JP4674340B2 - プリプレグ及び金属箔張り積層板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐マイグレーション性に優れ、高絶縁信頼性を有する電気絶縁材料用のプリプレグ、積層板、及び金属箔張り積層板に関する。本発明のプリプレグから硬化して得られる積層板は、機械加工時のクラック(白化)の発生度合いが小さくなるため、耐マイグレーション性が良好であり、高い絶縁信頼性を示す。
このため、高密度プリント配線板材料用としての使用に好適である。
【0002】
【従来の技術】
電子機器用のプリント配線板材料として、ガラスクロスに、エポキシ樹脂系、BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂系等の熱硬化性樹脂を、含浸、加熱乾燥して得られるプリプレグ、該プリプレグを、加熱硬化した積層板、該積層板と該プリプレグとを組み合わせ、加熱硬化した多層板が、広く使用されている。補強基材として使用されるガラスクロスは、熱硬化性樹脂との密着性を高めるため、カップリング剤を塗布し、乾燥処理させた後、吸湿を避けるため、シリカゲルなどの乾燥剤を封入し、恒温、恒湿条件(例:23℃、50%RH)に調整された場所で保管、使用されている。
【0003】
近年、電子機器のコンパクト化の進展から、プリント配線板に対する高密度化の要求が拡大しており、これに伴い、耐マイグレーション性や絶縁信頼性に対する不安が増加している。従来、プリント配線板における、耐マイグレーション性や電気絶縁信頼性を高める手法としては、熱硬化性樹脂の純度の向上、酸化防止剤の併用、ガラスクロスのカップリング剤の検討などが提案されているが、高密度プリント配線板材料への適用には限界があり、これらの特性の、より優れたプリント配線板材料の出現が、強く要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、プリント配線板材料の高密度化については、両面プリント配線板では、配線パターンやスルーホールの孔径を細くしたり、薄型化することで、また多層プリント配線板では、他に、インナービアホール(IVH)、ブラインドビアホール(BVH)などで対応しているが、ライン、スルーホール、IVH、BVH間の間隔は、より短くなる傾向が避けられず、プリント配線板材料の耐マイグレーション性や絶縁信頼性の、更なる向上が不可欠となっている。本発明は、耐マイグレーション性や絶縁信頼性に優れた高密度プリント配線板材料としての使用に適したプリプレグ、積層板または金属箔張り積層板の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、積層板の端面加工時に発生するクラック(白化)長について、年間を通して調査した結果、季節変動による要因、即ち夏場は短く、冬場は長い傾向があることを確認し、この現象はガラスクロスの吸湿状態と相関があることを見出した。また、スルーホール、IVH、BVHのメッキ染み込みは、端面加工時の際に発生するクラック(白化)長と相関があり、クラック(白化)長が短い積層板ほど、メッキ染み込みが小さく、耐マイグレーション性が良好であり、高い絶縁信頼性を示すことから、高密度プリント配線板材料用途への使用に好適であることを見出した。
【0006】
この現象について、加湿処理条件、ガラスクロス種などを検討し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、あらかじめ温度:30〜80℃、相対湿度:50〜95% で加湿処理を行い、吸湿させたガラスクロス(I)を、熱硬化性樹脂(II)の補強基材として使用することを特徴とするプリプレグ、並びに該プリプレグを硬化して得られる電気絶縁材料用の積層板、または金属箔張り積層板を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に使用されるガラスクロス(I)は、あらかじめ加湿処理を行い、吸湿させたガラスクロスであれば、特に限定されるものではない。加湿条件としては、ガラスクロスが、吸湿する条件であれば、特に制約はないが、具体的には、温度:30〜80℃、相対湿度:50〜95% 程度であり、好ましくは温度:40〜70℃、相対湿度:60〜90% の範囲で、作業性を重視すると、温度:40〜50℃、相対湿度:80〜90% 程度が好適である。処理時間については、対象とするガラスクロスの長さ、厚さなどにより変動するが、2000m巻品の場合、24〜72時間、4000m巻品の場合、36〜96時間程度である。なお、加湿処理条件での吸湿量について、定量化を試みたが、極く微量であることと、かつ妨害物質の影響もあり、具体的な数値化は困難であった。
【0008】
本発明のガラスクロス(I)は、上記の加湿処理により、ガラス繊維の表面状態の樹脂に対する親和性が高まり、熱硬化性樹脂(II)との密着性が、より強固になるものと推定される。使用するガラスクロス(I)の材質やスタイルは、各種の電気絶縁材料に用いられている、周知の材質やスタイルが使用可能である。材質の具体例としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Nガラス、クォーツなどが挙げられ、スタイルについては、直径数μmから10数μmのフィラメントを、数10から数千本を束ねたヤーンを、平織り、綾織り、朱子織り、斜子織りなどに加工した、厚さ0.02〜0.5mm程度のガラスクロスが例示される。目的とする成形物の用途や性能により、材質及びスタイルは適宜選択され、必要に応じて1種もしくは、2種以上の、材質及びスタイルを適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0009】
ガラスクロスを、あらかじめ吸湿させない場合、即ち、吸湿を避けるため、乾燥剤の封入や管理された条件下で、保管したガラスクロスを、補強基材に使用すると、得られる積層板の機械加工時のクラック(白化)長が大きくなるため、メッキ染み込みが大きくなり、耐マイグレーション性、電気絶縁信頼性が低下する。
【0010】
本発明のガラスクロス(I)については、シランカップリング剤などの表面処理剤で、カップリング処理を施したものが、好適である。これらの表面処理剤は、周知であり、一般に使用されているものであれば、特に限定はされない。カップリング剤の代表例としては、有機シラン系では、γ―アミノプロピルトリエトシキシラン、N―β―(アミノエチル)―γ―アミノプロピルトリメトシキシランなどのアミノシラン系、γ―グリシドキシプロピルトリメトシキシラン,β―(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、γ―メタアクリロキシプロピルトリメトシキシラン、ビニルートリ(β―メトキシエトキシ)シランなどのビニルシラン系、N―β―(N―ビニルベンジルアミノエチル)―γ―アミノプロピルトリメトシキシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フェニルシラン系などが例示され、他にチタネート系やアルミニウム系などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0011】
また、本発明で使用されるガラスクロス(I)は、物理的に開繊処理されたものが、得られる積層材料の、吸湿耐熱性、耐マイグレーション性、電気絶縁信頼性などの面で、好適である。開繊処理の手法としては、ガラスクロスメーカーで、一般に行われている方法であれば、特に限定はされない。具体的には、超音波加工、高圧水加工、機械加工などが例示される。
【0012】
本発明で使用される熱硬化性樹脂(II)は、電気絶縁材料用に使用されている熱硬化性樹脂であれば、特に限定されるものではない。熱硬化性樹脂(II)の代表的な例としては、シアン酸エステル樹脂、 ビスマレイミドーシアン酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、多官能マレイミド樹脂、不飽和基含有ポリフェニレンエーテル樹脂などが挙げられ、目的に応じて1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。より好適なものとしては、シアン酸エステル樹脂、またはエポキシ樹脂を必須成分として含有する熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0013】
本発明の熱硬化性樹脂(II)の好適な態様であるシアン酸エステル樹脂とは、1分子中に2個以上のシアナト基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
【0014】
また、これらシアン酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する重量平均分子量500〜5,000のプレポリマーが好適に使用される。プレポリマーの製法としては、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラートなど、第三級アミン類などの塩、炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させることにより得られる。
【0015】
本発明の熱硬化性樹脂(II)のもう1つの好のましい態様であるエポキシ樹脂とは、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂;ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物、水酸基含有シリコン樹脂類とエポハロヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
【0016】
本発明の熱硬化性樹脂(II)には、必要に応じて、熱硬化性樹脂(II)の硬化剤、硬化促進剤を併用する。これらは、熱硬化性樹脂(II)の硬化剤、硬化促進剤に一般に使用されるものであれば、特に限定されるものではない。これらの代表例としては、シアン酸エステル樹脂の場合は、有機金属塩、イミダゾール類、第3級アミンなどが、エポキシ樹脂の場合は、アミン化合物、フェノール化合物、酸無水物、イミダゾール類、第3級アミンなどが挙げられる。
【0017】
本発明の熱硬化性樹脂組成物(II)には、所期の特性が損なわれない範囲において、所望に応じ、種々の化合物を配合することも可能である。これらは、周知であり、一般に使用されているものであれば、特に限定されない。化合物の代表例としては、不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類、ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、スチレン-イソプレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴムなどの低分子量液状〜高分子量のエラストマー類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、ポリエチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドなどの高分子量プレポリマー若しくはオリゴマー、ポリウレタン、シリコーン系化合物等が例示され、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能であり、必要により、反応基を有する化合物の場合は、硬化剤や硬化促進剤が適宜配合される。
【0018】
本発明の熱硬化性樹脂組成物(II)には、所期の特性が損なわれない範囲において、難燃剤、充填剤、添加剤などの併用も可能である。これらは、周知であり、一般に使用されているものであれば、特に限定されない。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水和物、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛などのモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛などの無機物、リン酸エステル、リン酸メラミンなどのリン化合物、メラミンやベンゾグアナミン変性などの窒素含有化合物などが例示される。充填剤としては、天然シリカ、焼成シリカ、アモルファスシリカ、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アエロジル、カオリン、クレー、タルク、焼成カオリン、焼成クレー、焼成タルク、ウオラストナイト、天然マイカ、合成マイカ、マグネシア、アルミナ、パーライト、、ガラス短繊維、ガラス微粉末、中空ガラスなどが例示される。その他添加剤としては、ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤、ヒンダートフェノール、スチレン化フエノールなどの酸化防止剤、チオキサントン系などの光重合開始剤、スチルベン誘導体などの蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、、光沢剤、重合禁止剤、チクソ性付与剤などが、所望に応じて、適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0019】
本発明において、必要に応じて、有機溶剤を使用するが、その種類としては、熱硬化性樹脂(II)と相溶するものであれば、特に限定されるものではない。その代表例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセルソルブ、プロピレングリコールメチルエーテル及びそのアセテート、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。単独もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。基材への含浸性を重視する場合は、沸点120〜200℃程度の溶剤を併用することが好適である。
【0020】
本発明のガラスクロス(I)に、熱硬化性樹脂(II)を、含浸または塗布させた後、通常100〜200℃の乾燥機中で、1〜30分加熱させる方法などにより、半硬化(Bステージ化)して、本発明のプリプレグを製造する。
【0021】
本発明の金属箔張り積層板は、前述の本発明のプリプレグを用いて積層成形したものである。具体的には本発明のプリプレグを適宜、1枚ないし複数枚以上を重ね、所望によりその片面もしくは両面に、銅やアルミニウムなどの金属箔を配置した構成で、積層成形することにより製造する。使用する金属箔は、電気絶縁材料用途に用いられているものであれば特に限定はされない。成形条件としては、通常の電気絶縁材料用積層板及び多層板の手法が適用できる。例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機などを使用し、温度:100〜280℃、圧力:2〜100kg/cm2 ,加熱時間:0.05〜5時間の範囲が一般的である。また、本発明のプリプレグと別途作成した内層用の配線板を組み合わせ、積層成形することにより、多層板を製造する。
【0022】
【実施例】
実施例1
厚さ100μmのガラスクロス(商品名:WEA116ES101、日東紡製)2000m巻品を、温度50℃、相対湿度80%の加湿条件下で48時間吸湿処理を行い、吸湿したガラスクロス(A)を得た。また、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 42重量部、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン 18重量部を150℃、4時間反応し、プレポリマー化を行った後、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解、これにビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート1001、油化シェルエポキシ製)20重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:ESCN220H、住友化学工業製)20重量部、オクチル酸亜鉛 0.04重量部を加え、均一に混合してワニスを得た。
【0023】
このワニスを、吸湿したガラスクロス(A)に含浸し、150℃で加熱処理を行い、ゲル化時間(At170℃)120秒、樹脂含有量 43重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね、上下に厚さ12μmの電解銅箔を配置し、200℃、20Kg/cm2で2時間積層成形し、厚さ 0.4mmの両面銅張積層板(B)を得た。この両面銅張積層板(B)を4枚重ね、上下に厚さ1.6mmのあて板(フェノール樹脂積層板)を配置し、ルーターを使用し、2mmφのドリルビットを用い、24000rpm、3m/minの切削条件で、窓孔加工を施した銅張積層板を得た。この窓孔加工を施した銅張積層板の銅箔をエッチング除去した後、1N水酸化ナトリウム溶液に、80℃、90分間浸漬し、水洗後、ルーター加工端面の白化長の最大値を、マイクロウォッチャー(50倍)で測定した結果を表1に示す。
【0024】
これとは別に、両面銅張積層板(B)を用いて、孔径 0.2mmφ、スルホール壁間 0.3mm、スルーホール 30対のマイグレーション測定用のプリント板を作成し、85℃、85%RH、印可電圧300Vの条件で、耐マイグレーション性の評価を行った。加えて、このプリント板の断面を、顕微鏡で観察し、メッキしみ込み長の最大値を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0025】
実施例2
ガラスクロスを、温度70℃、相対湿度60%の加湿条件で、24時間吸湿処理させた以外は、実施例1と同様に行ない、厚さ 0.4mmの両面銅張積層板を作成し、各種評価を行った結果を表1に示す。
【0026】
比較例1
ガラスクロスとして、あらかじめ加湿処理を行わず、温度23℃、相対湿度50%の環境に保管したクロスを用いた以外は、実施例1と同様に行ない、厚さ 0.4mmの両面銅張積層板を作成し、各種評価を行った結果を表1に示す。
【0027】
実施例3
厚さ190μmのガラスクロス(商品名:WEA19S236G、日東紡製)4000m巻品を、温度40℃、相対湿度90%の加湿条件下で72時間吸湿処理を行い、吸湿したガラスクロス(C)を得た。また、ブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂(商品名:エピコート5046、エポキシ当量:480、油化シェルエポキシ製)90重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:ESCN220H、エポキシ当量:215、住友化学製)10重量部、ジシアンジアミド 3重量部をメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解し、2−メチルー4―メチルイミダゾール 0.06重量部を加え、均一に混合してワニスを得た。
【0028】
このワニスを、吸湿したガラスクロス(C)に含浸し、160℃で加熱処理を行い、ゲル化時間(At170℃)150秒、樹脂含有量 43重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね、この上下に、厚さ18μmの電解銅箔を配置し、170℃、30kg/cm2で90分間積層成形し、厚さ 0.8mmの両面銅張積層板(D)を得た。この両面銅張積層板(D)を用いて、孔径0.35mmφ、スルホール壁間 0.4mm、スルーホール30対のマイグレーション測定用のプリント板を作成し、85℃、85%RH、印可電圧100Vの条件で、耐マイグレーション性の評価を行った。加えて、このプリント板の断面を、顕微鏡で観察し、メッキしみ込み長の最大値を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0029】
比較例2
ガラスクロスとして、あらかじめ加湿処理を行わず、温度25℃、相対湿度40%の環境に保管したクロスを用いた以外は、実施例3と同様に行ない、厚さ0.8mmの両面銅張積層板を作成、各種評価を行った結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004674340
【0031】
測定方法:半田耐熱性、銅箔ピール強度、Tgは、JIS C6481による。
耐マイグレーション性試験:絶縁抵抗が108Ω未満となった時間を示した。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、耐マイグレーション性に優れた、電気絶縁材料用のプリプレグ、積層板、金属箔張り積層板が提供される。

Claims (5)

  1. 温度:30〜80℃、相対湿度:50〜95% であらかじめ加湿処理を行い、吸湿させたガラスクロス(I)を、熱硬化性樹脂(II)の補強基材として使用することを特徴とするプリプレグ。
  2. ガラスクロス(I)が、少なくとも1種以上のカップリング剤で表面処理されていることを特徴とする、請求項1項記載のプリプレグ。
  3. ガラスクロス(I)が、物理的に開繊処理されていることを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
  4. 熱硬化性樹脂(II)が、シアン酸エステル樹脂、またはエポキシ樹脂を必須成分として含有することを特徴とする、請求項1記載のプリプレグ。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とする電気絶縁材料用の積層板または金属箔張り積層板。
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