JP2001294675A - プリプレグ及び金属箔張り積層板 - Google Patents

プリプレグ及び金属箔張り積層板

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Masahiro Hizume
雅博 日詰
Kenichi Mori
健一 盛
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憲 永井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐マイグレーション性や絶縁信頼
性に優れた高密度プリント配線板材料としての使用に適
したプリプレグ、積層板または金属箔張り積層板を提供
する。 【解決手段】 あらかじめ加湿処理を行い、吸湿
させたガラスクロス(I)を、熱硬化性樹脂(II)の補
強基材として使用することを特徴とするプリプレグ、及
び該プリプレグを硬化して得られる電気絶縁用の積層板
又は金属箔張り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐マイグレーショ
ン性に優れ、高絶縁信頼性を有する電気絶縁材料用のプ
リプレグ、積層板、及び金属箔張り積層板に関する。本
発明のプリプレグから硬化して得られる積層板は、機械
加工時のクラック(白化)の発生度合いが小さくなるた
め、耐マイグレーション性が良好であり、高い絶縁信頼
性を示す。このため、高密度プリント配線板材料用とし
ての使用に好適である。
【0002】
【従来の技術】電子機器用のプリント配線板材料とし
て、ガラスクロスに、エポキシ樹脂系、BT(ビスマレ
イミド−トリアジン)樹脂系等の熱硬化性樹脂を、含
浸、加熱乾燥して得られるプリプレグ、該プリプレグ
を、加熱硬化した積層板、該積層板と該プリプレグとを
組み合わせ、加熱硬化した多層板が、広く使用されてい
る。補強基材として使用されるガラスクロスは、熱硬化
性樹脂との密着性を高めるため、カップリング剤を塗布
し、乾燥処理させた後、吸湿を避けるため、シリカゲル
などの乾燥剤を封入し、恒温、恒湿条件(例:23℃、
50%RH)に調整された場所で保管、使用されてい
る。
【0003】近年、電子機器のコンパクト化の進展か
ら、プリント配線板に対する高密度化の要求が拡大して
おり、これに伴い、耐マイグレーション性や絶縁信頼性
に対する不安が増加している。従来、プリント配線板に
おける、耐マイグレーション性や電気絶縁信頼性を高め
る手法としては、熱硬化性樹脂の純度の向上、酸化防止
剤の併用、ガラスクロスのカップリング剤の検討などが
提案されているが、高密度プリント配線板材料への適用
には限界があり、これらの特性の、より優れたプリント
配線板材料の出現が、強く要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、プリント配線板
材料の高密度化については、両面プリント配線板では、
配線パターンやスルーホールの孔径を細くしたり、薄型
化することで、また多層プリント配線板では、他に、イ
ンナービアホール(IVH)、ブラインドビアホール
(BVH)などで対応しているが、ライン、スルーホー
ル、IVH、BVH間の間隔は、より短くなる傾向が避
けられず、プリント配線板材料の耐マイグレーション性
や絶縁信頼性の、更なる向上が不可欠となっている。本
発明は、耐マイグレーション性や絶縁信頼性に優れた高
密度プリント配線板材料としての使用に適したプリプレ
グ、積層板または金属箔張り積層板の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、積層板の
端面加工時に発生するクラック(白化)長について、年
間を通して調査した結果、季節変動による要因、即ち夏
場は短く、冬場は長い傾向があることを確認し、この現
象はガラスクロスの吸湿状態と相関があることを見出し
た。また、スルーホール、IVH、BVHのメッキ染み
込みは、端面加工時の際に発生するクラック(白化)長
と相関があり、クラック(白化)長が短い積層板ほど、
メッキ染み込みが小さく、耐マイグレーション性が良好
であり、高い絶縁信頼性を示すことから、高密度プリン
ト配線板材料用途への使用に好適であることを見出し
た。
【0006】この現象について、加湿処理条件、ガラス
クロス種などを検討し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は、あらかじめ加湿処理を行い、吸湿させた
ガラスクロス(I)を、熱硬化性樹脂(II)の補強基材
として使用することを特徴とするプリプレグ、並びに該
プリプレグを硬化して得られる電気絶縁材料用の積層
板、または金属箔張り積層板を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるガラスクロス
(I)は、あらかじめ加湿処理を行い、吸湿させたガラ
スクロスであれば、特に限定されるものではない。加湿
条件としては、ガラスクロスが、吸湿する条件であれ
ば、特に制約はないが、具体的には、温度:30〜80
℃、相対湿度:50〜95% 程度であり、好ましくは
温度:40〜70℃、相対湿度:60〜90% の範囲
で、作業性を重視すると、温度:40〜50℃、相対湿
度:80〜90% 程度が好適である。処理時間につい
ては、対象とするガラスクロスの長さ、厚さなどにより
変動するが、2000m巻品の場合、24〜72時間、
4000m巻品の場合、36〜96時間程度である。な
お、加湿処理条件での吸湿量について、定量化を試みた
が、極く微量であることと、かつ妨害物質の影響もあ
り、具体的な数値化は困難であった。
【0008】本発明のガラスクロス(I)は、上記の加
湿処理により、ガラス繊維の表面状態の樹脂に対する親
和性が高まり、熱硬化性樹脂(II)との密着性が、より
強固になるものと推定される。使用するガラスクロス
(I)の材質やスタイルは、各種の電気絶縁材料に用い
られている、周知の材質やスタイルが使用可能である。
材質の具体例としては、Eガラス、Sガラス、Dガラ
ス、Nガラス、クォーツなどが挙げられ、スタイルにつ
いては、直径数μmから10数μmのフィラメントを、
数10から数千本を束ねたヤーンを、平織り、綾織り、
朱子織り、斜子織りなどに加工した、厚さ0.02〜0.
5mm程度のガラスクロスが例示される。目的とする成
形物の用途や性能により、材質及びスタイルは適宜選択
され、必要に応じて1種もしくは、2種以上の、材質及
びスタイルを適宜組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0009】ガラスクロスを、あらかじめ吸湿させない
場合、即ち、吸湿を避けるため、乾燥剤の封入や管理さ
れた条件下で、保管したガラスクロスを、補強基材に使
用すると、得られる積層板の機械加工時のクラック(白
化)長が大きくなるため、メッキ染み込みが大きくな
り、耐マイグレーション性、電気絶縁信頼性が低下す
る。
【0010】本発明のガラスクロス(I)については、
シランカップリング剤などの表面処理剤で、カップリン
グ処理を施したものが、好適である。これらの表面処理
剤は、周知であり、一般に使用されているものであれ
ば、特に限定はされない。カップリング剤の代表例とし
ては、有機シラン系では、γ―アミノプロピルトリエト
シキシラン、N―β―(アミノエチル)―γ―アミノプ
ロピルトリメトシキシランなどのアミノシラン系、γ―
グリシドキシプロピルトリメトシキシラン,β―(3,4
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランな
どのエポキシシラン系、γ―メタアクリロキシプロピル
トリメトシキシラン、ビニルートリ(β―メトキシエト
キシ)シランなどのビニルシラン系、N―β―(N―ビ
ニルベンジルアミノエチル)―γ―アミノプロピルトリ
メトシキシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フ
ェニルシラン系などが例示され、他にチタネート系やア
ルミニウム系などが挙げられ、1種もしくは2種以上を
適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0011】また、本発明で使用されるガラスクロス
(I)は、物理的に開繊処理されたものが、得られる積
層材料の、吸湿耐熱性、耐マイグレーション性、電気絶
縁信頼性などの面で、好適である。開繊処理の手法とし
ては、ガラスクロスメーカーで、一般に行われている方
法であれば、特に限定はされない。具体的には、超音波
加工、高圧水加工、機械加工などが例示される。
【0012】本発明で使用される熱硬化性樹脂(II)
は、電気絶縁材料用に使用されている熱硬化性樹脂であ
れば、特に限定されるものではない。熱硬化性樹脂(I
I)の代表的な例としては、シアン酸エステル樹脂、 ビ
スマレイミドーシアン酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、
多官能マレイミド樹脂、不飽和基含有ポリフェニレンエ
ーテル樹脂などが挙げられ、目的に応じて1種もしくは
2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能であ
る。より好適なものとしては、シアン酸エステル樹脂、
またはエポキシ樹脂を必須成分として含有する熱硬化性
樹脂が挙げられる。
【0013】本発明の熱硬化性樹脂(II)の好適な態様
であるシアン酸エステル樹脂とは、1分子中に2個以上
のシアナト基を有する化合物であれば、特に限定される
ものではない。その具体例としては、1,3-又は1,4-ジシ
アナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、1,3-、
1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレ
ン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビ
フェニル、ビス(4-ジシアナトフェニル)メタン、2,2-ビ
ス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブ
ロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナト
フェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエ
ーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4
-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナト
フェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン
化シアンとの反応により得られるシアネート類などが挙
げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用する
ことも可能である。
【0014】また、これらシアン酸エステル化合物のシ
アナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を有
する重量平均分子量500〜5,000のプレポリマーが好適に
使用される。プレポリマーの製法としては、上記のシア
ン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸
類;ナトリウムアルコラートなど、第三級アミン類など
の塩、炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合
させることにより得られる。
【0015】本発明の熱硬化性樹脂(II)のもう1つの
好のましい態様であるエポキシ樹脂とは、1分子中に2
個以上のエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定
されるものではない。その具体例としては、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラッ
ク型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、
ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、リン含有エポ
キシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂;ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化したポ
リエポキシ化合物、水酸基含有シリコン樹脂類とエポハ
ロヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化
合物などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合し
て使用することも可能である。
【0016】本発明の熱硬化性樹脂(II)には、必要に
応じて、熱硬化性樹脂(II)の硬化剤、硬化促進剤を併
用する。これらは、熱硬化性樹脂(II)の硬化剤、硬化
促進剤に一般に使用されるものであれば、特に限定され
るものではない。これらの代表例としては、シアン酸エ
ステル樹脂の場合は、有機金属塩、イミダゾール類、第
3級アミンなどが、エポキシ樹脂の場合は、アミン化合
物、フェノール化合物、酸無水物、イミダゾール類、第
3級アミンなどが挙げられる。
【0017】本発明の熱硬化性樹脂組成物(II)には、
所期の特性が損なわれない範囲において、所望に応じ、
種々の化合物を配合することも可能である。これらは、
周知であり、一般に使用されているものであれば、特に
限定されない。化合物の代表例としては、不飽和ポリエ
ステルなどの重合性二重結合含有モノマー類及びそのプ
レポリマー類、ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエ
ン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-アクリロニト
リル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレ
ン共重合体、ポリイソプレン、スチレン-イソプレンゴ
ム、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴムなどの低分子量
液状〜高分子量のエラストマー類、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポ
リスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、ポリ
エチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フ
ッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフ
ェニレンサルファイドなどの高分子量プレポリマー若し
くはオリゴマー、ポリウレタン、シリコーン系化合物等
が例示され、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用
することも可能であり、必要により、反応基を有する化
合物の場合は、硬化剤や硬化促進剤が適宜配合される。
【0018】本発明の熱硬化性樹脂組成物(II)には、
所期の特性が損なわれない範囲において、難燃剤、充填
剤、添加剤などの併用も可能である。これらは、周知で
あり、一般に使用されているものであれば、特に限定さ
れない。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウムなどの水和物、酸化モリブデン、モリブデ
ン酸亜鉛などのモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜
鉛などの無機物、リン酸エステル、リン酸メラミンなど
のリン化合物、メラミンやベンゾグアナミン変性などの
窒素含有化合物などが例示される。充填剤としては、天
然シリカ、焼成シリカ、アモルファスシリカ、ホワイト
カーボン、チタンホワイト、アエロジル、カオリン、ク
レー、タルク、焼成カオリン、焼成クレー、焼成タル
ク、ウオラストナイト、天然マイカ、合成マイカ、マグ
ネシア、アルミナ、パーライト、、ガラス短繊維、ガラ
ス微粉末、中空ガラスなどが例示される。その他添加剤
としては、ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤、ヒ
ンダートフェノール、スチレン化フエノールなどの酸化
防止剤、チオキサントン系などの光重合開始剤、スチル
ベン誘導体などの蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、
増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、、光沢
剤、重合禁止剤、チクソ性付与剤などが、所望に応じ
て、適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0019】本発明において、必要に応じて、有機溶剤
を使用するが、その種類としては、熱硬化性樹脂(II)
と相溶するものであれば、特に限定されるものではな
い。その代表例としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルセルソルブ、プロピレングリコールメチルエ
ーテル及びそのアセテート、トルエン、キシレン、ジメ
チルホルムアミドなどが挙げられる。単独もしくは2種
以上を適宜混合して使用することも可能である。基材へ
の含浸性を重視する場合は、沸点120〜200℃程度
の溶剤を併用することが好適である。
【0020】本発明のガラスクロス(I)に、熱硬化性
樹脂(II)を、含浸または塗布させた後、通常100〜
200℃の乾燥機中で、1〜30分加熱させる方法など
により、半硬化(Bステージ化)して、本発明のプリプ
レグを製造する。
【0021】本発明の金属箔張り積層板は、前述の本発
明のプリプレグを用いて積層成形したものである。具体
的には本発明のプリプレグを適宜、1枚ないし複数枚以
上を重ね、所望によりその片面もしくは両面に、銅やア
ルミニウムなどの金属箔を配置した構成で、積層成形す
ることにより製造する。使用する金属箔は、電気絶縁材
料用途に用いられているものであれば特に限定はされな
い。成形条件としては、通常の電気絶縁材料用積層板及
び多層板の手法が適用できる。例えば、多段プレス、多
段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機などを
使用し、温度:100〜280℃、圧力:2〜100kg
/cm2 ,加熱時間:0.05〜5時間の範囲が一般的であ
る。また、本発明のプリプレグと別途作成した内層用の
配線板を組み合わせ、積層成形することにより、多層板
を製造する。
【0022】
【実施例】実施例1 厚さ100μmのガラスクロス(商品名:WEA116
ES101、日東紡製)2000m巻品を、温度50
℃、相対湿度80%の加湿条件下で48時間吸湿処理を
行い、吸湿したガラスクロス(A)を得た。また、2,2-
ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 42重量部、ビ
ス(4-マレイミドフェニル)メタン 18重量部を15
0℃、4時間反応し、プレポリマー化を行った後、メチ
ルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶
解、これにビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:
エピコート1001、油化シェルエポキシ製)20重量
部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:E
SCN220H、住友化学工業製)20重量部、オクチ
ル酸亜鉛 0.04重量部を加え、均一に混合してワニス
を得た。
【0023】このワニスを、吸湿したガラスクロス
(A)に含浸し、150℃で加熱処理を行い、ゲル化時
間(At170℃)120秒、樹脂含有量 43重量%の
プリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね、上下に
厚さ12μmの電解銅箔を配置し、200℃、20Kg/c
m2で2時間積層成形し、厚さ 0.4mmの両面銅張積層
板(B)を得た。この両面銅張積層板(B)を4枚重
ね、上下に厚さ1.6mmのあて板(フェノール樹脂積
層板)を配置し、ルターを使用し、2mmφのドリルビ
ットを用い、24000rpm、3m/minの切削条
件で、窓孔加工を施した銅張積層板を得た。この窓孔加
工を施した銅張積層板の銅箔をエッチング除去した後、
1N水酸化ナトリウム溶液に、80℃、90分間浸漬
し、水洗後、ルーター加工端面の白化長の最大値を、マ
イクロウォッチャー(50倍)で測定した結果を表1に
示す。
【0024】これとは別に、両面銅張積層板(B)を用
いて、孔径 0.2mmφ、スルホール壁間 0.3mm、
スルーホール 30対のマイグレーション測定用のプリ
ント板を作成し、85℃、85%RH、印可電圧300
Vの条件で、耐マイグレーション性の評価を行った。加
えて、このプリント板の断面を、顕微鏡で観察し、メッ
キしみ込み長の最大値を測定した。これらの結果を表1
に示す。
【0025】実施例2 ガラスクロスを、温度70℃、相対湿度60%の加湿条
件で、24時間吸湿処理させた以外は、実施例1と同様
に行ない、厚さ 0.4mmの両面銅張積層板を作成し、
各種評価を行った結果を表1に示す。
【0026】比較例1 ガラスクロスとして、あらかじめ加湿処理を行わず、温
度23℃、相対湿度50%の環境に保管したクロスを用
いた以外は、実施例1と同様に行ない、厚さ0.4mm
の両面銅張積層板を作成し、各種評価を行った結果を表
1に示す。
【0027】実施例3 厚さ190μmのガラスクロス(商品名:WEA19S
236G、日東紡製)4000m巻品を、温度40℃、
相対湿度90%の加湿条件下で72時間吸湿処理を行
い、吸湿したガラスクロス(C)を得た。また、ブロム
化ビスフェノールA系エポキシ樹脂(商品名:エピコー
ト5046、エポキシ当量:480、油化シェルエポキ
シ製)90重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂(商品名:ESCN220H、エポキシ当量:21
5、住友化学製)10重量部、ジシアンジアミド 3重
量部をメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混
合溶剤に溶解し、2−メチルー4―メチルイミダゾール
0.06重量部を加え、均一に混合してワニスを得た。
【0028】このワニスを、吸湿したガラスクロス
(C)に含浸し、160℃で加熱処理を行い、ゲル化時
間(At170℃)150秒、樹脂含有量 43重量%の
プリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね、この上
下に、厚さ18μmの電解銅箔を配置し、170℃、3
0kg/cm2で90分間積層成形し、厚さ 0.8mmの
両面銅張積層板(D)を得た。この両面銅張積層板
(D)を用いて、孔径0.35mmφ、スルホール壁間
0.4mm、スルーホール30対のマイグレーション測
定用のプリント板を作成し、85℃、85%RH、印可
電圧100Vの条件で、耐マイグレーション性の評価を
行った。加えて、このプリント板の断面を、顕微鏡で観
察し、メッキしみ込み長の最大値を測定した。これらの
結果を表1に示す。
【0029】比較例2 ガラスクロスとして、あらかじめ加湿処理を行わず、温
度25℃、相対湿度40%の環境に保管したクロスを用
いた以外は、実施例3と同様に行ない、厚さ0.8mm
の両面銅張積層板を作成、各種評価を行った結果を表1
に示す。
【0030】
【表1】
【0031】測定方法:半田耐熱性、銅箔ピール強度、
Tgは、JIS C6481による。 耐マイグレーション性試験:絶縁抵抗が108Ω未満と
なった時間を示した。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、耐マイグレーション性
に優れた、電気絶縁材料用のプリプレグ、積層板、金属
箔張り積層板が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L 610M // C08L 63:00 C08L 63:00 79:02 79:02 (72)発明者 盛 健一 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京工場内 (72)発明者 永井 憲 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京工場内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AC02 AC03 AC06 AD24 AD28 AD45 AG03 AH02 AH21 AH31 AJ04 AK05 AK14 AL13 4L033 AA09 AB02 AC11 BA96 CA69

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ加湿処理を行い、吸湿させた
    ガラスクロス(I)を、熱硬化性樹脂(II)の補強基材
    として使用することを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 ガラスクロス(I)の加湿条件が、温
    度:30〜80℃、相対湿度:50〜95% であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 ガラスクロス(I)が、少なくとも1種以
    上のカップリング剤で表面処理されていることを特徴と
    する、請求項1項記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 ガラスクロス(I)が、物理的に開繊処
    理されていることを特徴とする請求項1記載のプリプレ
    グ。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂(II)が、シアン酸エステ
    ル樹脂、またはエポキシ樹脂を必須成分として含有する
    ことを特徴とする、請求項1記載のプリプレグ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のプリプ
    レグを硬化して得られることを特徴とする電気絶縁材料
    用の積層板または金属箔張り積層板
JP2000113155A 2000-04-14 2000-04-14 プリプレグ及び金属箔張り積層板 Expired - Fee Related JP4674340B2 (ja)

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