JP4671109B2 - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、作動流体として気体ないしは液体を用いる容積式のスクロール式流体機械の組み立て方法に関し、特に固定スクロールを旋回スクロールの渦巻き形状部と噛み合わせてフレ−ムにボルト固定する固定スクロールの位置決め方法に関する。
固定スクロールの渦巻き形状部と旋回スクロールの渦巻き形状部とで作動室が構成されるスクロール式流体機械では、固定部材であるフレ−ムに支持された端部に偏心軸を有するシャフトと自転防止機構に連結された旋回スクロール自転のない旋回運動により前記作動室内の流体が移動する。一方固定スクロールは前記作動室を正常に作動させるための位置決めをされてフレ−ムにボルト固定される。
上記作動室を構成する密閉空間は、作動室の動作状態を旋回スクロールが90°ピッチで旋回した状態を図1の(a)〜(d)に示すように、両スクロールの互いの渦巻き形状部の壁面間で気密が保持されるように形成されているので、互いの渦巻き形状部間の相対位置は該流体機械の性能や信頼性を確保する上で重要となる。
例えば、図1の(c)に記載した圧縮室Aのように、互いの渦巻き形状部の側壁間が最小隙間となる前後2か所の部位で圧縮室Aがシールされているので、その最小隙間を異常接触させない程度により小さくすることが、流体機械の性能向上を図る上で極めて重要となる。
すなち、渦巻き形状部の側壁部に対する両スクロールの組み合わせ時の相対位置が悪いと、異常接触により渦巻き形状部の破損の発生や騒音が増大する問題ないしはその異常接触を避けるために前記最小隙間を大きく設定することによる内部漏れの増大で大きな性能低下の問題さらには旋回スクロールの回転位置により相対隙間の変動が大きくなることによる作動室間の圧力のバランスが壊れて性能の低下や振動騒音が増大する問題などが発生する。
そのために、両スクロール間の組み合わせの位置精度すなち駆動軸により位置が定められている旋回スクロールの渦巻き形状部に合わせて固定スクロールの渦巻き形状部を最適な位置に高い精度で組み付けることが重要となる。
その位置精度に係わる座標を、渦巻き形状部に対して一般的に用いられるXYZ座標と回転のθ座標で表すと、渦巻き形状部の相対的な位置精度すなち固定スクロールの組み立て精度で問題となるのが、平面座標としてのXY座標とθ座標となる。
XY座標に対する位置精度が低下した状態は、図1に示した固定スクロールの旋回スクロールに対する相対位置を、水平方向ないしは垂直方向に移動させることにより明白となる。すなち、どちらに移動した場合でも、渦巻き形状部の側壁間の隙間が拡大縮小の変動を繰り返し、場合によっては壁面間で衝突を繰り返すことにもなる。
θ座標に対する位置精度が低下した場合の問題を、図1の固定スクロールの取り付け位置をθ方向でずらした状態の図2で説明する。固定スクロールの回転方向は図中に示した「回転」の矢印に示すように、時計回りに回転させている。この図の状態では、作動室をシールする側壁間の隙間の大きさが、対で形成される圧縮室のそれぞれの隙間、例えば、(c)図に示した圧縮室Aと圧縮室Bの隙間では互いに異なっており、互いの圧縮室の圧力状態が変わり圧力バランスが崩れる問題がある。さらに、固定スクロールの組み付け時のθ方向回転が大きい場合には、(b)図に示した「接触」に示すように、渦巻き形状部の巻き始め先端部が衝突することにもなる。
このように、固定スクロールの組み立て時の位置決め精度は、XY方向のみならずθ方向も高い精度が要求される。
例えば、固定スクロールの組み立て精度を高める手段の一つに、旋回スクロールがセットされているフレ−ムの座面に設けた長穴に固定スクロールに取り付けた嵌合ピンを回転自在に挿入した状態で、固定スクロールの長穴に沿って前後に移動させてその移動範囲の中間位置で位置決めを行う方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、他の手段の一つには、旋回スクロールを駆動するシャフトを傾斜させ旋回スクロールの旋回半径を正規の半径よりも大きくして、上から加圧して押さえ付けた固定スクロールの渦巻き形状部の側壁面に接触させた状態で前後に移動してその中間位置で固定ないしは回転させながらその軌跡を計測して、固定スクロールの旋回運動の中心に固定する方法がある。
この場合には、固定スクロールを回転方向に移動させて前記と同様の計測を繰り返して回転方向の中間位置で固定する。さらには、軸の回転に伴うガス圧縮圧力による力の影響を排除する目的から固定スクロールとフレ−ム間に隙間を拡大するスペ−サを設ける方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
さらには、別の手段として、頑丈なベースの上に旋回スクロールと駆動機構を組み付けたフレ−ムが搭載され、該ベースに垂直に立設されたZ軸リニアレ−ルに固定スクロールを装着した状態で、旋回スクロールを旋回運動させながら渦巻き形状部に対するXY方向及びθ方向で固定スクロールの変位を測定してその中央に位置決めする作業を該フレ−ムの位置を変えて数回行い、最適な組み付け位置を決める方法がある(例えば、特許文献3参照。)。
特開2000−170672号公報 特開2001−221170号公報 特開2003−184761号公報
フレ−ムに対する固定スクロールの組み付け精度として、渦巻き形状部に対するXY方向の位置精度と同時に図心回りの回転であるθ方向の位置精度も重要となる。このθ方向の位置精度が低いと前記「背景技術」で説明したように流体機械の性能や信頼性の低下さらには騒音振動が増大する問題が生じることになる。
固定スクロールをフレ−ムに組み付ける際に前記θ方向の位置精度を低下させる要因として、固定スクロールに作用する様々な回転力が考えられる。例えば、旋回スクロールを旋回運動させながら固定スクロールを組み付ける方式に於いては、互いの渦巻き形状部の側壁面や先端部に接触して作用する摩擦力、作動ガスの圧縮圧力に伴う自転モ−メントさらにはボルト固定時に発生する締め付けトルクなどが挙げられる。
解決しようとしている課題は、従来の固定スクロールの組み付け方法では、前記回転力を十分に抑えることができないことから、θ方向の組み付け位置精度が悪いことないしはこの精度を確保する装置が大掛かりで繁雑な作業を要することである。
例えば、固定スクロールに設けた嵌合ピンとフレ−ムに設けた長穴で一方向の位置を固定した構成では、前記回転力が作用して嵌合ピン回りに固定スクロールが回転し嵌合ピンから離れた位置の組み付け精度が大きく低下する問題があった。
また別の例では、組み立て部品を乗せる架台や固定スクロールの加圧手段と位置を計測する器具を必要とするなど装置全体が大掛かりになっている問題や固定スクロールの回転位置を複数回変えて計測しながら位置決めをしていることから作業が繁雑でしかも時間を要する問題があった。しかも、固定スクロールの位置は直交する2方向すなちXY方向のみの計測で組み付けた後のθ方向の精度確認ができない問題があった。
さらには、流体機械の組み立て部品を乗せる頑丈なベースや該ベースに垂直に立設されたZ軸リニアレ−ルに固定スクロールを装着するなど装置全体が大掛かりで作業が繁雑になっている問題や固定スクロールをボルト締結時に締め付けトルクが作用して回転移動する問題もあった。
本発明は、旋回スクロールを装着したフレ−ムに対して固定スクロールを位置決めする手段において、固定スクロールのフレ−ムに対するθ方向の回転を抑える装置を装着して固定スクロールを高い精度で組み付けるとともにその組み立て精度を計測する手段を備えたスクロール式流体機械を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決する手段として、固定スクロールと旋回スクロールの互いの渦巻き形状部を組み合わせて作動室を形成するとともに旋回スクロールと該旋回スクロールに連結された動力伝達用のシャフトと該旋回スクロールの自転を防止する機構をともに装着したフレームに固定スクロールをボルトで締結する構成のスクロール式流体機械において、フレームの固定スクロールを装着する側の平坦な座面内に内径精度の高いFリーマ穴3bを互いの距離を極力離すか対向する位置に2か所設けるとともに固定スクロールの外周フランジ部に内径精度の高いSリーマ穴1eを互いの距離を極力離すか対向する位置に2か所設け、さらには該Sリーマ穴に対して直交した位置でフレームに設けた2か所のFリーマ穴に合わせた位置に相当する固定スクロールの外周フランジ部に切り欠き部を設ける。
そして、該固定スクロールを該フレ−ムに組み付けた状態では、フレ−ムに設けた2か所のFリ−マ穴3bの中心を結ぶ線分と固定スクロールに設けた2か所のSリ−マ穴1eの中心を結ぶ線分とが互いに直交するように構成する。
また、断面矩形ないしは円柱状の部材の一端に該部材端面より食み出さない小さな寸法の円柱丸棒のピン部を設けたその反対側には該部材端面より1段寸法を小さくして段付きとした寸法の断面矩形ないしは円柱を突出させたキー部で構成されたSガイド7と断面矩形ないしは円柱状の部材の一端に該部材端面より食み出さない小さな寸法の円柱丸棒のピン部を設けたその反対側には該部材端面より1段寸法を小さくして段付きとした寸法の断面矩形ないしは円柱を突出させたキー部で構成されたFガイド8、加えてリング状ないしは長方形に近い形の環状部材の端面には対向する位置に2個の平行溝を1対として2対の計4か所平行溝を設け、対向する2か所の平行溝の中心線Aは同一直線上に配置され、他の2か所の平行溝の中心線Bも同一直線上に配置されると同時に該中心線Aと該中心線Bが互いに直交するように平行溝を配置して形成される回転阻止環6の3種類から回転阻止機構を構成する。
さらに、該回転阻止機構を用いて固定スクロールを位置決めするには、該Sガイド7のピン部を前記固定スクロールのSリーマ穴1e2か所に装着し、該Fガイド8のピン部をフレームのFリーマ穴3b2か所に装着するとともに該回転阻止環の4か所の平行溝部に2個のSガイドのキ−部と2個のFガイドのキー部をそれぞれに微小隙間を設けて装着した上で、旋回スクロールの渦巻き形状部の側壁面を固定スクロールの渦巻き形状部の側壁面に押し当てて固定スクロールを移動させる手段を用いて固定スクロールの位置決めを行うことができる固定スクロールの組み立て装置で構成される。
の課題解決手段は、フレームに対する固定スクロールの組み付け時の位置精度を計測する手段として、互いに直交する位置に設けられたFガイドとSガイドに対して、回転阻止環6と該Fガイドの端面との相対距離を測定するための変位計を該回転阻止環に装着し、同様に該回転阻止環とSガイドの端面との相対距離を測定するための変位計が該回転阻止環に装着されて固定スクロールの位置決めを行う固定スクロールの組み立て装置を構成する。
Sガイド及びFガイドのキ−部の壁面に直角装着し外部に向いている面を利用して定した場合には、固定スクロール渦巻き形状部のXY方向の移動量が計測されるので、その数値を基に位置決めや位置精度の確認を行う。
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなち、固定スクロールをフレームの座面に乗せて旋回スクロールの渦巻き形状部とを噛み合わせて組み付けた状態で、シャフトを回して旋回スクロールを旋回運動させながら固定スクロールに設けたボルトを締め付けてフレ−ムに固定する場合に、フレ−ムに設けた2か所のFリ−マ穴の中心を結ぶ線分と固定スクロールに設けた2か所のSリ−マ穴の中心を結ぶ線分との直角度の計測から、固定スクロールのフレ−ムに対するθ方向の精度が確認できる。
各リ−穴の位置を計測する代わりに、フレ−ム及び固定スクロールのそれぞれの2か所の計4か所のSリ−マ穴とFリ−マ穴に微小隙間で嵌合する4つの丸棒を固定したリング状ないしは十字形状の部材を用いて、組み付け後の固定スクロールの組み付け精度を確認することもできる。
さらには、旋回スクロールの渦巻き形状部を噛み合わせて固定スクロールをフレームの座面に乗せる際、該座面内での移動が可能となるように固定ボルトは軽く捩じ込んだ状態とし、Sガイドを固定スクロールの2か所のSリーマ穴に装着し、Fガイドをフレームの2か所のFリーマ穴に装着した上から回転阻止環の各平行溝をSガイド及びFガイドのキー部に合わせて挿入し固定スクロールの回転阻止機構が組み付けられる。
このように構成された装置においては、回転阻止環はフレ−ムに対してFガイドが装着された平行溝方向のみの移動が可能となり、固定スクロールは回転阻止環に対してSガイドが装着された該平行溝方向のみの移動が可能となるので、固定スクロールはフレ−ムに対しては、XY方向ないしはそれを合成したθ方向の回転のない動きが可能となる。
従って、固定スクロールの組み付け時において、シャフトを回して固定スクロールに渦巻き形状部が接触した状態ないしは作動室のガスが圧縮される状態で旋回スクロールを旋回運動させると固定スクロールに回転力が作用するが、該回転阻止機構により回転が阻止されているので、XY方向の変位のみで固定スクロールの最適位置が決められる。
その位置が定まった後固定スクロールをフレ−ムにボルト固定する際にも締め付けトルクに伴う回転力が作用するが、回転阻止機構により回転が阻止されて動くことはない。さらには、回転阻止環の自重が固定スクロールに加わるので、制動性が良くなる
の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、固定スクロールのXY方向の位置は、回転阻止環に設けた変位計による測定デ−タから得られるので、組み付け精度がその場で計測できて定量的な評価が可能となる。
また、組み付け時の固定スクロールが揺動運動をしている場合には、その変動する測定デ−タの中心値が正しい組み付け位置となるので、その値と組み付け後の測定値の比較から組み付け精度が判断できる。
本発明のスクロール式流体機械のフレ−ムと固定スクロールに設けた各2か所のSリ−マ穴とFリ−マ穴を用いることで、簡素な構成で組み付けされた固定スクロールのθ方向の精度が容易に確認できる効果がある。
また、回転阻止機構を装着した固定スクロールの位置決め装置に於いては、大掛かりな装置や複雑な制御を用いる必要もなく、簡素な構成で旋回スクロールの動きに伴う渦巻き形状部の側壁面や先端部の摩擦力やガス圧縮に伴う回転力、さらにはボルト固定時発生する回転力を抑えて回転方向の高い組み立て精度を確保することができる効果がある。
このように該回転阻止機構を用いて回転方向すなわちθ方向の組み付け精度を高くすることにより、安価な構成で流体機械の効率向上や信頼性向上さらには低振動低騒音化が図れる効果がある。
回転阻止環に設けた変位計で、SガイドやFガイドとの距離を高精度で測定することにより、簡素な構成で固定クロ−ルの組み付け位置の確認が高精度できる効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図3〜図10を用いて説明する。図3は、図示されていない旋回スクロールに連結された動力伝達用のシャフトと該旋回スクロールの自転を防止する機構を内部に装着したフレ−ム3の座面に固定スクロール1を乗せ、その上に位置決め用のSガイド7とFガイド8各2個と回転阻止環6とで構成される回転阻止機構を装着した状態を示している。
この状態で、固定スクロール1をフレ−ム3に固定するボルトが、固定スクロールの座面上での自由な動きを疎外しない程度の緩いトルクで数本捩じ込まれている。
該回転阻止機構の一部の構成を図3のA視図である図4に示すように、回転阻止環6とフレ−ム3の間にFガイド8が挟み込まれ、一方図3に見られるように回転阻止環6と固定スクロール1の間にSガイド7が挟み込まれている。
図5に示すように固定スクロール1の外周フランジ部1dには、複数個のボルトを通す穴とおよそ同一中心径上に高精度の内径を有するSリ−マ穴1eが対向する位置に2か所設けられ、その直角方向の外周部には切り欠き部1fが対向して2か所設けられている。
また図6に示すようにフレ−ム3の固定スクロール1を乗せて固定する座面3a上には、複数個のネジ穴3cとおよそ同一中心径上に高精度の内径を有するFリ−マ穴3bが対向する位置に2か所設けられている。
該固定スクロール1を該フレ−ム3に組み付けた状態では、2か所のSリ−マ穴1eの中心を結ぶ線分と2か所のFリ−マ穴3bの中心を結ぶ線分とが互いに直交するように配置される。図3の状態では、フレ−ムに設けた2か所のFリ−マ穴3bは固定スクロールに設けた2か所の切り欠き部1fの内側に収まることになる。
そして、回転阻止機構の一部を構成する回転阻止環6は図7に示すように、リング状の環状部材の端面に対向する位置に2対の計4か所設けた平行溝6aの内、1対の対向する平行溝6aの中心線Aが同一直線上に配置され、他の1対の対向する平行溝6aの中心線Bも同一直線上に配置するとともに該中心線Aと該中心線Bが直交するように配置して構成されている。
また、該平行溝6aを避けて複数個の丸穴6bが設けられているのは、固定スクロールを固定するボルトの頭を入れるための逃がしと該ボルトを締結する治具を挿入するための貫通された穴である。
回転阻止機構の他の一部を構成するSガイド7の外観図を図8に、Fガイド8の外観図を図9に示している。いずれも、断面矩形部材の一端に、該部材端面より食み出さない小さな寸法の円柱丸棒のピン部7bと8bを他端にも該部材端面より1段寸法を小さくして段付きとした寸法の断面矩形部を突出させたキ−部7aと8aで構成されている。なおそれぞれのキ−部の下部に設けた段付き部7cと8cは、回転阻止環6を乗せる台となる。
そして図3の状態では、Sガイドのピン部7bは固定スクロールのSリ−マ穴1eに微小隙間で挿入され、Fガイドのピン部8bはフレームのFリ−マ穴3bに微小隙間で挿入されている。そして、矩形断面のキ−部は回転阻止環の平行溝6aにそれぞれが嵌合されている。
Sガイド7とFガイド8の形状を比較すると、Sリーマ穴1eとFリ−マ穴3bに嵌合されるピン部と回転阻止環の平行溝6aに嵌合されるキ−部はそれぞれ同じ構成となるが、中央部の胴体に相当する矩形部材の長さは固定スクロールのフランジ部1dの厚さの差だけ異なってくる。
また図10に示すように、回転阻止環6とFガイド8の端面との相対距離を測定するための変位計10が回転阻止環6に装着され、同様に回転阻止環6とSガイド7の端面との相対距離を測定するための変位計が回転阻止環6に装着されている。Sガイド7とFガイド8は互いに直交する位置に設けられているので、XY方向の変位が同時に測定できることになる。
以上の如く回転阻止環6と2個のSガイド7及びFガイド8で構成された回転阻止機構を装着した固定スクロールの組み立て装置の動作について以下説明する。
固定スクロールを位置決めしてボルト固定する前の段階では、固定スクロール1のフレ−ム3座面上でのXY方向の動きの自由度は高いが、回転方向すなわちθ方向は回転阻止機構で規制されているので、Sガイド7とFガイド8のピン部及びキ−部に設けられた微小隙間内での動きに限定され、XY方向の動きよりも極めて少ない移動量に抑えられている。
このような構成で固定スクロールの位置決めを行う方法として、フレ−ムに装着されたシャフトを回転させ旋回スクロールを旋回運動させながら行う方法と旋回スクロールを静止させた状態で行う方法が考えられる。
旋回スクロールを旋回運動させる方法は、前記シャフトを傾斜させて旋回半径を大きくして回転させるないしは旋回軸部に可変クランク機構を有するシャフトの回転数を上げ旋回スクロールの遠心力を高めて、旋回スクロールの渦巻き形状部の側壁面を固定スクロールの側壁面に押し当てることにより、固定スクロールにXY方向の動きが合成された旋回スクロールと同様の小さな振幅の旋回運動が生じる。
その旋回運動の変位の中心が最適位置となるので、その位置を変位計で求めるか、該旋回動の変位量を暫時減少させることにより、自動的に最適位置に収まることになる。このような状態になった時に、固定スクロールをフレ−ムにボルト固定する。
固定スクロールの旋回運動中やボルト固定時には固定スクロールに回転力が作用するが、回転阻止機構によりθ方向の移動は阻止されるので、位置精度が低下することはない。
また、旋回スクロールを静止状態で行う方法としては、回転阻止環に設けた平行溝に沿って固定スクロールを前後に移動させて、その中央で位置決めを行うが、再現性の問題があるので、測定方向などを変更して複数回計測しその平均値を求めるのが良い。
固定スクロールが精度良く組み付けられた場合の作動室の状態図 固定スクロールが回転変位して組み付けられた場合の作動室の状態図 回転阻止機構を装着した固定スクロールの組み付け図 図3のA矢視図 固定スクロールの平面図 フレ−ムの平面図 回転阻止環の平面図 Sガイドの外観図 Fガイドの外観図 変位計を回転阻止機構に装着した図
符号の説明
1 固定スクロ−ル
1d フランジ部
1e Sリ−マ穴
3 フレ−ム
3a 座面
3b Fリ−マ穴
6 回転阻止環
6a 平行溝
7 Sガイド
7a キ−部
7b ピン部
8 Fガイド
8a キ−部
8b ピン部
10 変位計

Claims (2)

  1. 固定スクロールと旋回スクロールの互いの渦巻き形状部を組み合わせて作動室を形成するとともに旋回スクロールと該旋回スクロールに連結された動力伝達用のシャフトと該旋回スクロールの自転を防止する機構をともに装着したフレームに固定スクロールをボルトで締結する構成のスクロール式流体機械において、
    フレームの固定スクロールを装着する側の平坦な座面内に内径精度の高いFリーマ穴3bを互いの距離を極力離すか対向する位置に2か所設けるとともに固定スクロールの外周フランジ部にも内径精度の高いSリーマ穴1eを互いの距離を極力離すか対向する位置に2か所設け、さらには該Sリーマ穴に対して直交した位置でフレームに設けた2か所のFリーマ穴に合わせた位置に相当する固定スクロールの外周フランジ部に切り欠き部を設けた上で、固定スクロールをフレームに組み付けた状態では、フレームに設けた2か所のFリーマ穴の中心を結ぶ線分と固定スクロールに設けた2か所のSリーマ穴の中心を結ぶ線分とが互いに直交するように構成させるとともに断面矩形ないしは円柱状の部材の一端に該部材端面より食み出さない小さな寸法の円柱丸棒のピン部を設けたその反対側には該部材端面より1段寸法を小さくして段付きとした寸法の断面矩形ないしは円柱を突出させたキ−部で構成されたSガイドと断面矩形ないしは円柱状の部材の一端に該部材端面より食み出さない小さな寸法の円柱丸棒のピン部を設けたその反対側には該部材端面より1段寸法を小さくして段付きとした寸法の断面矩形ないしは円柱を突出させたキ−部で構成されたFガイド、加えてリング状ないしは長方形に近い形の環状部材の端面には対向する位置に2個の平行溝を1対として2対の計4か所平行溝を設け、対向する2か所の平行溝の中心線Aは同一直線上に配置され、他の2か所の平行溝の中心線Bも同一直線上に配置されると同時に該中心線Aと該中心線Bが互いに直交するように平行溝を配置して形成される回転阻止環の3種類から回転阻止機構が構成され、さらには該Sガイドのピン部を前記固定スクロールのSリーマ穴2か所に装着し、該Fガイドのピン部をフレームのFリーマ穴2か所に装着するとともに該回転阻止環の4か所の平行溝部に2個のSガイドのキ−部と2個のFガイドのキ−部をそれぞれに微小隙間を設けて装着した上で、旋回スクロールの渦巻き形状部の側壁面を固定スクロールの渦巻き形状部の側壁面に押し当てて固定スクロールを移動させる手段を用いて固定スクロールの位置決めを行う固定スクロールの組み立て装置を構成したことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. フレームに対する固定スクロールの組み付け時の位置精度を計測する手段として、互いに直交する位置に設けられたFガイドとSガイドに対して、回転阻止環6と該Fガイドの端面との相対距離を測定するための変位計が該回転阻止環に装着され、同様に該回転阻止環とSガイドの端面との相対距離を測定するための変位計を該回転阻止環に装着して固定スクロールの位置決めを行う固定スクロールの組み立て装置を構成したことを特徴とする請求項1記載のスクロール式流体機械。
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