JP4663886B2 - 金型製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械加工等を行うことなく金型を成形することが可能な金型製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、金型を製造する場合、金型材料としての金属ブロックを放電加工あるいは機械加工により切削し、成形品の凸凹形状に加工する作業を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者の放電加工により金型を製造する場合には、製造コストが上昇し、そのため製品価格が高騰するという欠点があった。また、後者の金属ブロックを機械加工して金型を製造する場合には、精度の高い寸法を得るためにNCプログラムを複雑に組まなければならない。そのため、金型を製造するには多大な加工時間と費用がかかり、鋳造された製品が高価になるという欠点があった。
【0004】
本発明は、金型の製造期間を大幅に短縮し、製造費用を抑え且つ精度の高い、しかも製品価格も低廉化させることが可能な金型の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、鋳型枠内で金型を成形する金型製造方法において、前記鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程と、凝固後の収縮分を考慮した厚さでコーティングが施された既存製品を前記砂内にセットする工程と、前記鋳型枠を湯口を形成した蓋部材で塞いで溶湯を注湯する工程と、前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された一方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、前記鋳型枠から前記砂を除去する工程と、前記金型及び前記既存製品を反転させて前記鋳型枠に再びセットする工程と、前記鋳型枠を前記蓋部材で塞いで再度溶湯を注湯する工程と、前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された他方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程とからなり、前記一方の金型と前記他方の金型により前記既存製品と略同一のキャビティを有する金型を得ることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、既存製品の形状を転写して金型を製造することから、金型の製造時間の短縮と、製造費用の低廉化が達成される。
【0007】
また、本発明は、鋳型枠内で金型を成形する金型製造方法において、前記鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程と、予め溶湯の凝固後の収縮分を考慮した大きさの砂型モデルを前記砂内にセットし、前記鋳型枠を湯口を形成した蓋部材で塞いで溶湯を注湯する工程と、前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された一方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、前記鋳型枠から前記砂を除去する工程と、前記金型及び前記砂型モデルを反転させて前記鋳型枠に再びセットする工程と、前記鋳型枠を前記蓋部材で塞いで再度溶湯を注湯する工程と、前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された他方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程とからなり、前記一方の金型と前記他方の金型により前記砂型モデルと略同一のキャビティを有する金型を得ることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、既存金型から鋳造された製品が存在しない場合は、製品と略同一の砂型モデルを用いる。この場合、該砂型モデルの大きさは溶湯が固化することにより収縮する分を考慮しておくと、金型によって得られる成形品が所望の大きさとなる。
【0009】
前記の発明において、鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程の前に該鋳型枠内に既存製品または砂型モデルをセットしてもよい。一方、既存製品または砂型モデルの形状によっては、鋳型枠内に該既存製品または砂型モデルの約半分の高さにまで予めコーティングされた砂を充填し、次いで鋳型枠に既存製品または砂型モデルをセットした上で再びコーティングされた砂を充填してもよい。前者の場合、形状によっては既存製品または砂型モデルの下方に十分に砂が行きわたらない場合もあるからである。
【0010】
前記の発明において、コーティング素材は既存製品の種類によって使い分けるとよい。既存製品がアルミ合金の場合には、セラミック系フィラーとアルミ粉末の混合物とし、鉄系材料の場合には、セラミック系フィラーとすることが好ましい。既存製品の表面になじみ易く、また、金型成形後に既存製品を該金型から取り出し易いからである。
【0011】
さらに、前記の発明において、鋳型枠に溶湯注湯前に冷却用パイプを鋳込んでおくとよい。金型成形時にこの冷却用パイプを用いて溶湯の冷却を行うことができ、また、金型成形後は鋳込まれた前記冷却用パイプによって成形品を作るための溶湯を金型を介して冷却することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る金型製造方法につき、好適な実施の形態を掲げ、以下に詳細に説明する。
【0013】
本実施の形態に係る金型の製造方法では、まず、上部が開口した鋳型枠で構成された容器10を用意する。この容器10は、図1に示すように、底板12と、この底板12の縁部に立設される4枚の側板14a〜14dにて構成されている。これら底板12並びに前記4枚の側板14a〜14dはそれぞれ分離可能である。前記のように構成された容器10にガラスをバインダーとして用いることにより固化される砂16をその深さの約半分程度まで充填する。
【0014】
一方、モデル20を予め用意しておく。前記モデル20は、例えば、成形品である既存製品を採用することができる。本実施の形態によれば、既存の金型が永年の使用により劣化してきた場合、その金型で予め形成された既存製品をそのまま用いれば、該金型の複製が可能となるからである。すなわち、作成しようとする金型と同様のキャビティ形状の金型により製造した製品をそのまま採用する。一方、既存製品をモデル20として用いない場合には、前記モデル20の材料は溶湯となる金属より融点が高いと一層好ましい。本実施の形態では、既存製品を用いない場合には、例えば、鉄やアルミニウムなどを材料として使用する。
【0015】
次いで、コーティング処理工程を説明する。この工程では、図2に示すように、前記モデル20の全面にコーティング材22を溶射、結晶形成、塗布等のいずれかの方法によって被覆する。前記コーティング材22は、主コーティング材22aおよびキラコ(雲母の粉末)22bからなる。まず、最初に主コーティング材22aをモデル20全体に被覆する。前記主コーティング材22aは、好ましくはカオリン、滑石、アルミナ、ジルコニアなどの粉末を5重量%程度の水ガラスによって適当な濃度に溶き、これに、約2重量%のホウ酸を加えるとよい。また、モデル20が鉄系材料の場合には、セラミック系コーティング材などを用いてもよい。通常、前記主コーティング材22aを被覆した状態では面粗度が100〜200S程度であり、やや粗い面になることがある。図2は、やや粗い面を模式的に三角の突起で示している。このため、本実施の形態では、前記のように主コーティング材22aの上にキラコ22bを被覆する。キラコ22bを被覆すると面粗度が30S以下になり、滑らかな面が得られるからである。ただし、既存製品として面粗度が問題とされない場合は該キラコ22bの被覆を省略してもよい。
【0016】
ここで、モデル20の構成材料とコーティング材22との熱膨張率の差が大きい場合は、後述するように、モデル20をセットした容器10に溶湯を注湯した際に、その温度変化によってコーティング材22が剥離するおそれがある。そこで、コーティング材22にモデル20の構成材料からなる粉末を添加することにより、モデル20の構成材料とコーティング材22との熱膨張率の差を小さくすることができ、上述のような剥離現象を防止することが可能となる。
【0017】
また、図2に示すように、前記コーティング材22の厚みtは注湯した溶金属が凝固したときに収縮する収縮量に相当する厚みにしておくことが望ましい。該収縮量は前記溶金属の物性とモデル20の形状から求めることができる。この処理により溶金属が凝固した後に所望寸法の金型が得られる。コーティング材22は、表面に生ずるきらい(鋳物に発生する欠陥で湯境やブローホール)のような欠陥や、冷却速度の調整にも有効である。このようにコーティング材22が被覆されたモデル20を容器10内に半分程度埋められた砂上に位置決めし、押圧してその高さの半分程度まで埋設する(図3参照)。
【0018】
前記の通り、本実施の形態では予め容器10内に半分程度まで充填された砂16内にその高さの半分程度が埋設されるようにモデル20を押入しているが、モデル20の底面が接する程度に砂16を充填しておき(図3中、Lで示す高さ参照)、前記容器10内にコーティング材22を塗布したモデル20を固定した後、前記モデル20の下半分が略完全に覆われるまで砂16をさらに充填してもよい。砂16をモデル20の底部側へ回り込ませることが困難なこともあるからである。
【0019】
次いで、容器10の上端部を湯口24a、24bを形成した耐火物からなる蓋部材26で塞ぐ。この場合、湯口はその数を2つに限定することなく、複数、例えば、3個以上設けてもよいことは勿論である。そこで、前記湯口24a、24bからアルミニウム合金または亜鉛合金等の金属からなる溶融金属28を注湯する。ここで、アルミニウム合金または亜鉛合金等の溶湯を使用するのは、金型を作成する上で鋳鉄、銅、黄銅などに比べて融点が低いため、取り扱いが容易だからである。また、アルミニウムは熱伝導性がよいため、鋳造時、キュアータイムが短く、さらに、短時間で溶湯が凝固するため、素材の組織が緻密で機械的性質がよいという利点もあるからである。
【0020】
所定時間経過後、前記溶融金属28が室温まで冷却され凝固されることにより一方の金型30が形成される。一方の金型30はモデル20の上部半分の外形形状がキャビティ形状として転写されたものとなっている。なお、本実施の形態では、溶融金属28としてアルミニウム合金AC2B(JIS H 5202)を用い、その溶融温度を640℃程度とした。
【0021】
次に、前記一方の金型30を容器10から取り出す。この工程は、先ず底板12から4枚の側板14a〜14dを分離し、凝固された溶融金属28で形成された一方の金型30とモデル20を砂16から抜き取るとともに、該容器10の内部に充填されていた砂16を除去することによって行われる(図5参照)。
【0022】
次いで、底板12に前記4枚の側板14a〜14dを再び立設して箱状とした上でモデル20を反転させて該容器10内に装着する工程に入る。すなわち、一方の金型30とモデル20を共に上下を反転させたうえで、再度、容器10にセットする。このとき、反転後のモデル20の下側は一方の金型30に嵌合され、前記一方の金型30とモデル20とは一体化された状態にある(図6参照)。この場合、モデル20の残余の半分についても一方の金型30を作成した場合と同様の工程を経て、他方の金型32を作成する。すなわち、容器10の開放された上端部を湯口24a、24bが形成された耐火物からなる蓋部材26で塞ぐ。これらの湯口24a、24bから前記一方の金型30を作成した際に用いた材料と同一のアルミニウム合金または亜鉛合金等の溶融金属28からなる溶湯を注湯する。所定時間経過後に溶湯が凝固して他方の金型32が完成する。すなわち、溶融金属28を湯口24a、24bから注湯すると、既に完成している一方の金型30と適合する他方の金型32が得られる。このようにして得られた他方の金型32は容器10を構成する側板14a〜14dを底板12から分離して一方の金型30と共に取り出される(図8参照)。前記一方の金型30を他方の金型32から外した後、他方の金型32からモデル20を除去すれば、該一方の金型30と他方の金型32とによりモデル20の形状と同一のキャビティを有する金型が得られる。
【0023】
他方の金型32からモデル20を取り出す際、困難を伴う場合にはノックアウトピン40a、40bを用いてもよい(図9参照)。すなわち、他方の金型32の一面に予め孔38a、38bを穿設しておき、ノックアウトピン40a、40bを前記孔38a、38bに挿入してノックアウトピン40a、40bの先端部をモデル20の周面と面一にしておけば、モデル20に対応するキャビティが他方の金型32に得られる。このようなノックアウトピン40a、40bを他方の金型32の完成後に付勢することによって、モデル20と他方の金型32を分離する。
【0024】
このように、本実施の形態に係る金型の製造方法においては、モデル20を使用して、同一の外形形状を有する製品を製作するための金型30、32を作成するようにしたので、簡易に且つ安価に金型を作成することができる。
【0025】
ところで、モデル20として製品を用いない場合、あるいはモデル20としての製品がない場合は、所定の砂で新規に砂型モデルを作成するようにしてもよい。この場合は、予め溶湯が冷却後に収縮するに相当する厚み分だけ大きい寸法の砂型を作成すれば、上述のようなコーティング材22の被膜処理を省略することができる。
【0026】
なお、湯口24a、24bからアルミニウム合金または亜鉛合金等の金属の溶融金属28を容器10内に注湯するに際し、容器10内の上方に冷却パイプ41で保持して、この冷却パイプ41から冷媒を供給してもよい。冷媒が水であるとき、溶融金属28が凝固する段階において該冷却パイプ41内に水を循環させながら急速に凝固させることもできるので、素材の組織が緻密な金型を成形することができる。ここで、一方の金型を作成する工程と他方の金型を作成する工程との両方の工程において、前記冷却パイプ41、41を金型内に鋳込むのがよい。均一に冷媒を供給できるからである。また、このように鋳込まれた冷却パイプ41、41は金型完成後に、金型を冷却するためのツールとして使用可能である。
【0027】
ここで、1つの実験例を示す。この実験例は、上述のコーティング処理においてコーティング材22の効果を確認したものである。この実験例で用いた実験用モデルを図13に示す。また、実験例の結果を図14〜図16に示す。
【0028】
図13に示すように、この実験用モデルは幅がA、長さがB、そして比較的低い高さである直方体に、長さがCで比較的低い高さの凸部を有する形状である。この実験用モデルでは、幅Aを80.4mm、長さBを131.0mm、長さCを81.0mmに設定した。この実験用モデルを本実施の形態に適用して金型及び最終製品である素材を製作した。
【0029】
図14は、幅A部分の寸法の測定値であり、各棒グラフは、左から順に実験用モデル寸法、コーティング材22を被覆後の寸法、作成した金型の寸法、鋳造時の金型の寸法、及び最終製品である素材の寸法である。同様に、図15は長さB部分の寸法の測定値であり、図16は長さC部分の寸法の測定値である。
【0030】
図14について説明すると、幅A部分においては、実験用モデルに対してコーティング材22を被覆した後の寸法は1mm大きくなっている。従って、
80.4+1.0 = 81.4[mm]
になる。
【0031】
そして、作成した金型は0.6mmだけ収縮する。さらに、その金型を用いて素材を作成する場合、鋳造時は0.2mmだけ伸びて、完成した素材は0.6mm収縮する。従って、素材の幅A部分の寸法はコーティング材22を被覆後の寸法から見て微少幅dA=1.0mmだけ収縮しており、
81.4−dA = 80.4[mm]
である。
【0032】
また、収縮率は、
dA/80.4 = 12.4×10-3
である。
【0033】
図15は、長さB部分に関する結果であり、棒グラフの意味と並び順は図14と同じである。長さB部分に関しては実験用モデルに対して、コーティング材22を被覆した後の寸法は1.3mm大きくなっている。従って、
131.0+1.3 = 132.3[mm]
になる。ここで、素材の長さB部分の寸法はコーティング材22を被覆後の寸法から見て微少幅dB=1.2mmだけ収縮しており、
132.3−dB = 131.1[mm]
である。従って収縮率は、
dB/131.1 = 9.2×10-3
である。
【0034】
図16は、長さC部分に関する結果であり、棒グラフの意味と並び順は図14と同じである。長さC部分に関しては実験用モデルに対して、コーティング材22を被覆した後の寸法は1.2mm大きくなっている。従って、
81.0+1.2 = 82.2[mm]
となる。素材の長さC部分の寸法はコーティング材22を被覆後の寸法から見て微少幅dC=1.0mmだけ収縮しており、
82.2−dC = 81.2[mm]
である。従って収縮率は、
dB/81.2 = 12.3×10-3
である。
【0035】
以上の結果から、モデル20の幅A、長さB、長さCの全長により収縮率が異なることが分かる。また、モデル20の所定部位が長いほど収縮率が少なく、短いほど収縮率が大きい傾向にある。実際に本実施の形態に適用する場合には上記dA、dB、dCなどを参照し、それに適応するコーティング材22の厚みtを決定すればよい。
【0036】
ただし、本実験例では、固液共存状態の金属の温度及び鋳造時の溶湯温度はそれぞれ実験用の所定温度において行ったものであり、適用上の温度の違いや、モデルの熱膨張率なども考慮して値を決定することが望ましい。
【0037】
なお、モデル20の上半分と下半分にコーティング材22を被覆する場合は、必要とされる縮み代を2等分して両面にそれぞれ被覆するとよい。
【0038】
一方、コーティング材22を用いない場合には、前記収縮率を予め考慮した上で該モデル20の寸法を定めればよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明の金型製造方法によれば、既に製品がある場合には、その既存製品にコーティング材の厚さを溶湯が凝固する際の収縮率を考慮した上で被覆する。このため、製品の出来上がり寸法が元の製品と同一となる金型が得られ好適である。既存製品がない場合には、予め冷却凝固する際の収縮分を加えてモデルの設計を行い成形すれば、所望の寸法の製品を作るための金型が得られる。結局、本発明によれば、機械加工や放電加工のような加工技術を使うことなく金型を製造することができる。結果的に機械加工、放電加工に比し金型の製造期間が大幅に短縮され、製造費用も低廉化する。さらに、溶湯凝固時の収縮率も考慮した上でコーティング材の厚さや、砂型モデルの大きさを決定するために、精度の高い金型を簡易にかつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一方の金型を作成する工程における容器にモデルを入れる工程の斜視説明図である。
【図2】モデル表面に被覆したコーティング材の一部断面説明図である。
【図3】一方の金型を作成する工程の縦断面説明図である。
【図4】一方の金型の作成において溶融金属が固化した状態を示す縦断面説明図である。
【図5】一方の金型の作成において該一方の金型とモデルを取り出す工程の斜視説明図である。
【図6】他方の金型の作成において反転させた一方の金型とモデルを容器に入れる工程の斜視説明図である。
【図7】他方の金型を作成する工程の縦断面説明図である。
【図8】溶融金属が固化して他方の金型を作成する工程の縦断面説明図である。
【図9】両方の金型が作成された段階において、ノックアウトピンで他方の金型からモデルを取り出す際の一部破断斜視説明図である。
【図10】ノックアウトピンを用いて金型からモデルを分離する工程の一部縦断面分解斜視説明図である。
【図11】冷却パイプを鋳込む工程の縦断面説明図である。
【図12】冷却パイプを鋳込んだ状態を示す縦断面説明図である。
【図13】実験例で用いた実験用モデルの斜視説明図である。
【図14】実験用モデルの幅A部分に関する実験結果の説明図である。
【図15】実験用モデルの長さB部分に関する実験結果の説明図である。
【図16】実験用モデルの長さC部分に関する実験結果の説明図である。
【符号の説明】
10…容器 12…底板
14a〜14d…側板 16…砂
20…モデル 22…コーティング材
22a…主コーティング材 22b…キラコ
24a、24b…湯口 28…溶融金属
30…一方の金型 32…他方の金型
38a、38b…孔 40a、40b…ノックアウトピン
41…冷却パイプ 42…保持具

Claims (4)

  1. 鋳型枠内で金型を成形する金型製造方法において、
    前記鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程と、
    凝固後の収縮分を考慮した厚さでコーティングが施された既存製品を前記砂内にセットする工程と、
    前記鋳型枠を湯口を形成した蓋部材で塞いで溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された一方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、
    前記鋳型枠から前記砂を除去する工程と、
    前記金型及び前記既存製品を反転させて前記鋳型枠に再びセットする工程と、
    前記鋳型枠を前記蓋部材で塞いで再度溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された他方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、
    からなり、前記一方の金型と前記他方の金型により前記既存製品と略同一のキャビティを有する金型を得ることを特徴とする金型製造方法。
  2. 鋳型枠内で金型を成形する金型製造方法において、
    前記鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程と、
    予め溶湯の凝固後の収縮分を考慮した大きさの砂型モデルを前記砂内にセットし、前記鋳型枠を湯口を形成した蓋部材で塞いで溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された一方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、
    前記鋳型枠から前記砂を除去する工程と、
    前記金型及び前記砂型モデルを反転させて前記鋳型枠に再びセットする工程と、
    前記鋳型枠を前記蓋部材で塞いで再度溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固された後、該溶湯の固化により形成された他方の金型を前記鋳型枠から取り出す工程と、
    からなり、前記一方の金型と前記他方の金型により前記砂型モデルと略同一のキャビティを有する金型を得ることを特徴とする金型製造方法。
  3. 請求項1または2記載の方法において、
    鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程の前に予め前記既存製品または砂型モデルを前記鋳型枠内にセットする工程を営むことを特徴とする金型製造方法。
  4. 請求項1または2記載の方法において、
    鋳型枠内にコーティングされた砂を充填する工程は、前記既存製品または砂型モデルの高さ位置の半分まで砂を充填し、次いで前記既存製品または砂型モデルを鋳型枠内にセットした後、該既存製品または砂型モデルを前記砂で埋め込む工程であることを特徴とする金型製造方法。
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