JP4660493B2 - 電制スロットル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン(内燃機関)のスロットル開度を制御する電制スロットル装置の改良に関するものである。
一般に、オットーサイクルエンジンはディーゼルエンジンに比べて車両の発進時にトルク不足によるエンストを起こしやすい。
従来、車両の発進制御を行う電制スロットル装置として、特許文献1に開示されたものは、車両の発進操作中に目標アイドル回転数とエンジン回転数との回転数差△Nが所定値以上になると目標スロットル開度を大きく補正する発進時ガバナ制御を行い、発進時のトルク不足によるエンストの発生を防止するようになっている。
特開2006−233888号公報
しかしながら、このような従来の電制スロットル装置にあっては、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が繰り返し実行されてしまい、エンジン回転数のハンチングが生じるという問題点があった(図9参照)。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が繰り返されないようにする電制スロットル装置を提供することを目的とする。
本発明では、エンジンのスロットル開度を目標スロットル開度に近づけるスロットル制御手段と、車両の発進操作中に目標アイドル回転数とエンジン回転数との回転数差△Nが所定値以上になると目標スロットル開度の基本開度にスロットル補正開度を加えて目標スロットル開度を大きく補正する発進時ガバナ制御を行う発進時ガバナ制御手段とを備える電制スロットル装置において、スロットル補正開度が所定値以下に低下する場合には発進時ガバナ制御の実行を判定する発進時ガバナ制御実行判定手段と、発進時ガバナ制御の実行後に発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止する発進時ガバナ制御禁止手段と、所定のリセット条件が成立すると発進時ガバナ制御の禁止を解除する発進時ガバナ制御禁止解除手段とを備える。
本発明によると、発進時ガバナ制御の実行を判定して発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止するため、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が繰り返し実行されることを回避し、エンジン回転数のハンチングが防止され、スムーズな発進が行える。
本発明をCNG(圧縮天然ガス)エンジンの搭載車両に適用した実施形態を添付図面に基づいて説明する。
まず、図1〜8に本発明が適用可能な電制スロットル装置の一例を示すが、これ自体は本出願人により特願2003−366025号として既に出願されている。以下、この電制スロットル装置について説明する。
図1に示すように、CNGエンジン10の吸気通路11にスロットル弁12が介装され、その弁軸に駆動手段13(例えばモータ)が連結される。
スロットル弁12を迂回するバイパス吸気通路15に介装されるISCバルブ(電磁弁)14が介装される。ISCバルブ14の開度はアイドル運転時のエンジン回転数(エンジン回転速度)を目標アイドル回転数数(目標アイドル回転数速度)に近づけるように制御される。
スロットル弁12およびISCバルブ14の上流に燃料供給装置のノズル16が配置される。燃料供給装置は、空燃比が略一定の混合気を生成するべく、吸気流量に相応する燃料量をノズル16へ供給する。混合気は、エンジン10の各気筒に吸入され、点火プラグ17により、圧縮行程の所定時期に点火される。
エンジンコントロールユニット20は、運転条件に応じてスロットル弁12の開度、ISCバルブ14の開度、燃料供給装置の燃料供給量、点火プラグ17の点火時期等を制御するものである。
運転条件を検出する手段として、エンジン回転数を検出するクランク角センサ21、図示しないクラッチの作動位置(クラッチペダルの踏み量)を検出するストロークセンサ22、クラッチペダルが踏まれていない状態でONとなるクラッチスイッチ23、変速機のニュートラル位置でONとなるニュートラルスイッチ24、車両の走行速度を検出する車速センサ25、アクセルペダルの踏み量を検出するアクセル開度センサ26、ブレーキの作動時にONとなるブレーキスイッチ27等が設けられる。
図1に示すエンジンコントロールユニット20の構成は、車両の発進時にスロットル弁12の開度を制御するためのものであり、所定の発進時ガバナ制御起動条件(クラッチが半クラッチ状態の発進操作中)が成立すると、所定の発進時ガバナ制御解除条件が成立するまでの間は、目標スロットル開度を大きく補正する手段が設定され、発進時のトルク不足によりエンジン回転数が大きく低下するエンストを防止するようになっている。
具体的には、発進時スロットル開度制御判定手段30、発進時スロットル開度補正手段31およびその積分減衰制御手段32、発進時スロットル開度過渡補正手段33およびその積分減衰制御手段34、発進時スロットル開度最終制御手段35が備えられる。
発進時スロットル開度制御判定手段30は、以下の条件が成立かどうかを判定する。
(a) 回転数差△N(目標アイドル回転数数−エンジン回転数)≧所定値(判定△N)
(b) クラッチストローク≦判定上限ストローク(クラッチが半クラッチ状態)
(c) クラッチスイッチ=OFF(クラッチペダルを踏んだ状態)
(d) ニュートラルスイッチ=OFF(変速機がギヤセット状態)
(e) 判定下限値(1km/h程度)≦車速≦判定上限値(10km/h程度)
(f) 判定下限回転数≦エンジン回転数≦判定上限回転数(発進時ガバナ制御が有効な回転領域)
(g) アクセル開度≦判定上限値(目標スロットル開度が大きく、スロットル補正開度の余裕が取れないアクセル開度)
(h) ブレーキスイッチ=OFF(ブレーキ解除)
(a)〜(h)が全て成立するときに、発進時スロットル開度補正手段31および発進時スロットル開度過渡補正手段33へ発進時ガバナ制御の起動を指令する一方、(b)〜(h)のうち、少なくとも何れか一つが不成立になると、発進時スロットル開度補正手段31および発進時スロットル開度過渡補正手段33へ発進時ガバナ制御の解除を指令する。
発進時スロットル開度補正手段31は、発進時ガバナ制御の起動を指令されると、エンジン回転数が上昇に転じるまでの間は、図4のようなマップに基づいて、回転数差△Nに応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を周期毎に設定する一方、エンジン回転数が上昇に転じると、エンジン回転数が低下に転じるまでの間は、積分減衰制御手段32を起動して、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を徐々に0へ減少するべく、周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV)を減じて処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する(図6の(A)、参照)。
発進時スロットル開度過渡補正手段33は、図6の(B)に示すように、発進時ガバナ制御の起動を指令されると、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する一方、所定の保持時間(DTLOWGOV0)が経過すると、積分減衰制御手段34を起動することにより、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を徐々に0へ減少するべく、周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV0)減じて処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する。過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)は、所定時間(DTLOWGOV0)を一定に保持される許容最大値(実験データに基づいて設定)であり、アクセル開度をパラメータに図5のような係数Kのマップに基づいて、アクセル開度が大きくなる程、小さく設定されるのである。
発進時スロットル開度補正手段31、発進時スロットル開度過渡補正手段33は、発進時ガバナ制御の解除が指令されると、(b)、(d)、(f)、(h)の少なくとも一つが不成立のときは、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)をその時点で0に設定する一方、(c)、(e)、(g)の少なくとも一つが不成立のときは、ショックを緩和するため、積分減衰制御手段32、34により、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を徐々に0へ減少するべく、周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV)を減じる処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する。
発進時スロットル最終開度制御手段35は、発進時スロットル開度補正手段31および積分減衰制御手段32の設定値と、発進時スロットル開度過渡補正手段33および積分減衰制御手段34の設定値ととを周期毎に比較して、大きい方のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を目標スロットル開度(基本開度)に加えるのである(図6の(C)、参照)。
コントロールユニット20は、図示しないが、アイドル運転時(停車時)のエンジン回転数を目標アイドル回転数に維持するようにISCバルブ14の開度を制御する手段と、アクセル開度およびエンジン回転数に応じた目標スロットル(基本開度)を設定する手段と、スロットル弁12の開度(スロットル開度)を目標スロットル開度と一致させるように駆動手段を制御する手段とを備える。
図2は、コントロールユニット20の制御内容(発進時ガバナ制御)を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返される。以下、これについて説明する。
ステップS1においては、(a)〜(h)が全て成立して発進時ガバナ制御起動条件が成立するかどうかを判定する。ステップS1の判定がyesのときは、2つのスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の設定(ステップS2〜S6、ステップS7〜S9)を平行処理する。
ステップS2〜S6においては、発進時ガバナ制御起動条件の成立時に過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)およびその保持時間(DTLOWGOV0)を設定する一方、保持時間(DTLOWGOV0)の経過後は周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV0)を減じる処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する。過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)は、発進時ガバナ制御起動条件成立時のアクセル開度に応じた係数Kとの乗算値(TVOLOWGOV0=TVOLOWGOV0×K)に設定する。
ステップS7〜S9においては、発進時ガバナ制御起動条件の成立時からエンジン回転数が上昇に転じるまでの間は、回転数差△N=目標アイドル回転数−エンジン回転数に応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を周期毎に設定する一方、エンジン回転数が上昇に転じるとエンジン回転数が低下に転じるまでの間は、周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV)を減じる処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する。
ステップS10においては、ステップS2〜S6の設定値とステップS7〜S9の設定値との比較により大きい方をスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)に選定する。ステップS11においては、選定のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を目標スロットル開度(基本開度)に加えると共にスロットル開度をその目標スロットル開度と一致させるべく駆動手段13への出力を制御するのである。
ステップS1の判定がnoのときは、RETURNへ飛ぶ。ステップS2〜S11の処理がパスされ、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)が加わらないため、目標スロットル開度は、アクセル開度およびエンジン回転数に応じた基本開度に設定される。停車時(アイドル運転時)のエンジン回転数は、ISCバルブ14の制御により、目標アイドル回転数に維持される。
図3は、発進時ガバナ制御の解除を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返される。ステップS21においては、発進時ガバナ制御解除条件が成立かどうか、(b)〜(h)の少なくとも一つが不成立かどうかを判定する。
ステップS21の判定がyesのときは、(b)、(d)、(f)、(h)の少なくとも一つが不成立の場合、ステップS22において、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)をその時点で0に設定する一方、(c)、(e)、(g)の少なくとも一つが不成立のときは、ステップS23において、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を徐々に0へ減少するべく、周期(DTLOWGOV)毎にスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回値から所定の減衰量(DTVOLOWGOV)を減じる処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を設定する。
ステップS21の判定がnoのときは、RETURNへ飛ぶ。ステップS22またはステップS23の処理がパスされ、図2の発進時ガバナ制御が継続するのである。図2のステップS6、S9の処理および図3のステップS23の処理においては、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)=前回値−減衰量が負(−)の場合、負のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)=0に修正される。
図7は、車両の発進時における、クラッチストローク、クラッチスイッチ、ニュートラルスイッチ、車速、アクセル開度、ブレーキスイッチ、エンジン回転数、の推移を例示するタイミングチャートである。車両の発進操作が開始され、(a)〜(h)の条件が全て成立すると、発進時ガバナ制御が起動され、目標スロットル開度(基本開度)を大きく補正するため、スロットル開度が大きく制御され、発進時のトルク不足によるエンジン回転数の低下を小さく抑えられるようになる。
図6の(A)のような特性に基づく発進時ガバナ制御においては、回転数差△Nに応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、エンジン回転数の低下が抑えられ、エンジン回転数が上昇に転じると、回転数差△Nに応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)でなく、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)の前回量から所定の減衰量を減じる処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、目標スロットル開度のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)が徐々に0へ減少するように制御されるので、スロットル弁の過敏な閉動作が避けられ、エンジン回転数も安定よく徐々に上昇するようになる。エンジン回転数の低下は、回転数差△Nに応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、無駄なく効率的に抑えられる。
図6の(B)のような特性に基づく発進時ガバナ制御においては、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、吸気流量が応答よく十分に確保され、発進時のトルク不足によるエンジン回転数の低下を効果的に抑えられる。所定時間が経過すると、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)は、許容最大値から徐々に0へ減少されるので、エンジン回転数も安定よく徐々に上昇するようになる。
この実施形態においては、図6の(C)のような特性に基づく発進時ガバナ制御が行われるので、(a)〜(h)の条件が全て成立すると、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、エンジン回転数の低下を応答よく効果的に抑えられる。過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)は、保持時間が経過すると、徐々に0へ減少されるので、エンジン回転数の過剰な上昇(吹き上がり)の防止も得られる。保持時間の経過後は、回転数差△Nに応じたスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)およびその減衰処理後のスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)により、エンジン回転数を目標アイドル回転数へ効率よく安定的に制御することが可能となる。図8に発進時スロットル最終開度(エンジンコントロールユニット20のスロットル制御信号)とエンジン回転数との関係を例示する。図8において、「補正あり」は、図6の(C)のような特性に基づく発進時ガバナ制御の場合、「補正なし」は、発進時ガバナ制御を行わない場合を表すものである。
図6の(C)のような特性に基づく発進時ガバナ制御は、所定の発進時ガバナ制御解除条件が成立するまで継続される。発進時ガバナ制御解除条件が成立すると、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)は、(b)、(d)、(f)、(h)の少なくとも一つが不成立の場合、その時点で0に設定される一方、(c)、(e)、(g)の少なくとも一つが不成立のときは、減衰処理により徐々に0へ減少されるのである。図7においては、クラッチスイッチのON(クラッチの接続)により、(c)が不成立となり、発進時ガバナ制御解除条件が成立するため、スロットル補正開度(TVOLOWGOV0)はその時点で0に設定されるのでなく、減衰処理により徐々に0へ減少されることになる。
ところで、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、電制スロットル装置が発進時ガバナ制御を図9に示すように繰り返し実行し、エンジン回転数のハンチングが生じるという問題点があった。
これに対処して本発明は、発進時ガバナ制御の実行を判定して発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止し、所定のリセット条件が成立すると発進時ガバナ制御の禁止を解除する構成とする。これにより、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が繰り返し実行されることを回避する。
図10のフローチャートは上記した発進時ガバナ制御を禁止するルーチンを示しており、所定の周期で繰り返される。以下、これについて説明する。
ステップS31においては、発進時ガバナ制御の実行後かどうかを判定する。発進時ガバナ制御の実行後でないと判定された場合には本ルーチンを終了する一方、発進時ガバナ制御の実行後と判定された場合にはステップS32に進んで発進時ガバナ制御が再度実行されることを禁止する。このステップS31の処理が発進時ガバナ制御実行判定手段に相当し、ステップS32の処理が発進時ガバナ制御禁止手段に相当する。
上記ステップS31における処理は、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を所定値(TVOLOWGOV1)と比較し、
TVOLOWGOV0>TVOLOWGOV1
となる場合に発進時ガバナ制御が完了していないものと判定し、
TVOLOWGOV0≦TVOLOWGOV1
となる場合に発進時ガバナ制御が完了したものと判定する。
所定値(TVOLOWGOV1)は0とし、過渡的なスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)が減衰処理により0まで減少されると、発進時ガバナ制御が完了したものと判定される。なお、所定値(TVOLOWGOV1)は0に限らず、0以上の値に設定しても良い。
上記ステップS32にて発進時ガバナ制御が禁止された場合、ステップS33、34にてリセット条件が成立するかどうかを判定する。このリセット条件として、ステップS33ではクラッチが切断されたかどうかを判定し、ステップS34では車速が所定値を超えて上昇したかどうかを判定する。これらのリセット条件がいずれも成立しない場合には本ルーチンを終了する一方、これらのリセット条件の少なくとも一方が成立したと判定された場合、ステップS35に進んで発進時ガバナ制御の禁止を解除する。このステップS33〜S35の処理が発進時ガバナ制御禁止解除手段に相当する。
上記ステップS33において判定されるリセット条件は、次式(1)で表される。
クラッチストローク≧判定上限ストローク+リセットオフセット値 …(1)
これにより、クラッチペダルがこの条件を満たすまで踏み込まれた場合に、クラッチが切断されたことを判定する。
判定上限ストロークはクラッチが半クラッチ状態を判定する値であり、判定上限ストロークとリセットオフセット値を加算したものはクラッチが切断されたことを判定する値である。なお、判定上限ストロークはクラッチ板の磨耗に対応して学習される学習値である。
上記ステップS34において判定されるリセット条件は、次式(2)で表される。
車速≧発進時ガバナリセット車速 …(2)
これにより、車速が発進時ガバナリセット車速以上に上昇した場合に、車両の発進が成功したことを判定する。
電制スロットル装置は以上にように構成され、車両が半クラッチ状態で発進後に低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が禁止されるため、エンジン回転数のハンチングを防止できる。
発進操作中にクラッチが切断されると、リセット条件が成立し、発進時ガバナ制御の禁止が解除されるため、発進操作が再度行われる場合に発進時ガバナ制御が行われ、車両をスムーズに発進できる。
また、車速が所定値を超えて上昇して車両が発進すると、リセット条件が成立し、発進時ガバナ制御の禁止が解除されるため、発進操作が再度行われる場合に発進時ガバナ制御が行われ、車両をスムーズに発進できる。
図11は車両の発進時における制御例を示すタイミングチャートである。この場合、最初に発進時ガバナ制御が実行され、発進時ガバナ制御の禁止された後、クラッチが切断されるのに伴って発進時ガバナ制御の禁止が解除され、2回目の発進時ガバナ制御が実行されている。
図11の前半部分において、半クラッチ状態にて最初に発進時ガバナ制御起動条件が成立すると、目標スロットル開度最終値がステップ状に増えた後に次第に減少する発進時ガバナ制御が行われることにより、エンジン回転数が上昇して発進が円滑に行われる。目標スロットル開度最終値が減少し終えると、発進時ガバナ制御が完了したものと判定され、発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止する。これにより、エンジン回転数が上昇した後に600rpmより下降しても、発進時ガバナ制御が再度行われることなく、エンジン回転数のハンチングが防止される。
図11の中程部分において、半クラッチ状態からクラッチが切断されるのに伴って発進時ガバナ制御の禁止が解除される。その後、半クラッチ状態に戻されるのに伴って発進時ガバナ制御起動条件が成立すると、目標スロットル開度最終値がステップ状に増えた後に次第に減少する発進時ガバナ制御が行われることにより、エンジン回転数が上昇して発進が円滑に行われる。このとき、目標スロットル開度最終値が減少し終えると、発進時ガバナ制御が完了したものと判定され、発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止する。これにより、エンジン回転数が上昇した後に600rpmより下降しても、発進時ガバナ制御が再度行われることなく、エンジン回転数のハンチングが防止される。
以上のように、エンジンのスロットル開度を目標スロットル開度に近づけるスロットル制御手段と、車両の発進操作中に目標アイドル回転数とエンジン回転数との回転数差△Nが所定値以上になると目標スロットル開度を大きく補正する発進時ガバナ制御を行う発進時ガバナ制御手段とを備える電制スロットル装置において、発進時ガバナ制御の実行を判定する発進時ガバナ制御実行判定手段と、発進時ガバナ制御の実行後に発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止する発進時ガバナ制御禁止手段と、所定のリセット条件が成立すると発進時ガバナ制御の禁止を解除する発進時ガバナ制御禁止解除手段とを備えたため、車両が発進後に半クラッチ状態で低速走行するような場合に、発進時ガバナ制御が繰り返し実行されることを回避し、エンジン回転数のハンチングが防止され、スムーズな発進が行える。
本実施形態にて、発進時ガバナ制御手段はスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)を目標スロットル開度に加え、発進時ガバナ制御実行判定手段はスロットル補正開度(TVOLOWGOV0)が所定値(TVOLOWGOV1)以下に低下する場合に発進時ガバナ制御実行と判定するため、発進時ガバナ制御が完了したことを的確に判定できる。
本実施形態にて、発進時ガバナ制御禁止解除手段は、クラッチが切断された場合にリセット条件が成立したものと判定するため、発進操作が再び行われる場合に発進時ガバナ制御が実行され、スムーズな発進が行える。
本実施形態にて、発進時ガバナ制御禁止解除手段は、車速が所定値を超えて上昇した場合にリセット条件が成立したものと判定するため、車両が発進した後に発進操作が再度行われる場合に発進時ガバナ制御が行われ、車両をスムーズに再発進できる。
本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明が適用可能な電制スロットル装置の一例を示すシステム概要図である。 同じくコントロールユニットの制御内容を示すフローチャートである。 同じくコントロールユニットの制御内容を示すフローチャートである。 同じく制御内容を示す構成図である。 同じく制御内容を示す構成図である。 同じく制御内容を例示する説明図である。 同じく発進時の各種信号を例示するタイミングチャートである。 エンジン回転数とスロットル制御信号との関係を例示するタイミングチャートである。 エンジン回転数とスロットル制御信号との関係を例示するタイミングチャートである。 本発明の実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 同じく発進時の各種信号を例示するタイミングチャートである。
符号の説明
11 吸気通路
12 スロットル弁
13 スロットル弁の駆動手段
14 ISCバルブ
15 バイパス通路
16 燃料供給装置のノズル
17 点火プラグ
20 コントロールユニット

Claims (3)

  1. エンジンのスロットル開度を目標スロットル開度に近づけるスロットル制御手段と、
    車両の発進操作中に目標アイドル回転数とエンジン回転数との回転数差△Nが所定値以上になると前記目標スロットル開度の基本開度にスロットル補正開度を加えて前記目標スロットル開度を大きく補正する発進時ガバナ制御を行う発進時ガバナ制御手段とを備える電制スロットル装置において、
    前記スロットル補正開度が所定値以下に低下する場合には前記発進時ガバナ制御の実行を判定する発進時ガバナ制御実行判定手段と、
    前記発進時ガバナ制御の実行後に前記発進時ガバナ制御が再度行われることを禁止する発進時ガバナ制御禁止手段と、
    所定のリセット条件が成立すると前記発進時ガバナ制御の禁止を解除する発進時ガバナ制御禁止解除手段とを備えたことを特徴とする電制スロットル装置。
  2. 前記発進時ガバナ制御禁止解除手段はクラッチが切断された場合にリセット条件が成立したものと判定することを特徴とする請求項1に記載の電制スロットル装置。
  3. 前記発進時ガバナ制御禁止解除手段は車速が所定値を超えて上昇した場合にリセット条件が成立したものと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の電制スロットル装置。
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