JP4667063B2 - 作動弁 - Google Patents
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また、地震が発生して管路が破損し、管路内の水の流速が異常に上昇した場合、受圧部155が受ける流動圧が設定値以上に大きくなってバランスが崩れ、受圧部155が下流側に押され、センサーレバー156が後側に揺動し、この揺動に連動して、図25の仮想線で示すようにストライキングレバー159が上向きに回動して中折れリンク体157を下から蹴り上げる。これにより、中折れリンク体157の突っ張り状態が解除され、仮想線で示すように中折れリンク体157が屈曲し、揺動アーム147の固定状態が解除され、揺動アーム147がウエイト148の自重によって開位置Oから閉鎖位置へ揺動し、弁体149が閉鎖して流路を緊急遮断する。
すなわち、図26に示すように、弁箱内に弁棒の軸心廻りに回動する弁体を配置し、弁棒に連結してウェイトレバー125を設け、ウェイトレバー125に弁棒を閉動方向に付勢するウェイト(図示せず)を設け、ウェイトレバー125を弁体の全開時に対応する状態に拘束保持するレバー保持手段126を設け、レバー保持手段126に、ウェイトレバー125を拘束するロック位置とウェイトレバー125の回動を許容する非ロック位置とにわたって出退するストッパーピン127と、ストッパーピン127をロック位置から非ロック位置に変化させる駆動手段とを設け、駆動手段として、信号入力手段128からの電気信号の入力によりソレノイドが起動するピン駆動装置129と、弁箱内に配置した流速検知機構のセンサーパドルの揺動を入力として起動する楔部材130とを併設している。
揺動部材を設定位置に固定するストッパーと、ストッパーによる揺動部材の固定を解除する複数の固定解除機構とが設けられ、
ストッパーは、揺動部材を設定位置に固定する固定位置と、揺動部材の固定を解除する固定解除位置とに出退自在であり、
複数の固定解除機構は、それぞれ異なる複数の異常検知機構による異常検知に基づいてストッパーを固定解除方向へ移動させる複数の固定解除連動体を有し、
ストッパーは、中継ぎ連動部材を介して、複数の固定解除連動体に連動され、
ストッパーがいずれか1つの固定解除機構の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、残りの固定解除機構の固定解除連動体を停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する許容手段が設けられているものである。
また、震災等が発生して複数の異常検知機構のいずれかが異常を検知すると、この異常検知に基づいて、上記異常を検知した異常検知機構に対応するいずれかの固定解除機構の固定解除連動体が中継ぎ連動部材と共にストッパーを固定解除方向へ移動させる。これにより、ストッパーが固定位置から固定解除位置に切換えられ、揺動部材の固定が解除され、揺動部材が揺動手段によって揺動し、弁体が開閉される。
これによると、揺動部材を設定位置へ復元する際、ストッパーは付勢手段の付勢力によって固定解除位置から固定方向へ移動して固定位置に復帰するため、揺動部材が設定位置に固定される。
第1の固定解除機構は、第1の異常検知機構による異常検知に基づいてストッパーを固定解除方向へ移動させる第1の固定解除連動体と、第1の固定解除連動体を第1の異常検知機構に機械的に連動させる連動機構とを有し、
第2の固定解除機構は、第2の異常検知機構に電気的に接続され且つ第2の異常検知機構からの電気信号によって作動する作動装置と、作動装置の作動によりストッパーを固定解除方向へ移動させる第2の固定解除連動体とを有し、
ストッパーは、中継ぎ連動部材を介して、第1および第2の固定解除連動体に連動され、
ストッパーが第1の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、第2の固定解除連動体と作動装置とを停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する第1の許容手段が中継ぎ連動部材と第2の固定解除連動体との少なくともいずれかに設けられ、
ストッパーが第2の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、第1の固定解除連動体を停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する第2の許容手段が中継ぎ連動部材と第1の固定解除連動体との少なくともいずれかに設けられているものである。
これによると、第1および第2の固定解除機構や第1および第2の異常検知機構を上下又は左右に重ならないように配置することができるため、作動弁を設置するのに要する高さ方向又は水平方向のスペースを縮小することができ、省スペース化が図れる。
また、本第4発明によると、第2の異常検知機構が異常を検知すると、直ちに電気信号が発信されて第2の固定解除機構の作動装置が作動するため、異常発生時において迅速な対応が可能となる。
図1,図2に示すように、1は、作動弁の一例であって、例えば上水道の配水池の出入口から延びる管路の途中に設置される緊急遮断弁である。この緊急遮断弁1の弁箱2内には回動自在な弁棒3が水平に挿通され、この弁棒3には、弁箱2内の流路4を開閉する円盤状の弁体5が設けられている。
図2,図3に示すように、流速検知機構15は流体の流動圧を受ける受圧部38を有しており、受圧部38は、流れ方向に沿って前後揺動自在なパドル39の下端部に設けられて、弁箱2内の入口側に突出している。このパドル39の上端部は枢支軸40に設けられ、この枢支軸40は、弁箱2の上部に設けられた密閉筒体41内に水平方向に挿通され回動自在に保持されている。上記枢支軸13の密閉筒体14から外部へ突出した部分には、前後方向に長い梃子杆42が固着され、この梃子杆15の前後には調整用ウエイト43が設けられている。尚、上記調整用ウエイト43によって設定流速を変更することができる。
図4〜図6に示すように、保持機構11は、揺動アーム8を開位置Oに係止保持する第1の保持盤21と、この第1の保持盤21を係止保持する第2の保持盤22とから成る。これら第1および第2の保持盤21,22は、弁箱2の一側外方に固定された取付板23に回動自在に設けられている。上記第1の保持盤21は、大径円盤部21aと、この大径円盤部21aの中央部に形成された小径円盤部21bとで構成されている。小径円盤部21bは大径円盤部21aから外側へ凸状に突出しており、上記小径円盤部21bには保持溝24が形成されている。この保持溝24に対して、上記揺動アーム8の保持ピン9が嵌脱自在となっている。
図6〜図10に示すように、ストッパー機構12は、揺動アーム8を開位置Oに固定する固定位置Aと揺動アーム8の固定を解除する固定解除位置Bとに出退自在なピン状のストッパー30と、このストッパー30を支持する円筒状の受け部材31とで構成されている。ストッパー30は受け部材31に挿通されており、受け部材31は固定板32に取付け固定されており、上記固定板32が取付板23に取付けられている。
次に、上記第1の固定解除機構13の構成を説明する。
図6〜図10に示すように、第2の固定解除機構は14、地震計54(第2の異常検知機構の一例)に電気的に接続されたソレノイド装置55(作動装置の一例)と、このソレノイド装置55の作動により固定解除方向Dへ移動することでストッパー30を固定解除方向Dへ移動させる第2の固定解除連動体56とで構成されている。上記ソレノイド装置55は、磁気作用を利用した吸引動作によって出退する出退部55aを有しており、フレーム57に取付け固定されている。上記第2の固定解除連動体56は、棒状部材であり、ソレノイド装置55の出退部55aに連結されている。上記第2の固定解除連動体56の先端部には、軸心方向に長い長孔61が形成されている。
また、図1に示すように、上記緩和装置16としては油圧シリンダが用いられている。さらに、図2に示すように、上記操作機17は、弁棒3の他端部に接続されており、手動ハンドル68と減速機69とを有している。
平常時、図5(a)に示すように、ストッパー30はコイルばね33の付勢力により固定位置Aへ突出して第2の保持盤22の係止部27に係合しており、第2の保持盤22の回動が阻止され、第1の保持盤21がピン25を介して第2の保持盤22と噛み合っているため、第1の保持盤21の回動も阻止される。これにより、保持機構11が保持状態となり、揺動アーム8の保持ピン9が第1の保持盤21の保持溝24に嵌り込んで保持され、図1の実線で示すように、揺動アーム8が保持機構11を介してストッパー30により開位置Oに固定される。これにより、弁体5が全開に保たれ、水が管路を流れる。
また、上記緊急遮断後、復帰させる際には、図2に示すように、操作機17のハンドル68を回転することにより、弁棒3が回転し、弁体5が閉鎖状態から全開状態に復帰するとともに、揺動アーム8が閉鎖位置Sから開位置Oに復元する。この際、図5(a)に示すように、揺動アーム8の保持ピン9が第1の保持盤21の保持溝24に嵌り込み、上記保持ピン9の変位によって第1の保持盤21が他方向Iへ回動するとともに、これに連動して第2の保持盤22も他方向Iへ回動して、保持機構11が保持状態に復帰する。この時、図8に示すように、ストッパー30が、コイルばね33の付勢力によって固定解除位置Bから固定方向Cへ突出して固定位置Aに復帰し、第2の保持盤22の係止部27に係合するため、図1の実線で示すように、保持機構11を介して揺動アーム8が開位置Oに固定される。尚、上記のようにして弁体5を全開状態に復帰させたままでは、弁体5の閉方向への回動が操作機17によって規制されてしまうため、弁体5を全開状態に復帰させた後、操作機17を約90°の範囲で逆転操作し、操作機17による弁体5の閉方向への回動規制を解消させておく。
上記ストッパー30は、丸棒状の中継ぎ連動部材73を介して、第1および第2の固定解除連動体74,75に連動連結されている。上記中継ぎ連動部材73は、固定および固定解除方向C,Dに直交する向きに配置され、ストッパー30の基端部に一体に連結されている。第1および第2の固定解除連動体74,75は、上記両方向C,Dに移動自在な板状の部材であり、互いに平行に配置されている。第1および第2の固定解除連動体74,75の一端部には、上記方向C,Dに長い長孔76,77が形成されている。
平常時、図11に示すように、ストッパー30はコイルばね33の付勢力により固定位置Aへ突出しており、これにより、揺動アーム8が開位置Oに固定されている。この際、第1および第2の固定解除連動体74,75はそれぞれ待機位置E,Fに待機している。
中継ぎ連動部材73は角棒状に形成され、第1および第2の固定解除連動体74,75の一端部には、下向きに突出する突起83,84が設けられている。これらの突起83,84は、中継ぎ連動部材73の両端部73a,73bに対して、固定解除方向Dから係合可能である。
このうち、上記第2の固定解除連動体75の突起84は、第1の許容手段の一例であり、ストッパー30が第1の固定解除機構13によって固定解除方向Dへ退入する際、第2の固定解除連動体75を待機位置Fに停止した状態のままで中継ぎ連動部材73の固定解除方向Dへの移動を許容するものである。また、上記第1の固定解除連動体74の突起83は、第2の許容手段の一例であり、ストッパー30が第2の固定解除機構14によって固定解除方向Dへ退入する際、第1の固定解除連動体74を待機位置Eに停止した状態のままで中継ぎ連動部材73の固定解除方向Dへの移動を許容するものである。
平常時、図14に示すように、ストッパー30はコイルばね33の付勢力により固定位置Aへ突出しており、これにより、揺動アーム8が開位置Oに固定されている。この際、第1および第2の固定解除連動体74,75はそれぞれ待機位置E,Fに待機している。
ストッパー30は、中継ぎ連動部材88を介して、第1および第2の固定解除連動体89,90に連動連結されている。ストッパー30の基端部にはラック部30aが形成されている。また、上記中継ぎ連動部材88は、縦軸心91aを中心として回動自在な回動軸91と、この回動軸91に設けられて上記ラック部30aと歯合するピニオン92と、回動軸91に設けられた一対のアーム93,94とで構成されている。上記回動軸91の上下両端部は取付板23に設けられた軸受け101によって受けられている。また、上記両アーム93,94にはそれぞれ径方向に長い長孔95,96が形成されている。尚、図18に示すように、上記中継ぎ連動部材88が固定解除方向dに回動することによって、ラック部30aとピニオン92との歯合により回転運動が直線運動に変換され、ストッパー30が固定解除方向Dへ移動する。
平常時、図16に示すように、ストッパー30はコイルばね33の付勢力により固定位置Aへ突出しており、これにより、揺動アーム8が開位置Oに固定されている。この際、第1および第2の固定解除連動体89,90はそれぞれ待機位置E,Fに待機している。
図19〜図21に示すように、ストッパー30は、中継ぎ連動部材105を介して、第1および第2の固定解除連動体107,108に連動されている。
平常時、図19に示すように、ストッパー30はコイルばね33の付勢力により固定位置Aへ突出しており、これにより、揺動アーム8が開位置Oに固定されている。この際、第1および第2の固定解除連動体89,90はそれぞれ待機位置E,Fに待機している。尚、待機位置Eにおいて、カム板111は、第1の回動軸110からの半径が最小となる部分で、下部ローラ105cに当接している。また、待機位置Fにおいて、円板116は、最も固定方向C側に傾斜した部分で、上部ローラ105eに当接している。
上記各実施の形態では、作動装置の一例としてソレノイド装置55を用いたが、モータ等を用いてもよい。
3 弁棒
5 弁体
7 ウエイト(揺動手段,付勢部材)
8 揺動アーム(揺動部材)
13 第1の固定解除機構
14 第2の固定解除機構
15 流速検知機構(第1の異常検知機構)
30 ストッパー
33 コイルばね(付勢手段)
46 第1の固定解除連動体
47 連動機構
54 地震計(第2の異常検知機構)
55 ソレノイド装置(作動装置)
56 第2の固定解除連動体
61 長孔(第1の許容手段)
62 中継ぎ連動部材
63 長孔(第2の許容手段)
73 中継ぎ連動部材
74 第1の固定解除連動体
75 第2の固定解除連動体
76 長孔(第2の許容手段)
77 長孔(第1の許容手段)
83 突起(第2の許容手段)
84 突起(第1の許容手段)
88 中継ぎ連動部材
89 第1の固定解除連動体
90 第2の固定解除連動体
105 中継ぎ連動部材
107 第1の固定解除連動体
108 第2の固定解除連動体
A 固定位置
B 固定解除位置
C 固定方向
D 固定解除方向
O 開位置(設定位置)
S 閉鎖位置(設定位置)
Claims (4)
- 弁棒に連動する揺動部材と、揺動部材を揺動させることによって弁体を開閉いずれかの方向へ回動させる揺動手段とが備えられた作動弁であって、
揺動部材を設定位置に固定するストッパーと、ストッパーによる揺動部材の固定を解除する複数の固定解除機構とが設けられ、
ストッパーは、揺動部材を設定位置に固定する固定位置と、揺動部材の固定を解除する固定解除位置とに出退自在であり、
複数の固定解除機構は、それぞれ異なる複数の異常検知機構による異常検知に基づいてストッパーを固定解除方向へ移動させる複数の固定解除連動体を有し、
ストッパーは、中継ぎ連動部材を介して、複数の固定解除連動体に連動され、
ストッパーがいずれか1つの固定解除機構の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、残りの固定解除機構の固定解除連動体を停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する許容手段が設けられていることを特徴とする作動弁。 - ストッパーを固定解除位置から固定位置に至る固定方向へ付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の作動弁。
- 複数の固定解除機構として第1および第2の固定解除機構が設けられ、
第1の固定解除機構は、第1の異常検知機構による異常検知に基づいてストッパーを固定解除方向へ移動させる第1の固定解除連動体と、第1の固定解除連動体を第1の異常検知機構に機械的に連動させる連動機構とを有し、
第2の固定解除機構は、第2の異常検知機構に電気的に接続され且つ第2の異常検知機構からの電気信号によって作動する作動装置と、作動装置の作動によりストッパーを固定解除方向へ移動させる第2の固定解除連動体とを有し、
ストッパーは、中継ぎ連動部材を介して、第1および第2の固定解除連動体に連動され、
ストッパーが第1の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、第2の固定解除連動体と作動装置とを停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する第1の許容手段が中継ぎ連動部材と第2の固定解除連動体との少なくともいずれかに設けられ、
ストッパーが第2の固定解除連動体によって固定解除方向へ移動する際、第1の固定解除連動体を停止した状態のままで中継ぎ連動部材の固定解除方向への移動を許容する第2の許容手段が中継ぎ連動部材と第1の固定解除連動体との少なくともいずれかに設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の作動弁。 - 第1および第2の固定解除連動体は、互いに異なる方向の力によって、中継ぎ連動部材を固定解除方向へ移動させることを特徴とする請求項3記載の作動弁。
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