JP4671943B2 - 男性用軽失禁パッド - Google Patents
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Description
しかし、特許文献1に記載の男性失禁用パッドは、プラスチックフィルムや高吸収性ポリマーなどの水中では分解しない材料を多く含んでいるため、使用後に水洗トイレに流すことができず、廃棄処理が不便であった。この種のパッドの装着、交換、廃棄等の取り扱い作業は、男性用個室トイレなどの個室内で全て完了されることが望ましいところ、男性用個室トイレには、女性用個室トイレに備えられているような生理用品用の廃棄ボックスは通常備えられていないため、パッドが水洗トイレに流せないものである場合は、個室外の廃棄ボックスのある場所まで使用後のパッドを持って行かなくてはならず、廃棄処理が面倒である。
本発明の第1実施形態の失禁パッド1は、図1に示すように、吸水性能を有する矩形形状の一枚の水解シート状部材10から形成され、図2に示すように、不使用時には平面状態に折り畳まれており、図3及び図4に示すように、使用時に立体形状にされる失禁パッドである。
また水解シート状部材10の厚みは、同様の観点から、好ましくは0.05〜0.70mm、更に好ましくは0.07〜0.40mmである。
水解シート状部材を、その流れ方向(水解シート状部材製造時のMD)へ30mm且つ幅方向(水解シート状部材製造時のCD)へ150mmの大きさにカットし矩形状の試験片を得る。この試験片から、その短辺方向(30mmの方向)を高さ方向とする直径45mmの円筒を作る。円筒の円周方向の重なり幅は約9mmとする。重なった部分の上端及び下端をMAX製ステープラHD−10D、針No.10−1Mで固定する。このようにして得られた円筒状の測定サンプルを円筒の高さ方向に圧縮したときの最大荷重を圧縮試験機によって測定し、その値を流れ方向(MD)へのバルクソフトネスの値とする。圧縮試験機はオリエンテック(株)社製RTA−100型(商品名)を用いた。圧縮速度は10mm/minとする。幅方向(CD)へのバルクソフトネスは、水解シート状部材を、その流れ方向へ150mm、幅方向へ30mmの大きさにカットし、上述した流れ方向(MD)へのバルクソフトネスの測定方法と同様の方法で測定する。こうして得られた流れ方向、幅方向のそれぞれのバルクソフトネスの値のうちの大きい方を、当該水解シート状部材のバルクソフトネスとする。
折曲線L3、L4と中心線L1とのなす角度θは、好ましくは5〜40°、更に好ましくは10〜35°である。
先ず、図5(a)に示すように、水解シート状部材10を中心線L1で折曲して二つ折りする。次いで、図5(b)に示すように、二つ折りされた水解シート状部材10を折曲線L2、L5で折曲し、二分された該水解シート状部材10の長手方向一端縁部10aを、幅方向一端縁部10c、10dに一致させて、図5(c)に示すような三角形形状部を作製する。次いで、こうして作製された三角形形状部を、図5(d)に示すように、折曲線L2、L5で折り潰す。さらに、この状態から、折曲線L2、L5において、折曲線L4側を折曲線L3側と反対側に折曲して、図5(e)に示す状態を作製する。そして、この状態から、二分された角部C1を折曲線L6において折曲し、同じく二分された角部C2を折曲線L7において該角部C1の折曲側と反対側に折曲することにより、図5(f)に示すように、平面状態に折り畳まれた状態の失禁パッド1(粘着部4の図示は省略)が作製される。図5(f)に示す失禁パッド1の平面状態は、該パッド1の不使用時の平面状態と同じである。即ち、第1実施形態の失禁パッド1の不使用時の平面状態は、中心線L1及び複数の折曲線L2〜L7において、水解シート状部材10を折り畳むことにより形成される。
また、第1実施形態の失禁パッド1は、上述したように、底部ガード2の端縁2aが直線であり、外方に向けて尖っていないため、該端縁2aで着用者の肌が傷つくおそれが少なく、安心して使用することができる。
また、失禁パッド1を構成する水解シート状部材10の非肌当接面側が撥水処理されていることにより、吸収された尿が失禁パッド1の該非肌当接面側と当接する下着側に染み出すおそれがなく、漏れが効果的に防止される。
また、失禁パッド1を構成する水解シート状部材10に消臭剤が含有されていることにより、尿などの排泄物に起因する悪臭が低減、除去され、快適な使用感が得られる。
第2実施形態は、図7に示すように、中心線L1及び複数の折曲線L2〜L7の位置は第1実施形態と同一であるが(図1参照)、これら複数の折曲線L2〜L7における水解シート状部材10の折り方(山折りするか、谷折りするか)の点で第1実施形態と相違する。
第2実施形態の失禁パッドは、図7に示す状態から、図11(a)に示すように中心線L1及び各折曲線において水解シート状部材10を折曲し、さらに、図11(b)に示すように、二分された角部C1、C2それぞれを、水解シート状部材10の肌当接面側に折曲することにより作製することができる。
第2実施形態の失禁パッドは、第1実施形態と同様に使用することができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。
第3実施形態の失禁パッドは、図12に示すように、中心線L1と角部折曲線L2、L5との間に折曲線が無く、その代わりに、角部折曲線L2、L5より外方に折曲線L3'、L4'を有しており、これら折曲線L3'、L4'が、複数の放射状に伸びる折曲線のうちで最外方に位置している。折曲線L3'、L4'と中心線L1とのなす角度θ'は、好ましくは5〜40°、更に好ましくは10〜35°である。
第3実施形態の失禁パッドは、図12に示す状態から、図16(a)に示すように中心線L1及び各折曲線において水解シート状部材10を折曲し、さらに、図16(b)に示すように、二分された角部C1、C2それぞれを、水解シート状部材10の非肌当接面側に折曲することにより作製することができる。
第3実施形態の失禁パッドは、第1実施形態と同様に使用することができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、上述した実施形態は、何れも一枚の水解シート状部材の折曲だけで構成されていたが、水解性を損なわない範囲で、水溶性接着剤等を用いて適当な失禁パッドの適当な箇所をシールしてもよい。
2 底部ガード
3 前側ガード
4 粘着部
S 男性性器の収容空間
Claims (4)
- 吸水性能を有する長方形形状の一枚の水解シート状部材から形成され、不使用時には平面状態に折り畳まれており、使用時に立体形状にされる男性用軽失禁パッドであって、
使用時の立体形状は、着用者の陰嚢を下方からガードする底部ガードと、着用者の性器全体を前側からガードする前側ガードとからなり、
前記底部ガードは、前記水解シート状部材を二分し且つ該水解シート状部材の長手方向に伸びる中心線の略中央を基点として該水解シート状部材の一端縁部に向けて放射状に伸びる複数の折曲線において、該水解シート状部材を折曲させて形成されており、前記前側ガードは、前記水解シート状部材の前記基点より他端縁部側を前記中心線において断面V字形状に折曲させて形成されており、前記前側ガードの非肌当接面側に、前記男性用軽失禁パッドを下着に固定する粘着部が設けられており、
前記不使用時の平面状態は、前記中心線及び複数の前記折曲線において、前記水解シート状部材を折り畳むことにより形成され、
複数の前記折曲線は、前記水解シート状部材の長手方向一端縁部に向けて伸びており、且つ複数の該折曲線は、前記基点と該長手方向一端縁部側の角部とを結ぶ2本の角部折曲線を含んでおり、該角部が該角部折曲線と直交する折曲線において折曲される男性用軽失禁パッド。 - 前記底部ガードの端縁が直線である請求項1記載の男性用軽失禁パッド。
- 前記水解シート状部材の非肌当接面側が撥水処理されている請求項1又は2記載の男性用軽失禁パッド。
- 前記水解シート状部材に消臭剤が含有されている請求項1〜3の何れか一項に記載の男性用軽失禁パッド。
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