JP4660429B2 - アスベスト含有廃材の無害化処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アスベスト含有廃材の無害化処理方法に関するもので、更に詳しくは、アスベスト含有廃材を大量に、しかも安全かつ確実に無害化処理すると共に、その無害化処理したものを資源としてそのまま利用するアスベスト含有廃材の無害化処理方法に関するものである。
アスベスト(石綿)は、天然の鉱物繊維で、種類としては蛇紋岩系のクリソタイル〔白石綿、Mg6Si410(OH)8〕や角閃石系のアモサイト〔茶石綿、(Fe、Mg)7Si822(OH)2〕などがある。
これらのアスベストは、耐熱性、耐薬品性、絶縁性などの諸特性に優れているため、建設資材、電気製品、自動車および家庭用品などの分野で幅広く利用されていた。
しかし、近年、周知のように人体への毒性が指摘されている。すなわち、アスベストは、太さが人間の髪の毛の1/5000という非常に微細な繊維状物質であり、アスベストの粉塵を人が吸い込むと、いわゆる「ミクロの針」が肺細胞に刺さる。このような事態が続くことにより、石綿肺、肺癌、悪性中皮腫などの重大な疾病が引き起こされる。
そこで、現在では、アスベストの使用が完全に禁止されていることは勿論、過去において使用されたアスベストを無公害的に取り除き、無害化処理することが国を挙げての大きな懸案となっている。
アスベスト建材などのアスベスト含有物の無害化方法としては、例えば、特許文献1乃至4などに記載されているように、焼成炉などを用いてアスベスト含有物を溶融し、針状繊維で無くすることが提案されている。
特開平8−141537号公報 特開平8−187482号公報 特開平9−206726号公報 特開平9−86982号公報
しかし、先ず上記特許文献1乃至3などに記載された技術のように、専らアスベスト含有物を無害化するため、専用の焼成炉などを用いてアスベスト含有物を溶融させる技術にあっては、アスベスト含有物を溶融させるための多大な設備コストと多量のエネルギーコストを独自に必要とし、無害化のための処理費用が高騰すると言う課題があった。
また、上記特許文献1乃至3には、無害化した後の溶融固結物を、コンクリート骨材、建材用レンガ、タイルなどにリサイクル利用することも記載されているが、これらのものに利用するためには、溶融固結物の粉砕、混合、成形、焼結などの新たな工程を必要とし、更にその処理費用が高騰していた。
一方、特許文献4には、ロータリーキルンを備えたセメントの製造装置を用いて、アスベスト含有物を無害化すると共に、無害化したものをそのままセメントの原料として使用する技術が開示されている。かかる技術においては、セメントの製造に使用する熱をアスベストの無害化に利用でき、また他に何らの処理を施すことなくその無害化したものを資源として利用できるため、上記した特許文献1乃至3などに記載された技術に比して、アスベスト含有物の処理費用を低減できるものではあったが、該特許文献4に記載された技術にあっては、ロータリーキルンの排出口側(窯前)に設けた燃焼手段の近傍から、或いは燃焼手段から燃料と共に、最大粒径が10mm程度に破砕されたアスベスト含有物をロータリーキルン内に圧送することとしているため、そのアスベスト含有物の供給方法から、処理できるアスベスト含有物の量は少ないものであった。また、最大粒径が10mm程度になるようにアスベスト含有物を破砕するものであるため、破砕物からのアスベスト含有粉塵の飛散も懸念され、作業員などの安全が十分確保されない場合があった。
本発明は、上述した背景技術が有する課題に鑑みなされたものであって、その目的は、アスベスト含有廃材を大量に、しかも安全かつ確実に無害化処理すると共に、その無害化処理したものを資源としてそのまま利用するアスベスト含有廃材の無害化処理方法を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明に係るアスベスト含有廃材の無害化処理方法は、アスベスト含有廃材を破砕し、該破砕したアスベスト含有廃材を5〜10mm角の粒径を超えるものとそれ以下のものとに分級し、上記5〜10mm角の粒径を超えるものとして分級されたアスベスト含有廃材は、飛散防止剤を浸透させた後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入して無害化処理し、上記5〜10mm角の粒径以下のものとして分級されたアスベスト含有廃材は、液体燃料と混合してスラリー状とした後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯前から投入して無害化処理するアスベスト含有廃材の無害化処理方法とした。
ここで、上記本発明において、上記アスベスト含有廃材が石綿スレート、石綿セメント板などの非飛散性アスベスト含有製品の廃棄物であること、また、上記アスベスト含有廃材を30cm角以下に破砕すること、更には、上記飛散防止剤がベントナイト懸濁液又は重油等の液体燃料であること、また、上記アスベスト含有廃材のロータリーキルンへの投入量が、該ロータリーキルンに投入されるセメント原料の5重量%以下であることは、いずれも好ましい実施の形態である。
上記した本発明に係るアスベスト含有廃材の無害化処理方法によれば、アスベスト含有廃材を破砕し、5〜10mm角の粒径を超えるものとそれ以下のものとに分級し、上記5〜10mm角の粒径を超えるものとして分級されたアスベスト含有廃材は、飛散防止剤を浸透させた後にセメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入して無害化処理するため、ロータリーキルンへの投入に際してアスベスト含有粉塵の飛散の憂いがなく、また大量のアスベスト含有廃材の処理が可能となる。また、窯尻から投入された塊状のアスベスト含有廃材は、長時間にわたってセメント原料と共に転がりながら高温に曝されるため、確実に無害化処理されると共に、粉状になってセメントクリンカの一部となり、資源として有効に利用されることとなる。
また、本発明によれば、上記5〜10mm角の粒径以下のものとして分級されたアスベスト含有廃材は、液体燃料と混合してスラリー状とした後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯前から投入して無害化処理するため、液体燃料がアスベスト含有粉塵の飛散を抑制する役割を果たすと共に、液体燃料の存在によってロータリーキルンの窯前から投入されたアスベストを含有したスラリーは、それ自体が燃焼し、高温(1800℃以上)のフレーム(火炎)を形成するため、該スラリーに含有されたアスベストは、このフレーム中で急激に熱処理され、短時間で確実に無害化処理されると共に、無害化されたアスベストは、セメントクリンカの一部として資源化されることとなる。
以下、上記した本発明に係るアスベスト含有廃材の無害化処理方法の実施の形態を、詳細に説明する。
本発明に係るアスベスト含有廃材の無害化処理方法は、アスベスト含有廃材を破砕し、該破砕したアスベスト含有廃材を5〜10mm角の粒径(以下、「所定の粒径」と言う場合もある。)を超えるものとそれ以下のものとに分級し、所定の粒径を超えるアスベスト含有廃材は、飛散防止剤を浸透させた後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入して無害化処理し、所定の粒径以下のアスベスト含有廃材は、液体燃料と混合してスラリー状とした後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯前から投入して無害化処理するものである。
上記本発明において言うアスベスト含有廃材としては、アスベストを強度改善の目的で所定量添加した石綿スレート、石綿セメント板、屋根瓦、樹脂製水道管、自動車のブレーキパッド、アセチレンボンベのマトリックス、更には、アスベストを断熱性、絶縁性の付与の目的で含有したガスケット、シーリング材などの非飛散性アスベスト含有製品の廃棄物が挙げられ、中でも、今後大量の発生が見込まれる石綿スレート、石綿セメント板などの建材廃棄物の処理に、本発明は好適に用いられる。
上記アスベスト含有廃材の破砕は、例えば建築物に貼られた石綿スレート、石綿セメント板などの建材を解体剥離する際、金槌、手などで小割りにする場合も含まれ、また、ジョークラッシャ、コーンクラッシャ、インパクトクラッシャ、ハンマークラッシャなどの破砕機によって、解体剥離した石綿スレート、石綿セメント板などのアスベスト含有廃材を破砕する場合も含まれる。
このアスベスト含有廃材の破砕に際しては、密閉式の破砕機を使用する、或いは飛散防止剤を噴霧しながら或いは浸透させた状態で行う等の方策を採用することにより、アスベスト含有粉塵の飛散を防止することが好ましい。
アスベスト含有廃材の破砕径は、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入できる大きさ、具体的には30cm角以下に破砕することが好ましい。
上記破砕したアスベスト含有廃材は、所定の粒径を超えるものとそれ以下のものとに分級される。この分級は、ロータリーキルンの窯前からの効率的な投入の観点などから行われるものであり、5〜10mm角を超えるものとそれ以下のものとにアスベスト含有廃材を分級する。
アスベスト含有廃材の分級は、篩い、サイクロン等を用いて行うことができ、篩いによって分級する場合には、アスベスト含有粉塵の飛散を防止する観点から、やはり密閉式の篩いを使用する、或いは飛散防止剤を噴霧しながら行う等の方策を採用することが好ましい。また、サイクロンを用いて分級する場合には、細粒分を連続的に回収する観点から、細粒分を捕捉するバグフィルタを2系列設け、一方のバグフィルタで細粒分を捕捉している間に、他方のバグフィルタから捕捉した細粒分を回収する等の方策を採用することが好ましい。
上記分級された所定の粒径を超えるアスベスト含有廃材、具体的には、〜10mm角を超えるアスベスト含有廃材には、飛散防止剤が浸透させられる。
飛散防止剤としては、エポキシ樹脂系エマルジョン、アクリル樹脂系エマルジョン等の各種エマルジョンや、SBRラテックス、NBRラテックス等の各種ラテックス、重油、廃潤滑油等の液体燃料などの有機固定剤、更にはベントナイト懸濁液、セメントスラリーなどの無機固定剤が挙げられるが、中でもベントナイト懸濁液又は重油等の液体燃料が好ましい。ベントナイト懸濁液は、チクソトロピー性を有しており、静置状態ではゲル化(固形化)してアスベスト含有粉塵の飛散を効果的に防止でき、振動等を加えることによりゾル化(流動化)してその搬送などが容易となる。またベントナイトは、SiO2成分に富む物質であることから、熱処理によるアスベストの無害化温度を低下させる作用を果たす。また、重油等の液体燃料は、飛散防止効果と共に、焼成のための燃料の一部として活用することができるので好ましい材料である。
アスベスト含有廃材に飛散防止剤を浸透させる方法としては、例えば分級した所定の粒径を超える塊状のアスベスト含有廃材をベルトコンベヤーによって搬送することとし、この搬送途中のアスベスト含有廃材に対して飛散防止剤を噴霧することにより浸透させてもよく、また飛散防止剤が入れられた水槽内にベルトコンベヤーを通過させ、アスベスト含有廃材を飛散防止剤中に浸漬することにより浸透させてもよい。いずれにしても、アスベスト含有廃材からのアスベスト含有粉塵の飛散を効果的に防止できるに充分な量の飛散防止剤を、アスベスト含有廃材の表面、特に破砕により生じた新生表面に万遍なく浸透させることが重要となる。
一方、分級された所定の粒径以下のアスベスト含有廃材、具体的には、〜10mm角以下のアスベスト含有廃材は、液体燃料と混合されてスラリー状とされる。
液体燃料としては、A重油、B重油、C重油、廃潤滑油、重油スラッジ、植物油廃塗料、原油スラッジなど、揮発し難い成分を含む油類が挙げられ、中でも、B重油、廃潤滑油などの油類は、適度な粘性と高い引火点を有するため、混合したアスベスト含有廃材の沈降分離防止、また混合時の安全確保の観点から好ましい。
上記アスベスト含有廃材と液体燃料との混合割合は、混合する両者の性状によっても左右されるが、アスベスト含有廃材の混合割合を70重量%以下、更には50重量%以下とすることが好ましい。アスベスト含有廃材の混合割合が70重量%を超えると、スラリーの流動性が悪くなり、圧送による搬送が困難となるために好ましくない。なお、アスベスト含有廃材の混合割合の下限は、特には限定されない。
また、アスベスト含有廃材と液体燃料とを混合する装置としては、単なる攪拌混合機であってもよいが、混合と同時に粉砕を行う湿式ボールミル、湿式振動ミル、媒体攪拌ミルなどの混合粉砕機が好ましい。混合と同時に大径のアスベスト含有廃材の粉砕を行うことにより、アスベスト含有廃材の分散性を向上できると共に、圧送性の良好なスラリーが得られる。この混合粉砕する場合の目標粉砕粒径は、2mm以下が好ましく、更には1mm以下が好ましい。また、アスベスト含有廃材と液体燃料とを混合することにより得られたスラリーは、必要に応じて調整タンクなどを用いて、その燃焼エネルギー量(真発熱量)、流動性(ポンプ圧送性、粘度)などの性能調整を行う。
上記飛散防止剤を浸透させた所定の粒径を超える塊状のアスベスト含有廃材は、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入されて無害化処理され、上記液体燃料と混合されてスラリー状とされた所定の粒径以下のアスベスト含有廃材は、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯前から投入されて無害化処理される。
図1は、セメント焼成設備の全体を概念的に示した図であって、同図中、1はセメント原料(石灰石、粘度など)の粉末を予備加熱するプレヒータ、2は予備加熱されたセメント原料が投入、焼成されるロータリーキルンである。このロータリーキルン2とプレヒータ1との間には、ロータリーキルン2によるセメント原料の焼成を補助するための仮焼炉3が設けられている。4は重油又は微粉炭を燃料とするバーナ、5はセメント原料を焼成して得られたセメントクリンカを冷却するクリンカクーラ、6は燃焼ガスを排出するファン、7はクリンカ冷却空気を排出するファンである。
プレヒータ1に投入されたセメント原料は、実線で示す経路を通って窯尻よりロータリーキルン2内に投入されるが、このプレヒータ1を通過する間に、破線で示す経路を通って流れる燃焼ガスとの間で熱交換がなされ、予備加熱される。そして、この予備加熱によって、セメント原料の温度は1000〜1200℃となる。ロータリーキルン2は、2〜3rpmで回転していると共に、バーナ4における燃料の燃焼によって焼成帯域付近においては1450℃以上の温度に加熱されている。ロータリーキルン2内に投入されたセメント原料は、ロータリーキルン2の回転に伴って回転しながら徐々に(30〜40分かけて)窯前側に送り出され、その間に熱処理されてセメントクリンカとなり、クリンカクーラ5に排出される。
本発明においては、上記セメント焼成設備のロータリーキルン2の窯尻(図中、矢印Aで示す。)より、飛散防止剤を浸透させた所定の粒径を超える塊状のアスベスト含有廃材が投入される。
投入方法としては、ベルトコンベヤーによって搬送する方法等により行うことができ、いずれの方法による場合も、飛散し易い細粒のアスベスト含有廃材は分級により取り除かれていること、また飛散防止剤を浸透させていることから、該アスベスト含有廃材の搬送時また投入時に、アスベスト含有粉塵が飛散する憂いはない。
ロータリーキルン2の窯尻より投入された所定の粒径を超える塊状のアスベスト含有廃材は、セメント原料と共に長時間(30〜40分)にわたって転がりながら高温に曝され、確実に無害化処理されると共に、粉状になってセメントクリンカの一部となり、資源として有効に利用される。
また、本発明においては、上記セメント焼成設備のロータリーキルン2の窯前(図中、矢印Bで示す。)より、液体燃料と混合されてスラリー状とされた所定の粒径以下のアスベスト含有廃材が投入される。
このスラリーの投入方法としては、A重油などの液体燃料の吹き込みの場合と概ね同様にすることができ、例えば、燃料吹き込みバーナ4やその近接周辺より、或いは燃料吹き込みバーナ4とは別個に設置された専用の吹き込みバーナから、ポンプなどによって計量しながら圧送することにより吹き込むことができる。
ロータリーキルン2の窯前より投入された細粒のアスベスト含有廃材を含むスラリーは、該スラリー中に含まれる液体燃料の存在によってそれ自体が燃焼し、高温(1800℃以上)のフレーム(火炎)を形成するため、該スラリーに含有されたアスベストは、このフレーム中で急激に熱処理され、短時間で確実に無害化されると共に、無害化されたアスベストは、セメントクリンカの一部として資源化される。
上記窯尻及び窯前からロータリーキルン2内に投入されるアスベスト含有廃材の総量は、該ロータリーキルン2内に投入されるセメント原料の5重量%以下であることが好ましい。アスベストには、酸化マグネシウムが約40重量%含まれており、該アスベストを強度改善の目的で添加した石綿スレート、石綿セメント板などのアスベスト含有廃材にも、少なからず酸化マグネシウムが含有されている。一方、JISに規定されたセメントの品質規格では、酸化マグネシウムの含有量は5重量%以下と規定されている。そのため、アスベスト含有廃材の投入量は、JIS規格品のセメントを製造する観点から、5重量%以下であることが好ましい。
また、上記窯尻と窯前とからロータリーキルン2内にそれぞれ投入されるアスベスト含有廃材の割合は、処理量の観点、また投入前の前処理(飛散防止剤の浸透、液体燃料との混合)の容易性の観点などから、窯尻から塊状で投入するアスベスト含有廃材の割合が大部分となるようにすることが好ましいが、破砕によって飛散し易い細粒のアスベスト含有廃材は必ず発生するため、窯前とから投入するアスベスト含有廃材の割合はゼロとはならない。
以上、本発明に係るアスベスト含有廃材の無害化処理方法について説明したが、本発明は、何ら既述のアスベスト含有廃材の無害化処理方法に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、更に種々の変形、変更を加えたアスベスト含有廃材の無害化処理方法とすることができることは当然である。
セメント焼成設備の全体を概念的に示した図である。
符号の説明
1 プレヒータ
2 ロータリーキルン
3 仮焼炉
4 バーナ
5 クリンカクーラ
6 燃焼ガスの排出ファン
7 クリンカ冷却空気の排出ファン
A 塊状のアスベスト含有廃材の投入位置
B 細粒のアスベスト含有廃材の投入位置

Claims (5)

  1. アスベスト含有廃材を破砕し、該破砕したアスベスト含有廃材を5〜10mm角の粒径を超えるものとそれ以下のものとに分級し、上記5〜10mm角の粒径を超えるものとして分級されたアスベスト含有廃材は、飛散防止剤を浸透させた後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻から投入して無害化処理し、上記5〜10mm角の粒径以下のものとして分級されたアスベスト含有廃材は、液体燃料と混合してスラリー状とした後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯前から投入して無害化処理することを特徴とする、アスベスト含有廃材の無害化処理方法。
  2. 上記アスベスト含有廃材が、石綿スレート、石綿セメント板などの非飛散性アスベスト含有製品の廃棄物であることを特徴とする、請求項1に記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法。
  3. 上記アスベスト含有廃材を、30cm角以下に破砕することを特徴とする、請求項1又は2に記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法。
  4. 上記飛散防止剤が、ベントナイト懸濁液又は液体燃料であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法。
  5. 上記アスベスト含有廃材のロータリーキルンへの投入量が、該ロータリーキルンに投入されるセメント原料の5重量%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアスベスト含有廃材の無害化処理方法。
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