JP4666214B2 - 温水熱源機 - Google Patents

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Description

本発明は、水道水等の給水を外部から受け、給水された水を加熱した上で外部の給湯栓等に給湯するために用いられる温水熱源機に関し、特に磁気抵抗素子を用いた流量センサを給水流量等の流量を検出するために内部に備えた温水熱源機において、誤検出発生の防止及びレイアウト設計の自由度の増大又は全体のコンパクト化との両立を図り得ると同時に、消費電力の削減をも図り得る技術に係る。
従来、温水熱源機として、給水流量と給水温度等に基づいて燃焼制御を行うことにより設定給湯温度に制御する給湯制御を行うようにしたものが、通常知られている。又、この温水熱源機が、浴槽湯水を浴槽から取り出して循環させることにより追い焚きさせるという追焚機能や、温水を外部の暖房端末との間で循環させて暖房させる暖房機能を、上記の給湯機能に併せて有する場合もある。かかる場合には、温水熱源機の同じハウジング内に給湯回路と、追焚循環回路及び/又は温水循環暖房回路とが配設されることになる。上記給湯回路には給水流量を検出する流量センサとして磁気抵抗素子を用いたものが配設される一方、追焚循環回路や温水循環暖房回路には電動モータにより駆動される循環ポンプが配設され、これら流量センサと、循環ポンプとは必然的に同じハウジング内に配設されることになる。上記流量センサは、羽根車式のロータを有し、この羽根車が給水の流れを受けてその流量に比例した回転数で回転するようになっており、この回転数を、上記羽根車と一体に回転するように設置した磁石と、外周側の固定位置に設置した磁気抵抗素子とで検出することにより流量検出するように構成されている(例えば特許文献1参照)。そして、上記給湯制御においては、流量センサにより所定の最低作動流量以上の流量検出が行われると給湯栓がユーザにより開かれたと判断して燃焼を開始させ、設定給湯温度の給湯を行う一方、上記の流量検出が最低作動流量未満に下がれば給湯栓が閉じられたと判断して燃焼を停止するようになっている。
特開平4−220522号公報
ところで、上記の如き磁気抵抗素子を用いた流量センサは、外部磁界(他の機器により形成される磁界)の影響を受けやすいため、外部磁界の影響を受けないように配設する必要がある。一方、上記の循環ポンプ等は通電を受けて電動モータが駆動されることにより作動されるものであるため、その作動により磁界を形成することになる。このため、循環ポンプ等の磁界の影響を受けないように循環ポンプ等と流量センサとの互いの位置関係を設定しなければならないというように、上記の温水熱源機のレイアウト設計上において考慮する必要がある。
しかしながら、上記の位置関係の設定として余りに大きく離隔しなければならないとすると、温水熱源機の全体のコンパクト化を阻害する要因となる。逆に互いに接近した位置関係に設定すると、外部磁界の影響により流量センサに誤検出が生じ、この誤検出に起因して温水熱源機の誤作動を招くおそれがある。
一方、上記の温水熱源機においては、ユーザが給湯栓をいつ開操作しても給湯作動させ得るように制御するために、流量センサにより給水流量の状態を常に監視しておく必要がある。このため、給湯使用がなくて待機状態にあったとしても、流量センサに対し電源電圧を常に供給し続けておく必要がある。従って、このような消費電力を省エネルギーの観点からなるべく低く抑えることが要請されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部磁界の影響を受け難くして流量センサにおける誤検出発生の防止及びレイアウト設計の自由度増大の両立を図りつつも、同時に消費電力の増大を抑制してその低減化をも図り得る温水熱源機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、流体が通過する流体経路と、この流体経路を通過する流体の流量に関する情報を磁気抵抗素子を用いて検出する流量センサと、この流量センサによる流量検出を受けて作動制御する作動制御手段と、通電により作動されて機能すると同時に磁界を形成することになる外部磁界源とを備え、これらが共にハウジング内の同じ収容空間に配設されてなる温水熱源機を対象として、次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記流量センサに対し供給される電源電圧を高低いずれかに切換える電源電圧切換手段と、この電源電圧切換手段による電源電圧の供給を切換制御する電圧切換制御手段とを備える。そして、上記電圧切換制御手段として、上記外部磁界源の作動期間中は上記流量センサに対し高電源電圧が供給されるように上記電源電圧切換手段を切換制御する一方、上記外部磁界源の非作動期間中は上記流量センサに対し低電源電圧が供給されるように上記電源電圧切換手段を切換制御する構成とした(請求項1)。
本発明の場合、磁気抵抗素子を用いた流量センサに対し高電源電圧を供給することにより、たとえ外部磁界源が通電により作動されて外部磁界を形成することになったとしても、その外部磁界の影響を受け難くして誤検出発生のおそれを回避し得ることになる。それに伴い流量センサと外部磁界源とのレイアウト設計の自由度も増大する。一方、外部磁界が非作動であれば、上記流量センサに対しては低電源電圧が供給されるようになっているため、消費電力を低く抑制して消費電力の削減化にも寄与し得ることになる。以上のように、外部磁界源の作動・非作動の別に応じて流量センサに供給する電源電圧を高低2種類に切換制御することにより、誤検出発生の防止やレイアウト設計の自由度増大又はコンパクト化と、消費電力の削減化とを共に図り得ることになる。
本発明においては、上記低電源電圧として上記流量センサによる流量検出が行い得る最低電源電圧を設定する一方、上記作動制御手段として外部磁界源が非作動期間中においても上記流量センサによる流量検出を継続する構成とすることができる(請求項2)。このようにすることにより、流量検出を受けて作動制御手段で行われる作動制御により実現される機能と、外部磁界源の作動により実現される機能とが、互いに別系統において実現されるものであっても、それらの機能実現を共に満足させつつ上記の作用が得られることになる。
又、本発明において、流体経路を給湯回路の給水路とし、外部磁界源として温水循環式暖房回路に配設される循環ポンプ及び/又は浴槽湯水の追焚回路に配設される循環ポンプとすることもできる(請求項3)。このようにすることにより、温水熱源機が給湯機能と、暖房機能及び/又は追焚機能とを備えた複合熱源機として構成されている場合に、上記の各作用が具体的に得られることになる。
以上、説明したように、請求項1〜請求項3のいずれかの温水熱源機によれば、たとえ外部磁界源が通電により作動されて外部磁界を形成することになったとしても、その外部磁界の影響を流量センサが受け難くして誤検出発生のおそれを回避することができるようになり、併せて、流量センサと外部磁界源とのレイアウト設計の自由度も増大させることができるようになる。一方、上記外部磁界が非作動のときには、流量センサの消費電力を低く抑制して消費電力の削減化に寄与することができるようになる。以上、外部磁界源の作動・非作動の別に応じて流量センサに供給する電源電圧を高低2種類に切換制御することにより、誤検出発生の防止やレイアウト設計の自由度増大又はコンパクト化と、消費電力の削減化とを共に実現させることができるようになる。
特に請求項2によれば、流量検出を受けて作動制御手段で行われる作動制御により実現される機能と、外部磁界源の作動により実現される機能とが、互いに別系統において実現されるものであっても、それらの機能実現を共に満足させつつ上記の効果を得ることができるようになる。
又、請求項3によれば、温水熱源機が給湯機能と、暖房機能及び/又は追焚機能とを備えた複合熱源機として構成されている場合においても、上記の各効果を具体的に得ることができるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る温水熱源機2のハウジング20から前面カバーを取り外して内部を露出させた状態を示すものである。この温水熱源機2は、給湯機能、温水循環式の暖房機能、ふろ追焚機能の各機能を共に有する複合熱源機として構成されている。そして、上記温水熱源機2は、給湯機能を実現するための給湯回路21と、温水循環式の暖房機能を実現するための暖房回路22と、ふろ追焚機能を実現するための追焚回路23と、後述の燃焼部に燃料ガスを供給する燃料供給系24とを備え、これらの回路21,22,23や燃料供給系24が上記ハウジング20内の収容空間201に収容されている。
上記給湯回路21は、給湯用燃焼部が内蔵された給湯用燃焼缶体31と、この燃焼缶体31の上側に接合され燃焼部の燃焼熱により入水を熱交換加熱する給湯用熱交換器が内蔵された給湯用熱交換缶体32と、給水接続口33から上記給湯用熱交換器の入口側に水道水等を入水させる流体経路としての給水路34と、上記熱交換器で加熱された後の湯を出湯させる出湯路35とを備えている。上記入水路34には給水流量を検出して後述のコントローラ25に出力する流量センサ38と、給水温度を検出して同様に出力する給水温度センサ39とが介装されている。そして、給水接続口33に給水された水道水などの水が上記給水路34を通して入水され、この入水が上記給湯用熱交換器を通過する間に燃焼熱により熱交換加熱され、所定温度まで昇温されて出湯路35に出湯された湯が出湯接続口36を経て台所等の給湯栓(図示省略)や、上記出湯路35から分岐して注湯路37や追焚回路23などを経て浴槽(図示省略)等の所定の給湯箇所に給湯(注湯)されるようになっている。なお、上記の流量センサ38の詳細については後述する。
上記暖房回路22は、暖房用燃焼部を内蔵した暖房用燃焼缶体41と、この燃焼部41の燃焼熱により循環温水を熱交換加熱する暖房用熱交換器を内蔵した暖房用熱交換缶体42と、この熱交換器を通る暖房用温水循環路43と、暖房用循環ポンプ44とを備えている。そして、上記循環ポンプ44は通電により作動される電動モータを備え、後述のコントローラ25により制御されて作動されると、図外の1又は2以上の暖房端末と上記熱交換器や膨脹タンク等との間で温水を循環させるようになっている。この暖房用循環ポンプ44が、その作動により外部磁界を形成することになる外部磁界源の一部を構成するものである。
追焚回路23としては、本実施形態では加熱用の熱源として上記の暖房回路22から循環温水の供給を受けて浴槽湯水を液−液熱交換加熱することにより追い焚き加熱するものを例示している。かかる追焚回路23は、図外の浴槽内の湯水を強制循環させる追焚用循環ポンプ51を備えており、この循環ポンプ51の作動により追い焚き作動させると、浴槽から取り出された浴槽湯水がふろ戻り接続口52から機内に取り込まれ、上記の液−液熱交換による追い焚き加熱の後に往き接続口53を経て上記浴槽に送られることになる。上記の追焚用循環ポンプ51も、暖房用循環ポンプ44と同様に通電により作動される電動モータを備え、後述のコントローラ25により制御されて作動されると外部磁界を形成することになり、本発明の外部磁界源の一部を構成するものである。
又、燃料供給系24は、上記の給湯用燃焼部及び暖房用燃焼部の双方に対し各別に燃料供給するようになっており、燃料接続口61から供給管62を通して導入される燃料ガスを元電磁弁63や燃料ガス供給量を各別に変更調整する給湯用及び暖房用のガス用電磁比例弁を介して供給するようになっている。
以上の各回路21,22,23や燃料供給系24の作動は図2に示すように作動制御手段としてのコントローラ25によって行われる。このコントローラ25は、給湯回路21による給湯運転を制御する給湯制御部71と、暖房回路22による暖房運転を制御する暖房制御部72と、追焚回路23による追焚運転を制御する追焚制御部73とを備えている。
給湯制御部71は、温水熱源機2の運転開始用のメインスイッチがON状態であれば、流量センサ38による検出流量を常に監視し、給湯栓がユーザにより開かれることにより給水路34に給水流が生じ上記検出流量が所定の最低作動流量以上に変化すれば、燃料供給系24により給湯用燃焼部に燃料ガスを供給して燃焼を開始させ、以後、リモコン251に設定された設定給湯温度の湯が給湯されるように燃焼制御する。そして、上記の検出流量が最低作動流量未満になれば、給湯栓は閉じられたと判断して燃焼を停止させ、再び上記流量センサ38による検出流量を監視する待機状態に入る。
暖房制御部72は、リモコン251又は暖房端末側のリモコンから暖房スイッチのON操作指令が出力されると、暖房用循環ポンプ44に通電して作動を開始させると共に、暖房用燃焼部の燃焼を開始させる。そして、上記暖房スイッチのOFF操作指令が出力されれば、燃焼を停止させて上記循環ポンプ44への通電を停止させて温水の循環を停止させる。
又、追焚制御部73も、リモコン251又はふろリモコンから追焚スイッチのON操作指令等が出力されると、追焚用循環ポンプ51に通電して作動を開始させると共に、暖房制御部72に対し暖房回路22からの温水を熱源としてバスヒータに循環供給させるように信号を出力させる。そして、所定温度まで追い焚きが完了したことが検出されれば上記循環ポンプ51への通電を停止させて浴槽湯水の循環を停止させる。
以上において、上記の流量センサ38は、給水路34内の給水の流れを受けて羽根部がその流量に比例した回転数で軸回りに回転される羽根車81と、この羽根車81に対し羽根車81と一体に回転するように設置された磁石82と、羽根車81の外周側の固定位置に設置された磁気センサ83とを備えたものである。そして、この流量センサ38の磁気センサ83に対する電源電圧の供給は電源電圧切換手段84により高低2種類(例えば20Vと5Vとの2種類)の電源電圧が選択的に供給可能とされ、上記電源電圧切換手段84はコントローラ25の電圧切換制御手段としての電圧切換制御部85から出力される電圧信号により切換制御されるようになっている。
上記磁気センサ83は、図4に例示するように、4つの磁気抵抗素子831,831,…と、オペアンプ832と、帰還抵抗833とを備えるものであり、図5に示すものと同様構成を備え同様の原理に基づいて流量検出を行うようになっている。すなわち、羽根車81(磁石82)の回転に伴い磁気センサ83に及ぶ磁界強度が正負のピークを交互するような正弦波形周期を描いて変化する。この際に、一対のブリッジ接続された磁気抵抗素子831,831からの電圧Vaと、他の一対のブリッジ接続された磁気抵抗素子831,831からの電圧Vbとのオペアンプ832への入力において(Vb−Va)が正・負逆転するたびにOUT出力が反転してパルス発振されることになる。そして、このパルス発振の周期に基づいて給湯制御部71内の流量演算部において回転数の演算及び演算された回転数に基づく通過流量の演算が行われて流量検出が行われることになる。
又、上記の電源電圧切換手段84としては、図4に例示するように、トランジスタ841と、ダイオード842とを備え、上記電圧切換制御部85から出力される電圧信号によりトランジスタ841をONさせれば高電源電圧(例えば20V)が電源電圧Vccとして磁気センサ83に対し供給される一方、トランジスタ841をOFFにすれば低電源電圧(例えば5V)がVccとして供給されるように構成すればよい。
上記の電圧切換制御手段85は、追焚制御部73から追焚運転開始に基づく追焚用循環ポンプ51の作動情報、又は、追焚制御部73もしくは暖房制御部72から暖房運転開始に基づく暖房用循環ポンプ44の作動情報を受けたとき、つまり、ハウジング20の収容空間201内に外部磁界が形成されることになる旨の情報を受けたとき、高電源電圧が磁気センサ83に供給されるように上記電源電圧切換手段84を切換制御するようになっている。すなわち、図4の例の場合にはトランジスタ841をONに切換制御する。これにより、上記循環ポンプ51,44に外部磁界が形成されたとしても、磁気センサ83がその外部磁界の影響を受け難くすることができる。逆に、上記のいずれの循環ポンプ51,44も作動されずに停止しているときは、低電源電圧が磁気センサ83に供給されるように上記電源電圧切換手段84を切換制御するようになっている。すなわち、図4の例の場合にはトランジスタ841をOFFに切換制御する。これにより、磁気センサ83の消費電力を抑制して低減化することができるようになる。
ここで、上記磁気センサ83において、外部磁界の影響を受けて誤検出が生じる要因・原理について図5を参照しつつ検討すると、特に羽根車81の磁石82と磁気センサ83との間の相対回転位置であって上記の電圧Vb(Vb,Vb)とVaとが交差することになる相対回転位置(例えば同図にPで示す位置)において、磁気抵抗素子が外部磁界の影響を受けて上記の電圧Va,Vbが変動する結果、パルス発振が生じてしまい羽根車が回転していないにも拘わらず回転しているとの誤検出が生じてしまうことになる。
上記の電圧Vbはオペアンプの出力により値がシフトし、オペアンプ出力が「Hi」(高値)のときに電圧VbはVbになり、「Lo」(低値)のときに電圧VbはVbになる。そして、上記の相対回転位置Pにおいて、本来は電圧Vbが点aまで移行しVaよりも小さくなると出力が「Hi」から「Lo」になって、点aにおいてそれまでの電圧VbはVbに切り替わる(点aから点b参照)。ところが、この際に外部磁界の影響を受けてVa,Vbが変動してしまい両者の関係が点cの側まで変化し、VbがVaよりも大きくなってしまうと、上記で切り替わった「Lo」が「Hi」に変わり、点cにおいて電圧VbはVbに切り替わってしまうことになる(点cから点d参照)。この過程で(Vb−Va)の正・負逆転のたびにパルス発振が起きてしまうことになる。
上記の点aと点bとの間の電圧差(VbとVbとの差)をヒステリシス電圧Hysとすると、このHysは次の式(1)により表される。すなわち、磁気抵抗素子の抵抗値をR、帰還抵抗の抵抗値をRa、Hi出力時の電圧をVhi(例えばVhi=Vcc−1)、Lo出力時の電圧をVlo(例えばVlo=GND+1=0+1)とすると、
Hys=[(R/2)/{Ra+(R/2)}]・(Vhi−Vlo) ……(1)
であり、Vhi,Vloに上記の括弧内を代入して整理すると、
Hys=[(R/2)/{Ra+(R/2)}]・(Vcc−2) ……(2)
となる。つまり、電源電圧Vccを高くすればヒステリシス電圧Hysは高くなり、ヒステリシス電圧Hysを高くすれば外部磁界の影響を受け難くすることが可能となって、誤検出発生のおそれも防止することができるようになる。
その一方、磁気センサ83に供給する電源電圧を高いものに設定すると、消費電力が増大してしまい実用性に欠けることになる。すなわち、温水熱源機においては、給湯栓がユーザによりいつ開操作されても給湯作動させ得るようにするために、流量センサにより給水流量の状態を常に監視しておく必要がある。このため、給湯使用がなくて待機状態にあっても流量センサに対し電源電圧を常に供給し続けて流量検出が可能な状態に維持しておく必要があり、その電源電圧を高く設定すると、消費電力として大電力を無駄に消費してしまうこととなる。これに対し、本実施形態では、外部磁界源となる循環ポンプ44,51が作動停止中は磁気センサ83に供給する電源電圧Vccを低電源電圧に切換えることにより、流量検出という本来機能を発揮させつつ消費電力を低く抑えるようにしている。
以上の如く、流量センサ38(磁気センサ83)に供給する電源電圧を高低2種類に切換可能とし、この切換制御を外部磁界源である循環ポンプ44,51等の作動の有無に応じて行うことにより、外部磁界の影響を受け難くして誤検出発生の防止及びレイアウト設計での自由度増大と、消費電力の削減化との双方を共に実現させることができるようになる。
次に、本実施形態による効果について具体的に検討する。例えば、磁気抵抗素子831の抵抗値を6kオーム、帰還抵抗833の抵抗値を1Mオームとすると、磁気センサ83に供給する電源電圧Vccを15Vの1種類とした比較例の場合には、ヒステリシス電圧Hysは式(2)により約39mVとなり、消費電力は約38mWとなる。これに対し、本実施形態の如く外部磁界が形成されるときの電源電圧Vccを20VにするとHysは約54mVと大きくすることができる一方、外部磁界が形成されないときの電源電圧Vccを5Vにすると消費電力は約4mWと極めて低く抑えることができる。
図6(a)には、ヒステリシス電圧Hysと、最小発振磁界強度(誤発振してしまうことになる最小の磁界変動幅)との関係(計算値)を示す。又、図6(b)には、磁界変動幅と、それに相当する循環ポンプとの離隔距離との関係(実験値;実線参照)を示す。図6(a)の関係から上記の比較例におけるHys=39mVの場合の磁界変動幅を求めると0.54mTであるのに対し、本実施形態におけるHys=54mVの場合の磁界変動幅を求めると0.77mTとなる。次に、図6(b)から磁界変動幅が0.54mT(比較例)と0.77mT(本実施形態)との場合の距離を求めると、比較例の場合が94mmであるのに対し本実施形態の場合が74mmとなった。すなわち、誤発振(誤検出)を招かないようにするための外部磁界源(循環ポンプ44,51)との限界近接距離を、比較例の場合の94mmから74mmに短縮することができることを意味し、レイアウト設計の自由度増大又は温水熱源機2のコンパクト化に大きく寄与することができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、外部磁界源として循環ポンプ44,51を対象にしたが、これに限らず、通電により作動され、その作動状態において、ある一定周期で、コイルなどの通電方向が変化したり、磁石等の磁界源が回転・往復したりするものであれば、本発明の外部磁界源に該当し、このようなものを外部磁界源として対象に加えて本発明を適用するようにしてもよい。このようなものとして、例えば、燃料供給系24のガス用電磁比例弁等の各種電磁弁、給湯用燃焼部や暖房用燃焼部に対し燃焼用空気を供給するための送風ファン(駆動源であるファンモータ)、燃料として灯油等の液体燃料を用いる場合において燃焼部に液体燃料を供給するための電磁ポンプ(駆動源であるポンプモータ)、給湯栓が開かれたときに給湯栓から即時に所定温度以上の湯を出湯させるために給湯回路に付設されるものであって所定温度以上の湯を給湯回路と給湯栓近傍との間で循環させる即湯循環回路に介装される即湯循環用の循環ポンプ(ポンプモータ)、燃焼部での点火作動に用いられる点火トランスなどが該当する。
上記実施形態では、流体経路を通過する流体の流量に関する情報を磁気抵抗素子を用いて検出する流量センサとして、給水路34に介装された流量センサ38を示したが、これに限らず、他の流体経路に介装された流量センサを対象にして本発明を適用するようにしてもよい。本発明を適用し得る流量センサとしては、例えば、給湯回路から浴槽に対し湯張りのための注湯を行う注湯路(流体経路)に介装されて注湯路を通過する注湯流量を検出する流量センサ、又は、上記の即湯循環回路に介装されて循環流量を検出する流量センサ等が挙げられる。
上記実施形態では、電源電圧切換手段84として図4に構成例を示したが、これに限らず、高低2種類の電源電圧を選択的に切換供給し得るものであれば、いずれの構成も適用することができ、例えば電圧増幅手段又は電圧変更手段等を用いて構成してもよい。
上記実施形態では、暖房回路の暖房用循環ポンプ44と、追焚回路の追焚用循環ポンプ51の双方を備えたものを示したが、これに限らず、少なくとも外部磁界源となる電気機器を1つ、すなわち、いずれかの循環ポンプを1つ備えているものを対象にして本発明を適用すればよい。
本発明の実施形態に係る温水熱源機の内部を示す正面図である。 コントローラ等を示すブロック図である。 流量センサを示す断面説明図である。 図2の構成を具体化した例を示す説明図である。 流量センサによる電圧変化を示す説明図である。 図6(a)はヒステリシス電圧と発振最小磁界強度との関係図であり、図6(b)は磁界変動幅とポンプからの距離との関係図である。
符号の説明
2 温水熱源機
20 ハウジング
21 給湯回路
22 暖房回路
23 追焚回路
25 コントローラ(作動制御手段)
34 給水路(流体経路)
38 流量センサ
44 暖房用循環ポンプ(外部磁界源)
51 追焚用循環ポンプ(外部磁界源)
84 電源電圧切換手段
85 電圧切換制御部(電圧切換制御手段)
201 収容空間
831 磁気抵抗素子

Claims (3)

  1. 流体が通過する流体経路と、この流体経路を通過する流体の流量に関する情報を磁気抵抗素子を用いて検出する流量センサと、この流量センサによる流量検出を受けて作動制御する作動制御手段と、通電により作動されて機能すると同時に磁界を形成することになる外部磁界源とを備え、これらが共にハウジング内の同じ収容空間に配設されてなる温水熱源機であって、
    上記流量センサに対し供給される電源電圧を高低いずれかに切換える電源電圧切換手段と、この電源電圧切換手段による電源電圧の供給を切換制御する電圧切換制御手段とを備え、
    上記電圧切換制御手段は、上記外部磁界源の作動期間中は上記流量センサに対し高電源電圧が供給されるように上記電源電圧切換手段を切換制御する一方、上記外部磁界源の非作動期間中は上記流量センサに対し低電源電圧が供給されるように上記電源電圧切換手段を切換制御するように構成されている
    ことを特徴とする温水熱源機。
  2. 請求項1記載の温水熱源機であって、
    上記低電源電圧として上記流量センサによる流量検出が行い得る最低電源電圧が設定される一方、上記作動制御手段は外部磁界源が非作動期間中においても上記流量センサによる流量検出を継続するように構成されている、温水熱源機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の温水熱源機であって、
    流体経路は給湯回路の給水路であり、外部磁界源は温水循環式暖房回路に配設される循環ポンプ及び/又は浴槽湯水の追焚回路に配設される循環ポンプである、温水熱源機。
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