JP4661446B2 - 合成画像形成装置 - Google Patents

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本発明は合成画像形成システムに関する。
従来、記録媒体に格納されている写真画像と手書き要素とを合成して印刷する機能を有する合成画像形成システムが知られている。このようなシステムでは、手書き要素を書き込む手書き領域が明示された原稿を印刷する機能と、手書き領域に手書き要素が書き込まれた原稿の読み取り機能と、読み取られた原稿から手書き要素領域を分割する領域分割機能と、記録媒体に格納されている写真画像と手書き要素領域とを合成して合成画像を形成する合成機能と、合成画像を印刷する印刷機能とを有する。
画像を印刷し、印刷された画像をスキャナで読み取ると、読み取った画像は印刷前の元の画像と比較して、縦方向、横方向それぞれに関して4〜5%程度のサイズの変化が発生することが知られている。その原因には、印刷時の倍率誤差、湿度等による用紙の伸縮、スキャナで読み取る際の倍率誤差等が含まれる。そのようなサイズの変化が発生するため、スキャナの読み取り可能領域内の決められた位置に原稿が位置決めされることを前提として手書き領域の印刷予定位置に応じて読み取り可能領域内で予め決めた領域をスキャナで読み取ったとしても、実際に原稿で明示されている手書き領域とずれた範囲が読み取られるという問題がある。
特開2003−80789号公報
本発明は、原稿に明示されている手書き領域を高精度に特定できる、手書き領域に書き込まれた手書き要素と他の画像との合成画像を形成するための合成画像形成システムを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための合成画像形成装置は、オーダシートを印刷するプリントユニットと、前記オーダシートの画像を読み取るスキャンユニットと、前記プリントユニットと前記スキャンユニットとを制御する制御部と、を有し、ユーザ画像と前記オーダシートに手書きされた手書き画像とを合成する画像合成装置であって、前記制御部は、手書き領域を明示する前記ユーザ画像の色域を減縮した背景画像と、前記手書き領域の外側領域の同一線上に無い少なくとも3点の領域検出基準マークとを前記プリントユニットに印刷させるオーダフォーム印刷制御ユニットと、前記プリントユニットによって前記背景画像と前記領域検出基準マークとが印刷されユーザによって手書き要素が前記手書き領域に手書きされた前記オーダシートから、前記手書き領域を含むスキャン領域の画像を、前記スキャンユニットに読み取らせるスキャン制御ユニットと、前記スキャンユニットに読み取られた前記スキャン領域の画像に基づいて前記領域検出基準マークの位置を検出するマーク検出ユニットと、前記マーク検出ユニットによって検出された前記領域検出基準マークの位置を示す少なくとも3つの位置ベクトルを用いて前記手書き領域に対応する合成対象領域を算出する領域算出ユニットと、前記スキャンユニットに読み取られた前記合成対象領域の画像と前記ユーザ画像とを合成して合成画像を形成する合成ユニットと、を備える。
印刷時の倍率誤差、湿度の変化による用紙の伸縮、スキャナで読み取る際の倍率誤差等によるサイズの変化は、用紙全体に、縦方向及び横方向それぞれに関して概ね一様に発生するという特徴を有する。そのようなサイズの変化によって、スキャンユニットによって読み取られたスキャン領域の画像に含まれる手書き領域の現実の位置が、検出した領域検出基準マークから予め決められた距離分離れた領域と一致しない場合でも、領域検出基準マークの位置を示す少なくとも3つの位置ベクトルを用いて、手書き領域に対応する合成対称領域を算出することにより、読み取られたスキャン領域の画像に含まれる手書き領域の現実の位置を精度良く算出することができる。手書き領域の現実の位置を精度良く算出できることにより、ユーザが手書き領域に書き込んだ手書き要素をユーザが意図した正確な位置関係でユーザ画像と合成することができる。
(2)前記オーダフォーム印刷制御ユニットは、前記領域検出基準マークよりも前記スキャンユニットの位置決め板上の読み取り開始ラインに載置されるべき前記オーダシートの辺の側に割り付けられた載置基準マークを前記プリントユニットに印刷させ、前記マーク検出ユニットは前記スキャン領域の画像に基づいて前記載置基準マークの位置を検出し、前記マーク検出ユニットによって検出された前記載置基準マークの位置と前記スキャン領域の画像とに基づいて前記領域検出基準マークの位置を検出してもよい。
領域検出基準マークの位置を検出するための載置基準マークが、領域検出基準マークよりもスキャンユニットの位置決め板上の読み取り開始ラインに載置されるべきオーダシートの辺の側に割り付けられていることにより、領域検出基準マークよりも先に載置基準マークの位置を検出することができる。先に検出された載置基準マークの位置とスキャン領域の画像とに基づいて領域検出基準マークの位置を検出することにより、読み取られたスキャン領域の画像から領域検出基準マークを検出するために画像解析する範囲を狭めることができるため、領域検出基準マークの位置を速く検出することができる。
(3)前記スキャン制御ユニットは、一次スキャン領域の画像を一次解像度で前記スキャンユニットに読み取らせ、前記合成対象領域を含み前記一次スキャン領域より狭い二次スキャン領域の画像を前記一次解像度より高い二次解像度で前記スキャンユニットに読み取らせ、前記マーク検出ユニットは、前記スキャンユニットに読み取られた前記一次スキャン領域の画像に基づいて前記領域検出基準マークの位置及び前記載置基準マークの位置を検出し、前記合成ユニットは、前記スキャンユニットに読み取られた前記二次スキャン領域の画像の前記合成対象領域と前記ユーザ画像とを合成して前記合成画像を形成してもよい。
一次解像度で読み取られた一次スキャン領域の画像に基づいて領域検出基準マークの位置及び載置基準マークの位置を検出することにより、高い解像度で読み取られた画像に基づいて検出する場合と比較して、より速く領域検出基準マークの位置及び載置基準マークの位置を検出することができる。また二次スキャン領域を限定して高速化することもできる。
(4)前記領域検出基準マークは、前記オーダシートの第一の辺に平行な線上に形成された2点と、前記第一の辺に隣り合う前記オーダシートの第二の辺に平行な線上に形成された2点とを有してもよい。
また、前記領域算出ユニットは、前記マーク検出ユニットによって検出された前記オーダシートの第一の辺に平行な2つの線上の前記領域検出基準マークの位置を結ぶ線分および前記オーダシートの第二の辺に平行な2つの線上の前記領域検出基準マークの位置を結ぶ線分を所定の割合で内分した位置を前記合成対象領域の端部の位置として当該合成対象領域を算出する。
尚、本発明に備わる複数のユニットの各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数のユニットの各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。また、本発明はプログラムの発明としても、そのプログラムを記録した記録媒体の発明としても、方法の発明としても特定することができる。
以下、実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
1.合成画像形成システムの構成
図1は、本発明による合成画像形成システムの一実施例としてのマルチファンクションプリンタ(MFP)1の機械的構造を示す模式図である。図2は、MFP1の電気的構成を示すブロック図である。図3はMFP1の外観を示す平面図である。MFP1は、リムーバブルメモリ96から画像を入力して印刷する機能、画像を読み取って印刷する機能などを備えている。尚、合成画像形成システムは、画像の読み取り機能を有するスキャナと、印刷機能を有するプリンタとの制御機能を有するPCで構成してもよい。
スキャンユニット50は、プラテンガラス12、プラテンガラス12を保持しているプラテンフレーム10、CIS(Contact Image Sensor)ユニット16、光源電灯14、CISユニット16及び光源電灯14を搭載しているキャリッジ20、キャリッジ20に係止されたベルト22、ベルト22が掛けられているプーリ24、26、プーリ24、26を回転させる副走査モータ28、光源駆動部52、センサ駆動部54、副走査モータ駆動部60等で構成されている。
CISユニット16は図示しない屈折率分布型レンズとイメージセンサ56で構成されている。プラテンガラス12に載置された状態で光源電灯14に照明された原稿は、屈折率分布型レンズによってイメージセンサ56の受光面に結像される。尚、イメージセンサ56に原稿を結像させる光学系は、縮小光学系であってもよい。多数のフォトダイオードが直線的に配列されているイメージセンサ56は、センサ駆動部54によって駆動される。イメージセンサ56からは原稿の光学像の濃淡に相関したアナログ信号が出力される。イメージセンサ56から出力されたアナログ信号はAFE(Analog Front End)部58によってディジタル信号に変換される。副走査モータ28は、副走査モータ駆動部60によって駆動され、プーリ24、26を回転させることによってキャリッジ20をイメージセンサ56のフォトダイオードの配列方向(主走査方向)と垂直な方向(副走査方向)に往復移動させる。イメージセンサ56が原稿に対して光電変換素子の配列方向と垂直な方向に移動することにより、原稿からラスタ順に画像が読み取られる。尚、副走査方式は、ADF(Auto Document Feeder)を用いた原稿搬送方式でもよい。
プリントユニット70は、インクジェット方式で用紙に画像を印刷するための印字ヘッド34、印字ヘッド34に係止されたベルト32、ベルト32が掛けられているプーリ30、38、プーリ30、38を回転させるヘッドモータ40、送紙ローラ42、44、送紙ローラ42、44を回転させるための送紙モータ46、ヘッドモータ駆動部62、送紙モータ駆動部64、ヘッド駆動部69、印刷制御部66等で構成されている。印字ヘッド34は、ヘッド駆動部69によって駆動される圧電素子67、ノズル等で構成され、インクカートリッジ36から供給されるインクをノズルから噴射する。ヘッドモータ40は、ヘッドモータ駆動部62によって駆動され、プーリ30、38を回転させることによって印字ヘッド34を往復移動させる。送紙モータ46は、送紙モータ駆動部64によって駆動され、送紙ローラ42、44を回転させることによって印字ヘッド34の移動方向と垂直な方向に用紙を搬送する。印刷制御部66は、RAM74から順次噴射データが転送されるバッファメモリと、バッファメモリに格納された噴射データをヘッド駆動部69に出力するタイミングを印字ヘッド34の位置に応じて制御する機能と、ヘッドモータ駆動部62及び送紙モータ駆動部64を制御する機能とを備えるASICである。尚、プリントユニット70は、レーザ方式でもよいし、サーマル方式でも良い。
外部メモリコントローラ95は、図示しないカードスロットから挿入されたリムーバブルメモリ96に接続される。リムーバブルメモリ96に格納されたデータは外部メモリコントローラ95によって読み出され、RAM74に転送される。尚、MFP1は、手書き要素とユーザ画像とを合成することにより形成される合成画像を印刷することなく、リムーバブルメモリ96等の外部記録媒体に出力してもよい。
通信部93は、制御部72がPC等の外部のシステムと通信するための通信インタフェースである。通信部93は、LAN、インターネット、USB等を通じて外部のシステムと通信し、ハードディスク、コンパクトディスク等に格納されているデータを取得する。
ディジタル画像処理部80は、ガンマ補正、シェーディング補正、カラーバランス補正、JPEG画像のデコード、解像度変換、アンシャープ処理、階調補正、ハーフトーニング、分版処理等の画像処理をCPU78と協働して実行するDSPである。ディジタル画像処理部80は、スキャンユニット50から出力される画像や外部メモリコントローラ95によって読み出された画像のフォーマットを印刷に適したフォーマットに変換する。
制御部72は、RAM74、ROM76及びCPU78を備える。CPU78はROM76に格納されている制御プログラムを実行してMFP1の各部を制御する。ROM76は、制御プログラムを格納している不揮発性メモリである。RAM74は、制御プログラムやスキャンユニット50に読み取られた画像等の各種のデータが一時的に格納される揮発性メモリである。制御プログラムは遠隔地のサーバからネットワークを経由してROM76に格納してもよいし、リムーバブルメモリ96等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を経由してROM76に格納してもよい。
制御部72及びディジタル画像処理部80は、制御プログラムの特定のモジュールを実行することにより、オーダフォーム印刷制御ユニット、合成印刷制御ユニット、スキャン制御ユニット、マーク検出ユニット、サンプリング領域算出ユニット、合成対象領域算出ユニット、減色ユニット及び合成ユニットとして機能する。
操作パネル68は、モードに応じたメニューやステータスを表示するためのFPD(Flat Panel Display)88、FPD88を駆動するディスプレイ駆動部(DSPD)86、モードを変更したりメニューを操作したり開始要求を入力するための押しボタン群82等で構成されている。ハウジング129にはLEDやボタンを説明するための文字及び図形からなる複数の記号が印刷されている。FPD88の画面は、制御部72によって生成されRAM74のフレームメモリ領域に格納される画像に基づいてDSPD86がFPD88を駆動することによって表示される。
以上、MFP1のハードウェア構成について説明した。
2.オーダフォームの印刷処理
図4、図5はプリントユニット70によって印刷されたオーダフォームの一例を示している。オーダフォームは手書き要素を記入するための台紙であって、A4サイズ等の定型用紙にオーダフォーム画像、背景画像300及び補助画像302が合成印刷されたものである。
図6はオーダフォームの印刷処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す処理は、ボタン群82の操作によって手書きオーダシート印刷モードが選択されると開始され、制御部72がROM76に格納された制御プログラムの所定のモジュールを実行することにより実行される。
はじめに制御部72は合成対象のユーザ画像と合成レイアウトを設定する(ステップS100)。具体的には例えば、制御部72は、リムーバブルメモリ96に格納されたユーザ画像をFPD88に表示し、ボタン群82の操作によるユーザ画像の選択指示を受け付けると、選択指示に応じたユーザ画像を合成対象として設定する。また例えば制御部72は、合成レイアウトのメニューをFPD88に表示し、ボタン群82の操作による合成レイアウトの選択指示を受け付けると、選択指示に応じた合成レイアウトを設定する。合成レイアウトに応じてオーダフォームテンプレート及び合成テンプレートが設定される。
図7はオーダフォーム画像の一例を示している。オーダフォーム画像は例えばA4サイズの用紙に印刷されるJPEGフォーマットの画像であって、オーダフォーム画像、背景画像及び補助画像のレイアウト制御情報とともに構成されたオーダフォームテンプレートの要素データとしてROM76に格納されている。オーダフォーム画像を画像部品の描画命令の組み合わせとしてROM76に格納することもできる。
載置基準マーク98は、スキャンユニット50の読み取り開始ラインに対応するオーダフォームの左辺を示すマークであるとともに、オーダフォーム上の要素の位置を三角測量の原理で算出するための基準マークである。載置基準マーク98は、用紙の左辺と下辺が交わる角部に割り付けられている(用紙の上下左右は、オーダフォーム画像を構成している文字の配置を基準にして説明する。)。図3に示すように、載置基準マーク98に対応する形態の原点マーク11がプラテンフレーム10に形成されている。原点マーク11は読み取り開始ラインに沿って設けられているプラテンフレーム10の縁部13と読み取り開始列に沿って設けられているプラテンフレーム10の縁部15とが交わる点を示すマークである。読み取り開始ライン及び読み取り開始列は最大読み取り範囲の外縁に相当し、それぞれ縁部13、15から1mm程度離れた位置に設定されている。載置基準マーク98を用いてオーダフォームをどのようにプラテンガラス12に載置すべきかについては、図7に示す載置案内表記99によって補足されている。基準マーク90は、オーダフォーム上の要素の位置を三角測量の原理で算出するための基準マークであって、オーダフォームの左上角部に割り付けられている。
ブロックコード92は、オーダフォームの種類を制御部72に認識させるためのマークである。複数のリクエストマーク枠94は印刷部数、手書き文字とユーザ画像の境界処理条件等の合成印刷条件を制御部72に認識させるためのマークの記入位置を示す枠である。
サンプルパターン91、93、95、97は、それぞれ背景画像と色域が一致し、白(透明)から背景画像の最大濃度まで一様に濃度が変化するチャートである。サンプルパターン91、93、95、97は、手書き領域100よりも載置基準マーク98側にあり、用紙の左辺と平行な方向に長く細い領域(バンド領域)に割り付けられている。用紙の左辺は読み取り開始ラインに対応しているため、サンプルパターン91、93、95、97は、手書き領域100よりも先に読み取られる。サンプルパターン91、93、95、97は、印刷濃度のばらつきを補償するために適度に大きな面積が必要であるところ、読み取りラインと平行な方向に長く細い領域に割り付けられているため、面積に対して短時間で読み取られる。
背景画像が減色される予め決められた背景色域内の全サンプル色はサンプルパターン91、93、95、97のそれぞれに含まれている。サンプルパターン91、93、95、97は合同なチャートでなくてもよいが、互いに重なっていない複数の領域のそれぞれに背景色域内の全サンプル色が含まれていることが望ましい。またサンプルパターン91、93、95、97には背景色域内の複数のサンプル色が含まれていれば良く、必ずしも背景色域内の全色が含まれていなくても良い。背景色域内でサンプル色として読み取られない色は、他の複数のサンプル色を読み取った色で補間することができる。
手書き領域100は、手書き領域100の長辺がオーダフォームの長辺と平行になるように設計されている。
背景画像は矩形の向かい合う頂点の座標がROM76に記録されている背景画像領域89に割り付けられる。図4に示すように手書き領域100と背景画像領域89とを一致させてもよいし、図5に示すように手書き領域100の一部に背景画像領域89を設定してもよい。手書き領域100の一部に背景画像を割り付ける場合、手書き領域100の外縁を明示する枠304を手書き領域100の周囲に背景画像の色域内の色で印刷することが望ましい。
補助画像領域102は、向かい合う頂点の座標がROM62に記憶されており、ユーザ画像がそのままの階調特性で割り付けられる。補助画像領域102に割り付けられるユーザ画像は高解像度の主画像であるが、低解像度のサムネイル画像でもよい。
領域検出基準マークとしての十字マーク106、108、110、112はサンプルパターン91、93、95、97が配置されている領域と手書き領域100とを制御部72に認識させるためのマークである。十字マーク106、110、108、112はそれぞれ手書き領域100の各辺の垂直二等分線上に割り付けられている。十字マーク106、108、110、112は載置基準マーク98、基準マーク90よりも手書き領域100に近い位置に割り付けられている。したがって、載置基準マーク98及び基準マーク90を基準点とした三角測量によって手書き領域100及びサンプルパターン91、93、95、97の領域を認識するよりも、十字マーク106、108、110、112を基準にしてそれらの領域を正確に認識することが可能になる。
尚、十字マークは図8(A)に示すように、矩形の手書き領域100の頂点近傍に配置された4点であってもよい。また、領域検出基準マークは図8(B)に示すように載置基準マーク98と2つの十字マーク108、112とで構成してもよい。
以上、オーダフォームテンプレートについて説明した。
ステップS102では、制御部72は処理対象バンドを選択する。具体的には、制御部72は、オーダフォームテンプレートを参照しながら、図9に示すように例えば8個のバンドに分けて、載置基準マーク98が配置されている側から順に1から8の方向にバンド毎に以下のようにオーダフォームの印刷処理を実行する。
ステップS104では、制御部72はオーダフォーム画像をRAM74に展開する。
ステップS106では、制御部72は処理対象バンドに背景画像割り付け領域が含まれるかを判定する。処理対象バンドに背景画像割り付け領域が含まれる場合は、リムーバブルメモリ96から処理対象バンドに含まれるユーザ画像の領域をRAM74に読み出し、RGB形式にデコードする。
ステップS108では、制御部72はディジタル画像処理部80と協働してユーザ画像から背景画像を形成する。
背景画像の元になるユーザ画像は、手書き文字等の対象物と合成される最高解像度の画像でもよいし、サムネイル画像でもよい。サムネイル画像に基づいて背景画像を形成することにより、処理時間を短縮することができる。
図10はフルカラーのユーザ画像の色域と背景画像の色域(背景色域)を示す模式図である。フルカラーのユーザ画像の色域は、各チャネルの階調値が1バイトで構成されると、16777216(256×256×256)の色値から構成される。ユーザ画像の色域が色空間の全体に拡がっている場合、印刷されたユーザ画像の上にカラーペンなどで書き込まれた文字等の手書き要素の領域を光学的に認識することは極めて困難である。ユーザ画像の色域と手書き要素の領域の色域が重なっていない場合、特定の色域内の画素を文字の領域と判定することができる。ユーザ画像の上に書き込むことのできる文字などの手書き要素の色域の範囲を広げるためには、すなわち、ユーザが利用可能な色を多くするためには、手書き要素の下に印刷されているユーザ画像の色域(背景色域)を狭くしなければならない。
図11はユーザ画像から背景画像を形成する処理の流れを示すフローチャートである。図12はユーザ画像から背景画像が生成されるまでの過程における階調特性の変化を示す図である。
はじめに制御部72はユーザ画像をグレートーン画像に変換する(ステップS200)。図12(A)に示す階調特性を有するユーザ画像がグレートーン画像に変換されると、グレートーン画像の階調特性は図12(B)に示すようにRGBの各チャネルのヒストグラムが一致するようになる。制御部72は、RGBから明度を求め、明度と線形な関係を有する値にRGBの階調値を変換してグレートーン画像を生成してもよいし、Gチャネルの階調値にR及びBチャネルの階調値を変換してグレートーン画像を生成してもよい。
次に制御部72は、グレートーン画像をシアンのモノトーン画像に変換する(ステップS202)。具体的には例えば制御部72は、シアンの補色であるRのチャネルの階調値だけをそのままにしてG及びBのチャネルの階調値を全て1つの固定値(例えば255/255)に設定する。尚、モノトーン画像の色相は特にシアンに限定されるものではなく、単一の色相であればよいが、シアン、マゼンタ、イエロー等のプリントユニット70のインク色の色相が望ましい。図12(B)に示す階調特性を有するグレートーン画像を、G及びBチャネルの階調値を全て最大値に変換してシアンのモノトーン画像に変換すると、モノトーン画像は図12(C)に示す階調特性になる。
次に制御部72は、シアンのモノトーン画像の階調値をハイライトバンドに圧縮して背景画像を形成する(ステップS204)。この結果形成される背景画像は、Rチャネルの階調値がハイライトバンドに集中しているため、元のユーザ画像に比べて淡い画像になる。具体的には例えば制御部72は、シアンのモノトーン画像のRチャネルのシャドーレベルが所定値(例えば200/255)まで上がるようにRチャネルの階調値を変換する。図12(C)に示すモノトーン画像のRチャネルの階調値をハイライトバンドに圧縮して形成された背景画像は図12(D)に示す階調特性になる。以上背景画像の形成処理について説明した。
ステップS109では、制御部72は、選択された合成レイアウトに対応する背景画像領域89に背景画像を割り付ける。
ステップS110では、制御部72は処理対象バンドに補助画像割り付け領域が含まれるかを判定する。
処理対象バンドに補助画像割り付け領域が含まれる場合、制御部72はリムーバブルメモリ96から処理対象バンドに含まれるユーザ画像の領域をRAM74に読み出し、補助画像領域に割り付ける(ステップS112)。具体的には、制御部72は、RAM74に読み出されたユーザ画像を補助画像領域102のサイズに合わせて解像度を変換し、階調特性はそのままで補助画像領域102に割り付ける。
ステップS114では、制御部72はプリントユニット70を制御してオーダフォームの印刷を実行させる。
図13はオーダフォームの印刷処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS300では、制御部72は、分版処理を実行する。具体的には例えば制御部72は、処理対象バンドの階調値をRGB色空間の値からCMY色空間(K(黒)等の補助的なチャネルをもたせてもよい。)の値に変換する。この結果、原理的には、G及びBチャネルが固定値でRチャネルだけが階調を有するシアンのモノトーン画像である背景画像300及びサンプルパターン91、93、95、97はC(シアン)チャネルだけに階調を有する階調特性になる。ただし実際には、RGB値からCMY値への変換に用いる3D−LUTのグリッド値の誤差や3D−LUTのグリッド間の補間処理での誤差により、背景画像300及びサンプルパターン91、93、95、97のM及びYチャネルにもハイライトバンドで狭い幅の階調が表れることが一般的である。
ステップS302では、制御部72はハーフトーニングを実行する。ハーフトーニングの基本は多階調の色値の配列をインク滴を噴射するかしないかの二値の配列に変換する処理である。大中小のインク滴を使い分ける場合には、噴射しない、小インク滴を噴射する、中インク滴を噴射する、大インク滴を噴射する、の4値のいずれかの値に多階調の色値をチャネル毎に変換する。この場合、インク滴で表現できる階調は4階調であるため、各画素の階調に誤差が発生する。この誤差を近傍画素に分散させることによって擬似的に多くの階調を表現することができる。
ハーフトーニング後、制御部72はハーフトーニングによって形成された4値の噴射データを噴射順に並び替えるインタレース処理を実行する(ステップS304)。
ステップS306では、制御部72は噴射順に噴射データを印刷制御部66に出力し、印刷制御部66は順次バッファメモリに格納される噴射データに基づいて印字ヘッド34を駆動する。
ステップS116では、制御部72は全バンドの処理が終了したか判定する。制御部72は、ステップS102からステップS114までの処理を順に全バンド分実行して、オーダフォーム印刷処理を終了する。
3.オーダフォームへの記入
図14は上述の処理によって印刷されたオーダフォームに手書き要素として文字「Hi!」が記入されたオーダシートの一例を示す平面図である。図14に示す例では、手書き領域100の全体に背景画像が印刷されているため、手書き領域100の外縁は背景画像300の外縁によって明示されている。手書き領域100には雑誌の切り抜きやシールなどを貼付してユーザ画像と合成される対象物を記録してもよい。またユーザは任意のリクエストマーク枠94を塗りつぶすことによって所望の印刷条件を設定することができる。
背景画像300と手書き領域100との位置関係は、背景画像300の元であるユーザ画像と手書き領域100を読み取った画像との合成画像における位置関係と一致するため、ユーザは淡く印刷された背景画像300の空間構成に基づいてユーザ画像の空間構成を認識しながら手書き要素を手書き領域100内に記入することができる。すなわち、ユーザはユーザ画像のどの領域に手書き要素が割り付けられるのかを認識しながら手書き領域100内に手書き要素を記入することができる。また、補助画像302がユーザ画像と同じ階調特性で補助画像領域102に印刷されているため、ユーザは手書き領域100に印刷された背景画像300と補助画像領域102に印刷された補助画像302とに基づいてユーザ画像と手書き要素との位置関係をより確実に認識することができる。
また背景画像300は単一の色相(シアン)しか持たないため、ユーザはシアン以外の任意の色相で手書き要素を手書き領域100に記入することができる。また背景画像300は淡色化されているため、背景画像300と同じ色相であっても背景画像300と明度や彩度が異なる色であればその色を用いて手書き要素を手書き領域100に記入することができる。すなわち、背景画像300と異なる任意の色相で手書き領域100に記入された手書き要素の領域をMFP1が光学的に認識でき、背景画像300と同じ色相であっても明度や彩度が異なる色で記録された手書き要素であればMFP1が光学的にその領域を認識できるということである。
尚、背景画像300はユーザ画像の色域を減縮したものであればよく、必ずしも単一色相である必要はない。背景画像300の最大色域が予め決まっていれば、背景画像300の色域外の色の筆記具を使用するようにユーザに案内すれば足りる。また、背景画像300は必ずしも多階調である必要はなく、ユーザ画像のエッジ成分を表す単一色の線画で構成されていてもよい。
4.ユーザ画像と手書き要素との合成
図15はMFP1がオーダシートを読み取り、オーダシートに記入された手書き要素とユーザ画像とを合成して印刷する処理の流れを示すフローチャートである。図15に示す処理は、オーダシートをMFP1のプラテンガラス12に載置した状態でボタン群82の操作によりオーダシートを使って手書き合成画像を印刷するモードにおける開始要求がMFP1に入力されると開始される。
ステップS400では、スキャンユニット50はオーダシートをモノクロ低解像度で読み取る。具体的には、スキャンユニット50が最大読み取り領域(一次スキャン領域)をモノクロ低解像度で読み取ることによってプラテンガラス12に載置されたオーダシートの画像が読み取られ、読み取られたオーダシートの画像がRAM74に格納される。制御部72はRAM74に格納されたオーダシートの画像を所定のしきい値(例えば128/255)で二値化する。
ステップS402では、制御部72は二値化されたオーダシートの画像を解析し、載置基準マーク98及び基準マーク90の位置を検出する。具体的には例えば、オーダシートがプラテンガラス12に適正に載置されている場合に載置基準マーク98及び基準マーク90が読み取られる領域より少し大きな領域についてエッジ検出処理やパターンマッチングを施し、載置基準マーク98の左下角及び基準マーク90の左上角などの位置を検出する。
ステップS404では、制御部72は載置基準マーク98及び基準マーク90の位置を基準として各リクエストマーク枠94の領域を算出する。具体的には例えば、制御部72は予め設定されている各リクエストマーク枠94の読み取り領域を、読み取られた載置基準マーク98及び基準マーク90の位置に基づいて補正する。
ステップS406では、制御部72は載置基準マーク98及び基準マーク90の位置を基準として十字マーク106、108、110、112が読み取られている可能性が高い領域をそれぞれ算出する。具体的には例えば、予め設定されている、十字マーク106、108、110、112が読み取られる可能性が高いそれぞれの領域を、読み取られた載置基準マーク98及び基準マーク90の位置に基づいて補正する。
ステップS408では、制御部72は十字マーク106、108、110、112が読み取られている可能性が高い領域でオーダシートの画像を解析し、十字マーク106、108、110、112の位置を検出する。具体的には例えば、制御部72はステップS406で算出した各領域についてエッジ検出処理やパターンマッチングを施し、十字マーク106、108、110、112の中心位置を検出する。
ステップS410では、制御部72は3つの十字マーク106、108、112の位置に基づいてサンプリング対象領域120、122(図20参照)を算出する。
図16は、サンプリング対象領域の算出処理の流れを示すフローチャートである。図17はサンプリング対象領域の算出処理を説明するための模式図である。
ステップS500では、制御部72は中央の2つの十字マーク108、112の中心を結ぶ直線の傾斜角θを算出する。
ステップS502では、制御部72は2つのサンプリング対象領域の中心が左の十字マーク106の中心になり、中央の2つの十字マーク108、112の中心を結ぶ直線の傾斜角θだけサンプリング対象領域が傾斜するように、各サンプリング対象領域の初期値を変換する。変換では、例えばアフィン変換が用いられ、領域の平行移動及び回転が施される。サンプリング対象領域の初期値は、サンプルパターン91、93の割り付け領域に対応する矩形の読み取り領域と、サンプルパターン95、97の割り付け領域に対応する矩形の読み取り領域とに設定されている。すなわち、サンプリング対象領域は左の十字マーク106の割り付け領域に対応する読み取り領域を避けて設定されている。
ステップS412では、制御部72は手書き領域100に対応する合成対象領域124(図20参照)を、検出された4つの十字マーク106、108、110、112の位置ベクトルと予め決められた係数とを用いて算出する。位置ベクトルは、読み取り開始ラインの読み取り開始列である点を原点とする、プラテンガラス12の盤面上の任意の点を表す座標で表される。
図18は合成対象領域の算出処理を説明するための模式図である。
具体的には例えば、検出した十字マーク112、110、108、106の中心位置をそれぞれ順に点A、B、C、Dとすると、制御部72は線分ACを1:9に内分する点136の位置(ベクトルA×0.9+ベクトルC×0.1)と、線分ACを9:1に内分する点138の位置(ベクトルA×0.1+ベクトルC×0.9)とを算出する。次に制御部72は、線分BDを1:9に内分する点146の位置(ベクトルB×0.9+ベクトルD×0.1)と、線分BDを9:1に内分する点148の位置(ベクトルB×0.1+ベクトルD×0.9)とを算出する。点138の列から点136の列までと、点148の行から点146の行までの領域が合成対象領域として設定される。尚、オーダシートの左辺が読み取り開始ラインに対応する状態でオーダシートから読み取った画像(縦長)の垂直方向の画素の並びを列、水平方向の画素の並びを行としている。このように合成対象領域を設定すると、合成対象領域の一辺は読み取りラインと常に平行になるため、オーダシートが傾いてプラテンガラス12に載置されている場合には、手書き領域100に対応する正確な領域が合成対象領域として設定されないことになる。しかしながら、オーダシートから読み取られた画像の手書き領域100に対応する領域が読み取りラインに対して傾く要因が複合的(例えば読み取りラインと読み取り列が直交していないなど)であるため、4つの十字マーク106、108、110、112を基準として、読み取りラインに対して傾いた合成対象領域を設定したとしても、手書き領域100に正確に対応する合成対象領域を設定できる保障はない。もちろん、手書き領域100に対応する領域が読み取りラインに対して傾く要因のうち、どのような要因を考慮し、無視するかは、設計的な事項であるため、線分BDと平行で点136を通る直線と、線分BDと平行で点138を通る直線と、線分ACと平行で点146を通る直線と、線分ACと平行で点148を通る直線とで囲まれた領域を合成対象領域として設定してもよい。
いずれにしても、印刷時の倍率誤差、湿度等による用紙の伸縮、スキャナ読み取り時の倍率誤差等により、設計上の手書き領域100に応じて手書き領域100が読み取られているべき領域と、実際に手書き領域100が読み取られている領域とがずれている場合であっても、ずれを生じさせるこれらの要因はある方向では一様なずれを生じさせるため、各十字マークの位置ベクトルと予め決められた係数とを用いて合成対象領域を算出することにより、実際に手書き領域100が読み取られている領域であるとして算出される合成対象領域を精度良く算出することができる。このため、ユーザが手書き領域100に書き込んだ手書き要素をユーザが意図した正確な位置関係でユーザ画像と合成することができる。
図19に基づいてより具体的に説明する。図19(A)に示すように、設計上の手書き領域100に応じて手書き領域100が読み取られているべき領域と、実際に手書き領域100が読み取られている領域とがずれている場合、十字マークと手書き領域間の絶対距離は異なる(m≠m'、n≠n')が、十字マークを結ぶ線分と手書き領域の外縁とが交わる点を内分点とする、十字マークを結ぶ線分の内分比は一定である(m:n=m':n')と言えるため、検出した各十字マークの位置ベクトルと係数とを用いて合成対象領域を精度良く算出することができる。係数は、内分比に対応する係数をROM76に記憶してもよいし、設計上の十字マークの座標と、十字マークを結ぶ線分と手書き領域の外縁とが交わる4点の座標とをROM76に記憶しそれらの座標から内分比に対応する係数を求めるようにしてもよい。ROM76に記憶されている座標から内分比に対応する係数を求める場合であっても、内分比が求まる座標が予め決まっているため、内分比も予め決まっているといえることは当然である。
尚、図19(B)に示すように、向かい合う十字マークの座標の一方の成分と予め決められた係数によって、合成対象領域を算出してもよい。具体的には、点B及び点DのX成分(XbとXd)からXb−Xdを算出し、十字マークを結ぶ線分と手書き領域の外縁とが交わる点を内分点とする、十字マークを結ぶ線分の内分比に対応する予め決められた係数を乗じてX1及びX2を算出する。また、点A及び点CのX成分(XaとXc)からXa−Xcを算出し、内分比に対応する予め決められた係数を乗じてY1及びY2を算出する。このようにして算出された(X1,Y1)、(X2,Y1)、(X1,Y2)、(X2,Y2)を頂点とする領域を合成対象領域としてもよい。このように、それぞれの十字マークの位置ベクトルの一方の成分と係数とだけを用いて合成対象領域を設定する場合にも、X成分同士、Y成分同士の演算をするわけであるから、「少なくとも3つの位置ベクトルと予め決められた係数と」を用いて合成対象領域を設定していることになり、手書き領域100に対応する領域の傾きを補正しない限り、結局、前述したベクトル演算と同様の結果が得られる。
ステップS414では、制御部72はステップS404で算出した各リクエストマーク枠304の領域を解析し、濃く塗りつぶされたリクエストマーク枠101(図20参照)に対応する印刷条件を設定する。
ステップS416では、スキャンユニット50は2つサンプリング対象領域120、122(図20参照)を含む矩形領域をフルカラー高解像度で読み取る。具体的には読み取りラインと長辺が平行な細長い矩形領域がフルカラー高解像度で読み取られる。読み取られた2つのサンプリング対象領域120、122の画像はRAM74に格納される。
ステップS418では、制御部72はサンプリング対象領域120、122の画像に基づいて背景色域を表すテーブル(背景色域テーブル)を生成する。背景色域テーブルは、背景画像の色域と一致するサンプルパターン91、93、95、97を読み取った画素の色域が格納されるルックアップテーブルである。
図21は背景色域テーブルが表す色域の一例を示すグラフである。合成対象領域124から背景画像を読み取った領域を正確に分割するためには、制御部72は背景画像と色域が一致するサンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素の色域を記憶しなければならない。そこで、限られたRAM74の容量にサンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素の色域を格納するためのモデル化が必要になる。サンプルパターン91、93、95、97及び背景画像はシアンの単一色相の画像として印刷されるため、サンプルパターン91、93、95、97を読み取った画像は、理論的にはRチャネルのみが階調を有し、B及びGチャネルは固定値(例えば255/255)の階調特性になる。しかし、実際には分版精度、スキャンユニット50とプリントユニット70のデバイスカラーの違い等により、サンプルパターン91、93、95、97を読み取った画像のB及びGチャネルにも階調が表れる。ただし、B及びGチャネルの階調はRチャネルの階調と強い相関関係があり、ある狭い幅でのみ変化するという特徴がある。そこで、制御部72はRチャネルの階調に対してB及びGチャネルの階調がどのように分布するかを記憶することにより、背景画像と色域が一致するサンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素の色域を少ない容量で記憶することができる。具体的には例えば、制御部72はサンプリング対象領域120、122の画像のRGB3チャネルの値を画素毎に調べ、任意のRチャネルの値に対するG及びBチャネルのそれぞれの平均値を中央値とする任意のRチャネルの値に対するG及びBチャネルの分布範囲を算出することにより、サンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素の色域を記憶することができる。以下、フローチャートに基づいて詳細に説明する。
図22は背景色域テーブルの生成処理の流れを示すフローチャートである。図23は、サンプルパターン95、97上に手書き要素が記入されている場合にオーダシートから読み取った画像のサンプリング対象領域120、122の一例を示す模式図である。図24はサンプルパターン95、97に手書き要素が記入されている場合にサンプリング対象領域120、122を構成する画素、すなわちサンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素の任意のRレベルに対するBレベルの分布を示すグラフである。
まず制御部72はRの全レベルについて、頻度:NUM(R)、Gレベル合計:GSUM(R)、Bレベル合計:BSUM(R)、Gレベル平均:GAV(R)、Bレベル平均:GAV(R)、G最大レベル:GMAX(R)、G最小レベル:GMIN(R)、B最大レベル:BMAX(R)、および、B最小レベル:BMIN(R)をリセットした後(ステップS600)、以下の処理をフルカラー高解像度で読み取ったサンプリング対象領域120、122の全画素について繰り返す(ステップS602)。
ステップS604では、制御部72はRGBの各レベルが適正範囲内のレベルであるか判定する。具体的には例えば、制御部72はRGBの各レベルが予め設定されているレベルよりも高いとき、適正範囲内のレベルであると判定する。この結果、印刷されたサンプルパターン91、93、95、97の上に存在する濃い色の筆跡から読み取った画素が無視される。ただし、このような判定は、オーダフォームが白に近い用紙に印刷されているときにのみ有効である。仮にオーダフォームが濃い灰色の用紙に印刷されている場合には、全ての画素が無視されることになり、背景色域テーブルを生成することができなくなる。このような場合にも対処できるように、異常時に使用するための背景色域テーブルを予め設定しておくことが望ましい。
尚、RGBの適正範囲を統計的に求めることにより、より正確な背景色域テーブルを生成することができる。具体的な原理は次のとおりである。各Rレベルについて全画素のGレベル及びBレベルのヒストグラムが作成される(図24参照)。このヒストグラムは例えばR=200/255のレベルを持つ全画素のGレベルが0/255〜255/255にどのように分布しているかを表すものである。このヒストグラムの区間毎の頻度を求め、頻度が低い区間に対応する画素が無視される。サンプルパターン91、93、95、97は、同一色である領域の合計面積がある程度広いため、サンプルパターン91、93、95、97上に局所的にユーザの筆跡が存在していても、その筆跡から読み取られた画素の数は、その筆跡で塗りつぶされた色のサンプルパターン91、93、95、97の領域から読み取られた画素の数よりも相当少ない可能性が高い。したがって、頻度が低い区間に対応する画素を無視することにより、筆跡がサンプルパターン91、93、95、97に近い色であっても、筆跡から読み取られた画素を無視することができる。ただし、サンプルパターン91、93、95、97と相当異なる色でサンプルパターン91、93、95、97が広く塗りつぶされている場合には、逆にサンプルパターン91、93、95、97から読み取った画素が無視されることになる。このような場合であっても、サンプルパターン91、93、95、97の印刷色から相当離れた色をしきい値として相当濃い色の画素を予め無視しておき、その後、統計的な手法によって適正範囲を求めることができる。
ステップS606では、制御部72はGレベル合計を更新する。具体的には制御部72は、注目画素のRレベルに対応するGレベル合計に注目画素のGレベルを加算する。
ステップS608では、制御部72は同様にしてBレベル合計を更新する。
ステップS610では、制御部72は注目画素のRレベルの頻度を更新する。具体的には、注目画素のRレベルに対応する頻度に1を加算する。
サンプリング対象領域120、122の全画素について以上の処理が終了すると、制御部72は、以下のようにして背景色域テーブルの値を算出する。
ステップS612では、制御部72は全RレベルについてGレベル合計をRレベルの頻度で除し、Gレベル平均:GAV(R)を算出する。
ステップS614、616では、制御部72は全RレベルについてGレベル平均を中央値とするGレベルの分布範囲を算出する。具体的には制御部72はGレベル平均に所定値Cを加算したレベルをG最大レベル:GMAX(R)とし、Gレベル平均から所定値Cを減算したレベルをG最小レベル:GMIN(R)とする。
ステップS618、620では、制御部72は同様にして全RレベルについてBレベル平均:BAV(R)を中央値とするBレベルの分布範囲を算出する。
尚、このような平均値を用いたGレベル及びBレベルの分布範囲の算出は、プリントユニット70のインク滴の噴射ばらつきを補償する処理であるが、必ずしも必要な処理ではない。このような処理に代えて、例えば適正範囲外の画素を除外した後に残った画素について全Rレベルに対応するGレベル及びBレベルのそれぞれの最大レベル及び最小レベルをGレベル及びBレベルの分布範囲として算出することもできる。
以上の処理が全Rレベルについて終了すると、全てのRレベルについてBレベル及びGレベルの最大値と最小値が背景色域テーブルに記憶され、サンプルパターン91、93、95、97の色域が記憶される。このようにRレベルに関連付けてBレベル及びGレベルの最大値と最小値を記憶するテーブルのデータサイズは、各チャネルの階調値が1バイトの場合、わずか1Kバイト(256×2×2バイト)である。以上、背景色域テーブルの生成処理について説明した。
ステップS420(図15参照)では、スキャンユニット50は合成対象領域124の画像をフルカラー高解像度で読み取る。合成対象領域124の画像はRAM74に格納される。尚、合成対象領域124及びサンプリング対象領域120、122を含む領域126(二次スキャン領域)の画像を同一の読み取り条件で1パスで読み取ってもよい。
図25はユーザ画像202から合成画像が形成されるまでの一連の処理において生成される画像群を示す模式図である。204は減色処理によってユーザ画像202から形成された背景画像を表している。200はオーダフォーム画像を表している。206はオーダフォーム画像200と背景画像204とを合成した画像を用紙に印刷した結果であるオーダフォームを表している。垂直方向の破線は用紙の地色を表している。208は手書き要素が記入されたオーダシートを表している。210は合成対象領域124から読み取った画像を表している。
ステップS422では、制御部72は合成対象領域124から読み取った画像210について背景色域の画素が透明になるαチャネル212を生成する(図25では、透明値の画素を白、不透明値の画素を黒で表すことによりαチャネル212を表している。)。具体的には制御部72は、注目画素のBレベル及びGレベルが注目画素のRレベルと対応付けて背景色域テーブルに記憶されているBレベル及びGレベルの範囲内であるか否かを判定し、範囲内の注目画素を背景画像から読み取った画素と認識してそのαチャネルのレベルを透明に設定し、範囲外の注目画素の領域を手書き要素から読み取った画素と認識してそのαチャネルのレベルを不透明に設定する。この結果、合成対象領域124を読み取った画像210のRGBチャネルとαチャネル212を持つRGBαの4チャネルの手書き要素画像が生成される。
ステップS424では、制御部72は手書き要素画像を合成テンプレート213に割り付ける。
ステップS426では、制御部72は処理対象バンドを選択する。具体的には例えば、制御部72は、図26に示すように例えばページを4個のバンドに分けて、1から4の順に手書き要素とユーザ画像とを合成し印刷する処理をバンド毎に以下のように実行する。
ステップS428では、制御部72は処理対象バンドにユーザ画像割り付け領域が含まれるかを判定する。
処理対象バンドにユーザ画像が割り付けられる下位領域400が含まれる場合、制御部72はリムーバブルメモリ96から処理対象バンドに含まれるユーザ画像の部分をRAM74に読み出し、RGB形式にデコードし、ユーザ画像を下位領域400に割り付ける(ステップS432)。具体的には例えば、制御部72は、図26の(A)及び(B)に示すように合成テンプレートユーザ画像を割り付ける。合成テンプレートは例えばはがきサイズの用紙に、ユーザ画像と手書き文字等とを合成して印刷するためのテンプレートであって、ユーザ画像が割り付けられる下位領域400及び合成対象領域が割り付けられる上位領域402のレイアウト制御情報としてROM76に格納されている。下位領域400及び上位領域402の位置関係は、オーダフォームテンプレートにおける背景画像領域89と手書き領域100との位置関係と同じである。図26(A)は図4に示すオーダフォームテンプレートの合成レイアウトと対応し、図26(B)は図5に示すオーダフォームテンプレートの合成レイアウトと対応している。
ステップS434では、制御部72はプリントユニット70を制御して合成画像の印刷を実行させる。
ステップS436では、制御部72は全バンドの処理が終了したか判定する。制御部72は、ステップS426からステップS434までの処理を順に全バンド分実行して、用紙に合成画像を形成する。
以上説明した一連の処理が終了すると、オーダフォームに書き込まれた手書き文字等が、ディジタルカメラ等で生成されリムーバブルメモリ96に格納されていたユーザ画像に合成された印刷物がMFP1によって作成される。
ところで、オーダフォームのレイアウトは、図27に示すように手書き領域100の長辺が用紙の長辺と平行になるレイアウトと、図28に示すように手書き領域100の短辺が用紙の長辺と平行になるレイアウトとが考えられる。ここまで説明している実施例では、手書き領域100の画像の全体にユーザ画像を割り付ける合成レイアウトと、手書き領域100の画像の半分にユーザ画像を割り付ける合成レイアウトを提供するに当たり、以下に説明する理由から手書き領域100の長辺が用紙の長辺と平行になるレイアウトを採用している。
一般的にプリンタは、用紙の長辺がプリントユニット70の用紙搬送方向と平行になるように用紙を搬送する方が、用紙の長辺がプリントユニット70の用紙搬送方向と垂直になるように用紙を搬送するより、精度良く、つまり斜行させずに、用紙を搬送することができる。
既に説明したようにオーダフォーム印刷及び合成画像印刷は、バンド単位に処理される。処理対象バンドに背景画像や合成画像の割り付け領域が含まれる場合、制御部72は、割り付け領域に含まれているユーザ画像の領域をリムーバブルメモリ96からRAM74に読み出し、デコード、背景画像生成、合成、印刷等の処理を行う。
まず、ユーザ画像が縦長の場合について説明する。
図28(A)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が左辺から右辺に向かって印刷されるため縦長のユーザ画像は左辺から右辺に向かって処理されるが、合成印刷時には合成画像が上辺から下辺に向かって印刷されるため縦長のユーザ画像は上辺から右辺に向かって処理される。図28(C)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が下辺から上辺に向かう方向に印刷されるためユーザ画像も下辺から上辺に向かって処理されるが、合成印刷時には合成画像が左辺から右辺に向かって印刷されるためユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理される。このように、図28(A)と図28(C)のレイアウトの組み合わせでは、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は異なる方向に処理され、なおかつ処理方向は左辺から右辺、上辺から下辺、下辺から上辺という3パターンである。ユーザ画像が縦長の場合、図28(A)と図28(D)のレイアウトの組み合わせでも、図28(B)と図28(C)のレイアウトの組み合わせでも、図28(B)と図28(D)のレイアウトの組み合わせでも、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は異なる方向に処理され、なおかつ処理方向は左辺から右辺、右辺から左辺、上辺から下辺、下辺から上辺のうちのいずれか3パターンである。
次に、ユーザ画像が横長の場合について説明する。
図28(F)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が上辺から下辺に向かって印刷されるため横長のユーザ画像は上辺から下辺に向かって処理されるが、合成印刷時には合成画像が右辺から左辺に向かって印刷されるため横長のユーザ画像は右辺から左辺に向かって処理される。図28(G)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が左辺から右辺に向かう方向に印刷されるためユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理されるが、合成印刷時には合成画像が上辺から下辺に向かって印刷されるためユーザ画像も上辺から下辺に向かって処理される。このように、図28(F)と図28(G)のレイアウトの組み合わせでは、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は異なる方向に処理され、なおかつ処理方向は上辺から下辺、右辺から左辺、左辺から右辺という3パターンである。ユーザ画像が横長の場合、図28(E)と図28(G)のレイアウトの組み合わせでも、図28(E)と図28(H)のレイアウトの組み合わせでも、図28(F)と図28(H)のレイアウトの組み合わせでも、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は異なる方向に処理され、なおかつ処理方向は左辺から右辺、右辺から左辺、上辺から下辺、下辺から上辺のうちのいずれか3パターンである。
処理順序を限定するために、レイアウトに応じて用紙の搬送方向が変わるようにユーザに用紙をセットさせることも可能であるが、既に述べたように搬送方向と用紙の長辺が平行になるようにプリントユニット70は用紙を搬送することが望ましいし、レイアウトによって用紙をセットするべき向き(姿勢)が変わるとユーザの混乱を招く恐れがある。具体的には例えば、画像の印刷方向を上辺から下辺、左辺から右辺の2パターンに限定しようとすると、用紙は搬送方向に対して用紙の長辺が平行になるようにプリントユニット70にセットされることが望ましいので、図28(A)、(G)のようなレイアウトで合成印刷するときは、辺2000側から印刷を開始することになり、図28(D)、(F)のようなレイアウトで合成印刷するときは、辺2002側から印刷を開始することになるので、はがきのように天地が決まっている用紙に合成画像を印刷するような場合、ユーザははがきをプリントユニット70にセットする方向をどちらにすればよいか、分かりにくくなる。
一方、図27に示すように手書き領域100の長辺が用紙の長辺と平行になるレイアウトでは、オーダフォーム印刷時と合成印刷時とで同じ方向からユーザ画像を処理することができるため、図28に示したレイアウトより、ユーザにとって直感的に分かりやすい。以下、具体的に説明する。
まず、ユーザ画像が縦長の場合について説明する。
図27(A)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時は、背景画像が上辺から下辺に向かって印刷されるため縦長のユーザ画像も上辺から下辺に向かって処理され、合成印刷時も合成画像は上辺から下辺に向かって印刷されるため縦長のユーザ画像も上辺から下辺に向かって処理される。図27(C)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が左辺から右辺に向かう方向に印刷されるためユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理され、合成印刷時にも合成画像は左辺から右辺に向かって印刷されるためユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理される。このように、図27(A)と図27(C)のレイアウトの組み合わせでは、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は同じ方向に処理され、処理方向は上辺から下辺、左辺から右辺という2パターンである。ユーザ画像が縦長の場合、図27(A)と図27(D)のレイアウトの組み合わせでも、図27(B)と図27(C)のレイアウトの組み合わせでも、図27(B)と図27(D)のレイアウトの組み合わせでも、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は同じ方向に処理され、処理方向は左辺から右辺、右辺から左辺のうちのいずれかと、上辺から下辺、下辺から上辺のうちのいずれかの2パターンである。
次に、ユーザ画像が横長の場合について説明する。
図27(E)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が左辺から右辺に向かって印刷されるため横長のユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理され、合成印刷時にも合成画像は左辺から右辺に向かって印刷されるため横長のユーザ画像も左辺から右辺に向かって処理される。図27(G)に示すレイアウトでは、オーダフォーム印刷時には背景画像が上辺から下辺に向かって印刷されるためユーザ画像も上辺から下辺に向かって処理され、合成印刷時にも合成画像は上辺から下辺に向かって印刷されるためユーザ画像も上辺から下辺に向かって処理される。ユーザ画像が横長の場合、図27(E)と図27(H)のレイアウトの組み合わせでも、図27(F)と図27(G)のレイアウトの組み合わせでも、図27(F)と図27(H)のレイアウトの組み合わせでも、オーダフォーム印刷と合成印刷とで、ユーザ画像は同じ方向に処理され、処理方向は左辺から右辺、右辺から左辺のうちのいずれかと、上辺から下辺、下辺から上辺のうちのいずれかの2パターンである。
したがって、図27に示したレイアウトは、図28に示したレイアウトより、印刷方向のパターンを少なくすることができる。
ところで、ユーザ画像は、JPEGフォーマットで符号化されてリムーバブルメモリ96に格納されている。JPEGフォーマットの画像データは、水平方向は左辺から右辺の方向に1画面は上辺から下辺の方向に配列されたラスタ画像を8×8画素を1ブロックとして符号化し、符号化されたブロックを、水平方向は左から右に1画面は上から下に順に配列して構成されている。エンコードされたブロックが配列されている順序、すなわち左上から右下の順にユーザ画像のブロックはリムーバブルメモリ96からRAM74に読み出され、デコードされて印刷されるのが最も効率がよい。したがって、オーダフォーム印刷時も合成画像印刷時も上辺から下辺へ向かう方向で画像が印刷される、図27(A)及び図27(G)のレイアウトが最も効率がよい。手書き領域100の画像の全体にユーザ画像を割り付ける合成レイアウトと、手書き領域100の画像の半分にユーザ画像を割り付ける合成レイアウトを提供するための、図27(A)及び図27(G)を含むレイアウトの組み合わせは、図27(A)と図27(C)、図27(A)と図27(D)、図27(E)と図27(G)、図27(F)と図27(G)である。そのうち、ユーザがオーダフォームの手書き領域100に手書き文字を書き込む際に違和感のない(オーダフォームの向きを180度回転させたりしなくてよい)組み合わせは、図27(A)と図27(C)、図27(E)と図27(G)である。これらは、「上辺から下辺に向かう方向又は左辺から右辺に向かう方向で」背景画像及び合成画像が印刷される組み合わせに相当し、効率よく印刷できかつユーザにとってわかりやすい。また、「上辺から下辺に向かう方向又は右辺から左辺に向かう方向で」背景画像及び合成画像が印刷されるように背景画像を手書き領域に割り付ける図29に示すようなオーダフォームであってもよい。
本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかるブロック図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかるヒストグラム。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる平面図。 本発明の一実施例にかかるグラフ。 本発明の一実施例にかかるフローチャート。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかるグラフ。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる模式図。 本発明の一実施例にかかる模式図。
符号の説明
1:MFP(合成画像形成システム)、70:プリントユニット、72:制御部(オーダフォーム印刷制御ユニット、合成印刷制御ユニット、スキャン制御ユニット、マーク検出ユニット、サンプリング領域算出ユニット、合成対象領域算出ユニット、減色ユニット、合成ユニット)、90:基準マーク、91、93、95、97:サンプルパターン、96:リムーバブルメモリ(記録媒体)、98:載置基準マーク、100:手書き領域、102:補助画像領域、106、108、110、112:十字マーク(領域検出基準マーク)、120、122:サンプリング対象領域、124:合成対象領域、300:背景画像、302:補助画像、304:枠


Claims (5)

  1. オーダシートを印刷するプリントユニットと、前記オーダシートの画像を読み取るスキャンユニットと、前記プリントユニットと前記スキャンユニットとを制御する制御部と、を有し、ユーザ画像と前記オーダシートに手書きされた手書き画像とを合成する画像合成装置であって、
    前記制御部は、
    手書き領域を明示する前記ユーザ画像の色域を減縮した背景画像と、前記手書き領域の外側領域の同一線上に無い少なくとも3点の領域検出基準マークとを前記プリントユニットに印刷させるオーダフォーム印刷制御ユニットと、
    前記プリントユニットによって前記背景画像と前記領域検出基準マークとが印刷されユーザによって手書き要素が前記手書き領域に手書きされた前記オーダシートから、前記手書き領域を含むスキャン領域の画像を、前記スキャンユニットに読み取らせるスキャン制御ユニットと、
    前記スキャンユニットに読み取られた前記スキャン領域の画像に基づいて前記領域検出基準マークの位置を検出するマーク検出ユニットと、
    前記マーク検出ユニットによって検出された前記領域検出基準マークの位置を示す少なくとも3つの位置ベクトルを用いて前記手書き領域に対応する合成対象領域を算出する領域算出ユニットと、
    前記スキャンユニットに読み取られた前記合成対象領域の画像と前記ユーザ画像とを合成して合成画像を形成する合成ユニットと、
    を備える合成画像形成装置。
  2. 前記オーダフォーム印刷制御ユニットは、前記領域検出基準マークよりも前記スキャンユニットの位置決め板上の読み取り開始ラインに載置されるべき前記オーダシートの辺の側に割り付けられた位置基準マークを前記プリントユニットに印刷させ、
    前記マーク検出ユニットは前記スキャン領域の画像に基づいて前記位置基準マークの位置を検出し、前記マーク検出ユニットによって検出された前記位置基準マークの位置と前記スキャン領域の画像とに基づいて前記領域検出基準マークの位置を検出する、
    請求項1に記載の合成画像形成装置
  3. 前記スキャン制御ユニットは、一次スキャン領域の画像を一次解像度で前記スキャンユニットに読み取らせ、前記合成対象領域を含み前記一次スキャン領域より狭い二次スキャン領域の画像を前記一次解像度より高い二次解像度で前記スキャンユニットに読み取らせ、
    前記マーク検出ユニットは、前記スキャンユニットに読み取られた前記一次スキャン領
    域の画像に基づいて前記領域検出基準マークの位置及び前記位置基準マークの位置を検出し、
    前記合成ユニットは、前記スキャンユニットに読み取られた前記二次スキャン領域の画像の前記合成対象領域と前記ユーザ画像とを合成して前記合成画像を形成する、
    請求項2に記載の合成画像形成装置
  4. 前記領域検出基準マークは、前記オーダシートの第一の辺に平行な線上に形成された2点と、前記第一の辺に隣り合う前記オーダシートの第二の辺に平行な線上に形成された2点とを有する、
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の合成画像形成装置
  5. 前記領域算出ユニットは、前記マーク検出ユニットによって検出された前記オーダシートの第一の辺に平行な2つの線上の前記領域検出基準マークの位置を結ぶ線分および前記オーダシートの第二の辺に平行な2つの線上の前記領域検出基準マークの位置を結ぶ線分を所定の割合で内分した位置を前記合成対象領域の端部の位置として当該合成対象領域を算出する、
    請求項4に記載の合成画像形成装置。
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