JP2008253854A - アスベスト含有廃材の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アスベスト含有建材の剥離作業や運搬中の不慮の事故時のアスベストの飛散抑制が可能なアスベスト含有廃材の処理方法を提供する。
【解決手段】アスベスト含有建材の除去作業現場において、建材に無機酸と含フッ素化合物からなる処理剤を散布する処理剤散布工程と、該処理剤散布工程後に該処理剤を建材に含浸させる養生工程と、該養生工程後の該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、該剥離後の該廃材に該処理剤を再度添加し混合錬和する混錬工程と、該混練物を該処理剤に可溶な成分を含む液体と不溶物とに分離し、容器等に収納する分離・収納工程と、該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程と、該処理施設において、該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該沈殿物と該不溶物とをセメント原料としてセメントキルンに投入するセメント処理工程の各工程によりアスベスト含有廃材を処理する。
【選択図】図1
【解決手段】アスベスト含有建材の除去作業現場において、建材に無機酸と含フッ素化合物からなる処理剤を散布する処理剤散布工程と、該処理剤散布工程後に該処理剤を建材に含浸させる養生工程と、該養生工程後の該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、該剥離後の該廃材に該処理剤を再度添加し混合錬和する混錬工程と、該混練物を該処理剤に可溶な成分を含む液体と不溶物とに分離し、容器等に収納する分離・収納工程と、該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程と、該処理施設において、該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該沈殿物と該不溶物とをセメント原料としてセメントキルンに投入するセメント処理工程の各工程によりアスベスト含有廃材を処理する。
【選択図】図1
Description
本発明は、アスベスト(石綿)を含有する廃材の処理方法に関し、特に、建築物の鉄骨、はり、柱および天井、壁などに用いられているアスベスト含有の建材を剥離・除去した際に生じる廃材を、完全にかつ安全に処理することができる、アスベスト含有廃材の処理方法に関する。
従来より、アスベストは長期間にわたって強度低下が起きないことから、様々な分野で広く使用されてきており、スレート板、水道管、耐火被覆材、ブレーキパッド、ガスケット、保温板、ロープ、パッキング、アセチレンボンベの充填材として多くの部材に使用されてきたが、近年、アスベストは、綿肺、肺癌、悪性中皮腫など多くの健康阻害の要因となることが明らかとなり、使用が禁止されている。
特に、アスベストを吹き付けた施工品が耐火被覆材等として、天井、壁材等に多く用いられている。
しかし、これらの多量に使用されてきたアスベスト含有部材は、上記したような環境的理由により、そのまま使用を継続することは危険であり、早急に廃棄・無害化処理をしなければならない状況となっている。
しかし、これらの多量に使用されてきたアスベスト含有部材は、上記したような環境的理由により、そのまま使用を継続することは危険であり、早急に廃棄・無害化処理をしなければならない状況となっている。
アスベスト含有廃材は、現在は産業廃棄物または特別管理産業廃棄物として廃棄処分されているが、アスベストの飛散や放散が問題となっており、緊急な安全対策が求められている。
特に、耐火被覆材や崩壊した天井板などアスベストを含有する建材を用いた建造物の解体等がピークを迎えているが、アスベストの暴露とそのアスベストの飛散、放散の問題が深刻化している。
かかるアスベスト(石綿)は天然に産する鉱物繊維で、例えば、蛇紋岩系のクリソタイル(Mg3Si2O5(OH)4)、角閃石系のアモサイト((Mg,Fe)7Si8O22(OH)2)、クロシドライト(Na2Fe3 2+Fe2 3+Si8O22(OH、F)2)、アンソフィライト((Mg、Fe)7Si8O22(OH)2)、トレモライト(Ca2(Mg、Fe)5Si8O22(OH)2)、アクチノライト(Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2)が挙げられる。
かかる蛇紋岩系のクリソタイルは、加熱すると約700℃で脱水、変態し、約900℃で無害なフォレストライト(2MgO・SiO2)になることが知られているが、現実は、容易に無害化することは困難である。
かかる蛇紋岩系のクリソタイルは、加熱すると約700℃で脱水、変態し、約900℃で無害なフォレストライト(2MgO・SiO2)になることが知られているが、現実は、容易に無害化することは困難である。
かかるアスベストの有害性は、その繊維質に由来するものであるので、繊維質の改質、融解により無害化する方法として、特許第3680958号(特許文献1)には、ロータリーキルンを用いたセメントの製造方法であって、前記ロータリーキルンの排出口側に設けた燃焼手段の近傍から石綿廃材を前記ロータリーキルン内に供給し、この供給された石綿廃材、及びセメント原料を前記燃焼手段によって処理することを特徴とするセメント製造方法が記載されている。
また、特開2005−279589号公報(特許文献2)には、アスベストを含むスレート廃材を粉砕せずにホウ砂、ホウ酸と炭酸ナトリウムの混合物、又はホウ砂と炭酸ナトリウムの混合物からなる融解剤の水溶液に漬け、それを減圧下に置いて融解剤をスレート廃材の表面からスレート内部の空隙内に含浸することによって前処理した後、該前処理したスレート廃材を融解剤を満たした溶融炉内に浸漬して780℃〜1000℃の範囲で加熱することによってスレート廃材中のアスベストを溶融させてガラス化させることを特徴とするスレート廃材の処理方法が記載されている。
更に、特開2006−52177号公報(特許文献3)には、無機質系材料の廃材を、セメント製造用原料とともにセメント製造用キルン内に投入して、加熱処理することによりセメントに変換してなる無機質系材料の廃材の処理方法において、廃材の寸法を、最小値が1mm以上で最大値がセメント製造用キルンの内径の1/10以下であり且つ廃材内部のどの個所であっても表面までの最短距離が30mm以下の範囲内となるように寸法調整し、廃材とセメント原料との合計量に占める廃材の比率が乾燥状態における質量比率で1〜20%の範囲とし、廃材をセメント製造用原料とともにセメント製造用キルン内にキルンの窯尻から投入し、1000〜1500℃で20〜60分間加熱処理して焼結体を得、得られた焼結体を粉末化することを特徴とする無機質系材料の廃材の処理方法が記載されている。
上記の各々の特許文献に記載された従来の方法においては、アスベスト含有廃棄物を溶融炉やセメントキルンに投入して無害化を行っている。
しかし、アスベスト含有廃棄物を、溶融炉やセメントキルンに供給する際に、アスベストの飛散や放散を防止することはできず、また、上記従来の方法では、前処理としてアスベスト含有廃材を粉砕したり、分解したり、微細クラック等を形成したりするために、重機などを用いてアスベスト含有廃材を破壊するなど、主として機械的手段を用いるので、結局アスベストが飛散、放散してしまい、溶融炉やセメントキルンに供給する工程における人体への健康面での影響問題は十分に解決されていない。
しかし、アスベスト含有廃棄物を、溶融炉やセメントキルンに供給する際に、アスベストの飛散や放散を防止することはできず、また、上記従来の方法では、前処理としてアスベスト含有廃材を粉砕したり、分解したり、微細クラック等を形成したりするために、重機などを用いてアスベスト含有廃材を破壊するなど、主として機械的手段を用いるので、結局アスベストが飛散、放散してしまい、溶融炉やセメントキルンに供給する工程における人体への健康面での影響問題は十分に解決されていない。
本出願人は、アスベスト含有吹き付け廃材を完全にかつ安全に無害化処理できるアスベスト含有廃材の処理方法を提供するため、また、特に、アスベスト含有吹き付け施工品解体後の廃材は、アスベスト粉塵等、飛散や放散が激しく、その処理に手間がかかり、無害化の効率が悪かったが、アスベスト含有吹き付け廃材であっても完全にかつ安全に無害化処理することができる、アスベスト含有廃材の処理方法を提供するため、特願2006−288002号(出願日:2006年10月23日)(特許文献4)において、以下の処理方法を提案した。
これは、アスベストを含有する廃材に酸を含浸させて、該アスベスト含有廃材を非アスベスト化して無害化処理物とし、該無害化処理物を、セメントクリンカ焼成プラントの原料受け入れ工程乃至セメントキルン供給工程のいずれかに供給して、セメントキルンにより溶融処理することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法である。この方法により、アスベスト含有廃材を、酸処理し、次いで、セメントキルンで溶融処理する2段階処理を行うため、綿状、粉状、破片状の、アスベスト含有吹き付け施工品を解体した後の、アスベスト含有廃材を安全にかつ完全に無害化できた。
上記特許文献4の処理方法は、セメントキルンでの処理に際しては、アスベスト粉塵等の飛散や放散を抑制する効果は高いが、上記特許文献1乃至3と同様に、建築対象物からアスベスト含有の建材を除去する際には、依然として大量のアスベストが飛散することとなる。さらに、除去されたアスベスト含有の廃材は二重袋等に入れられ、陸送を経てセメントキルンなどの処分場に運ばれるが、陸送における不慮の事故により運搬中のアスベストが散乱し、飛散する危険がある。
特許第3680958号
特開2005−279589号公報
特開2006−52177号公報
特願2006−288002号
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解消し、廃材の剥離作業に際してアスベストの飛散を抑制すると共に、運搬中の不慮の事故に際しても、アスベストが飛散する危険性を抑制することが可能なアスベスト含有廃材の処理方法を提供することである。
本発明の請求項1記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する処理剤散布工程と、該処理剤散布工程後に、該処理剤を建材中に含浸させる養生工程と、該養生工程を経た該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、該作業現場において、該剥離された該建材を廃材とし、該廃材に該処理剤を再度添加し混合機で混合する混合工程と、該作業現場において、該混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する収納工程と、該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程とを有することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法である。
好適には、請求項2に記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該搬送工程の後、更に該処理施設において、搬送物を該処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離し、かつ該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該液体処理工程で得られた沈殿物と該不溶物とを、セメント原料として利用するセメント処理工程とを有することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法である。
好適には、請求項2に記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該搬送工程の後、更に該処理施設において、搬送物を該処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離し、かつ該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該液体処理工程で得られた沈殿物と該不溶物とを、セメント原料として利用するセメント処理工程とを有することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法である。
請求項3記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該無機酸が、塩酸、フッ酸、リン酸、硫酸、硝酸より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする。
請求項4に記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該処理剤は更にフッ素化合物を含み、かつ該含フッ素化合物が、フッ化物、ケイフッ化物、ホウフッ化物より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする。
請求項5に記載のアスベスト含有廃材の処理方法は、請求項2に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該沈殿物が、硫酸カルシウム、金属イオンの水酸化物、フッ化カルシウム及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも一種を含むものであることを特徴とする。
本発明のアスベスト含有廃材の処理方法によれば、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸と含フッ素化合物からなる処理剤を散布する処理剤散布工程や養生工程により、建材の剥離作業前にアスベストの無害化を開始させ、例えば、ケレン棒などでアスベストを含有した建材を剥離した際に、アスベストが飛散したり、アスベスト自体の有害性を低下させることが可能となる。
また、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、剥離された廃材に処理剤を再度添加し混合機で混合する混合工程により、廃材中のアスベストの無害化をより完全に完了させることが可能となる。さらに現場にて該混合物を容器又は袋に収納する収納工程を行うため、アスベストの飛散の観点においては作業現場でのアスベストの無害化を完結させることが可能となる。
このため、現場から搬出される無害化された廃材中のアスベストは、既に無害化されているため、万一、運搬中に横転するなどの事故があった場合でも有害なアスベストを飛散させることはない。しかも、既に無害化されているため、安全にセメントキルンへ投入し、再生資源として活用することも可能である。
本発明を以下の最良の形態例について説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明のアスベスト含有廃材の処理方法は、図1に示すように、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する処理剤散布工程と、該処理剤散布工程後に、該処理剤を建材中に含浸させる養生工程と、該養生工程を経た該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、該作業現場において、該剥離された該建材を廃材とし、該廃材に該処理剤を再度添加し混合機で混合する混合工程と、該作業現場において、該混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する収納工程と、該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程とを有し、好適には該搬送工程の後、更に該処理施設において、搬送物を該処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離し、かつ該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該液体処理工程で得られた沈殿物と該不溶物とを、セメント原料として利用するセメント処理工程とを有することを特徴とする。
本発明のアスベスト含有廃材の処理方法は、図1に示すように、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する処理剤散布工程と、該処理剤散布工程後に、該処理剤を建材中に含浸させる養生工程と、該養生工程を経た該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、該作業現場において、該剥離された該建材を廃材とし、該廃材に該処理剤を再度添加し混合機で混合する混合工程と、該作業現場において、該混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する収納工程と、該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程とを有し、好適には該搬送工程の後、更に該処理施設において、搬送物を該処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離し、かつ該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、該液体処理工程で得られた沈殿物と該不溶物とを、セメント原料として利用するセメント処理工程とを有することを特徴とする。
本発明のアスベスト含有廃材の処理方法が対象とする廃材は、建築物の鉄骨、はり、柱および天井、壁などに用いられているアスベストを含有する建材である。
以下、本発明の処理方法に係る各工程について説明する。
以下、本発明の処理方法に係る各工程について説明する。
(1)処理剤散布工程
処理剤散布工程では、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する。
処理剤散布工程では、アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する。
無機酸としては、塩酸、フッ酸、リン酸、硫酸、硝酸より選ばれる少なくとも1種を含むものが好適に使用される。また、該処理剤は更にフッ素化合物を含むことが好ましく、当該含フッ素化合物としては、フッ化物、ケイフッ化物、ホウフッ化物より選ばれる少なくとも1種を含むものが好適に使用される。
上述の処理剤をアスベストに添加することにより、アスベストを無害化(非アスベスト化)することが可能となる。処理剤に含まれる各酸の濃度については、アスベストの非アスベスト化への反応が生じる条件であれば特に限定されないが、濃度が高いほうが短時間でまた多量に無害化処理することができる。また、酸の濃度は、現場の状況等に応じて適宜設定しても良い。
ここで、非アスベスト化とは、アスベストと酸とが反応して、クリソタイル、クロシドライト、アモサイト等の針状結晶がそれ以外の物質に転化した状態を表すものであり、このような状態であることで、アスベスト飛散の観点において人体に対して、無害となる。
(2)養生工程
養生工程とは、処理剤を建材中に含浸させるため、処理剤を散布した後、暫らく現状放置する工程である。処理剤が建材中に浸透することで、建材を剥離する際のアスベストの飛散が抑制されるだけでなく、処理剤によるアスベストの無害化が進行し、仮に飛散した場合でも人体への悪影響を抑制できる。
養生工程とは、処理剤を建材中に含浸させるため、処理剤を散布した後、暫らく現状放置する工程である。処理剤が建材中に浸透することで、建材を剥離する際のアスベストの飛散が抑制されるだけでなく、処理剤によるアスベストの無害化が進行し、仮に飛散した場合でも人体への悪影響を抑制できる。
(3)剥離工程
養生工程を経た建材を建築対象物(天井、壁等)から剥離する。剥離方法は、スレート材の接合・固定部分を、工具などにより破損・破壊しないように解除・切断して剥離させる方法や、吹付け材をケレン棒などで建材に直接触りながら剥離させる方法や、高圧噴射ガンを用いて処理剤を噴霧すると同時に、建材の剥離を行う方法もある。なお、高圧噴射ガンを用いる場合には、剥離した廃材に対し、一定時間養生し、アスベストの無害化を図る必要がある。
養生工程を経た建材を建築対象物(天井、壁等)から剥離する。剥離方法は、スレート材の接合・固定部分を、工具などにより破損・破壊しないように解除・切断して剥離させる方法や、吹付け材をケレン棒などで建材に直接触りながら剥離させる方法や、高圧噴射ガンを用いて処理剤を噴霧すると同時に、建材の剥離を行う方法もある。なお、高圧噴射ガンを用いる場合には、剥離した廃材に対し、一定時間養生し、アスベストの無害化を図る必要がある。
(4)混合工程
アスベスト含有廃材の搬送中における不測事態に対する安全性を確保するため、アスベストを含有する廃材を除去する作業現場において、剥離された廃材に処理剤を再度添加し混合機で混合する。
この工程は、作業現場に設置されたスクリューフィーダー、ニーダー等の混合機を利用して、作業現場で実施される。
アスベスト含有廃材の搬送中における不測事態に対する安全性を確保するため、アスベストを含有する廃材を除去する作業現場において、剥離された廃材に処理剤を再度添加し混合機で混合する。
この工程は、作業現場に設置されたスクリューフィーダー、ニーダー等の混合機を利用して、作業現場で実施される。
この混合工程により、剥離した廃材を混合機の動力によりある程度破砕されることが期待できると共に、廃材中に処理剤を十分含浸させ、廃材に含まれるアスベスト全体を無害化することが可能となる。このため、仮に作業現場から廃材を外部の処理施設に搬送する際に、事故等で廃材が外部に露出することがあっても、アスベストが有害な状態で飛散することがない。
(5)収納工程
作業現場において、混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する。
なお、当該混合物を圧搾し、処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離することも可能である。この場合、圧搾して得られた液体は、再度、処理剤として使用することも可能であるが、液体中に溶出しているアスベストの成分を分離することが好ましいため、処理施設に搬送されることが好ましい。
作業現場において、混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する。
なお、当該混合物を圧搾し、処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離することも可能である。この場合、圧搾して得られた液体は、再度、処理剤として使用することも可能であるが、液体中に溶出しているアスベストの成分を分離することが好ましいため、処理施設に搬送されることが好ましい。
また、混合物を圧搾せずに搬送することも可能であるが、廃材である混練物を収容する容器や袋(例えば、二重袋)にとっては、固形物と液体とを分離している方が、各々の形状に適した容器又は袋が使用でき、搬送コストの低下並びに作業の煩雑性の緩和を行うことが可能となる。
特に、液体の搬送には、ポリ容器などの密閉容器が不可欠であることから、液体のみを容器に収容させることで、必要以上に容器の容量が増加することが抑制される。
特に、液体の搬送には、ポリ容器などの密閉容器が不可欠であることから、液体のみを容器に収容させることで、必要以上に容器の容量が増加することが抑制される。
(6)搬送工程
混合物を収納した容器は、作業現場からこれらを処理する処理施設に搬送される。搬送時に不慮の事故が発生しても、廃材は無害化されているため、環境に対する危険性は存在しない。
混合物を収納した容器は、作業現場からこれらを処理する処理施設に搬送される。搬送時に不慮の事故が発生しても、廃材は無害化されているため、環境に対する危険性は存在しない。
(7)液体処理工程
処理施設に搬送された容器中の混合物は、まず処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離する。なお、収納工程において液体と不溶物を分離してこれらを各々別の容器で搬送した場合は、各々の容器を区別して次の処理を行うことで足りる。また、液体と不溶物を各々別の容器で搬送した場合であっても、フィルタープレスや、遠心分離機等、作業現場での圧搾よりも高い固液分離能を有する設備を用いて、搬送された不溶物を更に固液分離してもよい。
処理施設に搬送された容器中の混合物は、まず処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離する。なお、収納工程において液体と不溶物を分離してこれらを各々別の容器で搬送した場合は、各々の容器を区別して次の処理を行うことで足りる。また、液体と不溶物を各々別の容器で搬送した場合であっても、フィルタープレスや、遠心分離機等、作業現場での圧搾よりも高い固液分離能を有する設備を用いて、搬送された不溶物を更に固液分離してもよい。
このように分離された後、液体中には、カルシウム等のセメント原料となる成分があるため、これを抽出・分離する。具体的には、当該液体に、例えば硫酸等のカルシウム等と反応して水難溶性塩を生成する酸を接触させることにより、可溶成分を沈殿させ、ろ過除去する。この場合の沈殿物には、硫酸カルシウムが含まれている。
また、液体を水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムを用いて中和する事により、鉄、アルミニウム、マグネシウム等の可溶成分が金属イオンの水酸化物として、フッ素イオンがフッ化カルシウムとして、珪素成分がシリカとして沈殿生成する。
そして、ろ過後の液体は、可溶成分が除去されて、処理剤散布工程や混合工程で用いる処理剤として再利用することができる。
また、液体を水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムを用いて中和する事により、鉄、アルミニウム、マグネシウム等の可溶成分が金属イオンの水酸化物として、フッ素イオンがフッ化カルシウムとして、珪素成分がシリカとして沈殿生成する。
そして、ろ過後の液体は、可溶成分が除去されて、処理剤散布工程や混合工程で用いる処理剤として再利用することができる。
(8)セメント処理工程
液体処理工程で得られた沈殿物と分離・収納工程で得られた不溶物とを、セメント原料として利用するためにセメントプラントで処理する。
まず、液体処理工程で生じる不溶物は、主にカルシウム、シリカ等を含むのでセメントクリンカ焼成用原料として、セメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで高温溶融処理する。
液体処理工程で得られた沈殿物と分離・収納工程で得られた不溶物とを、セメント原料として利用するためにセメントプラントで処理する。
まず、液体処理工程で生じる不溶物は、主にカルシウム、シリカ等を含むのでセメントクリンカ焼成用原料として、セメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで高温溶融処理する。
このようにセメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで高温溶融処理することにより、アスベストを完全に無害化処理することができることとなるとともに、セメント原料とともに処理されて、セメントクリンカとして再利用されることとなる。
かかるセメントキルンは、好適にはセメントクリンカ焼成プラントのセメントロータリーキルンを適用することができ、かかるセメントキルンを利用することで、一度に多量に均一に溶融処理することが可能となるとともに、セメントクリンカを製造することが可能となり、アスベスト含有廃材を有効にリサイクル適用することも可能となる。
また、上記酸処理して非アスベスト化した無害化処理物をセメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで溶融処理するにあたっては、図2に示すように、後述の原料受け入れ工程乃至セメントキルン供給工程のいずれの工程においても、前記酸処理を経た非アスベスト化の無害化処理物を供給することができる。
セメントを製造するには、原料工程、焼成工程、仕上げ工程に大別される。
更に、原料工程は、原料受け入れ工程、粉砕・分級工程に大別される。
原料受け入れ工程では、まず、場外から運搬されてくるセメントクリンカ焼成用の原料、即ち石灰石を主体とし、他に粘土、珪石、鉄原料等を受け入れホッパ1にて分別して受け入れる。
当該原料が大塊である場合には、受け入れホッパ1の下流に破砕機(図示せず)が設けられ、所定の粒径に破砕された後、輸送機により各原料が原料貯蔵庫2に貯蔵される。
更に、原料工程は、原料受け入れ工程、粉砕・分級工程に大別される。
原料受け入れ工程では、まず、場外から運搬されてくるセメントクリンカ焼成用の原料、即ち石灰石を主体とし、他に粘土、珪石、鉄原料等を受け入れホッパ1にて分別して受け入れる。
当該原料が大塊である場合には、受け入れホッパ1の下流に破砕機(図示せず)が設けられ、所定の粒径に破砕された後、輸送機により各原料が原料貯蔵庫2に貯蔵される。
続く原料工程での粉砕・分級工程では、原料貯蔵庫2の原料を「原料粉砕機」(原料ミル)で混合粉砕し、「分級機」で分級して、安定した粉体原料が調製される。
かかる原料粉砕機は現在、乾燥、粉砕、粗粉と微粉との分級の3つの機能を合わせもつ「たて型ミル」3が多く用いられている。
そして、得られた粉体原料を、例えば、ブレンディングサイロ4で均一に混合した後、原料ストレージサイロ5に導入する。
かかる原料粉砕機は現在、乾燥、粉砕、粗粉と微粉との分級の3つの機能を合わせもつ「たて型ミル」3が多く用いられている。
そして、得られた粉体原料を、例えば、ブレンディングサイロ4で均一に混合した後、原料ストレージサイロ5に導入する。
本発明の処理方法では、酸処理後の非アスベスト化した無害処理物は、他の原料と同様に、受け入れホッパ1に導入されて原料として別途貯蔵されて、上記粉砕機3に導入されても、あるいは特に貯蔵されることなく粉砕機3に直接導入されてもよい。また、この原料工程では導入されなくてもよい。
次いで前記原料工程を経て調製された粉体原料は、焼成工程を経ることとなる。
かかる焼成工程は、粉体原料が所定の温度になるまで加熱され、セメントとしての水硬特性を呈するように、焼成される工程である。
かかる焼成工程は、セメントキルン供給工程、焼成工程、冷却工程に大別される。
セメントキルン供給工程では、先ず粉体原料は、予熱装置(プレヒーター)6に投入されて加熱され、次いでロータリーキルン8に投入される。
かかる焼成工程は、粉体原料が所定の温度になるまで加熱され、セメントとしての水硬特性を呈するように、焼成される工程である。
かかる焼成工程は、セメントキルン供給工程、焼成工程、冷却工程に大別される。
セメントキルン供給工程では、先ず粉体原料は、予熱装置(プレヒーター)6に投入されて加熱され、次いでロータリーキルン8に投入される。
予熱装置6に投入されたセメント原料は、予熱装置6内を下降しながら800〜900℃に加熱される。
予熱装置6内におけるセメント原料の加熱は、予熱装置6内に熱風を送り込むことにより行われる。
なお、予熱装置6の多くは、下段に仮焼炉7が設けられている。
予熱装置6内におけるセメント原料の加熱は、予熱装置6内に熱風を送り込むことにより行われる。
なお、予熱装置6の多くは、下段に仮焼炉7が設けられている。
焼成工程では、予熱装置6で加熱され、セメントロータリーキルン8に送られたセメント原料が、該ロータリーキルン8内を1分間に2〜3回転し出口方向に移動しながら約1500℃程度の高温で焼成されて焼結体(セメントクリンカ)となりロータリーキルン8から取り出される。
該ロータリーキルン8内でのセメント原料の焼成は、ロータリーキルン8の窯前(焼結体が取り出される側)方向から窯尻(セメント原料が投入される側)方向に向けて、微粉炭を燃焼させてロータリーキルン8内に送り込むことにより行われ、当該ロータリーキルン8内の温度は、窯尻で約1000℃程度であり、最高温度が約1400〜1500℃であり、窯前が約1200℃程度である。
そして、ロータリーキルン8から取り出された焼結体は、冷却機9に送られる。
冷却工程では、ロータリーキルン8から取り出された焼結体は、冷却機9で強制空冷により急冷され、仕上げ工程へと送られる。
そして、ロータリーキルン8から取り出された焼結体は、冷却機9に送られる。
冷却工程では、ロータリーキルン8から取り出された焼結体は、冷却機9で強制空冷により急冷され、仕上げ工程へと送られる。
本発明の処理方法においては、酸処理後の非アスベスト化した無害処理物は、原料工程を経て予熱装置6に導入されても、ロータリーキルン8の窯前で導入されても窯尻で導入されても、該セメントキルンで溶融処理できるのであれば、供給されるタイミングは特に問われない。
上記したように、セメント原料とともにロータリーキルン内に投入された酸処理後のアスベスト含有廃材は、ロータリーキルン内で回転しながら、例えば、1000〜1500℃で20〜60分間加熱溶融処理される。
この際、最高温度を1450℃以上とするとともに、1450℃以上の温度で加熱される時間を5分以上とするのが好適である。
かかる加熱処理により、アスベスト含有廃材は、溶融されて焼成されて焼結体を形成する。
前記加熱処理に関する温度および時間の条件は、一般的なセメントの焼成条件であるので、通常のセメントを製造する条件で廃材を処理することができるものである。
この際、最高温度を1450℃以上とするとともに、1450℃以上の温度で加熱される時間を5分以上とするのが好適である。
かかる加熱処理により、アスベスト含有廃材は、溶融されて焼成されて焼結体を形成する。
前記加熱処理に関する温度および時間の条件は、一般的なセメントの焼成条件であるので、通常のセメントを製造する条件で廃材を処理することができるものである。
またかかる溶融処理をする際に、必要に応じて、フラックスを添加することも可能である。
かかるフラックスとしては、例えば、ホウ酸、ホウ砂、ホウ酸カルシウム、ボロナイトカルサイトなどのホウ酸化合物、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウムなどのリン酸化合物、珪酸、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムなどの珪酸化合物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの炭酸化合物、炭酸バリウム、硫酸バリウム等のバリウム化合物、フッ化水素、フッ化カルシウムなどのフッ素化合物等を用いることができる。
かかるフラックスとしては、例えば、ホウ酸、ホウ砂、ホウ酸カルシウム、ボロナイトカルサイトなどのホウ酸化合物、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウムなどのリン酸化合物、珪酸、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムなどの珪酸化合物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの炭酸化合物、炭酸バリウム、硫酸バリウム等のバリウム化合物、フッ化水素、フッ化カルシウムなどのフッ素化合物等を用いることができる。
かかるフラックス剤の添加量は、少ないと融解が遅くなる場合や不均質になる場合もあるので、上記量のフラックスを溶融処理において添加することが望ましいが、必ず添加する必要があるものではない。
かかるフラックスは、溶融時における融点を低下させる、あるいは溶融時間を短縮させるという機能を有するものである。
かかるフラックスは、溶融時における融点を低下させる、あるいは溶融時間を短縮させるという機能を有するものである。
このようにして得られた焼結体にセメントの凝結時間調整を目的として石膏が必要に応じて加えられ、仕上げ粉砕機(仕上げミル)で粉砕される仕上げ工程を経て、セメントが得られる。
一方、液体処理工程で生じる沈殿物は、主にカルシウム等を含むが、特に硫酸による沈殿処理等によって硫酸カルシウム(石膏)の含有割合が多いものである場合は、仕上げ工程においてセメントクリンカと混合する石膏源として用いることが好ましく、硫酸カルシウム(石膏)の含有割合が少ないものである場合は、セメントクリンカ焼成用原料として、前述のセメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで高温溶融処理することが好ましい。
一方、液体処理工程で生じる沈殿物は、主にカルシウム等を含むが、特に硫酸による沈殿処理等によって硫酸カルシウム(石膏)の含有割合が多いものである場合は、仕上げ工程においてセメントクリンカと混合する石膏源として用いることが好ましく、硫酸カルシウム(石膏)の含有割合が少ないものである場合は、セメントクリンカ焼成用原料として、前述のセメントクリンカ焼成プラント用のセメントキルンで高温溶融処理することが好ましい。
仕上げ工程においてセメントクリンカと混合する石膏源として用いる場合は、図3に示すように、具体的に例えば、セメントクリンカが貯蔵されているセメントクリンカサイロ31から供給されるセメントクリンカはまず、予備粉砕機33で粉砕される。
上記沈殿物は石膏源として石膏ヤード32に貯蔵されている。
かかる予備粉砕されたセメントクリンカと、石膏ヤード32から供給される上記沈殿物をセメント粉砕機(仕上げミル)34に導入して、粉砕混合する。
得られた粉砕混合物はセパレータ35に導入され、所望の粒度範囲の粉末がポルトランドセメント37として得られる。
上記沈殿物は石膏源として石膏ヤード32に貯蔵されている。
かかる予備粉砕されたセメントクリンカと、石膏ヤード32から供給される上記沈殿物をセメント粉砕機(仕上げミル)34に導入して、粉砕混合する。
得られた粉砕混合物はセパレータ35に導入され、所望の粒度範囲の粉末がポルトランドセメント37として得られる。
また上記セパレータ35で粒度の大きいセメント粉末は、再度セメント粉砕機(仕上げミル)34に導入されて粉砕される。
必要に応じて、セパレータ35で所望の粒度範囲に調整されたセメント粉末に、フライアッシュや高炉スラグ粉末を添加して、混合機36で均一に混合して、フライアッシュセメントや高炉セメント38を調製することもできる。
必要に応じて、セパレータ35で所望の粒度範囲に調整されたセメント粉末に、フライアッシュや高炉スラグ粉末を添加して、混合機36で均一に混合して、フライアッシュセメントや高炉セメント38を調製することもできる。
なお、上記沈殿物は、有効成分として石膏を、不純物として石膏以外の生成物を含むものである。
一方、例えば、普通ポルトランドセメントを製造する場合の、セメント中の石膏の配合
割合は、SO3換算で2〜3重量%程度である。
従って、普通ポルトランドセメントへの上記沈殿物の配合限度としてSO3換算で2
〜3重量%程度まで可能である。
一方、例えば、普通ポルトランドセメントを製造する場合の、セメント中の石膏の配合
割合は、SO3換算で2〜3重量%程度である。
従って、普通ポルトランドセメントへの上記沈殿物の配合限度としてSO3換算で2
〜3重量%程度まで可能である。
このようにして得られたセメントは、安定した性能を有するものであり、アスベスト含有廃材を完全に安全に無害化して再利用を図ることができるものである。
本発明によれば、アスベスト含有建材の剥離作業に際してアスベストの飛散を抑制すると共に、運搬中の不慮の事故に際しても、アスベストが飛散する危険性を抑制することが可能なアスベスト含有廃材の処理方法を提供することが可能となる。
また該廃材を再利用した、セメントを製造することにも可能となる。
また該廃材を再利用した、セメントを製造することにも可能となる。
1 原料受け入れホッパ
2 原料貯蔵庫
3 原料粉砕機
4 ブレンディングサイロ
5 原料ストレージサイロ
6 予熱装置(プレヒーター)
7 仮焼炉
8 セメントロータリーキルン
9 冷却機
31 セメントクリンカサイロ
32 石膏ヤード
33 予備粉砕機
34 セメント粉砕機
35 セパレータ
36 混合機
37・38 セメントサイロ
2 原料貯蔵庫
3 原料粉砕機
4 ブレンディングサイロ
5 原料ストレージサイロ
6 予熱装置(プレヒーター)
7 仮焼炉
8 セメントロータリーキルン
9 冷却機
31 セメントクリンカサイロ
32 石膏ヤード
33 予備粉砕機
34 セメント粉砕機
35 セパレータ
36 混合機
37・38 セメントサイロ
Claims (5)
- アスベストを含有する建材を除去する作業現場において、建材に無機酸を含む処理剤を散布する処理剤散布工程と、
該処理剤散布工程後に、該処理剤を建材中に含浸させる養生工程と、
該養生工程を経た該建材を建築対象物から剥離する剥離工程と、
該作業現場において、該剥離された該建材を廃材とし、該廃材に該処理剤を再度添加し混合機で混合する混合工程と、
該作業現場において、該混合工程で得られた混合物を容器又は袋に収納する収納工程と、
該容器を該作業現場から処理施設に搬送する搬送工程とを有することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法。 - 請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該搬送工程の後、更に該処理施設において、搬送物を該処理剤に可溶する成分を含む液体と不溶物とに分離し、かつ該液体から該廃材の可溶成分を沈殿除去する液体処理工程と、
該液体処理工程で得られた沈殿物と該不溶物とを、セメント原料として利用するセメント処理工程とを有することを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法。 - 請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該無機酸が、塩酸、フッ酸、リン酸、硫酸、硝酸より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法。
- 請求項1に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該処理剤は更にフッ素化合物を含み、かつ該含フッ素化合物が、フッ化物、ケイフッ化物、ホウフッ化物より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法。
- 請求項2に記載のアスベスト含有廃材の処理方法において、該沈殿物が、硫酸カルシウム、金属イオンの水酸化物、フッ化カルシウム及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも一種を含むものであることを特徴とするアスベスト含有廃材の処理方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007095409A JP2008253854A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | アスベスト含有廃材の処理方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010234178A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | アスベスト含有廃材の処理方法 |
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JP2012017607A (ja) * | 2010-07-08 | 2012-01-26 | Shimizu Corp | アスベスト含有材の除去方法 |
CN113816637A (zh) * | 2021-09-30 | 2021-12-21 | 西南科技大学 | 以温石棉矿山剥离废石为骨料的免烧砌块及其制备方法 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007095409A patent/JP2008253854A/ja not_active Withdrawn
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CN113816637B (zh) * | 2021-09-30 | 2023-08-15 | 西南科技大学 | 以温石棉矿山剥离废石为骨料的免烧砌块及其制备方法 |
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