JP4670404B2 - 信号の混信確認方法及びレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ装置を用いて距離測定時などにおいて自他の信号相互が混信するか否かを確認する信号の確認方法、及びその確認方法を実行するためのレーダ装置に関する。詳しくは本発明は、車輌の衝突防止を目的とした車線変更時の安全確認などを対象とした車輌の周辺監視用レーダ装置に関して、可能な限り簡易な構成で、迅速な検知を可能とし、かつ自車と他車とのレーダ装置からそれぞれ発信される信号相互が混信するのを避ける、若しくは混信していることを検知し、信頼性の低いデータを排除する信号の混信確認方法、及びレーダ装置に関する。
従来、車輌の衝突防止を目的とした車線変更時の安全確認などを対象とした車輌の周辺監視用レーダ装置が開発されている。この種の周辺監視用レーダ装置が特許文献1,2に開示されている。
特許文献1に開示された周辺監視用レーダ装置は、PN(Pseudo noise)符号に応じたレーザ光を出射し、そのレーザ光で出射した信号のパルス列と、前記レーザ光を受光して得られた信号のパルス列との相関とを取るために、位相をシフトした複数のクロックと、複数の相関器を用いて、前記パルス列の同期捕捉を行っている。
特許文献2に開示された周辺監視用レーダ装置は、PN符号を用いて計測を行っており、同期にVCO(Voltage Controlled Oscillator)を用いたフィードバック系などの複雑な処理を行っている。
特開2002−267752 特開平11−83991
しかしながら、レーダ装置を用いた距離測定時における自他の信号相互の混信を防止する方法として、PN符号を用いた場合、下記のような問題が起こり得る。
(1)レーダ装置から発信する送信信号と当該レーダ装置で受信する受信信号との同期捕捉を行う必要がある。前記同期捕捉には少なくとも使用するPN符号1系列分の受信信号に対して、遅延時間を変化させて相関処理を行う必要がある。前記相関処理を行うには、受信信号と送信信号との位相をシフトしながら、順次相関処理を行う必要があるため、処理が複雑となり、測定時間が長くなるという課題がある。
(2)自他の信号を識別するための精度を高めるためにPN符号長を長くすることが考えられる。しかしながら、PN符号長を長くすると、必要なクロック(位相シフト)の数と相関器の台数とがそれぞれ増加するため、システムが更に複雑となり、同期捕捉処理に多大な時間を要するという課題がある。
(3)特に時間的に連続でなく、信号送信時間が短く、送信頻度も低い信号を用いたパルスレーダ装置では、同期捕捉及び追跡を安定して行うことが非常に困難となる。そのため、PN符号などのIDの付加による混信防止(対ノイズ性の向上)の手法を適用することも困難であるという課題がある。
(4)短距離での距離測定を行う短距離用のレーザレーダ装置では、送信から受信までの時間が短く、また測定対象物との距離の変化により、障害物からの反射光を受信するタイミングが変化する。したがって、前記受信タイミングの変化は、自他信号の混信、或いは測定対象物までの距離の変化のいずれかであるかを区別することができないため、混信時には受信信号の真偽を確認することが困難となる。
本発明の目的は、同期捕捉用信号と混信防止用信号とを組み合わせることにより、複雑な構成を必要とすることなく、自他信号の混信を防止することを可能とした信号の混信確認方法及びレーダ装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る信号の混信確認方法は、周囲の状況を検知する際にレーダ装置から発信される自他の信号の混信の有無を確認する信号の混信確認方法において、
レーダ装置から第1の信号を測定空間に発信した後に遅延時間を設けて、識別標識を付加した第2の信号を前記レーダ装置から測定空間に発信するステップと、
前記測定空間内の測定対象物で反射して受信した前記第1の信号に基づいて同期捕捉を行うステップと、
前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した後に、前記第2の信号を受信したか否かの有無を検知し、前記第2の信号の受信を検知したときに、当該第2の信号に付加された前記識別標識を弁別することにより、信号の混信の有無を判断するステップとを有することを特徴とするものである。ここで、前記第1の信号として、同期捕捉が容易な信号を用い、前記第2の信号として、混信に強い信号を用いることが望ましいものである。
前記本発明に係る信号の混信確認方法を実施するためのレーダ装置は、測定空間に信号を出力し、当該測定空間内の測定対象物で反射した信号を受信して周囲の状況を検知するレーダ装置において、
測定用の第1の信号と第2の信号とを出力する信号生成部と、前記第1の信号に対して前記第2の信号を遅延させる遅延回路と、前記第1の信号と前記第2の信号とに遅延時間差を持たせて測定空間に発射する信号出力部と、測定空間内の測定対象物で反射して受信した前記第1の信号に基づいて同期捕捉する同期捕捉部と、前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した時点で受信した信号が前記第2の信号であるか否かを弁別する信号弁別部とを有することを特徴とする。
本発明において、信号生成部は、測定用の第1の信号と第2の信号とを出力する。遅延回路は、信号生成部からの第1の信号に対して第2の信号を遅延させて出力する。信号出力部は、第1の信号と第2の信号とに遅延時間差を持たせて、これらの信号を測定空間に発射する。これらの一連の動作に伴って、レーダ装置から第1の信号を測定空間に発信した後に遅延時間を設けて、識別標識を付加した第2の信号を前記レーダ装置から測定空間に発信するステップの処理が行われる。
同期捕捉部は、測定空間内の測定対象物で反射して受信した第1の信号に基づいて同期捕捉する。この動作に基づいて、前記測定空間内の測定対象物で反射して受信した前記第1の信号に基づいて同期捕捉を行うステップの処理が行われる。
信号弁別部は、前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した時点で受信した信号が前記第2の信号であるか否かを弁別する。この動作に基づいて、前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した後に、前記第2の信号を受信したか否かの有無を検知し、前記第2の信号の受信を検知したときに、当該第2の信号に付加された前記識別標識を弁別することにより、信号の混信の有無を判断するステップの処理が行われる。
以上説明したように、本発明によれば、同期捕捉用信号と、混信防止用信号とを組み合わせることにより、同期捕捉に要する時間を短縮することができるとともに、混信防止用信号の判別による混信の防止を図ることができる。
更に、前記第1の信号として、基準パルスをチャープ変調したチャープ信号を用いることにより、信号の出力期間を長くでき(放射エネルギーの増大)、出力の小さな信号源を用いることができる。
さらに、受動素子、特にSAW-DLLを用いて、前記チャープ信号を復調することにより、第1の信号をパルス圧縮により狭パルス化して、この第1の信号に基づいて同期捕捉をすることができ、同期を取るためのFFTなどの複雑な信号処理を排除することができる。さらに、1回の発光で確実に同期が取れるため、同期追跡を行う必要がなく、シリアル・サーチ法などによらず同期捕捉可能な方法であるため、同期捕捉を短時間で行うことができ、信号を連続して出力する必要がない。
さらに、前記第2の信号としてPN符号を用いた場合、PN符号は、ランダム性を持つため、周波数スペクトル的に広い範囲に均一に分布し、特定周波数の信号の干渉に強い。さらに、全くのランダムではなく、ある関数で表せるため、再現性があり、受信側で相関を取ることができる。受信してパルス圧縮して狭パルスとした第1の信号をPN符号受信時の同期信号とすることにより、PN符号の受信前に同期が取れるため、符号長の長いPN符号を使用でき、識別性を向上させることができる。さらに、同一のハードウェア(例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)など)にてソフト的にランダム性を変更することも可能であり、SAW素子を複数種類製作するよりも低コストであり、PN符号が備える識別性(ID)の変更も容易である。
さらに、前記第1の信号にチャープ信号を用い、前記第2の信号にPN符号を用い、前記第1の信号に対する前記第2の信号の遅延時間を、送信符号のチップ区間単位で変更するため、圧縮パルス受信後に1回のみID判別用信号の相関を取ることとなり、チップ区間単位で間隔を変更した符号は、異なる符号として扱うことが可能であり、使用可能な符号数(多重接続数)を増やすことが可能となる。またパルスレーダに適用することにより、信号を連続して送信しつづける必要が無いので、省エネルギー、またレーザレーダでは、光源のレーザダイオードの発光頻度が下がるので、長寿命化が図れる。
さらに、前記信号生成部は、基準パルスをチャープ変調したチャープ信号を前記第1の信号として出力する機能と、基準パルスに基づいてPN符号を生成し、このPN符号を前記第2の信号として出力する機能とを有し、これらの信号を用いて、同期捕捉用信号と混信防止用信号を組み含わせることにより、複雑な構成を必要とすることなしに、自他信号の混信を防止しつつ、短時間で安定して対象物までの距離の測定を行うことができる。
さらに、前記信号生成部に、基準パルスをチャープ変調する受動素子を有し、前記受動素子として、基準パルスをスペクトル拡散するSAW-DLLを用いる。このように、チャープ信号を使用することにより、信号の出力期間を長くでき(放射エネルギーの増大)、パルス圧縮により狭パルス化が可能であるため、出力の小さな信号を用いることができる。受動素子を用いることにより、複雑な構成を必要とすることなしに、チャープ信号への復調が可能である。送信側は、SAW-DLLを用いずに、ディジタル(アナログ)回路などで信号を生成することができる。送受信側ともに受動素子を用いることにより、より簡易な構成で、チャープ信号の変調、復調を行うことができる。
さらに信号生成部は、チャープ信号である前記第1の信号と、PN符号である前記第2の信号とを出力する機能を有し、遅延回路は、前記第1の信号に対する前記第2の信号の遅延時間を、送信符号のチップ区間単位で変更する。PN符号は、ランダム性を持つため、周波数スペクトル的に広い範囲に均一に分布し、特定周波数の信号の干渉に強い。さらに、PN符号は、全くのランダムではなく、ある関数で表せるため、再現性が有り、受信側で相関を取ることができる。圧縮パルス受信後に1回のみID判別用信号(混信防止用信号)の相関を取るので、チップ区間単位で間隔を変更した符号は、異なる符号として扱うことが可能であり、使用可能な符号数(多重接続数)を増やすことが可能である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
本発明の実施形態は、同期捕捉用信号(同期捕捉が容易な信号)と混信防止用信号(混信に強い信号)とを組み合わせることにより、複雑な構成を必要とすることなく、自他信号の混信を防止しつつ、短時間で安定した対象物までの距離を測定することを可能とすることを特徴とするものである。
具体的に説明すると、本発明の実施形態は、送信側において、同期捕捉用信号を発信した後、自他信号の区別が可能な同期捕捉用信号を遅延させて発信し、受信側において、同期捕捉用信号を受信した後に、送信時に想定した遅延時間後に同期捕捉用信号を受信したか否か、さらに受信した信号が自ら発信した信号か否かを検知することにより、混信の有無を判断する。
本発明の実施形態に係る信号の混信確認方法を実施するためのレーダ装置は基本的構成として、同期捕捉部と信号弁別部とを有し、車線変更時の安全確認などを対象とし、下記の使用条件に対して有効な車輌の周辺監視用レーダに関するものである。
(1)近距離(例えば50m程度)の計測が可能であること。
(2)同時に複数の送信源が存在し、各送信源は同期しておらず、それぞれの任意のタイミングで送信を行うことを前提としている。何故ならば、高速道路などの複数車線での混雑時など、複数の車輌が測定用信号を発している場合、各車輌の送信源相互間で同期を取っていないためである。
本発明の実施形態における同期捕捉が容易な信号である同期捕捉用信号とは、未知のタイミングで受信される信号について、受信と同時(瞬時)にその受信信号が同期信号であることを見分け、受信回路の動作タイミングで受信した同期信号に同期させることが可能な信号である。
具体的な前記同期捕捉用信号として、チャープ信号を用いる。チャープ信号を用いる理由は、次の通りである。パルスレーダ装置では、計測精度を高めるためにパルス幅の極力狭いパルスが必要であるが、レーザダイオードでは、発光パルス幅を狭くするには限界がある。またパルス幅が狭いということは、測定空間へ放射するエネルギー量が少なくなるため、ピークパワーの大きな光源が必要となる。チャープ信号を用いることにより、信号の出力期間を長くでき(放射エネルギーの増大)、パルス圧縮により狭パルス化が可能であるため、出力の小さい信号源でもよいこととなる。
パルス幅が狭い短パルス(基準パルス)をチャープ信号に変調する変調部や、受信部で受信したチャープ信号を復調するチャープ復調部としては、受動素子を用いることが望ましいものである。特に、受信側に受動素子を用いるのが最も重要である。送信側は、受動素子でも、受信側素子に合わせて、ディジタル(アナログ)などで信号を生成しても良いが、受動素子を用いた場合は、複雑な構成を必要とすることなしに、チャープ信号の変調や復調が可能となる。
チャープ信号用の受動素子としては、例えばSAW-DLL(Surface Acoustic Wave Dispersive Delay Lines)などを使用することができる。SAW-DLLなどの受動素子を用いたチャープ信号は、1回の発光で確実に同期が取れるため、同期追跡を行う必要がなく、シリアル・サーチ法などによらず同期捕捉可能な方法であるため、同期捕捉を短時間で行うことができる。したがって、信号を連続して出力する必要がない。チャープ信号は、UPチャープでもDownチャープでも、それらの複合でも、非線形変調でもよい。
混信に強い信号である混信防止用信号とは、自他信号の識別が迅速かつ的確に行えるという条件を備えることを最優先とし、同期捕捉の容易性について問わない。これは、先に発信される信号が同期捕捉の容易性を担うためである。
具体的な混信防止用信号として、例えば´1´,´0´の値(ON/OFF)をランダムな周期でとる(光信号であれば、1,0、電波信号であれば+1,−1)という特徴をもつ信号が好ましい。特定の周期で´1´と´0´とを繰り返すと、特定の周波数スペクトラムを強くもつようになるために干渉波に弱くなるが、ランダム性をもつことにより、周波数スペクトル的に広い範囲に均一に分布するようになり、特定周波数の信号の干渉に強くなる。但し、全くのランダムでは、再現性がなく、受信側で相関を取ることができないため、ある関数で表される必要がある。
上記の条件を満足する信号として、PN(Pseudo-random Noise:擬似ノイズ)符号が使用できる。使用するPN符号は、M系列に拘らず、GOLD符号系列,OOC符号系列,Barker符号でもよい。図7(a),(b)に、(341,5,1)のOOC符号系列を示す。またPN符号の生成は、各符号専用のハードウェア処理を行っても良いし、ソフト的に切替可能としても良い。また耐ノイズ性は悪化するが、符号の完全一致を前提とするのであれば、単なるBinaryコードなど、個々の装置に固有の符号を付加できれば良い。
次に、同期捕捉用信号として、SAW-DLLの受動素子を用いてチャープ変調したチャープ信号を用い、混信防止用信号としてPN符号を用いた例を実施例として説明する。
本発明の実施例に係るレーダ装置は図1に示すように、送信部と受信部とから構成されている。送信部は、短パルス発生器1と、受動素子としてのSAW-DLL2と、遅延回路3と、PN符号発生器4と、測定方向設定器5と、測定方向を選択する機能を備えたLDドライバ6と、複数のレーザダイオード7とを有している。この実施例では、レーザダイオード7は6個を用いているが、レーザダイオード7の個数は、この個数に限られるものではない。
受信部は、測定対象物で反射した信号を受信するフォトダイオード8と、フォトダイオード8からの受信信号を増幅して出力するアンプ(バンドパスフィルタ;BPF)9と、信号弁別部10と、同期捕捉部11とを有している。信号弁別部10は、受動素子としてのSAW-DLL12と、PN符号発生器14と、PN符号相関器15とから構成されている。同期捕捉部11は、SAW-DLL12と、時間計測部16と、演算処理部17とから構成されている。
図1に示す短パルス発生器1は、図2(a)に示すタイミングで測定開始トリガが入力すると、短パルスを整形して、図2(b)に示すパルス幅が狭い短パルスを基準パルスとしてSAW-DLL2と遅延回路3と受信部の時間計測部16とにそれぞれ出力する。
SAW-DLL2は、図2(b)に示す前記基準パルスをスペクトル拡散してチャープ変調し、出力期間が長いチャープ信号を第1の信号として出力する(図2(c))。遅延回路3は、SAW-DLL2が出力するチャープ信号の完了(図2(d))を検出すると、計時を開始して遅延時間を置いてPN出力トリガをPN符号発生器4に出力する(図2(e))。PN符号発生器4は、遅延回路3が出力するPN出力トリガを受取ると、PN符号に基づいた符号化パルス(PN符号)を第2の信号として出力する(図2(f))。PN符号発生器4がPN符号に基づいて符号化パルスを生成すると、第2の信号としての符号化パルスは、PN符号による自他信号を識別するための識別標識が付与される。この符号化パルスが有する識別標識を検出して自他信号の識別が行われる。本実施例では、PN符号発生器4が発生させるPN符号の符号はM系列の符号を用い、その符号長は符号長7に設定されている。
LDドライバ6は、最初にSAW-DLL2が出力するチャープ信号(図2(c))を受取ると、測定方向設定器5で設定された測定方向のレーザダイオード7を駆動して、SAW-DLL2が出力するチャープ信号(図2(c))を第1の信号として測定空間内に向けて発射する。
次いでLDドライバ6は、遅延回路3が設定した遅延時間後にPN符号発生器4が出力するPNコード信号(図2(f))を受取ると、測定方向設定器5で設定された測定方向のレーザダイオード7を駆動して、PN符号発生器4が出力するPN符号(図2(f))を第2の信号として測定空間内に向けて発射する。LDドライバ6が発射する第1の信号と第2の信号とを時系列で示すと、図2(h)に示すように、先ず第1の信号が発射され、第1の信号が発射された後に、遅延時間を置いて第2の信号が発射される。
次に、送信側における第1及び第2の信号を送信するタイミングについて説明する。実施例における図2のt-syncについて必要な条件は、後述する受信側のSAW-DLL12により圧縮された圧縮パルス(図3(b))と受信したPN符号(図3(a))とが重ならないように、遅延回路3による遅延時間を設定する。
実施例で使用した後述のSAW-DLL12は、測定対象物で反射したチャープ信号を受信してから図3(b)に示す圧縮パルスを出力するまで約500n秒を要し、パルス幅が300n秒程度の圧縮パルス(図3(b))を生成する特性を備えている。したがって、図2に示す期間t-syncは、理想的には、図3(b)に示す圧縮パルスのパルス幅の1/2(≒150n秒)以上となるように選定し、これに符合させて遅延回路3の遅延時間を選定すればよいことになる。
実施例では、マージンを見て、図2に示す期間t-syncは500n秒に設定している。すなわち、チャープ信号の送信完了からPN符号の送信開始まで1μ秒に設定している。
測定対象物である移動体を計測する場合などには、測定対象物の移動速度による信号の受信時間の変化が、計測の分解能に影響を与えるので、図2に示す期間t-syncを設定するときの上限は、チャープ信号の送信開始からPN符号の送信完了までの時間のなかで、許容できる範囲とする必要がある。上述したように、図2に示す期間t-syncの上限を設定するときは、PN符号の送信完了までの時間が影響するため、PN符号の符号長を変更する場合には、その符号長を考慮して、図2に示す期間t-syncの上限を設定する必要がある。また図2に示す期間t-syncをPN符号のチップ区間単位で増減することにより、PN符号をシフトすることが可能となり、使用可能な符号数(多重接続数)を増やすことが可能となる。
レーザダイオード7から発射された信号が測定対象物で反射されてレーダ装置側に向きを変えて伝搬すると、受信側のフォトダイオード8が反射信号を受信する。第1の信号としてのチャープ信号と、これに続く第2の信号としてのPN符号とが存在する場合、フォトダイオード8は、先ず図3(a)に示すようにチャープ信号を受信し、チャープ信号を受信した後に遅延時間をもってPN符号を受信する。
アンプ9は、フォトダイオード7が受信したチャープ信号を増幅する。ここで、アンプ9は、フォトダイオード7が受信するチャープ信号の中心周波数に合わせたバンドパスフィルタの機能を有するため、PN符号を送信する際に、PN符号に対して、バンドパスフィルタ通過周波数にてASK(Amplitude Shift Keying)変調を行う。なお、PN符号をASK変調する場合を説明したが、ASK変調に変えて、PN符号をPSK(Phase Shift keying)変調するようにしてもよい。アンプ9が上述したバンドパスフィルタ機能を有していない場合、PN符号を単なるOOK(On-Off Keying)変調するようにしてもよい。
SAW-DLL12は、アンプ9で増幅されたチャープ信号(図3(a)参照)を図2(k)のタイミングで受取ると、そのチャープ信号を図2(l)のタイミングで圧縮して狭パルス化して、図3(b)に示す圧縮パルスを生成し、SAW-DLL12は、生成した圧縮パルスを時間計測部16に出力するとともに、同期信号として遅延回路13に出力する。ここで、レーダ装置から測定対象物までの距離が0(零)であるとき、短パルス発生器1が短パルス(基準パルス)を出力する時点から、SAW-DLL2が短パルス(基準パルス)を完全にチャープ変調する時点までの時間をt-0chirpとする(図2(b))。また図2(b)におけるt-rangeは、レーダ装置から発射されたチャープ信号が測定対象物で反射して再びレーダ装置に戻るまでの往復に要する時間に相当する。
時間計測部16は、短パルス(基準パルス)が出力した時点で短パルス発生器1から計時開始のトリガが入力するため、そのトリガ(図2(i))の入力時点から計時を開始し、SAW-DLL12から図2(l)に示す圧縮パルスが入力されるまで計時を継続する。時間計測部16は、SAW-DLL12から圧縮パルスが入力した時点まで計時した時間データを演算処理部17に出力する。
演算処理部17は、時間計測部17から入力する時間データに基づいて、レーダ装置から測定空間内の測定対象物までの距離を演算する。具体的に説明すると、短パルス発生器1が短パルス(基準パルス)を出力した時点からレーザダイオード7がチャープ信号を発射するまでの送信タイミング(図2)と、測定対象物で反射されたチャープ信号が受信されてSAW-DLL12から圧縮パルスが出力されるまでの受信タイミング(図2)とにより、演算処理部17は、時間計測部17から入力する時間データに基づいて、レーダ装置と測定対象物との間をチャープ信号が往復した時間を演算する。実施例におけるチャープ信号は、レーザダイオード7から発射される光信号を用いており、その光信号の速度は既知であるから、演算処理部17は、前記チャープ信号の往復時間と光信号の速度とを積算して往復の距離を算出し、その算出した距離をレーダ装置から測定対象物までの実測した距離に補正する。この距離の算出法は既知のものであるから、その詳細を省略する。
一方、同期捕捉部10は、SAW-DLL12が同期信号を出力した後に、フォトダイオード8が図2(h)のタイミングで信号を受信した場合、符号相関{=(一致数−不一致数÷符号長)}を取るなどして、前記フォトダイオード8が受信した信号、具体的にはSAW-DLL12が狭パルス化した図3(b)に示す圧縮パルスが、自ら発した送信信号(第1の信号であるチャープ信号)であるか、干渉信号であるかを弁別する。
前記信号の弁別を具体的に説明する。遅延回路13は、SAW-DLL12が出力する同期信号を受取ると、送信側の遅延回路3で設定された遅延時間だけ遅延させて、PNコード生成タイミング信号をPN符号発生器14に出力する。PN符号発生器14は、遅延回路13が出力するPNコード生成タイミング信号を受取ると、PN符号を生成し、そのPN符号をPN符号相関器15に出力する。
上述したようにPN符号相関器15は、遅延回路13で設定された遅延時間だけ遅れて、PN符号発生器14からPN符号を受取る。PN符号相関器15がPN符号発生器14からPN符号を受取るまでの時間は、SAW-DLL12から同期信号が遅延回路13に入力してから遅延回路13からPNコードが出力されるまでの時間であり、この時間は、送信側でチャープ信号に対してPN符号が出力されるまでの時間として送信側の遅延回路3が設定した遅延時間に相当する。
フォトダイオード8が測定対象物で反射したPN符号を測定対象物で反射したチャープ信号に引き続いて受信した場合、PN符号相関器15は、PN符号発生器14からPN符号を受取る時期にアンプ9から受信したPN符号を受取ることとなる。したがって、PN符号相関器15は、PN符号発生器14が出力するPN符号と、アンプ9が出力するPN符号との相関を取り、SAW-DLL12が出力する図3(b)に示す圧縮パルスが自システムより送信した信号であるか否かの判断を行う。前記相関を取ることにより、測定対象物までの距離測定の信頼性の確認を行う。
ここで、レーダ装置から測定対象物までの距離が0(零)である場合に、送信側の図2(b)に示す短パルス(基準パルス)の整形時から受信側の図2(l)に示すチャープ信号の圧縮完了までの時間をt-0chipとし、送信側の図2(b)及び(f)に示す短パルス(基準パルス)の整形時から図2(f)に示すPN符号の送信開始までの時間をt-0pnとする。SAW-DLL12が出力する図3(b)の圧縮パルスを検出した時点からフォトダイオード8がPN符号の受信を開始(同期)するまでの時間t-sync(図2(m))は、(t-sync)=(t-0pn)−(t-0chirp)であり、この時間t-syncは、距離測定によらず不変である。
基本的には、送信時までのチャープ信号(第1の信号)とPN符号(第2の信号)の送信時間差が受信にも維持されるため、上記の説明により測定対象物までの距離によらず、受信部に受信されるチャープ信号とPN符号との間には、前記送信時間差に相当する遅延時間がある。したがって、送信側と受信側とにおけるチャープ信号とPN符号との時間差は一致している。
上記のタイミングで、送受信間におけるPN符号(第2の信号)の同期捕捉を行って相関を取ることにより、フォトダイオード8で受信した信号が自システムの送信側から送信された第1の信号であるチャープ信号であるか、干渉による信号かを区別することが可能である。
次に、送信側から送信されたPN符号と受信側で受信したPN符号との相関を取る場合について説明する。上述したように、送信側から送信されたPN符号と受信側で受信したPN符号とは同期が取れているため、PN符号相関器15は、PN符号発生器14が出力するPN符号と、アンプ9が出力するPN符号との一致又は不一致を判別することにより、PN符号同士の相関を取る。上述したように、アンプ9から出力されるPN符号は、アンプ9が検波(ASK復調)の機能を備えているため、ASK復調されて、送信側から送信されるPN符号と同じ信号形態に整形されている。
レーザダイオード7は、図2(h)に示すタイミングに基づいて駆動され、レーザダイオード7から図4(a)に示す波形のチャープ信号と、このチャープ信号に対して遅延時間をもって、図4(a)に示す波形のPN符号とが出力される。一方、フォトダイオード8で受信されてアンプ9により包絡線検波(ASK復調)されると、図4(b)に示すように、図4(a)に示すチャープ信号を検波した検波信号と、図4(a)に示すPN符号を検波した受信PN符号とが出力する。
図5(a)に、アンプ9で検波された後の前記検波信号と前記受信PN符号との波形を示す。図5(b)に示すPN符号は、受信したチャープ信号をSAW-DLL12で圧縮した圧縮パルスの受信タイミングにより同期を取ってPN符号発生器14から出力される相関用のPN符号である。図5(a)に示されるアンプ9で受信されたPN符号と図5(b)に示されるPN符号発生器14から出力される相関用のPN符号とは正確に同期が取れていることが分かる。
図1に示すPN符号相関器15は、PN符号発生器14が出力する図5(b)に示す相関用PN符号と、アンプ9が出力する図5(a)に示す受信PN符号とを同時に入力として、図2(o)に示すようにPN符号の相関を取る。
PN符号相関器15は、受信PN符号と相関用PN符号とが図5に示すように同一と見なせる場合に、フォトダイオード8が受信した信号が自システムの送信側から送信されたチャープ信号(第1の信号)であると信号弁別を行う(図2(p))。
PN符号相関器15は、受信PN符号と相関用PN符号とが図6に示すように不一致の場合に、フォトダイオード8が受信した信号が自システムの送信側から送信されたチャープ信号(第1の信号)でなく、干渉による信号であると信号弁別を行う。
以上のように、PN符号相関器15により、受信PN符号と相関用PN符号との一致・不一致を判別し、混信による信号であるか否かを確認する。したがって、SAW-DLLを用いたチャープ変調のパルスレーダ装置において、時系列上最初に受信されるチャープ信号の混信が起こった場合、前記チャープ信号の受信後に続いて受信されるPN符号を調べることにより、正しい受信信号か、混信による受信信号かの判定が可能となり、システムの信頼性が向上する。
本発明の実施例における受信PN符号と相関用PN符号との相関を取る場合には、両PN符号相互間の同期が取れているため、高速フーリエ変換FFT(Fast Fourier Transform),離散Fourier 変換DFT(Discrete Fourier Transform)等の処理を用いなくても、受信PN符号と相関用PN符号の一致の確認を行い、符号相関{=(一致数−不一致数)÷符号長}で前記相関を簡単に求めることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態では、送信側からSAW-DLLなどの受動素子を用いてチャープ信号を送信し、受信側でSAW-DLLなどの受動素子を用いて受信することにより、チャープ信号の送受信時間を測定し、レーダ装置から測定対象物までの測距を行っている。これは、受信側でのPN符号の同期・相関は、送信側から発射されるチャープ信号を基準信号として行っている。
送信側から発射されるチャープ信号に代えて例えばPN符号などの混信防止用の信号に基づいて、レーダ装置と測定対象物との間を測距することも可能である。しかしなから、チャープ信号は受信できても、前記チャープ信号に対して遅延時間をあけて送信される混信防止用信号の一部が混信により受信できないかも知れない。また前記チャープ信号及び前記混信防止用信号を正確に受信できたと仮定して、チャープ信号の受信タイミングは、アナログ信号処理(若しくは高速ディジタル処理)により細かい分解能で計測する必要がある。前記混信防止用信号の相関は、使用するPN符号のチャープ周期の3倍程度の周波数で処理すればよい。しかし、前記混信防止用信号をレーダ装置と測定対象物との間の測距に使用すると、符号の相関処理も高速ディジタル処理が必要となる。
以上の理由により、上述したようにレーダ装置と測定対象物との間の測距は、例えばチャープ信号のように同期捕捉用の信号に基づいて行うのが望ましい。
次に、第1の信号であるチャープ信号と第2の信号であるPN符号とのそれぞれに、同期捕捉と混信防止との両方の機能を持たせることが可能か否かを検討してみる。
従来から存在している、SAW-DLLを用いたチャープ(Chirp;直線FM変調)レーダ装置において、信号に識別標識(ID)を持たせるためには、非直線FM変調などにより、複数種類のSAW素子を製作する必要があるため、製作上の制約、例えばどの程度の特徴付けが可能か、半導体製造技術で製作する場合でも複数のマスクを製作する必要があるというコスト面を考慮すると、実用的でない。
またSAW素子を用いる場合、Matched Filtering方式を採用することが可能である。このMatched Filtering方式は、SAW-DLLに形成される電極の間隔をPN符号で変調をかけることにより、受信したPN符号に対して素子の性質を利用して瞬時に同期捕捉が完了し、相関値を出力する構成のものである。しかし、この方式は、PN符号の種類を変える毎に、SAW素子自体を作り変える必要がある。
以上の状況からも、従来の方式では、短時間の同期捕捉と自他信号の混信防止と両方のメリットを簡易な構成で得ることは困難であり、本発明に係る実施例のように構成することが有効である。
図1に示す実施例では、6個のレーザダイオード7を切替えて点灯することにより、機械的な機構を使用せずに測定空間内の測定対象物を走査する構成としているが、これに限られるものではない。図8(a)に示すように、レーザダイオード7から出力されるレーザ光をガルバノ・スキャナー・ミラー18に入力させて、測定対象物を走査するようにしてもよいものである。また図8(b)に示すように、走査機構を持たない1組のレーザダイオード7とフォトダイオード(8)との組み合わせにより、特定方向での計測を行うシステムとして構築しても良いものである。
図1に示す実施例は、第1の信号及び第2の信号に基づいてレーザダイオードを発光させてレーザ光により、第1の信号と第2の信号とを送受信するレーザレーダ装置に適用したが、これに限られるものではない。第1の信号及び第2の信号に基づいて電波を変調させて、電波により第1の信号と第2の信号とを送受信する例えばマイクロ波レーダ装置に適用することができる。さらには、実施例のレーダ装置は、測距に用いたが、これに限られるものではなく、通信などに用いてもよいものである。本発明をレーザレーダ装置に適用した場合には、ミリ波及びマイクロ波に比べてコスト的に有利で、回路構成を簡素化できるという利点がある。
またACC(Adaptive Cruise Control)の場合、車輌の進行方向だけでなく、広い範囲に第1の信号及び第2の信号を出力するため、アイ・セーフを確保する関係上、例えばレーザダイオードの発光頻度を減らす必要がある。
これに対して、本発明は、短時間の発光を行うパルスレーダ光が使用されるため、レーザダイオードの寿命を延長することができ、同期捕捉の点のみならず、レーダシステム全体としても省エネルギーを実現することができる。
以上説明したように本発明によれば、SAW-DLLなどの受動素子を用いたチャープ信号のような瞬時に同期が取れる受信信号を同期信号として使用して同期捕捉を行うことにより、後に続く引き別標識(ID)を付加した自他信号の識別性が高い信号(PN符号など)の同期を取るシステムとすることができ、チャープ信号により測距した結果が、自システムが送信した信号による正しい結果なのか、他システムの信号源から送信された信号による間違った結果なのかを、PN符号などを調べることにより、確認することができる。
また自他信号の混信に関して詳細に述べると、本発明はレーザレーダ装置にあまり使用されていないチャープ信号などの特徴的な信号を使用することにより、自他信号の混信を避ける効果があり、PN符号などの違いにより同じシステム間での混信を避けることができる。したがって、簡易な構成で短時間での同期捕捉と、信頼性の高い混信の検出の両方を得ることができる。
本発明の実施例に係るレーダ装置を示す構成図である。 本発明の実施例において、第1の信号と第2の信号との送受信のタイミングを示す特性図である。 図3(a)は、送信側から送信されるチャープ信号とPN符号との波形を示す特性図、図3(b)は、受信側で受信されたチャープ信号を圧縮パルス化した波形を示す特性図である。 図4(a)は、レーザダイオードから発射される、チャープ信号とPN符号とに対応したレーザ光の波形を示す特性図、図4(b)は、受信側でASK復調された復調信号及び受信PN符号の波形を示す特性図である。 図5(a)は、アンプでASK復調された受信PN符号の波形を示す特性図、図5(b)は、受信側のPN符号発生器から出力される相関用PN符号の波形を示す特性図である。 図6(a)と図6(b)とは、受信PN符号と相関用PN符号との相関が不一致の場合を説明する特性図である。 図7(a)及び(b)は、PN符号の例を示す特性図である。 図8(a)及び(b)は、本発明の他の実施例を示す構成図である。
符号の説明
1 短パルス発生器
2 SAW-DLL
3 遅延回路
4 PN符号発生器
6 LDドライバ
7 レーザダイオード
8 フォトダイオード
9 アンプ(BPF)
10 信号弁別部
11 同期捕捉部
12 SAW-DLL
13 遅延回路
14 PN符号発生器
15 PN符号相関器

Claims (15)

  1. 周囲の状況を検知する際にレーダ装置から発信される自他の信号の混信の有無を確認する信号の混信確認方法において、
    同期捕捉が容易な信号を第1の信号としてレーダ装置から測定空間に発信した後に遅延時間を設けて、混信に強い信号に識別標識を付加した第2の信号を前記レーダ装置から測定空間に発信するステップと、
    前記測定空間内の測定対象物で反射して受信した前記第1の信号に基づいて同期捕捉を行うステップと、
    前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した後に、前記第2の信号を受信したか否かの有無を検知し、前記
    第2の信号の受信を検知したときに、当該第2の信号に付加された前記識別標識を弁別することにより、信号の混信の有無を判断するステップとを有することを
    特徴とする信号の混信確認方法。
  2. 請求項1に記載の信号の混信確認方法において、
    前記第1の信号として、同期捕捉用のチャープ信号を用いることを特徴とする信号の混信確認方法。
  3. 請求項2に記載の信号の混信確認方法において、
    前記チャープ信号を受動素子により復調することを特徴とする信号の混信確認方法。
  4. 請求項3に記載の信号の混信確認方法において、
    前記受動素子としてSAW-DLLを用い、当該SAW-DLLにより前記第1の信号を復調することを特徴とする信号の混信確認方法。
  5. 請求項1に記載の信号の混信確認方法において、
    前記第2の信号として、混信防止用のPN符号を用いることを特徴とする信号の混信確認方法。
  6. 請求項1に記載の信号の混信確認方法において、
    前記第1の信号にチャープ信号を用い、前記第2の信号にPN符号を用い、
    前記第1の信号に対する前記第2の信号の遅延時間を、送信符号のチップ区間単位で変更することを特徴とする信号の混信確認方法。
  7. 測定空間に信号を出力し、当該測定空間内の測定対象物で反射した信号を受信して周囲の状況を検知するレーダ装置において、
    同期捕捉が容易な信号である第1の信号と混信に強い信号に識別標識を付加した第2の信号とを出力する信号生成部と、
    前記第1の信号に対して前記第2の信号を遅延させる遅延回路と、
    前記第1の信号と前記第2の信号とに遅延時間差を持たせて、これらの信号を測定空間に発射する信号出力部と、
    測定空間内の測定対象物で反射して受信した前記第1の信号に基づいて同期捕捉する同期捕捉部と、
    前記同期捕捉により同期が取れたときに前記第1の信号を受信した時点から前記遅延時間経過した時点で受信した信号が前記第2の信号であるか否かを弁別する信号弁別部とを有することを特徴とするレーダ装置。
  8. 請求項7に記載のレーダ装置において、
    前記信号生成部は、同期捕捉用のチャープ信号を前記第1の信号として出力する機能を有することを特徴とするレーダ装置。
  9. 請求項7に記載のレーダ装置において、
    前記信号生成部は、混信防止用のPN符号を前記第2の信号として出力する機能を有することを特徴とするレーダ装置。
  10. 請求項8に記載のレーダ装置において、
    前記信号生成部は、基準パルスをチャープ変調してチャープ信号を出力する受動素子を有することを特徴とするレーダ装置。
  11. 請求項10に記載のレーダ装置において、
    前記受動素子は、基準パルスをスペクトル拡散するSAW-DLLであることを特徴とするレーダ装置。
  12. 請求項8に記載のレーダ装置において、
    前記同期捕捉部は、受信した前記第1の信号を復調する機能を有することを特徴とするレーダ装置。
  13. 請求項8に記載のレーダ装置において、
    前記同期捕捉部は、受信した第1の信号を復調する受動素子を有することを特徴とするレーダ装置。
  14. 請求項13に記載のレーダ装置において、
    前記受動素子は、受信したチャープ信号を圧縮して前記第1の信号を復調するSAW-DLLであることを特徴とするレーダ装置。
  15. 請求項7に記載のレーダ装置において、
    前記信号生成部は、チャープ信号である前記第1の信号と、PN符号である前記第2の信号とを出力する機能を有し、
    前記遅延回路は、前記第1の信号に対する前記第2の信号の遅延時間を、送信符号のチップ区間単位で変更することを特徴とするレーダ装置。
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