JP4659587B2 - 脱穀装置の二番物処理構造 - Google Patents
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また、受け刃体が蓋体に固着しているために、一方の受け刃体を磨耗等に起因して交換を必要とする場合にも、二個一体で交換する必要があり、改善の余地があった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、選別装置下部に設けた二番物横送り装置と、前記二番物横送り装置から受け取った二番物を扱室側に還元する二番物還元装置との接続部位に、二番物に対して解し処理を加える中間処理装置を設け、前記中間処理装置を、処理ケースに設けてある回転羽根体と、前記回転羽根体の回転軸芯方向に沿った所定間隔を持って複数列に配列されて、前記処理ケースの壁面に沿った状態で着脱自在に取り付けられている複数列の円弧状の受け刃体とで構成し、前記複数列の受け刃体を前記処理ケースの壁に取り付けた状態で、前記処理ケースの壁に形成したスリットを介して、前記複数列の受け刃体のそれぞれに形成した突起刃を処理空間内に突出させ、前記複数列の受け刃体のそれぞれを、前記回転羽根体の回転方向に沿った円弧形状で、かつ前記回転羽根体の半径方向に沿った縦向きの一枚板によって、前記処理ケースの壁面に沿った円弧部と前記円弧部の内周側縁から内向きに突出する前記突起刃とを備えるよう構成し、前記複数列の受け刃体のそれぞれの前記円弧部が処理ケース外に前記回転羽根体の半径方向に突出する長さを、前記突起刃が処理空間内に前記回転羽根体の半径方向に突出する長さより長くして、前記複数列の受け刃体のそれぞれの前記円弧部を、前記処理ケースに設けたブラケットに支持させてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
請求項2に係る発明の特徴構成は、選別装置下部に設けた二番物横送り装置と、前記二番物横送り装置から受け取った二番物を扱室側に還元する二番物還元装置との接続部位に、二番物に対して解し処理を加える中間処理装置を設け、前記中間処理装置を、処理ケースに設けてある回転羽根体と、前記処理ケースの壁面に沿った状態で着脱自在に取り付けられている円弧状の受け刃体とで構成し、前記受け刃体を前記処理ケースの壁に取り付けた状態で、前記処理ケースの壁に形成したスリットを介して、前記受け刃体に形成した突起刃を処理空間内に突出させ、前記受け刃体が前記回転羽根体の回転軸芯方向に沿った所定間隔を持って複数列に配列されており、前記複数列に配列された受け刃体が、前記回転羽根体の回転方向において位置ズレを持って配置し、前記複数の受け刃体のそれぞれが同一仕様のもので、かつ、取付用の複数個の孔が形成され、前記受け刃体の端部から異なる位置に形成された孔を同一軸芯位置になるように各受け刃体を配置することによって、前記位置ズレを持った状態を現出すべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
請求項1及び2に係る発明の構成によると、受け刃体に突起刃を形成し、その突起刃をスリットを通して処理ケースの内部空間内に突出させるだけであるので、作業形態としては、受け刃体自体を処理ケースの内部空間に位置させる必要はなく、処理ケースの外部に受け刃体を位置させた状態で受け刃体の取り付け取り外しを行うことができる。
請求項1及び2に係る発明にあっては、受け刃体の取り付け取り外し作業を容易に行え、かつ、取替えも必要なものだけに絞って行うことができる。
請求項2に係る発明にあっては、受け刃体を複数設けるのに、回転羽根体の回転軸芯方向に沿った幅の広い範囲にわたって受け刃体を複数列に配置して、複数列に配置した受け刃体で多くの処理物に解し作用を加えることができるようにし、かつ、その複数列の受け刃体を回転羽根体の回転方向に位置ズレを生ずる状態で配置してあるので、回転方向においても広い範囲に亘って解し処理を加えることができる。
請求項2に係る発明にあっては、受け刃体の位置ズレをおこさせるのに、各受け刃体毎に複数個の取付用の孔を形成するだけで達成した。つまり、その取付用の孔の任意のものを同一軸芯位置に位置させることだけで、位置ズレを生じさせて取り付けることができ、受け刃体自体の仕様も長さの異なるもの等を作成する必要はなく、製作上のメリットが大きい一つの仕様のものを製作するだけでよい。
また、受け刃体として一つの仕様のものであるので、複数列のもののうち磨耗や損傷が発生したものがあっても、磨耗等の少ない列のものと入れ替えることができ、新たな受け刃体を敢えて使用する必要がなく、ランニングコスト面でも有利である。
〔全体の構成〕
図1および図2にコンバインに搭載された脱穀装置1を示している。この脱穀装置1は、その上部側に扱室A、中間部側に選別装置B、下部側に回収装置Cを配設して構成してある。脱穀装置1には、刈取処理された穀稈をフィードチェーン2で挟持搬送しながら扱処理する扱胴3を扱室Aに軸架するとともに、扱処理された処理物を漏下させる受網5を扱胴3の下方側に配設している。選別装置Bには、受網5から漏下した処理物を受け止めるグレンパン6、このグレンパン6の後方に順に位置させたチャフシーブ7及びストローラック8、チャフシーブ7の下方に位置するグレンシーブ9を、前後揺動駆動される左右の枠板に架設するとともに、グレンパン6の下方側に唐箕10を設けている。回収部Cには、グレンシーブ9の下方にグレンシーブ9からの漏化物を回収して横一側に横送りする一番物搬送スクリュー11を配設するとともに、グレンシーブ9の上部後端、チャフシーブ7等からの漏化物(二番物)を回収して横一側に横送りする二番物横送り装置としての二番物搬送スクリュー12を配設している。
図1および図2に示すように、二番物搬送スクリュー12の搬送終端部には、二番物を選別装置Bへ還元するための二番物還元装置4が連設され、この二番物還元装置4によって二番物搬送スクリュー12から選別装置Bへ二番物を還元搬送する還元用搬送経路が構成されている。
二番物還元装置4は、二番物を二番搬送スクリュー12よりも上方の選別装置Bへ持ち上げ搬送する揚上装置50と、二番搬送スクリュー12の終端から受け渡された二番物を前記揚上装置50の下端部へ送り込む間に枝梗付き穀粒等に解し処理を行う中間処理装置40とで構成されている。
処理ケース18内へは、二番物搬送スクリュー12の搬送終端部が入り込み、二番物を円滑に処理ケース18内へ導入すべく構成するとともに、処理ケース18における回転羽根体14の上端近くに揚上装置50の揚送筒51へ二番物を送り出すための連通口42が設けられている。
そして、処理ケース18の外周壁面には、受け刃体31を取り付けてあり、この受け刃体31は、外周壁面に沿った円弧状を呈している。この受け刃体31の取り付け構造については、後述する。
放出部19は、放出部ケース22に内装された放擲羽根20を備えており、放擲羽根20は還元スクリュー13と駆動軸21を同じくして連動回転するように構成してある。放出部ケース22には処理装置Bへ通じる放出口17を備えている。
揚上装置50における還元スクリュー13の駆動力は、二番搬送スクリュー12の駆動軸25の端部に設けた伝動スプロケット23や伝動チェーン24、及び前記還元スクリュー13の端部に設けたベベルギヤ26や伝動スプロット27を用いた伝動機構44によって二番物搬送スクリュー12側から伝達されている。
図4及び図6に示すように、回転羽根体14は、第1回転羽根体部15と第2回転羽根体部16とを組み合わせて構成されている。第1回転羽根体部15は、中心に位置するボス部15Aと、ボス部15Aの180°対角位置より放射状に延出されている二つの板状羽根部15Bと、その各板状羽根部15Bに対して直交する方向に立設している3個の翼片15Cとから構成されている。
第2回転羽根体部16は、中心に位置するボス部16Aと、ボス部16Aの180°対角位置より放射状に延出されている二つの板状羽根部16Bと、その各板状羽根部16Bに対して直交する方向に立設している4個の翼片16Cとから構成されている。
また、第1、第2回転羽根体部15,16を組みつけた状態では、第1翼片15Ca、16Ca同士、第2翼片15Cb、16Cb同士、第3翼片15Cc、16Cc同士が第1、第2回転羽根体部15,16の軸芯方向で同一位置に位置するが、第2回転羽根体部16の第4翼片16Cdに対応する第1回転羽根体部15側の翼片は存在しない。この理由は、丁度、図4に示すように、その部分に二番物搬送スクリュー12のスクリュー端が位置することとなるところから、二番物搬送スクリュー12のスクリュー端と第1回転羽根体15の第3翼片15Ccとの間の空間を確保するためである。
一方、処理ケース18の外壁面18Aにはチャンネル状のブラケット32が二箇所に亘って設けてある。
(1) 二番物横送り装置12、及び、二番物還元装置4としては、スクリューコンベー方式の搬送装置だけでなく、スプリング式、或いは、バケット式、又は、空気輸送式等が使用できる。
(2) 受け刃体14としては、位置ズレの無い状態で配置してもよい。
(3) 突起刃31bとしては、一つの受け刃体14に4個のものを形成する形態を示したが、形成個数は任意である。
B 選別装置
4 二番物還元装置
12 二番物横送り装置
14 回転羽根体
18 処理ケース
18A 処理ケースの壁
31 受け刃体
31a 取付用の孔
31b 突起刃
32 ブラケット
40 中間処理装置
Claims (2)
- 選別装置下部に設けた二番物横送り装置と、前記二番物横送り装置から受け取った二番物を扱室側に還元する二番物還元装置との接続部位に、二番物に対して解し処理を加える中間処理装置を設け、前記中間処理装置を、処理ケースに設けてある回転羽根体と、前記回転羽根体の回転軸芯方向に沿った所定間隔を持って複数列に配列されて、前記処理ケースの壁面に沿った状態で着脱自在に取り付けられている複数列の円弧状の受け刃体とで構成し、前記複数列の受け刃体を前記処理ケースの壁に取り付けた状態で、前記処理ケースの壁に形成したスリットを介して、前記複数列の受け刃体のそれぞれに形成した突起刃を処理空間内に突出させ、
前記複数列の受け刃体のそれぞれを、前記回転羽根体の回転方向に沿った円弧形状で、かつ前記回転羽根体の半径方向に沿った縦向きの一枚板によって、前記処理ケースの壁面に沿った円弧部と前記円弧部の内周側縁から内向きに突出する前記突起刃とを備えるよう構成し、
前記複数列の受け刃体のそれぞれの前記円弧部が処理ケース外に前記回転羽根体の半径方向に突出する長さを、前記突起刃が処理空間内に前記回転羽根体の半径方向に突出する長さより長くして、前記複数列の受け刃体のそれぞれの前記円弧部を、前記処理ケースに設けたブラケットに支持させてある脱穀装置の二番物処理構造。 - 選別装置下部に設けた二番物横送り装置と、前記二番物横送り装置から受け取った二番物を扱室側に還元する二番物還元装置との接続部位に、二番物に対して解し処理を加える中間処理装置を設け、前記中間処理装置を、処理ケースに設けてある回転羽根体と、前記処理ケースの壁面に沿った状態で着脱自在に取り付けられている円弧状の受け刃体とで構成し、前記受け刃体を前記処理ケースの壁に取り付けた状態で、前記処理ケースの壁に形成したスリットを介して、前記受け刃体に形成した突起刃を処理空間内に突出させ、
前記受け刃体が前記回転羽根体の回転軸芯方向に沿った所定間隔を持って複数列に配列されており、前記複数列に配列された受け刃体が、前記回転羽根体の回転方向において位置ズレを持って配置し、
前記複数の受け刃体のそれぞれが同一仕様のもので、かつ、取付用の複数個の孔が形成され、前記受け刃体の端部から異なる位置に形成された孔を同一軸芯位置になるように各受け刃体を配置することによって、前記位置ズレを持った状態を現出すべく構成してある脱穀装置の二番物処理構造。
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