JP4660955B2 - 熱交換素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全熱交換素子に係り、詳しくは、例えば、流体間での熱交換を行わせる空調分野に利用される積層構造の熱交換器等に適用することができ、潜熱交換効率の更なる向上を達成することができる熱交換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の熱交換素子における仕切板と間隔板の接合部を拡大した断面図である。図7において、101は表面にPVA(ポリビニルアルコール)膜101aが形成されたセルロース繊維からなる多孔質部材101bから構成される仕切板である。102はセルロース繊維からなる多孔質部材から構成される間隔板であり、103は仕切板101と間隔板102の両者を接合させるための接着剤である。この接着剤103には、ダンボール成形を行う時に一般的に使用されるデンプン糊や、酢酸ビニル系の糊などが使用されることが多い。
【0003】
この従来の熱交換素子では、図7に示す矢印A1の透湿経路の如く、接着剤103が形成されていない部分の仕切板101を透湿させることができるが、仕切板101と間隔板102の接着に、透湿性のない接着剤103を使用していたため、その接着剤103により間隔板102から仕切板101への透湿が妨げられてしまい、仕切板101の透湿有効面積がその接着剤103により減少するという問題があった。
【0004】
なお、表面にPVA膜101aが形成されたセルロース繊維からなる多孔質部材101bから構成される仕切板101とセルロース繊維からなる多孔質部材から構成される間隔板102を接着されるには、PVA膜では接着させることができず、デンプン糊や酢酸ビニル系の糊などの透湿性のない接着剤103を使用しなければならなかった。
【0005】
そこで、上記仕切板101の透湿有効面積を接着剤103により減少するという問題を解消する従来技術として、例えば、実開昭56−93694号公報で報告されたものが知られている。以下に、この従来技術について、具体的に図面を用いて説明する。図8は従来の熱交換素子における仕切板と間隔板の接合部を拡大した断面図である。図8において、図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。仕切板101と間隔板102は、セルロース繊維と熱可塑性繊維からなる合成紙から構成される。
【0006】
この従来の熱交換素子は、仕切板101と間隔板102の接着を、接着剤を用いずに、加熱加圧処理により、仕切板101と間隔板102中に含まれる熱可塑性繊維を溶着させて行うものである。このため、前述した接着剤103による仕切板101の透湿有効面積が減少してしまうという問題を解消することができ、仕切板101を介して行われる潜熱交換面積を向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した図7に示す従来の熱交換素子では、仕切板101と間隔板102の接着に、透湿性のない接着剤103を使用していたため、その接着剤103により間隔板102から仕切板101への透湿が妨げられてしまい、仕切板101の透湿有効面積が接着剤103により減少するという問題があった。
【0008】
また、上記した実開昭56−93694号公報で報告された図8に示す従来の熱交換素子では、仕切板101と間隔板102の接着を、接着剤を用いずに、加熱加圧処理により、仕切板101と間隔板102中に含まれる熱可塑性繊維を溶着して行うことができるため、前述した接着剤による仕切板101の透湿有効面積が減少してしまうことを抑えることができる。しかしながら、近時、熱交換素子においては、更なる潜熱交換効率の向上が要求されてきているが、この従来の熱交換素子では、仕切板101と間隔板102自体の透湿性が劣っているため、更なる潜熱交換効率の向上の要求に対応できないことがあった。
【0009】
そこで、本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、接着剤による仕切板の透湿有効面積の減少をなくすことができるとともに、仕切板と間隔板自体の透湿性を向上させることができ、潜熱交換効率の更なる向上を達成することができる熱交換素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、間隔保持部材によって間隔が保持された仕切部材を隔てて2種の気流を流通させるとともに、この2種の気流の間で前記仕切部材を介して熱交換する熱交換素子において、仕切部材と間隔保持部材が、潜熱を通過させうる透湿剤を含有した、多孔質部材からなる基材と、基材の表面に設けられた空気遮蔽性を有する透湿膜とを有し、仕切部材の基材は、厚さ方向に密の層と疎の層を有し、間隔保持部材が仕切部材の疎の層側に接着して積層したものである。
【0011】
また、仕切部材の透湿膜と間隔保持部材の透湿膜とは、ポリビニルアルコールまたはポリウレタンの接着剤により接着されるものである。
【0012】
また、間隔保持部材に、樹脂繊維を混抄した素材または樹脂をバインダーとして混入した素材を用いたものである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は本発明に係る実施の形態1における熱交換素子を示す斜視図、図2は図1に示す熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材を示す斜視図、図3は図1に示す熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材の接合部を拡大した断面模式図、図4は図1に示す熱交換素子におけるコルゲート加工を行うシングルフェーサ装置を示す構成図である。本実施の形態では、図1に示すような積層構造の六面体で構成された空調用に適した熱交換素子1を例示して説明する。
【0015】
熱交換素子1は、伝熱性と透湿性とを有する薄肉の仕切部材2により間隔保持部材3を挟み込み、所定の間隔をおいて、複数層に重ね合わせて接着した構成となっている。仕切部材2と間隔保持部材3は、それぞれ基材2a、3aが多孔質部材からなり、その基材2a、3aは、潜熱を通過させうる透湿剤が含有されている。多孔質部材には、例えば、セルロース繊維に樹脂繊維を混抄したり、樹脂等をバインダーとして混入したものが好適であるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリオレフィンなどの不織布や金属繊維、及びガラス繊維で構成してもよい。
【0016】
潜熱を通過させうる透湿剤には、例えば、LiCl(塩化リチウム)、CaCl2(塩化カルシウム)、ゼオライト、シリカゲルが挙げられる。仕切部材2と間隔保持部材3は、表面にそれぞれ空気遮蔽性を有する透湿膜2b、3bを有している。透湿膜2b、3bの構成部材には、熱可塑性重合体、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)が挙げられる。仕切部材2と間隔保持部材3は、この透湿膜2b、3bにより接着されている。透湿膜2b、3bにPVAを用いる場合は、空気遮蔽性/透湿性/接着性を考慮すると、3〜5ミクロン程度の厚みで形成することが望ましい。
【0017】
熱交換素子1を構成している仕切部材2は、正方形や菱形の平板として構成され、間隔保持部材3は、投影平面形状が仕切部材2に一致する鋸波状又は正弦波状の波形を成形した波板に形成されている。仕切部材2は、それに仕切られた2つの流体相互間において仕切部材2を介して空気漏れを生じることなく、全熱(顕熱、潜熱)を交換する。
【0018】
この間隔保持部材3は、その波の目の方向を交互に90度又はそれに近い角度を持たせて仕切部材2の間に挟着されている。流体通路4と流体通路5は、間隔保持部材3と仕切部材2から構成される各層間に一層おきに交互に略直交するように形成されている。流体通路4は、一次気流(イ)を通し、流体通路5は、二次気流(ロ)を通す。
【0019】
熱交換素子1は、図2に示すように、一枚の仕切部材2の片面に間隔保持部材3が接着された熱交換器構成部材を積層接着することにより作成される。図3に示すように、多孔質部材からなる基材2a、3aの表面には、空気遮蔽機能を有する透湿膜2b、3bが薬液塗工により形成されている。熱交換器構成部材は、仕切部材2を構成する透湿膜2b側の面に、流体通路4、5を構成する間隔保持部材3を、後述するコルゲート加工によって接着することにより連続的に作成される。
【0020】
透湿膜2b、3bは、例えば、上記素材をコーティング若しくはラミネート加工で片面に透湿性空気遮蔽膜を形成する有機材料を用いた樹脂フィルムをラミネート加工して形成してもよい。この透湿膜2b、3bによれば、例えば、間隔保持部材3の素材に同系統の樹脂繊維を混抄したり、樹脂等をバインダーとして混入した素材を用いることにより、接着剤を用いることなく、熱融着によってコルゲート加工を行うことができる。これにより、より一層、高速で加工することができる。
【0021】
ここで、コルゲート加工について、具体的に説明する。このコルゲート加工を行うシングルフェーサ装置は、図4に示すように、間隔保持部材3を成形する互いに噛み合って回転する歯車状の上下のコルゲーター10、11と、仕切部材2の素材である多孔質部材からなる基材2aを、間隔保持部材3の素材9に回転しながら押付けるプレスロール12並びに糊付ロール13を中核として構成されている。
【0022】
上下のコルゲーター10、11は、互いに噛み合って回転することにより、間隔保持部材3を成形する。プレスロール12並びに糊付ロール13は、透湿膜2bが形成された多孔質部材からなる基材2aを、透湿膜2bと間隔保持部材3の素材9が接触するように、間隔保持部材3の素材9に回転させながら押付ける。間隔保持部材3の段形状を整えるために、上下のコルゲーター10、11とプレスロール12は、間隔保持部材3の段形状を整え易い高い温度に維持されている。
【0023】
糊付ロール13は、下段コルゲーター11により送り出される段付きの間隔保持部材3における段の峰部分に、PVA(ポリビニルアルコール)、PU(ポリウレタン)などの接着剤を塗布する。仕切部材2の素材は、プレスロール12側に透湿膜2bのない面を向けて送られ、透湿膜2b側の面が間隔保持部材3の接着面と接触するようになっている。
【0024】
以上より、一方の流路、例えば、冬場であれば、室内外を比較して絶対湿度が高い室内側から絶対湿度の低い室外側へ排気する流路の水分を、他方の流路、例えば、冬場であれば、室内外で絶対湿度が低い室外側から絶対湿度の高い室内側へ給気する流路へ湿度交換を、図3に示す矢印M1、M2、M3の経路をたどり交換することができる。
【0025】
このように、本実施の形態では、仕切部材2と間隔保持部材3の基材2a、3aを多孔質部材から構成し、その基材2a、3aに、潜熱を通過させうる透湿剤を含有させ、仕切部材2と間隔保持部材3の表面にそれぞれ空気遮蔽性を有する透湿膜2b、3bをそれぞれ形成し、その透湿膜2b、3bにより仕切部材2と間隔保持部材3の両者を接着して熱交換素子1を構成している。
【0026】
このため、仕切部材2の透湿膜2bと間隔保持部材3の透湿膜3bにより、仕切部材2と間隔保持部材3とを接着するように構成したので、透湿性のない接着剤を用いて仕切部材と間隔保持部材を接着した図7の従来例の場合よりも、間隔保持部材3から仕切部材2への透湿性を向上させることができる。
【0027】
また、仕切部材2と間隔保持部材3の多孔質部材から構成されるそれぞれの基材2a、3aに、潜熱を通過させうる透湿剤を含有させるように構成したため、従来の透湿剤を含有していない仕切部材と間隔保持部材をセルロース繊維と熱可塑性繊維から構成する図8の場合よりも、仕切部材2と間隔保持部材3自体の透湿性を向上させることができる。従って、接着剤による仕切板2の透湿有効面積の減少を生じないようにすることができるとともに、仕切板2と間隔板3自体の透湿性を向上させることができ、潜熱交換効率の更なる向上を達成することができる。
【0028】
ここで、図5は図7、8の従来例と本実施の形態における透湿性、潜熱交換効率及び小型化率の比較結果を示す図である。図5に示す従来例1は、透湿性のない接着剤により仕切部材と間隔保持部材を接着した図7の熱交換素子の場合であり、図5に示す従来例2は、透湿剤を含有していない仕切部材と間隔保持部材を用いた図8の熱交換素子の場合である。
【0029】
透湿面積においては、透湿性のない接着剤を用いた従来例1のものが1.00(基準値)とすると、透湿性/空気遮蔽性/接着性を有する透湿膜2b、3bを用いた本実施の形態のものは、従来例1と比較して、透湿面積が1.96と従来例1よりも透湿面積を増加させることができることが判った。また、透湿剤を含有していない仕切部材と間隔保持部材を用いた従来例2では、透湿面積が1.49であったのに対し、透湿剤を含有している仕切部材2と間隔保持部材3を用いた本実施の形態のものは、透湿面積が1.96と従来例2よりも透湿面積を増加させることができることが判った。
【0030】
潜熱交換効率においては、透湿性のない接着剤を用いた従来例1のものが60%であったのに対し、透湿性/空気遮蔽性/接着性を有する透湿膜2b、3bを用いた本実施の形態のものは、従来例1と比較して、潜熱交換効率が71%と従来例1よりも潜熱交換効率を向上させることができることが判った。また、透湿剤を含有していない仕切部材と間隔保持部材を用いた従来例2では、潜熱交換効率が66.5%であったのに対し、透湿剤を含有している仕切部材2と間隔保持部材3を用いた本実施の形態のものでは、潜熱交換効率が71%と従来例2よりも潜熱交換効率を増加させることができることが判った。
【0031】
小型化率(同一潜熱交換効率条件下)においては、透湿性のない接着剤を用いた従来例1のものが1.00(基準値)とすると、透湿性/空気遮蔽性/接着性を有する透湿膜2b、3bを用いた本実施の形態のものは、従来例1と比較して、小型化率が0.5と従来例1よりも小型化できることが判った。また、透湿剤を含有していない仕切部材と間隔保持部材を用いた従来例2では、小型化率が0.65であったのに対し、透湿剤を含有している仕切部材2と間隔保持部材3を用いた本実施の形態のものは、小型化率が0.5と従来例2よりも小型化できることが判った。
【0032】
実施の形態2.
図6は本発明に係る実施の形態2の熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材の接合部を拡大した断面模式図である。図6において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示し、2cは仕切部材2の厚さ方向の下部側に形成された疎の層であり、2dは仕切部材2の厚さ方向の上側に形成されるとともに、疎の層2c上に形成された密の層である。熱交換素子において、仕切部材2の構成以外は、実施の形態1と同様である。
【0033】
仕切部材2と間隔保持部材3は、実施の形態1と同様に、例えば、加熱加圧することにより、仕切部材2と間隔保持部材3の透湿膜2b、3bが溶着して接着される。この加熱加圧時に、間隔保持部材3は、仕切部材2の疎の層2c内に食い込むように配置される。なお、実施の形態1では、仕切部材2に疎の層2cがなく、仕切部材2が密の層で構成されるため、加熱加圧を加えても、間隔保持部材3が密状態の仕切部材2に食い込まれることはほとんどない。
【0034】
このように、本実施の形態では、仕切部材2を、厚さ方向で疎の層2cと密の層2dになるように配置したため、間隔保持部材3を加熱加圧時に仕切部材2の疎の層2c内に食い込ませて配置することができる。このため、実施の形態1のような密状態の仕切部材の熱交換素子に比べて、接着後の接着部分における仕切部材2と間隔保持部材3のトータル厚さを小さくすることができるので、接着部分における透湿性を向上させることができる。
【0035】
また、本実施の形態では、実施の形態1と同様、仕切部材2と間隔保持部材3の基材2a、3aを多孔質部材から構成し、その基材2a、3aに、潜熱を通過させうる透湿剤を含有させ、仕切部材2と間隔保持部材3の表面にそれぞれ空気遮蔽性を有する透湿膜2b、3bをそれぞれ形成し、その透湿膜2b、3bにより仕切部材2と間隔保持部材3の両者を接着して熱交換素子1を構成している。
【0036】
このため、実施の形態1と同様、仕切部材2の透湿膜2bと間隔保持部材3の透湿膜3bにより、仕切部材2と間隔保持部材3とを接着するように構成したので、透湿性のない接着剤を用いて仕切部材と間隔保持部材を接着した図7の従来例の場合よりも、間隔保持部材3から仕切部材2への透湿性を向上させることができる。
【0037】
また、仕切部材2と間隔保持部材3の多孔質部材から構成されるそれぞれの基材2a、3aに、潜熱を通過させうる透湿剤を含有させるように構成したため、実施の形態1と同様、従来の仕切部材と間隔保持部材をセルロース繊維と熱可塑性繊維から構成する図8の場合よりも、仕切部材2と間隔保持部材3自体の透湿性を向上させることができる。従って、接着剤による仕切板2の透湿有効面積の減少を生じないようにすることができるとともに、仕切板2と間隔板3自体の透湿性を向上させることができ、潜熱交換効率の更なる向上を達成することができる。
【0038】
なお、上記実施の形態2では、間隔保持部材3を、実施の形態1と同様、透湿剤を含有し、多孔質部材からなる基材3aと、透湿膜3bとから構成したが、間隔保持部材3の構成はこの構成に限らず、例えば前述した図7のセルロース繊維からなる多孔質部材からなる構成のものであってもよいし、図8の透湿剤を含有しないセルロース繊維と熱可塑繊維からなる構成のものであってもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、仕切部材と間隔保持部材が、潜熱を通過させうる透湿剤を含有した、多孔質部材からなる基材と、基材の表面に設けられた空気遮蔽性を有する透湿膜とを有し、仕切部材の基材は、厚さ方向に密の層と疎の層を形成し、間隔保持部材が仕切部材の疎の層側に接着して熱交換素子を構成することにより、透湿性のない接着剤を用いて仕切部材と間隔保持部材を接着した従来例の場合よりも、間隔保持部材から仕切部材への透湿性を向上させることができる。また、仕切部材と間隔保持部材の多孔質部材から構成される基材に、潜熱を通過させうる透湿剤を含有させるように構成することにより、従来の仕切部材と間隔保持部材をセルロース繊維と熱可塑性繊維から構成する場合よりも、仕切部材と間隔保持部材自体の透湿性を向上させることができる。従って、接着剤による仕切板の透湿有効面積の減少をなくすことができるとともに、仕切板と間隔板自体の透湿性を向上させることができ、潜熱交換効率の更なる向上を達成することができる。
また、仕切部材を、厚さ方向に密の層と疎の層を有するように熱交換素子を構成することにより、間隔保持部材を加熱加圧時に仕切部材の疎の層内に食い込ませて配置することができるため、密状態の仕切部材の熱交換素子に比べて、接着後の接着部分における仕切部材と間隔保持部材のトータル厚さを小さくすることができる。このため、接着部分における透湿性を向上させることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1における熱交換素子を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材を示す斜視図である。
【図3】 図1に示す熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材の接合部を拡大した断面模式図である。
【図4】 図1に示す熱交換器におけるコルゲート加工を行うシングルフェーサ装置を示す構成図である。
【図5】 図7、8の従来例と本実施の形態における透湿性、潜熱交換効率及び小型化率の比較結果を示す図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態2の熱交換素子における仕切部材と間隔保持部材の接合部を拡大した断面模式図である。
【図7】 従来の熱交換素子における仕切板と間隔板の接合部を拡大した断面図である。
【図8】 従来の実開昭56−93694号公報で報告された熱交換素子における仕切板と間隔板の接合部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 熱交換素子、2 仕切部材、2a、3a 基材、2b、3b 透湿膜、2c 疎の層、2d 密の層、3 間隔保持部材、4、5 流体通路。

Claims (3)

  1. 間隔保持部材によって間隔が保持された仕切部材を隔てて2種の気流を流通させるとともに、この2種の気流の間で前記仕切部材を介して熱交換する熱交換素子において、
    前記仕切部材および前記間隔保持部材は、潜熱を通過させうる透湿剤を含有した、多孔質部材からなる基材と、前記基材の表面に設けられた空気遮蔽性を有する透湿膜とを有し、
    前記仕切部材の基材は、厚さ方向に密の層と疎の層を有し、
    前記間隔保持部材が前記仕切部材の疎の層側に接着して積層した熱交換素子。
  2. 前記仕切部材の透湿膜と前記間隔保持部材の透湿膜とは、ポリビニルアルコールまたはポリウレタンの接着剤により接着されることを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子。
  3. 前記間隔保持部材に、樹脂繊維を混抄した素材または樹脂をバインダーとして混入した素材を用いたことを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子。
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