JP4667150B2 - 多数個取り配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子や水晶振動子等の電子部品が搭載される配線基板となる多数の配線基板領域が縦横の並びに一体的に配列、形成された多数個取り配線基板に関するものである。
従来、例えば半導体素子や水晶振動子等の電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージに用いられる小型の配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料から成り、表面にタングステン等の金属材料から成る配線導体が形成された四角平板状の複数のセラミック絶縁層が積層された構造である。この配線基板に電子部品を収納し、電子部品の電極を配線導体に半田やボンディングワイヤ等を介して電気的に接続することにより電子装置が製造される。
ところで、このような配線基板は、近年の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきており、多数個の配線基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板および電子装置の製作を効率よくするために、1枚の広面積の母基板から多数個の配線基板を得るようになしたいわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。
このような多数個取り配線基板の一例を図2に示す。図2(a)は、従来の多数個取り配線基板の平面図であり、図2(b)は図2(a)の多数個取り配線基板のB−B’線での断面図である。
多数個取り配線基板は、複数の四角形状の配線基板領域202が縦横に配列、形成されているとともに、外周部に枠状の捨て代領域203が形成された母基板201と、配線基板領域202の境界209に沿って形成された分割溝210と、各配線基板領域202に形成された複数の配線導体(図示せず)とを具備した構造である。
この多数個取り配線基板が、個々の配線基板領域202に分割されることにより、各配線基板(図示せず)に個片化される。分割溝210は、母基板101の両面に対向するようにして形成されている。
分割溝210は、母基板201となるセラミックグリーンシート積層体の配線基板領域202の境界209に沿ってカッター刃等を押し入れて形成される。この場合、母基板201に分割溝210を形成する際の位置決め方法としては、母基板201の外周の捨て代領域203に位置決め用のマーク205を形成しておき、このマーク205を基準にして分割溝210形成用のカッター刃の両端を位置決めする方法が一般的に採用されている。
このマーク205は、配線導体と同様の導体材料を所定パターンで母基板201に被着させること(図2の例)や、母基板201の捨て代領域203の表面に小径の穴(図示せず)を設けることなどにより形成されている。
特開2004−186290号公報
しかしながら、上記従来の多数個取り配線基板は、分割溝210が形成されている位置および分割溝210の深さに関して、以下のような問題点があった。
すなわち、従来の多数個取り配線基板においては、母基板201の一方の面に形成されたマーク205を基準にして一方の面に分割溝210を形成し、さらに母基板201の他方の面に形成されたマーク205を基準にして他方の面に分割溝210を形成しているが、各絶縁層同士に若干の積層ずれが生じる場合があり、これに起因して一方の面のマーク205と他方の面のマーク205とに位置ずれが生じる可能性があった。そのため、母基板201の一方の面および他方の面に対応して形成されるべき分割溝210が、ずれてしまう可能性があるという問題点があった。
このように、両面に形成された分割溝210の位置がずれてしまうと、多数個取り配線
基板を分割する際に、亀裂が所定の方向に進行せずに、個片化後の配線基板にばりが生じ可能性や、配線基板の一部分が抉れてしまう可能性があった。
また、分割溝210の深さを外部から視認することが難しいので、分割溝210の深さの制御が難しいという問題点もあった。例えば、分割溝210が深くなり過ぎた場合、配線導体を切断し、断線を生じさせる可能性がある。
本発明はかかる問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、分割溝の形成位置および深さの精度を向上させた多数個取り配線基板を提供することにある。
本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、縦横に配列された複数の配線基板領域と該複数の配線基板領域を取り囲む捨て代領域とを有するとともに一方の面および他方の面を備えた複数の絶縁層からなる積層体を準備する工程と、前記複数の配線基板領域同士の境界の延長上の前記捨て代領域に、前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、前記複数の絶縁層のうち前記他方の面に近い絶縁層ほど、開口する面積が小さく、前記複数の絶縁層のそれぞれの上面の一部が露出される開口部を形成する工程と、前記複数の絶縁層のうち少なくとも最も前記他方の面側に位置する絶縁層を分割する第一の分割溝を前記他方の面における前記境界に形成する工程と、前記第一の分割溝を形成した後に、前記一方の面における前記境界に、第二の分割溝を形成する工程とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、前記開口部の前記配線基板領域側において、前記複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部露出さることが好ましい
また、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、前記開口部は、前記配線基板領域側から外周方向にかけて、前記開口部のを漸次狭くることが好ましい
本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、縦横に配列された複数の配線基板領域と該複数の配線基板領域を取り囲む捨て代領域とを有するとともに一方の面および他方の面を備えた複数の絶縁層からなる積層体を準備する工程と、前記複数の配線基板領域同士の境界の延長上の前記捨て代領域に、前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、前記複数の絶縁層のうち前記他方の面に近い前記絶縁層ほど、開口する
面積が小さく、前記複数の絶縁層のそれぞれの上面の一部が露出される開口部を形成する工程と、前記複数の絶縁層のうち少なくとも最も前記他方の面側に位置する絶縁層を分割する第一の分割溝を前記他方の面における前記境界に形成する工程と、前記第一の分割溝を形成した後に、前記一方の面における前記境界に、第二の分割溝を形成する工程とを備えていることにより、分割溝の形成位置および深さの精度を向上させることができる。
すなわち、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部が露出されるように開口部が設けられていることにより、一方の面に形成された分割溝の位置を、他方の面から視認することができ、一方の面の分割溝の位置に対応させて他方の面に分割溝が形成されている。
また、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部が露出されるように開口部が設けられていることにより、一方の面に形成された分割溝が、どの絶縁層まで達しているかを他方の面から確認することができるため、分割溝の深さの精度を向上させた多数個取り配線基板を提供することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、開口部の配線基板領域側において、複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部が露出されていることにより、配線基板領域の変形を低減させた多数個取り配線基板を提供することができる。
すなわち、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、開口部の配線基板領域側において、複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部が露出されていることにより、母基板となるセラミックグリーンシート積層体にカッター刃等を押し入れる際に、セラミックグリーンシートに生じる応力を分散させて分割溝が形成されており、配線基板領域の変形を低減させた多数個取り配線基板を提供することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板の製造方法の一つの態様は、開口部が、配線基板領域側から外周方向にかけて、漸次幅が狭くなる形状であることにより、周縁部の強度を向上させた多数個取り配線基板を提供することができ、例えば、搬送工程等における割れ等の発生を低減させることが可能となる。
次に、本発明の多数個取り配線基板を添付の図面を基に説明する。図1(a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面透視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’線での断面図である。
本発明の多数個取り配線基板は、複数の配線基板領域102とこれらを取り囲む捨て代領域103とを有し、配線基板領域102同士の境界109に分割溝110が形成されている。複数の配線基板領域102同士の境界109の延長上の捨て代領域103には、開口部104が設けられている。
母基板101は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料から成る複数のセラミック層が積層されて成る。
各配線基板領域102は、各配線基板領域102の一方の面(例えば上面)には電子部品(図示せず)が収容される凹部105が形成されている。この凹部105の底面に電子部品が搭載される搭載部が設けられている。
このような母基板101は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム等の原料粉末をシート状に成形した複数枚のセラミックグリーンシートを準備するとともに縦横に区画して配線基板領域102を設け、次に、このセラミックグリーンシートの一部のものについて適当な打ち抜き加工を施して凹部105となる開口部を設けた後、開口部を設けたセラミックグリーンシートが上層側(一方の面側)に位置するように積層、焼成することによって作製される。
このような複数の配線基板領域102を取り囲むようにして形成されている捨て代領域103は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とするために設けられている。例えば、搬送工程等において、治具や装置等に多数個取り配線基板がぶつかったような場合に、配線基板領域102に欠けや割れ等の機械的な破壊が生じることが防止される。
母基板101は、配線基板領域102同士の109に沿って分割溝110が形成されている。分割溝110は、母基板101の一方の面(例えば、上述したように凹部105が形成される面(上面))および他方の面(例えば下面)に、両面間で対向するように形成されている。図1では、図を見やすくするために、一方の面の分割溝110は省略している。また、他方の面の分割溝110を点線で示している。
分割溝110に沿って母基板101に曲げ応力を加えることにより、対向する分割溝110の間で母基板101が破断し、分割が行われる。なお、母基板101に曲げ応力を加えるのは、一方の面、他方の面のどちらからでもよい。また、各配線基板領域102にあらかじめ電子部品を搭載した後に分割してもよい。なお、配列の最外周の配線基板領域102と捨て代領域103との境界にも分割溝110が形成されていて、配線基板領域102と捨て代領域103との間の分割ができるようにされている。
分割溝110は、母基板101となるセラミックグリーンシート(積層体)の両面に、配線基板領域102同士の境界109および配線基板領域102と捨て代領域103との境界109に沿ってカッター刃等を押しつけて所定の深さの切り込みを形成すること等により形成される。
また、複数の配線基板領域102同士の境界109の延長上の捨て代領域103(この実施形態では一方の面側)に、複数層(絶縁層)の各層の表面の一部が露出されるように開口部104が設けられている。
開口部104は、母基板101を構成する各絶縁層となるセラミックグリーンシートについて、配線基板領域102同士の境界109の延長上の捨て代領域103に打ち抜き加工を施して所定形状に開口しておき、この開口している部分が上下に連通するように積層することにより形成される。この場合、例えば、他方の面に近い層ほど開口する面積が小さくなるようにしておくことにより、各層の一部が開口部104の内側に露出される。つまり、ある層の一部が、その上の層の開口する部分の内側に(例えば階段状に)露出される。
また、各セラミックグリーンシートの開口は、例えば、金型等を用いた機械的な打ち抜き加工やレーザー加工等の穴あけ加工により行なわれる。
このような開口部104が設けられているため、配線基板領域102の境界109に分割溝110を形成する際に、母基板101の他方の面から形成された分割溝110は、一方の面に形成されている開口部104の内側で、その開口部104内に露出する絶縁層を貫通する。
つまり、母基板101の一方の面からでも、母基板101の他方の面から形成した分割溝110を直接視認することができる。
そのため、一方の面に形成される分割溝110は、直接、他方の面の分割溝110を基準にして位置合わせされ得るものとなり、母基板101の両面の分割溝110の位置を高精度で、かつ容易に合わせることが可能となる。
これにより、母基板101の両面間で互いに分割溝110が精度よく対向して形成されることになり、各配線基板領域102への分割が容易かつ正確なものとなる。そのため、各配線基板領域102が分割されてなる個片の配線基板(図示せず)にバリやカケ等の不具合が生じることは抑制される。
すなわち、例えば、他方の面に形成されている分割溝110に沿って、一方の面側にたわませるようにして曲げ応力を加えることにより、他方の面の分割溝110の底部から一方の面の分割溝110にかけて亀裂が発生、進行して母基板101が破断される。この際に、両面の分割溝110が互いに底部同士が精度よく対向しているので、亀裂は、他方の面の分割溝110の底部で発生するとともに応力の作用する方向で直上(直近)に位置する一方の面の分割溝110に向かってスムーズに進行する。その結果、亀裂が母基板101の内部で、対向する分割溝110以外の他の方向に進行することに起因する上記バリ等の不具合の発生が抑制される。
また、個片の配線基板において、外辺に対する凹部105等の位置ずれが抑えられた、電子部品の搭載や外部電気回路基板に対する実装の精度および作業性に優れたものとすることができる。
なお、上述した実施形態において、他方の面の分割溝110を形成する際の位置決めは、例えば、母基板101の複数の配線基板領域102同士の境界109の延長線上の捨て代領域103に、あらかじめマーク112を形成しておき、このマーク112を基準にして行なう。このマーク112は、タングステンやモリブデン,マンガン,銅,銀,パラジウム,白金,金等の金属材料に有機溶剤等を添加混練して作製した金属ペーストを、母基板101となるグリーンシートに所定のパターンで印刷することにより形成することができる。
また、この実施形態では、まず他方の面に分割溝110を形成し、これを基準にして一方の面に分割溝110を形成する例を示したが、その逆の順序でもかまわない。この場合、開口部104は、少なくとも他方の面側に形成しておく必要がある。開口部104は、平面視したときの形状が台形状や長方形状等の四角形状、楕円状、円状等、各層の表面の一部を露出させることができるような形状であれば、種々の形状を採用することができる。
また、複数の開口部104のうち一つのものの形状を、他のものの形状と異ならせて、その異なる形状のものを、多数個取り配線基板としての位置決め(電子部品搭載等の加工時の治具、装置等に対する位置決め)用のマークとして利用するようにしてもよい。
また、捨て代領域103において、隣り合う開口部104の、対向する開口縁辺の間の最も近接した距離は、隣り合う分割溝104の間の距離に対して60%以上であることが好ましい。この距離の比が60%未満になると、隣り合う開口部104同士が接近しすぎて、この部分で母基板101の機械的な強度が低くなり、母基板101の割れ等が発生する可能性がある。
多数個取り配線基板が分割されて形成された個片の配線基板に電子部品が搭載されて、電子装置が形成される。電子部品の搭載は、上述したように、個片に分割される前でもかまわない。
電子部品は、例えば、各配線基板領域102に形成されている配線導体(図示せず)と電気的に接続され、配線導体を介して電子装置の外部に導出される。
配線導体は、一部が凹部105の内側に露出し、凹部105に搭載される電子部品(図示せず)の電極とボンディングワイヤや半田等を介して電気的に接続され、この電極を凹部105の外側(例えば、各配線基板領域102の下面や側面)に導出する導電路として機能する。
配線導体は、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,パラジウム,白金,金等の金属材料から成り、例えば、タングステンから成る場合であれば、タングステンの金属ペーストを母基板101となるグリーンシートに所定の配線導体のパターンで印刷しておくことにより形成される。
配線導体は、分割溝110を形成するためのマーク112と同じ金属ペーストを用い、これと同時に(同じ印刷用の製版で)印刷して形成するようにしておくと、分割溝110に対する位置精度を向上させることができる。
配線導体の露出した表面には、酸化腐食を防止するとともに、半田やボンディングワイヤを接続する際の半田の濡れ性、ボンディングワイヤのボンディング性等の特性を向上させるために、ニッケルや金等のめっき層(図示せず)が被着されていることが好ましい。このめっき層は、例えば、めっき液中で被めっき部(配線導体の表面)にめっき被着用の電流を供給し、電解めっきを施すことにより形成される。
なお、各配線基板領域102の配線導体への電流の供給は、隣り合う配線基板領域102の間で貫通導体107や内層に形成された配線導体(図示せず)同士を電気的に接続させておくとともに、外周メタライズ層106にめっき導通端子108を介して電流を供給することにより行なうことができる。
例えば、配線基板領域102同士の境界109に、貫通導体107を形成し、この貫通導体107を配線導体と電気的に接続させることで、隣り合う各配線基板領域102の間で配線導体同士が電気的に接続される。また、捨て代領域103に、最外周の配線基板領域102の配線導体と電気的に接続される枠状の外周メタライズ層106を形成し、この外周メタライズ層106の一部を母基板101の側面のめっき導通端子108に延出させることにより、最外周の配線基板領域102の配線導体にめっき用の電流が供給される。つまり、この延出部分であるめっき導通端子108にめっき用治具を電気的に接続させ、めっき用治具を介して電源(直流整流器等)から電流がめっき導通端子108に供給され、外周メタライズ層106から配線導体に電流が供給される。
なお、外周メタライズ層106は、配線導体を形成するのと同様の金属ペーストを、グリーンシートの外周の捨て代領域103となる部位の主面に枠状に印刷塗布しておくことにより形成される。外周メタライズ層106は、生産性等を考慮すると、配線導体と同じ材料で形成することが好ましい。
また、各配線基板領域102の一方の面の凹部105を取り囲む部位に蓋体(図示せず)を取着して各凹部105をそれぞれ塞ぐことにより、各配線基板領域102において、凹部105と蓋体との間に形成される容器の内部に電子部品を気密封止するようにしてもよい。なお、搭載される電子部品は、水晶振動子や弾性表面波素子等の圧電素子、半導体集積回路素子や光半導体素子等の半導体素子、容量素子等である。
ここで、開口部104は、捨て代領域103だけでなく、配線基板領域102が配列されている部位に形成されていてもよい。
例えば母基板101の大きさ(平面面積)がさらに大きくなり、配線基板領域102の配列の中心部と捨て代領域103に形成される開口部104(複数層の各層の表面の一部が露出されている)との間隔が大きくなった場合においても、より確実に両面の分割溝110の位置を合わせることができる。すなわち、配線基板領域102の配列の中央等の数箇所の領域をダミー配線基板領域(図示せず)となし、このダミー配線基板領域に開口部104を設ける。捨て代領域103に形成される開口部104とダミー配線基板領域に形成される開口部104とをつなぐようにカッター刃を押し入れて分割溝110を形成することにより、隣り合う開口部104間の距離が短くなるので位置決めが容易で精度も高くなり、両面の分割溝110の位置精度を向上させることもできる。
また、本発明の多数個取り配線基板において、開口部104の配線基板領域102側において、部分的に、複数層の各層の表面の一部が露出されているように形成されていることが望ましい。
このような構造とすることにより、捨て代領域103の開口部104において、例えば階段状に露出する絶縁層の厚さの分、開口部104の底面部分の厚さを、配線基板領域102側で厚くすることができる。
これにより、開口部104の周囲で母基板101(セラミックグリーンシート積層体)に変形が生じることを、配線基板領域102に近い側でより有効に抑えることができ、個片の配線基板の変形等がより効果的に防止される。
また、開口部104に露出する複数の絶縁層のうち、分割溝110の底部よりも一方の面側に位置するものは、一方の面の分割溝110に沿って開口部104の表面から厚み方向に対して離間した絶縁層から順番にスリット状に切り抜かれて開口することから、開口部104に露出した絶縁層の重なった部分の合計の厚みが厚く形成されている部分の剛性が高く、分割溝110が形成される際の配線基板領域102側の変形を防止できる。
つまり、配線基板領域102側に高い剛性をもつことから、分割溝110の形成による母基板101の変形を抑制して露出した絶縁層に貫通した分割溝110(線状の孔)を形成することができる。
また、開口部104の露出した絶縁層に貫通した分割溝110(線状の孔)を、どの絶縁層まで貫通したか確認することにより、分割溝110の形成深さを容易に確認することができる。よって、一方の面からカッター刃を押し入れて最初に形成した分割溝110の深さを考慮しながら、他方の面(開口部104が形成された面)から最初に形成した分割溝110に相対向するように分割溝110を形成することができ、配線基板領域102の引き回し配線導体を誤って切断したり、分割溝110の深さが深くなりすぎて搬送時に不用意な割れが発生することを防止することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板において、開口部104は、配線基板領域102側から外周方向にかけて、漸次幅が狭くなる形状であることが望ましい。
このような構造とすることにより、深さが深い母基板101の外周部側の開口部104では幅を狭くすることにより開口部104の剛性を保つことができることから、開口部104が形成されている部位周辺における母基板101の剛性を保つことができる。
よって、例えばカッター刃等を押し入れて分割溝110を形成するときに、開口部104周辺で母基板101(セラミックグリーンシート積層体)に変形が生じることをさらに効果的に抑制することができ、分割溝110の位置を高精度に決めることが可能となる。
開口部104について、配線基板領域102側から外周方向にかけて、漸次幅が狭くなる形状とする場合、図1に示したような、一定の割合で直線状に狭くなる形状(平面視で台形状)に限らず、狭くなる割合が変化するような形状(例えば半円状や半楕円状等)でもよい。
ここで、一方の面(最初に分割溝110が形成される面)に分割溝110を形成する際のカッター刃の先端は、他方の面に形成されている開口部104の内側で、その開口部104内に露出する絶縁層を貫通した際の貫通した孔形状を明確にするために、鋭角(20〜35°)であることが望ましい。このように、カッター刃の形状を鋭角(20〜35°)として分割溝110を形成することにより、カッター刃等を押し入れる際の抵抗が小さくなり母基板101の変形を防止できるとともに、開口部104内に露出する絶縁層を貫通して形成される孔の幅が狭いものとなることから、分割溝110の位置をさらに明確に高精度に決めることが可能となる。
以上のことから、個片の電子部品収納用パッケージにおいて、外辺に対する凹部104等の位置ずれを抑えた、電子部品の搭載等の精度および作業性を優れたものとすることができる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えても何ら差し支えない。例えば、この例では母基板101を構成する絶縁層を3層で構成したが、それ以上の多層の絶縁層で形成し、その絶縁層の枚数に応じた開口部104を形成してもよい。
また、捨て代領域103に形成される開口部104は、配線基板領域102が小さくなる場合、配線基板領域の間隔においても開口部104を形成するために捨て代領域103に幅をもたせて1列ではなく2列以上の千鳥配列としても良い。
また、各配線基板領域102は、一方の面に凹部105を有する形態ではなく平板状でも、一方および他方の両面に凹部を有する形態でもよい。
母基板101を構成する層は、他の絶縁層よりも比誘電率を高くした絶縁層(誘電体層)等を含んでいてもよい。
(a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図、(b)は(a)の多数個取り配線基板のA−A’線での断面図である。
(c)は、(a)の多数個取り配線基板のX部における要部拡大図である。
(a)は従来の多数個取り配線基板の平面図、(b)は(a)の多数個取り配線基板のB−B’線での断面図である。
符号の説明
101・・・・・母基板
102・・・・・配線基板領域
103・・・・・捨て代領域
104・・・・・開口部
105・・・・・凹部
106・・・・・外周メタライズ層
107・・・・・貫通導体
108・・・・・めっき導通端子
109・・・・・境界
110・・・・・分割溝
111・・・・・貫通した分割溝
112・・・・・マーク

Claims (3)

  1. 縦横に配列された複数の配線基板領域と該複数の配線基板領域を取り囲む捨て代領域とを有するとともに一方の面および他方の面を備えた複数の絶縁層からなる積層体を準備する工程と
    前記複数の配線基板領域同士の境界の延長上の前記捨て代領域に、前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、前記複数の絶縁層のうち前記他方の面に近い前記絶縁層ほど、開口する面積が小さく、前記複数の絶縁層のそれぞれの上面の一部が露出される開口部を形成する工程と、
    前記複数の絶縁層のうち少なくとも最も前記他方の面側に位置する絶縁層を分割する第一の分割溝を前記他方の面における前記境界に形成する工程と、
    前記第一の分割溝を形成した後に、前記一方の面における前記境界に、第二の分割溝を形成する工程とを備えた多数個取り配線基板の製造方法
  2. 前記複数の絶縁層を前記一方の面側から平面視した場合に、前記開口部の前記配線基板領域側において、前記複数の絶縁層の各絶縁層の表面の一部露出さることを特徴とする請求項1記載の多数個取り配線基板の製造方法
  3. 前記開口部は、前記配線基板領域側から外周方向にかけて、前記開口部のを漸次狭くることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多数個取り配線基板の製造方法
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