層の表面に形成されたしぼ(図2、3に示す)で、なだらかな凹凸に形成されており、皮膚に接触したときの摩擦抵抗を増し、グリップ性を向上させる作用をなす。このしぼ13は、皮革表皮層7および不織布層8よりなる皮革シートを、ロール間を通して圧縮加圧することにより形成される。すなわち皮革表皮層7側のロールは、その表面にこのしぼ13の陰型が形成されかつ皮革表皮層7を軟化する温度に加熱されているため、これに接触する皮革表皮層7表面が軟化し、しぼ13の凹凸が形成され、同時に表層が溶かされて薄い光沢のある表層が形成されるのである。しぼ13は、不定形多角形(辺長の異なる4〜6角形)に設計され、その大きさは2.0〜3.0mm角程度である。かかる大きさであれば、孔12の密度を10個/cm2としたときであっても、約3.0mm角のしぼの場合、1個のしぼ13に少なくと1個の孔12が位置することになり、選手がボールを掴んだとき、汗は皮膚が接触したしぼ13の孔12から直接、すなわち皮膚と孔12のあいだに空隙が形成されることなく、急速に吸収される。また皮膚が接触する面の孔12が摩擦抵抗を増し、滑りにくくかつ掴みやすくする作用をなす。それ故、しぼ13の大きさとの関係からも、孔12の密度を10個/cm2以上とする必要がある。なお、しぼ13の大きさが、比較的小さいときは、それに合わせて、孔12の数を増やせばよい。
【0018】
皮革パネル5の形成は、つぎの順序で行なわれる。
a.フォーム層9およびバッキング材10を接着した皮革原反の皮革表皮層7へしぼ13を形成する。
b.皮革表皮層7の表面から、多数の針を突き刺して、孔12を開ける。
c.5角形または6角形の皮革パネル5に裁断する。
d.皮革表皮層7の表面に印刷を施す。
【0019】
ここで皮革パネル5への孔の形成は、図4に示すように、上下に配置された1対のロール14、15にてなされる。すなわち上側のロール14には、その表面に多数の針Pが垂直に固定されており、ロール14、15の回転(矢印aで示す)によりロール14、15間に皮革原反16を挟んで、皮革表皮層7から孔12を開けるのである。17は皮革原反16が載置されるテーブルである。この場合、針Pはロール14上に一定間隔で規則的に配列されているため、孔12は皮革表皮層7の表面に均等かつ一定の密度(間隔)で形成される。たとえば、図3に示すように、図中縦方向のラインm、n(間隔w1=1.6mm)上に、一定間隔(孔の間隔w2=1.8mm)で、隣り合うライン上で互いにずれる如く配置されている。なお、針Pの配列は等密度(間隔)であれば、不規則な位置に配置させることもできる。
【0020】
図5および表1は、吸水性試験の結果を示し、試験条件は下記のとおりである。
【0021】
【表1】
Figure 0004675004
【0022】
・使用したボール ハンドボール(3号球 試験前の重量450g)
孔12:直径0.3mm、平均36個/cm2
フォーム層9:EPDMフォーム(硬度25、独立気泡)
・スポンジ下敷きに水100ccを吸収させこの上にボールを支持。
・圧縮率 10%
・皮革パネル5の縫い目からの水分浸入を防止するため、縫い目をポリウレタン樹脂でシール。
【0023】
図5において、曲線Xは実施例ボールにかかる試験結果を示し、曲線Yは、比較のため同一サイズ、同一重量の天然皮革パネル製ハンドボールの試験結果を示す。図から、600回圧縮後、実施例ボールでは吸水量18.4g、従来ボールでは0.8gであり、従来ボールではほとんど吸水性が見られないのに対し、実施例ボールでは圧縮回数の増加に応じて吸水量が徐々に増えていることが分かる。上記試験は、ゲームにおける選手の汗の吸収量に比べ、格段に過酷な吸水試験である。しかしながら、その吸水による重量増18.4gは、ボールの重量に対し約4%であり、この程度の重量増加はリバウンド高さ等ボールの特性に影響をおよぼすほどではなく、ゲームに支障をきたすものではない。なお実際のゲームにおいては、1ゲームあたり最大2〜3gの吸水量である。
【0024】
図6は、皮革パネル5のフォーム層9の材質および厚さ、皮革パネル5の材質を変えた場合の圧縮応力−圧縮距離特性を示し、曲線Aは実施例皮革パネル5(孔12:直径0.3mm、平均36個/cm2)で、フォーム層9を厚さ3mmのEPDM独立発泡体としたもの、曲線Bは同実施例皮革パネル5で、フォーム層9をEVA独立発泡体としたもの、曲線Cは、従来の天然皮革パネルで、フォーム層9を厚さ1.5mmのEPDM独立発泡体としたもの、曲線Dは、実施例皮革パネル5で、フォーム層9を厚さ1.5mmのEPDM独立発泡体としたもの、曲線Eは、従来の人工皮革パネル(孔なし)で、フォーム層9を厚さ1.5mmのEPDM独立発泡体としたものである。なお、EPDMフォーム、EVAフォームの硬度は約25とした。
【0025】
同図より曲線A、Bは圧縮距離2.0mmに達しても圧縮応力は僅かしか増えないのに対し、曲線C、Dは、圧縮距離が1.5mmを超えると圧縮応力が大きく増大していることが分かる。なお曲線Eにかかる皮革パネルでは圧縮距離2.0mmでは圧縮応力が大きすぎて測定不可能であった。これら5種類の皮革パネルを使用してハンドボールを構成し、日本リーグの選手21名に掴みやすさについて聞き取り調査を行なったところ、「最も掴みやすい」という回答を得たボールが、A(16名)、B(4名)、C(1名)、DおよびE(0名)であった。これよりフォーム層9の厚さは3.0mmが適切であることが分かる。これは曲線A、Bにかかる皮革パネルのボールにおいては、圧縮応力に対する圧縮距離の変化率が1.0〜2.0mmの範囲で略一定であり、ボールを強く掴もうとして指先に力をいれたとき、その力に略比例して圧縮距離が大きくなることから、強く掴んでも軟らかさが維持されるのである。これに対し、曲線C、D、Eにかかる皮革パネルのボールでは、圧縮距離が1.5mmを超えると急激に圧縮応力が増大し、硬さを感じることになる。
【0026】
実際にはハンドボールにおけるフォーム層9の厚さは、2.0ないし4.0mmの範囲が望ましい。2.0mmより薄いと、上記のように掴んだとき硬質感が感じられ、他方4.0mmを超えるとソフト感は向上するがリバウンド高さが低くなり、ゲームに適さなくなることおよび変形しやすく真球性が維持できなくなること等の問題が発生するからである。
【0027】
上記実施の形態では、最適な例としてハンドボールにつき説明したが、ハンドボールと同様に手で操作され、かつ室内のコートで使用されるバスケットボールあるいはバレーボールに適用しても有効である。
【0028】
【発明の効果】
本発明(請求項1)によれば、皮革パネルが吸水性を有するから手に汗をかいても素早く吸収され、ボールを滑りにくくすることができる。また孔の直径を表面張力による浸入阻止作用が生じる範囲を超える値に設定することにより、従来吸水性を促進するために必要とされていた浸透剤は不要となり、単に孔を開ける作業のみでよい。さらに孔の直径を大きく設定することで皮革パネル表面の摩擦抵抗を大きくすることができ、これよりノンスリップ性のみならずグリップ性を向上させることができる。
【0029】
本発明(請求項2)によれば、フォーム層の存在により掴んだときの触感が軟らかく、かつグリップ性が一層向上する。
【0030】
本発明(請求項3)によれば、皮革パネル表面に形成されたしぼに、少なくとも1個の孔が位置するから、孔が直接手の皮膚に接することとなり、汗の吸収が素早くなされることとなる。
【0031】
本発明(請求項4)によれば、吸汗性がよく、軟らかくかつ強いグリップ性が得られることから、ハンドボールに適しており、従来グリップ性を上げるために必要であった松脂が不要となり、選手の手およびボールをともに清潔に保つことができ、選手にとっては手から松脂を洗浄除去するわずらわしさから開放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかわる球技用ボールの要部断面図である。
【図2】皮革パネルの拡大断面図である。
【図3】皮革表皮層表面の拡大平面図である。
【図4】孔開け加工を説明するためのロール側面図である。
【図5】吸水量−圧縮回数特性図である。
【図6】圧縮応力−圧縮距離特性図である。
【符号の説明】
2 チューブ
3 表面層
5 皮革パネル
6 縫い糸
7 皮革表皮層
8 不織布層
9 フォーム層
10 バッキング材
11 印刷パターン
12 孔
13 しぼ
14、15 ロール
16 皮革原反
17 テーブル

Claims (4)

  1. 圧搾空気が封入される球形中空体のゴム製チューブ、該チューブを被覆して形成された複数枚の人工皮革パネルよりなる表面層を具備する球技用ボールのための人工皮革パネルであって、該皮革パネルは、少なくとも皮革表皮層および該皮革表皮層の内側にこれと一体化された不織布層を含み、上記皮革表皮層に、直径0.2mmないし0.6mmの孔が10ないし50個/cm2、上記不織布層に達する深さに形成されてなることを特徴とする球技用ボールのための人工皮革パネル。
  2. 圧搾空気が封入される球形中空体のゴム製チューブ、該チューブを被覆して形成された複数枚の人工皮革パネルを縫い合わせてなる表面層を具備する球技用ボールのための人工皮革パネルであって、該皮革パネルは、外側から皮革表皮層、該皮革表皮層と一体化された不織布層、該不織布層に接着された厚さ2.0ないし4.0mmのフォーム層、該フォーム層に接着されたバッキング材とからなり、上記皮革表皮層に、直径0.2mmないし0.6mmの孔が10ないし50個/cm2、上記不織布層に達する深さに形成されてなることを特徴とする球技用ボールのための人工皮革パネル。
  3. 上記皮革表皮層の表面にしぼが形成され、該しぼに少なくとも1個の上記孔が形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の球技用ボールのための人工皮革パネル。
  4. 上記球技用ボールがハンドボールであることを特徴とする請求項1、2または3記載の球技用ボールのための人工皮革パネル。
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