JP7159958B2 - 画像処理装置および画像処理装置の制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムに関する。より特定的には、本発明は、製造コストの増加を抑止することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムに関する。
近年、加熱によって色を消去することのできるインクである熱消去性インクを用いた筆記具(フリクション(登録商標)など)が提案されている。
熱消去性インクの筆記具の使用者は、原稿に描いた文字を消したい場合、その文字を専用の消しゴムでこする。これにより、原稿と消しゴムとの間に摩擦熱が発生し、発生した摩擦熱により原稿上の熱消去性インクは透明化する。その結果、原稿上の熱消去性インクは実際には除去されていないものの、描かれた文字は消去される(見えなくなる)。しかし、消去された熱消去性インクの文字を含む原稿の画像をフルカラー画像読取装置で読み取った場合、得られた画像データでは消去した文字が薄く再現される。
図16は、画像データにおいて消去した文字が薄く再現される原理を説明する図である。図16(a)は、フルカラー画像読取装置のR(赤)、G(緑)およびB(青)色用のラインセンサーの各々の検出可能な波長域を示すグラフである。図16(b)は、青色の熱消去性インクIKで描かれた文字の部分からの受光光強度を模式的に示す図である。図16(c)は、青色の熱消去性インクIKで描かれた文字の消去痕の部分からの受光光強度を模式的に示す図である。図17は、ラインセンサー331と青色の熱消去性インクIKとの位置関係を示す図である。
図16(a)および図17を参照して、フルカラー画像読取装置は、光源325と、レンズ329および330と、ラインセンサー331とを含んでいる。ラインセンサー331は、RGB各色用のラインセンサーを含んでいる。光源325から照射された光は、原稿で反射してレンズ329および330を通過し、ラインセンサー331で受光される。ラインセンサー331は、RGB各色の受光光強度に応じた電圧を出力する。これにより、フルカラー画像読取装置は、原稿の画像を構成する複数の画素の各々のR色階調値、G色階調値、およびB色階調値の各々を検出する。
このとき、R色用のラインセンサーは、R色の光(可視光波長領域の光)のみならず赤外光(赤外波長領域の光)をも検知するため、R色の光および赤外光の受光強度に応じた電圧を出力する。
図16(b)および図17を参照して、ところで熱消去性インクは、その温度に関わらず(消去の有無に関わらず)、可視光によって励起されて赤外光を発する性質を有している。このため、たとえば青色の熱消去性インクIKで描かれた文字を含む原稿の画像を読み取った場合、ラインセンサー331が受光する文字の部分からの反射光には、青色光および赤外光が含まれている。その結果、フルカラー画像読取装置から出力される画像データにおける文字の部分の画素の階調値は、B色とともにR色でも高くなる。
図16(c)および図17を参照して、可視光によって励起されて赤外光を発する熱消去性インクの性質は、文字が消去された後(熱消去性インクが透明化した後)であっても失われない。このため、熱消去性インクIKで描かれた文字の消去痕を含む原稿の画像を読み取った場合、ラインセンサー331が受光する文字の部分からの反射光には、赤外光が含まれている。その結果、フルカラー画像読取装置から出力される画像データにおける文字の消去痕の部分の画素のB色階調値はゼロとなる一方で、R色階調値は高くなる。画像データにおける消去痕の部分にはR色が薄く再現される。
なお、従来の画像読取装置はたとえば下記特許文献1などに開示されている。下記特許文献1には、原稿を照明する3色のLED(Light Emitting Diode)の点灯を制御する発光制御手段と、原稿からの反射光を異なる分光感度特性で受光する複数のセンサーとを備えた画像読取装置が開示されている。この画像読取装置は、緑色LEDのみを点灯させて取得した第一の画像データと、全色のLEDを点灯させて取得した第二の画像データのそれぞれの赤色画像データの差分から不可視光発生画素を特定する解析手段と、この差分データから特定した不可視光発生画素のR色画像データを補正するデータ補正手段とを備えている。
特開2004-260457号公報
読取画像において消去痕の部分にR色が薄く再現される事態を回避し得る方法として、レンズ329および330とラインセンサー331との間に赤外カットフィルタFT(図17)を設ける方法が考えられる。しかし、この方法では、赤外カットフィルタFTという構成がさらに必要となるため、製造コストが増加するという問題があった。特に、ラインセンサー331がCIS(Contact Image Sensor)のように複数のラインセンサーが主走査方向に配列した構成を有するものである場合には、赤外カットフィルタの主走査方向の配置ムラ(塗布ムラ)が生じないようにその厚みを十分に大きくする必要があるため、製造コストが著しく増加していた。赤外光は熱消去性インクIKから発生されるものであるため、光源325と熱消去性インクIKとの間に赤外カットフィルタFTを設けることはできなかった。
また、特許文献1の技術では、光源として3色のLEDが必要になるため、製造コストが増加するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、製造コストの増加を抑止することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムを提供することである。
本発明の一の局面に従う画像処理装置は、原稿の赤緑青各色の画像データを取得する画像取得手段と、赤緑青各色の画像データに基づいて、原稿の下地の赤緑青各色のレベルを検出する下地レベル検出手段と、赤色の画像データに基づいて、原稿内の特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるか否かを判別するレベル判別手段と、赤緑青各色の画像データに基づいて、特定の位置の色相が赤色であるか否かを判別する色相判別手段と、赤緑青各色の画像データに基づいて、特定の位置の彩度が所定の範囲内であるか否かを判別する彩度判別手段と、特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるとレベル判別手段にて判別し、かつ特定の位置の色相が赤色であると色相判別手段にて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別手段にて判別した場合に、特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の赤緑青各色のレベルに置き換える置換手段とを備える。
上記画像処理装置において好ましくは、画像取得手段は、原稿に光を照射する照射手段と、原稿から反射光を受光する受光手段と、反射光に基づいて、赤緑青各色の画像データを生成する画像生成手段であって、反射光に含まれる赤色波長領域および赤外波長領域の光に基づいて、赤色の画像データを生成する画像生成手段とを含む。
上記画像処理装置において好ましくは、レベル判別手段は、特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であるか否かを判別し、置換手段は、特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であるとレベル判別手段にて判別し、かつ特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であると色相判別手段にて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別手段にて判別した場合に、赤緑青各色の画像データにおける特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える。
上記画像処理装置において好ましくは、レベル判別手段は、特定の位置の赤色のレベルと下地の赤色のレベルとの差が、下地の赤色のレベルの±1%以内である場合に、特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍である判別する。
上記画像処理装置において好ましくは、レベル判別手段は、特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであるか否かを判別し、置換手段は、特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであるとレベル判別手段にて判別し、かつ特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であると色相判別手段にて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別手段にて判別した場合に、赤緑青各色の画像データにおける特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える。
上記画像処理装置において好ましくは、レベル判別手段は、特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であるか否かを判別する第1の判別手段と、特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであるか否かを判別する第2の判別手段と、第1および第2の判別手段のうちいずれか一方を選択する選択手段とを含み、置換手段は、選択手段にて第1のレベル判別手段を選択した場合において、特定の位置の赤色のレベルが下地の赤色のレベルの近傍であると第1のレベル判別手段にて判別し、かつ特定の位置の色相が赤色であると色相判別手段にて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別手段にて判別したときは、特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換え、置換手段は、選択手段にて第2のレベル判別手段を選択した場合において、特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであると第2のレベル判別手段にて判別し、かつ特定の位置の色相が赤色であると色相判別手段にて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別手段にて判別したときは、赤緑青各色の画像データにおける特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える。
上記画像処理装置において好ましくは、原稿に含まれるインクの種類の設定の入力を受け付ける受付手段をさらに備え、選択手段は、受付手段にて受け付けた設定に基づいて選択を行う。
上記画像処理装置において好ましくは、下地レベル検出手段は、赤緑青各色の画像データに基づいて、原稿の画像内の明度の分布を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、ヒストグラムにおいてピークとなる明度を有する原稿内の位置の赤緑青各色のレベルを赤緑青各色の画像データから抽出し、抽出した赤緑青各色のレベルを下地の赤緑青各色のレベルとして検出するレベル抽出手段とを含む。
上記画像処理装置において好ましくは、赤色の画像データにおける特定の位置の赤色のレベルをレベルSRとし、緑色の画像データにおける特定の位置の緑色のレベルをレベルSGとし、青色の画像データにおける特定の位置の青色のレベルをレベルSBとした場合において、レベルSR、レベルSG、およびレベルSBが|SR-SG|>|SG-SB|の条件を満たすときは、色相判別手段は特定の位置の色相が赤色であると判別する。
上記画像処理装置において好ましくは、彩度判別手段は、特定の位置の彩度が下地の彩度よりも大きく赤色の彩度よりも小さい範囲内であるか否かを判別する。
上記画像処理装置において好ましくは、赤色の画像データにおける特定の位置の赤色のレベルをレベルSRとし、緑色の画像データにおける特定の位置の緑色のレベルをレベルSGとし、青色の画像データにおける特定の位置の青色のレベルをレベルSBとし、レベルSR、レベルSG、およびレベルSBのうち最大のレベルを最大レベルMax(SR,SG,SB)とし、レベルSR、レベルSG、およびレベルSBのうち最小のレベルを最小レベルMix(SR,SG,SB)とした場合に、彩度判別手段は特定の位置の彩度CFを、CF=Max(SR,SG,SB)-Mix(SR,SG,SB)の式を用いて算出する。
上記画像処理装置において好ましくは、置換手段は、青緑各色の画像データにおける特定の位置の青緑各色のレベルのガンマ値が下地の青緑各色のレベルのガンマ値に合うように補正を行う。
本発明の他の局面に従う画像処理装置の制御プログラムは、原稿の赤緑青各色の画像データを取得する画像取得ステップと、赤緑青各色の画像データに基づいて、原稿の下地の赤緑青各色のレベルを検出する下地レベル検出ステップと、赤色の画像データに基づいて、原稿内の特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるか否かを判別するレベル判別ステップと、赤緑青各色の画像データに基づいて、特定の位置の色相が赤色であるか否かを判別する色相判別ステップと、赤緑青各色の画像データに基づいて、特定の位置の彩度が所定の範囲内であるか否かを判別する彩度判別ステップと、特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるとレベル判別ステップにて判別し、かつ特定の位置の色相が赤色であると色相判別ステップにて判別し、かつ特定の位置の彩度が所定の範囲内であると彩度判別ステップにて判別した場合に、特定の位置の赤緑青各色のレベルを、下地の赤緑青各色のレベルに置き換える置換ステップとをコンピューターに実行させるためのものである。
本発明によれば、製造コストの増加を抑止することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムを提供することができる。
本発明の一実施の形態における画像形成装置1の外観を示す図である。 本発明の一実施の形態における画像形成装置1の構成を示すブロック図である。 画像読取部31の構成を示す断面図である。 画像読取部31の一般的な動作を説明するブロック図である。 白色の下地に対して赤色の熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を含む原稿の画像を画像読取部31にて読み取った場合に、画像読取部31から出力された画像の解析結果を示す図である。 白色の下地に対して赤色の熱消去性インク(蛍光色のもの)で描かれた文字を含む原稿の画像を画像読取部31にて読み取った場合に、画像読取部31から出力された画像の解析結果を示す図である。 本発明の一実施の形態において、画像読取部31にて生成した画像データを印刷する際(原稿をコピーする際)に、画像処理部6が行う処理の概要を説明するブロック図である。 本発明の一実施の形態におけるインク部分補正処理部62の回路構成を示す図である。 本発明の一実施の形態において、下地階調値検出部621が行う原稿の下地のRGB各色の階調値の検出方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態において、R色近傍判別部622が行う判別方法を説明する図である。 熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を消去した痕跡の部分の画素のR色階調値と、原稿の下地のR色階調値との関係を示すヒストグラムである。 操作表示部33に表示される画面の一例を示す図である。 抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBに対するガンマ補正を説明する図である。 本発明の一実施の形態においてインク部分補正処理部62が実行する処理を示すフローチャートの第1の部分である。 本発明の一実施の形態においてインク部分補正処理部62が実行する処理を示すフローチャートの第2の部分である。 画像データにおいて消去した文字が薄く再現される原理を説明する図である。 ラインセンサー331と青色の熱消去性インクIKとの位置関係を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
以下の実施の形態では、画像処理装置がMFP(Multifunction Peripheral)である場合について説明する。MFPは、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えた電子写真式の画像形成装置である。画像処理装置はMFPである場合の他、スキャナーまたは複写機などであってもよいし、PC(Personal Computer)、携帯電話、またはスマートフォンなどであってもよい。
[画像形成装置の構成および基本的な読取動作]
始めに、本実施の形態における画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における画像形成装置1の外観を示す図である。図2は、本発明の一実施の形態における画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における画像形成装置1は、メインコントローラー10と、画像読取部31(画像取得手段の一例)と、プリンターエンジン部32と、操作表示部33(受付手段の一例)と、通信部34と、音声処理部35と、音声入力部36と、音声出力部37とを備えている。メインコントローラー100と、画像読取部31、プリンターエンジン部32、操作表示部33、通信部34、および音声処理部35の各々とは、相互に接続されている。
メインコントローラー10は、画像形成装置1全体の動作を制御する。メインコントローラー10は、CPU(Central Processing Unit)2と、ROM(Read Only Memory)3と、メモリ4と、HDD(Hard Disk Drive)5と、画像処理部(ASIC(Application Specific Integrated Circuit)6とを含んでいる。
CPU2は、画像形成装置1全体の動作を制御する。CPU2は、ROM3に記憶されたプログラムを実行する。
ROM3は、CPU2が実行する制御プログラムや、各種パラメーターなどを記憶する。
メモリ4は、CPU2の作業用のメモリであり、CPU2が制御プログラムを動作するために必要なデータや画像データなどを一時的に記憶する。
HDD5は、各種情報を記憶する補助記憶装置である。
画像処理部6は、画像読取部31が生成した画像データに対する処理などを行う。
画像読取部31は、原稿の画像を読み取り、RGB各色の画像データを生成(取得)する。
プリンターエンジン部32は、画像データに基づいて用紙などへ画像を形成するプリントジョブを行う。プリンターエンジン部32は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。プリンターエンジン部32は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、トナー像を現像する現像装置と、トナー像が形成される感光体と、感光体から用紙に画像を転写する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、画像形成装置1の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像形成装置1の筐体から排紙トレイ38に排出する。
操作表示部33は、各種操作を受け付け、各種情報を表示する。
通信部34は、外部機器との間で通信を行う。
音声処理部35は、メインコントローラー10の制御の下で、必要な音声を音声出力部37からから出力し、音声入力部36から入力した音声を所定の形式に変更してメインコントローラー10に送信する。
音声入力部36および音声出力部37の各々は音声処理部35と接続されている。音声入力部36は音声の入力を受け付ける。音声出力部37は音声を出力する。
メインコントローラー10は、操作表示部33や通信部34からの操作指示に基づいて、画像読取機能(スキャン)や画像形成機能(印刷)などを実行する。また、ユーザーが音声入力部36に対して特定の操作指示を含む音声を入力した場合に、音声処理部35はその音声を認識し、認識した音声の情報を所定の形式に変換し、メインコントローラー10に送信する。メインコントローラー10は、音声処理部35から受信した情報に基づいて、操作表示部33や通信部34からの操作指示と同様に、各種機能を実行する。さらに、ユーザーに対して音声を発生させる必要があることを検知した場合、メインコントローラー10は、音声処理部35を経由して音声出力部37にて音声を発する。
なお、上述の構成においては、インターフェースを介して音声処理部35をメインコントローラー10と接続しているが、音声処理部35の一部または全体がメインコントローラー10内部に含まれていてもよいし、音声処理部35と音声入力部36とが一体化されてもよい。また、メインコントローラー10と音声処理部35と間との通信は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワーク経由で行われてもよい。
図3は、画像読取部31の構成を示す断面図である。図4は、画像読取部31の一般的な動作を説明するブロック図である。
図3を参照して、画像読取部31は、ADF(Auto Document Feeder)310と、コンタクトガラス321と、プラテンガラス322と、ワイヤー323と、スライダー324と、光源325(受光手段の一例)と、ミラー326および327と、モーター328と、レンズ329および330と、ラインセンサー331(受光手段の一例)とを備えている。
画像読取部31は、原稿トレイ311に配置された原稿であって、ADF310によって搬送される原稿の画像を読み取る。また画像読取部31は、プラテンガラス322上に配置された原稿の画像を読み取る。
ADF310は、画像読取部31の筐体31aの上部に設けられている。ADF310は、原稿トレイ311に配置された原稿を搬送経路に沿って原稿読取位置P1へ搬送し、その後に排紙トレイ312に排出する。
コンタクトガラス321は、筐体31aの上面に設けられたスリット321aを塞いでおり、ADF310の底面に露出した原稿の搬送経路の一部に面している。プラテンガラス322は、筐体31aの上面に設けられたスリット322aを塞いでいる。
筐体31aの内部には、ワイヤー323と、スライダー324と、光源325と、ミラー326および327と、モーター328と、レンズ329および330と、ラインセンサー331とが設けられている。ワイヤー323には、スライダー324が接続されている。スライダー324には、光源325、ならびにミラー326および327が搭載されている。ワイヤー323はモーター328の回転に従動して回転する。
ラインセンサー331は、主走査方向に配列した複数の受光素子により構成されたR色用のラインセンサー331Rと、主走査方向に配列した複数の受光素子により構成されたG色用のラインセンサー331Rと、主走査方向に配列した複数のB色用の受光素子により構成されたB色用のラインセンサー331Bとを含んでいる。ラインセンサー331R、331G、および331Bの各々は、R色、G色、およびB色の各々の受光光強度に応じた電気信号を出力する。
画像読取部31がADF310により搬送される原稿の画像を読み取る場合、光源325は、コンタクトガラス321を通して、ADF310にて搬送され原稿読取位置P1を通過する原稿の表面に光を照射する。ラインセンサー331はその反射光を受光する。
画像読取部31がプラテンガラス322上に配置された原稿の画像を読み取る場合、モーター328は、矢印aで示す方向または矢印bで示す方向に回転することで、コンタクトガラス321の直下からプラテンガラス322の図3中右端までの間で、ワイヤー323に接続されたスライダー324を移動させる。光源325は、スライダー324の移動中に、プラテンガラス322を通して、プラテンガラス322上に配置された原稿の表面に光を照射する。原稿からの反射光はプラテンガラス322を透過し、ミラー326および327によって反射され、レンズ329および330によって収束される。ラインセンサー331は、収束された反射光を受光する。
ラインセンサー331が受光する反射光の強度は、原稿の表面の色(正確には表面の光反射率)に応じて変化する。このためラインセンサー331から出力される電気信号は、原稿の表面に表示された画像を表す。
図4を参照して、画像読取部31は、駆動部41と、発光部42と、AD変換部43(画像生成手段の一例)とをさらに含んでいる。
CPU2は、プラテンガラス322上に配置された原稿の画像読取の実行指示を操作表示部33にて受け付けると、駆動部41に駆動命令を行い、発光部42に発光命令を行う。駆動部41は、駆動命令を受けると、モーター328を回転させることによりスライダー324を副走査方向(図3中横方向)に移動させる。発光部42は、発光命令を受けると、スライダー324により移動中の光源325を発光させる。光源325からの光は、プラテンガラス322上に配置された原稿に入射する。ラインセンサー331は、原稿からの反射光を受光し、RGB各色の光の受光強度に応じた出力を行う。これにより、ラインセンサー331は原稿の画像の読取を行う。AD変換部43は、ラインセンサー331から出力された電気信号をデジタルデータに変換してRGB各色の画像データを生成し、RGB各色の画像データを画像処理部6に出力する。
CPU2は、原稿の画像の読み取りが完了したことを検知した場合に、駆動部41および発光部42に読取完了を通知する。駆動部41はこの通知を受けると、スライダー324をホームセンサー位置に戻す。発光部42はこの通知を受けると、光源325を消灯させる。
ここで、ラインセンサー331Rを構成する複数の受光素子の各々は、R色の光(R色波長領域の光)のみならず赤外光(赤外波長領域の光)をも検知し、R色の光および赤外光の受光光強度に応じた電気信号を出力する。このため、画像読取部31が生成するRGB各色の画像データのうちR色の画像データは、反射光に含まれるR色波長領域および赤外波長領域の光に基づいて生成されたものとなる。
[熱消去性インクの消去痕の部分の検出方法の概要]
図5は、白色の下地に対してR色の熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を含む原稿の画像を画像読取部31にて読み取った場合に、画像読取部31から出力された画像の解析結果を示す図である。
図5を参照して、本願発明者は、白色の下地に対してR色の熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を含む原稿を準備し、熱消去性インクの消去の前後で原稿の画像を画像読取部31にて読み取り、画像読取部31から出力された画像を解析した。具体的には、熱消去性インク(蛍光色でないもの)が存在する部分の消去前の画素(図5中「消去前インク部分」)と、熱消去性インク(蛍光色でないもの)が存在する部分の消去後の画素(図5中「消去後インク部分」)と、原稿の下地の画素(図5中「下地部分」)とを画像から抽出し、抽出した画素のR色階調値と、R色階調値とG色階調値との差(|R-G|)との関係(図5(a))と、抽出した画素のR色階調値と、G色階調値とB色階調値との差(|G-B|)との関係(図5(b))と、抽出した画素のR色階調値と彩度との関係(図5(c))とを調べた。
なお、R色階調値(赤色のレベルの一例)、G色階調値(緑色のレベルの一例)、およびB色階調値(青色のレベルの一例)(ここではいずれの階調値も0~255の範囲の値であるものとする)は、画像読取部31から出力される画像データに基づいて算出されるものである。色相および彩度は、R色階調値、G色階調値、およびB色階調値の各々を所定の式に代入することによって算出されるものである。
その結果、熱消去性インク(蛍光色でないもの)が存在する部分の消去前の画素(図5中「消去前インク部分」)は、次の特徴X1~X3を有していることが分かった。
特徴X1:R色階調値は熱消去性インクの色によって異なる。
特徴X2:色相は熱消去性インクの色によって互いに異なる。
特徴X3:彩度は熱消去性インクの色にかかわらず高い。
一方、熱消去性インク(蛍光色でないもの)が存在する部分の消去後の画素(図5中「消去後インク部分」)は、次の特徴Y1~Y3を有していることが分かった。
特徴Y1:R色階調値は、熱消去性インクの色にかかわらず下地のR色階調値と同等である(具体的には、下地のR色階調値との差が下地のR色階調値の±1%の範囲E1内である)(図5(a)および図5(b)参照)。
特徴Y2:色相は、熱消去性インクの色にかかわらずR色系(|R-G|>|G-B|)である(図5(a)および図5(b)参照)。
特徴Y3:彩度は、熱消去性インクの色にかかわらず(赤色の彩度よりも)低い。但し下地の彩度よりは高い(図5(c)参照)。
なお、図5(c)において赤色の彩度(図5(c)中三角)が高い理由は、光源325から発せられる光が、可視光領域の所定の波長領域にピークを有しているためであると推測される。
したがって、本実施の形態では、画像読取部31から出力される画像において、上記特徴Y1、Y2、およびY3の全てを満たす部分(画素)は、蛍光色でない熱消去性インクの消去痕の部分として検出される。
図6は、白色の下地に対して赤色の熱消去性インク(蛍光色のもの)で描かれた文字を含む原稿の画像を画像読取部31にて読み取った場合に、画像読取部31から出力された画像の解析結果を示す図である。
図6を参照して、本願発明者は、白色の下地に対してRGB各色の熱消去性インク(蛍光色のもの)で描かれた文字を含む原稿を準備し、熱消去性インクの消去の前後で原稿の画像を画像読取部31にて読み取り、画像読取部31から出力された画像を解析した。具体的には、熱消去性インク(蛍光色のもの)が存在する部分の消去前の画素(図6中「消去前インク部分」)と、熱消去性インク(蛍光色のもの)が存在する部分の消去後の画素(図6中「消去後インク部分」)と、原稿の下地の画素(図6中「下地部分」)とを画像から抽出し、抽出した画素のR色階調値と彩度との関係を調べた。
その結果、熱消去性インク(蛍光色のもの)が存在する部分の消去前の画素(図6中「消去前インク部分」)は、上記特徴X1~X3を有していることが分かった。
一方、熱消去性インク(蛍光色のもの)が存在する部分の消去後の画素(図6中「消去後インク部分」)は、次の特徴Z1~Z3を有していることが分かった。
特徴Z1:R色階調値は、熱消去性インクの色にかかわらず最大値(検出値の最大レベルの一例、ここでは255)である。
特徴Z2:色相は、熱消去性インクの色にかかわらずR色系(|R-G|>|G-B|)である。
特徴Z3:彩度は、熱消去性インクの色にかかわらず(R色の彩度よりも)低い。但し下地の彩度よりは高い。
なお、特徴Z1においてR色階調値が最大値となるのは、R色階調値に関するAD変換部43による変換前のアナログの出力値(ラインセンサー331Rからの出力値)が、ラインセンサー331Rの感度の上限値を超えているためであると推測される。
したがって、本実施の形態では、画像読取部31から出力される画像において、上記特徴Z1、Z2、およびZ3の全てを満たす部分(画素)は、蛍光色の熱消去性インクの消去痕の部分として検出される。
熱消去性インクが存在する部分の消去後の画素が上記の特徴を有するのは、次の理由によるものであると推測される。一般的に、熱消去性インクには、ロイコ染料などの染料と、顕色剤と、変色温度調整剤とが含まれている。熱消去性インクが所定の温度(変色温度調整剤により規定される温度)未満である場合、染料と顕色剤とは化学的に結合しており、それにより染料の種類に応じた色を発色する。熱消去性インクが所定の温度(変色温度調整剤により規定される温度)以上に加熱された場合、顕色剤は染料との結合を切断し、変色温度調整剤と結合する。それにより染料の発色は無くなる。染料は、温度にかかわらず、赤外線領域の波長の光を発する特性を有している。このため、熱消去性インクが所定の温度以上に加熱され、染料の発色は無くなった場合でも、染料は赤外線領域の波長の光を発する。
[画像処理装置が行う処理の概要]
図7は、本発明の一実施の形態において、画像読取部31にて生成した画像データを印刷する際(原稿をコピーする際)に、画像処理部6が行う処理の概要を説明するブロック図である。
図7を参照して、画像処理部6は、表面用スキャナー画像処理ASICであるASIC61と、インク部分補正処理部62と、スキャナー画像処理ASICであるASIC63と、コントローラーASICであるASIC64と、プリンター画像処理ASICであるASIC65とを含んでいる。
画像読取部31から入力されたRGB各色の画像データは、始めにASIC61によって処理される。ASIC61は、RGB各色の画像データに対して、画像データの下地の白色レベルを補正する表面用シェーディング補正、RGB各色のラインセンサー331R、331G、および331Bの各々の物理的距離の違いに起因する画像のずれを補正するライン間補正、および画像読取部31に含まれる光学系の収差に起因する画像の歪みを補正する色収差補正などを行う。ASIC61は、処理後のRGB各色の画像データをインク部分補正処理部62に送信する。
インク部分補正処理部62は、受信したRGB各色の画像データから熱消去性インクの消去痕の部分を検出し、検出した部分を原稿の下地の色に補正する。インク部分補正処理部62が行う処理については後述する。インク部分補正処理部62は、処理後のRGB各色の画像データをASIC63に送信する。
ASIC63は、必要な倍率で画像を拡大または縮小する解像度変換処理、原稿が再生紙などである場合に下地の余分な色を白色化する下地飛ばし処理、画像データを網点領域、文字領域、画像領域などに分類する領域判別処理、RGB各色の画像データをYMCK各色の画像データに変換する変換処理、文字領域を補正する文字エッジ補正、および画像を滑らかにする処理である誤差拡散処理などを行う。ASIC63は、処理後のYMCK各色の画像データと属性信号SNとをASIC64に送信する。
ASIC64は、YMCK各色の画像データおよび属性信号SNに対して圧縮処理を行い、圧縮処理後のデータおよび属性信号SNをメモリ4に保存する。またASIC64は、メモリ4に保存されたデータに対して伸張処理を行うことにより、YMCK各色のデータおよび属性信号SNをメモリ4から読み出す。ASIC64は、処理後のYMCK各色の画像データと属性信号SNとをASIC65に送信する。
ASIC65は、エッジ強調ヤスムージングなどの画像補正処理、コピー防止用の地紋イメージを合成する処理、階調の変化を強調するスクリーン処理、YMCK各色を用紙に印刷するタイミングのずれを補正するPC間遅延制御処理、および印字強度を調整する処理(PWM+同期IC)などを必要に応じて行う。ASIC65は、処理の後YMCK各色の画像データと属性信号SNとをプリンターエンジン部32に送信する。
[インク部分補正処理部が行う処理]
図8は、本発明の一実施の形態におけるインク部分補正処理部62の回路構成を示す図である。
図8を参照して、インク部分補正処理部62は、下地階調値検出部621(下地レベル検出手段の一例)と、R色近傍判別部622(レベル判別手段の一例)と、R色最大値判別部623(レベル判別手段の一例)と、彩度検出部624(彩度判別手段の一例)と、色相判別部625(色相判別手段の一例)と、下地彩度検出部626と、選択部627と、低彩度判別部628と、AND型回路629と、階調値置換部630と、選択部631(置換手段の一例)とを含んでいる。
下地階調値検出部621は、画像読取部31から入力されたRGB各色の画像データ(以降、画像読取部31から入力された画像データを入力画像データと記すことがある)に基づいて、原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBを検出する。
図9は、本発明の一実施の形態において、下地階調値検出部621が行う原稿の下地のRGB各色の階調値の検出方法を説明する図である。
図8および図9を参照して、下地階調値検出部621は、入力画像データにおける各画素の明度Vを算出し、原稿の画像内の明度の分布を示すヒストグラムを作成する。画素の明度Vは、たとえば下記式(1)に示すように、その画素のR色階調値、G色階調値、およびB色階調値の平均値として算出される。
V=average(R,G,B) ・・・(1)
続いて下地階調値検出部621は、ヒストグラムにおけるピークとなる明度のうち最大の明度(ここでは値PK1)を、下地の明度として検出する。下地階調値検出部621は、検出した明度の値PK1と同一の値を、原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBとして検出する。
図10は、本発明の一実施の形態において、R色近傍判別部622が行う判別方法を説明する図である。
図8および図10を参照して、R色近傍判別部622は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素のR色階調値SRが、下地階調値検出部621にて検出した下地のR色階調値URの近傍であるか否かを判別する。R色近傍判別部622は、抽出した画素のR色階調値SRが下地のR色階調値URの近傍であると判別した場合、選択部627に「1」を出力する。R色近傍判別部622は、抽出した画素のR色階調値SRが下地のR色階調値URの近傍でないと判別した場合、選択部627に「0」を出力する。
R色近傍判別部622は、抽出した画素のR色階調値SRと下地のR色階調値URとの差が、下地のR色階調値URの±1%以内である(言い換えれば、抽出した画素のR色階調値SRが範囲RG1の範囲内である)場合に、抽出した画素のR色階調値SRが下地のR色階調値URの近傍であると判別する。一方、R色近傍判別部622は、上記差が下地のR色階調値URの±1%以内でない(言い換えれば、抽出した画素のR色階調値SRが範囲RG1の範囲外である)場合に、抽出した画素のR色階調値SRが下地のR色階調値URの近傍でないと判別する。
図11は、熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を消去した痕跡の部分の画素のR色階調値と、原稿の下地のR色階調値との関係を示すヒストグラムである。
図8および図11を参照して、R色最大値判別部623は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素のR色階調値SRが階調値の検出値の最大値であるか否かを判別する。R色最大値判別部623は、抽出した画素のR色階調値SRが最大値であると判別した場合、選択部627に「1」を出力する。R色最大値判別部623は、抽出した画素のR色階調値SRが最大値でないと判別した場合、選択部627に「0」を出力する。
熱消去性インク(蛍光色でないもの)で描かれた文字を消去した痕跡の部分の画素を抽出した場合、その画素のR色階調値は最大値LRMaxとなり、原稿の下地のR色階調値URよりも大きくなる。
図8を参照して、彩度検出部624は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、RGBの入力画像データに基づいて、抽出した画素の彩度CFを検出する。抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBの中で最も大きい値を最大値Max(SR,SG,SB)とし、階調値SR、SG、およびSBの中で最も小さい値を最小値Min(SR,SG,SB)とした場合に、抽出した画素の彩度CFはたとえば下記式(2)を用いて算出される。
CF=Max(SR,SG,SB)-Min(SR,SG,LB) ・・・(2)
色相判別部625は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、RGB各色の画像データに基づいて、抽出した画素の色相がR色であるか否かを判別する。色相判別部625は、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが下記式(3)の条件を満たす場合に抽出した画素の色相がR色であると判別し、AND型回路629の端子IN2に「1」を出力する。一方、色相判別部625は、下記式(3)の条件を満たさない場合に抽出した画素の色相がR色でないと判別し、AND型回路629の端子IN2に「0」を出力する。
|SR-SG|>|SG-SB| ・・・(3)
下地彩度検出部626は、下地階調値検出部621にて検出した原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBに基づいて、原稿の下地の彩度CFAを検出する。原稿の下地のR色階調値UR、G色階調値UG、およびB色階調値UBの中で最も大きい値を最大値Max(UR,UG,UB)とし、階調値UR、UG、およびUBの中で最も小さい値を最小値Min(UR,UG,UB)とした場合に、原稿の下地の彩度CFAはたとえば下記式(4)を用いて算出される。
CFA=Max(UR,UG,UB)-Min(UR,UG,UB) ・・・(4)
選択部627は、R色近傍判別部622による判別結果およびR色最大値判別部623による判別結果のうちいずれか一方を選択し、選択した判別結果(選択した部材からの入力値)をAND型回路629の端子IN1に出力する。
図12は、操作表示部33に表示される画面の一例を示す図である。
図8および図12を参照して、操作表示部33は、画像読取の実行指示をユーザーから受け付ける際に、原稿に含まれるインクの種類の設定の入力を受け付けてもよい。
操作表示部に表示される画面は、原稿に含まれるインクの種類の設定の入力を受け付ける画面であり、キーKY1、KY2、およびKY3を含んでいる。キーKY1は、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色でない熱消去性インクであることの選択を受け付けるキーである。キーKY2は、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色の熱消去性インクであることの選択を受け付けるキーである。キーKY1およびKY2のうちいずれか一方が選択された状態で、ジョブを実行するためのキーKY3の押下を受け付けた場合、画像形成装置1は、画像読取の実行指示とともに原稿に含まれるインクの種類が選択された種類である旨の設定を受け付ける。
原稿に含まれるインクの種類の設定の入力を受け付けた場合、選択部627は、受け付けた設定に基づいて上記の選択を行う。すなわち、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色の熱消去性インクでない旨の設定を受け付けた場合、選択部627はR色近傍判別部622による判別結果を選択する。原稿に含まれるインクの種類が蛍光色の熱消去性インクである旨の設定を受け付けた場合、選択部627はR色最大値判別部623による判別結果を選択する。
図8を参照して、低彩度判別部628は、抽出した画素の彩度CFの入力を彩度検出部624から受け付け、原稿の下地の彩度CFAの入力を下地彩度検出部626から受け付け、固定値であるR色の彩度CFBの入力を受け付ける。低彩度判別部628は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素の彩度CFが、下記式(5)に示すように下地の彩度CFAよりも大きくR色の彩度CFBよりも小さい範囲内であるか否かを判別する。
CFA<CF<CFB ・・・(5)
低彩度判別部628は、抽出した画素の彩度CFが上記範囲内であると判別した場合、AND型回路629の端子IN3に「1」を出力する。一方、低彩度判別部628は、抽出した画素の彩度CFが上記範囲外であると判別した場合、AND型回路629の端子IN3に「0」を出力する。
AND型回路629は、R色の入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素についての端子IN1、IN2、およびIN3の各々に入力する値がいずれも「1」である場合に、選択部631の入力端子Cに「1」という値Cを出力する。一方、AND型回路629は、端子IN1、IN2、およびIN3のうち少なくともいずれか1つの端子に入力する値が「0」である場合に、選択部631の入力端子に「0」という値Cを出力する。
図13は、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBに対するガンマ補正を説明する図である。
図8および図13を参照して、階調値置換部630は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBの各々を、下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBの各々に置き換え、置き換えた後の階調値Bを選択部631に出力する。
抽出した画素が熱消去性インクの消去痕の部分の画素である場合、抽出した画素のG色階調値およびB色階調値は低下する傾向にある。階調値置換部630は、図13中矢印で示すように、抽出した画素のGB各色の階調値SGおよびSBのガンマ値が、下地のRGB各色の階調値UGおよびUBのガンマ値に合うように補正を行ってもよい。
選択部631には、画像読取部31から抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBが階調値Aとして入力され、階調値置換部630から階調値Bが入力され、AND型回路629から値Cが入力される。
選択部631は、入力画像データにおける原稿内の画素を1つずつ順番に抽出し、抽出した画素について、AND型回路629から入力された値Cが「1」であるか「0」であるかを判別する。AND型回路629から入力された値Cが「1」である場合、抽出した画素が熱消去性インクの消去痕の部分であると判断される。この場合、選択部631は、抽出した画素の階調値を階調値Bに決定し、決定した画素の階調値を、抽出した画素の位置の情報とともに出力する。これにより、抽出した画素のRGB各色の階調値は下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBに補正される。
一方、AND型回路629から入力された値Cが「0」である場合、抽出した画素が熱消去性インクの消去痕の部分でないと判断される。この場合、選択部631は、抽出した画素の階調値を階調値Aに決定し、決定した画素の階調値Aを、抽出した画素の位置の情報とともに出力する。これにより、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBは補正されず維持される。
インク部分補正処理部62の機能は、上記回路構成によって実現される場合の他、図14および図15に示すように、ROM3に記憶された制御プログラムをCPU2が実行することによって実現されてもよい。
図14および図15は、本発明の一実施の形態においてインク部分補正処理部62が実行する処理を示すフローチャートである。
図14を参照して、CPU2は、画像読取部31からRGB各色の入力画像データを受信すると、RGB各色の入力画像データに基づいて、原稿の下地の明度を算出し、算出した明度に基づいて原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBを算出(検出)する(S101)。次にCPU2は、原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBに基づいて、原稿の下地の彩度CFAを算出(検出)し(S103)、R色の彩度CFBを設定する(S105)。続いてCPU2は、原稿内の1つの画素を抽出し(S107)、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBに基づいて、抽出した画素の彩度CFを算出する(S109)。続いてCPU2は、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色でない熱消去性インクである旨の設定を受け付けているか否かを判別する(S111)。
ステップS111において、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色でない熱消去性インクである旨の設定を受け付けていないと判別した場合(S111でNO)、CPU2は、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色の熱消去性インクである旨の設定を受け付けていると判断し、図15のステップS131の処理へ進む。
ステップS111において、原稿に含まれるインクの種類が蛍光色でない熱消去性インクである旨の設定を受け付けていると判別した場合(S111でYES)、CPU2は、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たすか否かを判別する(S113)。
ステップS113において、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たすと判別した場合(S113でYES)、CPU2は、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たすか否かを判別する(S115)。
ステップS115において、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たすと判別した場合(S115でYES)、CPU2は、抽出した画素のR色階調値SRが原稿の下地のR色階調値URの近傍であるか否かを判別する(S117)。
ステップS117において、抽出した画素のR色階調値SRが原稿の下地のR色階調値URの近傍であると判別した場合(S117でYES)、CPU2は、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBの各々を、原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBの各々に置き換え(S119)、ステップS151の処理へ進む。
ステップS113において、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たさないと判別した場合(S113でNO)、ステップS115において、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たさないと判別した場合(S115でNO)、またはステップS117において、抽出した画素のR色階調値SRが原稿の下地のR色階調値URの近傍でないと判別した場合(S117でNO)、CPU2は置き換えを行わずにステップS151の処理へ進む。
ステップS151において、CPU2は、原稿内の全ての画素を抽出したか否かを判別する(S151)。
ステップS151において、原稿内の全ての画素を抽出しないと判別した場合(S151でNO)、CPU2はステップS107の処理へ進む。
ステップS151において、原稿内の全ての画素を抽出したと判別した場合(S151でYES)、CPU2は処理を終了する。
図15を参照して、ステップS131において、CPU2は、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たすか否かを判別する(S131)。
ステップS131において、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たすと判別した場合(S131でYES)、CPU2は、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たすか否かを判別する(S133)。
ステップS133において、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たすと判別した場合(S133でYES)、CPU2は、抽出した画素のR色階調値SRが検出値の最大値であるか否かを判別する(S135)。
ステップS135において、抽出した画素のR色階調値SRが検出値の最大値であると判別した場合(S135でYES)、CPU2は、抽出した画素のRGB各色の階調値SR、SG、およびSBの各々を、原稿の下地のRGB各色の階調値UR、UG、およびUBの各々に置き換え(S137)、図14のステップS151の処理へ進む。
ステップS131において、原稿の下地の彩度CFA、R色の彩度CFB、および抽出した画素の彩度CFが式(5)の関係を満たさないと判別した場合(S131でNO)、ステップS133において、抽出した画素のR色階調値SR、G色階調値SG、およびB色階調値SBが式(3)の条件を満たさないと判別した場合(S133でNO)、またはステップS135において、抽出した画素のR色階調値SRが検出値の最大値でないと判別した場合(S135でNO)、CPU2は置き換えを行わずに図14のステップS151の処理へ進む。
[実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、熱消去性インクの消去痕の画像に特有の特徴に基づいて、熱消去性インクの消去痕の部分の画素が検出され、抽出された画素の階調値が下地の階調値に置き換えられる。これにより、赤外カットフィルタや3色のLEDを使用しなくても、熱消去性インクの消去痕の部分にR色が薄く再現される事態を回避することができ、製造コストの増加を抑止することができる。
[その他]
熱消去性インクの消去痕の部分であるか否かの判断は、上述のように一画素単位で行われてもよいし、複数画素単位で行われてもよい。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD-ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置
2 CPU(Central Processing Unit)
3 ROM(Read Only Memory)
4 メモリ
5 HDD(Hard Disk Drive)
6 画像処理部
10 メインコントローラー
31 画像読取部(画像取得手段の一例)
31a 画像読取部の筐体
32 プリンターエンジン部
33 操作表示部(受付手段の一例)
34 通信部
35 音声処理部
36 音声入力部
37 音声出力部
38 排紙トレイ
41 駆動部
42 発光部
43 AD変換部(画像生成手段の一例)
61,63,64,65 ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
62 インク部分補正処理部
100 メインコントローラー
310 ADF(Auto Document Feeder)
311 原稿トレイ
312 排紙トレイ
321 コンタクトガラス
321a,322a スリット
322 プラテンガラス
323 ワイヤー
324 スライダー
325 光源(照射手段の一例)
326,327 ミラー
328 モーター
329,330 レンズ
331,331B,331G,331R ラインセンサー(受光手段の一例)
621 下地階調値検出部(下地レベル検出手段の一例)
622 R(赤)色近傍判別部(レベル判別手段の一例)
623 R色最大値判別部(レベル判別手段の一例)
624 彩度検出部(彩度判別手段の一例)
625 色相判別部(色相判別手段の一例)
626 下地彩度検出部
627,631 選択部(置換手段の一例)
628 低彩度判別部
629 AND型回路
630 階調値置換部
FT 赤外カットフィルタ
IK 熱消去性インク
IN1,IN2,IN3 端子
KY1,KY2,KY3 キー
P1 原稿読取位置
SN 属性信号

Claims (13)

  1. 原稿の赤緑青各色の画像データを取得する画像取得手段と、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記原稿の下地の赤緑青各色のレベルを検出する下地レベル検出手段と、
    赤色の前記画像データに基づいて、前記原稿内の特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるか否かを判別するレベル判別手段と、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記特定の位置の色相が赤色であるか否かを判別する色相判別手段と、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記特定の位置の彩度が所定の範囲内であるか否かを判別する彩度判別手段と、
    前記特定の位置の赤色のレベルが前記所定の値であると前記レベル判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の色相が赤色であると前記色相判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別手段にて判別した場合に、前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の赤緑青各色のレベルに置き換える置換手段とを備えた、画像処理装置。
  2. 前記画像取得手段は、
    前記原稿に光を照射する照射手段と、
    前記原稿から反射光を受光する受光手段と、
    前記反射光に基づいて、前記赤緑青各色の画像データを生成する画像生成手段であって、前記反射光に含まれる赤色波長領域および赤外波長領域の光に基づいて、前記赤色の前記画像データを生成する画像生成手段とを含む、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記レベル判別手段は、前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であるか否かを判別し、
    前記置換手段は、前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であると前記レベル判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であると前記色相判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別手段にて判別した場合に、前記赤緑青各色の画像データにおける前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記レベル判別手段は、前記特定の位置の赤色のレベルと前記下地の赤色のレベルとの差が、前記下地の赤色のレベルの±1%以内である場合に、前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍である判別する、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記レベル判別手段は、前記特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであるか否かを判別し、
    前記置換手段は、前記特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであると前記レベル判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であると前記色相判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別手段にて判別した場合に、前記赤緑青各色の画像データにおける前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 前記レベル判別手段は、
    前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であるか否かを判別する第1の判別手段と、
    前記特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであるか否かを判別する第2の判別手段と、
    第1および第2の判別手段のうちいずれか一方を選択する選択手段とを含み、
    前記置換手段は、前記選択手段にて第1のレベル判別手段を選択した場合において、前記特定の位置の赤色のレベルが前記下地の赤色のレベルの近傍であると前記第1のレベル判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の色相が赤色であると前記色相判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別手段にて判別したときは、前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換え、
    前記置換手段は、前記選択手段にて第2のレベル判別手段を選択した場合において、前記特定の位置の赤色のレベルが検出値の最大レベルであると前記第2のレベル判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の色相が赤色であると前記色相判別手段にて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別手段にて判別したときは、前記赤緑青各色の画像データにおける前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の位置の赤緑青各色のレベルに置き換える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  7. 前記原稿に含まれるインクの種類の設定の入力を受け付ける受付手段をさらに備え、
    前記選択手段は、前記受付手段にて受け付けた設定に基づいて選択を行う、請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記下地レベル検出手段は、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記原稿の画像内の明度の分布を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
    前記ヒストグラムにおいてピークとなる明度を有する前記原稿内の位置の赤緑青各色のレベルを前記赤緑青各色の画像データから抽出し、抽出した赤緑青各色のレベルを前記下地の赤緑青各色のレベルとして検出するレベル抽出手段とを含む、請求項1~7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記赤色の画像データにおける前記特定の位置の赤色のレベルをレベルSRとし、前記緑色の画像データにおける前記特定の位置の緑色のレベルをレベルSGとし、前記青色の画像データにおける前記特定の位置の青色のレベルをレベルSBとした場合において、前記レベルSR、前記レベルSG、および前記レベルSBが|SR-SG|>|SG-SB|の条件を満たすときは、前記色相判別手段は前記特定の位置の色相が赤色であると判別する、請求項1~8のいずれかに記載の画像処理装置。
  10. 前記彩度判別手段は、前記特定の位置の彩度が前記下地の彩度よりも大きく赤色の彩度よりも小さい範囲内であるか否かを判別する、請求項1~9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記赤色の画像データにおける前記特定の位置の赤色のレベルをレベルSRとし、前記緑色の画像データにおける前記特定の位置の緑色のレベルをレベルSGとし、前記青色の画像データにおける前記特定の位置の青色のレベルをレベルSBとし、前記レベルSR、前記レベルSG、および前記レベルSBのうち最大のレベルを最大レベルMax(SR,SG,SB)とし、前記レベルSR、前記レベルSG、および前記レベルSBのうち最小のレベルを最小レベルMix(SR,SG,SB)とした場合に、前記彩度判別手段は前記特定の位置の彩度CFを、CF=Max(SR,SG,SB)-Mix(SR,SG,SB)の式を用いて算出する、請求項1~10のいずれかに記載の画像処理装置。
  12. 前記置換手段は、青緑各色の前記画像データにおける前記特定の位置の青緑各色のレベルのガンマ値が前記下地の青緑各色のレベルのガンマ値に合うように補正を行う、請求項1~11のいずれかに記載の画像処理装置。
  13. 原稿の赤緑青各色の画像データを取得する画像取得ステップと、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記原稿の下地の赤緑青各色のレベルを検出する下地レベル検出ステップと、
    赤色の前記画像データに基づいて、前記原稿内の特定の位置の赤色のレベルが所定の値であるか否かを判別するレベル判別ステップと、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記特定の位置の色相が赤色であるか否かを判別する色相判別ステップと、
    前記赤緑青各色の画像データに基づいて、前記特定の位置の彩度が所定の範囲内であるか否かを判別する彩度判別ステップと、
    前記特定の位置の赤色のレベルが前記所定の値であると前記レベル判別ステップにて判別し、かつ前記特定の位置の色相が赤色であると前記色相判別ステップにて判別し、かつ前記特定の位置の彩度が前記所定の範囲内であると前記彩度判別ステップにて判別した場合に、前記特定の位置の赤緑青各色のレベルを、前記下地の赤緑青各色のレベルに置き換える置換ステップとをコンピューターに実行させるための、画像処理装置の制御プログラム。
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