JP4674402B2 - 情報記録再生装置および方法、情報記録再生制御装置、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は情報記録再生装置および方法、情報記録再生制御装置、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、光ディスク上の所望のトラックに対物レンズを移送させるのに用いて好適な情報記録再生装置および方法、情報記録再生制御装置、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)の普及に伴い、それらの光ディスクを再生する光ディスク装置も普及している。光ディスク装置では、光ディスク上の所望のトラックをサーチするファインサーチという動作が行われる。
【0003】
ファインサーチは、トラバース信号のエッジの間隔で対物レンズの速さが測定され、出力すべきパルス信号が決定されることにより行われる。しかしながら、外乱などの影響により、対物レンズが本来進むべき方向とは反対の方向に向かって移送されてしまうことがある。従って、対物レンズの移送方向が反転したことを検出し、正しい方向に直す処理を行う必要がある。
【0004】
図1は、光ディスク装置に設けられている対物レンズの移送方向の反転を検出するための部分の構成を示す図である。ファインサーチ時には、トラバース信号が、トラバース信号のエッジを割り込み要因とするエッジ割り込み検出部1と、ハードウェアカウンタ2の双方に入力される。さらに、比較判定部3で、エッジ割り込み検出部1とハードウェアカウンタ2で、それぞれカウントされたエッジ数の比較が行われる。
【0005】
比較判定部3による比較結果が、所定の値以上の差があったと判定される場合、対物レンズの移送方向が反転していると判定される。この方法は、ハードウェアカウンタ2が、入力されたトラバース信号の全てのエッジをカウントするものであるのに対し、エッジ割り込み検出部1は、エッジ割り込みが発生した直後の一定期間内は割り込みを禁止にするというマスク時間が設けられており、エッジが入力される間隔が一定時間以下であると割り込を発生しないことを利用し、エッジ割り込み検出部1とハードウェアカウンタ2で、それぞれカウントされた値の差を計測することにより反転を検出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示したような方法で、対物レンズの移送方向の反転を検出するようにした場合、エッジ割り込み検出部1とハードウェアカウンタ2がカウントしたエッジ数の差が、エッジ割り込み検出部1のマスク時間に大きく依存し、エッジ割り込み検出部1のマスク時間の設定の仕方によっては、反転を検出することができないといった課題があった。
【0007】
その結果、対物レンズが目標としているトラックの方向とは反対の方向に大きく移送され、所定のトラバース信号のエッジをカウントするまでサーチを終了することができずに、サーチが不安定になる(正しいサーチが行えない)といった課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ファインサーチを行っているときに、トラバース信号のエッジをカウントし、そのカウント値が所定の数値以上である場合、対物レンズの移送方向が反転されたと判定するようにすることにより、適切なファインサーチが行えるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報記録再生装置は、対物レンズを移送する移送手段と、トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウント手段と、前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定手段と、前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御手段と、所定の時間内に前記カウント手段によりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断手段とを備える。
【0010】
前記所定の時間は、前記移送速度制御手段が前記対物レンズの移送速度を制御するための出力信号が所定の回数出力される時間であるようにすることができる。
前記移送速度制御手段は、前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制限するための減速出力信号を出力するようにすることができる。
前記減速出力信号は、前記移送手段が前記対物レンズを移送するべき方向とは逆方向に前記対物レンズを駆動させる信号であるようにすることができる。
【0011】
本発明の情報記録再生方法は、対物レンズを移送する移送ステップと、トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップとを含む。
【0012】
本発明の記録媒体は、対物レンズを移送する移送ステップと、トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップとを含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている。
【0013】
本発明のプログラムは、対物レンズを移送する移送ステップと、トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップとを含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムである。
本発明の情報記録再生制御装置は、対物レンズを移送させる移送制御手段と、トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得させる取得制御手段と、取得された前記トラバース信号のエッジをカウントさせるカウント制御手段と、前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定手段と、前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御させる移送速度制御手段と、所定の時間内にカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断手段とを備える。
【0014】
本発明の情報記録再生装置および方法、情報記録再生制御装置、記録媒体、並びにプログラムにおいては、トラッキングエラー信号を2値化することにより取得されるトラバース信号のエッジがカウントされ、エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、対物レンズの移送速度が判定され、その判定結果に応じて、対物レンズの移送速度が制御され、所定の時間内にカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、対物レンズの移送方向が反転したと判断される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は、本発明を適用した情報記録再生装置の一実施の形態の構成を示す図である。情報記録再生装置10は、光ディスク11を所定の速度で回転駆動するスピンドルモータ12と、ピックアップ13を備えている。ピックアップ13は、内蔵するレーザダイオードにより出射されたレーザ光を対物レンズ14を介して光ディスク11に照射し、情報を記録または再生する。
【0016】
スレッドガイド棒15は、ピックアップ13を光ディスク11の半径方向に移動可能に支持し、スクリューガイド16とスレッドモータ17は、ピックアップ13をスレッドガイド棒15に沿って移動させる。
【0017】
サーボアップ18は、ピックアップ13からのRF信号からフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびトラバース信号を生成し、サーボプロセッサ19は、サーボアンプ18からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびトラバース信号からフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号およびスレッドドライブ信号を生成する。情報記録再生装置10は、さらにサーボプロセッサ19からのフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号およびスレッドドライブ信号をそれぞれ増幅してフォーカスアクチュエータ、トラッキングアクチュエータおよびスレッドモータ17を駆動するフォーカスドライブ20、トラッキングドライブ21およびスレッドドライブ22を有している。
【0018】
そして、情報記録再生装置10は、ピックアップ13からのRF信号を復調する復調回路23、復調回路23からの信号からセクタアドレスを検出するセクタアドレス検出回路24、セクタアドレス検出回路23からの信号に処理を施す信号処理回路25、信号処理回路25からのデータに処理を施して出力するデータ出力回路26、この情報記録再生装置10の各部を制御するシステムコントローラ27、および入力部28を有している。
【0019】
ピックアップ13が光ディスク11を再生して出力するRF信号は、復調回路23に供給され、2値化された後、エラー訂正処理が行われ、セクタアドレス検出回路24に供給される。セクタアドレス検出回路24は、供給されたデジタルデータから、そのデジタルデータが記録されているセクタのアドレス、すなわち、ピックアップ13が現在データの読み出しを行っているセクタのアドレスを抽出し、そのセクタアドレスを制御手段であるシステムコントローラ27に出力するとともに、復調回路23より供給されたデジタルデータを、信号処理回路25に出力する。
【0020】
信号処理回路25は、供給されたデジタルデータに対して所定の処理、例えば、圧縮されているデータの伸長処理などを行い、処理後のデータをデータ出力回路26に出力する。また、信号処理回路25は、光ディスク11に多重化されたデータが記録されている場合、所定の設定に応じて、多重化されたデータのうちのいずれかのデータを選択し、選択したデータのアドレスであるセクタアドレスをシステムコントローラ27に出力する。
【0021】
データ出力回路26は、システムコントローラ27により制御され、信号処理回路25より供給されたデータを図示せぬ回路に出力する。システムコントローラ27は、セクタアドレス検出回路24より供給されたセクタアドレスや、入力部28より供給されるユーザからの指示に対応して、サーボアンプ18を制御する。
【0022】
入力部28から再生が指示されると、システムコントローラ27は、サーボアンプ18を制御し、スピンドルモータ12を介して、光ディスク11を所定の速度で回転させるとともに、ピックアップ13の出力する信号からフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号を生成し、サーボプロセッサ19に出力する。サーボプロセッサ19は、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号を、それぞれフォーカスドライブ20とトラッキングドライブ21を介して、ピックアップ13に供給する。
【0023】
このような動作により、対物レンズ14をフォーカス方向に駆動するフォーカスサーボと、微動手段である対物レンズ14をトラッキング方向に駆動するトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングサーボが実行される。ピックアップ13が光ディスク11を再生して出力する信号は、復調回路23に供給され、2値化され、誤り訂正が施された後、セクタアドレス検出回路24に入力され、セクタアドレスが検出される。
【0024】
システムコントローラ27は、セクタアドレス検出回路24で検出されたセクタから光ディスク11の読み出し位置を検出し、ピックアップ13から対物レンズを介して出射されるレーザ光が読み出し位置に集光されるように、サーボプロセッサ19を制御する。サーボプロセッサ19は、この制御に対応して、スレッドドライブ22を介して、スレッドモータ17を制御し、ピックアップ13を光ディスク11の所定のトラック位置に移送させる。また、必要に応じて、トラッキングドライブキックパルスを発生させ、トラッキングドライブ21を介して、ピックアップ13に出力する。これにより、ピックアップ13が所定のセクタアドレスに配置され、その位置から読み出しが開始される。
【0025】
光ディスク11からの再生データは、復調回路23で復調された後、セクタアドレス検出回路24を介して信号処理回路25に供給される。信号処理回路25は、入力された信号に対して、伸長処理などの処理を施した後、データ出力回路26に出力する。データ出力回路26は、信号処理回路25より入力された信号を図示せぬ回路に出力する。
【0026】
図3は、図2のサーボプロセッサ19のトラッキング部分の回路構成、およびトラッキングドライブ21を示す図である。再生時には、トラッキングエラー信号が、LBF(ローブーストフィルタ)41に入力され、HBF(高域位相進みフィルタ)42とスイッチ43を介し、さらにトラッキングドライバ44を介してトラッキングアクチュエータ45に加えられることにより、対物レンズ14(図2)が駆動される。
【0027】
ファインサーチ時には、図4(A)に示すようなトラッキングエラー信号が2値化されることによって、図4(B)に示すようなトラバース信号がサーボアンプ18により得られ、このトラバース信号がサーボプロセッサ19の速度判定部46に入力され、トラバース信号のエッジから対物レンズ14の移送速度が判定され、判定結果がトラッキングパルス制御部47に出力される。
【0028】
速度判定部46の判定結果に従って、トラッキングパルス制御部47は、図4(C)に示すようなパルス信号を出力する。トラッキングパルス制御部47から出力された減速パルス信号または加速パルス信号が、スイッチ43とトラッキングドライバ44を介してトラッキングアクチュエータ45に加えられことにより、対物レンズ14が駆動される。
【0029】
ファインサーチが行われているとき、速度判定部46は、入力されたトラバース信号のエッジの間隔から、対物レンズ14の移送速度を判定し、その結果に従って、トラッキングパルス制御部47は、図4(B)に示すような加速パルス信号、または、減速パルス信号を一定期間出力する。トラバース信号の間隔が長いときは、対物レンズ14の速度は遅いと判定され、加速パルス信号が出力され、対物レンズ14の移送速度は加速される。逆に、トラバース信号の間隔が短いときは、対物レンズ14の速度は早いと判定され、減速パルス信号が出力され、対物レンズ14の移送速度は減速される。
【0030】
ところが、このトラバース信号のエッジの間隔からは、対物レンズ14の速度を判定することはできても、対物レンズ14が、外周方向、または内周方向のどちらの方向に移送されているかを判定することはできない。例えば、外周方向にサーチしている(移送されている)ときに、なんらかの原因で、対物レンズ14が内周方向に大きな速度で移送されてしまった場合、速度判定部46は、速度が大きくなったと判定し、トラッキングパルス制御部47は、内周方向へ移送するように(移送速度が減速されるように)パルス信号を出力する。
【0031】
その結果、図5に示すように、移送速度は減速されるようにパルスが出力されているのにも関わらず、対物レンズ14は内周方向により加速される、という循環を繰り返してしまうことになる。
【0032】
このような場合、トラッキングドライブ信号としてパルス信号を出力する度に、トラバース信号のエッジの間隔が短くなることが観測される。そこで、トラッキングパルス信号を出力している期間などの一定時間内(例えば、1パルス内)に、トラバース信号のエッジ数をカウントし、そのカウント値が一定数以上ならば、対物レンズ14が反対の方向に移送されていると判定することができる。
【0033】
このようにして、移送方向の反転が検出された場合、ファインサーチの動作を中断するなどの例外処理を行い、その後に改めてファインサーチをやり直すことで、移送方向の反転による影響を最小限に留めることができる。ファインサーチ、および反転検出について、さらに、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
ステップS1において、速度判定部46は、サーボアンプ18(図2)からのトラバース信号のエッジの検出を行う。ステップS2において、検出されたエッジがカウントされる。そして、ステップS3において、カウントされたエッジ数が、サーチするトラック数の2倍(1つのトラックで立ち上がりと立ち下がりの2つのエッジが検出されるため)以上であるか否かが判定される。速度判定部46が、カウントされたエッジ数が、サーチするトラック数の2倍以上であると判定する場合、対物レンズ14が目標とするトラックに到達したことを意味する。
【0035】
従って、ステップS3において、カウントされたエッジ数が、サーチするトラック数の2倍以上であると判定された場合、図6に示したファインサーチの動作は終了される。一方、ステップS3において、カウントされたエッジ数が、サーチするトラック数の2倍以上ではないと判定された場合、換言すれば、対物レンズ14は、目標とするトラックにまだ到達していないと判定された場合、ステップS4に進む。
【0036】
ステップS4において、速度判定部46は、入力されたトラバース信号のエッジ間隔が、加減速を判定するために設定されているエッジの間隔よりも大きいか否かを判定する。上述したように、トラバース信号のエッジの間隔が長いときは、対物レンズ14の移送速度が遅いと判定でき、トラバース信号のエッジの間隔が短いときは、対物レンズ14の移送速度が速いと判定できる。そこで、加減速を判定するために用いられるエッジの間隔(周期)が予め設定され、その設定されている周期と実際の周期が比較されることにより、対物レンズ14の移送速度が判定される。
【0037】
ステップS4において、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するために設定されているエッジの間隔よりも大きくはない(小さい)と判定された場合、ステップS5に進み、ステップS4において行われる判定とは逆の判定、すなわち、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するために設定されているエッジの間隔よりも小さいか否かが判定される。
【0038】
ステップS5において、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するためのエッジの間隔よりも小さくはないと判定された場合は、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するためのエッジの間隔と等しいと判定された場合であり、そのことは、対物レンズ14の移送速度は適切であると判定できることを示しているので、ステップS5以降の処理は行わずに、ステップS1に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0039】
一方、ステップS4において、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するために設定されているエッジの間隔よりも大きいと判定された場合、すなわち、対物レンズ14の移送速度が遅いと判定された場合、ステップS6に進み、トラッキングパルス制御部47(図3)から、加速パルスが出力される。同様に、ステップS5において、トラバース信号のエッジの間隔が、加減速を判定するために設定されているエッジの間隔よりも小さいと判定された場合、すなわち、対物レンズ14の移送速度が速いと判定された場合、ステップS7に進み、トラッキングパルス制御部47から、減速パルスが出力される。
【0040】
ファインサーチが行われているとき、スイッチ43は、トラッキングパルス制御部47側に接続されており、トラッキングパルス制御部47から出力された加速パルス、または、減速パルスは、トラッキングドライバ44を介してトラッキングアクチュエータ45に供給される。トラッキングアクチュエータ45にパルスが供給されることにより、対物レンズ14が移送される。
【0041】
ステップS6において、加速パルスが出力された場合、または、ステップS7において、減速パルスが出力された場合、ステップS8に進み、速度判定部46により入力されたトラバース信号のエッジがカウントされる。ステップS8の処理は、ステップS2の処理と同様の処理であり、ファインサーチを行っている間は、速度判定部46において、常に、入力されるトラバース信号のエッジの数がカウントされている。
【0042】
ステップS8乃至S11の処理は、何らかの原因で、対物レンズ14が目標とする光ディスク11上のトラックへ移送されているときに、その方向とは逆の方向に移送されてしまうような状況を検出および防止するために行われる。
【0043】
ステップS8において、パルス出力中(例えば、1パルスが出力されている時間内)にカウントされたトラバース信号のエッジ数が、ステップS9において、反転と判定されるエッジ数(例えば、5)と比較される。ステップS9において、カウントされたトラバース信号のエッジ数は、反転と判定される為のエッジ数以上ではないと判定された場合、すなわち、対物レンズ14が移送されている方向は正しく、その方向は反転されていないと判定された場合、ステップS10に進む。
【0044】
ステップS10において、出力されている加速パルスまたは減速パルスの出力時間は終了したか否かが判定される。この判定は、ステップS6において加速パルスが出力された時点で、または、ステップS7において減速パルスが出力された時点で、タイマーが起動され、一定時間の計測が開始され、その計測時間と、予め設定されたパルスの出力時間とが、一致するか否かが判定されることにより行われる。
【0045】
ステップS10において、加速パルスまたは減速パルスの出力は終了したと判定された場合、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返され、終了してはいないと判定された場合、ステップS8に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0046】
一方、ステップS9において、カウントされたトラバース信号のエッジ数は、反転と判定される為のエッジ数以上であると判定された場合、すなわち、対物レンズ14が移送されている方向は正しくなく、その方向は反転されていると判定された場合、ステップS11に進む。ステップS11において、例外処理が実行される。例外処理としては、例えば、サーチを中断するなどである。
【0047】
上述したように、ファインサーチ時に、対物レンズ14の移送方向が反転した場合でも、早急に反転したことを検出し、例外処理を実行し、復旧することができるため、外乱などによる影響を軽減させることが可能となる。外乱の例としては、光ディスク11の再生中に情報記録再生装置10に外部から衝撃が加わった場合、信号記録面に傷の付いた光ディスクをかけた場合などが考えられる。このような場合、正しいトラバース信号が生成されないために、対物レンズ14の移送方向が反転される可能性があるが、反転を検出して例外処理に入ることにより、正常な状態に早急に復帰することができる。
【0048】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0049】
図7は、汎用のパーソナルコンピュータの内部構成例を示す図である。パーソナルコンピュータのCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)103には、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータやプログラムなどが適宜記憶される。入出力インタフェース105は、キーボードやマウスから構成される入力部106が接続され、入力部106に入力された信号をCPU101に出力する。また、入出力インタフェース105には、ディスプレイやスピーカなどから構成される出力部107も接続されている。
【0050】
さらに、入出力インタフェース105には、ハードディスクなどから構成される記憶部108、および、インターネットなどのネットワークを介して他の装置とデータの授受を行う通信部109も接続されている。ドライブ110は、磁気ディスク121、光ディスク121、光磁気ディスク123、半導体メモリ124などの記録媒体からデータを読み出したり、データを書き込んだりするときに用いられる。
【0051】
記録媒体は、図7に示すように、パーソナルコンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク121(フロッピディスクを含む)、光ディスク122(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク123(MD(Mini-Disk)を含む)、若しくは半導体メモリ124などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記憶されているROM102や記憶部108が含まれるハードディスクなどで構成される。
【0052】
なお、本明細書において、媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って、時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0053】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、対物レンズを所望の位置に移送させる精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のファインサーチを行う部分の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明を適用した情報記録再生装置の一実施の形態の構成を示す図である。
【図3】サーボプロセッサ19の内部構成を示す図である。
【図4】 サーボプロセッサ19において処理される信号について説明する図である。
【図5】反転の検出について説明する図である。
【図6】サーボプロセッサ19の動作について説明するフローチャートである。
【図7】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
10 情報記録再生装置, 11 光ディスク, 14 対物レンズ, 18サーボアンプ, 19 サーボプロセッサ, 41 LBF, 42 HBF, 43 スイッチ, 44 トラッキングドライバ, 45 トラッキングアクチュエータ, 46 速度判定部, 47 トラッキングパルス制御部
Claims (8)
- 対物レンズを移送する移送手段と、
トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウント手段と、
前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定手段と、
前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御手段と、
所定の時間内に前記カウント手段によりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断手段と
を備える情報記録再生装置。 - 前記所定の時間は、前記移送速度制御手段が前記対物レンズの移送速度を制御するための出力信号が所定の回数出力される時間である
請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記移送速度制御手段は、前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制限するための減速出力信号を出力する
請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記減速出力信号は、前記移送手段が前記対物レンズを移送するべき方向とは逆方向に前記対物レンズを駆動させる信号である
請求項3に記載の情報記録再生装置。 - 対物レンズを移送する移送ステップと、
トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、
取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、
前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、
前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、
所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップと
を含む情報記録再生方法。 - 対物レンズを移送する移送ステップと、
トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、
取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、
前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、
前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、
所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップと
を含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体。 - 対物レンズを移送する移送ステップと、
トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得する取得ステップと、
取得された前記トラバース信号のエッジをカウントするカウントステップと、
前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定ステップと、
前記移送速度判定ステップの判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御する移送速度制御ステップと、
所定の時間内に前記カウントステップによりカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断ステップと
を含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。 - 対物レンズを移送させる移送制御手段と、
トラッキングエラー信号を2値化することによりトラバース信号を取得させる取得制御手段と、
取得された前記トラバース信号のエッジをカウントさせるカウント制御手段と、
前記エッジの間隔を、速度判定のための所定の基準値と比較することにより、前記対物レンズの移送速度を判定する移送速度判定手段と、
前記移送速度判定手段の判定結果に応じて、前記対物レンズの移送速度を制御させる移送速度制御手段と、
所定の時間内にカウントされたカウント値が、方向判定のための所定の基準値以上である場合には、上記対物レンズの移送方向が反転したと判断する移送方向判断手段と
を備える情報記録再生制御装置。
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JP2001030860A JP4674402B2 (ja) | 2001-02-07 | 2001-02-07 | 情報記録再生装置および方法、情報記録再生制御装置、記録媒体、並びにプログラム |
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---|---|---|---|---|
JPS63149883A (ja) * | 1986-12-15 | 1988-06-22 | Nippon Columbia Co Ltd | 光デイスク装置 |
JPH05114257A (ja) * | 1991-10-23 | 1993-05-07 | Mitsubishi Electric Corp | トラツクサーボ異常検出装置 |
JPH0676501A (ja) * | 1992-08-27 | 1994-03-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 移動トラックカウント回路並びにヘッド速度制御回路及び高速アクセス制御回路 |
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Patent Citations (3)
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JPH0676501A (ja) * | 1992-08-27 | 1994-03-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 移動トラックカウント回路並びにヘッド速度制御回路及び高速アクセス制御回路 |
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