JP2006109871A - 背上げ可能なベッドにおける組立構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左右一対の側部フレームからなるベッドフレームと、基部フレーム内を前後に移動するよう駆動手段を介して取り付けられた摺動フレームとこの摺動フレームに引込手段を介して取り付けられた脚部支持フレームからなる駆動部と、起伏機構を備えた背部支持枠と、腰部支持枠と、脚部支持枠とから構成された各部品からなる背上げ可能なベッドの組立において、各部品には工具を用いることなく組立できる固定部あるいは取付部を具備する。
【選択図】図1
Description
このベッドは、寝台部前方を昇降支持する寝台部前方昇降手段と、寝台部後方を昇降支持する寝台部後方昇降手段とにより寝台部を昇降可能とした寝台部昇降可動ベッドであって、寝台部前方昇降手段は、回動駆動する前方回動軸から前方に突設した前方第1連結アームに、前方第2連結アームを介して寝台前方支持アームを接続して構成し、寝台部後方昇降手段は、回動駆動する後方回動軸から後方に突設した後方第1連結アームに、前後方第2連結アームを介して寝台後方支持アームを接続して構成し、前方回動軸と後方回動軸とは互いに逆方向に回動駆動させ、寝台前方支持アームと寝台後方支持アームとを互いの間隔を一定に保ちながら鉛直方向に昇降させるべく構成したものである。
さらに、寝台板支持フレームの前端に前端板を装着するとともに、寝台板支持フレームの後端に後端板を装着すべく、寝台板支持フレームの前端及び後端には、上部係止ピンと下部係止ピンとを鉛直方向に並べて突設した前端板用連結板及び後端板用連結板をそれぞれ突設し、前端板には、前端板用連結板の上部係止ピンと係合する上部係合溝と、下部係止ピンに係合する下部係合溝とを形成した端板係合連結板を突設し、また、後端板にも、後端板用連結板の上部係止ピンと係合する上部係合溝と、下部係止ピンと係合する下部係合溝とを形成した端板係合連結板を突設し、かつ、端板係合連結板には、前端板用連結板または後端板用連結板を貫通する端板固定ピンを進退自在に配設し、端板係合連結板を介して前端板を寝台板支持フレーム前端に取着した後、端板固定ピンを前端板用連結板に貫通させることにより前端板を寝台板支持フレームに固定するとともに、端板係合連結板を介して後端板を寝台板支持フレーム後端に取着した後、端板固定ピンを後端板用連結板に貫通させることにより後端板を寝台板支持フレームに固定すべく構成している(特許文献1参照)。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、一人でも運べる程度の部品に分け、それらの部品を小部品を必要としない固定方法で組み立てできる組立構造を備えたベッドを提供することである。
請求項2の発明は、左右一対の側部フレームには、回動自在に連結部材がそれぞれ枢着されており、この連結部材の端部にはそれぞれ雌ねじ部あるいは手動締め付けが可能なボルト部材が設けられており、ベッドフレームの組立にはこの雌ネジ部にボルト部材を螺着する組立構造としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、軸部材が固着されているプレートに抜け止めした手動締め付け可能なボルト部材を具備してなる取付部材を側部フレームの連結パイプに固着し、前記軸部材が挿通可能なU字溝を備えたプレートに雌ねじ部を具備してなる取付部材を基部フレームの側部パイプに固着し、ベッドフレームと駆動部を組み立てる際に前記軸部材をU字溝に進入させ、雌ねじ部にボルト部材を螺着する組立構造としたことを特徴とする。
請求項4の発明は、脚部支持フレームに具備されたレール部材とローラー及び軸部材を把持可能に構成された固定部材と、脚部支持枠に具備されたレール部材とローラー及び軸部材とによって構成され、それぞれのローラーをレール部材に挿通するとともに、脚部支持枠の軸部材を固定部材によって把持する組立構造としたことを特徴とする。
請求項5の発明は、腰部支持枠に具備されたメインパイプ端部に固着された段付支軸と、摺動フレームに具備されたトリツケプレートとによって構成され、このトリツケプレートには段付支軸が挿通される空孔部が穿たれた取付部と抜け防止部とが設けられており、腰受支持枠を立設状態として段付支軸を空孔部に挿通し、腰受支持枠を使用状態に倒伏させると取付部と抜け防止部間にメインパイプが位置するよう構成された組立構造としたことを特徴とする。
請求項6の発明は、背部支持枠に具備される起伏機構は、後側リンクと前側リンクとこれらのリンクを連結する連結リンクとから構成され、後側リンクの基部フレームとの取付部は基部フレームに取り付けられた軸部材を把持可能に構成し、前側リンクの摺動フレームとの取付部には筒状部材が固着されるとともに、摺動フレームにはこの筒状部材を受けるガイドプレートが固着されるとともに、筒状部材をガイドプレートが受けた状態で挿通可能となる軸部材をスプリングによりロックする方向に付勢した状態で摺動フレームに設けた組立構造としたことを特徴とする。
請求項7の発明は、左右一対の側部フレームにはそれぞれ昇降機構を具備させ、一方の昇降機構に投入される駆動力を連結軸によって他方の昇降機構に伝達するよう構成し、それぞれの昇降機構の回転軸にはピンが突出した状態で嵌着され、連結軸の両端部には前記ピンが挿通可能な溝部が穿たれるとともに、この連結軸の一方側には外側に付勢された押圧部材が具備されており、それぞれの溝部にピンが挿通された状態で一方側に付勢された状態となる組立構造としたことを特徴とする。
各部品を組み立てることで背上げ可能なベッドとなるように構成している。そのため、各部品をコンパクトとすることができており、一人でも運ぶことができるように構成されている。また、各部品がコンパクトであることで、狭い通路等でも通ることができる。
さらに、これらの部品には工具を用いることなく組立できるよう構成された固定部や取付部が設けられているので、容易に組立できる。
請求項2の発明は、ベッドフレームの組立において、左右一対の側部フレームに連結部材をそれぞれ回動自在に枢着している。そして、一方の連結部材には雌ねじ部が設けられ、他方の連結部材には抜け止めされたネジ部材が設けられている。そのため、これらの連結部材を側部フレームに対して直角になるように回動させ、ネジ部材を雌ねじ部に螺着することによってベースフレームの組立ができるように構成されている。したがって、分解した状態では、連結部材を側部フレーム側に回動することによってコンパクトにすることができる。また、ネジ部材の螺着のみで組立ができるので非常に簡単である。
請求項3の発明は、ベッドフレームと駆動部の組立において、ベッドフレーム側に設けた固定部と基部フレーム側に設けた固定部を軸部材にU字溝が入るようにした後、ボルト部材の手動による締め付けで固定できるよう構成されたものである。したがって、簡単に組立ができるように構成されている。また、軸部材とU字溝を利用することで簡単に位置決めすることができるとともに、その後のボルト部材の締め付けも容易にできる。
請求項4の発明は、駆動部と脚部支持枠の組立において、駆動部の脚部支持フレームに具備されたレール部材とローラーを脚部支持枠に具備されたローラーとレール部材にはめ込んだ後、脚部支持枠に設けられた軸部材を把持する脚部支持フレームに設けた固定部材で把持することで駆動部に脚部支持枠を取り付けることができる。すなわち、脚部支持フレームのローラーを脚部支持枠のレール部材に挿通し、脚部支持枠をスライドさせて脚部支持枠のローラーを脚部支持フレームのレール部材に挿通させ、この状態で脚部支持枠の軸部材を脚部支持フレームの固定部材で把持することで駆動部に脚部支持枠を取り付けることができる。したがって、簡単に組立ができるように構成されている。
請求項4の発明は、駆動部と腰部支持枠の組立において、駆動部の摺動フレームに具備されたトリツケプレートに腰部支持枠を立設した状態で腰部支持枠に設けた段付支軸を挿通して、腰部支持枠を倒すだけで腰部支持枠の取付ができる。したがって、簡単に組立できるように構成されている。
請求項5の発明は、起伏機構が設けられた背部支持枠と駆動部の組立において、起伏機構を構成する後側リンクは基部フレームに取り付けられた軸部材を把持可能に構成されており、また、前側リンクに設けられた筒状部材を摺動フレームに設けたガイドプレートで受けた状態で筒状部材に挿通固定される固定軸がスプリングにより固定する方向に付勢された状態で取り付けられている。したがって、この組立では軸部材を把持するとともに、ガイドプレートで筒状部材を受けた状態で固定軸を挿通させることで組立できるように構成されている。
請求項6の発明は、ベッドフレームの組立において、それぞれの側部フレームに昇降機構が具備されており、一方の昇降機構に投入される駆動力を他方の昇降機構に伝達するために連結軸を設けている。この連結軸の両端部には溝部が穿たれるとともに、一方には外側に付勢された押圧部材が具備されている。そして、昇降機構の回転軸には突出する状態でピンが嵌着されており、前記連結軸の溝部をこのピンに嵌め込むことでベッドフレームの組立ができる。この連結軸は一方側に付勢されているので、連結軸ががたついたり、外れることがないように構成されている。
以下、各部の構成を図面に基づいて詳述する。
このベッドフレーム2は、左右一対の側部フレーム11,11とこれらの側部フレーム11,11を連結する連結部材12及び連結軸13とからなる。
側部フレーム11は、門型形状に屈曲された連結パイプ14の前後端部に接地部材15,15を固着してなる下部フレーム16を備えている。さらに、接地部材15,15あるいは連結パイプ14の前後端部には支柱17,17が立設状態となるように止着されている。また、連結パイプ14の後端部にはコ字状のブラケット18が固着されており、このブラケット18には連結部材12が回動自在となる状態で枢着されている。なお、この連結部材18の他端部側には、コ字状プレート19が固着されるとともに、雌ねじ部19aが設けられている。また、他方の側部フレーム11側の連結部材12には手動による締め付けが可能なネジ部材19bが取り付けられている。
そして、前記支柱17,17には、入れ子状態で外嵌される摺動パイプ20,20が挿通されている。そして、この摺動パイプ20,20間には連結パイプ21が固着されるとともに、摺動パイプ20,20のそれぞれの固着部内には空孔部20a,20aが穿たれている。このように摺動パイプ20,20と連結パイプ21とによって上部フレーム22が構成されている。
この昇降機構1は、次のように構成されている。
まず、後側の支柱17内部には補強部材23が固着されており、この補強部材23と支柱17の上部にナット部材24が止着されている。そして、後側の摺動パイプ20の上端部に固着された背面視において略々L字状の固定プレート25に回転自在となるように軸受けされた昇降ネジ26をこのナット部材24に螺合している。この昇降ネジ26の上端部には歯車27が止着されている。また、固定プレート25には歯車28が回転自在となるように軸受けされており、前記歯車27と噛合している。なお、歯車28の回転軸29の一端部には断面視が多角形状に形成されたパイプ30が止着されるとともに、他端部側にはピン31が突出する状態で嵌着されている。さらに、これら歯車27,28を覆い隠すようにカバー32が取り付けられている。
また、後側の支柱17と摺動パイプ20内に設けられたナット部材24と昇降ネジ26によって発生される駆動力を前側の支柱17及び摺動パイプ20に伝達するために索条体33を用いている。まず、後側摺動パイプ20の上部には溝付のローラー34が支承されている。また、前側の摺動パイプ20内には平面視においてコ字状の支持プレート35が止着されている。この支持プレート35は摺動パイプ20内に挿通された支柱17の内部に位置するように取り付けられており、さらに、この支持プレート35の上下には溝付のローラー34,34が支承されている。なお、支持プレート35の索条体33が通る部分やローラー34が位置する部分には切欠き部35aが設けられている。そして、後ろ側の支柱17が止着された連結パイプ14内に一端部を掛止した索条体33を後ろ側の摺動パイプ20に支承されたローラー34に巻き掛け、さらに、空孔部20aを通し、連結パイプ21内から前側の摺動パイプ20内に通している。そして、支持プレート35の上側のローラー34に巻き掛けた索条体33を下側のローラー34を迂回して前側の支柱17上端部に取り付けられた固定部材36に止着している。
まず、それぞれの側部フレーム11,11の連結部材12,12を回動させて平面視においてL字状となるようにした後、連結部材12,12端部のネジ部材19bを雌ねじ部19aに螺着して平面視においてコ字状となるように固定する。然る後、両端部に溝部13a,13bが設けられた連結軸13を左右の回転軸29、29端部のピン31,31がこの溝部13a,13bに嵌るように取り付ける。なお、この連結軸13の溝部13bは他方の溝部13aよりも深く穿たれるとともに、内部にはスプリング37によって外側に付勢された押圧部材38が設けられている。これにより、まず、溝部13b側からピン31に押し込み、他方のピン31にも溝部13aが係るように取り付けることで、両端の溝部13a,13bがピン31,31に係った状態となるとともに、常に溝部13a側に付勢された状態となっているので、この連結軸13が外れないように構成されている。このような構成としたことで連結軸13の取り付けにネジや工具等を不要として簡単に組立ができるという効果がある。
まず、操作ハンドル39を左右何れか一方のパイプ30に挿通し、一方に回転させる。この回転力が歯車28から歯車27に伝わり、昇降ネジ26が回転する。この昇降ネジ26の回転によりナット部材24に対して相対的に上下何れかに昇降ネジ26が移動する。これに伴い、後ろ側の摺動パイプ20は上下何れかに摺動する。摺動パイプ20が上方摺動する場合には、連結パイプ21内の索条体33が後方に引き寄せられるようになり、従って、上側ローラー34から下側ローラー34を迂回して固定部材36までの索条体33が短くなる。そのため、索条体33が下側ローラー34を押し上げるように作用するので前側の摺動パイプ20も後ろ側の摺動パイプ20と同時に上方へと摺動するようになる。さらに、操作ハンドル39による回転力は連結軸13を介して反対側の側部フレーム11の昇降機構1にも伝達されるので左右均等に昇降させることができる。逆に、摺動パイプ20が下方摺動する場合には、連結パイプ21内の索条体33が前側摺動パイプ20側に送り出されるようになり、送り出された索条体33の分だけ前側摺動パイプ20が下方摺動するようになる。
また、ベッドフレーム2とした場合には、平面視において前方側が開口したコ字状となっているので、床部下方の空間を大きくとることができる。したがって、床部の起伏動作を行うために複雑な起伏機構を設ける際にも、邪魔になる構成部材がないので様々な形態のベッドに使用できるという利点もある。さらに、下部フレーム16の連結パイプ14が門型形状になっているので十分な強度を持ちつつ、リフト装置等も使用できるといった利点もある。
この基部フレーム3は、略々矩形状に構成されている。まず、左右の側部パイプ40,40の前後端部に連結パイプ41,42を固着している。そして、後側の連結パイプ41には駆動手段43の取付部となるブラケット44が固着されるとともに、起伏機構8の取付部となるブラケット45,45も固着されている。そして、左右の側部パイプ40,40にはそれぞれレール部材46及び前側カムプレート47、後側カムプレート48が固着されている。なお、前側カムプレート47及び後側カムプレート48はL字状のプレートであり、互いに一定間隔離間した状態でレール部材46から内側に突出するように固着されている。また、前側カムプレート47にはそれぞれ軸部材49が固着されている。
このように構成された取付部材50,51は、第6図(b)のようにプレート53の内部にプレート58を侵入させ、U字溝58aに軸部材54が侵入した状態でネジ部材56により固定することによってベッドフレーム2に基部フレーム3をしっかりと固定することができる。
すなわち、プレート53,58及びU字溝58aと軸部材54によってベッドフレーム2に対して基部フレーム3を案内位置決めすることが容易にできる。然る後、手動締め付けによって基部フレーム3をしっかりと固定できるように構成されている。
まず、この摺動フレーム4は左右の側部パイプ60,60を備えている。そして、この側部パイプ60,60の前端部には中間部に駆動手段43の取付部61が固着されたパイプ62,62が固着されている。また、後端部側には駆動手段43を迂回する形状に曲折されたパイプ63が固着されている。そして、このパイプ63には後述する引込手段5の取付部となるブラケット64が固着されている。さらに、この摺動フレーム4の四隅近傍となる側部パイプ60,60には支軸65,65,・・・が固着されている。また、側部パイプ60,60には起伏機構8の取付部となる空孔部60a,60aが穿たれるとともに、U字状のガイドプレート66,66がそれぞれ固着されている。さらに、側部パイプ60,60の前方寄りには腰部支持枠7の取付部となるトリツケプレート67,67が固着されている。
まず、脚部支持フレーム6について第8図に基づいて説明する。この脚部支持フレーム6は、内側にレール部材68を固着した左右一対の側部パイプ69,69を備えている。この側部パイプ69の後部側にはそれぞれ軸受部材70,71が固着されている。また、前記レール部材68は内側に開口するとともに、後部側は側部パイプ69と略々平行な平行部と、前方部が上方を向く傾斜部と、この傾斜部上部から前方に向いた水平部が一体的に構成されてなるものである。
そして、この側部パイプ69,69間には連結プレート72,72が固着されている。また、側部パイプ69,69前端部にはブラケット73,73が固着されて、このブラケット73,73にはローラー74,74が転動自在に軸承されている。
まず、脚部支持フレーム6に設けられた引込手段5について、第8図に基づいて説明する。前記脚部支持フレーム6の連結プレート72,72の略々中間部には箱状部材75が止着されている。この箱状部材75の内部には前後端部近傍で回転自在となるように溝付ローラー76,76が支承されている。なお、後側の溝付ローラー76はボルト部材77が固着されたブラケット78に支承されており、このボルト部材77を箱状部材75にナット79により固定することで、溝付ローラー76,76の間隔を適宜調節可能に構成している。そして、この前後の溝付ローラー76,76にループ状となるように索条体80が取り付けられている。また、この索条体80には、箱状部材75の両側面に設けた前後方向の切欠き部75a,75aに沿って転動するようにそれぞれローラー81,81が軸部材82,82によって支承されるとともに、軸部材82,82の端部は側方に突出するように構成されている。
そして、一方の軸部材82には脚部支持枠10の固定部材83が軸支されており、他方の軸部材82には引込パイプ84が軸支される。
前記固定部材83は、正面視コ字状のプレートで、第9図に示すように側面視において脚部支持枠10の固定部となる軸部85が挿通されるよう溝部86aが設けられるとともに、前後に空孔部86b,86cが穿たれた保持プレート86と、前記溝部86aに挿通された軸部85の抜け止めがされるようにロック片87aが一体的に設けられたロックプレート87からなり、保持プレート86の前方側の空孔部86bにロックプレート87を軸支するとともに、ロックプレート87と保持プレート86間にスプリング88を配し、軸部85が抜け止めされる方向に付勢しているものである。そして、この固定部材83の後部空孔部86cを前記軸部材82に軸支している。
まず、後部リンクアーム89は、両端部に軸受部材91,92が固着されたアーム部材93からなるものである。
そして、前部リンクアーム90は、上部アーム部材94と下部アーム部材95とからなるものである。まず、上部アーム部材94は、略々へ字状のプレート96の短辺部の先端側に軸部材97を固着するとともに、長辺部の先端寄りに軸受部材98を固着し、さらに曲部にも軸受部材99が固着されて構成されている。また、曲部近傍には短辺部に対して略々垂直に突起部96aが設けられている。そして、前記軸部材97にはローラー100が支承されている。次に、下部アーム部材95はコ字状のアーム部材101の一端部に軸受部材102が固着されており、他端部側には空孔部101aが穿たれている。この空孔部101aと前記上部アーム部材94の軸受部材98を軸承して、屈曲自在な前部リンクアーム90を構成している。なお、アーム部材101にはボルト部材103が螺着されており、上部アーム部材のプレート96の長辺部先端に接当させることで角度調節が可能となっている。
まず、前後のリンクアーム89,90の軸受部材91,99を摺動フレーム4の支軸65,65に枢支するとともに、軸受部材92,102を脚部支持フレーム6の軸受部材70,71に枢支することによって摺動フレーム4に脚部支持フレーム6を取り付けている。すなわち、脚部支持フレーム6は前後のリンクアーム89,90からなる左右一対のリンク機構によって取り付けられており、それぞれのリンクアーム89,90の回動動作によって脚部支持フレーム6が移動するように構成されている。さらに、摺動フレーム4と脚部支持フレーム6間、すなわちブラケット64と軸部材82には連結プレート72を迂回するよう曲折した引込パイプ84が取り付けられている。このように構成された摺動フレーム4及び脚部支持フレーム6は、摺動フレーム4のそれぞれの支軸65,65,・・・にさらにローラー103,103,・・・を枢支して基部フレーム3のレール部材46,46内を転動するように基部フレーム3に取り付けられている。なお、上部アーム部材94、94に取り付けられているローラー100,100は前側カムプレート47,47の下面に沿って転動するように配置されている。そして、基部フレーム3のブラケット44と摺動フレーム4の取付部61に駆動手段43を取り付けている。そして、この駆動手段43の伸縮により基部フレーム3に対して摺動フレーム4が前後に移動するように構成されている。
また、本実施例では駆動手段43として伸縮自在なアクチュエータを使用しているが、この駆動手段は、基部フレーム3に対して摺動フレーム4を前後に移動可能なものであればよく、液圧シリンダやネジの螺合によるものであったり、基部フレーム3に取り付けられたモーターの回転によってループ状のチェーン等が押し引きされるよう構成し、このチェーンの一部に摺動フレーム4を取り付けたものであっても何ら問題はない。
なお、この基部フレーム3に駆動手段43と摺動フレーム4及び脚部支持フレーム6が取り付けられた第11図に示す状態を駆動部104とする。
まず、駆動手段43が伸びた状態では、基部フレーム3の前端部に摺動フレーム4が位置した状態となっている。この状態では、前部リンクアーム90のローラー100が前側カムプレート47の下面を転動している状態であり、脚部支持フレーム6を前方へ大きく振り出した状態となっている。このとき、引込パイプ84が取り付けられた軸部材82は後側の溝付ローラー76の近くに位置しており、反対側の固定部材83は前方の溝付ローラー76の近くに位置している。(第12図(a),第13図(a)図参照)
そして、徐々に駆動手段43を短くしていくと、摺動フレーム4は基部フレーム3のレール部材46,46に沿って後方に移動する。このとき、前部リンクアーム90のローラー100が前側カムプレート47の下面に沿って移動する間は、摺動フレーム4に対する脚部支持フレーム6の相対的な位置関係は変わらず、摺動フレーム4の後方移動に追従して脚部支持フレーム6も後方移動する。また、脚部支持フレーム6の固定部材83も前方側の溝付ローラー76の近くに位置した状態のままである。(第12図(b),第13図(b)図参照)
さらに駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90のローラー100が前後のカムプレート47,48間に入るように前部リンクアーム90が後方回動する。前部リンクアーム90の回動に伴い、後部リンクアーム89も後方回動し、脚部支持フレーム6が下がりながら後方に移動する。このとき、摺動フレーム4に対して相対的に脚部支持フレーム6が近づくので引込パイプ84が軸部材82を前方へ押し出すように作用し、反対側の固定部材83は後方へと引き込まれるように移動する。(第12図(c)(d),第13図(c)(d)図参照)
なお、本実施例においては、索条体としてワイヤーを使用しているが、これは屈曲可能なものであればよく、チェーンや紐部材などであっても何ら問題はない。
まず、脚部支持枠10について説明する。
この脚部支持枠10は、コ字状の枠パイプ105の後部にメインパイプ106を固着している。そして、内部にはL字状の補強プレート107,107が固着されており、この補強プレート107,107にそれぞれ内側向きのレール部材108,108が固着されている。さらに、補強プレート109,109が固着されており、この上面にマットレスMが載置される。また、メインパイプ106には斜め下方向きにブラケット110,110が固着されており、このブラケット110,110にそれぞれローラー111,111が支承されている。そして、ブラケット110,110間には軸部85が固着されたブラケット112が固着されている。
この起伏機構8は、後側リンク126と前側リンク127及び連結リンク128,128からなる。
まず、後側リンク126は、山型に曲折した左右一対のリンクプレート129,129を備えている。このリンクプレート129の一端部には鍔付ローラー130が支承されており、他端部にはU字状の切欠き部129aが設けられている。また、リンクプレート129の中間部には空孔部129bが穿たれている。そして、これらリンクプレート129,129に連結部材131,131を固着して一体的に構成している。なお、リンクプレート129,129の切欠き部129a,129aにはそれぞれ爪部132aを備えたロックプレート132が取り付けられており、切欠き部129a,129aに挿通される軸部材133の抜け止めが容易に行えるように構成されている。なお、それぞれのロックプレート132,132にはスプリング134,134が配されており、ロックプレート132が常にロックする方向に付勢されている。(第15図参照)
そして、前側リンク127は、左右一対の円弧状の形状をしたプレート135,135を備えている。このプレート135両端部には空孔部135a,135bが設けられており、下方の空孔部135a近傍には筒状部材136が固着されている。そして、このプレート135,135間に連結部材137を固着して前側リンク127としている。
前記連結リンク128は、プレート138の両端に空孔部138a,138aを設けてなる。
まず、後側リンク126は、鍔付ローラー130,130が背部支持枠9のスライド孔124a,124aに嵌るように取り付けられている。また、前側リンク127は、空孔部135b,135bを背部支持枠9のブラケット125,125に軸着している。そして、後側リンク126の空孔部129bと前側リンク127の空孔部135aに連結リンク128をそれぞれ軸承している。
最初に、脚部支持枠10を脚部支持フレーム6に取り付ける方法について第16図に基づいて説明する。
まず、脚部支持フレーム6の先端のローラー74,74を脚部支持枠10のレール部材108,108に挿通する。そして、このローラー74,74がレール部材108,108の先端側に位置するようにスライドさせ、脚部支持枠10のローラー111,111を脚部支持フレーム6のレール部材68,68に挿通する。然る後、脚部支持枠10をスライドさせて、固定部材83で脚部支持枠10の軸部85を挟持する。
まず、この腰部支持枠の取り付けのために摺動フレーム4に設けられたトリツケプレート67,67について説明する。このトリツケプレート67は、空孔部67aが穿たれた取付部67bを有するとともに、この取付部67bから少なくとも腰部支持枠7のメインパイプ115が進入可能な間隔をおいて立設する抜け防止部67cとを一体的に構成したものである。なお、この抜け防止部67cは腰部支持枠7が水平状態から先端部が上方に回動する範囲内すなわち、実使用範囲において作用する程度のものである。したがって、空孔部67aの投影方向側には遮断するものがなく、腰部支持枠7を立てた状態で、側方から空孔部67a,67aに小径軸部116a,116aを挿通させた後、前方回動させるだけで、摺動フレーム4に腰部支持枠7を取り付けることができる。
まず、第19図(a)に示すように、前側リンク127の左右の筒状部材136,136をガイドプレート66,66に嵌める。然る後、摺動フレーム4の空孔部60a,60aにそれぞれ設けられた固定軸139,139を操作して、固定軸139,139先端部が筒状部材136,136内に挿通することで固定できる。なお、この固定軸139は側部パイプ60内でピン140が嵌着されており、このピン140と側部パイプ60間にスプリング141を配することで固定軸139が摺動フレーム4の内側に突出する方向に付勢されている。
また、第19図(b)に示すように、この固定軸139は外側がU字上に曲げられており、この曲がった端部を側部パイプ60に接当した状態では固定軸139先端が側部パイプ60から突出していない状態を保持するようにもなっている。
そして、後側リンク126の切欠き部129a,129aを基部フレーム3のブラケット45,45に軸止した軸部材133にあわせて、ロックプレート132,132によってロックする。
また、各部がコンパクトな状態となっているので、運搬にも好適であり、ひとりでの搬入搬出も可能となっている。
さらに、このベッドBは組立方法が非常に簡単に行えるように各部が構成されるとともに、組立において調節といった慣れや経験の必要な作業がないので間違った組立をする恐れもない。
まず、(a)図に示す状態であるベッドBの各支持枠7,9,10が水平状態にあるときの脚部支持枠10について説明する。この脚部支持枠10は、引込手段5を介して脚部支持フレーム6に支持されている。したがって、駆動手段43が最も伸張した状態となっており、基部フレーム3に対して摺動フレーム4が最も前方に移動した状態となっている。このとき、前部リンクアーム90に具備されたローラー100が前側カムプレート47の下面に接当した状態で前方上方へ回動した状態となっている。そのため、前側リンクアーム90と後側リンクアーム89に支持された脚部支持フレーム6も前方上方へ移動した状態となっている。このとき、引込パイプ84の作用によって固定部材83が前方に位置しているので、脚部支持フレーム6と脚部支持枠10のローラー74,111がレール部材68,108に沿って前方に位置する状態で脚部支持枠10は保持されている。
この状態から(b)図に示すように駆動手段43を徐々に短くしたとき、摺動フレーム4は徐々に後退する。そのため、前部リンクアーム90に具備されたローラー100は前側カムプレート47の水平下面を転動しながら後方移動する。この前側カムプレート47の水平な下面を転動する間は、摺動フレーム4と脚部支持フレーム6の相対的な位置に変化がないので、引き込み手段は(a)図の状態を維持している。そのため、脚部支持枠10は、水平状態を維持したまま、基部フレーム3に対して徐々に後退している。
そして、(c)図に示すように駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90に具備されたローラー100が、前側カムプレート47と後側カムプレート48間に入る状態となる。この状態となると、前部リンクアーム90の後方下方回動が始まり、前部リンクアーム90と後部リンクアーム89に支持された脚部支持フレーム6も後方下方に移動する。さらに、このとき摺動フレーム4の下方に脚部支持フレーム6が入り込むように移動するので、引込パイプ84が軸部材82を押し出すように作用する。そして、この軸部材82はループ状に巻き掛けられた索条体80に取り付けられているので、反対側に取り付けられた固定部材83は後方に引き込まれるようになる。したがって、脚部支持枠10はそれぞれのローラー74,111がレール部材68,108に沿って徐々に後方移動した状態で支持されている。
さらに、(d)図に示すように駆動手段43を短くすると、前部リンクアーム90が後方上方へ回動する。この場合にも前述と同様に脚部支持フレーム6は摺動フレーム4の下方に引き込まれると同時に固定部材83は脚部支持フレーム6に対してさらに後方に移動する。したがって、脚部支持枠10はさらに引き込まれ、後述する腰部支持枠7の下方に収納された状態となる。
このように、本実施例では引込手段5をリンク機構とループ状の索条体80を用いる構成としたことによって、リンク機構での引込量とループ状の索条体80による引込量により脚部支持枠10を腰部支持枠7の下方に収納されるように構成されている。そのため、リンク機構のみで脚部支持枠10の収納を行う際に必要な引込量を確保するために必要なリンク長を大幅に短くすることができる。そのため、このリンク機構の下方回動による高さ制限も低くすることができるようになった。これにより、ベッドBの床部の高さを低くすることができ、立ち上がりやすい高さにすることができる。
この腰部支持枠7は、後部に具備された段付支軸116,116を摺動フレーム4のトリツケプレート67,67に回動自在に枢支したものである。したがって、腰部支持枠7の下面が何かに接当した状態で保持されるものである。
まず、(a)図に示す状態では、腰部支持枠7のカムプレート118,118が脚部支持フレーム6の連結プレート72に接当した状態で保持されている。このとき、腰部支持枠7が水平状態となるように設定されている。
そして、(a)図の状態から(b)(c)(d)図の状態となるように駆動手段43を短くして摺動フレーム4を基部フレーム3に対して後方移動させると、基部フレーム3の前方に固着された連結パイプ42にカムプレート118,118が接当した状態で保持されるようになる。このとき、カムプレート118の形状によって腰部支持枠7は水平状態から前部が上方回動された状態となり、さらに水平状態に戻るように構成されている。
この背部支持枠9は、基部フレーム3への取付部となる後側リンク126の切欠き部129aと、摺動フレーム4への取付部となる前側リンク127の筒状部材136の間隔が変化することによって作動する起伏機構8によって支持されている。
まず、(a)図の状態の場合、前述の間隔が最も広がった状態となっており、後側リンク126と前側リンク127が前方に回動した状態となっている。このとき、前側リンク127に枢支された背部支持枠9は後方に倒れた状態となり、後側リンク126の連結部材131で支持され、水平な状態となっている。
この状態から、(b)(c)(d)図のように駆動手段43を短くして前述の間隔を狭くしていくと、後側リンク126と前側リンク127がそれぞれ起立するように回動する。このとき、背部支持枠9は持ち上げられながら起立するように作動される。
また、椅子状態とすることによって、加齢による運動能力の低下などによってベッドからの立ち上がりが困難な方であっても、体の向きを換えることなく、そのまま立ち上がることができる。
これらの効果をもったベッドBとすることによって、一般の家庭における在宅介護の場面においても、有効に活用することができる。
2 ベッドフレーム
3 基部フレーム
4 摺動フレーム
5 引込手段
6 脚部支持フレーム
7 腰部支持枠
8 起伏機構
9 背部支持枠
10 脚部支持枠
11 側部フレーム
12 連結部材
13 連結軸
43 駆動手段
Claims (7)
- 左右一対の側部フレームからなるベッドフレームと、基部フレーム内を前後に移動するよう駆動手段を介して取り付けられた摺動フレームとこの摺動フレームに引込手段を介して取り付けられた脚部支持フレームからなる駆動部と、起伏機構を備えた背部支持枠と、腰部支持枠と、脚部支持枠とから構成された各部品からなる背上げ可能なベッドの組立において、各部品には工具を用いることなく組立できる固定部あるいは取付部が配されたことを特徴とする背上げ可能なベッド。
- 左右一対の側部フレームには、回動自在に連結部材がそれぞれ枢着されており、この連結部材の端部にはそれぞれ雌ねじ部あるいは手動締め付けが可能なボルト部材が設けられており、ベッドフレームの組立にはこの雌ネジ部にボルト部材を螺着する組立構造としたことを特徴とする請求項1に記載の背上げ可能なベッド。
- 軸部材が固着されているプレートに抜け止めした手動締め付け可能なボルト部材を具備してなる取付部材を側部フレームの連結パイプに固着し、前記軸部材が挿通可能なU字溝を備えたプレートに雌ねじ部を具備してなる取付部材を基部フレームの側部パイプに固着し、ベッドフレームと駆動部を組み立てる際に前記軸部材をU字溝に進入させ、雌ねじ部にボルト部材を螺着する組立構造としたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の背上げ可能なベッド。
- 脚部支持フレームに具備されたレール部材とローラー及び軸部材を把持可能に構成された固定部材と、脚部支持枠に具備されたレール部材とローラー及び軸部材とによって構成され、それぞれのローラーをレール部材に挿通するとともに、脚部支持枠の軸部材を固定部材によって把持する組立構造としたことを特徴とする請求項1から請求項3に記載の背上げ可能なベッド。
- 腰部支持枠に具備されたメインパイプ端部に固着された段付支軸と、摺動フレームに具備されたトリツケプレートとによって構成され、このトリツケプレートには段付支軸が挿通される空孔部が穿たれた取付部と抜け防止部とが設けられており、腰受支持枠を立設状態として段付支軸を空孔部に挿通し、腰受支持枠を使用状態に倒伏させると取付部と抜け防止部間にメインパイプが位置するよう構成された組立構造としたことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の背上げ可能なベッド。
- 背部支持枠に具備される起伏機構は、後側リンクと前側リンクとこれらのリンクを連結する連結リンクとから構成され、後側リンクの基部フレームとの取付部は基部フレームに取り付けられた軸部材を把持可能に構成し、前側リンクの摺動フレームとの取付部には筒状部材が固着されるとともに、摺動フレームにはこの筒状部材を受けるガイドプレートが固着されるとともに、筒状部材をガイドプレートが受けた状態で挿通可能となる軸部材をスプリングによりロックする方向に付勢した状態で摺動フレームに設けた組立構造としたことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の背上げ可能なベッド。
- 左右一対の側部フレームにはそれぞれ昇降機構を具備させ、一方の昇降機構に投入される駆動力を連結軸によって他方の昇降機構に伝達するよう構成し、それぞれの昇降機構の回転軸にはピンが突出した状態で嵌着され、連結軸の両端部には前記ピンが挿通可能な溝部が穿たれるとともに、この連結軸の一方側には外側に付勢された押圧部材が具備されており、それぞれの溝部にピンが挿通された状態で一方側に付勢された状態となる組立構造としたことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の背上げ可能なベッド。
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