JP4665180B2 - 背上げ可能なベッド - Google Patents
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Description
そのため、背部支持枠の起伏時に発生する違和感を解消できる起伏速度に設定できる。また、起伏時の使用者への負担を低減できる。
このベッドBは、昇降機構1が具備されたベッドフレーム2と、このベッドフレーム2に取り付けられる基部フレーム3と、さらに、この基部フレーム3内を前後に移動する摺動フレーム4と、この摺動フレーム4の摺動動作に連動する引込手段5を介して取り付けられる脚部支持フレーム6と、前記摺動フレーム4上に取り付けられる腰部支持枠7と、前記基部フレーム3及び摺動フレーム4間に起伏機構8を介して取り付けられる背部支持枠9と、さらに、脚部支持フレーム6に取り付けられる脚部支持枠10とから主に構成されている。
以下、各部の構成を図面に基づいて詳述する。
このベッドフレーム2は、左右一対の側部フレーム11,11とこれらの側部フレーム11,11を連結する連結部材12及び連結軸13とからなる。
側部フレーム11は、門型形状に屈曲された連結パイプ14の前後端部に接地部材15,15を固着してなる下部フレーム16を備えている。さらに、接地部材15,15あるいは連結パイプ14の前後端部には支柱17,17が立設状態となるように止着されている。また、連結パイプ14の後端部にはコ字状のブラケット18が固着されており、このブラケット18には連結部材12が回動自在となる状態で枢着されている。なお、この連結部材12の他端部側には、コ字状プレート19が固着されるとともに、雌ねじ部19aが設けられている。また、他方の側部フレーム11側の連結部材12には手動による締め付けが可能なネジ部材19bが取り付けられている。
そして、前記支柱17,17には、入れ子状態で外嵌される摺動パイプ20,20が挿通されている。そして、この摺動パイプ20,20間には連結パイプ21が固着されるとともに、摺動パイプ20,20のそれぞれの固着部内には空孔部20a,20aが穿たれている。このように摺動パイプ20,20と連結パイプ21とによって上部フレーム22が構成されている。
この昇降機構1は、次のように構成されている。
まず、後側の支柱17内部には補強部材23が固着されており、この補強部材23と支柱17の上部にナット部材24が止着されている。そして、後側の摺動パイプ20の上端部に固着された背面視において略L字状の固定プレート25に回転自在となるように軸受けされた昇降ネジ26をこのナット部材24に螺合している。この昇降ネジ26の上端部には歯車27が止着されている。また、固定プレート25には歯車28が回転自在となるように軸受けされており、前記歯車27と噛合している。なお、歯車28の回転軸29の一端部には断面視が多角形状に形成されたパイプ30が止着されるとともに、他端部側にはピン31が突出する状態で嵌着されている。さらに、これら歯車27,28を覆い隠すようにカバー32が取り付けられている。
また、後側の支柱17と摺動パイプ20内に設けられたナット部材24と昇降ネジ26によって発生される駆動力を前側の支柱17及び摺動パイプ20に伝達するために索条体33を用いている。まず、後側摺動パイプ20の上部には溝付のローラー34が支承されている。また、前側の摺動パイプ20内には平面視においてコ字状の支持プレート35が止着されている。この支持プレート35は摺動パイプ20内に挿通された支柱17の内部に位置するように取り付けられており、さらに、この支持プレート35の上下には溝付のローラー34,34が支承されている。なお、支持プレート35の索条体33が通る部分やローラー34が位置する部分には切欠き部35aが設けられている。そして、後ろ側の支柱17が止着された連結パイプ14内に一端部を掛止した索条体33を後ろ側の摺動パイプ20に支承されたローラー34に巻き掛け、さらに、空孔部20aを通し、連結パイプ21内から前側の摺動パイプ20内に通している。そして、支持プレート35の上側のローラー34に巻き掛けた索条体33を下側のローラー34を迂回して前側の支柱17上端部に取り付けられた固定部材36に止着している。
まず、それぞれの側部フレーム11,11の連結部材12,12を回動させて平面視においてL字状となるようにした後、連結部材12,12端部のネジ部材19bを雌ねじ部19aに螺着して平面視においてコ字状となるように固定する。然る後、両端部に溝部13a,13bが設けられた連結軸13を左右の回転軸29、29端部のピン31,31がこの溝部13a,13bに嵌るように取り付ける。なお、この連結軸13の溝部13bは他方の溝部13aよりも深く穿たれるとともに、内部にはスプリング37によって外側に付勢された押圧部材38が設けられている。これにより、まず、溝部13b側からピン31に押し込み、他方のピン31にも溝部13aが係るように取り付けることで、両端の溝部13a,13bがピン31,31に係った状態となるとともに、常に溝部13a側に付勢された状態となっているので、この連結軸13が外れないように構成されている。このような構成としたことで連結軸13の取り付けにネジや工具等を不要として簡単に組立ができるという効果がある。
まず、操作ハンドル39を左右何れか一方のパイプ30に挿通し、一方に回転させる。この回転力が歯車28から歯車27に伝わり、昇降ネジ26が回転する。この昇降ネジ26の回転によりナット部材24に対して相対的に上下何れかに昇降ネジ26が移動する。これに伴い、後ろ側の摺動パイプ20は上下何れかに摺動する。摺動パイプ20が上方摺動する場合には、連結パイプ21内の索条体33が後方に引き寄せられるようになり、従って、上側ローラー34から下側ローラー34を迂回して固定部材36までの索条体33が短くなる。そのため、索条体33が下側ローラー34を押し上げるように作用するので前側の摺動パイプ20も後ろ側の摺動パイプ20と同時に上方へと摺動するようになる。さらに、操作ハンドル39による回転力は連結軸13を介して反対側の側部フレーム11の昇降機構1にも伝達されるので左右均等に昇降させることができる。逆に、摺動パイプ20が下方摺動する場合には、連結パイプ21内の索条体33が前側摺動パイプ20側に送り出されるようになり、送り出された索条体33の分だけ前側摺動パイプ20が下方摺動するようになる。
また、ベッドフレーム2とした場合には、平面視において前方側が開口したコ字状となっているので、床部下方の空間を大きくとることができる。したがって、床部の起伏動作を行うために複雑な起伏機構を設ける際にも、邪魔になる構成部材がないので様々な形態のベッドに使用できるという利点もある。さらに、下部フレーム16の連結パイプ14が門型形状になっているので十分な強度を持ちつつ、リフト装置等も使用できるといった利点もある。
この基部フレーム3は、略矩形状に構成されている。まず、左右の側部パイプ40,40の前後端部に連結パイプ41,42を固着している。そして、後側の連結パイプ41には駆動手段43の取付部となるブラケット44が固着されるとともに、起伏機構8の取付部となるブラケット45,45も固着されている。そして、左右の側部パイプ40,40にはそれぞれレール部材46及び前側カムプレート47、後側カムプレート48が固着されている。なお、前側カムプレート47及び後側カムプレート48はL字状のプレートであり、互いに一定間隔離間した状態でレール部材46から内側に突出するように固着されている。また、前側カムプレート47にはそれぞれ軸部材49が固着されている。
このように構成された取付部材50,51は、第6図(b)のようにプレート53の内部にプレート58を侵入させ、U字溝58aに軸部材54が侵入した状態でネジ部材56により固定することによってベッドフレーム2に基部フレーム3をしっかりと固定することができる。
すなわち、プレート53,58及びU字溝58aと軸部材54によってベッドフレーム2に対して基部フレーム3を案内位置決めすることが容易にできる。然る後、手動締め付けによって基部フレーム3をしっかりと固定できるように構成されている。
まず、この摺動フレーム4は左右の側部パイプ60,60を備えている。そして、この側部パイプ60,60の前端部には中間部に駆動手段43の取付部61が固着されたパイプ62,62が固着されている。また、後端部側には駆動手段43を迂回する形状に曲折されたパイプ63が固着されている。そして、このパイプ63には後述する引込手段5の取付部となるブラケット64が固着されている。さらに、この摺動フレーム4の四隅近傍となる側部パイプ60,60には支軸65,65,・・・が固着されている。また、側部パイプ60,60には起伏機構8の取付部となる空孔部60a,60aが穿たれるとともに、U字状のガイドプレート66,66がそれぞれ固着されている。さらに、側部パイプ60,60の前方寄りには腰部支持枠7の取付部となるトリツケプレート67,67が固着されている。
まず、脚部支持フレーム6について第8図に基づいて説明する。この脚部支持フレーム6は、内側にレール部材68を固着した左右一対の側部パイプ69,69を備えている。この側部パイプ69の後部側にはそれぞれ軸受部材70,71が固着されている。また、前記レール部材68は内側に開口するとともに、後部側は側部パイプ69と略平行な平行部と、前方部が上方を向く傾斜部と、この傾斜部上部から前方に向いた水平部が一体的に構成されてなるものである。
そして、この側部パイプ69,69間には連結プレート72,72が固着されている。また、側部パイプ69,69前端部にはブラケット73,73が固着されて、このブラケット73,73にはローラー74,74が転動自在に軸承されている。
まず、脚部支持フレーム6に設けられた引込手段5について、第8図に基づいて説明する。前記脚部支持フレーム6の連結プレート72,72の略中間部には箱状部材75が止着されている。この箱状部材75の内部には前後端部近傍で回転自在となるように溝付ローラー76,76が支承されている。なお、後側の溝付ローラー76はボルト部材77が固着されたブラケット78に支承されており、このボルト部材77を箱状部材75にナット79により固定することで、溝付ローラー76,76の間隔を適宜調節可能に構成している。そして、この前後の溝付ローラー76,76にループ状となるように索条体80が取り付けられている。また、この索条体80には、箱状部材75の両側面に設けた前後方向の切欠き部75a,75aに沿って転動するようにそれぞれローラー81,81が軸部材82,82によって支承されるとともに、軸部材82,82の端部は側方に突出するように構成されている。
そして、一方の軸部材82には脚部支持枠10の固定部材83が軸支されており、他方の軸部材82には引込パイプ84が軸支される。
前記固定部材83は、正面視コ字状のプレートで、第9図に示すように側面視において脚部支持枠10の固定部となる軸部85が挿通されるよう溝部86aが設けられるとともに、前後に空孔部86b,86cが穿たれた保持プレート86と、前記溝部86aに挿通された軸部85の抜け止めがされるようにロック片87aが一体的に設けられたロックプレート87からなり、保持プレート86の前方側の空孔部86bにロックプレート87を軸支するとともに、ロックプレート87と保持プレート86間にスプリング88を配し、軸部85が抜け止めされる方向に付勢しているものである。そして、この固定部材83の後部空孔部86cを前記軸部材82に軸支している。
まず、後部リンクアーム89は、両端部に軸受部材91,92が固着されたアーム部材93からなるものである。
そして、前部リンクアーム90は、上部アーム部材94と下部アーム部材95とからなるものである。まず、上部アーム部材94は、略へ字状のプレート96の短辺部の先端側に軸部材97を固着するとともに、長辺部の先端寄りに軸受部材98を固着し、さらに曲部にも軸受部材99が固着されて構成されている。また、曲部近傍には短辺部に対して略垂直に突起部96aが設けられている。そして、前記軸部材97にはローラー100が支承されている。次に、下部アーム部材95はコ字状のアーム部材101の一端部に軸受部材102が固着されており、他端部側には空孔部101aが穿たれている。この空孔部101aと前記上部アーム部材94の軸受部材98を軸承して、屈曲自在な前部リンクアーム90を構成している。なお、アーム部材101にはボルト部材103が螺着されており、上部アーム部材のプレート96の長辺部先端に接当させることで角度調節が可能となっている。
まず、前後のリンクアーム89,90の軸受部材91,99を摺動フレーム4の支軸65,65に枢支するとともに、軸受部材92,102を脚部支持フレーム6の軸受部材70,71に枢支することによって摺動フレーム4に脚部支持フレーム6を取り付けている。すなわち、脚部支持フレーム6は前後のリンクアーム89,90からなる左右一対のリンク機構によって取り付けられており、それぞれのリンクアーム89,90の回動動作によって脚部支持フレーム6が移動するように構成されている。さらに、摺動フレーム4と脚部支持フレーム6間、すなわちブラケット64と軸部材82には連結プレート72を迂回するよう曲折した引込パイプ84が取り付けられている。このように構成された摺動フレーム4及び脚部支持フレーム6は、摺動フレーム4のそれぞれの支軸65,65,・・・にさらにローラー103,103,・・・を枢支して基部フレーム3のレール部材46,46内を転動するように基部フレーム3に取り付けられている。なお、上部アーム部材94、94に取り付けられているローラー100,100は前側カムプレート47,47の下面に沿って転動するように配置されている。そして、基部フレーム3のブラケット44と摺動フレーム4の取付部61に駆動手段43を取り付けている。そして、この駆動手段43の伸縮により基部フレーム3に対して摺動フレーム4が前後に移動するように構成されている。
また、本実施例では駆動手段43として伸縮自在なアクチュエータを使用しているが、この駆動手段は、基部フレーム3に対して摺動フレーム4を前後に移動可能なものであればよく、液圧シリンダやネジの螺合によるものであったり、基部フレーム3に取り付けられたモーターの回転によってループ状のチェーン等が押し引きされるよう構成し、このチェーンの一部に摺動フレーム4を取り付けたものであっても何ら問題はない。
なお、この基部フレーム3に駆動手段43と摺動フレーム4及び脚部支持フレーム6が取り付けられた第11図に示す状態を駆動部104とする。
まず、駆動手段43が伸びた状態では、基部フレーム3の前端部に摺動フレーム4が位置した状態となっている。この状態では、前部リンクアーム90のローラー100が前側カムプレート47の下面を転動している状態であり、脚部支持フレーム6を前方へ大きく振り出した状態となっている。このとき、引込パイプ84が取り付けられた軸部材82は後側の溝付ローラー76の近くに位置しており、反対側の固定部材83は前方の溝付ローラー76の近くに位置している。(第12図(a),第13図(a)図参照)
そして、徐々に駆動手段43を短くしていくと、摺動フレーム4は基部フレーム3のレール部材46,46に沿って後方に移動する。このとき、前部リンクアーム90のローラー100が前側カムプレート47の下面に沿って移動する間は、摺動フレーム4に対する脚部支持フレーム6の相対的な位置関係は変わらず、摺動フレーム4の後方移動に追従して脚部支持フレーム6も後方移動する。また、脚部支持フレーム6の固定部材83も前方側の溝付ローラー76の近くに位置した状態のままである。(第12図(b),第13図(b)図参照)
さらに駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90のローラー100が前後のカムプレート47,48間に入るように前部リンクアーム90が後方回動する。前部リンクアーム90の回動に伴い、後部リンクアーム89も後方回動し、脚部支持フレーム6が下がりながら後方に移動する。このとき、摺動フレーム4に対して相対的に脚部支持フレーム6が近づくので引込パイプ84が軸部材82を前方へ押し出すように作用し、反対側の固定部材83は後方へと引き込まれるように移動する。(第12図(c)(d),第13図(c)(d)図参照)
なお、本実施例においては、索条体としてワイヤーを使用しているが、これは屈曲可能なものであればよく、チェーンや紐部材などであっても何ら問題はない。
まず、脚部支持枠10について説明する。
この脚部支持枠10は、コ字状の枠パイプ105の後部にメインパイプ106を固着している。そして、内部にはL字状の補強プレート107,107が固着されており、この補強プレート107,107にそれぞれ内側向きのレール部材108,108が固着されている。さらに、補強プレート109,109が固着されており、この上面にマットレスMが載置される。また、メインパイプ106には斜め下方向きにブラケット110,110が固着されており、このブラケット110,110にそれぞれローラー111,111が支承されている。そして、ブラケット110,110間には軸部85が固着されたブラケット112が固着されている。
この起伏機構8は、後側リンク126と前側リンク127及び連結リンク128,128からなる。
まず、後側リンク126は、山型に曲折した左右一対のリンクプレート129,129を備えている。このリンクプレート129の一端部には鍔付ローラー130が支承されており、他端部にはU字状の切欠き部129aが設けられている。また、リンクプレート129の中間部には空孔部129bが穿たれている。そして、これらリンクプレート129,129に連結部材131,131を固着して一体的に構成している。なお、リンクプレート129,129の切欠き部129a,129aにはそれぞれ爪部132aを備えたロックプレート132が取り付けられており、切欠き部129a,129aに挿通される軸部材133の抜け止めが容易に行えるように構成されている。なお、それぞれのロックプレート132,132にはスプリング134,134が配されており、ロックプレート132が常にロックする方向に付勢されている。(第15図参照)
そして、前側リンク127は、左右一対の円弧状の形状をしたプレート135,135を備えている。このプレート135両端部には空孔部135a,135bが設けられており、下方の空孔部135a近傍には筒状部材136が固着されている。そして、このプレート135,135間に連結部材137を固着して前側リンク127としている。
前記連結リンク128は、プレート138の両端に空孔部138a,138aを設けてなる。
まず、後側リンク126は、鍔付ローラー130,130が背部支持枠9のスライド孔124a,124aに嵌るように取り付けられている。また、前側リンク127は、空孔部135b,135bを背部支持枠9のブラケット125,125に軸着している。そして、後側リンク126の空孔部129bと前側リンク127の空孔部135aに連結リンク128をそれぞれ軸承している。
最初に、脚部支持枠10を脚部支持フレーム6に取り付ける方法について第16図に基づいて説明する。
まず、脚部支持フレーム6の先端のローラー74,74を脚部支持枠10のレール部材108,108に挿通する。そして、このローラー74,74がレール部材108,108の先端側に位置するようにスライドさせ、脚部支持枠10のローラー111,111を脚部支持フレーム6のレール部材68,68に挿通する。然る後、脚部支持枠10をスライドさせて、固定部材83で脚部支持枠10の軸部85を挟持する。
まず、この腰部支持枠の取り付けのために摺動フレーム4に設けられたトリツケプレート67,67について説明する。このトリツケプレート67は、空孔部67aが穿たれた取付部67bを有するとともに、この取付部67bから少なくとも腰部支持枠7のメインパイプ115が進入可能な間隔をおいて立設する抜け防止部67cとを一体的に構成したものである。なお、この抜け防止部67cは腰部支持枠7が水平状態から先端部が上方に回動する範囲内すなわち、実使用範囲において作用する程度のものである。したがって、空孔部67aの投影方向側には遮断するものがなく、腰部支持枠7を立てた状態で、側方から空孔部67a,67aに小径軸部116a,116aを挿通させた後、前方回動させるだけで、摺動フレーム4に腰部支持枠7を取り付けることができる。
まず、第19図(a)に示すように、前側リンク127の左右の筒状部材136,136をガイドプレート66,66に嵌める。然る後、摺動フレーム4の空孔部60a,60aにそれぞれ設けられた固定軸139,139を操作して、固定軸139,139先端部が筒状部材136,136内に挿通することで固定できる。なお、この固定軸139は側部パイプ60内でピン140が嵌着されており、このピン140と側部パイプ60間にスプリング141を配することで固定軸139が摺動フレーム4の内側に突出する方向に付勢されている。
また、第19図(b)に示すように、この固定軸139は外側がU字上に曲げられており、この曲がった端部を側部パイプ60に接当した状態では固定軸139先端が側部パイプ60から突出していない状態を保持するようにもなっている。
そして、後側リンク126の切欠き部129a,129aを基部フレーム3のブラケット45,45に軸止した軸部材133にあわせて、ロックプレート132,132によってロックする。
また、各部がコンパクトな状態となっているので、運搬にも好適であり、ひとりでの搬入搬出も可能となっている。
さらに、このベッドBは組立方法が非常に簡単に行えるように各部が構成されるとともに、組立において調節といった慣れや経験の必要な作業がないので間違った組立をする恐れもない。
まず、(a)図に示す状態であるベッドBの各支持枠7,9,10が水平状態にあるときの脚部支持枠10について説明する。この脚部支持枠10は、引込手段5を介して脚部支持フレーム6に支持されている。したがって、駆動手段43が最も伸張した状態となっており、基部フレーム3に対して摺動フレーム4が最も前方に移動した状態となっている。このとき、前部リンクアーム90に具備されたローラー100が前側カムプレート47の下面に接当した状態で前方上方へ回動した状態となっている。そのため、前側リンクアーム90と後側リンクアーム89に支持された脚部支持フレーム6も前方上方へ移動した状態となっている。このとき、引込パイプ84の作用によって固定部材83が前方に位置しているので、脚部支持フレーム6と脚部支持枠10のローラー74,111がレール部材68,108に沿って前方に位置する状態で脚部支持枠10は保持されている。
この状態から(b)図に示すように駆動手段43を徐々に短くしたとき、摺動フレーム4は徐々に後退する。そのため、前部リンクアーム90に具備されたローラー100は前側カムプレート47の水平下面を転動しながら後方移動する。この前側カムプレート47の水平な下面を転動する間は、摺動フレーム4と脚部支持フレーム6の相対的な位置に変化がないので、引き込み手段は(a)図の状態を維持している。そのため、脚部支持枠10は、水平状態を維持したまま、基部フレーム3に対して徐々に後退している。
そして、(c)図に示すように駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90に具備されたローラー100が、前側カムプレート47と後側カムプレート48間に入る状態となる。この状態となると、前部リンクアーム90の後方下方回動が始まり、前部リンクアーム90と後部リンクアーム89に支持された脚部支持フレーム6も後方下方に移動する。さらに、このとき摺動フレーム4の下方に脚部支持フレーム6が入り込むように移動するので、引込パイプ84が軸部材82を押し出すように作用する。そして、この軸部材82はループ状に巻き掛けられた索条体80に取り付けられているので、反対側に取り付けられた固定部材83は後方に引き込まれるようになる。したがって、脚部支持枠10はそれぞれのローラー74,111がレール部材68,108に沿って徐々に後方移動した状態で支持されている。
さらに、(d)図に示すように駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90が後方上方へ回動する。この場合にも前述と同様に脚部支持フレーム6は摺動フレーム4の下方に引き込まれると同時に固定部材83は脚部支持フレーム6に対してさらに後方に移動する。したがって、脚部支持枠10はさらに引き込まれ、後述する腰部支持枠7の下方に収納された状態となる。
このように、本実施例では引込手段5をリンク機構とループ状の索条体80を用いる構成としたことによって、リンク機構での引込量とループ状の索条体80による引込量により脚部支持枠10を腰部支持枠7の下方に収納されるように構成されている。そのため、リンク機構のみで脚部支持枠10の収納を行う際に必要な引込量を確保するために必要なリンク長を大幅に短くすることができる。そのため、このリンク機構の下方回動による高さ制限も低くすることができるようになった。これにより、ベッドBの床部の高さを低くすることができ、立ち上がりやすい高さにすることができる。
この腰部支持枠7は、後部に具備された段付支軸116,116を摺動フレーム4のトリツケプレート67,67に回動自在に枢支したものである。したがって、腰部支持枠7の下面が何かに接当した状態で保持されるものである。
まず、(a)図に示す状態では、腰部支持枠7のカムプレート118,118が脚部支持フレーム6の連結プレート72に接当した状態で保持されている。このとき、腰部支持枠7が水平状態となるように設定されている。
そして、(a)図の状態から(b)(c)(d)図の状態となるように駆動手段43を短くして摺動フレーム4を基部フレーム3に対して後方移動させると、基部フレーム3の前方に固着された連結パイプ42にカムプレート118,118が接当した状態で保持されるようになる。このとき、カムプレート118の形状によって腰部支持枠7は水平状態から前部が上方回動された状態となり、さらに水平状態に戻るように構成されている。
この背部支持枠9は、基部フレーム3への取付部となる後側リンク126の切欠き部129aと、摺動フレーム4への取付部となる前側リンク127の筒状部材136の間隔が変化することによって作動する起伏機構8によって支持されている。
まず、(a)図の状態の場合、前述の間隔が最も広がった状態となっており、後側リンク126と前側リンク127が前方に回動した状態となっている。このとき、前側リンク127に枢支された背部支持枠9は後方に倒れた状態となり、後側リンク126の連結部材131で支持され、水平な状態となっている。
この状態から、(b)(c)(d)図のように駆動手段43を短くして前述の間隔を狭くしていくと、後側リンク126と前側リンク127がそれぞれ起立するように回動する。このとき、背部支持枠9は持ち上げられながら起立するように作動される。
これをみるとわかるように、背部支持枠9の起伏機構8を後側リンク126,前側リンク127及び連結リンク128からなるリンク機構で構成した場合には、一定スピードで伸縮手段43が動作する際には、水平状態に近づくにつれ、倒伏スピードが増すといった欠点がある。
そのため、水平状態に近づいた際にリンク機構だけでなく、カム機構を用いた起伏機構8をこのベッドBは備えている。
まず、(a)図に示した状態はリンク機構により作動している状態を示している。この状態から、さらに背部支持枠を倒伏させると(b)図の状態となる。なお、この(b)図の状態が第21図の倒伏スピードが増し始めるところである。この状態は、摺動フレーム4が基部フレーム3の前方に移動することで、後側リンク126と前側リンク127の取付部が離れることによってそれぞれのリンク126,127が倒伏するとともに、これらに支持されている背部支持枠9も倒伏し、背部支持枠9に止着されたカム部材123,123が後側リンク126上に接当した状態である。
この状態から、(b)(c)図に示す状態とすると、前記各リンク126,127の取付部の間隔はさらに広がり、後側リンク126はさらに倒伏する。このとき、カム部材は後側リンク126に接当し、後側リンク126先端の鍔付ローラー130がスライド孔124aに沿って移動しながら背部支持枠9は倒伏する。
このときの背部支持枠9の起立角度を摺動フレーム4の移動量の関係を第21図にあらわしている。これをみるとわかるように、起立角度が大きいところから、略一定の倒伏スピードで水平状態とすることができる起伏機構8となっている。
したがって、急激な起立角度の変化がなく、一定のスピードで起立あるいは倒伏させることができるので快適な使用ができる。
このように倒伏速度を一定にできたり、水平状態に近い状態では遅くしたりできる倒伏機構でありながら構成が非常に簡単であるので、これを備えたベッドを安価に提供することもできる。
2 ベッドフレーム
3 基部フレーム
4 摺動フレーム
5 引込手段
6 脚部支持フレーム
7 腰部支持枠
8 起伏機構
9 背部支持枠
10 脚部支持枠
11 側部フレーム
12 連結部材
13 連結軸
43 駆動手段
Claims (1)
- ベッドフレームに固定される基部フレームの内部を前後に移動自在となるよう駆動手段を介して摺動フレームを具備し、前記基部フレームには後側リンクの下端部を回動自在な状態で取り付け、前記摺動フレームには前側リンクの中間部を回動自在な状態で取り付け、前記後側リンクの中間部と前記前側リンクの下端部を連結リンクにより連結するとともに、前記後側リンクの上端部を背部支持枠の中間部にスライド自在に取り付け、前記前側リンクの上端部を前記背部支持枠の前端部に回動自在に支承するとともに、前記背部支持枠背面の前記後側リンクの取付部よりも頭部側寄りにはカム部材を止着してなる起伏機構を設け、前記背部支持枠が倒伏した際に、前記後側リンクの中間部とカム部材が当接するとともに、該後側リンクの上端部は前記背部支持枠に対してスライドするよう構成したことを特徴とする背上げ可能なベッド。
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-
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