JP4661112B2 - 画像情報処理装置及び画像情報処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用画像情報処理装置等の画像情報処理装置及び画像情報処理方法に関するものである。
従来の車両用画像情報処理装置においては、電子式カメラからの入力画像情報を入力用フレームバッファに格納し、この入力画像情報を再構成ルールの記述された再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成し、出力画像情報を出力用フレームバッファに格納している。
この種の従来技術について記載されている文献としては、下記特許文献1がある。
特開平11−328368号公報
かかる従来の画像情報処理装置では、出力画像の種類の数だけ再構成テーブルが必要になり、再構成テーブルを保持するメモリが再構成テーブル数に比例して増大し、多くの連続した画像を表示するには、大量なメモリが必要となる課題があった。一方、再構成テーブル数を少なくし、再構成テーブル上にリアルタイムに出力画像を生成する方式もあるが、メモリは少なくて済む反面、短時間に多くの処理計算が必要となり、高性能の演算手段が要求され、計算処理のためのコストが上昇するという問題があった。
本発明は連続した画像を表示することができ、大量のメモリを必要とせず、高性能の演算手段も要求されない画像情報処理装置及び画像情報処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像情報処理装置においては、座標変換テーブルである再構成テーブルを複数格納する再構成テ−ブル保持手段と、上記再構成テ−ブル保持手段に格納された複数の上記再構成テーブルと重み情報とから新たな再構成テーブルを生成する再構成テ−ブル算出手段と、入力画像情報を上記再構成テ−ブル算出手段で生成された新たな再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成する処理手段とを設ける。
本発明においては、複数の再構成テーブルの間を埋める中間の再構成テーブルを少ない計算量で生成できるので、連続した画像を表示することができ、大量のメモリを必要とせず、高性能の演算装置も要求されない画像情報処理装置及び画像情報処理方法を提供できる。
第1の実施の形態
図1は本発明に係る画像情報処理装置の基本構成を示す図である。画像情報処理装置108は、入力画像情報を格納する入力用フレームバッファ102、画像情報処理用再構成ルールを記述した再構成テーブルを複数格納する再構成テ−ブル保持手段107、再構成テーブルと重み情報から新たな再構成テーブルを生成する再構成テ−ブル算出手段104、画像情報処理の全体を制御する処理手段103、出力画像情報を格納する出力用フレームバッファ105で構成されている。更に、画像情報処理装置108への入力デバイスとして電子式カメラ101を、画像情報処理装置108からの出力デバイスとして表示装置106を接続している。
入力用フレームバッファ102は、電子式カメラ101からの入力画像情報を入力処理を経て、内部メモリに格納する機能を有する。この部分の入力処理に関しては、画像をデジタル処理する分野で公知であり、詳細は省略する。
入力用フレームバッファ102は、横Xmax_in×縦Ymax_inの画素で構成され、各画素は水平方向の座標x(0〜Xmax_in-1)、垂直方向の座標y(0〜Ymax_in-1)で示される。各画素の画素情報は色情報を持ち、該色情報は、RGB形式で格納される。R,G,Bは各8bitの正整数情報を持つ。各画素にはアドレスが割り振られており、画素座標(x_in,y_in)のアドレスadr_inは、adr_in=x_in+y_in×Xmax_inで求められる。入力用フレームバッファ102の各画素情報へのアクセスはこのアドレスadr_inを用いて行なわれる。
再構成テーブル保持手段107は、複数の再構成テーブルを格納しており、これらの再構成テーブルは、出力用フレームバッファ105の画素数と同じ数の参照セルで構成される。この各再構成テーブルにはインデックスナンバーが振られており、再構成テーブル算出手段104からの要求応じて、該当するインデックスナンバーの再構成テーブルを提供する機能を有する。この再構成テーブルの各参照セルへのアクセスは、出力用フレームバッファ105の画素にアクセスするアドレスadr_outを用いて行なう。再構成テーブルの各参照セルには、入力用フレームバッファ102の画素にアクセスするために必要なアドレスadr_inの値が格納されている。
再構成テーブル算出手段104は、処理手段103からの指示を受け、再構成テーブル保持手段107の保有する複数の再構成テーブルを用いて新たな構成テーブルを算出する機能を有する。即ち、再構成テーブル算出手段104は、処理手段103からの入力として、再構成テーブルのインデックスナンバーのリストと重み情報を受取る。インデックスナンバーのリストには、再構成テーブル保持手段107に保持されているインデックスナンバーが2つ以上列挙されており、再構成テーブル算出手段104はこのインデックスナンバーを用いて再構成テーブル保持手段107から、該当する再構成テーブルを引き出すことができる。重み情報は割合を示す値で、0〜100%の範囲の値である。
処理手段103は、入力用フレームバッファ102からの入力画像情報を受け、再構成テーブル算出手段104に対し再構成テーブルの生成を指示し、新たに生成された再構成テーブルにより再構成された画像情報を出力用フレームバッファ105へ出力画像情報として格納する機能を有する。
出力用フレームバッファ105は、格納された出力画像情報を表示装置106に出力する機能を有する。横Xmax_out×縦Ymax_outの画素で構成され、各画素には出力する画素情報が格納される。画素の座標は水平方向の座標x(0〜Xmax_out-1)、垂直方向の座標y(0〜Ymax_out-1)で示される。各画素の画素情報は色情報を持ち、色情報は、RGB形式で格納される。R,G,Bは各8bitの正整数情報を持つ。各画素にはアドレスが割り振られており、画素座標(x_out,y_out)のアドレスadr_outはadr_out=x_out+y_out×Xmax_outで求められる。出力用フレームバッファ105の各画素情報へのアクセスはこのアドレスadr_outを用いて行なわれる。なお出力処理自体は、デジタル画像を扱う分野で公知である。
次に、処理手段103等について具体的に説明する。
処理手段103は、アドレスadr_outを用いて再構成テーブルの画素座標(x_out,y_out)に対応した参照セルにアクセスし、参照先の入力用フレームバッファ102のアドレスadr_inを取得する。処理手段103は取得したアドレスadr_inを用いて、入力用フレームバッファ102から入力画像情報の画素情報を取得し、出力用フレームバッファ105の画素座標(x_out,y_out)の値として設定する。処理手段103は出力用フレームバッファ105の全画素に対して同じ処理を行うことで、出力用フレームバッファ105に出力画像情報を格納する。
再構成テーブル算出手段104はインデックスナンバーのリストで指定された複数の再構成テーブルを、再構成テーブル保持手段107から読み出し、再構成テーブル算出手段104内部に書き込む。なお、再構成テーブル保持手段107が十分な読み出し速度を備えている場合には、再構成テーブル算出手段104内部に書込みをする必要はなく、直接アクセスする方法でもよい。3つの再構成テーブルA、B、Cを読み出した例につて説明する。
再構成テーブル算出手段104は、これら再構成テーブルA、B、Cを用いて、新たな再構成テーブルDを生成する。再構成テーブルA、B、C、Dはすべて出力用フレームバッファ105と同じサイズであり、出力用フレームバッファ105と同じ計算式で求まるアドレスadr_outを用いて、各参照セルにアクセスすることができる。
再構成テーブル算出手段104は、再構成テーブルDの参照セル座標(x,y)の内容を求めるために、再構成テーブルA、B、Cのそれぞれの参照セル座標(x,y)の値を取得する。これらの値を便宜上それぞれA(x,y)、B(x,y)、C(x,y)とする。A(x,y)、B(x,y)、C(x,y)はそれぞれ、入力用フレームバッファ102のアドレスとなっている。なお、入力用フレームバッファ102を2次元に展開して、アドレス(x_in,y_in)で表すと、それぞれのアドレスは(x_in_A,y_in_A),(x_in_B,y_in_B),(x_in_C,y_in_C)に展開できる。
図2は入力用フレームバッファ102を2次元に展開し、上記A(x,y)、B(x,y)、C(x,y)の座標位置を示したものである。この段階で図2上の3点を結ぶラインを引く。この場合、3点を結ぶラインはスプライン曲線など、公知の手法で曲線を引いてもよいし、A(x,y)-B(x,y)-C(x,y)を直線で結んでも良い。
次に再構成テーブル算出手段104において、処理手段103から送られた重み情報を用いてD(x,y)を求める手段を説明する。A(x,y)-B(x,y)-C(x,y)を結んだラインにおいて、A(x,y)を出発点とし、C(x,y)を到着点と考え、該重み情報を、ライン上を出発点から到着点まで進んだ距離の割合として用いると、ライン上の1点が定まる。この値は入力用フレームバッファ102のアドレス情報に対応するので、再構成テーブルDの参照セル(x,y)の値として決定される。従って、例えば重み情報が0%であれば、D(x,y)はA(x,y)と一致し、重み情報が100%であればD(x,y)はC(x,y)と一致し、中間においては、曲線又は直線で求めた線上の対応する位置の値となる。同様の計算を再構成テーブルD(x,y)のすべての参照セルに対して行うと、再構成テーブルD(x,y)が決定される。
かかる構成とすることにより、例えインデックスナンバーのリストが3点以上であっても、中間点B(x,y)が増えるだけで同様の手法で計算を行うことができる。一方、インデックスナンバーのリストの最小値である2点の場合には、中間点B(x,y)がなくなり、より簡単な計算となる。
次に、図1に示した本発明の画像情報処理装置の動作、即ち本発明の画像情報処理方法について説明する。
電子式カメラ101からの入力画像情報が入力用フレームバッファ102に格納されると、処理手段103は再構成テーブル算出手段104に対し、再構成テーブルのインデックスナンバーのリストと重み情報を与える。再構成テーブル算出手段104はインデックスナンバーのリストと重み情報を用いて新たな再構成テーブルを生成する。
すなわち、再構成テーブル算出手段104はインデックスナンバーのリストで指定された3つの再構成テーブルA、B、Cを、再構成テーブル保持領域107から読み出し、再構成テーブル算出手段104内部に書き込み、再構成テーブルA、B、Cの各参照セルにアクセスして、それぞれの参照セル(x.y)の値を取得し、処理手段103から送られた重み情報を用いてD(x,y)を求める。この値は入力用フレームバッファ102のアドレス情報に対応し、再構成テーブルDの参照セル(x,y)の値として決定される。同様の計算を再構成テーブルD(x,y)のすべての参照セルに対して行うと、再構成テーブルD(x,y)が決定される。再構成テーブル算出手段104は、この再構成テーブルD(x,y)を処理手段103に返す。処理手段103は、受け取った再構成テーブルD(x,y)を用いて出力用フレームバッファ105に出力画像情報を格納する。
すなわち、処理手段103は、アドレスadr_outを用いて再構成テーブルD(x,y)の画素座標(x_out,y_out)に対応した参照セルにアクセスし、参照先の入力用フレームバッファ102のアドレスadr_inを取得する。処理手段103は取得したアドレスadr_inを用いて、入力用フレームバッファ102から入力画像情報の画素情報を取得し、出力用フレームバッファ105の画素座標(x_out,y_out)の値として設定する。処理手段103は出力用フレームバッファ105の全画素に対してこの処理を行い、出力用フレームバッファ105に出力画像情報を格納する。再構成された出力画像情報は出力用フレームバッファ105に格納後、表示装置106に送られる。
以上説明した図1に示す本発明の画像情報処理装置及び画像情報処理方法の効果について説明する。
処理手段103が再構成テーブル算出手段104に渡す、再構成テーブル用のインデックスナンバーのリストと重み情報を変化させることで、再構成テーブル保持手段107に保持されているテーブル以外の再構成ルールで入力画像情報を再構成し、出力画像情報を生成することが可能となる。
インデックスナンバーのリストに、複数の再構成テーブルを設定し、重み情報を0%〜100%に連続的に変化させていくことで、各再構成テーブルそれぞれを用いて生成される出力画像同士の中間画像を容易に生成することができ、出力画像の切替をスムースに行うことが出来る。
出力画像の切替時にかかる中間画像を追加使用することで、出力画像同士の関連がより分かり易くなる効果が生じる。また、再構成テーブルを増やすことなく、中間画像の出力が可能になるので、メモリの点で有利となる効果も生じる。
複数の再構成テーブルの間を埋める中間の再構成テーブルを少ない計算量で生成できるので、高性能の演算手段が要求されず、また再構成テーブルの切り替え時にリアルタイムで生成した中間の再構成テーブルを複数挟んで、画像のスムースな切り替えを実現できる。
これらにより、画像が見易くなると共に、同様の効果をあげる他の装置に比べ、少ないメモリと低コストな演算手段を持つ装置を提供できるものである。
第2の実施の形態
図3は本発明に係る他の画像情報処理装置を示す図である。画像情報処理装置310は、入力画像情報を格納する入力用フレームバッファ302、304、画像情報処理用再構成ルールを記述した再構成テーブルを複数格納する再構成テ−ブル保持手段309、再構成テーブルと重み情報から新たな再構成テーブルを生成する再構成テ−ブル算出手段308、画像情報処理の全体を制御する処理手段305、出力画像情報を格納する出力用フレームバッファ306で構成されている。更に、画像情報処理装置310への入力デバイスとして電子式カメラ301、303を、画像情報処理装置310からの出力デバイスとして表示装置307を接続している。
図1との構成上の違いは、電子式カメラが301、303の複数台となっていること、入力用フレームバッファ302、304が電子式カメラ数に対応して同じ複数個備えられていることであり、かかる構成の違いに対応して、再構成テ−ブル算出装置308をこれら複数の入力画像情報を同一平面上に展開する手段を有する構成としたことである。以下、重複部分は省略して説明する。
電子式カメラ301からの入力画像情報は入力処理を経て、入力用フレームバッファ302に格納され、電子式カメラ303からの入力画像情報は入力処理を経て、入力用フレームバッファ304に格納される。同様に、これらの入力処理は画像のデジタル処理の分野では公知である。また、これらの処理は平行して処理される。
入力用フレームバッファ302、304において、入力用フレームバッファ302のアドレスは(x1_in,y1_in)で表し、入力用フレームバッファ304のアドレスは(x2_in,y2_in)で表す。実際にはそれぞれのアドレスは第1の実施の形態で示したように1次元に折りたたまれ、片方のフレームバッファの先頭アドレスに値をオフセットすることで、連続したアドレス空間に格納されるが、この部分については一般的な処理であるので、省略する。
再構成テーブル保持手段309の構成は、第1の実施の形態と同様である。即ち、再構成テーブルが複数保持されており、各再構成テーブルにはインデックスナンバーが付され、再構成テーブル算出手段308からインデックスナンバーを用いて、該再構成テーブルを読み出すことができる。
再構成テーブル算出手段308は、処理手段305からの入力として、再構成テーブルのインデックスナンバーのリストと、重み情報を受け取る。インデックスナンバーのリストには、再構成テーブル保持手段309に格納されているインデックスナンバーが2つ以上列挙されている。重み情報は割合を示す値で、0〜100%の範囲の値である。再構成テーブル算出手段308は、内部で生成した再構成テーブルを処理手段305へ出力する。
処理手段305が再構成テーブルを用いて出力用フレームバッファ306に出力画像情報を格納する手順は、第1の実施の形態と同様である。但し、本実施の形態においては、再構成テーブルを構成する参照セルの内容が、複数の入力用フレームバッファ302、304のいずれか一方のアドレスである点が第1の実施の形態と異なる。即ち、出力用フレームバッファ306に格納される出力画像情報は、複数の入力用フレームバッファ302および304を用いて生成される。
具体例として、入力としてインデックスナンバーのリストに3つのインデックスナンバーが指定されている場合の処理手順を示す。再構成テーブル算出手段308はインデックスナンバーのリストで指定された3つの再構成テーブルを、再構成テーブル保持手段309から読み出し、再構成テーブル算出手段308内部に書き込む。なお、再構成テーブル保持手段309が十分な読み出し速度を備えている場合には、再構成テーブル算出手段104内部に書き込む必要はなく、直接アクセスする方法でもよい。読み出した再構成テーブルを便宜上、再構成テーブルA、B、Cと置く。
再構成テーブル算出手段308は、再構成テーブルA、B、Cを用いて、新たな再構成テーブルDを生成する。
次に再構成テーブルDの算出について述べる。再構成テーブル算出手段308は、入力用フレームバッファ302および入力用フレームバッファ304を同一平面上401に展開する手段を持つ。図4に2次元に展開した状態を示す。
図4において、402は入力用フレームバッファ302を展開したもの、403は入力用フレームバッファ304を展開したものである。ここで、入力用フレームバッファ302に適用する展開ルールを表す関数をf1(),入力用フレームバッファ304に適用する展開ルールをf2()とする。展開先の平面401上の点を座標(X,Y)で表すと、入力用フレームバッファ上の座標との関係はそれぞれ
(X1,Y1)=f1(x1_in,y1_in) (X2,Y2)=f2(x2_in,y2_in)
となる。また、関数f1(),f2()は逆関数
(x1_in,y1_in)=fi1(X2,Y2) (x2_in,y2_in)=fi2(X2,Y2)
を持つ。これらの関数f1(),f2()は、入力用フレームバッファ302と304の間の関係を示すものといえる。関数f1(),f()は計算式として与えられていても良いし、対応表の形で与えられていてもよい。
再構成テーブルDの座標(x,y)の参照セルの値を求めるために、再構成テーブル算出手段308は、再構成テーブルA、B、Cのそれぞれの座標(x,y)の参照セルの値を取得する。これらの値を便宜上それぞれA(x,y)、B(x,y)、C(x,y)とする。なお、A(x,y)、B(x,y)、C(x,y)は入力用フレームバッファ302、304のアドレスを表す。
これらの値を、図4の展開先の同一平面401上にプロットする。まずそれぞれのアドレスがどちらの入力用フレームバッファに属するかを調べ、関数f1()またはf2()を適用することで展開先の平面401上の座標が求められる。便宜上、展開先の平面401上の座標に変換した結果をA'、B'、C'で表す。
次にこの3点を結ぶラインを引く。3点を結ぶラインはスプライン曲線など、公知の手法で曲線を引いてもよいし、A'-B'間、B'-C'間を直線で結んでもよい。ここで再構成テーブル算出手段308の入力として与えられた重み情報を用いる。A'-B'-C'を結んだラインを、A'を出発点とし、C'を到着点と考える。重み情報を、ライン上を出発点から到着点まで進んだ距離の割合として用いると、ライン上の1点Dが定まる。点Dが入力用フレームバッファ302を示す領域402と入力用フレームバッファ304を示す領域403のどちら側にあるかを調べ、その結果に応じて点Dの座標に対して逆関数fi1()又はしくはfi2()を適用すると、入力用フレームバッファ302もしくは304のアドレスを得ることができる。このアドレスを再構成テーブルDの座標(x,y)の参照セルの値とする。
従って、例えば重み情報が0%であれば、D(x,y)はA(x,y)と一致し、重み情報が100%であればD(x,y)はC(x,y)と一致し、中間の値においては曲線又は直線で求めた線上の対応する位置の値となる。
このため、点Dが入力用フレームバッファ302を表示する領域402および入力用フレームバッファ304を表示する領域403上にない場合は、解なしとなり、D(x,y)の参照セルの値はエラーとなる。エラーとなった参照セルの値で生成される出力用フレームバッファ306の(x,y)の値はR=0,G=0,B=0で、画面上には黒い点として表現される。
インデックスナンバーのリストが3点以上であっても、中間点B(x,y)が増えるだけで同様の手法で計算を行うことができる。またインデックスナンバーのリストが2点の場合には中間点B(x,y)がない、簡単な計算となる。この計算を再構成テーブルDのすべての参照セルに対して行うと、再構成テーブルDが、再構成テーブル算出手段308の入力(インデックスナンバーのリストおよび重み情報)を用いて決定される。
次に、図3に示した第2の実施の形態の画像情報処理装置の動作、即ち本発明の画像情報処理方法について説明する。
電子式カメラ301および303からの入力画像情報が入力用フレームバッファ302および304に格納されると、処理手段305は再構成テーブル算出手段308に対し、再構成テーブルのインデックスナンバーのリストと重み情報を与える。再構成テーブル算出手段308はインデックスナンバーのリストと重み情報を用いて新たな再構成テーブルを生成する。
すなわち、再構成テーブル算出手段308はインデックスナンバーのリストで指定された3つの再構成テーブルA、B、Cを、再構成テーブル保持領域309から読み出し、再構成テーブル算出手段308内部に書き込み、再構成テーブルA、B、Cの各参照セルにアクセスして、それぞれの参照セル(x.y)の値を取得し、これらの値を再構成テーブル算出手段308の同一平面401上に展開し、処理手段305から送られた重み情報を用いてD(x,y)を求める。この値は入力用フレームバッファ302又は304のアドレス情報に対応し、再構成テーブルDの参照セル(x,y)の値として決定される。同様の計算を再構成テーブルD(x,y)のすべての参照セルに対して行うと、再構成テーブルD(x,y)が決定される。再構成テーブル算出手段308は、この再構成テーブルD(x,y)を処理手段305に返す。処理手段305は、受け取った再構成テーブルD(x,y)を用いて次の手順で出力用フレームバッファ306に出力画像情報を格納する。
すなわち、処理手段305は、アドレスadr_outを用いて再構成テーブルD(x,y)の画素座標(x_out,y_out)に対応した参照セルにアクセスし、参照先の入力用フレームバッファ302又は304のアドレスadr_inを取得する。この場合、処理手段305は点Dが入力用フレームバッファ302を示す領域402と入力用フレームバッファ304を示す領域403のどちら側にあるかを調べ、その結果に応じて点Dの座標に対して逆関数fi1()又はfi2()を適用し、入力用フレームバッファ302又は304のアドレスadr_inを得ることができる。処理手段305は、取得したアドレスadr_inを用いて、入力画像情報の画素情報を取得し、出力用フレームバッファ306の画素座標(x_out,y_out)の値として設定する。処理手段305は出力用フレームバッファ306の全画素に対してこの処理を行い、出力用フレームバッファ306に出力画像を格納する。
再構成された出力画像情報は出力用フレームバッファ306から表示装置106に送られる。
以上説明した図3に示す本発明の画像情報処理装置及び画像情報処理方法の効果について説明する。処理手段305が再構成テーブル算出手段308に与える、再構成テーブルのインデックスナンバーのリストと重み情報を変化させることで、再構成テーブル保持手段309に保持されているテーブル以外の再構成ルールで入力画像を加工し、出力することが可能となる。
インデックスナンバーのリストに、複数の再構成テーブルを設定し、重み情報を0%〜100%に連続的に変化させていくことで、再構成テーブルそれぞれを用いて生成される出力画像同士の中間画像を出力することができ、出力画像の切替をスムースに行うことが出来る。
上述実施の形態においては、複数のカメラを用いて連続した広い範囲を撮影している場合に有効な手法で、再構成テーブルによって生成される画像の元データが複数のカメラの入力から成る場合においても、中間画像を生成することができる。
出力画像の切替に中間画像を使用することで、出力画像同士の関連がわかりやすくなる。また、再構成テーブルを増やすことなく、中間画像の出力が可能になるので、メモリの点で有利となる。
本発明に係る画像情報処理装置の基本構成を示す図である。 図1に示した画像情報処理装置の入力用フレ−ムバッファの2次元展開図である。 本発明に係る他の画像情報処理装置の基本構成を示す図である。 図3に示した画像情報処理装置の入力用フレ−ムバッファの2次元展開図である。
符号の説明
101…電子式カメラ
102…入力用フレームバッファ
103…処理手段
104…再構成テーブル算出手段
105…出力用フレームバッファ
106…表示手段
107…再構成テーブル保持手段
108…画像情報処理装置
301…電子式カメラ
302…入力用フレームバッファ
303…電子式カメラ
304…入力用フレームバッファ
305…処理手段
306…出力用フレームバッファ
307…表示装置
308…再構成テーブル算出手段
309…再構成テーブル保持手段
310…画像情報処理装置
401…展開先の平面
402…入力用フレームバッファを平面401上に展開した例
403…入力用フレームバッファを平面401上に展開した例

Claims (8)

  1. 電子式カメラからの入力画像情報を入力用フレームバッファに格納し、上記入力画像情報を再構成ルールを記述した座標変換テーブルである再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成し、上記出力画像情報を出力用フレームバッファに格納する画像情報処理装置において、
    上記再構成テーブルを複数格納する再構成テ−ブル保持手段と、上記再構成テ−ブル保持手段に格納された複数の上記再構成テーブルと重み情報とから新たな再構成テーブルを生成する再構成テ−ブル算出手段と、上記入力画像情報を上記再構成テ−ブル算出手段で生成された新たな再構成テーブルを用いて再構成して上記出力画像情報を生成する処理手段とを具備することを特徴とする画像情報処理装置。
  2. 上記再構成テ−ブル算出手段が2つの上記再構成テーブルと重み情報とから上記新たな再構成ル−ルを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像情報処理装置。
  3. 上記再構成テ−ブル算出手段が3つ以上の上記再構成テーブルと重み情報とから上記新たな再構成ル−ルを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像情報処理装置。
  4. 複数の電子式カメラからの入力画像情報を複数の入力用フレームバッファにそれぞれ格納し、複数の上記入力画像情報を再構成ルールを記述した座標変換テーブルである再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成し、上記出力画像情報を出力用フレームバッファに格納する画像情報処理装置において、
    上記再構成テーブルを複数格納する再構成テ−ブル保持手段と、上記再構成テ−ブル保持手段に格納された複数の上記再構成テーブルと重み情報とから新たな再構成テーブルを生成する再構成テ−ブル算出手段と、複数の上記入力画像情報を上記再構成テ−ブル算出手段で生成された新たな再構成テーブルを用いて再構成して上記出力画像情報を生成する処理手段とを具備することを特徴とする画像情報処理装置。
  5. 上記再構成テ−ブル算出手段が2つの上記再構成テーブルと重み情報とから上記新たな再構成ル−ルを生成することを特徴とする請求項4に記載の画像情報処理装置。
  6. 上記再構成テ−ブル算出手段が3つ以上の上記再構成テーブルと重み情報とから上記新たな再構成ル−ルを生成することを特徴とする請求項4に記載の画像情報処理装置。
  7. 電子式カメラからの入力画像情報を入力用フレームバッファに格納し、上記入力画像情報を再構成ルールを記述した座標変換テーブルである再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成し、上記出力画像情報を出力用フレームバッファに格納する画像情報処理方法において、
    複数の上記再構成テーブルと重み情報とから新たな再構成テーブルを生成し、上記入力画像情報を上記新たな再構成テーブルを用いて再構成して上記出力画像情報を生成することを特徴とする画像情報処理方法。
  8. 複数の電子式カメラからの入力画像情報を複数の入力用フレームバッファにそれぞれ格納し、複数の上記入力画像情報を再構成ルールを記述した座標変換テーブルである再構成テーブルを用いて再構成して出力画像情報を生成し、上記出力画像情報を出力用フレームバッファに格納する画像情報処理方法において、
    複数の上記再構成テーブルと重み情報とから新たな再構成テーブルを生成し、複数の上記入力画像情報を上記新たな再構成テーブルを用いて再構成して上記出力画像情報を生成することを特徴とする画像情報処理方法。
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