JP4669204B2 - 表面が金属化された色調整可能な顔料着色光学体 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、色調整可能な高分子光学体およびそれから作製される製品に関する。より特定的には、本発明は、表面が金属化されたポリエステルで作製された色調整可能な顔料着色高分子光学体に関する。
【0002】
発明の背景
ティンテッド高分子フィルム、とくにポリエステルで作製されたティンテッド高分子フィルムは、広範にわたる用途に有用である。たとえば、これらのフィルムは、窓または自動車のガラスに無彩色(灰色)または有彩色の色味をつけるために、ベース透明基材(たとえば、窓または自動車のガラス板)に適用することができる。それらはまた、ディスプレイデバイス、鏡、または他の光学機器の表面に色味をつけるために使用することもできる。
【0003】
高分子ベースフィルムに色味をつける一方法では、1種以上の着色染料によるベースフィルムの染色が利用される。典型的には、そのような方法では、黄色、赤色、および青色の染料を組み合わせてベースフィルム材料に浸潤させることにより(またはベースフィルム材料とブレンディングすることにより)、無彩色または有彩色の色味を得る。これらの染色されたフィルムは一般に高い清澄度および低いヘイズを保持するが、紫外線への長期間暴露により(屋外使用時における自然条件下での暴露または蛍光灯もしくは他のUV放出光源への暴露により)、染料分子の顕著な分解が起こり、色味の変化、着色力の低下、漂白、および光透過率の低下を生じる可能性がある。
【0004】
高分子フィルムに色味をつけるためにときどき利用される他の方法では、ベース高分子フィルムの表面に顔料着色コーティングを適用する。一般的には、そのようなコーティングは薄層として適用され、所望の色味レベルが得られるように比較的高い顔料濃度が利用される。これらの高濃度顔料コーティングは、多数の加工上および性能上の欠点を生じる可能性がある。たとえば、所要の着色力を得るうえで高い顔料濃度が必要となるが、薄いコーティング内に一様に分散させることは難しいので、この高い表面顔料濃度に起因して一般的にはより急速な環境劣化を受ける。さらに、そのような顔料着色コーティングは、典型的にはヘイズが増大し清澄度が低下するという問題点を有する。
【0005】
高分子ベースフィルムに色味をつけるさらに他の方法では、表面金属化が利用される。太陽光制御ガラスまたは広告用ガラスのようにかなりの耐候性が必要とされる用途で色味をつけるために、ポリマーフィルムを金属層で一様にコーティングする。伝統的な表面金属化法を用いるとティンテッドフィルムの環境安定性(すなわち、色彩安定性または耐光堅牢性)は改良されるが、色、透過率、反射率、および吸収率のような光学的性質は、特定の金属の光学的性質および金属層の厚さの制約を受ける。こうした制約があるので、用途は、使用する金属のタイプに依存して制限される。
【0006】
したがって、表面金属化の利点が得られるとともに、色、透過率、反射率、および吸収率のような光学的性質を特定の用途に合わせて調節することのできるフィルムの必要性が存在する。
【0007】
発明の概要
簡潔に述べると、一態様において、本発明は、単層または多層高分子コアを含む色調整可能な表面金属化顔料着色光学体を提供する。高分子コアは、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層を含み、金属層は、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する。
【0008】
他の態様において、本発明は、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層を含む単層または多層高分子コアと、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む、色調整可能な表面金属化顔料着色光学体を提供する。金属層は、L* m、a* m、およびb* mのカラースケールを有し、高分子コアは、L* p、a* p、およびb* pのカラースケールを有し、L* m、a* m、およびb* mの値の少なくとも1つは、可視スペクトル内において対応するL* p、a* p、およびb* pの値と異なる。
【0009】
他の態様において、本発明は、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層を含む単層または多層高分子コアと、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む、色調整可能な表面金属化顔料着色光学体を提供する。金属層の透過スペクトルは、可視スペクトル内において高分子コアの透過スペクトルと異なる。
【0010】
さらに他の態様において、本発明は、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層を含む単層または多層高分子コアと、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む、色調整可能な表面金属化顔料着色光学体を提供する。光学体の透過スペクトルは、可視スペクトル内において金属層および高分子コアの両方の透過スペクトルと異なる。
【0011】
さらに他の態様において、本発明は、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層を含む単層または多層高分子コアと、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む、色調整可能な表面金属化顔料着色光学体を提供する。光学体のカラースケールは、L* o、a* o、およびb* oであり、かつa* oおよびb* oの値は、可視スペクトル内において約−5〜約5の範囲である。
【0012】
上記の本発明の概要は、本発明のそれぞれの図示された実施形態またはすべての実施態様について記載することを意図したものではない。以下に記載の詳細な説明および図面により、これらの実施形態についてより具体的に例示する。
【0013】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明の光学体は、一般的には、所定の平均直径をもつ微粒子顔料が一様に分散された高分子コアと、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む。光学体のベース高分子コアは、必ずしもフィルムの形態であるわけではないが一般的にはフィルムの形態である少なくとも1種の配向または非配向の熱可塑性顔料着色材料を含む。コアは、その全体を、1層、数層、または多層の個別層で構成することができる。いくつかの実施形態では、コア体は、多層光学フィルムである。金属層は、金属または合金を含み、一般的には光学体の外表面内に均一な厚さを有する。金属層は、単層または多層にすることができる。いくつかの実施形態では、1層以上の追加の透明層が、高分子コアの少なくとも1つの外表面および/または金属層の少なくとも1つの外表面に接触させた状態で配置される。これらの追加の層は、「スキン層」層と呼ばれることもある。ある構成では、光学体は、2つの顔料着色高分子コアの中間に位置する金属層を含む。光学体は、一般的には、十分なパーセントの光が光学体を透過するように構築され、実際のパーセントは、所望の用途に依存する。光学体はまた、一般的には、可視スペクトル(すなわち、約360〜約760nm)の所望の領域内において色、透過率、反射率、および吸収率のような所望の光学的性質を提供する相補的な顔料および金属を用いて構築される。
【0014】
高分子コア
光学体のコアには、任意のポリエステル含有ポリマーを含めて、任意の熱可塑性ポリマー材料を組み込むことができる。有用なポリエステルポリマーとしては、テレフタレートまたはナフタレートのコモノマー単位を有するポリマー、たとえば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ならびにそれらのコポリマーおよびブレンドが挙げられる。他の好適なポリエステルコポリマーの例は、たとえば、公開特許出願WO99/36262およびWO99/36248に記載されている。これらの特許はいずれも、参照により本明細書に組み入れられるものとする。他の好適なポリエステル材料としては、ポリカーボネート、ポリアリーレート、および他のナフタレート含有およびテレフタレート含有ポリマー、たとえば、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリプロピレンナフタレート(PPN)、ならびに以上のポリマー同士または以上のポリマーと非ポリエステルポリマーとのブレンドおよびコポリマーなどが挙げられる。
【0015】
光学体コアはまた、多層光学フィルムを含有または構成することができる。一般的に言えば、多層光学フィルムは、低屈折率の層と高屈折率の層とを交替に多数重ねて層間で強めあう干渉を起こすように設計して光を反射させる光学干渉フィルターを作製するために使用される。そのようなフィルムは、等方性層もしくは複屈折層またはそれらの組み合わせのいずれかで構成することができる。複屈折光学フィルムは、層の種々の屈折率の相対値を制御することによりブルースター角(p偏光の反射率がゼロになる角度)が目標値に制御された多層「スタック」で構築される。この性質のおかげで、p偏光に対する反射率が、入射角と共に徐々に減少するか、入射角に依存しないか、または入射角が法線から遠ざかるにつれて増大する多層鏡および偏光子の構築が可能になる。その結果として、広い帯域幅にわたり高い反射率(鏡の場合には任意の入射方向のsおよびp偏光の両方に対して、偏光子の場合には所定の偏光に対して)を有する多層フィルムを得ることができる。
【0016】
有用な多層構築体については、たとえば、次の公開特許出願:WO95/17303、WO96/19347、およびWO97/0144に開示されている。これらの記載内容はすべて、参照により本明細書に組み入れられるものとする。最も有用なフィルムの中には、PENと、70ナフタレート/30テレフタレートコポリエステル)(co−PEN)などのPENのコポリマーまたはPENよりも低い屈折率を有する他のポリマーと、の交互層で作製された多層構築体がある。
【0017】
しばしば、単層または多層高分子体の所望の性質が得られる可能性は、それを作製するために使用するプロセス条件の影響を受ける。たとえば、溶融ポリマー組成物をダイに通して押出し、冷却キャスティングホイール上にフィルムとしてキャスティングするキャスティング法により、高分子光学体を形成することができる。キャストフィルムの所望のキャスティング厚さは、光学体の所望の使用目的に部分的に依存するであろう。また、光学体を形成するプロセス条件を制御することにより、所望のキャスティング厚さを達成することが可能である。典型的なキャスティング厚さは、約0.3mmから3.0mm程度までの範囲であるが、特定の最終用途に応じて、より薄いまたはより厚いキャスティングを行うことができる。
【0018】
同様に、所望の性質の特定の組み合わせに応じて、キャスト光学体を任意に配向させることが可能である。典型的には、急冷プロセス後、長手方向(機械方向とも呼ばれる)および横方向(すなわち機械方向に垂直な方向)のうち一方向または両方向に配向体を配向させる。いずれの方角に対しても配向度を大きく変化させることができるが(必ずしも同じように変化させる必要はない)、典型的には、延伸寸法は、配向体のキャスト寸法の2.5〜5.0倍である。また、たとえば赤外線ランプまたは強制対流により光学体の温度をそのガラス転移温度よりもわずかに高い温度まで上昇させることにより、配向前または配向中、キャスト光学体を加熱することもできる。
【0019】
たとえば、多層光学フィルムを利用する場合、多層デバイスの種々の屈折率に対して所与の関係(したがって光学的性質)を達成することが必要になることもある。有機ポリマーフィルムの場合、延伸または配向によりこれらの性質を取得および/または制御することができる。一般的には、これは、個別のポリマーを共押出して多層フィルムを形成し、次に、所定の温度で延伸してフィルムを配向させ、場合により、その後、所定の温度で熱セットさせてポリマーフィルムを作製することにより達成される。このほか、押出および配向のステップを同時に行うことも可能である。偏光子の形態の多層光学体の場合、典型的には、多層フィルムを実質的に一方向に延伸する(一軸配向)。鏡の形態の多層光学体の場合、フィルムを実質的に二方角に延伸する(二軸配向)。
【0020】
延伸時、延伸方向に垂直な自然収縮(延伸比の平方根に等しい)に応じてコア高分子体を延伸方向に垂直な方向に寸法緩和させてもよいし、あるいは拘束してもよい(すなわち、延伸方向に垂直な方向の寸法の実質的変化はない)。レングスオリエンターの場合のように機械方向に、およびテンターを用いて幅方向に、または対角線の方向に、コアフィルムを延伸することも可能である。
【0021】
そのような延伸および配向プロセスに関して、予備延伸温度、延伸温度、延伸速度、延伸比、熱セット温度、熱セット時間、熱セット緩和、および延伸方向に垂直な緩和は、所望の屈折率の関係などの所望の性質を有するフィルムが得られるように選択されることは理解されよう。これらの変数には相互依存性がある。たとえば、比較的低い延伸速度は、たとえば比較的低い延伸温度で用いるかまたはそれと連動させることができるであろう。所望の多層デバイスを得るためにこれらの変数の適切な組み合わせをいかに選択するかは、当業者であればわかるであろう。一般的には、偏光子の形態である多層フィルムの場合、典型的には少なくとも1つの軸に沿ってフィルムを延伸する。この延伸軸に沿った好ましい延伸比は、1:2〜10(より好ましくは1:3〜7)である。鏡フィルムの場合、典型的には両方の軸に沿ってフィルムを延伸する。両方の軸に沿った延伸比(互いに同一にすることもできると異なるようにすることもできる)は1:2〜10(より好ましくは1:2〜8、最も好ましくは1:3〜7)の範囲にあることが一般に好ましい。
【0022】
顔料
上記の単層または多層高分子コアには、熱可塑性材料中に微粒子顔料または組み合わされた微粒子顔料が分散された熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1層がさらに含まれる。一様に分散された顔料は、理想的には、約10nm〜約500nmの平均直径を有する粒子を構成するであろう。これらの粒子のサイズが比較的小さければ、光学体の表面およびバルクのヘイズを有害なまでに増大させる可能性のある光学体の表面粗さおよび内部光散乱の量をそれぞれ低減させるのに役立つ。一般的には、最も容易に入手可能で広く使用されている微粒子顔料は、多種多様なグレードの市販品として入手可能である従来のカーボンブラックであろう。他の有用な顔料としては、次の材料が挙げられる:無機化合物類、たとえば、鉄、チタン、アンチモン、ジルコニウム、亜鉛、バリウム、カルシウム、カドミウム、鉛、クロム、モリブデン、マンガン、ケイ素、アルミニウム、ナトリウム、コバルト、銅、および他の金属の酸化物類、塩類、および他の化合物類、そのような化合物の具体例としては、酸化鉄類、フェロシアン化アンモニウム類(紺青)、二酸化チタン類、酸化アンチモン類、酸化ジルコニウム類、ケイ酸ジルコニウム類、酸化亜鉛類、硫化亜鉛類、硫酸バリウム類、炭酸カルシウム類、硫酸カルシウム類、硫化カドミウム類、セレン化カドミウム類、硫酸鉛類、酸化クロム類、クロム酸塩類、モリブデン酸塩類、マンガン酸塩類、シリカ、ケイ酸塩類、アルミノケイ酸塩類、ウルトラマリンブルー、ウルトラマリンバイオレット、およびウルトラマリンピンクのようなアルミノスルホケイ酸ナトリウム類(群青)、ならびに他の金属酸化物、さらには他の単純および複雑な無機化合物類;無機錯体類、具体的には、ピグメントブルー28、コバルトブルー、アルミン酸コバルト、キングブルー、テナールブルー、カドミウムレッド、モリブデートオレンジ、モリブデン酸鉛、クロムイエロー、クロム酸鉛、クロムグリーン、ピグメントイエロー53、チタンイエロー、チタン酸ニッケル、チタン酸アンチモンニッケル、チタン酸ニッケルイエロー、ピグメントバイオレット16、マンガンバイオレット、パーマネントバイオレット、ニュルンベルクバイオレット、ミネラルバイオレット、およびファストバイオレット;このほか、有機顔料、具体的には、フタロシアニン類、銅フタロシアニン類、キナクリドン類、アントラキノン類、ペリレン類、ペリノン類、ジオキサジン類、ジケトピロロピロール類(DPP類)、インダントロン類、ベンジジン類、イソインドリン類およびイソインドリノン類、ベンゾイミダゾロン類、ならびに金属化アゾ顔料(レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ニッケルアゾイエロー、リソールレッド、ピグメントスカーレットなど)を含めてアゾ、ジスアゾ、またはポリアゾ顔料(ナフトールレッド、ジアリーリド類、ジアニシジン、ピラゾロンなど)。また、V2O5およびP2O5のような顔料は、可視領域だけでなく赤外および紫外領域でも光を吸収するのに有用であり、特定の用途で望まれることもある。これらの種々の顔料は、さまざまな色味の色調、吸収プロフィール、および/または物理的性質が得られるように、単独でまたは組み合わせて使用することができる。構築体全体に対して望まれる顔料着色または「色味」のレベルに合わせて、微粒子顔料(または顔料ブレンド)を熱可塑性ポリマーに組み込まなければならない。一般的には、微粒子顔料は、約0.01〜1.0重量パーセント、より好ましくは約0.02〜0.5重量パーセントの量で熱可塑性ポリマーに添加されるであろうが、用途および選択した特定の顔料に応じて、これよりも多量または少量の顔料を利用することもできる。
【0023】
特定の実施形態では、所望の着色を得るためにまたは場合により無彩色を調整するために、2種以上の微粒子顔料を互いに組み合わせて使用することができる。たとえば、所与の色(青色など)の構築体を作製するために、1種以上の着色顔料または染料を組み合わせたり、任意に無彩色の着色が望まれる場合、単一顔料の使用時にときどき発生するわずかに色ずれした吸収を修正するために、少量の1種以上の着色顔料を添加したりすることが可能である。後者の効果、すなわち、無彩色を最適化する効果は、比較的高い充填率で存在させたときに黄色味を呈する可能性のあるカーボンブラックを使用する場合に特に利用することができる。特定の理論になんら依存するものではないが、単一顔料の無彩色着色からのずれは、顔料の分散粒子サイズに少なくとも部分的に依存すると考えられる。したがって、一般的にいえば、特定の粒径範囲において、分散顔料の粒径が大きいほど、色ずれした吸収を生じるより可能性は高くなる。得られる光学体の光学的性質を損なわないレベルで補助的な顔料または染料が組み込まれ、それらの粒径および特性が重要でないことは理解されよう。
【0024】
一般的には、本発明で使用するために、顔料の商用サイズの集塊またはビーズのメジアン直径を約10〜500nmまで減少させる。より好ましくは、顔料ビーズの直径を約20〜100nmまで減少させる。これは、たとえば、最少量のエチレングリコールなどの溶媒中で、好ましくはポリビニルピロリドン(PVP)のような分散剤の存在下で、集塊をミリング処理に付すことにより達成しうる。一般的には、分散剤(たとえばPVP)は、カーボンブラック100部あたり約1〜40重量部の量で添加される。分散剤と顔料との最適比が使用する顔料のタイプに応じて変化することは理解されよう。
【0025】
たとえば、従来の混合および/またはミリング装置を用いて顔料をミリング処理に付しポリマーに導入することにより、微粒子顔料ディスパージョンを熱可塑性ポリマー材料に組み込むことが可能である。しかしながら、重合時にポリマーに顔料を分散させることにより、熱可塑性材料中の微粒子顔料の均一なディスパージョンがより容易に得られる。この場合、より困難なミリングプロセスを用いることなく、比較的低粘度のモノマー混合物全体にわたり顔料を分散させることが可能である。これを達成するために、PVPまたは他の分散剤を用いてエチレングリコールなどの好適な溶媒中でポリマー反応物媒質に微粒子顔料を分散させることができる。このディスパージョンを縮合ポリマー生成プロセスの反応塊に添加することも可能である。たとえば、エステル交換ステップの直後にポリエステル反応塊に、ミリングされたカーボンブラック、エチレングリコール、および分散剤を添加することにより、カーボンブラック粒子の有用な均一ディスパージョンを得ることができる。
【0026】
予備重合された反応塊に微粒子顔料を組み込む一般に好ましい方法では、エチレングリコール中で微粒子顔料のスラリーを最初に形成する。エチレングリコール中に10重量パーセントの顔料を有する有用なスラリーを形成することができる。先に述べたように、PVPのような1種以上の湿潤剤または分散剤をスラリーに組み込むこともできる。スラリーを予備混合し、予備混合後、媒質ミルに数回通すことができる。ミリングされた混合物を微細フィルター(たとえば、約1ミクロン程度)に通して、さらなる粒径制御を行うことができる。最終混合物は、予備重合された縮合ポリマー形成性反応塊と一緒に反応容器に直接仕込むことができる。得られるポリマーには、典型的には、約1〜約5重量パーセントの顔料が充填されるであろう。混合時のミル内および重合反応時の反応容器内の両方において高剪断混合を行えば、ポリマー中の顔料ディスパージョンの均一性の向上に役立てることができるとともに、ポリマー樹脂中の粒子の望ましくない凝集の低減に役立てることができる。
【0027】
金属層および表面金属化
本発明によれば、金属層は、典型的には、高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する。金属層は、一般的には、単一タイプの金属でまたは合金もしくは多層金属層の形態の組み合わされた金属で構成される。特定の実施形態では、種々の金属、金属酸化物、および/または合金を多層構造で組み合わせた金属層を使用することが望ましいこともある。特定の金属および合金は、光学体の所望の色、透過率、反射率および吸収率の性質に基づいて選択される。好適な金属のいくつかの例としては、アルミニウム、銀、金、銅、ニッケル、チタン、鉄、ステンレス鋼、白金、スズ、鉛、クロム、インコネル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。他の遷移金属、その酸化物、および合金もまた、特定の用途に好適であろう。
【0028】
高分子コアの表面全体にわたり均一な厚さを有する金属層は、ほとんどの用途に好適である。また、許容しうる厚さの範囲は、使用する金属または合金のタイプ;微粒子顔料のタイプ、濃度、および粒径;ならびに光学体の使用目的に依存して変化するであろう。たとえば、可視領域で1〜90パーセントの範囲の透過率を有するアルミニウムを含む金属層で光学体を構築する場合、金属層の厚さは、それぞれ、約29nm〜約0.5nmの範囲にしなければならない。金属層がニッケルを含む場合、1〜90パーセントの透過率に対する厚さの範囲は、それぞれ、約52nm〜約0.5nmの範囲にしなければならない。銀で構成された金属層の場合、1〜90パーセントの透過率に対する厚さの範囲は、それぞれ、約69nm〜約2nmの範囲にしなければならない。しかしながら、これらの厚さは範囲はまた、光学体の微粒子顔料のタイプ、粒径、および濃度の変化に伴って変化するであろう。
【0029】
高分子コア上への金属層の配設は、当業者に周知のいくつかの表面金属化法のうちの1つを用いて行うことができる。そのような公知の方法としては、蒸着、陰極スパッタリング、熱分解、粉末コーティング、イオンプレーティング、eビーム蒸着などが挙げられる。得られる構造および厚さの均一性の点で、蒸着および陰極スパッタリングがしばしば好まれる。また、陰極スパッタリングは、金属合金を堆積させる際に金属層の組成の均一性を保持するうえでとくに有用である。表面金属化法の代替手段として、金属層を個別のシートとして構築し、次に、高分子コアの1つ以上の外表面上に積層することも可能である。
【0030】
特定の実施形態では、顔料着色された高分子コアと、微粒子顔料を分散して有する熱可塑性材料を含む追加の層と、の間に位置する金属層を含む光学体を構築することが望ましいこともある。高分子コアおよび追加の層は、所望の用途に応じて、同一のもしくは異なる高分子材料または微粒子顔料を含有することができる。
【0031】
「スキン」層
本発明によれば、少なくとも1層の追加の層は、高分子コアの少なくとも1つの外表面(この層が高分子コアと金属層との間にくるように)および/または金属層の少なくとも1つの外表面に接触させた状態で任意に配置することができる。この層は、「スキン層」と呼ばれることもあり、高分子コアおよび構築体全体の両方の表面粗さを減少させかつ光学体の清澄度および低いヘイズを保持する役割を担いうる。耐引掻性、耐薬品性、および/または増大された耐候性を付与するためにスキン層を使用してもよい。これらのスキン層は、典型的には微粒子顔料を含まない。高分子コアの1つ以上の外表面上に1層または複数層のスキン層を共押出することができる。このほか、好適な感圧接着剤または非感圧接着剤を用いて、高分子コア上および/または金属層の外表面上に1層または複数層のスキン層をコーティングまたは積層することができる。好適なコーティングとしては、ハードコート、接着剤、帯電防止剤、接着促進プライマー、UV安定化コーティング、摩擦減少層などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。1層以上の追加の層(フィルム、積層体、および/またはコーティング)をスキン層と一緒に組み込むことができる。スキン層は、好ましくは、透明ポリマーで、たとえば、ポリエステル(高分子コアの構築で使用するものと同一のもしくは異なるポリエステル)、ポリオレフィン、ポリカーボネート、または他の熱可塑性ポリマーで作製される。
【0032】
色および光学的性質
顔料着色高分子コアおよび金属表面層を同時に操作することにより、可視スペクトル内において光学体の色、透過率、反射率、および吸収率を最適化することができる。L*、a*、およびb*のカラースケールにより規定することのできる光学体の色は、高分子コアおよび金属表面層の両方のそれぞれのL*、a*、およびb*の値により決定される。L*、a*、およびb*の値は、CIE(国際照明委員会)の方法に準拠し、試験材料の透過率または反射率を入射光の波長、選択した標準光源のスペクトルパワー、およびCIE標準観測者の等色関数の関数として用いてカラースケールを決定する。L*、a*、およびb*の値を決定するCIE手順については、ASTM E308およびASTM E1164に詳細に記載されている。ASTM E308には、CIE系を用いて物体色を計算する標準的技法が論じられており、ASTM E1164には、物体色を評価するための分光測光データを取得する標準的技法が論じられている。本明細書に引用されているL*、a*、およびb*の値は、可視スペクトル内の透過率、CIE標準光源C(昼光を表す)、および2度のCIE標準観測者の等色関数を用いて決定したものである。
【0033】
所与の物体に対するL*a*b*カラースケールは、三次元色空間において色領域を記述するための座標としての役割を担う。a*およびb*の値は、色の色相および彩度を記述する。たとえば、正のa*値は赤色領域にあり、一方、負のa*値は緑色領域に位置する。正のb*値は黄色領域にあり、負のb*は青色領域にある。a*およびb*の値の符号(正または負)は光学体の色相を決定するが、その絶対値は、その特定の色相の彩度を決定する。絶対値の増加は、より高い彩度に対応する。L*座標は、光学体の強度または輝度に関係する。より大きな正のL*値は、白色領域に対応し、ゼロに近いより小さな正のL*値は、黒色領域に対応する。光学体のa*およびb*のカラースケールがゼロに近づくと、これは無彩色または灰色の色領域に対応する。したがって、灰色の外観を得るには、a*およびb*のカラースケールは、約5以下の絶対値をもたなければならない。より好ましくは、a*およびb*のカラースケールは、約3以下の絶対値をもたなければならない。
【0034】
L*、a*、およびb*のカラースケールは小数点以下数桁まで正確に測定可能であるが、顕著なカラースケールの差が、一般的にはヒトの眼により感知することのできる差である。ヒトの眼は、物体の色または「色調」の変化を知覚することにより、カラースケールの差を感知する。典型的には、ヒトの眼は、差の絶対値が約1以上であるときにカラースケールの差を感知することができるにすぎない。この概念を例示すると、一方の物質のa*およびb*のカラースケールがそれぞれ0および5であり、第2の物質のa*およびb*のカラースケールがそれぞれ0および6であれば、ヒト観測者は、2つの異なる色調の黄色を一般に感知することができる。差の絶対値が約2以上であれば、この感知される「色調」の差はより明瞭になる。この場合、比較されるカラースケール(a*、b*)が(0,5)および(0,7)であれば、黄色の色調差は観測者にとってさらに明瞭なものとなる。したがって、第1の物質が第2の物質の対応するカラースケールと異なるカラースケールを有すると考えられる場合、2つの対応するカラースケールの差の絶対値は、約1以上、より好ましくは約2以上になるはずである。2種の材料がほぼ等しい対応するカラースケールを有すると考えられる場合、それぞれのカラースケールの差の絶対値は、約2未満、より好ましくは約1未満になるはずである。
【0035】
光学体の色、すなわち、L*、a*、およびb*の値は、高分子コアおよび金属層のL*、a*、b*の値の組み合わせ(および組み合わされた透過スペクトル)により決定される。したがって、光学体の色を調節するには、顔料着色高分子コアおよび金属層に適した物質を選択することが必要である。たとえば、赤色の色相を必要とする用途では、赤色のティンテッド光学体が得られるように、無彩色の金属または合金(ゼロに近いa*およびb*の値を有する)を顔料着色高分子コアと組み合わせることが可能である。また、高分子コアのa*カラースケールの絶対値を増加させると、得られる光学体の赤色の彩度が増加するであろう。
【0036】
同様に、無彩色を必要とする用途では、無彩色光学体が得られるように、青色味すなわち負のb*値を有する金属または合金を、正のb*値を有する顔料着色高分子コアと併用することが可能である。適切なb*値の差の絶対値は、使用する金属、顔料、およびポリマーのタイプ(ならびに金属層と高分子コアとを組み合わせた透過スペクトル)に依存して変化するであろうが、良好な初期近似は、正および負のb*の絶対値をほぼ等しくなるように設定することである。好ましくは、絶対値の差は、約2以下、より好ましくは約1以下にすべきである。ほぼ等しい絶対値が得られるように材料を選択した後、一連の比較的容易な試行錯誤の手順により、目標の色を得ることができる。得られる光学体で最適な色が形成されるように、たとえば、顔料微粒子のサイズ、顔料の濃度、および金属の厚さを変化させることができる。
【0037】
上記の試行錯誤の手順の代替手段として、ASTM E308に記載の計算を行って光学体の所望のL*、a*、b*値が得られるように金属層および高分子コアの適切なL*、a*、b*絶対値を決定することが可能である。たとえば、所与のL*、a*、およびb*の組み合わせが光学体で望まれる場合、可視領域においてこれらのカラースケール値に対応する透過スペクトルを計算することができる。次に、種々の高分子コアおよび金属層の構成体の個別の透過スペクトルを比較して、所望の組み合わされた透過スペクトルを与える材料の組み合わせを選択することができる。光学体の最終的透過スペクトルは、多くの場合、可視スペクトル内において高分子コアの透過スペクトルと異なる透過スペクトルを有する金属層を組み合わせることにより得らるであろう。また、好ましい実施形態では、可視スペクトル内における光学体の透過スペクトルは、可視領域内における金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なるであろう。
【0038】
透過スペクトルの顕著な差が、一般的にはヒトの眼により感知することのできる差である。ヒトの眼が透過率の差または変化を感知するには(通常、色の変化として知覚しうる)、透過率の差が、可視領域内の1波長以上で少なくとも約2パーセントでなければならない。しかしながら、知覚可能なパーセント差のこの値は、可視スペクトル内の対象となる波長および観測者の感受性に依存して変化するであろう。
【0039】
透過率は一般に入射光の波長の関数として決定されるので、所与の材料の透過率は、多くの場合、可視スペクトル内で変化するであろう。こうした変化を生じる可能性があるので、2つの異なる材料の透過スペクトルは全可視領域にわたり異なるかまたは可視スペクトル内の特定の個別の波長もしくは波長帯域でのみ異なる可能性がある。したがって、意図した用途に応じて、金属層および高分子コアの透過スペクトルが、おもに、可視スペクトル内の対象となるより狭い波長帯域(または複数の波長帯域)内で異なる光学体をデザインすることが望ましい場合もある。同様に、ある用途では、光学体の透過スペクトルは、可視領域内の対象となる波長帯域(または複数の波長帯域)内で、金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なる可能性もある。
【0040】
対象となる波長帯域は、意図した用途だけでなく、光学体を構築するために使用する金属、顔料、およびポリマーのタイプもにも依存して、変化する可能性がある。たとえば、蛍光灯で使用するための光学体を構築する場合、蛍光灯に対応する波長帯域内でとくに相補的である金属層および高分子コアを組み合わさることが望ましいと思われる。典型的には、蛍光灯は、可視スペクトル内において次の個別の波長帯域:約400〜410nm、約430〜440nm、約530〜555nm、および約605〜635nmで構成されている。蛍光灯で所望の「色」が得られるように光学体をデザインする場合、全可視スペクトル域ではなく前述の波長帯域で、種々の金属層および高分子コアの構成体の透過スペクトルを比較することができる。
【0041】
対象となる波長帯域(または複数の波長帯域)内において金属層、高分子コア、および光学体の透過スペクトルの二者間および三者間の差を比較するほかに、可視スペクトル内における材料の平均透過率を用いて比較することが有用なこともある。いくつかの実施形態では、金属層の平均透過率が高分子コアの平均透過率と異なることが望ましいこともある。同様に、他の実施形態では、光学体の平均透過率は、可視スペクトル内において、金属層の平均透過率および高分子コアの平均透過率の両方と異なるであろう。
【0042】
本発明のとくに有用な用途の一例は、カーボンブラック微粒子およびアルミニウム表面層を用いる無彩色または灰色のティンテッドフィルムの製造であるが、これに限定されるものではない。カーボンブラックで顔料着色された高分子コアは、透過時にわずかに黄色になる傾向があり、これは正のb*値であることを意味する。一方、アルミニウムは、青色の色相すなわち負のb*値を有し、カーボンブラックに対する適切な相補体である。したがって、高分子コア中の特定の充填率のカーボンブラックを適切な厚さのアルミニウム層と組み合わせて、無彩色または灰色を形成することができる。アルミニウム層の好ましい厚さは、フィルムの透過率およびカーボンブラックの濃度に依存して変化するであろう。フィルム中のカーボンブラック濃度が増加し透過レベルが低下するにつれて、黄色の彩度は増加する。こうした高濃度では、無彩色を得るためにより厚いアルミニウム層を使用することが必要である。しかしながら、より厚いアルミニウム層では、光学体の反射率が増加する可能性がある。より高レベルの反射率が特定の用途に望ましくない場合、インダントロン、銅フタロシアニン、およびアルミン酸コバルトのような他の顔料をカーボンブラックと組み合わせて使用し、高分子コアのb*値を低下させることができる。
【0043】
上記の例は、光学体において調整可能な色を形成するのに使用することのできる多数の組み合わせをなんら網羅しているわけではない。他の有用な組み合わせとしては、金属層のL*、a*、b*の値の少なくとも1つが顔料着色高分子コアの対応するL*、a*、およびb*の値と異なる光学体;金属層のa*およびb*の値の少なくとも1つが顔料着色高分子コアの対応するa*およびb*の値と異なる光学体;ならびに金属層のa*およびb*の値の少なくとも1が高分子コアの対応するa*およびb*の値と同符号である光学体が挙げられる。
【0044】
光学体の色変化および無彩色度は、ASTM D2244に記載されているStandard Test Method for Calculation of Color Differences from Instrumentally Measured Color Coordinatesを用いて決定することができる。ASTM D2244に記載されている次式を用いて、2つの光学体の相対的な色差を決定することができる:
ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+Δ(b*)2]1/2
式中、ΔEは、比較される2つの光学体の色差であり、ΔL*、Δa*、およびΔb*は、比較される2つの光学体のカラースケールの差である。ヒトの眼は、一般に、ΔE値が約3以上、より好ましくは5以上であるときに、比較される2つの光学体の色変化を感知することができる。しかしながら、色差のこれらの値は観測者の感受性に依存して変化するであろう。
【0045】
ASTM D2244に記載されている方法を用いて、無彩色制御に関連して光学体の無彩色度を決定することもできる。たとえば、所与のL*、a*、およびb*のカラースケールを有する対象となる光学体を、光学体と同一のL*値を有するがa*およびb*の値がゼロである対照と比較すれば、光学体と対照との色差ΔEは、光学体の無彩色度の尺度になる。色差ΔEが約5未満、より好ましくは約3未満である場合、光学体の色は観測者に無彩色または灰色に見えるであろう。
【0046】
色調整のほかに、所望の用途に応じて可視スペクトル内で特定の透過率、反射率、および吸収率が得られるように、光学体をデザインすることもできる。高分子コア中の顔料および金属層を操作することにより、これらの光学的性質のそれぞれを制御することができる。たとえば、金属、顔料、およびポリマーのタイプを変化させることにより、可視スペクトル内において光学体の透過率に影響を及ぼすことができる。金属層の厚さ、顔料の濃度、および顔料の粒径もまた、透過率に影響を及ぼす。金属層の厚さの増加、顔料の濃度(重量パーセント)の増加または顔料の粒径の減少により、得られる光学体の透過率は低下するであろう。粒径を減少させると、所与の濃度(重量パーセント)において表面積が増大し、光学体の全体的透過率が低下する。ほとんどの用途において、望ましい透過率は、約1〜約95パーセント、より好ましくは約5〜約90パーセントの範囲であろう。
【0047】
光学体の材料を変化させることにより、反射率および吸収率を制御することもできる。反射率は、おもに、金属のタイプおよび厚さに依存する。金属のタイプの変化(たとえば、ニッケルからアルミニウムへの変化)および金属層の厚さの増加により、光学体の反射率を増大させることができる。反射率を制御できれば、光学体の審美的外観および機能特性を調節するうえできわめて有利である。たとえば、高い反射率(通常、約25パーセントよりも大きい反射率)にすれば、最終用途に依存して審美的に望ましいことも望ましくないこともある鏡のような外観を付与することができる。このほか、特定の大きさの反射率にすれば、光学体の「昇温」特性を改良することができる。反射率を増加させた場合、これは一般的には光学体により吸収される光の量の低下を招く。この吸収率低下により、光学体の「昇温」すなわち温度上昇に利用可能なエネルギー量は低減される。ある用途では、光学体の「昇温」がは有害な場合もある。たとえば、ガラスに色味をつけるために光学体をフィルムとして使用する場合、光学体の温度が増加すると、ガラス基材が破壊またはひび割れを起こす可能性がある。この温度増加つまりガラス基材の損傷は、任意の所与の透過率に対して光学体の反射率を増加させることにより防止することができる。
【0048】
光学体のヘイズ
好ましい光学体または高分子コアはまた、比較的低いヘイズを有する可能性がある。光学体の「ヘイズ」の有用な尺度は、光学体を透過するときに前方散乱により指定の平均角度を超えて入射ビームからはずれた光のパーセントから決定することができる。ASTM D1003には、そのような測定を行うための一方法が示されている。空気に暴露された光学体の表面近傍の光散乱により光学体または高分子コアのヘイズを決定する場合、測定されたヘイズには、表面および内部の光学効果の両方により生じたヘイズが含まれる。これは、光学体の「全」ヘイズであるとみなされる。光学体自体により内部で生じた光学効果すなわち「内部」ヘイズは、実質的に類似の屈折率をもつ流体中に浸漬したときの光学体または高分子コアのヘイズを測定することにより決定することができる。一般的には、本発明に係る光学体または高分子コアは、約5パーセント未満、好ましくは約3パーセント未満、より好ましくは約2パーセント未満の内部ヘイズを呈するであろう。また、好ましい光学体または高分子コアは、約10パーセント未満、より好ましくは約5パーセント未満の全ヘイズを呈するであろう。
【0049】
用途
本発明の光学体は、無彩色または有彩色の色味または濃度のフィルターを提供する任意の用途で使用することができる。光学体は、複数の光学効果が組み合わさるように、他の光学体またはフィルムに組み込んだり適用したりすることができる。たとえば、光学体を1層以上の追加の光学的活性層と一緒に組み込むことにより、IR鏡、UV吸収構築体、太陽光制御構築体、偏光子、または装飾用構築体を形成することができる。同様に、本発明に係る顔料着色光学体は、ガラスまたはポリカーボネートのような自動車または窓のグレージングに色味をつけるために使用することができる。顔料着色光学体にはまた、耐破壊性または耐引裂性フィルム、セーフティおよびセキュリティフィルムの構築用途、ならびにたとえばコンピューターモニター、テレビジョンスクリーンなどの光学ディスプレイ用のコントラスト増強層として用途がある。
【0050】
図面の詳細な説明
図1は、波長の関数として透過または反射のパーセントを示すグラフ100である。グラフには、可視スペクトル域にわたり光の波長の関数として高分子コア102、金属層104、および光学体106の透過率ならびに光学体108の反射率がプロットされている。この図の光学体は、以下に記載の実施例中の実施例3に関連して述べた高分子コアプロセスA1および金属層プロセスCに従って作製したものである。高分子コアは、ポリエチレンテレフタレートとカーボンブラックとを含む。金属層は、7.0nmのコーティング厚さを有するアルミニウムを含む。金属層のL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、72.63、−1.34、および−6.12である。高分子コアのL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、86.22、0.40、および3.33である。したがって、金属層のカラースケールの少なくとも1つは、高分子コアの対応するカラースケールと異なる。
【0051】
1つ以上の所与の波長における光学体、金属層、および高分子コアの透過パーセントを図1で比較すると、光学体の透過スペクトルが可視領域内において金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なることがわかる。たとえば、500nmの波長では、光学体、金属層、および高分子コアの透過パーセントは、それぞれ、約38パーセント、48パーセント、および67パーセントである。光学体の透過パーセントが可視スペクトル内の1つ以上の波長において金属層および高分子コアの両方の透過パーセントと異なるので、光学体106の透過スペクトルは、可視スペクトル内において金属層104および高分子コア102の両方の透過スペクトルと異なる。さらにまた、500nmにおいて金属層および高分子コアの透過パーセントが異なるので、可視スペクトル内において金属層の透過スペクトルは高分子コアの透過スペクトルと異なる。
【0052】
対象となる規定の波長帯域内の1つ以上の波長において光学体、金属層、および高分子コアの透過スペクトルを比較することにより、対象となる波長帯域内において透過スペクトルが異なるかを決定することができる。たとえば、対象となる波長帯域が475nm〜525nmの範囲として規定される場合、500nmの波長における透過パーセントを図1で比較すれば、光学体の透過スペクトルが対象となるこの波長帯域内において金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なることがわかる。同様に、対象となるこの波長帯域内において、金属層および高分子コアの透過スペクトルも異なる。
【0053】
また、図1から得られるデータ(下記の実施例3を参照されたい)により、光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率が可視スペクトル内において異なるが実証される。可視スペクトル内における光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率は、それぞれ、37.8パーセント、44.2パーセント、および70.5パーセントである。したがって、光学体の平均透過率は、金属層および高分子コアの両方の平均透過率と異なり、金属層の平均透過率は、高分子コアの平均透過率と異なる。
【0054】
図2は、波長の関数として透過または反射のパーセントを示すグラフ200である。グラフには、可視スペクトル域にわたり光の波長の関数として高分子コア202、金属層204、および光学体206の透過率ならびに光学体208の反射率がプロットされている。この図の光学体は、以下に記載の実施例中の実施例12に関連して述べた高分子コアプロセスA2および金属層プロセスFに従って作製したものである。高分子コアは、ポリエチレンテレフタレートとカーボンブラックとを含む。金属層は、20nmのコーティング厚さを有する銀を含む。金属層のL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、70.62、−4.65、および−11.85である。高分子コアのL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、76.54、0.72、および6.39である。したがって、金属層のカラースケールの少なくとも1つは、高分子コアの対応するカラースケールと異なる。
【0055】
図1に関連して述べたのと類似の比較を行うことにより、光学体の透過スペクトルが可視スペクトル内においておよび可視スペクトル内の対象となる種々の波長帯域内において金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なることが図2からわかる。同様に、金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルは、可視領域内においておよび可視領域内の対象となる種々の波長帯域内において異なる。
【0056】
また、図2から得られるデータ(下記の実施例12を参照されたい)により、光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率が可視スペクトル内において異なるが実証される。可視スペクトル内における光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率は、それぞれ、19.8パーセント、40.3パーセント、および54.4パーセントである。したがって、光学体の平均透過率は、金属層および高分子コアの両方の平均透過率と異なり、金属層の平均透過率は、高分子コアの平均透過率と異なる。
【0057】
図3は、波長の関数として透過または反射のパーセントを示すグラフ300である。グラフには、可視スペクトル域にわたり光の波長の関数として高分子コア302、金属層304、および光学体306の透過率ならびに光学体308の反射率がプロットされている。この図の光学体は、以下に記載の実施例中の実施例16に関連して述べた高分子コアプロセスBおよび金属層プロセスDに従って作製したものである。高分子コアは、ポリエチレンテレフタレートとピグメントブルー60とを含む。金属層は、9.0nmのコーティング厚さを有するアルミニウムを含む。金属層のL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、60.51、−1.16、および−10.84である。高分子コアのL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、88.46、−5.34、および−9.11である。したがって、金属層のカラースケールの少なくとも1つは、高分子コアの対応するカラースケールと異なる。
【0058】
図1に関連して述べたのと類似の比較を行うことにより、光学体の透過スペクトルが可視スペクトル内においておよび可視スペクトル内の対象となる種々の波長帯域内において金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なることが図3からわかる。同様に、金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルは、可視領域内においておよび可視領域内の対象となる種々の波長帯域内において異なる。
【0059】
また、図3から得られるデータ(下記の実施例16を参照されたい)により、光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率が可視スペクトル内において異なるが実証される。可視スペクトル内における光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率は、それぞれ、23.5パーセント、28.7パーセント、および72.0パーセントである。したがって、光学体の平均透過率は、金属層および高分子コアの両方の平均透過率と異なり、金属層の平均透過率は、高分子コアの平均透過率と異なる。
【0060】
図4は、波長の関数として透過または反射のパーセントを示すグラフ400である。グラフには、可視スペクトル域にわたり光の波長の関数として高分子コア402、金属層404、および光学体406の透過率ならびに光学体408の反射率がプロットされている。この図の光学体は、以下に記載の実施例中の実施例21に関連して述べた高分子コアプロセスC1および金属層プロセスCに従って作製したものである。高分子コアは、ポリエチレンテレフタレートとカーボンブラックと青色Ceres XR−RF染料とを含む。金属層は、7.0nmのコーティング厚さを有するアルミニウムを含む。金属層のL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、72.63、−1.34、および−6.12である。高分子コアのL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、67.46、−3.41、および0.98である。したがって、金属層のカラースケールの少なくとも1つは、高分子コアの対応するカラースケールと異なる。図4に示される光学体のL*、a*、およびb*のカラースケールは、それぞれ、56.39、−3.33、および−0.52である。a*およびb*のカラースケールが可視スペクトル内において約−5〜5の範囲内にあるので、光学体は、無彩色または灰色を有するように観測者に見えるであろう。
【0061】
図1に関連して述べたのと類似の比較を行うことにより、光学体の透過スペクトルが可視スペクトル内においておよび可視スペクトル内の対象となる種々の波長帯域内において金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルの両方と異なることが図4からわかる。同様に、金属層の透過スペクトルおよび高分子コアの透過スペクトルは、可視領域内においておよび可視領域内の対象となる種々の波長帯域内において異なる。
【0062】
また、図4から得られるデータ(下記の実施例21を参照されたい)により、光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率が可視スペクトル内において異なるが実証される。可視スペクトル内における光学体、金属層、および高分子コアの平均透過率は、それぞれ、24.0パーセント、44.2パーセント、および38.0パーセントである。したがって、光学体の平均透過率は、金属層および高分子コアの両方の平均透過率と異なり、金属層の平均透過率は、高分子コアの平均透過率と異なる。
【0063】
以下の実施例は、本発明についての理解を助けるために提示されたものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきものではない。別段の記載がないかぎり、部およびパーセントはすべて重量基準である。
【0064】
実施例
以下の実施例1〜30は、以下に記載の種々の粒子ディスパージョン、マスターバッチ、高分子コア、および金属層のプロセスにより構築された光学体に基づくものである。下記の表により、の実施例について、光学体を構築するのに使用した高分子コアおよび金属層のプロセスを具体的に示す。また、高分子コア、金属層、および光学体の平均透過率;光学体の平均の反射率;光学体のヘイズ;ならびに高分子コア、金属層、および光学体のa*およびb*の値を表に列挙する。実施例3、12、16、および21について、金属層、高分子コア、および光学体の透過スペクトルならびに光学体の反射スペクトルを、それぞれ、図1〜4に示す。
【0065】
粒子ディスパージョンA
210リットルのタンク中で、直径25cmの混合ブレードを備えた高速高剪断Cowles「Dissolver」混合機を用いて、91.5重量%のエチレングリコールおよび3.5重量%のPVP(ポリビニルピロリドン、とくにISP PVP K15)湿潤剤を、約30分間かけて激しく混合した。混合を継続しながら、5.0重量%のカーボンブラック(13nmの粒径を有すると言われているCabot Black Pearls 1300)をエチレングリコール混合物に徐々に添加した。1700rpmで1半時間混合後、充填率52体積%の均一な0.8〜1.0mmセラミック媒体を含有しかつシャフトrpmが1460である高剪断(13リットル、Netzch製、水平型)サンドミルにポンプ移送により毎分1リットルで混合物を通した。混合物をミルに7回通し、ミルに5回通した時点でカーボンブラック粒子の均一なディスパージョンが得られた。ディスパージョンを1ミクロンのカートリッジフィルター(とくにRoki HT−10)に通した。反応器への添加の準備ができるまで、Cowles Dissolver製の低速度攪拌機能を備えた容器中に完成ディスパージョンを保持した。Hegman Gaugeおよび光学顕微鏡法による分析から、ディスパージョンには1ミクロンよりも大きい集塊は含まれないことが示され、MicrotracTM粒子アナライザーにより、ディスパージョン中の体積分率平均の粒子/集塊サイズは約150nmであることが示された。
【0066】
粒子ディスパージョンB
210リットルのタンク中で、直径25cmの混合ブレードを備えた高速高剪断Cowles「Dissolver」混合機を用いて、84.37重量%のエチレングリコールおよび1.18重量%のPVP(ポリビニルピロリドン)湿潤剤を、約30分間かけて激しく混合した。混合を継続しながら、14.44重量%のピグメントブルー60(とくに約80m2/gの比表面積を有するBASF Paliogen(登録商標)Blue L6495F)をエチレングリコール混合物に徐々に添加した。1700rpmで1半時間混合後、充填率52体積%の均一な4.75mmステンレス鋼ビーズを含有しかつシャフトrpmが1460である高剪断(13リットル、Netzch製、水平型)サンドミルにポンプ移送により毎分1リットルで混合物を通した。混合物をミルに5回通した。ディスパージョンを5ミクロンのカートリッジフィルターに通した。フィルターにより、より大きな顔料集塊の多くが効果的に除去され、最終混合物の顔料レベルは10.73重量%まで減少した。反応器への添加の準備ができるまで、Cowles Dissolver製の低速度攪拌機能を備えた容器中に完成ディスパージョンを保持した。Hegman Gaugeおよび光学顕微鏡法による分析から、ディスパージョンには1ミクロンよりも大きい集塊は含まれないことが示され、MicrotracTM粒子アナライザーにより、ディスパージョン中の体積分率平均の粒子/集塊サイズは約900nm未満であることが示された。
【0067】
マスターバッチA
タービン攪拌機および熱油ジャケットを備えた380リットル反応器に、100重量部のジメチルテレフタレート、82.3部のエチレングリコール、0.25部のトリメチロールプロパン、0.025部の酢酸コバルト、0.025部の酢酸亜鉛、および0.03部の酢酸アンチモンを仕込んだ。138kPaの圧力で攪拌しながらバッチ温度を249℃まで徐々に上昇させ、その間、33重量部のメタノールを分別除去した。バッチが255℃に達した時、10分間にわたり、ケトル圧力を101.3kPaまで減少させた。反応器を分離し、0.039部のホスホノ酢酸トリエチルを添加し、5分間混合した。40部の粒子ディスパージョンAを添加し、10分間混合した。アンカー攪拌機および熱油ジャケットを備えた380リットル重合容器に反応器内容物を移し、溶液温度を198℃に調節した。毎分0.6℃で溶液温度は260℃まで上昇させ、過剰のエチレングリコールを除去した。260℃で20分かけて容器圧力を0.133kPa以下に減少させ、その間、溶液温度を285℃まで上昇させた。これらの条件下で、混合物は、トリフルオロ酢酸中の固有粘度が0.61になるまで重合した。窒素圧力を用いて反応器からストランドダイに通して排出し、水浴中の室温水で急冷し、チップに切断した。
【0068】
マスターバッチB
タービン攪拌機および熱油ジャケットを備えた380リットル反応器に、100重量部のジメチルテレフタレート、70.32部のエチレングリコール、0.125部のトリメチロールプロパン、0.025部の酢酸コバルト、0.025部の酢酸亜鉛、および0.03部の酢酸アンチモンを仕込んだ。138kPaの圧力で攪拌しながらバッチ温度を249℃まで徐々に上昇させ、その間、33重量部のメタノールを分別除去した。バッチが255℃に達した時、10分間にわたり、ケトル圧力を101.3kPaまで減少させた。反応器を分離し、0.039部のホスホノ酢酸トリエチルを添加し、5分間混合した。14.3部の粒子ディスパージョンBを添加し、10分間混合した。アンカー攪拌機および熱油ジャケットを備えた380リットル重合容器に反応器内容物を移し、溶液温度を198℃に調節した。毎分0.6℃で溶液温度は260℃まで上昇させ、過剰のエチレングリコールを除去した。260℃で20分かけて容器圧力を0.133kPa以下に減少させ、その間、溶液温度を285℃まで上昇させた。これらの条件下で、混合物は、トリフルオロ酢酸中の固有粘度が0.61になるまで重合した。窒素圧力を用いて反応器からストランドダイに通して排出し、水浴中の室温水で急冷し、チップに切断した。
【0069】
マスターバッチC
二軸スクリュー押出機に、97.75部のポリエチレンテレフタレートおよび2.25部の青色染料(とくにCeres XR−RF)を供給する。これらの2成分を押出機中で十分に混合し、ストランドダイに通して送出し、チップに切断する。このダイ押出PETは、0.515の固有粘度および241.6℃の融点を有する。
【0070】
高分子コアプロセスA − A1およびA2
第1の押出機に、82.1部のポリエチレンテレフタレートおよび17.8部のマスターバッチAから、93.3部のポリエチレンテレフタレートおよび6.6部のマスターバッチAまで、の範囲のブレンドを供給した。(高分子コアプロセスA1では、93.3部のポリエチレンテレフタレートおよび6.6部のマスターバッチAを使用した。高分子コアプロセスA2では、82.1部のポリエチレンテレフタレートおよび17.8部のマスターバッチAを使用した。)第2の押出機に、33部のポリエチレンテレフタレートを供給した(実施例の表を参照されたい)。277℃に加熱しながら、両方の押出機の内容物を7マイクロメートルプリーツ金属フィルターに通した。2つのストリームを同時にドロップダイに通して供給し、単一の二層ポリエステルシートを得た。第1の層には、マスターバッチAおよびポリエチレンテレフタレートが含まれ、第2の層には、ポリエチレンテレフタレートが含まれていた。第1の層は厚さは約0.23mmであり、第2の層の厚さは約0.077mmであり、二層シートの幅は約32.7cmであった。水冷キャスティングロール上で急冷させた後、シートをそれぞれの方角に約3.5倍に二軸延伸し、232℃で熱セットさせ、厚さ約0.025mmのフィルムベースを得た。
【0071】
高分子コアプロセスB
第1の押出機に、81部のポリエチレンテレフタレートと19部のマスターバッチBとのブレンドを供給した。第2の押出機に、81.4部のポリエチレンテレフタレートを供給した(実施例の表を参照されたい)。277℃に加熱しながら、両方の押出機の内容物を7マイクロメートルプリーツ金属フィルターに通した。2つのストリームを同時にドロップダイに通して供給し、単一の二層ポリエステルシートを得た。第1の層には、マスターバッチBおよびポリエチレンテレフタレートが含まれ、第2の層には、ポリエチレンテレフタレートが含まれていた。第1の層は厚さは約0.138mmであり、第2の層の厚さは約0.169mmであり、二層シートの幅は約32.7cmであった。水冷キャスティングロール上で急冷させた後、シートをそれぞれの方角に約3.5倍に二軸延伸し、232℃で熱セットさせ、厚さ約0.025mmのフィルムベースを得た。
【0072】
高分子コアプロセスC − C1およびC2
第1の押出機に、64.4部のポリエチレンテレフタレート、24.5部のマスターバッチA、および11.1部マスターバッチCから、75.9部のポリエチレンテレフタレート、17.7部マスターバッチA、および6.3部のマスターバッチCまで、の範囲のブレンドを供給した。(高分子コアプロセスC1では、64.4部のポリエチレンテレフタレート、24.5部のマスターバッチA、および11.1部マスターバッチCを使用した。高分子コアプロセスC2では、75.9部のポリエチレンテレフタレート、17.7部マスターバッチA、および6.3部のマスターバッチCを使用した。)第2の押出機に、81.3部のポリエチレンテレフタレートを供給した(実施例の表を参照されたい)。277℃に加熱しながら、両方の押出機の内容物を7マイクロメートルプリーツ金属フィルターに通した。2つのストリームを同時にドロップダイに通して供給し、単一の二層ポリエステルシートを得た。第1の層には、マスターバッチA、マスターバッチC、およびポリエチレンテレフタレートが含まれ、第2の層には、ポリエチレンテレフタレートが含まれていた。第1の層は厚さは約0.137mmであり、第2の層の厚さは約0.17mmであり、二層シートの幅は約32.7cmであった。水冷キャスティングロール上で急冷させた後、シートをそれぞれの方角に約3.5倍に二軸延伸し、232℃で熱セットさせ、厚さ約0.025mmのフィルムベースを得た。
【0073】
金属層プロセスA
遊星固定ボックスコーターを用いて、21.59cm×27.94cmのポリマー基材上にアルミニウムをコーティングした。基材に表面処理を施さず、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。0.5nm/秒の速度および8.7×10−6トルの圧力でeビーム源からアルミニウムを堆積させた。コーティング厚さは、3.5nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は46%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は61%であった。続いて大気による金属の酸化を行った後、金属層の透過率は約80%Tまで増加した。
【0074】
金属層プロセスB
遊星固定ボックスコーターを用いて、さまざまな充填率で顔料および染料を含有する21.59cm×27.94cmのポリマー基材上にアルミニウムをコーティングした。基材に表面処理を施さず、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。0.5nm/秒の速度および7.0×10−6トルの圧力でeビーム源からアルミニウムを堆積させた。コーティング厚さは、7.0nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は48%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は41%であった。続いて大気による金属の酸化を行った後、金属層の透過率は約60%Tまで増加した。
【0075】
金属層プロセスC
遊星固定ボックスコーターを用いて、さまざまな充填率で顔料および染料を含有する21.59cm×27.94cmのポリマー基材上にアルミニウムをコーティングした。基材に表面処理を施さず、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。1.0nm/秒の速度および8.8×10−6トルの圧力でeビーム源からアルミニウムを堆積させた。コーティング厚さは、7.0nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は37%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は34.8%であった。続いて大気による金属の酸化を行った後、金属層の透過率は約44%Tまで増加した。
【0076】
金属層プロセスD
遊星固定ボックスコーターを用いて、さまざまな充填率で顔料および染料を含有する21.59cm×27.94cmのポリマー基材上にアルミニウムをコーティングした。基材に表面処理を施さず、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。1.2nm/秒の速度および7.5×10−6トルの圧力でeビーム源からアルミニウムを堆積させた。コーティング厚さは、9.0nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は35%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は23.5%であった。続いて大気による金属の酸化を行った後、金属層の透過率は約24%Tまで増加した。
【0077】
金属層プロセスE
遊星固定ボックスコーターを用いて、さまざまな充填率で顔料および染料を含有する21.59cm×27.94cmのポリマー基材上に銀をコーティングした。10分間の酸素プラズマ処理を基材に施して、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。0.1nm/秒の速度および3.7×10−6トルの圧力でeビーム源から銅の層を堆積させた。コーティング厚さは、2.0nmであった(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は68%である)。0.7nm/秒の速度および2.4×10−6トルの圧力でeビーム源から銀を堆積させた。コーティング厚さは、10nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は99%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は68.8%であった。
【0078】
金属層プロセスF
遊星固定ボックスコーターを用いて、さまざまな充填率で顔料および染料を含有する21.59cm×27.94cmのポリマー基材上に銀をコーティングした。基材に表面処理を施さず、いずれも1回のポンプダウンでコーティングした。1.3nm/秒の速度および2.2×10−6トルの圧力でeビーム源から銀を堆積させた。コーティング厚さは、20nmであり(測定された結晶厚さ/ツーリング係数は90%である)、コーティングチャンバーから取り出した後、550nmにおける透過率は34%であった。
【0079】
試験方法
ASTM D1003に準拠してBYK Gardner HazegardTM Plus(Cat.No4725)Systemを使用し、全ヘイズを測定した。全ヘイズとは、「試料を透過するときに前方散乱により平均で0.044ラジアン(2.5°)を超えて入射ビームからはずれた全透過光のパーセント」である。
【0080】
Measuretechシリーズ2000キャパシタンス厚さゲージで基材の厚さを測定した。
【0081】
分光光度計により透過パーセントおよび反射パーセントを測定し、可視スペクトル360〜760nmにわたり積分した。構築体のフィルム側から反射および透過レベルを測定する。
【0082】
ASTM E308およびE1164に記載の方法を用いて、L*、a*、およびb*のカラースケールならびに関連する光学的性質を計算した。
【0083】
実施例1〜12
高分子コアプロセスA1または高分子コアプロセスA2により、表1Aおよび1Bの実施例1〜12を作製した。
【0084】
【表1】
表1A
【0085】
【表2】
表1B
【0086】
実施例13〜18
高分子コアプロセス方法Bにより、表2Aおよび2Bの実施例13〜18を作製した。
【0087】
【表3】
表2A
【0088】
【表4】
表2B
【0089】
実施例19〜30
高分子コアプロセスC1または高分子コアプロセスC2により、表3Aおよび3Bの実施例19〜24を作製した。
【0090】
【表5】
表3A
【0091】
【表6】
表3B
【0092】
本発明は、上記の特定の実施例に限定させるとみなされるべきものではなく、添付の特許請求の範囲に公正に記載されている本発明のすべての態様を包含するものであると理解しなければならない。本発明の適用対象となりうる種々の変更、等価な方法、および多数の構成は、本発明が関係する技術分野の当業者であれば、本明細書を調べることにより自明なものとなろう。特許請求の範囲には、そのような変更および考案が包含されるものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金属層がアルミニウムで構成され高分子コアがポリエチレンテレフタレートおよびカーボンブラックで構成された本発明の一実施形態に係る光学体の反射および透過スペクトルを示すグラフである。
【図2】 金属層が銀で構成され高分子コアがポリエチレンテレフタレートおよびカーボンブラックで構成された本発明の一実施形態に係る光学体の反射および透過スペクトルを示すグラフである。
【図3】 金属層がアルミニウムで構成され高分子コアがポリエチレンテレフタレートおよびピグメントブルー60で構成された本発明の一実施形態に係る光学体の反射および透過スペクトルを示すグラフである。
【図4】 金属層がアルミニウムで構成され高分子コアがポリエチレンテレフタレート、カーボンブラック、および青色Ceres XR−RF染料で構成された本発明の一実施形態に係る光学体の反射および透過スペクトルを示すグラフである。
Claims (5)
- 顔料を分散して有する熱可塑性ポリマー材料の少なくとも1つの配向層を含む単層または多層高分子コアと、該高分子コアの少なくとも1つの外表面上に位置する金属層と、を含む光学体であって、
該顔料が、カーボンブラックであり、
該光学体のカラースケールが、L * o 、a * o 、およびb * o であり、かつa * o およびb * o の値が、可視スペクトル内において−5〜5の範囲であり、および
該光学体が、可視スペクトル内の対象となる波長帯域内の光に対して1〜95パーセントの透過率を呈する
光学体。 - 前記金属層が、アルミニウム、銀、金、銅、ニッケル、チタン、鉄、ステンレス鋼、白金、スズ、鉛、クロム、またはインコネル、あるいはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の光学体。
- 前記金属層のカラースケールが、ASTM E308およびASTM E1164によるL* m、a* m、およびb* mであり、
前記高分子コアのカラースケールが、L* p、a* p、およびb* pであり、かつ
L* m、a* m、およびb* mの値の少なくとも1つが、可視スペクトル内において対応するL* p、a* p、およびb* pの値と異なる、
請求項1に記載の光学体。 - 前記金属層の透過スペクトルが、可視スペクトル内において前記高分子コアの透過スペクトルと異なる、請求項1に記載の光学体。
- 光学体の透過スペクトルが、可視スペクトル内において前記金属層の透過スペクトルおよび前記高分子コアの透過スペクトルの両方と異なる、請求項1に記載の光学体。
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