JP4663990B2 - 球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法、その3次元粒子整合体及びその3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 - Google Patents
球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法、その3次元粒子整合体及びその3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 Download PDFInfo
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Description
また、本発明は、このような3次元粒子整合体の製造方法を用いて、組成的にも構造的にも均質で、その構造的均質さに係わって各種の特性を発揮させる球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法及びその3次元粒子整合体に関する。
更には、分散質としての球状微細粒子を特定することにより鮮明な有彩光発色、優れる紫外線反射性又は優れる赤外線反射性を発揮する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法及びその3次元粒子整合体、その鮮明な有彩光発色、優れる紫外線反射性又は優れる赤外線反射性を発揮する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜の製造方法にも関する。
(イ)d=160〜170nmの範囲においては、発色する有彩光色が紫色系(P)で、(ロ)d=180〜195nmの範囲においては、発色する有彩光色が青色系(B)で、(ハ)d=200〜230nmの範囲においては、発色する有彩光色が緑色系(G)で、(ニ)d=240〜260nmの範囲においては、発色する有彩光色が黄色系(Y)で、(ホ)d=270〜290nmの範囲においては、発色する有彩光色が赤色系(R)であること等を特徴とする。
次いで、サスペンジョン(S−1)のグリーンシートを形成させた後、少なくとも固−液分散体中の分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させる。
これによって、形成させたグリーンシートには、単分散性の球状微細粒子が、縦・横方向に規則的に整合する3次元粒子整合体(SPL−1)が形成される。
次いで、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように、重合性有機モノマー液又は有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを塗布又は散布させた後、重合又は硬化させることで、3次元粒子整合体(SPL−1)の均質な粒子配列を乱すことなく安定な粒子配列構造体として、これらのバインダーで封止されている球状微細粒子の3次元粒子整合体が製造される。
次いで、サスペンジョン(S−2)のグリーンシートを形成させた後、少なくとも固−液分散体中の分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に整合する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体(SPL−2)を形成させる。
次いで、この分散粒子の特定球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなる有機樹脂バインダー又は無機バインダーで封止されている特定球状微細粒子の3次元粒子整合体(SPL−2)は、自然光又は白色光の照射下に特性反射スペクトルに基づく鮮明な有彩光発色を呈する特定球状微細粒子からなる有彩光発色3次元粒子整合体が製造される。
次いで、サスペンジョン(S−3)のグリーンシートを形成させ、分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に整合する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液を、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなる有機樹脂バインダー又は無機バインダーで封止させる3次元粒子整合体が、波長400nm以下の紫外線照射下に特性反射スペクトルに基づく紫外線反射性を発揮する特定球状微細粒子からなる紫外線反射3次元粒子整合体が製造される。
次いで、サスペンジョン(S−4)のグリーンシートを形成させ、分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に整合する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなる有機樹脂バインダー又は無機バインダーで封止される3次元粒子整合体は、波長800〜1500nmの赤外線照射下に特性反射スペクトルに基づく赤外線反射性を発揮する特定球状微細粒子からなる赤外線反射3次元粒子整合体が製造される。
次いで、サスペンジョン(S−1)を塗工液として、ガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に塗工させて、サスペンジョン(S−1)のグリーンシートを塗工形成させる。
次いで、グリーンシート中の分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、塗板上の塗工形成させたグリーンシートに縦・横方向に規則的に整合する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて有機樹脂バインダー又は無機バインダーで球状微細粒子の3次元粒子整合体を塗工膜として固定されて球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜が施工される。
次いで、サスペンジョン(S−2)を塗工液としてガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に塗工させて、サスペンジョン(S−2)のグリーンシートを塗工形成させる。
次いで、グリーンシート中の分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、塗板上に塗工形成させたグリーンシートに縦・横方向に規則的に整合する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、自然光又は白色光の照射下に特性反射スペクトルに基づく鮮明な有彩光発色を呈する3次元粒子整合体の塗工膜として固定されて特定球状微細粒子の有彩光発色性3次元粒子整合体塗工膜が施工される。
次いで、サスペンジョン(S−3)を塗工液としてガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に塗工させて、サスペンジョン(S−3)のグリーンシートを塗工形成させる。
次いで、グリーンシート中の分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、塗板上に縦・横方向に規則的に整合する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、波長400nm以下の紫外線照射下に特性反射スペクトルに基づく紫外線反射性3次元粒子整合体の塗工膜として固定されて定球状微細粒子の紫外線反射3次元粒子整合体塗工膜が施工される。
次いで、サスペンジョン(S−4)を塗工液として、ガラス板、プラスチックス板、鋼板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に塗工させて、サスペンジョン(S−4)のグリーンシートを塗工形成させる。
次いで、グリーンシート中に含有する分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、塗板上に縦・横方向に規則的に整合する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させる。
次いで、球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、波長800nm〜1500nmの赤外線照射下に特性反射スペクトルに基づく赤外線反射性を発揮する3次元粒子整合体の塗工膜として固定されて特定球状微細粒子の赤外線反射性3次元粒子整合体塗工膜が施工される。
(1)[図1]のSEM写真像は、本発明によって得られる単分散性の球状微細粒子の3次元粒子整合体の表面像;結晶学的に説明すれば、粒子配列構造体の格子面とすれば、Miller指数の(hkl)面としての粒子整合体のc軸方向[001]である(001)面の粒子配列像を表示している。そのSEM写真像から観察されるように、著しく均質な規則的粒子配列を呈している。
(2)[図2]のSEM写真像は、本発明によって得られる単分散性の球状微細粒子の3次元粒子整合体表面に対する縦方向の破断面像;同様に(hkl)面としての粒子整合体のa軸方向[100]又はb軸方向[010]である(100)面又は(010)面の粒子配列像を表示しており、明らかにSEM写真像から観察すると、著しく均質な規則的粒子積層を呈している。
しかも、(001)粒子整合体面が、c軸方向[001]に積み重ね積層するに際して、整合する単分散性の球状微細粒子が、a軸方向[100]及びb軸方向[010]に、球状微細粒子の半径分である[1/2・(d)]だけ移相した(001)粒子整合体面が形成されて順次積重ね層として整合されている。その結果、本発明によって得られる3次元粒子整合体は、結晶学的にc軸方向に積層される(001)粒子整合体面が、[1/2・(d)]相当分、a軸及びb軸方向へ斜方して形成されてなる単純な斜方晶形の3次元粒子整合体を形成させる傾向にあると言える。
以上から、本発明によって製造される球状微細粒子の3次元粒子整合体は、[図1]に図示する(001)粒子整合体面が、縦方向の[001]方向に規則的に積層する3次元粒子整合体であって、粒子配列構造体として3次元的に著しく均質な粒子整合体として製造されている。
すなわち、本発明の製造方法における[固−液分散体の帯電性の最適化]−[分散質である単分散性の球状微細粒子分散濃度の最適化]を介して調製される固−液サスペンジョンを、[分散媒の限りなく沸点以下の常温程度の低温度下での靜置乾燥]によって、粒子配列構造体として著しく均質な3次元粒子整合体が形成される。このように調製される固−液サスペンジョン中に分散する分散質の球状微細粒子が、限りなく低電気伝導の帯電下に、帯電性の球状微細粒子として分散する粒子周辺には、対帯電の分散媒が固定されて電気二重層が形成される。その結果、その粒子サイズが数10μm以下の微細粒子において、また、特に1μm以下の数10nm〜サブμmサイズのいわゆるコロイド粒子においては、従来の乾燥法とは著しく相違して、形成される3次元粒子整合体には、従来の乾燥法のように乾燥・収縮亀裂発生の恐れがなく、しかも、粒子状積層物の表面及び/又は粒子状積層物内に異なる粒子配列が混在せず、粒子整合体として構造的にも高純度である3次元粒子整合体として、しかも、比較的に簡便な製造方法で、粒子配列構造体として異質の粒子整合体形成を効果的に防止させながら、高均質の3次元粒子整合体を高効率に製造することができる。
また、このように調整するサスペンジョン中に分散する単分散性である分散質粒子の球状微細粒子の分散濃度は、本発明においては、体積基準で表して70%を超えない範囲になるように調整することが好適である。この上限値を超える分散濃度ではサスペンジョン中の分散質粒子をランダムに部分凝集する粒子群を生じさせ易く、本発明が求める3次元粒子整合体を形成させる粒子の規則的な整合を著しく阻害させる傾向にあって好ましくない。固−液サスペンジョンとしての分散安定性や、また、サスペンジョンを取り扱うハンドリング性の観点から、好ましくは、上限値として40〜60%程度の分散濃度に調整することが好適である。また、下限値は、そのグリーンシート中に、例えば、乾燥法によって粒子整合体を形成させる速度や、また、そのサスペンジョンの取り扱いハンドリング性から、好ましくは20%以上で、更に好ましくは、30%以上で、特に好ましくは40%以上であることが適宜好適に本発明による3次元粒子整合体を調製することができる。
また、その詳細は不明であるが、このような特定するサスペンジョンを用いて乾燥形成される本発明による3次元粒子整合体の粒子配列構造体を樹脂バインダー又は無機バインダーで封止させるに際しては、重合性有機モノマー液(例えば、重合開始剤を含有する重合性有機モノマー液)と、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかのバインダーを、3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させることで、全くその粒子配列構造体を損ねることなく、安定に固定させることができる。
本発明に用いる黒色系無彩色の単分散球状粒子を調製する。容量1リットルの四つ口フラスコに、モノマーのメチルメタクリレート(MMA)の100重量部と黒色染料のC.Iソルベントブラック27の7.5重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.6重量部、水290重量部とを入れて攪拌混合後、窒素パージ下に攪拌しながら80℃に昇温させた。次いで、過硫酸カリウム0.5重量部を加えて80℃で約7時間重合反応を行った。このソープフリー乳化重合で得られたサスペンジョン(S1)中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径180nmのほぼ単分散球状粒子の黒色係重合体粒子を調製した。そのサスペンジョン(S1)中の分散質粒子の体積濃度は29%であった。
このサスペンジョン(S1)中の未反応モノマー、乳化剤などの不純物を取り除くと共に透析を行い、初期の電気伝導度4000μS/cmから400μS/cmに低減させた。この透析したサスペンジョンを徐々に濃縮して体積濃度36%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、緑の光分光発色であった。
次いで、容量1リットルの四つ口フラスコにMMAの80重量部と過酸化ベンゾイル1.0重量部とを入れて溶解させた後、水200重量部と、乳化剤のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の3.3重量部、黒色染料のC.Iソルベントブラック27の6.5重量部とを加えて強攪拌下に混合させた。次いで、参考例1で得られたサスペンジョン(S1)の28.6重量部を添加し、50℃×0.5時間穏やかに攪拌後、75℃×1.5時間反応させて重合粒子のサスペンジョン(S2)を得た。得られたサスペンジョン(S2)中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径200nmの単分散球状粒子の黒色系重合体粒子を調製した。その固形分量は体積濃度で表して21%であった。この得られたサスペンジョン中の未反応モノマー、乳化剤などの不純物を取り除くと共に透析を行い、初期の電気伝導度4000μS/cmから400μS/cmに低減させたサスペンジョンを徐々に濃縮して体積濃度42%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、赤の光分光発色であった。
透析処理後の電気伝導度を100μS/cmにした以外は実施例2と同様な操作を行って得られたサスペンジョンを徐々に濃縮して、体積濃度38%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、赤の光分光発色であった。
実施例2において、MMAとMAA(90:10のモノマー重量配合比)にした以外は実施例2と同様にして得られたサスペンジョンについて、同様に不純物を取り除き透析を行い、電気伝導度を3900μS/cmから400μS/cmにしたサスペンジョンを徐々に濃縮して体積濃度37%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、赤の光分光発色であった。
実施例3において、透析後の電気伝導度を100μS/cmにした以外は実施例3と同様して得られたサスペンジョンを徐々に濃縮して体積濃度31%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、赤の光分光発色であった。また、このサスペンジョンを更に体積濃度54%まで濃縮させたが赤の光分光発色は安定に呈していた。
容量1リットルの四つ口フラスコにMMAの78重量部と、エチレングリコールジメタクリレートの2重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの15重量部とを加え、次いで過酸化ベンゾイルの0.5重量部とジメチル−2,2、−アゾビス2−メチルプロピオネートの1.0重量部と、C.Iソルベントブラック27の8重量部を加えて溶解させた後、水250重量部、乳化剤のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の10重量部とUNA−Naの0.1重量とを加えて強攪拌下に混合させた。次いで、参考例1でえられたサスペンジョン(S1)の40重量部を添加し、50℃×0.5時間穏やかに攪拌後、78℃×1.5時間反応させた後、90℃×1.5時間熟成させて得られたサスペンジョン中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径270nmの単分散球状粒子の黒色系重合体粒子が分散し、このサスペンジョン中の分散質粒子の体積濃度は31%であった。同様に透析処理後の電気伝導度を3900μS/cmから400μS/cmにしたサスペンジョンを徐々に濃縮して体積濃度37%のサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、青の光分光発色であった。
実施例2において透析を行わなかったこと以外は実施例1と同様にしてサスペンジョンを濃縮したところ38%でサスペンジョンが凝集してしまった。
透析を行わなかったこと以外は実施例4と同様にしてサスペンジョンを濃縮したところ、43%でサスペンジョンは凝集してしまった。
本発明に用いる黒色系無彩色の単分散球状粒子を調製する。容量1リットルの四つ口フラスコに、モノマーのメチルメタクリレート(MMA)の100重量部と黒色染料のC.Iソルベントブラック27の7.5重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.6重量部、水290重量部とを入れて攪拌混合後、窒素パージ下に攪拌しながら80℃に昇温させた。次いで、過硫酸カリウム0.5重量部を加えて80℃で約7時間重合反応を行った。このソープフリー乳化重合で得られた分散液(S1)中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径160nmのほぼ単分散球状粒子の黒色係重合体粒子を調製した。その固形分量は29%であった。
次いで、容量1リットルの四つ口フラスコにMMAの80重量部と過酸化ベンゾイル1.0重量部とを入れて溶解させた後、水200重量部と、乳化剤のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の3.3重量部、黒色染料のC.Iソルベントブラック27の6.5重量部とを加えて強攪拌下に混合させた。次いで、参考例1でえられた分散液(S1)の28.6重量部を添加し、50℃×0.5時間穏やかに攪拌後、75℃×1.5時間反応させて重合粒子の分散液(S2)を得た。得られた分散液(S2)中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径210nmの単分散球状粒子の黒色系重合体粒子を調製した。その固形分量は29.8%であった。
容量1リットルの四つ口フラスコにMMAの78重量部と、エチレングリコールジメタクリレートの2重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの15重量部とを加え、次いで過酸化ベンゾイルの0.5重量部とジメチル−2,2、−アゾビス2−メチルプロピオネートの1.0重量部と、C.I.ソルベントブラック27の8重量部を加えて溶解させた後、水250重量部、乳化剤のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の10重量部とUNA−Naの0.1重量とを加えて強攪拌下に混合させた。次いで、参考例1でえられた分散液(S1)の40重量部を添加し、50℃×0.5時間穏やかに攪拌後、78℃×1.5時間反応させた後、90℃×1.5時間熟成させて、重合粒子の分散液を得た。得られた分散液中には、電子顕微鏡法で測定した体積基準で表す平均粒子径270nmの単分散球状粒子の黒色系重合体粒子を調製した。その固形分量は31%であった。
ナイロン製の平滑な下地シート上に、深堀区分けとして目開き60μmで、アスペクト比0.67であるナイロン製のメッシュ材を密着させてた下地部材上に、参考例2で調製した平均粒子径160nmの黒色系無彩色の単分散球状粒子を用いて、サスペンド濃度30重量%のエマルジョンを調製し、イオン交換樹脂で脱塩させたサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、鮮やかな紫色系の有彩光色を視感させる。また、このシート上には、目視される亀裂が全く無かった。
ガラス板の下地シート上に、深堀区分けとして目開き150μmで、アスペクト比0.67であるステンレス製のメッシュ材を密着させた下地部材上に、それぞれ、参考例3及び参考例4で調製した平均粒子径210nm及び270nmの黒色系無彩色の単分散球状粒子を用いて、サスペンド濃度38%エマルジョンに調製し、イオン交換樹脂で脱塩させたサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、それぞれ、鮮やかな緑色系と赤色系の有彩光色を視感させまた、何れのシート上には、目視される亀裂が全く無かった。
ガラス板の下地シート上に、ポジ型フォトレジストを塗布させ、プリベークさせて膜厚3μmのフォトレジスト層を形成させ、次いで、ピッチ幅4μmで、アスペクト比0.75で、土手幅2μmになる深堀区分け(溝)が、平面方向に規則的に配列するように、マスクパターン露光をさせて現像させた後、ポストベークさせて、フォトレジストを用いたカラー発色基材シートを設けた。次いで、参考例4で調製した平均粒子径270nmの黒色系無彩色の単分散球状粒子を用いて、サスペンド濃度35%のエマルジョンを調製し、イオン交換樹脂で脱塩させたサスペンジョン(S−2)を用いて形成させた3次元粒子整合体の垂直方向の視感色は、鮮やかな赤色系の有彩光色を視感させる。また、このシート上には、目視される亀裂が全く無かった。
重量比で表してスチレン/MMA=90/10のモノマー液に、乳化剤のSDS(0.02)、開始剤のKPS(0.95)を用いて乳化重合させて、体積基準で表す平均粒子径が240nmである単分散性の白色球状粒子サスペンジョン(分散濃度;25%)を調製した。次いで、アセトン、黒色染料(5)、反応性乳化剤(1)、水を添加させて黒色球状粒子に染色させた。次いで、得られたサスペンジョン
を半透膜を介して、電気伝導度で表して約300μS/cmの帯電度の固−液サスペンジョンを調製させた後、濃縮させて体積基準濃度で表して分散質の黒色球状微細粒子が約40%濃度で分散するサスペンジョン(S−2)を調製した。次いで、親水性の糊剤のSKダンイ2094で処理したガラス板上に、ドクターブレード(No2)でサスペンジョン(S−2)を塗布させて、サスペンジョン(S−2)のグリーンシートを形成させた後、常温下に乾燥させた後、重量基準で表してフッ素系モノマー(パーフロロオクチルエチルアクリレート)/光開始剤=100/5のバインダー液を塗布させた後、UV照射下に重合・硬化させて、黒色球状微細粒子の3次元粒子整合体を封止固定させた。得られた3次元粒子整合体は、可視光照射下に極めて鮮やか緑色の光発色を呈している。
(1)[図3]には、本発明による「第2の製造方法」によって得られる平均粒子径:330nmの黒色系無彩色有機ポリマーの特定球状微細粒子による3次元粒子整合体(バインダー封止体)の自然光又は白色光の照射下に呈する可視光分光特性反射スペクトルである。視感される有彩光発色は、鮮明な紫色系である。
(2)[図4]には、本発明による「第3の製造方法」によって得られる平均粒子径:110nmの有機ポリマーの特定球状微細粒子による3次元粒子整合体(バインダー封止体)の400nm以下の紫外線照射下に呈する紫外線反射スペクトルである。明らかに、明確な紫外線反射性を呈している。
(3)[図5]には、本発明による「第4の製造方法」によって得られる平均粒子径:350nmの有機ポリマーの特定球状微細粒子による3次元粒子整合体(バインダー封止体)の波長800〜1500nmの赤外線領域を含む光照射下に呈する赤外線反射スペクトルである。また、[図6]には、同様の3次元粒子整合体(バインダー封止体、シート厚20μm)の波長800〜1500nmの赤外線に対する赤外線透過スペクトルである。これらから赤外線の反射性に優れていることが判る。
Claims (23)
- 固−液分散系における分散質球状微細粒子を3次元方向に整合させてなる粒子配列構造体に、均質な構造体特性を賦与させる球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法において、
固−液分散系には、分散質である体積基準で表す平均粒子径(d)が0.01〜30μmにある有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒である水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準で表して20%以上で、70%を超えない濃度で分散させ、且つ固−液分散体としての電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−1)を調製させ、
次いで、サスペンジョン(S−1)のグリーンシートを形成させ、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝し乾燥させて、縦・横方向に規則的に配列する前記球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように、重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなるバインダー封止体に、均質な粒子配列構造体に基づく均質な構造体特性が賦与されていることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。 - 固−液分散系における分散質球状微細粒子を3次元方向に整合させてなる粒子配列構造体に、自然光又は白色光の照射下に鮮明な有彩光発色を賦与させる3次元粒子整合体の製造方法において、
固−液分散系には、分散質である体積基準で表す平均粒子径(d)が130〜350nmである灰白色、灰色、灰黒色、黒色から選ばれる何れか1種の黒色系無彩色有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の特定球状微細粒子と、分散媒である水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準濃度で表して20%以上で、70%を超えない分散濃度で、且つ固−液分散体として電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−2)を調製させ、
次いで、サスペンジョン(S−2)のグリーンシートを形成させ、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に配列する特定球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなるバインダー封止体に、自然光又は白色光の照射下に特性反射スペクトルに基づく鮮明な有彩光発色を発揮させることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。 - 固−液分散系における分散質球状微細粒子を3次元方向に整合させてなる粒子配列構造体に、著しく優れる紫外線反射性を賦与させる球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法において、
固−液分散系には、分散質である体積基準で表す平均粒子径(d)が10〜130nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒である水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準で表して20%以上で、70%を超えない濃度で分散させ、且つ固−液分散体として電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−3)を調製させ、
次いで、サスペンジョン(S−3)のグリーンシートを形成させ、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に配列する前記球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなるバインダー封止体に、波長400nm以下の紫外線に対する特性反射スペクトルに基づく紫外線反射を発揮させることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。 - 固−液分散系に分散質として分散する球状微細粒子を整合させてなる赤外線反射性に優れる球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法において、
固−液分散系には、分散質として、体積基準で表す平均粒子径(d)が350〜800nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒として、水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準で表して20%以上で、70%を超えない濃度で分散させ、且つ固−液分散体として電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−4)を調製させ、
次いで、サスペンジョン(S−4)のグリーンシートを形成させ、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝して乾燥させて、縦・横方向に規則的に配列する前記球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなるバインダー封止体に、波長800〜1500nmの赤外線に対する特性反射スペクトルに基づく赤外線反射を発揮させることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。 - 前記3次元粒子整合体の粒子構造体が結晶学的に斜方晶形を形成させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記バインダーが、|nP−nB|≧0.05なる関係を満足する透明性バインダーであることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記3次元粒子整合体を形成させるに、多数の深堀区分けが平面方向に規則的に配列又は平面方向に不規則に高密に分布する支持部材上に前記グリーンシートを形成させることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記支持部材が、ステンレス製、フッ素樹脂製及びナイロン製から選ばれるメッシュ材で、且つ前記メッシュ材の前記深堀区分けが、目開き基準で表して1〜10mmで、アスペクト比が0.4〜0.8の範囲にあることを特徴とする請求項7に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記支持部材が、ネガ型フォトレジスト又はポジ型フォトレジストで、且つ前記フォトレジストシートには、ピッチ幅が1〜900μmで、アスペクト比が0.5〜2の多数の深堀区分けが平面方向に規則的に配列又は平面方向に不規則に高密に分布している部材であることを特徴とする請求項7に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記単分散性の球状微細粒子が、(メタ)アクリル系、(メタ)アクリル−スチレン系、フッ素置換(メタ)アクリル系及びフッ素置換(メタ)アクリル−スチレン系から選ばれる少なくとも一種の有機ポリマー球状粒子であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記単分散性の球状微細粒子が、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア及びチタニア−シリカから選ばれる少なくとも一種の無機ポリマー球状粒子であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 前記グリーンシートを粘着シートである下地部材上に形成させ、且つその接着下地面が、鋼板、ステンレス板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、セラミックス板、モルタル板、ガラス板、プラスチック板、木質板及び厚紙から選ばれる何れか1種の部材であることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法。
- 請求項1、5〜12に記載する何れかの球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法を用いて製造される、体積基準で表す平均粒子径(d)が0.01〜30μmにある有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子が、3次元方向に均質な粒子配列構造を有し、粒子配列構造体として均質な特性が賦与されていることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体。
- 請求項2、5〜12に記載する何れかの球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法を用いて製造される、体積基準で表す平均粒子径(d)が130〜350nmである灰白色、灰色、灰黒色、黒色から選ばれる何れか1種の黒色系無彩色有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の特定球状微細粒子が、3次元方向に均質な粒子配列構造を有し、自然光又は白色光の照射下に特性反射スペクトルに基づく鮮明な有彩光発色を呈していることを特徴とする球状微細粒子の有彩光発色3次元粒子整合体。
- 請求項3、5、7〜12に記載する何れかの球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法を用いて製造される、体積基準で表す平均粒子径(d)が10〜130nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の特定球状微細粒子が、3次元方向に均質な粒子配列構造を有し、波長400nm以下の紫外線に対して特性反射スペクトルに基づく紫外線反射性を有していることを特徴とする球状微細粒子の紫外線反射3次元粒子整合体。
- 請求項4、5、7〜12に記載する何れかの球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法を用いて製造される、体積基準で表す平均粒子径(d)が350〜800nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子が、3次元方向に均質な粒子配列構造を有し、波長800〜1500nmの赤外線に対して特性反射スペクトルに基づく赤外線反射性を有していることを特徴とする球状微細粒子の赤外線反射3次元粒子整合体。
- 請求項1に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法によって得られるサスペンジョン(S−1)を塗工液として塗板上に塗工させてなる構造的に均質な表面特性を発揮する球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜の製造方法において、
分散質として、体積基準で表す平均粒子径(d)が0.01〜30μmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒として、水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準濃度で表して20%以上で、70%を超えない分散濃度で、且つ固−液分散体としての電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−1)を調製させ、
ガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に前記サスペンジョン(S−1)を塗工させ、
次いで、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝し乾燥させて、前記塗板上に縦・横方向に規則的に配列する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ
次いで、重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて前記球状微細粒子の3次元粒子整合体を塗工膜としてバインダー固定させることを特徴とする球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 - 請求項2に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法によって得られるサスペンジョン(S−2)を塗工液として塗板上に塗工させて、塗工膜が均質な球状微細粒子の3次元粒子整合体であって、自然光又は白色光の照射下に鮮明な有彩光発色を呈する球状微細粒子の有彩光発色3次元粒子整合体塗工膜の製造方法において、
分散質として、体積基準で表す平均粒子径(d)が130〜350nmである灰白色、灰色、灰黒色、黒色から選ばれる何れか1種の黒色系無彩色の有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の特定球状微細粒子と、分散媒として、水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準濃度で表して20%以上で、70%を超えない分散濃度で、且つ固−液分散体として電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−2)を調製させ、
ガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に前記サスペンジョン(S−2)を塗工させ、
次いで、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝し乾燥させて、前記塗板上に縦・横方向に規則的に配列する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、自然光又は白色光の照射下に鮮明な有彩光発色を呈する前記3次元粒子整合体の塗工膜としてバインダー固定させることを特徴とする球状微細粒子の有彩光発色3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 - 前記塗板上には予め親水性下塗り層が施されていることを特徴とする請求項18に記載する球状微細粒子の有彩光発色3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。
- 請求項3に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法によって得られるサスペンジョン(S−3)を塗工液として塗板上に塗工させて、塗工膜が均質な球状微細粒子の3次元粒子整合体であって、波長400nm以下の紫外線反射性を発揮させる球状微細粒子の紫外線反射3次元粒子整合体塗工膜の製造方法において、
分散質として、体積基準で表す平均粒子径(d)が10〜130nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒として、水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有させ、前記分散質が体積基準濃度で表して20%以上で、70%を超えない分散濃度で、且つ固−液分散体として電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−3)を調製させ、
ガラス板、プラスチックス板、鋼板、アルミニユウム板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に前記サスペンジョン(S−3)を塗工させ、
次いで、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝し乾燥させて、前記塗板上に縦・横方向に規則的に配列する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、波長400nm以下の紫外線に対する特性反射スペクトルに基づく紫外線反射性を有する前記3次元粒子整合体の塗工膜としてバインダー固定させることを特徴とする球状微細粒子の紫外線反射3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 - 請求項4に記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法によって得られるサスペンジョン(S−4)を塗工液として塗板上に塗工させて、塗工膜が均質な球状微細粒子の3次元粒子整合体であって、波長800nm以上の赤外線反射性を発揮させる球状微細粒子の赤外線反射3次元粒子整合体塗工膜の製造方法において、
分散質として、体積基準で表す平均粒子径(d)が350〜800nmである有機ポリマー又は無機ポリマーの単分散性の球状微細粒子と、分散媒として、水系又は溶解水を含む非水系の溶液とを含有し、前記分散質が体積基準濃度で表して20%以上で、70%を超えない分散濃度で、且つ電気伝導度が2000μS/cm以下であるサスペンジョン(S−4)を調製させ、
ガラス板、プラスチックス板、鋼板、ステンレス板、セラミックス板、木板、毛皮シート、布地シートから選ばれる何れかの塗板上に前記サスペンジョン(S−4)を塗工させ、
次いで、前記分散媒の氷点を超える温度雰囲気下に曝し乾燥させて、前記塗板上に縦・横方向に規則的に配列する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、
次いで、前記球状微細粒子の屈折率(nP)とは異なり、重合体又は硬化体としての屈折率(nB)である重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液の何れかを、前記3次元粒子整合体の表面及び3次元粒子配列の粒子間隙を満たすように塗布又は散布させた後、重合又は硬化させて、波長800nm〜1500nmの赤外線に対する特性反射スペクトルに基づく赤外線反射性を有する前記3次元粒子整合体の塗工膜としてバインダー固定させることを特徴とする球状微細粒子の赤外線反射3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。 - 前記樹脂バインダー又は無機バインダーが、|nP−nB|≧0.05なる関係を満足する透明性バインダーであることを特徴とする請求項17〜21の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。
- 前記3次元粒子整合体の粒子構造体が結晶学的に斜方晶形を形成していることを特徴とする請求項17〜22の何れかに記載する球状微細粒子の3次元粒子整合体塗工膜の製造方法。
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